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JP5241082B2 - 断熱植栽構造 - Google Patents
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Description

この発明は、植木、草花その他の植物を簡便に植栽することのできる植栽構造、特に建造物の屋上や屋根等で植物を栽培するために設けられる植栽装置の断熱構造盤に関するものである。
建造物における外断熱の効果が認知されて、今日では、建物の屋上等においても下地に断熱材を敷設する工法が広く採用されている。 他方、建造物の屋上やその他の空間に大規模に植物を植栽し、都市部における無機的な空間の緑化を図る試みが盛んになされるようになっている。 そして、両者の併設により効率的な省エネ効果を実現することができる。
図4は、従来の外断熱と屋上緑化の複合構造を示す一部切欠断面図である。図において、1はコンクリート下地、2はコンクリート下地1上に張設される防水層、3は植物の毛根等の侵出を防止するために前記防水層2上に固着張設されるルートガード、4はルートガード3上に設けられる断熱基盤で、発泡スチロールなどの断熱材から形成されている。 この断熱基盤4上にはフィルター5を介して客土層6が積層され種々の植物が植栽されるようになっている。 そして、前記断熱基盤4の表面すなわちフィルター5を介して客土層6に接する面には通水溝4a、4aが格子状に配設され、裏面すなわち防水層2と接する面には排水溝4b、4bが格子状に配設されていて、排水溝4bを流れる水は、別途の廃水処理機構(不図示)に流下することになる。
なお、本願発明に関する文献としてつぎのようなものが存在する。
特開2002−291339号公報 特開2005−198529号公報 特開2005−341869号公報
上記従来の外断熱と屋上緑化の複合構造にあっては、上述のような構成を有することにより、客土層6における雨水、潅水の余剰分は通水溝4aを解して排水溝4bに至りここを流れて廃水処理機構に移動する。 このことは、防水層2を介してであるが下地1上を水が常に移動することを意味しており、この移動により下地1、防水層2における熱エネルギーが流水により外部へ移動廃棄されてしまい、折角断熱基盤4を使用した意味が損なわれることになる。
本願発明は、建造物の屋上、屋根等に設置される植物の断熱植栽構造であって、下地上に形成される防水層と、 植物の毛根等の侵出を防止するために前記防水層上に固着張設されるルートガードと、ルートガード上に設けられる断熱基盤と、この断熱基盤上に積層される客土層と、前記断熱基盤と客土層との間に敷設されるフィルターとを具え、前記断熱基盤の表面には、多数形成された突起とこの突起周りに生じる凹部溝が格子状に形成されるとともに、前記突起の頂部には凹陥部が形成される一方、格子状に形成された前記凹部溝には多数の細管が断熱基盤の底部に通じて形成され、この細管の上端は前記凹部溝に開口しており、下端は断熱基盤の底部表面で開口しており、断熱基盤底部表面における細管の各開口部は断熱基盤底部表面に格子状に形成された溝部で結ばれてなり、降雨、潅水のうち前記客土層の吸収保持量を超えて客土層から滴下して前記凹陥部に保持された余剰水又は前記凹陥部、前記凹部溝、前記細管、前記溝部で構成される経路空間およびこの経路空間に収納される客土層からの滴下余剰水を断熱基板と協働する蓄熱手段として機能させるようになすとともに、前記凹陥部の開口部には溢れ出る水を凹部溝に流出させるための水の通路を十字状に形成して、客土層における降雨、潅水の大部は客土層の土壌に吸収保持させ、余剰の一部はフィルターを通り断熱基盤に達してさらに前記突起の頂部における凹陥部に保持させ、余剰水の量が凹陥部に全量収容できない場合は余剰水の一部を前記凹部溝に溢出させて、その量が多いときは前記細管とこれに連通する前記溝部とによる空間に蓄積して内部に滞留させて下地の熱が水を介して外部に放出されないようにして断熱効果を向上させるようにした断熱植栽構造を提供して、上記従来の課題を解決しようとするものである。
本願発明において、断熱植栽構造を下地上に形成される防水層と、植物の毛根等の侵出を防止するために前記防水層上に固着張設されるルートガードと、ルートガード上に設けられる断熱基盤と、この断熱基盤上に積層される客土層と、前記断熱基盤と客土層との間に敷設されるフィルターとを具え、断熱材による前記断熱基盤には蓄熱手段を具える構成とし、客土層からの水はこの蓄熱手段中に閉鎖されて客土層からルートガードまたは防水層に至る水が下地との間で熱交換をなして外部に排出されることがなく、断熱基盤は極めて効率のよい断熱効果を得ることができる。
最良の実施形態
植物の断熱植栽構造は、下地上に形成される防水層と、植物の毛根等の侵出を防止するために前記防水層上に固着張設されるルートガードと、ルートガード上に設けられる断熱基盤と、この断熱基盤上に積層される客土層と、前記断熱基盤と客土層との間に敷設されるフィルターとを具えて構成されるが、客土層には降水、潅水等により水が浸透する。その大部分は土壌中に保持されるがある量の水は土壌から下方の断熱基盤に滲出する。 この滲出水あるいは漏水に対する措置を講じておかないと、すなわち、断熱基盤への水の流出を確保しておかないと土壌中に過剰な水分が滞留して植物の根腐れ等の原因になる。
そこで、本願発明では、断熱基盤に水を滞留させる蓄熱手段を設けて断熱基盤に流下する滲出水あるいは漏水に対処するようにしている。断熱基盤に流下した水をそこから外部に流したり、あるいはルートガード、防水層表面を通過させて外部に流出させると、すなわち常に水が移動できる状態におくと、その水は流れる過程で流域から熱を奪い外部に放出することになる。本願発明では、蓄熱手段により水を外部に流出させることなく接した箇所から収熱した状態で滞留させて断熱効果を挙げるようにしている。換言すれば、蓄熱手段はある種の断熱手段とも言うことができる。滞留水による補助断熱手段である。
蓄熱手段は、客土層、断熱基盤、ルートガード・防水層の間に形成される水の滞留経路で構成する。客土層からの滲出水あるいは漏水はその大部分が滞留経路に保持されて移動することがないから水の流出に熱交換したカロリーを外部に放出することがない。
前記滞留経路の形態は種々可能であるが、断熱基盤の表面に複数形成され客土層からの漏水を受ける受水部と、これら受水部から溢れ出た水の保水部と、この保水部と断熱基盤底面との間に形成される細管とから構成し、受水部、保水部、細管に水を滞留させるようにする。
滞留経路の構成に関しては、前記断熱基盤の表面には多数の突起部を形成して、前記受水部は突起部の頂部に形成した凹陥部により構成し、前記保水部は前記突起部間に形成される凹部により構成するとともに、この凹部と断熱基盤底面とを結ぶ細管により構成する。そして、断熱基盤底面には細管の各開口部を結ぶ溝部を形成する。 この溝部は、受水部、保水部、細管とともに滞留経路を構成することになり、ここに水の大部が滞留して、下地部からのルートガード、防水層を介して熱伝導により水への熱移転が生じるが水は滞留するため、熱が外部に放出されることはなく、下地以下の断熱効果が全うされることになる。 なお、断熱基盤は種々の断熱材により形成できるが、発泡スチロール等の汎用されている素材が好ましい。
蓄熱手段としての前記滞留経路の容量には限りがあるから、大量の降雨に備えて客土層の囲繞壁等の上部から客土層および滞留経路の保持量を超える量の水を排水できるようにしておくことが望ましい。
したことを特徴とする断熱植栽構造。 なお、滞留経路における滞留水は、客土層の乾燥時にはフィルターを介して水分又は水蒸気として客土層へ還流する水分補給源となることがある。
発明の実施例
以下、この発明の実施例を図面に基づき説明する。 図1は、本願発明に係る断熱植栽構造の一実施例を示す一部切欠断面図である。
図において、21はコンクリート下地、22はコンクリート下地21上に張設される防水層、23は植物の毛根等の侵出を防止するために前記防水層22上に固着張設されるルートガード、24はルートガード3上に設けられる断熱基盤で、発泡スチロールなどの断熱材から形成されている。
この断熱基盤24上にはフィルター25を介して客土層26が積層され種々の植物が植栽されるようになっている。 そして、前記断熱基盤24の表面すなわちフィルター25を介して客土層26に接する面には、複数の突起27,27が形成されその頂部には凹陥部28が形成されている。 そして、後述の図2に示すように、前記突起27の周囲には凹部溝29が格子状に形成されている。また、30は、凹部溝29底部と断熱基盤24の底部を結ぶ細管で、断熱基盤24の底面において開口しており、前記細管30の各開口部を結んで断熱基盤24の底部表面には格子状に形成された溝部31が形成されている。
図2は、前記断熱基盤24の一部切欠斜視図である。前述のように、断熱基盤24の表面には突起27が多数形成されていて、結果として突起27周りには凹部溝29が格子状に形成されることになる。
突起27の頂部には凹陥部28が形成され、格子状に形成された凹部溝29には多数の細管30が形成され、凹部溝29と断熱基盤24の底部とを結んでいる。細管30の上端は前記凹部溝29に開口しており、下端は断熱基盤24の底部表面で開口しており、底部表面の開口部は格子状に形成された溝部31で結ばれている。
上記実施例において、断熱基盤24における蓄熱手段を構成する客土層からの漏水の滞留経路は、断熱基盤の表面に複数形成され客土層26からの漏水を受ける受水部と、これら受水部から溢れ出た水の保水部と、この保水部と断熱基盤底面との間に形成される細管30と、細管30の下部開口端を断熱基盤24底面において結ぶ溝部31とから構成されている。
そして、該実施例において、受水部は、前記突起27の頂部に形成される凹陥部28により構成されている。 また、保水部は突起27周りに格子状に形成される前記凹部溝29により構成されている。
なお、突起27の頂部に形成される前記凹陥部28の開口部には、図3に示すように溢れ出る水の通路28aを設ける場合がある。
客土層26における降雨、潅水の大部は客土層26の土壌に吸収保持されるが余剰の一部はフィルター25を通り断熱基盤24に達する。 断熱基盤24に達した余剰水は、まず突起27の頂部における凹陥部28に保持される。 まれに、余剰水の量が凹陥部28に全量収容できない場合は、余剰水の一部は凹部溝29に溢れ出て、その量が多いときは細管30とこれに連通する溝部31とによる空間に蓄積され外部に流出移動することなく滞留する。そして、突起27の頂部における凹陥部28、凹部溝29、細管30、溝部31に収容される水は滞留して外部に移動することがないから、下地21の熱も水を介して外部に放出されることがない。 すなわち、突起27の頂部における凹陥部28、凹部溝29、細管30、溝部31およびこれに収納される水は、いわば蓄熱手段あるいは断熱基盤24の断熱機能に取り込まれるあるいはこれと協働する断熱手段としての機能をはたすことになり、断熱基盤24は雨水、潅水等により本来の断熱性能に影響を受けることがない。
本願発明の一実施例を示す一部切欠縦断面図である。 図1に示す断熱基盤の一実施例の一部切欠斜視図である。 断熱基盤の他の実施例を示す一部切欠斜視図である。 従来の断熱植栽構造を示す断面図である。
21.........下地
22.........防水層
23.........ルートガード
24.........断熱基盤
25.........フィルター
26..........客土層
27..........突起
28..........凹陥部
28a.........通路
29..........凹部溝
30..........細管
31..........溝部

Claims (1)

  1. 建造物の屋上、屋根等に設置される植物の断熱植栽構造であって、下地上に形成される防水層と、 植物の毛根等の侵出を防止するために前記防水層上に固着張設されるルートガードと、ルートガード上に設けられる断熱基盤と、この断熱基盤上に積層される客土層と、前記断熱基盤と客土層との間に敷設されるフィルターとを具え、前記断熱基盤の表面には、多数形成された突起とこの突起周りに生じる凹部溝が格子状に形成されるとともに、前記突起の頂部には凹陥部が形成される一方、格子状に形成された前記凹部溝には多数の細管が断熱基盤の底部に通じて形成され、この細管の上端は前記凹部溝に開口しており、下端は断熱基盤の底部表面で開口しており、断熱基盤底部表面における細管の各開口部は断熱基盤底部表面に格子状に形成された溝部で結ばれてなり、降雨、潅水のうち前記客土層の吸収保持量を超えて客土層から滴下して前記凹陥部に保持された余剰水又は前記凹陥部、前記凹部溝、前記細管、前記溝部で構成される経路空間およびこの経路空間に収納される客土層からの滴下余剰水を断熱基板と協働する蓄熱手段として機能させるようになすとともに、前記凹陥部の開口部には溢れ出る水を凹部溝に流出させるための水の通路を十字状に形成して、客土層における降雨、潅水の大部は客土層の土壌に吸収保持させ、余剰の一部はフィルターを通り断熱基盤に達してさらに前記突起の頂部における凹陥部に保持させ、余剰水の量が凹陥部に全量収容できない場合は余剰水の一部を前記凹部溝に溢出させて、その量が多いときは前記細管とこれに連通する前記溝部とによる空間に蓄積して内部に滞留させて下地の熱が水を介して外部に放出されないようにして断熱効果を向上させたことを特徴とする断熱植栽構造。
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