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JP5234985B2 - 基板処理装置及び基板処理方法 - Google Patents
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JP5234985B2 - 基板処理装置及び基板処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウエハや液晶表示装置のガラス基板(以下、単に基板と称する)に対して処理液により処理を行う基板処理装置及び基板処理方法に関する。
従来、この種の装置(第1の装置)として、処理液を貯留し、基板を収容する処理槽と、処理槽を囲い、処理槽の上部空間にIPA(イソプロピルアルコール)蒸気を供給するノズルと、を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
第1の装置では、処理槽に純水を貯留した状態で、基板を純水に浸漬させて洗浄を行う。次に、溶剤蒸気として、例えば、IPA蒸気を上部空間に供給して乾燥雰囲気を形成し、基板を純水から乾燥雰囲気へと引き上げる。これにより、基板に付着している純水が水溶性のIPA蒸気によって置換される。したがって、基板に付着していた純水の乾燥が促進される。
また、この種の装置(第2の装置)として、液体を貯留する処理槽と、処理槽の内部と処理槽の上方とにわたって基板を昇降させる昇降機構と、液面より上で液体を加熱するためのビームを照射する加熱源とを備えたものがある(例えば、特許文献2参照)。
第2の装置では、基板を処理槽の液体中から引き上げる際に、基板の表面と液体の表面との間に形成されるメニスカスにビームを照射して基板を乾燥させる。
特開平10−22257号公報 特表平11−507121号公報
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の第1の装置は、たとえ表面張力が低い溶剤を用いたとしても、処理槽から乾燥雰囲気に基板を移動させる際に、基板が純水を持ち上げることになる。例えば、基板の表面に微細パターンが形成されていると、微細パターン間に純水が入り込んだ状態のままで乾燥雰囲気にまで基板が持ち上げられる。したがって、純水の表面張力により基板の微細パターンに負荷がかかるので、微細パターンが倒壊することがあるという問題がある。
また、従来の第2の装置は、基板を液面から引き上げつつ液面上で乾燥させるとはいっても、基板表面と液体表面との間にメニスカスが形成された状態で、既に微小パターンに負荷がかかっている。したがって、第1の装置と同様に、純水の表面張力に起因して、微細パターンが倒壊することがあるという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、処理液の沸点以上に基板を加熱することにより、処理液の表面張力に起因する微細パターンの倒壊を防止することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、基板を処理液で処理する基板処理装置において、処理液を貯留し、基板を収容可能な処理槽と、基板を保持し、前記処理槽の内部に相当する処理位置と前記処理槽の上方に相当する上方位置とにわたって移動可能な保持機構と、基板が浸漬されている処理液の沸点以上の温度に、前記処理槽内の基板を加熱する加熱手段と、前記保持機構を操作して、処理液中の基板を処理位置から上方位置へと移動させる際に、処理液の液面より下にある基板の一部位を前記加熱手段で加熱させる制御手段と、を備えていることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、制御手段は、処理液中の基板を処理位置から上方位置へ保持機構により移動させる際に、処理液の液面よりも下方にある基板の一部位を加熱手段により加熱する。基板は、処理液の沸点以上の温度に加熱された状態であるので、基板及び微細パターンに接触している処理液は沸騰して気化する。したがって、処理液から気中に基板が露出した状態では、基板に付着していた処理液の大半が既に蒸発しているので、処理液の表面張力によって微細パターンに負荷がかかることがない。その結果、処理液の表面張力に起因する微細パターンの倒壊を防止することができる。
また、本発明において、前記加熱手段は、前記処理槽の上部に形成されている開口縁より下方であって、前記処理槽が貯留している処理液の液面下に設けられた加熱ランプであることが好ましい(請求項2)。加熱ランプにより、処理液の沸点以上の温度にまで基板を短時間で加熱することができる。なお、加熱ランプは、処理液よりも基板での吸収が大きい光を放射するものがより好ましく、短時間で基板を昇温させることができるフラッシュランプが好ましい。
また、本発明において、前記処理槽の上部に形成されている開口縁より下方であって、前記処理槽が貯留している処理液の液面下に設けられた加熱コイルであることが好ましい(請求項3)。加熱コイルによる誘導加熱により、処理液の沸点以上の温度にまで基板を短時間で加熱することができる。
また、本発明において、前記処理槽の開口縁には、側方から処理液面に沿って加熱された気体を供給する気体供給手段を備えていることが好ましい(請求項4)。加熱により処理液は気化しているが、基板が処理液の液面を越えた時点で、処理液の種類によっては気化した処理液が凝結して微細パターンに再付着する恐れがある。そこで、気体供給手段により加熱された気体を供給することにより、凝結を防止して処理液の再付着を防止することができる。
また、本発明において、前記保持機構は、前記処理槽内に設けられ、処理位置に相当する前記処理槽の底部と、前記処理槽の開口縁より下方であって、基板の最大幅部分が処理液面から露出する受け渡し位置とにわたって昇降可能な下部保持機構と、前記処理槽の上方に設けられ、上方位置に相当する前記処理槽の上方と、前記受け渡し位置とにわたって昇降可能な上部保持機構と、を備えていることが好ましい(請求項5)。下部保持機構と上部保持機構との間で、受け渡し位置において基板を受け渡すことにより、処理槽の開口下部に設けられた加熱手段との干渉を防止して、円滑に基板の昇降を行わせることができる。
また、本発明において、前記処理槽の周囲を囲うチャンバと、前記チャンバ内に溶剤蒸気を供給する溶剤蒸気供給手段と、前記処理槽に純水を供給する純水供給手段と、前記処理槽に溶剤を供給する溶剤供給手段と、を備え、前記制御手段は、前記純水供給手段から前記処理槽内に純水を供給させて、前記処理位置にある基板を洗浄させ、前記溶剤供給手段から前記処理槽内に溶剤を供給させて、前記処理槽内の純水を溶剤で置換させた後、前記溶剤蒸気供給手段で前記チャンバ内に溶剤蒸気を供給させて乾燥雰囲気を形成させるとともに、前記加熱手段で基板を加熱させつつ前記保持機構で基板を上方位置に移動させることが好ましい(請求項6)。制御手段は、純水供給手段から純水を供給させて基板を洗浄させ、溶剤供給手段から溶剤を供給させて純水を溶剤で置換させる。その後、溶剤蒸気供給手段でチャンバ内に溶剤蒸気を供給させて乾燥雰囲気を形成させるとともに、加熱手段で基板を加熱させつつ保持機構で基板を上方位置に移動させることで、基板に残った液滴を迅速に乾燥させることができる。
また、請求項7に記載の発明は、基板を処理液で処理する基板処理方法において、処理槽内の処理位置にある基板を純水で洗浄処理する過程と、処理槽内の純水を溶剤で置換する過程と、処理槽内の基板を処理位置から処理槽の上方にあたる上方位置に移動させる際に、溶剤の液面より下にある基板の一部位を、溶剤の沸点以上の温度で加熱する過程と、を備えていることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項7に記載の発明によれば、基板を処理位置で純水により洗浄処理し、純水を溶剤で置換した後、基板を処理位置から上方位置に移動させる際に、溶剤の液面よりも下方にある基板の一部位を、溶剤の沸点以上の温度に加熱する。基板は、処理液の沸点以上の温度に加熱された状態であるので、基板及び微細パターンに接触している処理液は沸騰して気化する。したがって、処理液から気中に基板が露出した状態では、基板に付着していた処理液の大半が既に基板から蒸発しているので、処理液の表面張力によって微細パターンに負荷がかかることがない。その結果、処理液の表面張力に起因する微細パターンの倒壊を防止することができる。
また、本発明において、前記加熱は、溶剤の液面下にて加熱ランプ(請求項8)、または加熱コイルによって行われることが好ましい(請求項9)。
また、本発明において、前記加熱する過程の後、溶剤の液面から露出した基板に対して、加熱された気体を供給する過程を備えていることが好ましい(請求項10)。
本発明に係る基板処理装置によれば、制御手段は、処理液中の基板を処理位置から上方位置へ保持機構により移動させる際に、処理液の液面よりも下方にある基板の一部位を加熱手段により加熱する。基板は、処理液の沸点以上の温度に加熱された状態であるので、基板及び微細パターンに接触している処理液は沸騰して気化する。したがって、処理液から気中に基板が露出した状態では、基板に付着していた処理液の大半が既に蒸発しているので、処理液の表面張力によって微細パターンに負荷がかかることがない。その結果、処理液の表面張力に起因する微細パターンの倒壊を防止できる。
表面張力に起因する微小パターンの倒壊を説明する模式図である。 動作原理について説明する模式図であり、(a)は基板を浸漬させた状態を示し、(b)は加熱した状態を示し、(c)は気液界面における状態を示す。 実施例1に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。 処理槽の側面図である。 動作説明に係る模式図であり、(a)は受け渡し状態を示し、(b)は処理位置への移動状態を示し、(c)は純水洗浄状態を示し、(d)はHFEによる置換状態を示す。 動作説明に係る模式図であり、(a)はHFEによる処理状態を示し、(b)は乾燥雰囲気を形成した状態を示し、(c)は加熱及び移動状態を示し、(d)は上方位置における乾燥状態を示す。 実施例2に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。 処理槽の側面図である。 処理槽の平面図である。
図1及び図2を参照して、本発明の概要について説明する。なお、図1は、表面張力に起因する微小パターンの倒壊を説明する模式図であり、図2は、動作原理について説明する模式図であり、(a)は基板を浸漬させた状態を示し、(b)は加熱した状態を示し、(c)は気液界面における状態を示す。
基板Wには、ある微細パターンmpが形成されており、例えば、この基板Wを純水中に浸漬させて純水洗浄処理を行う。その後、基板Wを純水から引き上げた状態を例にとって説明する。ある微細パターンmp1について着目した場合、図1中の符号ST(ST1,ST2)が微小パターンmp1に対して作用する表面張力である。微細パターンmp1の両側に作用する表面張力ST1,ST2が異なる大きさであったり、それぞれの表面張力ST1,ST2の作用点が異なったりすると、微細パターンmp1に加わるトータルの表面が一方側だけに作用し、微細パターンmp1が倒壊する。また、全ての微細パターンmpにおける乾燥速度が均一になることはなく、ある程度のバラツキがあるので、作用点が下がってゆく速度も異なることになり、これも微細パターンmpが倒壊する原因となっている。
そこで、本発明は、微細パターンmpに作用する表面張力を小さくするために、表面張力が作用する時間を短くすることに着目した。概要について説明すると、まず、図2(a)に示すように、微細パターンmpが形成された基板Wを処理液に浸漬させる。このとき、微細パターンmpの間には処理液が満たされた状態である。次に、図2(b)に示すように、基板Wを処理液から引き上げる前、詳細には微細パターンmpが気液界面を横切る前に、基板Wに対して加熱用のエネルギーEを付与する。基板Wが加熱される温度は、処理液の沸点より高い温度である。これにより、微細パターンmpを含む基板Wに触れている処理液が気化するので、加熱された部分の周囲には処理液に触れていない空洞部CVが形成される。この状態で、基板Wを上方へ引き上げると、気液界面を微小パターンmpが通過しても、既に処理液が気化して存在しない状態であるので、微細パターンmpには処理液の表面張力が加わることがない。したがって、処理液の表面張力に起因する微細パターンmpの倒壊を防止できる。
上述した処理を実施するための装置を以下に説明する。
以下、図面を参照して本発明の実施例1について説明する。
図3は、実施例1に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。また、図4は、処理槽の側面図である。
処理槽1は、内槽3と外槽5とを備えている。内槽3は、基板Wを収容可能に構成されている。内槽3の底部には、一対の注入管7が設けられている。一対の注入管7には、循環配管9の一端側が連通接続されている。循環配管9の他端側は、内槽3から溢れた処理液を回収する外槽5の底部に連通接続されている。
循環配管9には、上流側から循環ポンプ11と、分岐部13と、ミキシングバルブ15とが取り付けられている。循環ポンプ11は、循環配管9内の処理液を循環させる。分岐部13には、排液管17の一端側が連通接続されている。この排液管17には、開閉弁19が取り付けられている。排液管17の他端側は、図示しない廃液設備に連通接続されている。
ミキシングバルブ15には、例えば、二つの供給管21,23の一端側が連通接続されている。供給管21の他端側は、例えば、純水供給源に連通接続され、供給管23の他端側は、例えば、溶剤供給源に連通接続されている。供給管21には、流量を調整可能な流量制御弁25が取り付けられている。また、供給管23には、流量を調整可能な流量制御弁27が取り付けられている。ここでは、溶剤供給源にHFEと少量のIPAを含む溶剤が貯留されているものとするが、以下の説明においては単にHFEと称する。
なお、供給管21、ミキシングバルブ15、循環配管9、注入管7が本発明における「純水供給手段」に相当し、供給管23、ミキシングバルブ15、循環配管9、注入管7が本発明における「溶剤供給手段」に相当する。
内槽3には、下部保持機構29が設けられている。この下部保持機構29は、複数枚の基板Wを起立姿勢で保持する。下部保持機構29は、図4に示すように、背板31と、背板31の下部に取り付けられた三本の保持部材33(図4中では図示の関係上、二本のみ)とを備えている。保持部材33は、複数枚の基板Wの各下縁に当接して各基板Wを保持する。また、下部保持機構29は、内槽3の底部にあたる処理位置(図1及び図2の実線で示す位置)と、内槽3の上部にあたる受け渡し位置(図1及び図2の二点鎖線で示す位置)とにわたって昇降可能である。本実施例における受け渡し位置は、基板Wの最大幅部分が処理液面から露出する位置である。
上述した処理槽1は、その全体周囲がチャンバ35によって囲われている。チャンバ35の一方の側壁(図1の左側)には、噴射口37が設けられ、噴射口37に対して水平方向で対向するチャンバ35の他方の側壁(図1の右側)には、排気口39が設けられている。噴射口37には、ホットエア供給源から所定温度に加熱された空気が供給される。噴射口37から噴射されたホットエアは、処理槽1の処理液面に沿って層流を形成しながら排気口39から排気される。
なお、噴射口37が本発明における「気体供給手段」に相当する。
チャンバ35の天井近くの両側壁には、ノズル41が取り付けられている。ノズル41には、HFE蒸気供給源が連通接続されており、HFEの蒸気が供給される。
なお、ノズル41が本発明における「溶剤蒸気供給手段」に相当する。
チャンバ35内における処理槽1の上方には、上部保持機構43が設けられている。この上部保持機構43は、昇降部材45と挟持機構47とを備えている。挟持機構47は、基板Wの最大径付近を挟持する。上部保持機構43は、処理槽1の上方であって、チャンバ35の天井直下にあたる上方位置(図1の実線で示す位置)と、上述した受け渡し位置(図1の二点鎖線で示す位置)とにわたって昇降する。
上述した下部保持機構29は、昇降駆動部49により昇降動作が行われる。また、上述した上部保持機構43は、昇降駆動部51により昇降動作が行われる。
なお、下部保持機構29と上部保持機構43が本発明における「保持機構」に相当する。
内槽3の開口53には、加熱ユニット55が設けられている。加熱ユニット55は、処理液に耐性を有する部材で覆われた複数本の加熱ランプ57を備えている。本実施例では、複数枚の基板Wを同時に処理するバッチ式であるので、起立姿勢の各基板Wの間に各加熱ランプ57が配置されている。各加熱ランプ57は、内槽3の開口53の縁より下方であって、処理液の液面下に配置されている。この加熱ランプ57は、基板Wを加熱するが、微細パターンが形成されている面に光を照射する姿勢とするのが好ましい。その方が、微細パターンを効率的に加熱できるからである。加熱温度は、基板Wが引き上げられる際に内槽3に貯留されている処理液の沸点よりも高い温度である。基板Wの引き上げ時における処理液がHFEである場合には、HFEの沸点が約54℃であるので、例えば、54℃以上100℃以下程度である。加熱ランプ57としては、処理液への吸収が少なく、基板W及び微細パターンmpへの吸収が大きな波長のランプが好ましく、例えば、フラッシュランプが挙げられる。この種のランプを用いることにより、短時間での昇温が可能になる。加熱ユニット55は、ランプ駆動源59によって非照射・照射が制御される。
なお、加熱ユニット55が本発明における「加熱手段」に相当する。
上述したポンプ11、開閉弁19及び流量制御弁25,27の開閉動作、昇降駆動部49,51、噴射口37及び排気口39によるホットエアの制御、ノズル41からのHFE蒸気の供給制御、ランプ駆動源59は、本発明における「制御手段」に相当する制御部61により統括的に制御される。
次に、図5及び図6を参照して、上述した装置の動作について説明する。なお、図5は、動作説明に係る模式図であり、(a)は受け渡し状態を示し、(b)は処理位置への移動状態を示し、(c)は純水洗浄状態を示し、(d)はHFEによる置換状態を示す。図6は、動作説明に係る模式図であり、(a)はHFEによる処理状態を示し、(b)は乾燥雰囲気を形成した状態を示し、(c)は加熱及び移動状態を示し、(d)は上方位置における乾燥状態を示す。
制御部61は、昇降駆動部49,51を操作する。そして、下部保持機構29を受け渡し位置に待機させるとともに、基板Wを保持した上部保持機構43を待機位置にまで下降させる(図5(a))。このとき、流量制御弁25を操作して、純水を循環配管9に注入させるとともに、循環ポンプ11を稼働させて内槽3に純水を供給させる。
制御部61は、上部保持機構43を上方位置へ待避させるとともに、下部保持機構29を処理位置にまで下降させる(図5(b))。この状態を所定時間だけ維持して、循環する純水により、基板Wに対して洗浄処理を行わせる(図5(c))。
所定時間の純水洗浄処理が終わると、制御部61は、流量制御弁25を閉止して純水の供給を遮断するとともに、開閉弁19を開放する。これにより、洗浄に利用された純水が循環ラインから排水される。さらに、制御部61は、流量制御弁27を開放して注入管7からHFEを内槽3に供給する(図5(d))。その際には、流量を小さくしておくことが好ましい。純水よりもHFEの比重が大きいので、内槽3の純水とHFEとの境界を維持させたままで純水を排出させることができ、効率的に内槽3内をHFEで置換することができるからである。内槽3がHFEで置換された時点で、制御部61は開閉弁19を閉止する。
内槽3、外槽5、循環配管9内がHFEで満たされた後、HFEを所定時間だけ循環させて、基板Wの微細パターンmp内に入り込んだ純水をできるだけ多く置換させる(図6(a))。所定時間の置換処理が完了すると、制御部61は、ノズル41からHFEの蒸気を供給させ、チャンバ35内の処理槽1の上方に乾燥雰囲気を形成させる(図6(b))。さらに、制御部61は、ランプ駆動源59を操作して、加熱ユニット55から光を照射させるとともに、噴射口37からホットエアを噴出させる。次に、制御部61は、昇降駆動部49を操作して、下部保持機構29を処理位置から受け渡し位置にまで一定速度で上昇させる(図6(c))。これにより、液面下にある基板Wの一部位だけが加熱されて液面から徐々に露出される。
なお、気化したHFEが凝結して、気中に露出した微細パターンmpに再付着する恐れがあるが、噴射口37からホットエアを噴出させているので、このような不都合を防止することができる。
このとき、上述した図2(a)〜(c)のように、基板Wの微細パターンmpがHFEの液面から露出した時点で、微細パターンmpの間にあるHFEが気化しているので、微細パターンmpが液面から上に液体のHFEを持ち上げることがない。また、液面から露出した基板Wの一部には、HFEの蒸気が凝結するとともに揮発して乾燥が促される。なお、このときチャンバ35内を減圧して、乾燥をより迅速に行わせるようにしてもよい。
次に、制御部61は、上部保持機構43を受け渡し位置まで下降させ、半分ほど液面から露出している基板Wを保持させた後、乾燥雰囲気が形成されている上方位置まで一定速度で上昇させる(図6(d))。このとき、基板Wの下半分が徐々に液面から露出してゆくが、やはり微細パターンmpの間にあるHFEは気化しているので、微細パターンmpが液体のHFEを持ち上げることがない。また、上述したようにHFEの凝結・揮発により乾燥が促される。この乾燥雰囲気で所定時間だけ上部保持機構43を維持させることにより、基板Wに対する洗浄・乾燥処理が完了する。
上述したように、本実施例装置によると、制御部61は、HFE中の基板Wを処理位置から上方位置へ下部保持機構29及び上部保持機構43により移動させる際に、HFEの液面よりも下方にある基板Wの一部位を加熱ユニット55により加熱する。基板Wは、HFEの沸点以上の温度に加熱された状態であるので、基板W及び微細パターンmpに接触しているHFEは沸騰して気化する。したがって、HFEから気中に基板Wが露出した状態では、基板Wに付着していたHFEの大半が既に蒸発しているので、HFEの表面張力によって微細パターンmpに負荷がかかることがない。その結果、HFEの表面張力に起因する微細パターンmpの倒壊を防止できる。
また、下部保持機構29と上部保持機構43による受け渡し位置を介した二段階の昇降を行わせるので、処理槽1の開口下部に設けられた加熱ユニット55との干渉を防止して、円滑に基板Wの昇降を行わせることができる。
また、加熱時の処理液及び乾燥雰囲気の形成にフッ素系溶剤であるHFEを用いているので、防爆構造を採る必要がなく装置コストを低減できる。
次に、図面を参照して本発明の実施例2について説明する。
図7は、実施例2に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。また、図8は処理槽の側面図であり、図9は処理槽の平面図である。
なお、上述した実施例1と共通する構成については、同符号を付すことにより詳細な説明については省略する。
本実施例装置は、加熱ユニット55Aが複数個の加熱コイル63で構成されている点において、上記実施例装置と相違する。加熱コイル63は、内槽3の開口53の縁よりも下方であって、内槽3が貯留している処理液面の直下に配置されている。加熱コイル63は、電磁誘導により、基板Wを引き上げる際に内槽3に貯留している処理液の沸点よりも高い温度にまで基板Wを誘導加熱する。その制御は、直接的にはコイル電源65によって行われる。コイル電源65は、基板Wを目的温度にまで加熱できる所定出力及び所定周波数の交流電圧を出力する。コイル電源65は、制御部61により操作される。
また、図9に示すように、加熱コイル63は、平面視で基板Wの最大径より若干広めの開口長さを備え、基板Wの厚さよりも若干広い開口幅を有する。加熱コイル63は、処理液に耐性を有する部材で覆われている。
なお、加熱ユニット55Aが本発明における「加熱手段」に相当する。
上述した構成であっても、加熱コイル63による誘導加熱により、処理液の沸点以上の温度にまで基板Wを短時間で加熱することができ、実施例1と同様の効果を奏する。
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した各実施例では、下部保持機構29と上部保持機構43による二段階の昇降を用いているが、一枚だけの基板Wを処理する場合には、一つの保持機構により基板を昇降させるようにしてもよい。
(2)上述した各実施例では、基板Wを引き上げる際の処理液としてHFEを用いているが、本発明はこれに限定されるものではない。その処理液に代えて、例えば、HFC(ハイドロフルオロカーボン)やIPAを採用してもよい。
(3)上述した各実施例では、噴射口37からホットエアを供給しているが、これをホットNとしてもよい。また、加熱により気化した処理液の再付着が生じ難い場合には、噴射口37及び排気口39を備える必要はない。
(4)上述した各実施例では、加熱手段として加熱ランプ57と加熱コイル63を用いているが、これらに代えてレーザ光を走査させて基板Wに照射させて液面直下の基板Wの一部位を加熱する構成としてもよい。
(5)上述した各実施例では、加熱手段を液面下に配置しているが、液面上に配置して、上方から液面下の基板Wの一部位だけを加熱する構成としてもよい。また、加熱手段を下部保持機構29や上部保持機構43に備えるようにしてもよい。
(6)上述した各実施例では、チャンバ35を備えているが、本発明はチャンバ35を必ずしも備える必要はない。また、ノズル41についても同様である。
(7)上述した各実施例では、加熱手段により液面下の基板Wの一部位だけを加熱しているが、基板W全体を加熱する構成としてもよい。
W … 基板
mp、mp1 … 微細パターン
ST、ST1 … 表面張力
E … エネルギー
CV … 空洞部
1 … 処理槽
3 … 内槽
5 … 外槽
7 … 注入管
9 … 循環配管
11 … 循環ポンプ
15 … ミキシングバルブ
17 … 排液管
29 … 下部保持機構
35 … チャンバ
41 … ノズル
43 … 上部保持機構
53 … 開口
55,55A … 加熱ユニット
57 … 加熱ランプ
61 … 制御部
63 … 加熱コイル

Claims (10)

  1. 基板を処理液で処理する基板処理装置において、
    処理液を貯留し、基板を収容可能な処理槽と、
    基板を保持し、前記処理槽の内部に相当する処理位置と前記処理槽の上方に相当する上方位置とにわたって移動可能な保持機構と、
    基板が浸漬されている処理液の沸点以上の温度に、前記処理槽内の基板を加熱する加熱手段と、
    前記保持機構を操作して、処理液中の基板を処理位置から上方位置へと移動させる際に、処理液の液面より下にある基板の一部位を前記加熱手段で加熱させる制御手段と、
    を備えていることを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    前記加熱手段は、前記処理槽の上部に形成されている開口縁より下方であって、前記処理槽が貯留している処理液の液面下に設けられた加熱ランプであることを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    前記加熱手段は、前記処理槽の上部に形成されている開口縁より下方であって、前記処理槽が貯留している処理液の液面下に設けられた加熱コイルであることを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の基板処理装置において、
    前記処理槽の開口縁には、側方から処理液面に沿って加熱された気体を供給する気体供給手段を備えていることを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の基板処理装置において、
    前記保持機構は、
    前記処理槽内に設けられ、処理位置に相当する前記処理槽の底部と、前記処理槽の開口縁より下方であって、基板の最大幅部分が処理液面から露出する受け渡し位置とにわたって昇降可能な下部保持機構と、
    前記処理槽の上方に設けられ、上方位置に相当する前記処理槽の上方と、前記受け渡し位置とにわたって昇降可能な上部保持機構と、
    を備えていることを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の基板処理装置において、
    前記処理槽の周囲を囲うチャンバと、
    前記チャンバ内に溶剤蒸気を供給する溶剤蒸気供給手段と、
    前記処理槽に純水を供給する純水供給手段と、
    前記処理槽に溶剤を供給する溶剤供給手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記純水供給手段から前記処理槽内に純水を供給させて、前記処理位置にある基板を洗浄させ、前記溶剤供給手段から前記処理槽内に溶剤を供給させて、前記処理槽内の純水を溶剤で置換させた後、前記溶剤蒸気供給手段で前記チャンバ内に溶剤蒸気を供給させて乾燥雰囲気を形成させるとともに、前記加熱手段で基板を加熱させつつ前記保持機構で基板を上方位置に移動させることを特徴とする基板処理装置。
  7. 基板を処理液で処理する基板処理方法において、
    処理槽内の処理位置にある基板を純水で洗浄処理する過程と、
    処理槽内の純水を溶剤で置換する過程と、
    処理槽内の基板を処理位置から処理槽の上方にあたる上方位置に移動させる際に、溶剤の液面より下にある基板の一部位を、溶剤の沸点以上の温度で加熱する過程と、
    を備えていることを特徴とする基板処理方法。
  8. 請求項7に記載の基板処理方法において、
    前記加熱は、溶剤の液面下にて加熱ランプによって行われることを特徴とする基板処理方法。
  9. 請求項7に記載の基板処理方法において、
    前記加熱は、溶剤の液面下にて加熱コイルによって行われることを特徴とする基板処理方法。
  10. 請求項7から9のいずれかに記載の基板処理方法において、
    前記加熱する過程の後、溶剤の液面から露出した基板に対して、加熱された気体を供給する過程を備えていることを特徴とする基板処理方法。
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