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JP5239581B2 - 冷凍装置の制御装置 - Google Patents
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Description

本発明は、冷凍装置の運転データを記憶する記憶部を備えた制御装置に関するものである。
従来より、冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷凍装置は、室内の空気調和や庫内の冷却等に広く利用されている。
特許文献1には、この種の冷凍装置が開示されている。この冷凍装置は、室外ユニットと室内ユニットとを有する空気調和装置である。室外ユニットには、圧縮機や室外熱交換器が収容され、室内ユニットには室内熱交換器等が収容される。空気調和装置では、室外ユニットと室内ユニットとが冷媒配管で互いに連結され、冷媒回路が構成されている。冷媒回路では、圧縮機で冷媒が圧縮されて蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。これにより、室内ユニットでは、室内の冷房や暖房が行われる。
また、同文献に開示の空気調和装置の室外ユニットには、圧縮機等を制御するための制御装置が設けられている。制御装置には、空気調和装置の運転データを適宜記憶するEEPROM(記憶部)が設けられている。これにより、メンテナンス業者等は、記憶部に記憶された運転データを適宜参照することで、空気調和装置の運転履歴を容易に把握することができる。
特開2003−354502号公報
ところで、特許文献1に開示のような冷凍装置の制御装置では、所定の製品メーカー等から出荷されたEEPROMを基板に組み込んで制御基板を構成するのが一般的である。このため、出荷直後のEEPROMには、製品メーカー等の仕様に応じた所定の初期値が記憶されることになる。一方、冷凍装置を現地に据え付けた後、上述のようにEEPROMに所定の運転データを記憶していくためには、EEPROMに記憶されるデータを最初の運転を開始する時点での初期運転データに書き換える必要がある。
具体的には、例えば上記の運転データとして、冷凍装置の圧縮機の積算運転時間を記憶していく場合、冷凍装置の最初の運転の開始時には、EEPROMの積算運転時間をゼロにしておく必要がある。ところが、出荷直後のEEPROMには、上記積算運転時間として所定の初期値(例えば16の8乗となる値)が残っている。従って、このような場合には、EEPROMの積算運転時間を初期運転データ(この場合にはゼロ)に書き換える必要がある。
このような理由により、制御装置の検査時には、EEPROMに記憶された運転データを読み込んで、その運転データが初期値である場合には、これを初期運転データとするように書き換える必要があった。特に、EEPROMに複数の運転データが記憶されるものでは、検査時に各運転データを読み込み、これらの運転データ毎に初期値を書き換える必要があるか否かの判断を行い、書き換え作業を行う必要があった。その結果、検査時間の長期化を招くという問題が生じていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、冷凍装置の運転データを記憶する記憶部を備えた制御装置において、記憶部のデータの書き換えに要する作業時間の削減を図ることである。
第1の発明は、冷凍サイクルを行う冷凍装置(10)の運転データを記憶する記憶部(53)を備えた冷凍装置の制御装置を対象とする。そして、この冷凍装置の制御装置は、上記記憶部(53)の運転データに対応する初期運転データが設定される初期データ設定部(54)と、上記記憶部(53)の運転データを上記初期運転データに書き換えるか否かを判定するための判定値が設定される判定値設定部(55)と、上記記憶部(53)の運転データが上記判定値と同じである場合に、該記憶部(53)の運転データを上記初期運転データに書き換えるデータ書換部(56)とを備え、上記記憶部(53)には、冷凍装置(10)の複数の運転データが記憶され、上記初期データ設定部(54)には、上記複数の運転データに対応する初期運転データがそれぞれ設定され、上記判定値設定部(55)には、上記複数の運転データに対応する上記判定値がそれぞれ設定され、上記データ書換部(56)は、上記記憶部(53)の複数の運転データのうちのいずれか1つの運転データが対応する判定値と同じである場合に、記憶部(53)の全ての運転データを対応する初期運転データに書き換えることを特徴とするものである。
第1の発明では、冷媒が循環することで冷凍サイクルを行う冷凍装置(10)の制御装置に、記憶部(53)と初期データ設定部(54)と判定値設定部(55)とデータ書換部(56)とが設けられる。記憶部(53)には、冷凍装置の運転に関する運転データが適宜記憶される。初期データ設定部(54)には、このような運転データに対応する初期運転データが設定される。この「初期運転データ」としては、冷凍装置(10)の最初の運転を行う際の運転データの基準となる値が設定される。即ち、例えば記憶部(53)に記憶される運転データとして、圧縮機の積算運転時間が用いられる場合、「初期運転データ」としてゼロが設定される。
また、判定値設定部(55)には、記憶部(53)に記憶されている運転データを上記初期運転データに書き換えるか否かを判定するための判定値が設定される。即ち、上述のように、製品出荷直後の記憶部(53)には、製品メーカー等が予め設定した初期値が設定されており、この初期値は上記初期運転データと必ずしも一致していないことがある。従って、このような場合には、冷凍装置を出荷する前に、記憶部(53)の運転データを上記初期運転データに書き換える必要がある。そこで、本発明の判定値設定部(55)には、このような運転データの書き換えの判定を行うための判定値が設定されている。この「判定値」は、予め記憶部(53)に記憶される初期値に相当するものである。つまり、記憶部(53)の初期値は、記憶部(53)の仕様に応じて予め知ることができるので、判定値設定部(55)には、このような初期値が判定値として設定される。
そして、上記データ書換部(56)は、記憶部(53)の運転データが上記判定値と同じである場合に、記憶部(53)の運転データが初期値のままであると判断できるので、このような場合には記憶部(53)の運転データを上記初期運転データに書き換える。その結果、記憶部(53)の運転データが必要に応じて自動的に初期運転データに書き換えられるので、従来例のように、記憶部(53)の運転データを読み込んだり、運転データが初期値のままであるかの判定を行ったりする必要がない。
の発明の記憶部(53)には、冷凍装置(10)に関する複数の運転データが記憶される。初期データ設定部には、各運転データに対応する複数の初期運転データが設定される。本発明では、記憶部(53)の運転データのうちのいずれか1つの運転データが、対応する判定値と同じである場合、記憶部(53)の全ての運転データを初期運転データに書き換える。即ち、記憶部(53)の運転データのいずれか1つが判定値と同じである場合、記憶部(53)は出荷直後の状態であり、記憶部(53)の複数の運転データは未だ初期運転データに書き換えられていない状態と判断できる。そこで、このような場合には、データ書換部(56)が全ての運転データを初期運転データに書き換える。これにより、全ての運転データについて、判定値と同じかを判断することなく、各運転データを確実に初期運転データに書き換えることができる。
の発明は、第1の発明において、第1と第2のデータが選択的に入力可能な入力設定部(57)を更に備え、上記データ書換部(56)は、上記入力設定部(57)に上記第1のデータが設定されている状態では、上記記憶部(53)の運転データを上記初期運転データに書き換えることが許容される一方、上記入力設定部(57)に第2のデータが設定されている状態では、上記記憶部(53)の運転データを上記初期運転データに書き換えることが禁止されることを特徴とするものである。
の発明では、入力設定部(57)に第1設定値と第2設定値とが選択的に入力可能となっている。ここで、入力設定部(57)に第1設定値が設定されている状態では、データ書換部(56)による運転データの書き換えが許容される。即ち、この状態において、記憶部(53)の運転データが判定値と同じである場合には、上述の如く、記憶部(53)の運転データが初期運転データに書き換えられる。これに対し、入力設定部(57)に第2設定値が設定されている状態では、データ書換部(56)による運転データの書き換えが禁止される。即ち、この状態において、記憶部(53)の運転データが判定値と同じである場合にも、記憶部(53)の運転データが初期運転データに書き換えられることはない。従って、このように入力設定部(57)に第2設定値を設定しておくことで、例えば冷凍装置(10)を据え付けて最初の運転を開始した後において、記憶部(53)の運転データが誤って初期運転データに書き換えられてしまうことが確実に回避される。
の発明は、第1又は第2の発明において、上記記憶部(53)に記憶される運転データは、上記冷凍装置(10)の冷媒回路(11)に接続される圧縮機(40)に関する運転データであることを特徴とするものである。
の発明では、記憶部(53)に記憶される運転データとして、圧縮機(40)に関する運転データが用いられる。データ書換部(56)は、この圧縮機に関する運転データが上記判定値と同じである場合に、この運転データを初期運転データに書き換える。
本発明では、記憶部(53)に記憶された運転データが、判定値設定部(55)に設定された判定値と同じである場合に、この運転データを初期データ設定部(54)に設定した初期運転データに書き換えるようにしている。これにより、記憶部(53)が出荷直後であり、記憶部(53)に上記判定値に相当する初期値が設定されたままである場合にも、この初期値を初期運転データに自動的に書き換えることができる。その結果、記憶部(53)の検査時間の短縮化を図ることができる。
また、このようにすることで、記憶部(53)の運転データを確実に初期運転データに書き換えることができる。よって、記憶部(53)に初期値が記憶されたまま冷凍装置(10)を運転してしまうことを防止できる。従って、記憶部(53)に初期運転データを記憶された状態で、冷凍装置(10)の運転を開始することができる。その結果、冷凍装置の運転データを記憶部(53)に正常に記憶していくことができ、冷凍装置(10)の信頼性を確保できる。
また、第の発明のデータ書換部(56)は、記憶部(53)に記憶された複数の運転データのいずれか1つが、判定値と同じである場合に、全ての運転データを初期運転データに書き換えるようにしている。このため、全ての運転データについて、初期運転データに書き換えるか否かを判別することなく、全ての運転データを確実に初期運転データに書き換えることができる。その結果、検査時間を更に短縮でき、且つ出荷直後の記憶部(53)に初期値が残ったままとなることを一層確実に防止できる。
更に、第の発明によれば、例えば検査の終了後に入力設定部(57)に第2設定値を入力することで、その後に記憶部(53)に記憶された運転データが誤って初期運転データに書き換えられることが防止される。従って、例えば冷凍装置(10)の運転の開始後に運転データが初期運転データに書き換えられてしまうことを防止できる。
の発明によれば、冷凍装置(10)の冷媒回路(11)に接続される圧縮機(40)の運転データを記憶部(53)に記憶させる制御装置において、上記第1又は第2の発明の作用効果を奏することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明に係る制御装置(50)は、室内の空調を行う空気調和装置(10)に搭載されている。空気調和装置(10)は、冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷凍装置を構成している。図1に示すように、空気調和装置(10)は、室外機(20)と3台の室内機(30,30,30)とを備えている。なお、室内機(30)の台数は、単なる例示である。
上記空気調和装置(10)は、冷媒が充填されて冷凍サイクルを行う冷媒回路(11)を備えている。冷媒回路(11)は、室外機(20)に収容される室外回路(12)と、各室内機(30)に収容される室内回路(13,13,13)とを備えている。これらの室内回路(13)は、液側連絡配管(14)及びガス側連絡配管(15)によって室外回路(12)に接続されている。各室内回路(13)は、室外回路(12)に対して互いに並列に接続されている。室外回路(12)には、圧縮機(40)、室外熱交換器(21)、室外膨張弁(22)、及び四路切換弁(23)が設けられている。
圧縮機(40)は、容積型の回転式の圧縮機(例えばロータリー式やスクロール式の圧縮機)を構成している。また、圧縮機(40)は、いわゆるインバータ式の圧縮機で構成され、容量が可変に構成されている。圧縮機(40)は、吐出側が四路切換弁(23)の第2ポート(P2)に接続され、吸入側が四路切換弁(23)の第1ポート(P1)に接続されている。
室外熱交換器(21)は、クロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器として構成されている。室外熱交換器(21)の近傍には、室外ファン(24)が設けられている。室外熱交換器(21)では、室外空気と冷媒との間で熱交換が行われる。室外熱交換器(21)は、一端が四路切換弁(23)の第3ポート(P3)に接続され、他端が室外膨張弁(22)に接続されている。また、四路切換弁(23)の第4ポート(P4)は、ガス側連絡配管(15)に接続されている。
室外膨張弁(22)は、室外熱交換器(21)と室外回路(12)の液側端との間に設けられている。室外膨張弁(22)は、開度可変の電子膨張弁として構成されている。
四路切換弁(23)は、第1ポート(P1)と第4ポート(P4)とが連通して第2ポート(P2)と第3ポート(P3)とが連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1ポート(P1)と第3ポート(P3)とが連通して第2ポート(P2)と第4ポート(P4)とが連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とが切り換え自在に構成されている。
各室内回路(13,13,13)には、そのガス側端から液側端へ向かって順に、室内熱交換器(31,31,31)と、室内膨張弁(32,32,32)とが設けられている。
室内熱交換器(31)は、クロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器として構成されている。室内熱交換器(31)の近傍には、室内ファン(33)が設けられている。室内熱交換器(31)では、室内空気と冷媒との間で熱交換が行われる。また、室内膨張弁(32)は、開度可変の電子膨張弁として構成されている。
図2に示すように、空気調和装置(10)は、圧縮機のモータ(M)を駆動するモータ駆動装置(41)を備えている。モータ(M)は、DCブラシレスモータで構成されている。モータ駆動装置(41)は、コンバータ回路(42)とコンデンサ回路(43)とインバータ回路(44)とを備えている。
コンバータ回路(42)は、三相交流電源である商用電源(S)に接続されている。コンバータ回路(42)は、商用電源(S)の交流電圧を直流電圧に変換するものである。コンデンサ回路(43)は、コンバータ回路(42)の出力側に接続されている。コンデンサ回路(43)には、コンバータ回路(42)の出力を充放電するためのコンデンサ(43a)が接続されている。インバータ回路(44)は、コンデンサ(43a)の直流電圧を三相交流電圧に変換し、変換後の直流電圧をモータ(M)へ供給するものである。インバータ回路(44)では、複数のスイッチング素子がブリッジ結線されている(図示省略)。
モータ駆動装置(41)には、制御装置(50)が設けられている。本実施形態では、制御装置(50)が、インバータ回路(44)の制御用マイコンを構成している。制御装置(50)は、制御電源部(51)とインバータ制御部(52)とEEPROM(53)と初期データ設定部(54)と判定値設定部(55)とデータ書換部(56)と検査フラグ設定部(57)とを備えている。
制御電源部(51)は、制御装置(50)の電源を構成している。インバータ制御部(52)は、インバータ回路(44)のスイッチング素子を制御するものである。即ち、インバータ制御部(52)は、各スイッチング素子のON/OFFを制御することで、モータ(M)の運転周波数を調節する。
EEPROM(53)は、圧縮機(40)の運転データを記憶するための記憶部を構成している。即ち、空気調和装置(10)の運転中には、圧縮機(40)が運転状態となるが、この際の圧縮機(40)に関する運転データがEEPROM(53)に適宜記憶される。これにより、制御装置(50)では、メンテナンス業者等がEEPROM(53)に記憶された運転データを参照することで、圧縮機(40)の運転状況を把握できるようになっている。
EEPROM(53)に記憶される運転データとしては、圧縮機(40)の運転時間を示す指標となるデータや、圧縮機(40)の運転状態を示す指標となるデータが挙げられる。具体的には、上記の圧縮機(40)の運転時間を示す指標となる運転データとしては、圧縮機(40)の積算運転時間、圧縮機(40)の積算通電時間(積算の通電時間)、圧縮機(40)の運転回数、圧縮機(40)の電源ON回数等が挙げられる。また、上記の圧縮機(40)の運転状態を示す指標となる運転データとしては、圧縮機(40)のモータ(M)における最大回転数、最大電流、最大電圧、最大トルク、異常発生回数等が挙げられる。
初期データ設定部(54)には、EEPROM(53)に記憶される各運転データの初期の運転データ(初期運転データ)が設定される。この初期運転データは、空気調和装置(10)の最初の運転の開始時にEEPROM(53)に記憶されておくべき値である。つまり、上述した圧縮機(40)の積算運転時間や最大回転数等の運転データは、空気調和装置(10)の最初の運転の開始時にはゼロとしておく必要がある。そこで、初期データ設定部(54)には、全ての運転データの初期運転データとしてゼロが設定されている。
判定値設定部(55)には、EEPROM(53)に記憶された運転データを上記初期運転データに書き換えるか否か(即ち、初期化するか否か)を判定する判定値が設定されている。この判定値は、EEPROM(53)の出荷時において、EEPROM(53)に記憶されている初期値が用いられる。つまり、EEPROM(53)の出荷時には、その仕様に応じて所定の初期値が記憶されている。判定値設定部(55)には、このような初期値が上記判定値として予め設定されている。本実施形態の判定値設定部(55)には、上記の複数の運転データのうち、圧縮機(40)の積算運転時間と圧縮機(40)の最大回転数について、それぞれに対応する判定値が設定されている。
データ書換部(56)は、制御装置(50)の検査時において、EEPROM(53)の運転データが上記判定値と同じである場合に、EEPROM(53)の運転データを上記初期運転データに書き換えるものである(詳細は後述する)。
検査フラグ設定部(57)は、制御装置(50)の検査時において、所定の検査工程を行うためのフラグを入力/設定するものである。具体的には、例えば制御装置(50)の基板等に搭載される電装品等のチェックを行う場合には、この検査フラグ設定部(57)に「1」と設定される。一方、このような電装品等のチェックが終了した後には、この検査フラグ設定部(57)に0と設定される。
また、検査フラグ設定部(57)は、上記データ書換部(56)によるEEPROM(53)の運転データの書き換えを許容するか禁止するかを設定する設定入力部を兼ねている。具体的には、上記データ書換部(56)は、検査フラグ設定部(57)に第1の設定値となる「1」と設定されている状態では、EEPROM(53)の運転データの書き換えが許容される。一方、データ書換部(56)は、検査フラグ設定部(57)に第2の設定値となる「0」と設定されている状態では、EEPROM(53)の運転データの書き換えが禁止される(詳細は後述する)。
−空気調和装置の運転動作−
空気調和装置(10)の運転動作について図1を参照しながら説明する。この空気調和装置(10)は、冷房運転と暖房運転とが実行可能になっており、四路切換弁(23)によって冷房運転と暖房運転との切り換えが行われる。
《冷房運転》
冷房運転時には、四路切換弁(23)が第1状態に設定される。この状態で、圧縮機(40)の運転が行われると、圧縮機(40)から吐出された高圧冷媒が、室外熱交換器(21)において室外空気へ放熱して凝縮する。室外熱交換器(21)で凝縮した冷媒は、各室内回路(13)へ分配される。各室内回路(13)では、流入した冷媒が、室内膨張弁(32)で減圧された後に、室内熱交換器(31)において室内空気から吸熱して蒸発する。一方、室内空気は冷却されて室内へ供給される。
各室内回路(13)で蒸発した冷媒は、他の室内回路(13)で蒸発した冷媒と合流して、室外回路(12)へ戻ってくる。室外回路(12)では、各室内回路(13)から戻ってきた冷媒が、圧縮機(40)で再び圧縮されて吐出される。
《暖房運転》
暖房運転時には、四路切換弁(23)が第2状態に設定される。この状態で、圧縮機(40)の運転が行われると、圧縮機(40)から吐出された高圧冷媒が、各室内回路(13)へ分配される。各室内回路(13)では、流入した冷媒が室内熱交換器(31)において室内空気へ放熱して凝縮する。一方、室内空気は加熱されて室内へ供給される。室内熱交換器(31)で凝縮した冷媒は、室外回路(12)で合流する。
室外回路(12)で合流した冷媒は、室外膨張弁(22)で減圧された後、室外熱交換器(21)において室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(21)で蒸発した冷媒は、圧縮機(40)で再び圧縮されて吐出される。
−制御装置のEEPORMの検査時の動作−
ところで、空気調和装置(10)を現地へ据え付ける前には、工場等で制御装置(50)の検査が行われる。この検査では、基板上の各電装品の検査や、上記EEPROM(53)の検査等が行われる。ここで、出荷直後のEEPROM(53)には、上記のように、その仕様に応じた初期値が残ったままとなっており、この初期値は上記初期運転データと同様にゼロとなっていない。従って、検査時には、EEPROM(53)の運転データを初期化するために、以下のような動作が行われる。
EEPROMの検査動作が開始されると、まず、ステップS1において、検査フラグ設定部(57)の設定値の判定が行われる。ここで、検査フラグとして「1」と設定されている場合には、ステップS2に移行する。なお、EEPROM(53)の検査動作は、例えば制御装置(50)に所定の指令を入力することで開始するようにしても良いし、上記制御電源部(51)をオンさせることに連動して開始するようにしても良い。
ステップS2では、EEPROM(53)の運転データが所定の判定値であるか否かの判定が行われる。具体的に、例えば出荷直後のEEPROM(53)では、圧縮機(40)の積算運転時間に関する運転データの初期値として「0xFFFF FFFF」が用いられているとする。この場合、上記の判定値設定部(55)には、圧縮機(40)の積算運転時間の運転データに対応する判定値として、「0xFFFF FFFF」と設定される。また、出荷直後のEEPROM(53)では、圧縮機(40)の最大回転数に関する運転データとして、「0xFFFF」という初期値が用いられるとする。この場合、圧縮機(40)の最大回転数の運転データに対応する判定値として、「0xFFFF」と設定される。
そして、ステップS2において、EEPROM(53)では、上記の積算運転時間に関するデータと、最大回転数に関する運転データとが読み込まれ、これらの運転データのうちのいずれか1つでも上記の判定値と同じである場合には、EEPROM(53)の全ての運転データが初期運転データに書き換えられる(ステップS3)。つまり、ステップS3では、EEPROM(53)の全ての運転データが自動的に初期化される。一方、ステップS2において、EEPROM(53)に記憶された運転データのいずれもが上記の判定値でない場合には、EEPROM(53)の自動初期化は行われない(ステップS4)。
このような検査の後には、作業者等が検査フラグを「0」に設定する。このようにすると、その後にEEPROM(53)の検査動作を行った場合にも、ステップS1からステップS4へ移行するので、EEPROM(53)が自動的に初期化されることが禁止される。
−実施形態の効果−
上記実施形態では、EEPROM(53)に記憶された運転データが、判定値設定部(55)に設定された判定値と同じである場合に、この運転データを初期データ設定部(54)に予め設定した初期運転データに書き換えるようにしている。これにより、EEPROM(53)が出荷直後であり、EEPROM(53)に上記判定値に相当する初期値が設定されたままである場合にも、この初期値を初期運転データに自動的に書き換えることができる。その結果、EEPROM(53)の検査時間の短縮化を図ることができる。
また、このようにすることで、EEPROM(53)の運転データを確実に初期運転データに書き換えることができる。よって、EEPROM(53)に初期値が記憶されたまま空気調和装置(10)を運転してしまうことを防止できる。従って、EEPROM(53)に初期運転データを記憶された状態で、空気調和装置(10)の運転を開始することができる。その結果、空気調和装置(10)の運転データをEEPROM(53)に正常に記憶していくことができ、空気調和装置(10)の信頼性を確保できる。
また、データ書換部(56)は、EEPROM(53)に記憶された複数の運転データのいずれか1つが、判定値と同じである場合に、全ての運転データを初期運転データに書き換えるようにしている。このため、全ての運転データについて、初期運転データに書き換えるか否かを判別することなく、全ての運転データを確実に初期運転データに書き換えることができる。その結果、検査時間を更に短縮でき、且つ出荷直後のEEPROM(53)に初期値が残ったままとなることを一層確実に防止できる。
また、例えば検査の終了後に検査フラグ設定部(57)に第2設定値となる「0」を入力設定することで、その後にEEPROM(53)に記憶された運転データが誤って初期運転データに書き換えられることが防止される。従って、例えば空気調和装置(10)の運転の開始後に運転データが初期運転データに書き換えられてしまうことを防止できる。
《その他の実施形態》
上記実施形態では、EEPROM(53)に記憶される運転データのうち、圧縮機(40)の積算運転時間と最大回転数について、自動初期化を行うための判定をするようにしているが、これに限らず他の運転データを用いて自動初期化の判定を行っても良いし、全ての運転データを用いて自動初期化の判定を行って良いのは勿論のことである。
また、上記実施形態では、圧縮機(40)のモータ(M)におけるインバータ回路(43)の制御装置(50)について本発明を適用しているが、例えばコンバータ回路(43)の制御装置に本発明を適用しても良い。また、例えば室外ファン(24)や室内ファン(34)等の空気調和装置(10)の他の機器の制御装置について、本発明を適用しても良い。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、冷凍装置の運転データを記憶する記憶部を備えた制御装置について有用である。
本実施形態に係る空気調和装置の概略構成図である。 圧縮機のモータ駆動装置の概略の回路図である。 EEPROMの検査動作のフローチャートである。
10 空気調和装置(冷凍装置)
11 冷媒回路
50 制御装置
53 EEPROM(記憶部)
54 初期データ設定部
55 判定値設定部
56 データ書換部
57 検査フラグ設定部(入力設定部)

Claims (3)

  1. 冷凍サイクルを行う冷凍装置(10)の運転データを記憶する記憶部(53)を備えた冷凍装置の制御装置であって、
    上記記憶部(53)の運転データに対応する初期運転データが設定される初期データ設定部(54)と、
    上記記憶部(53)の運転データを上記初期運転データに書き換えるか否かを判定するための判定値が設定される判定値設定部(55)と、
    上記記憶部(53)の運転データが上記判定値と同じである場合に、該記憶部(53)の運転データを上記初期運転データに書き換えるデータ書換部(56)とを備え、
    上記記憶部(53)には、冷凍装置(10)の複数の運転データが記憶され、
    上記初期データ設定部(54)には、上記複数の運転データに対応する初期運転データがそれぞれ設定され、
    上記判定値設定部(55)には、上記複数の運転データに対応する上記判定値がそれぞれ設定され、
    上記データ書換部(56)は、上記記憶部(53)の複数の運転データのうちのいずれか1つの運転データが対応する判定値と同じである場合に、記憶部(53)の全ての運転データを対応する初期運転データに書き換えることを特徴とする冷凍装置の制御装置。
  2. 請求項1において、
    第1と第2の設定値が選択的に入力可能な入力設定部(57)を更に備え、
    上記データ書換部(56)は、上記入力設定部(57)に上記第1設定値が設定されている状態では、上記記憶部(53)の運転データを上記初期運転データに書き換えることが許容される一方、上記入力設定部(57)に第2設定値が設定されている状態では、上記記憶部(53)の運転データを上記初期運転データに書き換えることが禁止されることを特徴とする冷凍装置の制御装置。
  3. 請求項1又は2において、
    上記記憶部(53)に記憶される運転データは、上記冷凍装置(10)の冷媒回路(11)に接続される圧縮機(40)に関する運転データであることを特徴とする冷凍装置の制御装置。
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