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JP5262215B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents
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JP5262215B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の吐出口が設けられたインクジェットヘッドを有するインクジェット記録装置に関する。
特許文献1には、主走査中に、1画素に対して、階調値に応じた回数だけインク量が互いに同量である2滴又は3滴のインク滴を連続的に吐出する技術が記載されている。用紙上における2滴又は3滴のインク滴の着弾領域が部分的に重なるため、用紙には扁平ドットが形成される。
特開2004−034720公報(図6)
特許文献1に記載の技術によると、インク量が互いに同量である複数のインク滴がほぼ同時に用紙に着弾するので、用紙上でインクが滲みやすく、画像のエッジのシャープさが失われてしまう。
本発明の目的は、記録媒体上でインクを滲みにくくすることが可能なインクジェット記録装置を提供することである。
本発明のインクジェット記録装置は、記録媒体を搬送する搬送機構と、前記搬送機構による記録媒体の搬送方向と直交する直交方向に関する間隔が前記直交方向の印字解像度に対応した所定間隔となった複数の吐出口が設けられたインクジェットヘッドと、画像データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された画像データに基づいて、前記搬送方向の印字解像度に対応する単位距離だけ前記搬送機構によって記録媒体が搬送されるのに要する時間である各印字周期について、前記インクジェットヘッドの各吐出口にインク量を割り当てる割当手段と、前記割当手段によって割り当てられたインク量が所定値未満である場合に、前記割当手段によって割り当てられたインク量のインクが当該吐出口から吐出される1つのインク滴として記録媒体に着弾するように前記インクジェットヘッドを制御し、前記割当手段によって割り当てられたインク量が前記所定値以上である場合に、当該吐出口からインクが吐出されることによって、2番目に着弾するインク滴が1番目及び3番目に着弾するインク滴よりも大きい3つのインク滴が前記搬送方向に沿って順次記録媒体に着弾するように前記インクジェットヘッドを制御する吐出制御手段とを備えている。そして、前記吐出制御手段は、前記所定値未満である第1インク量、前記所定値未満であって前記第1インク量よりも多い第2インク量、及び、前記所定値以上である第3インク量に係る3つの吐出波形を記憶しており、これら3つの吐出波形を増幅したパルス列信号を前記割当手段によって割り当てられたインク量に応じて前記インクジェットヘッドに供給し、前記第1インク量に係る前記吐出波形は、1個以上のインク滴を吐出させる所定パルスを1つだけ含む波形であり、前記第2インク量に係る前記吐出波形は、第1離隔時間を介して配置された複数の前記所定パルスからなる波形であり、前記第3インク量に係る前記吐出波形は、前記第1離隔時間を介して配置された複数の前記所定パルスからなるパルス群と、前記第1離隔時間よりも広い第2離隔時間を介して前記パルス群の前に配置された前記所定パルスと、前記第2離隔時間を介して前記パルス群の後に配置された前記所定パルスとからなる波形であり、前記第1離隔時間は、前記複数の所定パルスによって吐出された複数のインク滴が、記録媒体への着弾前に又は着弾と同時に合体して1つのインク滴が形成される間隔であり、前記第2離隔時間は、前記パルス群の前及び後に配置された前記所定パルスによって吐出された各1つのインク滴と、前記パルス群に含まれる前記複数の所定パルスによって吐出された複数のインク滴とが、記録媒体への着弾前に又は着弾と同時に合体することがない間隔である。
所定値以上のインク滴が割り当てられた場合には、2番目に着弾するインク滴が1番目及び3番目に着弾するインク滴よりも大きくなるように、3つのインク滴を吐出口から吐出させる。1番目に着弾するインク滴が2番目に着弾するインク滴よりも小さい(インク量が少ない)ために、小体積である1番目に着弾するインク滴が記録媒体上においてほとんど滲むことなく速やかに乾燥する。また、速やかに乾燥する1番目に着弾するインク滴は、2番目及び3番目に着弾するインク滴が記録媒体上において1番目に着弾するインク滴の方向に拡がるのを抑制する。その結果、滲みが少なくシャープなエッジを有する画像が得られる。また、記録媒体上においては、2番目に着弾するインク滴よりも小さい1番目及び3番目に着弾するインク滴で2番目に着弾するインク滴を挟むことになるので、3つのインク滴で形成されるドットの形状を対称性のあるものとすることができ、印字画質を向上させることができる。さらに、1番目に着弾するインク滴の吐出動作によって、吐出口付近のインクのフラッシング効果が得られるために、2番目及び3番目に着弾するインク滴の吐出特性が優れたものとなって、印字画質が向上する。また、3つのインク滴の着弾領域が互いに搬送方向にずれるので、インクが記録媒体に深く染み込んでコックリング(記録媒体のふやけ)が生じることを抑制できる。
前記所定値は、前記印字周期内において前記吐出口から吐出されたインクが1つのインク滴を形成すると仮定した場合に、当該インク滴の直径を前記所定間隔とする値であることが好ましい。これによって、記録媒体上でのインクの滲みがさらに少なくなる。
前記1〜3番目に着弾するインク滴の合計インク量が、前記割当手段によって当該吐出口に割り当てられたインク量以上であることが好ましい。これによって、インク量の減少に起因した画質劣化を抑制することができる。
また、前記1〜3番目に着弾するインク滴の合計インク量が、前記割当手段によって当該吐出口に割り当てられたインク量と同じであることがより好ましい。これによって、記録媒体上でのインクの滲みをさらに少なくしつつ、インク量の減少に起因した画質劣化を抑制することができる。
前記1番目に着弾するインク滴の直径と、前記3番目に着弾するインク滴の直径とが同じであることがより好ましい。これによって、記録媒体上でのインクの滲みがさらに少なくなる。
前記1番目に着弾するインク滴の記録媒体への着弾領域が前記2番目に着弾するインク滴の記録媒体への着弾領域と部分的に重なっており、前記2番目に着弾するインク滴の記録媒体への着弾領域が前記3番目に着弾するインク滴の記録媒体への着弾領域と部分的に重なっていることが好ましい。これによって、印字濃度を低下させることなく記録媒体上でのインクの滲みがさらに少なくなる。
所定値以上のインク滴が割り当てられた場合には、2番目に着弾するインク滴が1番目及び3番目に着弾するインク滴よりも大きくなるように、3つのインク滴を吐出口から吐出させる。1番目に着弾するインク滴が2番目に着弾するインク滴よりも小さい(インク量が少ない)ために、小体積である1番目に着弾するインク滴が記録媒体上においてほとんど滲むことなく速やかに乾燥する。また、速やかに乾燥する1番目に着弾するインク滴は、2番目及び3番目に着弾するインク滴が記録媒体上において1番目に着弾するインク滴の方向に拡がるのを抑制する。その結果、滲みが少なくシャープなエッジを有する画像が得られる。また、記録媒体上においては、2番目に着弾するインク滴よりも小さい1番目及び3番目に着弾するインク滴で2番目に着弾するインク滴を挟むことになるので、3つのインク滴で形成されるドットの形状を対称性のあるものとすることができ、印字画質を向上させることができる。さらに、1番目に着弾するインク滴の吐出動作によって、吐出口付近のインクのフラッシング効果が得られるために、2番目及び3番目に着弾するインク滴の吐出特性が優れたものとなって、印字画質が向上する。また、3つのインク滴の着弾領域が互いに搬送方向にずれるので、インクが記録媒体に深く染み込んでコックリング(記録媒体のふやけ)が生じることを抑制できる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施の形態に係るインクジェット記録装置であるインクジェットプリンタ1を示す。このインクジェットプリンタ1は、互いに同じ構造を有する4つのインクジェットヘッド12K、12M、12C、12Yを有している。4つのインクジェットヘッド12K、12M、12C、12Yは、互いに異なる4色の有色インク(ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー)をそれぞれ吐出する。
インクジェットプリンタ1は、図中左方に給紙トレイ21を、図中右方に排紙トレイ22を有している。インクジェットプリンタ1の内部には、給紙トレイ21から排紙トレイ22に向かって、記録媒体としての用紙Pが搬送される搬送経路が形成されている。給紙トレイ21のすぐ下流には、用紙を狭持しつつ搬送する一対の送りローラ25a、25bが配置されている。一対の送りローラ25a、25bは、用紙Pを給紙トレイ21から図中右方に向けて送り出す。送りローラ25aは、モータ36(図7参照)によって回転駆動される。
搬送経路の中間部には、2つのベルトローラ26、27と、両ローラ26、27の間に架け渡されるように巻回されたエンドレスの搬送ベルト28と、搬送ベルト28によって囲まれた領域内にあって搬送ベルト28を挟んで4つのインクジェットヘッド12K、12M、12C、12Yと対向する位置に配置されたプラテン29とを含むベルト搬送機構23が設けられている。プラテン29は、4つのインクジェットヘッド12K、12M、12C、12Yと対向する領域において搬送ベルト28が下方に撓まないように搬送ベルト28を支持する。
ベルトローラ27上には、ニップローラ24が配置されている。ニップローラ24は、給紙トレイ21から送りローラ25a、25bによって送り出された用紙Pを搬送ベルト28の外周面に押さえ付ける。この外周面には、弱粘着性のシリコン樹脂層が形成されている。
モータ35(図7参照)が駆動ローラであるベルトローラ26を回転させることによって、搬送ベルト28が回転する。これにより、搬送ベルト28が、ニップローラ24によって外周面に押さえ付けられた用紙Pを粘着保持しつつ排紙トレイ22に向けて搬送する。搬送経路に沿って搬送ベルト28のすぐ下流には、剥離プレート30が設けられている。剥離プレート30は、搬送ベルト28の外周面に粘着している用紙Pを外周面から剥離する。
4つのインクジェットヘッド12K、12M、12C、12Yは、用紙Pの搬送方向に沿って並べられており、プラテン29と対向する位置に固定されている。つまり、このインクジェットプリンタ1は、ライン式プリンタである。4つのインクジェットヘッド12K、12M、12C、12Yは、図1の紙面に直交した方向、つまり主走査方向に長尺な直方体形状となっている。各インクジェットヘッドの底面は、搬送ベルト28の外周面のうち上側に位置する搬送面28aに対向し且つ複数の吐出口108(図5参照)が形成された吐出面となっている。
後述するように、各ヘッドにおいて、複数の吐出口108は、2次元的に配列されている。吐出面における主走査方向に関する吐出口108のピッチは、主走査方向の印字解像度(本実施の形態において600dpi)に相当する間隔となっている。4つのインクジェットヘッド12K、12M、12C、12Yのそれぞれには、複数のアクチュエータを含むアクチュエータユニット121(図3参照)が4つ設けられている。複数のアクチュエータは複数の吐出口と一対一に対応しており、各印字周期において活性となったアクチュエータに対応する吐出口からインクが吐出される。各印字周期においてどのアクチュエータが活性となるかは、ヘッドに供給される駆動データに依存する。ここで、印字周期とは、副走査方向の印字解像度に対応する単位距離だけ用紙Pが搬送されるのに要する時間を意味する。
搬送ベルト28によって搬送される用紙Pが4つのヘッドの下方を順に通過する際に、吐出面に形成された複数の吐出口から、用紙Pの上面すなわち印刷面に向けて、各色のインク滴が吐出される。4つのインクジェットヘッド12K、12M、12C、12Yから吐出された有色インクによって、用紙Pに所望パターンのカラー画像が形成される。
4つのヘッドの中で最も上流に位置するインクジェットヘッド12Kとニップローラ24との間には、反射型光学センサである用紙センサ31が配置されている。用紙センサ31は、搬送経路を搬送される用紙の先端が用紙センサ31の直下に到達したときに、その検出信号を出力する。
次に、図2を参照しつつインクジェットヘッド12Kについて詳細に説明する。なお、残り3つのインクジェットヘッド12M、12C、12Yもインクジェットヘッド12Kと同じ構造を有している。図2に示すように、インクジェットヘッド12Kは、流路ユニット9とアクチュエータユニット121とを含むヘッド本体2、ヘッド本体2の上面に配置されていると共にヘッド本体2にインクを供給するリザーバユニット71、アクチュエータユニット121を駆動する駆動信号であるパルス列信号(図8(a)〜図8(c)参照)を生成するドライバIC52が表面に実装された平型柔軟基板であるCOF(Chip On Film)50、COF50と電気的に接続された制御基板54、並びに、アクチュエータユニット121、リザーバユニット71、COF50及び制御基板54を覆いつつ、外部からインクミストが浸入するのを防ぐためのサイドカバー53及びヘッドカバー55を有している。
リザーバユニット71は、4枚のプレート91〜94が積層されたものであり、その内部に、図示しないインク流入流路、インクリザーバ61、及び、10個のインク流出流路62が互いに連通するように形成されている。なお、図2においては、1つのインク流出流路62のみが表れている。インクリザーバ61に貯留されたインクがインク流出流路62を通過し、インク供給口105b(図3参照)を介して流路ユニット9に供給される。また、プレート94には、インク流出流路62を含む複数の凸部94aが形成されている。プレート94に複数の凸部94aが形成されていることによって、プレート94と流路ユニット9との間に空隙が設けられている。この空隙内に、4つのアクチュエータユニット121が配置されている(図2においては、4つのアクチュエータのうち1つのみが示されている)。
COF50には、複数の配線(図示せず)が形成されている。これら配線の一端がアクチュエータユニット121の上面である接合面において、後述する個別電極135及び共通電極134と電気的に接続されている。COF50は、サイドカバー53とリザーバユニット71との間を上方に延在している。COF50に形成された配線の他端は、コネクタ54aを介して制御基板54上の電気部品に接続されている。制御基板54は、図示しない上位の制御装置からの制御信号を、ドライバIC52に出力する。
制御基板54は、ドライバIC52を介してアクチュエータユニット121の駆動を制御する。ドライバIC52は、アクチュエータユニット121を駆動する駆動信号を生成する。
次に、ヘッド本体2について説明する。ヘッド本体2は、図3に示すように、流路ユニット9と、流路ユニット9の上面9aに固定された4つのアクチュエータユニット121とを含んでいる。
流路ユニット9は、リザーバユニット71のプレート94とほぼ同じ平面形状を有する直方体形状となっている。流路ユニット9の上面9aには、リザーバユニット71のインク流出流路62に対応して、計10個のインク供給口105bが開口している。流路ユニット9の内部には、図3及び図4に示すように、インク供給口105bに連通するマニホールド流路105及びマニホールド流路105から分岐した共通インク室である副マニホールド流路105aが形成されている。図4では、アクチュエータユニット121の下方にあって破線で描くべき圧力室110、アパーチャ112及び吐出口108を実線で描いている。流路ユニット9の下面には、図4及び図5に示すように、複数の吐出口108がマトリクス状に配置された吐出面2aが形成されている。圧力室110も流路ユニット9におけるアクチュエータユニット121の固定面において、吐出口108と同様、マトリクス状に複数配列されている。
本実施の形態では、流路ユニット9の長手方向に沿った圧力室110の列が、1つのアクチュエータユニット121について、幅方向に互いに平行で等間隔に16列配列されている。1つのアクチュエータユニット121について、各圧力室列に含まれる圧力室110の数は、アクチュエータユニット121の外形形状(台形形状)に対応して、その長辺から短辺に向かって次第に少なくなるように配置されている。吐出口108も、これと同様の配置がされている。
図5に示すように、流路ユニット9は、上から順に、キャビティプレート122、ベースプレート123、アパーチャプレート124、サプライプレート125、マニホールドプレート126、127、128、カバープレート129、及び、ノズルプレート130、という9枚の金属プレートから構成されている。これらプレート122〜130は、主走査方向に長尺な矩形平面形状を有する。これらプレート122〜130を互いに位置合わせしつつ積層することによって、流路ユニット9内に、マニホールド流路105、副マニホールド流路105a、及び、副マニホールド流路105aの出口から圧力室110を経て吐出口108に至る複数の個別インク流路132が形成されている。
流路ユニット9におけるインクの流れについて説明する。リザーバユニット71からインク供給口105bを介して流路ユニット9内に供給されたインクは、マニホールド流路105から副マニホールド流路105aに分岐される。副マニホールド流路105a内のインクは、各個別インク流路132に流れ込み、絞りとして機能するアパーチャ112及び圧力室110を介して吐出口108に至る。
次に、アクチュエータユニット121について説明する。図3に示すように、4つのアクチュエータユニット121は、それぞれ台形の平面形状を有しており、インク供給口105bを避けるよう主走査方向に千鳥状に配置されている。さらに、各アクチュエータユニット121の平行対向辺は流路ユニット9の長手方向に沿っており、隣接するアクチュエータユニット121の斜辺同士は流路ユニット9の主走査方向に関して互いにオーバーラップしている。
図6(a)に示すように、アクチュエータユニット121は、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料からなる3枚の圧電層141〜143から構成されている。最上層の圧電層141の表面(アクチュエータユニット121の接合面)における圧力室110に対向する位置には、個別電極135が形成されている。最上層の圧電層141とその下側の圧電層142との間にはシート全面に形成された共通電極134が介在している。
個別電極135は、図6(b)に示すように、圧力室110と相似な略菱形の平面形状を有する。平面視で、個別電極135の大部分は、圧力室110の領域内にある。略菱形の個別電極135における鋭角部の一方は圧力室110の外に延出され、その先端には個別電極135と電気的に接続された円形で個別電極135よりも厚い個別ランド136が設けられている。
共通電極134はすべての圧力室110に対応する領域において等しく基準電位が付与されるように、グランドに接続されている。一方、複数の個別電極135は、個別ランド136及びCOF50の内部配線を介してドライバIC52の複数の端子のいずれかとそれぞれ個別に電気的に接続されている。そのため、ドライバIC52は、所望の一又は複数の個別電極135に供給される駆動信号だけをアクティブとすることができる。つまり、アクチュエータユニット121において、平面視で複数の個別電極135と重なる複数の部分のそれぞれが、個別のアクチュエータとして機能する。すなわち、アクチュエータユニット121には、圧力室110の数と同数の複数のアクチュエータが構築されている。
ここで、アクチュエータユニット121の駆動方法について述べる。圧電層141はその厚み方向に分極されている。これに対して、圧電層142、143は自発的には変形しない非活性層である。圧電層141〜143は圧力室110を区画するキャビティプレート122の上面に固定されている。そのため、個別電極135を共通電極134と異なる電位にして圧電層141に対してその分極方向に電界を印加すると、圧電層141における電界印加部分が圧電効果により歪む活性部として働く。活性部は、電界と分極の方向とが同じときには、厚み方向に伸張し面方向に収縮する。ここで、圧電層141における電界印加部分とその下方の圧電層142、143との間で面方向への歪み量に差が生じると、圧電層141〜143全体が圧力室110に向かって凸になるようにユニモルフ変形する。これにより圧力室110内のインクに圧力つまり吐出エネルギーが付与され、圧力室110内に圧力波が発生する。そして、発生した圧力波が圧力室110から吐出口108まで伝播することによって吐出口108からインク滴が吐出される。
本実施の形態においては、予め個別電極135に所定正電位を付与しておき、吐出要求があるごとに一旦個別電極135にグランド電位を付与し、その後所定のタイミングにて再び所定正電位を個別電極135に付与するようなパルス(図8(a)〜図8(c)参照)をドライバIC52から出力する。この場合、個別電極135がグランド電位になるタイミングで、圧力室110内のインクの圧力が降下して副マニホールド流路105aから個別インク流路132へとインクが吸い込まれる。その後、再び個別電極135を所定の電位にしたタイミングで、圧力室110内のインクの圧力が上昇し、吐出口108からインク滴が吐出される。つまり、個別電極135に矩形波のパルスを付与する。このパルス幅は、圧力室110内において圧力波が副マニホールド流路105aの出口から吐出口108の先端まで伝播する時間長さであるAL(Acoustic Length)に等しい。そうすることによって、反射により副マニホールド流路105aの出口から位相反転して戻ってきた正圧の圧力波と新たにアクチュエータユニット121から加えられる正圧とが圧力室110内で重ね合わさるため、圧力室110内のインクに大きな圧力を加えることができる。
図1に戻って、インクジェットプリンタ1は、制御部32を含んでいる。制御部32は、インクジェットプリンタ1の各部の動作を制御する。制御部32は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Member)などの複数のハードウェアから構成されている。ROMには、インクジェットプリンタ1を制御する各種のソフトウェアが格納されている。そして、そのソフトウェアと制御部32内のハードウェアとが協働することによって、制御部32内には、図7に示すように、記憶部41、割当部42、搬送制御部44、及び、吐出制御部45の機能部が構築されている。本実施の形態において、制御部32は、制御基板54上の電子部品及びドライバIC52を共に含んでいるとする。
記憶部41は、図示しないホストコンピュータから送られた、4つのインクジェットヘッド12K、12M、12C、12Yによって用紙Pに印字されるべきカラー画像を示す画像データ(例えばビットマップ形式、jpeg形式)を記憶する。
割当部42は、記憶部41に記憶された画像データに基づいて、各印字周期について、4つのインクジェットヘッド12K、12M、12C、12Yの各吐出口108にインク量を割り当てる。ここで、「吐出口108にインク量を割り当てる」とは、吐出口108に対応した圧力室110及び個別電極135にインク量を割り当てることと同義である。本実施の形態において、割当部42が割り当てるインク量は、「大」(16pl)、「中」(8pl)、「小」(4pl)、及び、無し(0pl)の4種類のいずれかである。そして、(「大」のインク量)=(「中」のインク量)+(「小」のインク量×2)となっている。この割り当てられたインク量の情報は、ドライバIC52から駆動パルスとして個別電極135に印加される。個別電極135に駆動パルス(パルス列信号)が加えられることで、所定の量のインク滴が吐出されるように、アクチュエータがユニモルフ変形することになる。なお、割当部42はホストコンピュータ内に構築されていてもよく、その場合は、本発明のインクジェット記録装置は、ホストコンピュータとインクジェットプリンタ1とからなる装置に相当する。
搬送制御部44は、ベルトローラ26の駆動源であるモータ35と、送りローラ25aの駆動源であるモータ36とを制御する。
吐出制御部45は、搬送制御部44によるモータ35の制御と同期をとりつつ、用紙センサ31からの用紙Pの先端の検出信号、判断部43における判断結果、及び、記憶部41に記憶された画像データに基づいて、4つのインクジェットヘッド12K、12M、12C、12Yを制御する。そして、用紙P上に有色インクによる所望のカラー画像を形成する。
本実施の形態において、吐出制御部45は、割当部42によって割り当てられたインク量が所定値未満である場合に、割当部42によって割り当てられたインク量のインクが当該吐出口108から吐出される1つのインク滴として用紙Pに着弾するように各インクジェットヘッドを制御する。この場合、割り当てられたインク量を有するインク滴が1つだけ吐出口から吐出されて、そのまま1つのインク滴が用紙Pに着弾してもよいし、合計インク量が割り当てられたインク量となる複数のインク滴が吐出口から吐出されて、それらが着弾前に又は着弾と同時に合体してできた1つのインク滴が用紙Pに着弾してもよい。
本実施の形態において、所定値とは、印字周期内においてある1つの吐出口108から吐出されたインクが1つのインク滴を形成すると仮定した場合に、当該インク滴の直径を主走査方向の印字解像度(600dpi)に対応した距離(42μm)とする値である。インク滴の直径はインク滴を球体と仮定して算出される。本実施の形態において、所定値は、「大」(16pl)より小さく、「中」(8pl)よりも大きい量である。したがって、割り当てられたインク量が所定値未満である場合とは、割り当てられたインク量が「中」、「小」及び無しのいずれかであることを意味する。
そして、吐出制御部45は、割当部42によって割り当てられたインク量が前記所定値以上(つまりインク量「大」)である場合に、当該吐出口108からインクが吐出されることによって、2番目に着弾するインク滴が1番目及び3番目に着弾するインク滴よりも大きい3つのインク滴が搬送方向に沿って順次用紙Pに着弾するように各インクジェットヘッドを制御する。この場合、割り当てられたインク量を有するインク滴が3つだけ吐出口から吐出されて、そのまま3つのインク滴が用紙Pに着弾してもよいし、合計インク量が割り当てられたインク量となる4つ以上のインク滴が吐出口から吐出されて、それらが着弾前に又は着弾と同時に合体してできた3つのインク滴が用紙Pに着弾してもよい。
ここで、吐出制御部45は、1〜3番目に着弾するインク滴の合計インク量が、割当部42によって当該吐出口108に割り当てられたインク量と同じとなるように制御を行う。また、吐出制御部45は、1番目に着弾するインク滴の直径と、3番目に着弾するインク滴の直径とが同じとなるように制御を行う。さらに、吐出制御部45は、1番目に着弾するインク滴の用紙Pへの着弾領域221が2番目に着弾するインク滴の用紙Pへの着弾領域222と部分的に重なり、2番目に着弾するインク滴の用紙Pへの着弾領域222が3番目に着弾するインク滴の用紙Pへの着弾領域223(すべて図9(a)参照)と部分的に重なるように制御を行う。
具体的には、割り当てられたインク量が前記所定値以上である場合に、吐出制御部45は、1番目及び3番目に着弾するインク滴が共にインク量「小」となり、2番目に着弾するインク滴がインク量「中」となるように制御を行う。吐出制御部45には、図8(a)〜(c)に示すような3種類の吐出波形が記憶されている。そして、吐出制御部45は、駆動データに応じたいずれかの吐出波形を所定正電位に増幅したパルス列信号を、各印字周期について、各個別電極135に出力する。
図8(a)は、割り当てられたインク量が「大」の場合の吐出波形201である。吐出波形201には、幅がALに等しい4つのパルスが含まれている。最初のパルスはインク量「小」の1つのインク滴を吐出させ、2番目及び3番目のパルスはインク量「中」の1つのインク滴を吐出させ(各パルスが1個以上のインク滴を吐出させる)、4番目のパルスはインク量「小」の1つのインク滴を吐出させる。最初のパルス及び4番目のパルスのようにインク量「小」の1つのインク滴が吐出されるとは、インク量「小」のインク滴が1つだけ吐出口から吐出されて、そのまま1つのインク滴が着弾する場合と、複数のインク滴が吐出され、それら複数のインク滴が着弾前に又は着弾と同時に合体してできたインク量「小」の1つのインク滴が用紙Pに着弾する場合とのいずれかを意味する。これら2つの場合のいずれとなるかは、インクの特性やヘッドの流路構成などに依存する。
2番目のパルスと3番目のパルスの間はALに等しい時間だけ離隔している。これによって、各パルスについて1個以上のインク滴が吐出され、それら複数のインク滴が着弾前に又は着弾と同時に合体してインク量「中」の1つのインク滴が形成される。これに対して、1番目のパルスと2番目のパルスの間の離隔時間、及び、3番目のパルスと4番目のパルスの間の離隔時間は、ALよりもかなり長い。これによって、インク量「小」の1番目に着弾するインク滴とインク量「中」の2番目に着弾するインク滴とが着弾前に又は着弾と同時には合体せず、且つ、互いの着弾領域221、222(図9(a)参照)が部分的に重なるようになると共に、インク量「中」の2番目に着弾するインク滴とインク量「小」の3番目に着弾するインク滴とが着弾前に又は着弾と同時には合体せず、且つ、互いの着弾領域222、223(図9(a)参照)が部分的に重なるようになる。
図9(a)は、割り当てられたインク量が「大」の場合において、主走査方向に隣接する3つの吐出口108から吐出波形201に対応して吐出された複数のインク滴の着弾時の様子と、用紙P上でのインクの拡がりとを描いた模式図である。図9(a)において、符号221は、1番目に着弾するインク滴の着弾領域(用紙P上でのインクの拡がりを考慮しない着弾時におけるインク滴の大きさに相当する)を示しており、符号222は、2番目に着弾するインク滴の着弾領域を示しており、符号223は、3番目に着弾するインク滴の着弾領域を示している。主走査方向に隣接する着弾領域同士は、主走査方向への印字解像度に対応した距離だけ離隔している。着弾したインクは、用紙P上で符号226で示す範囲に拡がる。この範囲は、主走査方向に互いに隣接する着弾領域222同士が連結されることによって形成されている。
図9(a)に示すように、割り当てられたインク量が「大」の場合には、2番目に着弾するインク滴が1番目及び3番目に着弾するインク滴よりも着弾領域が大きい。これはインク滴自体が、2番目に着弾するインク滴が1番目及び3番目に着弾するインク滴よりも大きいことを表している。本実施の形態では、1番目に着弾するインク滴が2番目に着弾するインク滴よりも小さい(インク量が少ない)ために、小体積である1番目に着弾するインク滴が用紙P上においてほとんど滲むことなく速やかに乾燥する。また、2番目及び3番目に着弾するインク滴が用紙P上において拡がるのを1番目に着弾するインク滴が抑制する。さらに、3番目に着弾するインク滴は、2番目に着弾するインク滴と一部が重なって重ならない部分の乾燥効果によって、1番目に着弾するインク滴ほどではないが、画像をシャープエッジ状に形成することに寄与する。その結果、滲みが少なくシャープなエッジを有する画像が得られる。
用紙P上においては、2番目に着弾するインク滴よりも小さい1番目及び3番目に着弾するインク滴で2番目に着弾するインク滴を挟むことになるので、3つのインク滴で形成されるドットの形状を対称性のあるものとすることができ、印字画質を向上させることができる。
さらに、1番目に着弾するインク滴の吐出動作によって、吐出口付近のインクのフラッシング効果が得られるために、2番目及び3番目に着弾するインク滴の吐出特性が優れたものとなって、印字画質が向上する。
加えて、3つのインク滴の着弾領域221、222、223が互いに搬送方向にずれるので、インクが用紙Pに深く染み込んでコックリング(用紙Pのふやけ)が生じることを抑制できる。
図8(b)は、割り当てられたインク量が「中」の場合の吐出波形202である。吐出波形202には、幅がALに等しい2つのパルス(それぞれが1個以上のインク滴が吐出させる)が含まれている。これら2つのパルスはインク量「中」の1つのインク滴を吐出させる。これら2つのパルスの間はALに等しい時間だけ離隔している。これによって、各パルスについて1個以上のインク滴が吐出され、それら複数のインク滴が着弾前に又は着弾と同時に合体してインク量「中」の1つのインク滴が形成される。
図9(b)は、割り当てられたインク量が「中」の場合において、主走査方向に隣接する3つの吐出口108から吐出波形202に対応して吐出された3つのインク滴の着弾時の様子と、用紙P上でのインクの拡がりとを描いた模式図である。図9(b)において、符号231は、着弾するインク量「中」の1つのインク滴の着弾領域を示しており、これは符号222で示す着弾領域と同じ大きさである。着弾したインクは、用紙P上で符号236で示す範囲に拡がる。この範囲は、主走査方向に互いに隣接する着弾領域231同士が連結されることによって形成されている。
図8(c)は、割り当てられたインク量が「小」の場合の吐出波形203である。吐出波形203には、幅がALに等しい1つのパルスが含まれている。このパルスはインク量「小」の1つのインク滴を吐出させる(インク量「大」のときの最初のパルスで説明したのと同じことを意味する)。
図9(c)は、割り当てられたインク量が「小」の場合において、主走査方向に隣接する3つの吐出口108から吐出波形203に対応して吐出された3つのインク滴の着弾時の様子と、用紙P上でのインクの拡がりとを描いた模式図である。図9(c)において、符号241は、着弾するインク量「小」の1つのインク滴の着弾領域を示しており、これは符号221、223で示す着弾領域と同じ大きさである。着弾したインクは、用紙P上で符号246で示す範囲(主走査方向に互いに離隔している)に拡がる。
次に、本実施の形態に係るインクジェットプリンタ1の印字動作について、図10のフローチャートを参照して説明する。ステップS1では、ホストからの印字命令を受信したかどうかを制御部32が繰り返して判断する。そして、印字命令を受信した場合(S1:YES)、ステップS2において受信した印字命令が記憶部41に格納される。印字命令には、印字されるべき画像データのほか、印字枚数、レイアウト情報などが含まれている。
ステップS3では、搬送制御部44が、モータ36の回転を開始させる。これによって、送りローラ25aが回転して用紙Pの搬送が始まる。
続いて、ステップS4では、割当部42が、1印字周期について、記憶部41に記憶された画像データに基づいて、4つのインクジェットヘッド12K、12M、12C、12Yの各吐出口に上述した4種類のインク量のいずれかを割り当てる。用紙Pの先端がインクジェットヘッド12Kの下方に到達して初めてインクジェットヘッド12Kからインクが吐出される最初の印字周期では、インクジェットヘッド12Kにおいて最も上流にある吐出口列にだけインク量が割り当てられる。
ステップS5では、次回のインク吐出が2番目以降の印字周期であるかどうかを制御部32が判断する。そして、最初の印字周期であれば(S5:NO)、ステップS6に進む。ステップS6では、用紙センサ31が出力した用紙Pの先端の検出信号が受信されたか否かを、制御部32が繰り返して判断する。そして、検出信号が受信された場合(S6:YES)、ステップS7に進んで所定時間が経過するまで待機する。この所定時間は、用紙センサ31からインクジェットヘッド12Kまでの搬送方向に沿った距離を、搬送ベルト28による用紙Pの搬送速度で割って得られる商に等しい。
ステップS5において2番目以降の印字周期と判断された場合(S5:YES)、ステップS8に進んで、前回のインク吐出動作から1印字周期が経過するまで待機する。そして、1印字周期が経過すると同時にステップS9に進む。
ステップS9では、吐出制御部45の制御に基づいて、4つのインクジェットヘッド12K、12M、12C、12Yから、1印字周期分のインク吐出を行う。ステップS9の修了後は、ステップS10に進む。ステップS10では、印字が行われるべき主走査方向の全ラインについてのインク吐出が終了したか否かを制御部32が判断する。未吐出ラインが残存している場合(S10:NO)、ステップS4に戻って、次の印字周期でのインク吐出のためのインク量の割当が行われる。未吐出ラインが残存していない場合(S10:YES)、印字処理を終了する。
以上説明した本実施の形態によると、割り当てられたインク量が「大」の場合には、小体積である1番目に着弾するインク滴が用紙P上においてほとんど滲むことなく速やかに乾燥する。また、2番目及び3番目に着弾するインク滴が用紙P上において拡がるのを1番目に着弾するインク滴が抑制する。その結果、滲みが少なくシャープなエッジを有する画像が得られる。また、3つのインク滴で形成されるドットの形状を対称性のあるものとすることができ、印字画質を向上させることができる。さらに、1番目に着弾するインク滴の吐出動作によって、吐出口付近のインクのフラッシング効果が得られるために、2番目及び3番目に着弾するインク滴の吐出特性が優れたものとなって、印字画質が向上する。加えて、コックリングを抑制できる。
また、吐出制御部45における制御のしきい値である割り当てられたインク量の所定値が、1印字周期内において吐出口108から吐出されたインクが1つのインク滴を形成すると仮定した場合に、当該インク滴の直径を主走査方向に関する吐出口108のピッチとする値であるために、用紙P上でのインクの滲みがさらに少なくなる。
そして、割り当てられたインク量が「大」の場合に1〜3番目に着弾するインク滴の合計インク量が割当部42によって当該吐出口に割り当てられたインク量と同じであるので、用紙P上でのインクの滲みをさらに少なくしつつ、インク量の減少に起因した画質劣化を抑制することができる。なお、1〜3番目に着弾するインク滴の合計インク量が割当部42によって当該吐出口に割り当てられたインク量以上としても、用紙P上でのインクの滲みの抑制効果はやや低下するものの、インク量の減少に起因した画質劣化を抑制することができる。
加えて、1番目に着弾するインク滴の直径と、3番目に着弾するインク滴の直径とが同じであるので、用紙P上でのインクの滲みがさらに少なくなる。
さらに、1番目に着弾するインク滴の用紙Pへの着弾領域が2番目に着弾するインク滴の用紙Pへの着弾領域と部分的に重なっており、2番目に着弾するインク滴の用紙Pへの着弾領域が3番目に着弾するインク滴の用紙Pへの着弾領域と部分的に重なっているために、印字濃度を低下させることなく用紙P上でのインクの滲みがさらに少なくなる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更を上述の実施の形態に施すことが可能である。例えば、上述した実施の形態では割当部42が割り当てるインク量が4種類であるが、これが3種類又は5種類以上であってもよい。また、吐出制御部45における制御のしきい値である割り当てられたインク量の所定値が、インク滴の直径を、複数の吐出口の主走査方向に関するピッチである所定間隔とは異なる値とするものでもよい。この所定値がユーザによる操作に応じて可変となっていてもよい。この場合、ユーザは、例えば用いる用紙の種類によって所定値を変更することが可能となる。
1〜3番目に着弾するインク滴の合計インク量が、割当手段によって当該吐出口に割り当てられたインク量未満であってもよい。また、1番目に着弾するインク滴の直径と、3番目に着弾するインク滴の直径とが異なっていてもよい。さらには、1番目に着弾するインク滴と2番目に着弾するインク滴とが重なっていなくてもよく、2番目に着弾するインク滴と3番目に着弾するインク滴とが重なっていなくてもよい。
さらに、1印字周期内において、インク滴の割当量が所定値以上の場合、3つのインク滴が順次用紙Pに着弾する。一方、割当量が所定値未満の場合は、1つのドットを1つのインク滴で形成している。しかし、この割当量が所定値未満の場合において、割当量が所定値以上の場合と同様の駆動パルスを印加してもよい。この場合、吐出対象の吐出口でのインクの増粘を防ぎ、所定サイズのドットを確実に形成するという観点から、1番目及び3番目に着弾するインク滴に対応する駆動パルスを、実際にはインクの吐出が起きないパルスとし、2番目のインク滴のみ実際に吐出されるパルスとしてもよい。1番目のパルスによって吐出口付近のメニスカスが振動して、吐出口付近のインクが攪拌されることになる。この場合、不要な残留振動を吐出口のインクに残さないという観点からは、3番目のパルスを持たない駆動パルスとしてもよい。
加えて、ヘッドの構造は図2〜図6で説明したものに限定されず、どのようなヘッドを用いてもよい。
本発明の一実施の形態に係るインクジェット記録装置であるインクジェットプリンタの側面図である。 図1に描かれたインクジェットヘッドの縦断面図である。 図1に描かれたインクジェットヘッドの平面図である。 図3において一点鎖線で示す領域の拡大図である。 図4のV−V線での断面図である。 インクジェットヘッドに含まれるアクチュエータユニットの部分断面図及び部分平面図である。 図1に示すインクジェットプリンタの機能ブロック図である。 図7に示す吐出制御部に記憶された3種類の吐出波形の模式図である。 図8に示す3種類の吐出波形のそれぞれについて、吐出されるインク滴の着弾時の様子と、用紙P上でのインクの拡がりとを描いた模式図である。 図1に示すインクジェットプリンタの印字動作を表したフローチャートである。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
12K、12M、12C、12Y インクジェットヘッド
23 ベルト搬送機構
25a、25b 送りローラ
28 搬送ベルト
31 用紙センサ
32 制御部
41 記憶部
42 割当部
44 搬送制御部
45 吐出制御部
108 吐出口
110 圧力室
135 個別電極
221、222、223 着弾領域
226、236、246 着弾したインクが用紙P上で拡がる範囲
231 着弾領域
241 着弾領域

Claims (6)

  1. 記録媒体を搬送する搬送機構と、
    前記搬送機構による記録媒体の搬送方向と直交する直交方向に関する間隔が前記直交方向の印字解像度に対応した所定間隔となった複数の吐出口が設けられたインクジェットヘッドと、
    画像データを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された画像データに基づいて、前記搬送方向の印字解像度に対応する単位距離だけ前記搬送機構によって記録媒体が搬送されるのに要する時間である各印字周期について、前記インクジェットヘッドの各吐出口にインク量を割り当てる割当手段と、
    前記割当手段によって割り当てられたインク量が所定値未満である場合に、前記割当手段によって割り当てられたインク量のインクが当該吐出口から吐出される1つのインク滴として記録媒体に着弾するように前記インクジェットヘッドを制御し、前記割当手段によって割り当てられたインク量が前記所定値以上である場合に、当該吐出口からインクが吐出されることによって、2番目に着弾するインク滴が1番目及び3番目に着弾するインク滴よりも大きい3つのインク滴が前記搬送方向に沿って順次記録媒体に着弾するように前記インクジェットヘッドを制御する吐出制御手段とを備えており、
    前記吐出制御手段は、前記所定値未満である第1インク量、前記所定値未満であって前記第1インク量よりも多い第2インク量、及び、前記所定値以上である第3インク量に係る3つの吐出波形を記憶しており、これら3つの吐出波形を増幅したパルス列信号を前記割当手段によって割り当てられたインク量に応じて前記インクジェットヘッドに供給し、
    前記第1インク量に係る前記吐出波形は、1個以上のインク滴を吐出させる所定パルスを1つだけ含む波形であり、
    前記第2インク量に係る前記吐出波形は、第1離隔時間を介して配置された複数の前記所定パルスからなる波形であり、
    前記第3インク量に係る前記吐出波形は、前記第1離隔時間を介して配置された複数の前記所定パルスからなるパルス群と、前記第1離隔時間よりも広い第2離隔時間を介して前記パルス群の前に配置された前記所定パルスと、前記第2離隔時間を介して前記パルス群の後に配置された前記所定パルスとからなる波形であり、
    前記第1離隔時間は、前記複数の所定パルスによって吐出された複数のインク滴が、記録媒体への着弾前に又は着弾と同時に合体して1つのインク滴が形成される間隔であり、前記第2離隔時間は、前記パルス群の前及び後に配置された前記所定パルスによって吐出された各1つのインク滴と、前記パルス群に含まれる前記複数の所定パルスによって吐出された複数のインク滴とが、記録媒体への着弾前に又は着弾と同時に合体することがない間隔であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記所定値は、前記印字周期内において前記吐出口から吐出されたインクが1つのインク滴を形成すると仮定した場合に、当該インク滴の直径を前記所定間隔とする値であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記1〜3番目に着弾するインク滴の合計インク量が、前記割当手段によって当該吐出口に割り当てられたインク量以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記1〜3番目に着弾するインク滴の合計インク量が、前記割当手段によって当該吐出口に割り当てられたインク量と同じであることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記1番目に着弾するインク滴の直径と、前記3番目に着弾するインク滴の直径とが同じであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記1番目に着弾するインク滴の記録媒体への着弾領域が前記2番目に着弾するインク滴の記録媒体への着弾領域と部分的に重なっており、前記2番目に着弾するインク滴の記録媒体への着弾領域が前記3番目に着弾するインク滴の記録媒体への着弾領域と部分的に重なっていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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