本実施形態の情報提供システム100を図面に基づいて説明する。
本実施形態の情報提供システム100は、自車両の速度が所定の車速閾値を超えた場合に、乗員に速度に関する情報を出力する車両用の装置である。
図1は、情報提供システム100を含む車載装置1000と、外部データベース500との全体概要を示す図である。
図1に基づいて、情報提供システム100を含む車載装置1000について説明する。図1に示すように、車載装置1000は、情報提供システム100と、車両コントローラ200と、車載センサ300と、ナビゲーション装置400と、出力装置600を備える。情報提供システム100と各装置200、300、400及び600は、CAN(Controller Area Network)その他の車載LANによって接続され、相互に情報の授受を行う。
本実施形態の情報提供システム100は、付加速度を算出する機能を実現する付加速度算出部10と、規制速度を取得する機能を実現する規制速度取得部20と、車速閾値を算出する機能を実現する車速閾値算出部30と、速度情報の出力を制御する機能を実現する出力制御部40とを備える。
情報提供システム100の付加速度算出部10、規制速度取得部20、車速閾値算出部30、及び出力制御部40は、演算装置の一部を構成する。この演算装置は、本実施形態に係る情報提供処理を実行するためのプログラムを格納したROM(Read Only Memory )と、このROMに格納されたプログラムを実行することで、情報提供システム100として機能する動作回路としてのCPU(Central Processing Unit)と、アクセス可能な記憶装置として機能するRAM(Random Access Memory)と、を備える。なお、動作回路としては、CPU(Central Processing Unit)に代えて又はこれとともに、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などを用いることができる。これらのハードウェアは、付加速度算出機能、規制速度取得機能、車速閾値算出機能、及び出力制御機能を実現させるソフトウェアと協働し、情報提供処理を実行する。
以下、各構成についてそれぞれ説明する。
まず、付加速度算出部10の機能について説明する。付加速度算出部10は、自車両が走行する走行道路の交通環境に基づいて付加速度を算出する。付加速度算出部10は、第1に「走行道路の交通環境」を取得し、第2に、取得した「走行道路の交通環境」に基づいて付加速度を算出する。
ここで、付加速度算出部10が取得する「走行道路の交通環境」について説明する。
本実施形態における「走行道路の交通環境」は、その走行道路を車両が走行する際に好適な速度を決定する際に考慮される一の要因である。つまり、「走行道路の交通環境」が異なると、その走行道路を車両が走行する際に好適な速度も異なる傾向がある。
本実施形態における「走行道路の交通環境」は、たとえば、走行道路がスクールゾーンに属する環境、走行道路が安眠ゾーンに属する環境、走行道路が生活ゾーンに属する環境その他の地域環境を含む。スクールゾーンに属する走行道路の交通環境は、学校に登下校する児童の安全を確保するために比較的低い車速で走行すべき環境である。つまり、同じ走行道路(道路種別などが共通する走行道路)であっても、スクールゾーンに属する走行道路と、スクールゾーンに属さない走行道路とでは、好適な規制速度が異なる。また、安眠ゾーンに属する走行道路の交通環境は、夜間において住民の睡眠が妨げられないようにするために比較的低い車速で走行すべき環境である。つまり、同じ走行道路であっても、安眠ゾーンに属する走行道路と、安眠ゾーンに属さない走行道路とでは、好適な規制速度が異なる。また、生活ゾーンに属する走行道路の交通環境は、生活活動が行われる昼間においてショッピングセンタ、市役所などの公共の施設に集まる人々の安全を確保するために比較的低い車速で走行すべき環境である。つまり、同じ走行道路であっても、生活ゾーンに属する走行道路と、生活ゾーンに属さない走行道路とでは、好適な規制速度が異なる。これら、走行道路が属する地域環境は、交通環境に影響を与える環境要因となる。
本実施形態では、この地域環境と交通環境との対応関係を、外部データベース500のエリア登録部501に、付加速度算出部10のアクセスに応じて読み込み可能な状態で記憶させる。もちろん、地域環境と交通環境との対応関係は、情報提供システム100内部の記憶装置又はナビゲーション装置400の地図情報402に記憶させてもよい。
さらに、走行道路の交通環境に影響を与える環境要因としては、上述した地域の属性に加えて、休日、祭日、曜日を含むカレンダ情報、時間帯及び/又は走行道路を含む所定領域で開催されるイベント情報を含む。これらの環境要因は地域環境と組み合わせて、交通環境の判断に用いられる。
また、交通環境が同じであっても、道路の幅員や車線数などの道路属性によって交通環境は異なる。このため、本実施形態では、地域の属性、カレンダ情報、時間帯、イベント情報に加えて、さらに、道路属性を環境要因とし、付加速度の算出において考慮する。
なお、本実施形態のエリア登録部501に記憶された環境要因と交通環境との対応関係には、交通環境ごと(道路属性別の交通環境ごと)に定義された規制速度をさらに対応づけることが好ましい。
次に、「走行道路の交通環境」の取得手法を説明する。付加速度算出部10は、自車両が走行する走行道路の交通環境を車載装置1000の各装置から取得する。具体的に、付加速度算出部10は、ナビゲーション装置400から自車両が走行する走行道路又は走行道路に含まれるリンクの識別情報を取得する。ナビゲーション装置400の現在位置検出機能401は、GPS(Global Positioning System)を利用して、自車両の現在位置を検出するとともに、地図情報402を参照して、その現在位置が属する走行道路を特定する。
さらに、付加速度算出部10は、自車両が走行する走行道路の識別情報に基づいて、アクセス可能なナビゲーション装置400の地図情報402を参照し、走行道路が学校のスクールゾーンに属するか否かの交通環境に係る情報、及びその走行道路の道路属性を取得する。なお、ナビゲーション装置400が備える地図情報402は、学校の位置及びその周辺のスクールゾーン、公共施設の位置及びその周辺の生活ゾーン、住宅地の領域などの安眠ゾーンその他の地域環境、道路属性などの環境要因を含む。
また、付加速度算出部10は、車両コントローラ200のタイマ201から処理実行時の時間帯を取得し、同じく車両コントローラ200のカレンダ機能203から処理を行う日の曜日、休日、祭日などのカレンダ情報を取得し、同じく車両コントローラ200が記憶するイベント情報204を読み込んで、処理を行う日のイベントを取得する。これらの環境要因は、情報提供システム100内に設けられたタイマ、カレンダ機能、イベント情報記憶装置から取得してもよいし、外部の情報サーバから通信回線を介して取得してもよい。
続いて、付加速度算出部10は、取得した走行道路の交通環境に基づいて、付加速度を算出する。
本実施形態の付加速度算出部10は、予め準備された走行道路の交通環境に影響を与える環境要因と交通環境との関係を参照し、自車両が走行道路を走行する際の環境要因に基づいて求められた交通環境に応じて、付加速度を算出する。
付加速度を算出する手法は特に限定されないが、本実施形態の付加速度算出部10は、予め環境要因の組み合わせに基づいて交通環境を定義するとともに、この交通環境と付加速度とを対応づけた付加速度対応情報11を記憶し、この付加速度対応情報11を参照して付加速度を算出する。
図2は、本実施形態の付加速度対応情報11の一例を示す図である。図2に示すように、地域環境、カレンダ情報、時間帯、イベント情報を含む環境要因と、交通環境を識別する環境の態様が対応づけられている。さらに、各交通環境の態様に付加速度がそれぞれ対応づけられている。なお、図2では概要を図示するが、交通環境及び付加速度は、道路種別ごとに定義されている。つまり環境Aには道路種別ごとの細分化された環境の態様An(nは枝番号)が存在し、付加速度もその環境の態様Anに応じて細分化された付加速度Anが存在する。
本実施形態の付加速度算出部10は、取得した走行道路の交通環境に基づいて、付加速度対応情報11を参照し、交通環境を求めるとともに、この交通環境に対応する付加速度を算出する。
ここで、自車両が走行する走行道路がスクールゾーンに属する場合を例にして、付加速度の算出処理の手法を説明する。スクールゾーンにおいて、平日(授業のある日)の登下校時間帯は、学校に登下校する児童の通行量が多くなり、他方、平日であっても登下校時間帯以外には児童の通行量は少ない。このため、環境要因が、スクールゾーンであり、かつ処理時間が平日の登下校時間帯に属する場合は、環境Aを走行道路の交通環境として求め、環境要因が、スクールゾーンであり、かつ処理時間が平日の登下校時間帯以外に属する場合は、環境Bを走行道路の交通環境として求める。なお、環境Aに対応づけられた付加速度Aは、環境Bに対応づけられた付加速度Bより小さい値とすることが好ましい。
また、スクールゾーンでは、休日は平日に比べて児童の通行量が少ない。しかし、イベントがある場合は、学校に登下校する児童及び父兄の通行量が多くなる。このため、環境要因がスクールゾーンであり、かつ処理時間が休日に属し、かつイベントがある場合は、環境Cを走行道路の交通環境として求める。また、環境要因がスクールゾーンであり、かつ処理時間が休日に属し、かつイベントが無い場合は、環境Dを走行道路の交通環境として求める。なお、環境Cに対応づけられた付加速度Cは、環境Dに対応づけられた付加速度Dより小さい値とすることが好ましい。
そして、付加速度算出部10は、求めた走行道路の交通環境に基づいて、付加速度を算出する。この付加速度の算出に際し、付加速度算出部10は、求められた交通環境において歩行者の通行量が多いほど、小さい値の付加速度を算出する。歩行者の安全確保の観点から、歩行者の通行量が多いほど、低い車速閾値を設定することが好ましい。これにより、歩行者交通量が多い場合には、低い閾値に基づく判断に応じて、自車両の速度に対する注意を喚起する速度情報を出力することができる。他方、求められた交通環境において歩行者の通行量が少ないほど、大きい値の付加速度を算出する。歩行者の通行量が少ない場合は、円滑な交通を確保する観点から、比較的高い車速閾値を設定することが好ましい。このように、歩行者に対する注意度に見合った車速閾値で自車両の速度を監視することができる。
本実施形態の付加速度算出部10は、図2に示す付加速度対応情報11を参照し、予め交通環境に基づいて算出された付加速度の態様を得る。さらに、付加速度の態様と付加速度の値とを予め対応づけた情報を参照し、付加速度の値を求める。図3は、付加速度の態様と付加速度の値とを予め対応づけた情報の一例を示す図である。ちなみに、図3に示す付加速度Aは、道路種別にかかわらず、一律に付加速度の値が10km/hであり、付加速度Bは、10〜30km/hの範囲で道路種別ごとに対応づけられた値が実際の付加速度となる。
本実施形態では、付加速度A〜Dを、次の条件で設定するが、運転者が任意に調整することも可能である。
付加速度A: 法定速度(規制速度の一態様、以下同じ)よりも一律(道路種別にかかわらず)10Km/h高い速度とする。
付加速度B: 平日の実勢速度を目安とする。法定速度に付加速度Bを加えた速度が実勢速度となるようにする。実勢速度は、当該道路の法定速度によって異なるが、一般に法定速度よりも10〜30Km/h高い速度となる。したがって、上述の道路種別毎に設定値を設ける。
付加速度C: 法定速度よりも一律5Km/h高い速度とする。
付加速度D: 休日の実勢速度を目安とする。法定速度に付加速度Dを加えた速度が休日の実勢速度となるようにする。実勢速度は、当該道路の法定速度によって異なるが、一般に法定速度よりも20〜40Km/h高い速度となる。したがって、上述の道路種別毎に設定値を設けるものとする。
続いて、規制速度取得部20について説明する。規制速度取得部20は、自車両の走行道路の規制速度を取得する。規制速度算出部20は、ナビゲーション装置400から自車両が走行する走行道路又は走行道路に含まれるリンクの識別情報及びその道路種別を取得する。そして、この走行道路又は走行道路に含まれるリンクの道路種別に応じた規制速度を取得する。
この規制速度の情報が、外部データベース500のエリア登録部501に記憶されている場合は、本実施形態の規制速度取得部20は、外部データベース500のエリア登録部501にアクセスし、エリア登録部501の地域環境及び道路種別ごとに定義された規制速度を参照し、ナビゲーション装置400から取得した走行道路又はリンクの道路種別に基づいて、その走行道路又はリンクの規制速度を取得する。
他方、走行道路の規制速度情報が外部データベース500に記憶されていない場合、又は自車両の走行道路の規制速度がエリア登録部501に含まれていない場合は、規制速度取得部20は、規制速度算出機能21を起動させ、走行道路の規制速度を算出する。
ここで規制速度算出機能21について説明する。規制速度算出機能21は、予め準備された道路の環境要因と規制速度との関係を参照し、自車両が走行する走行道路の環境要因に基づいて規制速度を算出する。この道路の環境要因は、走行道路を含む所定領域内に学校その他の指定施設の有無、走行道路の道路幅員、走行道路の歩道の有無、又は走行道路の歩行者の交通量である。これらの道路の環境要因は、道路の属性情報に対応する。
規制速度算出機能21は、ナビゲーション装置400の地図情報402を参照し、その現在位置検出機能401により検出された現在位置を含む走行道路の識別情報に基づいて、走行道路を含む所定領域内に学校その他の指定施設の有無を取得する。また、規制速度算出機能21は、ナビゲーション装置400の地図情報402を参照し、自車両の走行道路の識別情報に基づいて、走行道路の道路幅員、走行道路の歩道の有無を取得する。さらに、規制速度算出機能21は、外部データベース500の歩行者の交通量503を参照し、走行道路の歩行者の交通量を取得する。この外部データ500の歩行者の交通量は、予め計測され、統計的に処理された情報である。
さらに、規制速度算出機能21は、自車両が走行する走行道路の環境要因に基づいて、道路の環境要因と規制速度とが予め対応づけられた規制速度対応情報を参照し、規制速度を算出する。
図4は、本実施形態における規制速度対応情報22の一例を示す図である。図4に示すように、規制速度対応情報22は、走行道路の環境要因である、「走行道路を含む所定領域内に学校その他の指定施設の有無」と、「走行道路の道路幅員」との組み合わせごとに準備されている。具体的に、パターン1は、学校があり且つ歩道がある場合の規制速度対応情報(レベル1〜15)であり、パターン2は、学校があるが歩道が無い場合の規制速度対応情報22(レベル16〜30)であり、パターン3は、学校は無いが歩道がある場合の規制速度対応情報22(レベル31〜45)であり、パターン4は、学校が無く、歩道も無い場合の規制速度対応情報22(レベル46〜60)である。
さらに、パターン1〜4のそれぞれの規制速度対応情報22は、歩行者の交通量と道路の幅員との関係に応じて規制速度が定義されている。つまり、規制速度算出機能21は、規制速度対応情報22を参照することにより、走行道路を含む所定領域内に学校その他の指定施設の有無、走行道路の道路幅員、走行道路の歩道の有無及び走行道路の歩行者の交通量との組み合わせに応じて、規制速度を求めることができる。
続いて、車速閾値算出部30について説明する。車速閾値算出部30は、規制速度取得部20により取得又は算出された規制速度に、付加速度算出部10により算出された付加速度を加算して、自車両が走行道路を走行する際の車速閾値を算出する。
図5は、規制速度と付加速度と車速閾値との関係の一例を示す図である。図5に示すように、車速閾値は規制速度と付加速度とが加算された値である。車速閾値算出部30は算出した車速閾値を出力制御部40へ送出する。
次に、出力制御部40について説明する。出力制御部40は、自車両の車速が車速閾値を超えた場合は、自車両の速度に対する注意を喚起する速度情報を出力させる。出力制御部40は、車載センサ300の車速センサ301から自車両の車速を取得し、取得した自車両の車速と、車速閾値算出部30により算出された車速閾値を比較する。そして、自車両の車速が車速閾値よりも大きい場合は、出力装置600に速度情報を出力させる。
具体的に、出力制御部40は、車載装置1000としての出力装置600のスピーカ601に「速度に注意して下さい」又は「減速して下さい」などのテキストを発話出力させる。また、出力制御部40は、車載装置1000としての出力装置600のディスプレイ602に「規制速度は40Km/hです」又は「減速注意」などのテキスト、アイコン画像を表示させる。
また、本実施形態の出力制御部40は、予め取得した走行道路上の各地点の高度を含む地点情報に基づいて求められた道路勾配を参照し、自車両が走行する走行道路が所定値以上の勾配である場合は、速度情報を出力させない。道路上に勾配があるときは、一時的に加速し、速度を上げる必要がある。運転者は規制速度を認識していても、車速閾値を超える速度に加速せざるを得ない。このような場面のたびに速度情報を出力したのでは、運転者は出力される速度情報を煩わしいと感じてしまう。このため、本実施形態の出力制御部40は、自車両が走行する走行道路が所定値以上の勾配である場合は、速度情報を出力させない。なお、自車両が走行する走行道路の勾配は、ナビゲーション装置400の地図情報402を参照し、走行道路の識別情報に基づいて取得する。
また、本実施形態の出力制御部40は、車両から減速操作に係る車両情報が取得された場合は、速度情報を出力させない。車両から減速操作に係る車両情報が取得された場合は、車両の運転者は減速する意思があると推測できる。つまり、運転者は規制速度を認識し、車両を減速させている。このような状況において、注意を喚起する速度情報を出力したのでは、運転者は出力される速度情報を煩わしいと感じてしまう。このため、本実施形態の出力制御部40は、車両から減速操作に係る車両情報が取得された場合は、速度情報を出力させない。ここで、自車両の減速操作に係る車両情報は、アクセル開度情報、アクセルオン情報、ブレーキの踏み込み量情報、又はブレーキオン情報である。これらの自車両の減速操作に係る車両情報は、車載センサ300により検出され、車載センサ300から直接、又は車両コントローラ200を介して取得する。ちなみに、アクセル開度情報、アクセルオン情報はアクセルセンサ303により検出され、ブレーキの踏み込み量情報、ブレーキオン情報はブレーキセンサ304により検出される。
また、本実施形態の出力制御部40は、速度情報を出力した後に所定時間が経過するまで速度情報を出力させない。通常、速度情報を一度出力すれば、運転者の速度に対する注意を喚起することができる。これを何度も繰り返すと、運転者は出力される速度情報を煩わしいと感じる。このため、本実施形態の出力制御部40は、所定時間の間隔をおいて速度情報を出力させる。
また、本実施形態の出力制御部40は、所定時間において、予め設定した所定の回数を超えて、速度情報を出力させない。通常、速度情報を一回出力すれば、運転者の速度に対する注意を喚起することができる。これを何度も繰り返すと、運転者は出力される速度情報を煩わしいと感じる。このため、本実施形態の出力制御部40は、所定回数を超えて速度情報を出力させない。
続いて、本実施形態の情報処理システム100の制御手順を、図6及び図7に基づいて説明する。図6は、速度情報の提供に係る制御手順を説明するためのフローチャート図、図7は、規制速度の算出に係る制御手順を説明するためのフローチャート図である。
この演算処理は、情報システム100内部で数10msec程度の短い周期で行うものとする。
ステップ1(Step1)において、付加速度算出部10は、ナビゲーション装置400から取得した自車両の現在位置が属する走行道路の識別情報に基づいて、外部データベース500に格納されたエリア登録部501にアクセスし、現在走行している走行道路の地域環境を取得する。
走行道路がスクールゾーンなどの所定の地域環境である場合、すなわち、エリア登録部501にその走行道路に対応する地域環境が記憶されている場合は、ステップ2(Step2)へ進み、走行道路が所定の地域環境でない場合、すなわち、エリア登録部501にその走行道路に対応する地域環境が記憶されていない場合は、ステップ13(Step13)へ進む。
続く、ステップ2(Step2)において、付加速度算出部10は、車両コントローラ200のカレンダ機能203にアクセスし、処理を行う本日が、平日であるか休日(日曜、祭日)であるかを判断する。処理を行う本日が、休日(日曜、祭日など)である場合はステップ4(Step2)に進み、処理を行う本日が、平日である場合はステップ3(Step3)に進む。
本日が平日(月から土)である場合、ステップ3(Step3)において、処理を行う現在時刻が予め定義された時間帯Tに属するか否かを判断する。現在時刻は車両コントローラ200のタイマ201から取得する。時間帯Tは、任意に定義することができるが、本実施形態では、学校に通う児童の登下校時間帯を、特に注意しなければならない時間帯として時間帯Tと定義する。現在時刻が時間帯Tに属する場合は、ステップ51に進み、この交通環境に適する車速閾値Aの算出処理に進む。現在時刻が時間帯Tに属さない場合は、ステップ52に進み、この交通環境に適する車速閾値Bの算出処理に進む。
本日が休日(日曜、祭日)である場合、ステップ4(Step4)において、処理を行う日が学校のイベント開催日であるか否かを判断する。イベント開催日は、予め記憶された、車両コントローラ200のイベント情報204から取得する。本日に学校のイベントが開催される場合は、ステップ53に進み、この交通環境に適する車速閾値Cの算出処理に進む。本日に学校のイベントが開催されない場合は、ステップ54に進み、この交通環境に適する車速閾値Dの算出処理に進む。
ここで、車速閾値A〜Dの算出処理について説明する。
まず、付加速度算出部10は、ステップ1〜ステップ4の処理の結果から得られた走行道路の交通環境に基づいて、図2に示すような付加速度対応情報11を参照し、付加速度を算出する。ステップ51に進む場合は(車速閾値Aが算出される走行道路の交通環境である場合は)付加速度Aが算出され、ステップ52に進む場合は(車速閾値Bが算出される走行道路の交通環境である場合は)付加速度Bが算出され、ステップ53に進む場合は(車速閾値Cが算出される走行道路の交通環境である場合は)付加速度Cが算出され、ステップ54に進む場合は(車速閾値Dが算出される走行道路の交通環境である場合は)付加速度Dが算出される。なお、各付加速度の具体的な値は、図3に示す対応情報に基づいて求められる。
次に、規制速度取得部20は規制速度を取得する。規制速度取得部20は、外部データベースのエリア登録情報501を参照し、スクールゾーンなどの地域環境及び/又は道路幅員などの道路環境(道路属性)に応じた規制速度を取得する。ちなみに、走行道路の規制速度がエリア登録情報501に記憶されていない場合は、後述する図7に示す手法によっても求めることができる。
そして、ステップ51〜54(Step51〜Step54)において、車速閾値算出部30は、付加速度算出部10により算出された付加速度A〜Dに、スクールゾーンなどの地域環境に応じた規制速度を加算して、車速閾値A〜Dを得る。つまり、道路環境の組み合わせに応じて付加速度A〜Dがそれぞれ異なる値となるため、車速閾値A〜Dも異なる値となる。すなわち、スクールゾーンに属するという同じ地域環境であっても、その他の道路環境が異なれば、各道路環境に応じた車速閾値A〜Dを求めることができる。
続いて、ステップ6(Step6)において、出力制御部40は、ステップ51〜54で求められた車速閾値A〜Dと、車載センサ300の車速センサ301にて検出された現在の車速とを比較する。例えば、現在、63Km/hで走行している場合、当該道路の車速閾値が50Km/h(付加速度A)、60Km/h(付加速度B)、45Km/h(付加速度C)、60Km/h(付加速度D)であれば、全ての車速閾値を超していることとなる。そして、現在の車速が車速閾値よりも大きい場合はステップ7へ進み、現在の車速が車速閾値未満である場合はステップ12へ進む。
現在の車速が車速閾値を超えると判断されたステップ7(Step7)において、出力制御部40は、この車速の高さが道路勾配に起因するものであるか否かを判断する。道路勾配が大きいと、一時的に加速が必要になる場合もあるからである。具体的に出力制御部40は、ナビゲーション装置400の地図情報401から取得した走行道路上の各地点の高度を含む地点情報に基づいて求められた道路勾配を参照し、現在位置検出機能401により検出された自車両の走行する走行道路が、所定値以上の勾配である場合は、速度超過は道路勾配に起因すると判断し、ステップ8へ進む。他方、所定値未満の勾配である場合は、速度超過は道路勾配に起因しないと判断し、ステップ12へ進む。つまり、出力制御部40は、自車両が現在走行している走行道路が下り坂や上り坂などであることを認識し、走行道路が上り坂や下り坂であれば車速に影響を与えると判断し、ステップ6の判断で「Yes」を選択する。また、走行道路が上り坂や下り坂でなければ、車速に影響を与えないと判断し「No」を選択する。
続く、ステップ8(Step8)において、出力制御部40は、自車両の運転者が減速する意思があるか否かを判断する。運転者に減速する意思があれば、運転者の注意を喚起する必要は無いからである。本実施形態では、運転者がブレーキを踏んでいるか、アクセルから足を放しているかなど、運転者に減速意思があるかどうかをチェックする。具体的に、出力制御部40は、車両から減速操作に係る車両情報が取得された場合は、ステップ9に進む。ここで、減速操作に係る車両情報は、アクセル開度情報、アクセルオン情報、ブレーキ踏み込み情報、ブレーキオフ情報などの車速を減速させた場合に検出される情報である。これらの車両情報は車載センサ300のアクセルセンサ303、ブレーキセンサ304により検出される。
づついて、ステップ9(Step9)において、出力制御部40は、一定時間内に運転者に対して注意喚起情報が何回提供されたかをチェックする。具体的に、出力制御部40は、速度情報の提供回数が所定値M未満であるか否かを判断する。これは、何度も速度情報を提供するのを防ぐための処理であり、運転者に煩わしさを感じさせないように情報提供回数を制限するためのものである。設定値Mは、運転者が任意に設定することも可能である。速度情報の提供回数が所定値未満である場合は、ステップ10(Step10)に進み、速度情報の提供を実施する。他方、速度情報の提供回数が所定値以上である場合は、ステップ12(Step12)に進み、直ちに速度情報を提供しない。このように、出力制御部40は、予め設定した所定の回数を超えて速度情報を出力させない制御を行う。
ステップ10において、出力制御部40は、出力装置600を介して、自車両の速度に対する注意を喚起する速度情報を出力する。出力制御部40は、出力装置600のスピーカ601を介して音声ガイドを鳴動させるとともに、ディスプレイ602で、速度に対する注意度を高める機能を持つアイコンを表示させる。アイコン画像は、例えば、スクールゾーンであることを示す標識、規制速度を含む標識などである。具体的には、ポンポーンという注意喚起音を出力させた後に、続けて、「学校があります。スピードに注意しましょう」という音声ガイドを出力させる。また、音声鳴動と同時タイミングで、「学校がある」こと、又は「通学路である」ことを示すアイコンをディスプレイ602に表示する。速度情報を提供したらステップ11へ進む。
ステップS11(Step11)において、出力制御部40は、情報提供回数をカウントアップする。そして、ステップ12(Step12)へ進む。本処理では、情報提供回数を制限するため、情報提供回数をカウントしておき、予め規定した回数以上の情報提供をしないようにする。このようにするのは、ステップ9と同様に、速度情報を頻繁に出力することによって運転者に煩わしさを感じさせないようにするため、情報提供回数を制限するためのものである。この設定値は、運転者が任意に設定することもできる。
続く、ステップ12(Step12)において、出力制御部40は、速度情報を提供した後、ある一定時間の間、注意喚起情報の処理を開始しないように、調整するものとする。具体的に、出力制御部40は、速度情報を出力した後に所定時間が経過するまで速度情報を出力させない。これは、ステップ9と同様に、頻繁な情報の提供により、運転者が煩わしいと感じないようにするため情報提供回数を制限するものである。この設定値は、運転者が任意に設定することもできる。
ここで、図6のフローチャートのステップ1に戻る。ステップ1において、走行道路がスクールゾーンなどの注意喚起対象に属さない場合、又はエリア登録部501に自車両の走行道路の地域環境が記憶されていない場合は、ステップ13(Step13)に進む。そして、注意喚起の必要があるか否かを判断し、注意喚起の必要がある場合はステップ55へ進んで車速閾値Xを算出し、さらにステップS6へ進む。ステップ6以降の処理は前述したステップ6以降の処理と共通する。また、注意喚起の必要がなければ、ステップ12へ進む。ステップ12の処理は前述したステップ12の処理と共通する。注意喚起が必要か否かの要件は予め設定することができる。常に注意喚起の必要があると設定してもよいし、曜日、時間帯に応じて注意喚起の必要性を判断してもよい。
ここでは、図7のフローチャートに基づいて、エリア登録部501に走行道路の情報が無い場合における車速閾値Xの算出手法を説明する。
まず、ステップ5501(Step5510)において、規制速度取得部20の規制速度算出機能21は、自車両の周囲(たとえば自車両の現在位置から500mの範囲)に学校があるか否かを判断する。自車両の位置は、ナビゲーション装置400から取得する。もちろん、予め定義された学校の周囲の所定範囲(スクールゾーン)に自車両の現在位置が属するか否かを判断してもよい。
自車両の周囲に学校がある場合はステップ5521(Step5521)に進み、自車両の周囲に学校が無い場合はステップ5522(Step5522)に進む。
ステップ5521(Step5521)において、規制速度算出機能21は、走行道路に「歩道」があるか否かをチェックする。具体的に、規制速度算出機能21は、ナビゲーション装置400の地図情報402を参照し、走行道路に歩道があるか否かを判断する。道路に歩道があるか否かの情報は地図情報402の道路情報に含まれる。走行道路に歩道がある場合はステップ5531(Step5531)に進み、走行道路に歩道が無い場合はステップ5532(Step5532)に進む。
ステップ5531(Step5531)において、規制速度算出機能21は、「道路幅員」と「歩行者交通量」をチェックする。具体的に、規制速度算出機能21は、ナビゲーション装置400の地図情報402を参照し、走行道路の幅員を取得するとともに、外部データベースの歩行者の交通量503を参照し、走行道路に歩行者交通量を取得する。道路の幅員は地図情報402の道路情報に含まれる。そして、ステップ5541へ進む。
ステップ5541(Step5541)において、規制速度算出機能21は、図4に示すような規制速度対応情報22を参照し、規制速度を算出する。ステッ5541では、周囲所定範囲に学校があり、且つ走行道路に歩道があるので、規制速度算出機能21は、パターン1の規制速度対応情報22を参照する。さらに、規制速度算出機能21は、ステップ5531において取得した道路幅員と歩行者交通量とに基づいて、パターン1の規制速度対応情報22を参照し、規制速度(レベル1〜15)を求める。そして、ステップ5551へ進む。
ステップ5551(Step5551)において、車速閾値算出部30は、ステップ5541で算出された規制速度に付加速度を加算して、車速閾値を算出する。ここで加算される付加速度は、図6のステップ2、〜ステップ51〜54における処理と同様に、処理を行う日が休日であるか平日であるか、処理を実行する時刻が属する時間帯とに基づいて、図2に例示する付加速度対応情報11を参照して求める。
他方、ステップ5521において、規制速度算出機能21は、走行道路に歩道が無いと判断したら、続くステップ5532(Step5532)において、道路幅員と歩行者交通量を取得する。そして、ステップ5542へ進む。
ステップ5542(Step5542)において、規制速度算出機能21は、ステップ5541と同様に、規制速度対応情報22を参照し、規制速度を算出する。ステッ5542では、周囲所定範囲に学校があり、走行道路に歩道が無いので、規制速度算出機能21は、パターン2の規制速度対応情報22を参照する。さらに、規制速度算出機能21は、ステップ5532において取得した道路幅員と歩行者交通量とに基づいて、パターン2の規制速度対応情報22を参照し、規制速度(レベル16〜30)を求める。そして、ステップ5552へ進む。
ステップ5552(Step5552)において、車速閾値算出部30は、ステップ5542において算出された規制速度に付加速度を加算して、車速閾値を算出する。ここで付加速度は、図6のステップ2、〜ステップ51〜54における処理と同様に、処理を行う日が休日であるか平日であるか、処理を実行する時刻が属する時間帯とに基づいて、図2に例示する付加速度対応情報11を参照して求める。
ここで、ステップ5510へ戻り、自車両の周囲に学校が無い場合の処理を説明する。周囲に学校が無い場合はステップ5522へ進む。そして、ステップ5522(Step5522)において、規制速度算出機能21は、走行道路に「歩道」があるか否かをチェックする。具体的に、規制速度算出機能21は、ナビゲーション装置400の地図情報402を参照し、走行道路に歩道があるか否かを判断する。道路に歩道があるか否かの情報は地図情報402の道路情報に含まれる。走行道路に歩道がある場合はステップ5533(Step5533)に進み、走行道路に歩道が無い場合はステップ5534(Step5534)に進む。
ステップ5533及びステップ5534において、規制速度算出機能21は、いずれの処理において、道路幅員と歩行者交通量をそれぞれ取得する。そして、ステップ5543、5544へ進む。
ステップ5553(Step5553)において、車速閾値算出部30は、ステップ5543において算出された規制速度に付加速度を加算して、車速閾値を算出する。ここで加算される付加速度は、図6のステップ2、〜ステップ51〜54における処理と同様に、処理を行う日が休日であるか平日であるか、処理を実行する時刻が属する時間帯とに基づいて、図2に例示する付加速度対応情報11を参照して求める。ステップ5554においても、同様に車速閾値を算出する。
ステップ5551〜5554の処理により、車速閾値が求められたら、図6のステップ6の処理へ移行する。ステップ6以降の処理は、上述のとおりである。
本実施形態は、以上にように構成され、動作するので以下の効果を奏する。
本実施形態の情報提供システム100によれば、道路の交通環境に応じた情報を提供することができる。具体的に、本実施形態の情報提供システム100は、走行道路の交通環境に基づいて算出された付加速度を、自車両の走行道路の規制速度に加算して求めた車速閾値を基準として、速度情報の出力を制御することにより、道路種別が同じでも法定(規制)速度が異なる道路について、道路の交通環境に応じた情報を提供することができる。
ところで、規制速度を求めるに際し、すべての道路について、道路環境と規制速度を対応づけて記憶することも可能である。しかし、様々な要因によって変化する道路環境を把握し、各道路の規制速度をデータベース化することは困難である。特に、ナビゲーション装置の非案内対象道路(狭幅員道路)やスクールゾーンなどの規制エリアの道路においては、規制速度(法定速度)を予めデータベース化することが難しい。また、実際にスクールゾーンなどを設定するにあたっては、個々具体的な環境要因を考慮するので、規制速度(法定速度)を画一的に定義するデータベースと実際のスクールゾーンの規制速度(法定速度)との間に乖離が生じやすく、道路の実環境に応じた情報提供ができない場面があり、その結果、提供する情報に対する信頼性が低下する可能性があるという問題がある。
これに対し、本実施形態の情報提供システム100によれば、走行道路の交通環境に基づいて、その交通環境に適した速度情報を提供することができる。
また、本実施形態の情報提供システム100は、走行道路の交通環境に影響を与える環境要因と交通環境との関係を予め準備し、この関係を参照して、自車両が走行道路を走行する際の環境要因に基づいて求められた交通環境に応じた付加速度を算出するので、各環境要因の組み合わせによって変化する交通環境に応じて、適切な場面で適切な速度情報を提供することができる。
さらに、環境要因に、所定地域が予め定義されたスクールゾーン、安眠ゾーン、又は生活ゾーンであるなどの地域環境を含ませることにより、登下校の小学生、歩行者、住民の生活に気をつけなければならない地域において、その地域の環境に応じた速度情報を提供することができる。
さらにまた、本実施形態の情報提供システム100は、走行道路の環境要因に、休日、祭日、曜日を含むカレンダ情報、時間帯及び/又は走行道路を含む所定領域で開催されるイベント情報を含ませるので、曜日、時間帯によって変化する交通環境に適した速度情報を提供することができる。例えば、スクールゾーンにおいて、児童の歩行者が増える登下校時間帯は低い車速閾値により注意喚起情報の出力を強く機能させ、逆に、深夜の時間帯では高い車速閾値により注意喚起情報の出力を抑制するので、スクールゾーンなどの各地域環境に応じたメリハリのある速度情報を提供することができる。また、スクールゾーンにおいて、児童の歩行者が多い平日と少ない土曜と休日、加えて休日であっても自動の歩行者が多いイベント開催日とイベントの無い日とを分けて車速閾値を設定することにより、時間帯に応じて変化する交通環境に適したメリハリのある速度情報を提供することができる。
このように、複数の異なる環境要因に基づいて、速度情報の提供を制御するので、提供する情報が実際の運転シーンに合致するため、提供する情報に対する運転者の信頼を高めることができる。
加えて、本実施形態の情報提供システム100は、求められた交通環境において歩行者の通行量が多いほど、小さい値の付加速度を算出するので、交通量が多く運転者に求められる注意度が高い場合は、低い車速閾値を設定することができる。このため、歩行者交通量が多い場合には、低い閾値に基づく判断に応じて、自車両の速度に対する注意を喚起する速度情報を出力することができる。
また、本実施形態の情報提供システム100は、走行道路の環境要因と規制速度との関係を予め準備し、これを参照して自車両が走行する走行道路の環境要因に基づいて規制速度を算出するので、環境要因に基づいて規制速度を推測(算出)することができる。これにより、規制速度がデータベースに蓄積されていない場合においても、交通環境に応じた規制速度を求めることができる。
加えて、この規制速度を算出するにあたり、走行道路の環境要因に、走行道路を含む所定領域内に学校その他の指定施設の有無、走行道路の道路幅員、走行道路の歩道の有無、又は走行道路の歩行者の交通量を含ませるので、スクールゾーンなどの注意喚起領域における規制速度を、高い精度で、実勢速度に適した規制速度を求めることができる。
また、本実施形態の情報提供システム100は、自車両が走行する走行道路が所定値以上の勾配である場合は、速度情報を出力させないことにより、自車両が上り坂又は下り坂において一時的に加速した場合には、速度情報を出力させない。道路に勾配がある場合、運転者は規制速度を認識していても、車速閾値を超える速度に加速せざるを得ない。本実施形態では、このような場面には速度情報を出力させないので、運転者が速度情報に対して煩わしいと感じることを防ぐことができる。つまり、単に、自車速度が規制速度を超えたら注意喚起のための速度情報を提供するというのではなく、本実施形態では、自車両の走行する走行道路の縦断勾配を考慮しつつ情報提供の必要性を判断する。このため、上り坂などで一時的に速度が高まったからといって直ちに速度情報を提供することを抑制するので、適切な場面で情報を提供することができる。このように、速度情報の出力する場面を限定することにより、必要な場面に限って速度情報を出力させることができる。このため、速度情報に対する運転者の信頼を維持することができる。
さらに、本実施形態の情報提供システム100は、自車両から減速操作に係る車両情報が取得された場合は、速度情報を出力させない。車両から減速操作に係る車両情報が取得された場合は、車両の運転者は減速する意思があると推測できるため、このような場面で速度情報の出力を行わないことにより、運転者が速度情報に対して煩わしいと感じることを防ぐことができる。つまり、単に、自車速度が規制速度を超えたら注意喚起のための速度情報を提供するというのではなく、運転者の減速操作を考慮しつつ情報提供の必要性を判断する。このため、下り坂などで一時的に速度が高まったからといって直ちに速度情報を提供することを抑制するので、適切な場面で情報を提供することができる。このように、速度情報の出力する場面を限定することにより、必要な場面に限って速度情報を出力させることができる。このため、提供する速度情報に対する運転者の信頼を維持することができる。
加えて、本実施形態の情報提供システム100は、速度情報を出力した後に所定時間が経過するまで速度情報を出力させない。通常、速度情報を一度出力すれば、運転者の速度に対する注意を喚起することができので、このような場面で速度情報の出力を繰り返し行わないことにより、運転者が速度情報に対して煩わしいと感じることを防ぐことができる。このように、速度情報の出力する場面を限定することにより、必要な場面に限って速度情報を出力させることができる。このため、速度情報に対する運転者の信頼を維持することができる。
同様に、本実施形態の情報提供システム100は、所定時間に、予め設定した所定の回数を超えて速度情報を出力させない。通常、速度情報を一度出力すれば、運転者の速度に対する注意を喚起することができので、このような場面で速度情報の出力を繰り返し行わないことにより、運転者が速度情報に対して煩わしいと感じることを防ぐことができる。このように、速度情報の出力する場面を限定することにより、必要な場面に限って速度情報を出力させることができる。このため、速度情報に対する運転者の信頼を維持することができる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
すなわち、本明細書では、本発明に係る情報提供装置の一態様として、車両コントローラ200と、車載センサ300と、ナビゲーション装置400と、出力装置600とともに、車載装置1000を構成する情報提供システム100を例にして説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本明細書では、情報提供装置の一態様として、付加速度算出手段の一例としての付加速度算出部10と、規制速度取得手段の一例としての規制速度取得部20と、車速閾値算出手段の一例としての車速閾値算出部30と、出力制御手段の一例としての出力制御部40とを備える情報提供システム100を説明するが、これに限定されるものではない。
また、本明細書では、付加速度算出手段の一態様として、付加速度対応情報11を有する付加速度算出部10を説明するが、これに限定されるものではない。
また、本明細書では、規制速度取得手段の一態様として、規制速度算出機能21と、規制速度対応情報21を有する規制速度算出部20を説明するが、これに限定されるものではない。
また、本明細書では、出力制御手段の一態様として、車両操作情報取得部41と道路勾配情報取得部42とを備える出力制御部40を説明するが、これに限定されるものではない。