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JP5263041B2 - 路面情報取得装置 - Google Patents
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JP5263041B2 - 路面情報取得装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両などが走行する路面に関する路面情報を取得する路面情報取得装置に関する。
近年、車両の最適な走行軌跡を生成し、この走行軌跡を利用して車両を自動走行させる技術が開発されている。この種の技術では、車両の走行状態のほか、車両が走行する路面の路面情報を取得することが要求される。ここでの路面情報としては、たとえば路面の摩擦係数などがある。路面の摩擦係数については、実際の路面では種々の数値を取るものの、一定の推定値を用いることが多かった。
また、路面の摩擦係数を取得する装置として、従来、たとえば特開2002−8198号公報に開示された路面情報配信システムがある。この路面情報配信システムは、車両の走行中に路面滑りやすさの情報を検出するとともに、走行中の車両の位置情報を検出し、車両の位置に対応する路面滑りやすさを集約するというものである。また、集約した情報を他の車両にも配信し、位置情報に対応する路面滑りやすさに関する情報を複数の車両で共有するようにしている。
特開2002−8198号公報
ところで、摩擦係数を取得するにあたり、摩擦係数の限界値を取得することにより、種々の状況に応じた制御等が可能となる。ところが、上記特許文献1における路面情報配信システムでは、車両の走行中に摩擦係数の限界値を取得することは困難である。このため、路面情報配信システムで取得した情報を利用できる状況が限られてしまうという問題があった。
そこで、本発明の課題は、取得した路面情報を多様な状況において有効に利用することができる路面情報取得装置を提供することにある。
上記課題を解決した本発明に係る路面情報取得装置は、車両における車両状態に基づいて、車両が走行する路面の摩擦係数を路面情報として取得する路面情報取得手段と、車両の走行位置を取得する走行位置取得手段と、路面情報取得手段で取得された路面情報を走行位置取得手段で取得された車両の走行位置に関連付けて記録する路面情報記録手段と、を備える路面情報取得装置であって、車両が路面に対してグリップ状態にあるか非グリップ状態にあるかを判定するグリップ状態判定手段をさらに備え、路面情報記録手段は、グリップ状態判定手段による判定結果に応じた区別を行って、路面情報を記録することを特徴とする。
本発明に係る路面情報取得装置においては、グリップ状態にあるか非グリップ状態にあるかを判定するグリップ状態判定手段をさらに備え、路面情報記録手段は、グリップ状態判定手段による判定結果に応じた区別を行って、路面情報を記録している。グリップ状態では路面の摩擦係数としてある程度信頼できる数値を得ることができるが、非グリップ状態ではタイヤが路面上を滑っている状態にあることから、ここで得られた摩擦係数は路面の摩擦係数を正確に反映していない可能性が高い。このため、グリップ状態判定手段による判定結果に応じた区別を行って、路面情報を記録することにより、取得した路面情報を多様な状況において有効に利用することができる。
ここで、グリップ状態と判定された際の路面情報を下限摩擦係数として記録する態様とすることができる。
グリップ状態の際に摩擦係数が取得されたときには、ここで取得された摩擦係数以上の摩擦係数を得ることができることについて期待できることとなる。このため、グリップ状態の際の路面情報を下限摩擦係数として記録することにより、最低限得られる路面の摩擦係数の限界値を取得することができる。
また、非グリップ状態と判定された際の直前に取得された路面情報を上限摩擦係数として記録する態様とすることができる。
非グリップ状態となる直前に取得された摩擦係数を超える摩擦係数となることは少ないと考えられる。このため、非グリップ状態と判定された際の直前に取得された路面情報を上限摩擦係数として記録することにより、路面の摩擦係数の限界値を取得することができる。
さらに、路面情報記録手段によって記録された路面情報に基づいて、車両の走行経路に対応する摩擦係数マップを生成する摩擦係数マップ生成手段をさらに備える態様とすることができる。
このように、路面情報記録手段によって記録された路面情報に基づいて、車両の走行経路に対応する摩擦係数マップを生成することにより、車両の走行制御を行う際の路面情報を精度よく生成することができる。その結果、路面状況に応じた適切な走行制御を行うことができる。
本発明に係る路面情報取得装置によれば、取得した路面情報を多様な状況において有効に利用することができる。
路面情報取得装置を備える走行制御装置のブロック構成図である。 路面状況取得部における処理手順を示すフローチャートである。 μ分布マップの生成および制御量算出の処理手順を説明するフローチャートである。 テレマティックス情報収集の例を示す説明図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図示の便宜上、図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致しない。
図1は、本実施形態に係る路面情報取得装置を備える走行制御装置のブロック構成図である。図1に示すように、本実施形態に係る走行制御装置は、走行制御ECU(Electronic Control Unit)1を備えている。走行制御ECU1は、ROM(Read Only Memory)、入力データ等を一時記憶するRAM(Random Access Memory)、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等をハードウェアとして備えたマイクロコンピュータで構成されている。
走行制御ECU1には、路面状況取得部2、摩擦係数マップ生成部3、および制御量算出部4が設けられている。また、路面状況取得部2は、グリップ状態判定部11、摩擦係数算出部12、走行位置取得部13、路面情報記録部14、および路面情報記憶部15を備えている。
さらに、走行制御ECU1には、ブレーキペダルセンサ21、アクセルペダルセンサ22、舵角センサ23、およびGセンサ24が接続されている。また、走行制御ECU1には、ヨーレートセンサ25、車輪速センサ26、レーン認識センサ27、ナビゲーションシステム28、VSC(Vehicle Stability Control)ECU29A、ABS(Antilock Brake System)ECU29B、およびTRC(Traction Control)ECU29Cが接続されている。さらに、走行制御ECU1には、スロットルアクチュエータ31、ブレーキアクチュエータ32、および操舵アクチュエータ33が接続されている。
ブレーキペダルセンサ21は、ドライバによって踏み込まれたブレーキペダルの踏み込み量を検出する。ここで検出するブレーキペダルの踏み込み量は、ブレーキペダルストロークまたは踏力によって検出される。ブレーキペダルセンサ21は、検出したブレーキペダルの踏み込み量であるブレーキペダル踏込量を走行制御ECU1に送信する。
アクセルペダルセンサ22は、ドライバによって踏み込まれたアクセルペダルの踏み込み量を検出する。ここで検出するアクセルペダルの踏み込み量は、アクセル開度によって検出される。アクセルペダルセンサ22は、検出したアクセルペダルの踏み込み量であるアクセルペダル踏込量を走行制御ECU1に送信する。
舵角センサ23は、たとえば車両のステアリングロッドに取り付けられており、ドライバによって操舵されたステアリングホイールの操舵角を検出する。舵角センサ23は、検出したステアリングホイールの操舵角を走行制御ECU1に送信する。
G(加速度)センサ24は、車両に作用する前後加速度と横加速度とを検出している。Gセンサ24は、検出した前後加速度および横加速度を走行制御ECU1に送信する。ヨーレートセンサ25は、車両に発生しているヨーレート(横旋回速度)を検出している。ヨーレートセンサ25は、検出したヨーレートを走行制御ECU1に送信する。
車輪速センサ26は、車両の4輪に対してそれぞれ設けられており、各車輪の車輪速度を検出している。車輪速センサ26は、検出した各車輪の車輪速度を走行制御ECU1に送信する。走行制御ECU1では、送信された各車輪の車輪速度に基づいて、車速を算出する。
レーン認識センサ27は、カメラおよび画像処理装置を備えており、走行車線の両側における左右の白線を認識し、車両が走行する走行レーンを認識する。レーン認識センサ27は、カメラで撮像した画像に対して画像処理装置によって画像処理を施し、検出した左右の白線の位置(座標)、を走行制御ECU1に送信する。走行制御ECU1では、送信された左右の白線位置から車両の中心を通る線である中心線や、この中心線のカーブ半径などを算出する。
ナビゲーションシステム28は、車両の現在位置の検出、目的地までの経路案内を行うシステムである。特に、ナビゲーションシステム28は、自車両が現在走行中の道路の道路形状を地図データベースから読み出し、読み出した道路形状を走行制御ECU1に送信する。また、ナビゲーションシステム28は、自車両が現在走行している走行位置を走行制御ECU1に送信する。
VSCECU29Aは、障害物回避のための急ハンドルや、滑りやすい路面でのコーナリング中などに発生する自車両の横すべりする車両スピン状態をセンサが感知した際に、各輪のブレーキやエンジン出力を自動的に制御することで、自車両の不安定な挙動を抑制している。また、VSCECU29Aは、車両スピン状態を検出した際に、非グリップ状態信号を走行制御ECU1に送信する。
ABSECU29Bは、自車両にブレーキをかける際にタイヤの滑りを検出し、タイヤの滑りが生じるブレーキロック状態となった場合に、ブレーキを少し緩めて再び踏み込む動作を繰り返す、いわゆるポンピングブレーキとなる制御を行っている。また、ABSECU29Bは、ブレーキロック状態を検出した際に、非グリップ状態信号を走行制御ECU1に送信する。
TRCECU29Cは、車両速度と各タイヤの回転速度などからタイヤが空転するホイールスピン状態を把握し、エンジンからの駆動力を低減するなどしてホイールスピン状態を解消する制御を行う。また、TRCECU29Cは、ホイールスピン状態を検出した際に、非グリップ状態信号を走行制御ECU1に送信する。
走行制御ECU1の路面状況取得部2におけるグリップ状態判定部11は、VSCECU29A、ABSECU29B、およびTRCECU29Cから送信される非グリップ状態信号に基づいて、自車両のグリップ状態を判定する。グリップ状態判定部11は、VSCECU29A、ABSECU29B、またはTRCECU29Cから非グリップ信号が送信されていない場合に、自車両がグリップ状態にあると判定し、非グリップ信号が送信された場合に、自車両が非グリップ状態にあると判定する。グリップ状態判定部11は、自車両が非グリップ状態にあると判定した場合に、非グリップ状態信号を摩擦係数算出部12に出力する。
摩擦係数算出部12は、車輪速センサ26から送信される車輪速度に基づいて自車両の車速を算出する。ここで算出した自車両の車速とナビゲーションシステム28から送信される地図形状から求められるカーブRに基づいて自車両にかかる横力を算出する。摩擦係数算出部12では、算出した横力およびGセンサ24から送信される車両の加減速度に基づいて路面の摩擦係数を算出する。さらに、摩擦係数算出部12は、グリップ状態判定部11から非グリップ状態信号が出力された場合に、摩擦係数の演算を行わず、前回に算出した摩擦係数を今回の摩擦係数として算出する。摩擦係数算出部12は、算出した摩擦係数を路面情報記録部14に出力する。
走行位置取得部13は、ナビゲーションシステム28から送信される走行位置に基づいて、自車両の走行位置を取得する。走行位置取得部13は、取得した走行位置を路面情報記録部14に出力する。
路面情報記録部14は、摩擦係数算出部12から出力される摩擦係数およびを走行位置取得部13から出力される走行位置を路面情報として路面情報記憶部15に記録する。路面情報記憶部15に記録する路面情報は、走行位置とその走行位置における摩擦係数を関連付けられている。また、路面情報記録部14では、摩擦係数算出部12で算出された摩擦係数が非グリップ状態信号を受けて算出された摩擦係数であるか非グリップ状態信号を受けることなく算出された摩擦係数であるかの区別を行って路面情報を記録している。
路面情報記憶部15は、路面情報記録部14によって記録される路面情報を記憶している。路面情報記憶部15では、摩擦係数を道路の位置に関連付けて記憶しており、同一の道路の位置について新たに路面情報が出力された場合には、新しい摩擦係数に書き換えて記憶する。
摩擦係数マップ生成部3は、路面状況取得部2における路面情報記憶部15に記憶されている路面情報を取り出し、予め記憶している地図情報に摩擦係数を書き込み、摩擦係数マップを生成する。摩擦係数マップ生成部3は、生成した摩擦係数マップを制御量算出部4に出力する。
制御量算出部4は、摩擦係数マップ生成部3から出力された摩擦係数マップのほか、各種センサ21〜27から送信される各種情報に基づいて、自車両の加減速や操舵角に関する制御量を算出する。制御量算出部4は、算出した制御量に応じて、スロットルアクチュエータ31、ブレーキアクチュエータ32、および操舵アクチュエータ33を制御する。
スロットルアクチュエータ31は、電子スロットル装置におけるスロットル弁を開閉するとともに、スロットル開度を調整するものである。走行制御ECU1は、エンジン制御信号を送信することによってスロットルアクチュエータ31を作動し、スロットル弁の開度を調整して、駆動量を調整する。
ブレーキアクチュエータ32は、ブレーキ装置に設けられるホイールシリンダへの制御油圧を調整するものである。走行制御ECU1は、ブレーキ制御信号を送信することによってブレーキアクチュエータ32を作動し、ホイールシリンダのブレーキ圧を調整して、制動量を調整する。
操舵アクチュエータ33は、モータによる回転駆動力を操舵トルクとしてステアリング機構に付与するものである。操舵アクチュエータ33は、減速機構を介して回転駆動力をステアリング機構に付与する。走行制御ECU1は、操舵アクチュエータ33に対して操舵制御信号を送信することによって操舵アクチュエータ33を作動し、モータによる操舵トルクを調整する。
本実施形態に係る走行制御装置では、手動走行または自動走行を行うにあたり、所定の方法によって車両が走行する走行ラインを生成するとともに、車両が走行する道路の路面情報を取得する。ここで取得した路面情報を用いて、生成した走行ラインについてのμ分布マップを生成する。本実施形態に係る走行制御装置は、こうして生成した走行ラインおよびμ分布マップに基づいて、車両の走行制御を行うものである。
走行ラインの生成は、適宜知られている方法を用いて行うことができる。たとえば、道路がクロソイド曲線で生成されている場合には、車両が中央を走行するラインを走行ラインとすることもできるし、あるいは最適化手法等を用いて修正されたラインを走行ラインとすることもできる。
次に、本実施形態に係る走行制御装置における路面状況取得部の処理手順について説明する。図2は、路面状況取得部における処理手順を示すフローチャートである。図2に示すように、本実施形態に係る走行制御装置では、まず、自車両が走行中であるか否かを判断する(S1)。この判断は、車輪速センサ26から送信される車輪速から算出される車速に基づいて行われる。その結果、自車両が走行中でないと判断した場合には、そのまま処理を終了する。
一方、自車両が走行中であると判断した場合には、自車両の横力を算出する(S2)。ここで、自車両の横力Ayは、自車両の車速Vおよび自車両が走行する道路のカーブ半径Rを用いて、下記(1)式に基づいて算出される。
Ay=V2/R ・・・(1)
次に、グリップ状態判定部11は、自車両がグリップ状態にあるか非グリップ状態にあるかを判断する(S3)。グリップ状態にあるか非グリップ状態にあるかの判断は、グリップ状態判定部11において、VSCECU29A、ABSECU29B、またはTRCECU29Cから非グリップ信号が送信されたか否かによって行われる。ここで、各ECU29A〜29Cのいずれかから非グリップ信号が送信された場合には、非グリップ状態と判定し、各ECU29A〜29Cのいずれからも非グリップ信号が送信されていない場合には、グリップ状態と判定する。
グリップ状態にあるか非グリップ状態にあるかの判断の結果、グリップ状態にあると判断した場合には、摩擦係数算出部12は、下記(2)式により、車両の加減速度Axを考慮した下限μを演算によって算出する(S4)。また、摩擦係数算出部12は、演算によって算出した下限μを次の演算を行うまで一時的に記憶しておく。ここで、下限μとは、路面におけるμとして、これ以上のμが期待できるという下限値である。
(下限μ)=(Ax+Ay1/2/g ・・・(2)
下限μを算出したら、路面情報記録部14は、下限μをデータとして路面情報記憶部15に保存する(S5)。データの保存にあたり、路面情報記録部14は、下限μを走行位置取得部13で取得された自車両の走行位置に関連付けて、路面情報として路面情報記憶部15に記録する。ここで、自車両の走行位置として緯度および経度などを記録する。また、気温などの情報も合わせて記録する。こうして、路面状況取得部2における処理を終了する。
一方、ステップS3において、自車両が非グリップ状態にあると判断した場合には、摩擦係数算出部12は、摩擦係数の演算は行わず、前回演算によって算出した下限μを上限μとして算出する(S6)。それから、路面情報記録部14は、上限μをデータとして路面情報記憶部15に保存する(S5)。こうして、路面状況取得部2における処理を終了する。
こうして路面状況取得部2において路面情報を取得した後、摩擦係数マップ生成部3では、路面状況取得部2で取得した路面情報に基づいて走行ラインのμ分布マップを作成する。さらに、制御量算出部4において、摩擦係数マップ生成部3で生成したμ分布マップを用いて走行ラインを走行する際の車両の速度パターンなどの制御量を算出する。
μ分布マップを作成するにあたって、走行ラインを一定微小間隔に分割して、複数の目標点の集合体とみなし、これらの各目標点についての摩擦係数マップ(以下「μ分布マップ」という)をマップ化する。以下、μ分布マップの作成およびμ分布マップを用いた制御量の算出手順について説明する。図3は、μ分布マップの生成および制御量算出の処理手順を説明するフローチャートである。
図3に示すように、摩擦係数マップ生成部3では、走行ライン上の目標点におけるμを設定するにあたり、最初の目標点を設定する(S10)。ここでの最初の目標点としては、走行ライン上の任意の点が設定される。次に、目標点から見て所定の気温差内および所定範囲内における上限μを路面情報記憶部15に記憶された路面情報の中から検索する(S11)。ここで、所定の気温差とは、路面情報を取得した時点での気温と現在の気温の温度差が5℃以内である範囲をいう。また、所定範囲とは、目標点から半径10m以内の範囲をいう。
所定気温差内および所定範囲内における上限μの検索の結果(S12)、所定気温差内および所定範囲内における上限μが検索された場合には、検索された上限μを摩擦係数マップに設定する(S28)。ここで、この条件を満たす上限μが複数検索された場合には、目標点にもっとも近い点の上限μを摩擦係数マップに設定する。
ただし、他の任意の条件を満たす上限μを設定することもできる。このときの任意の条件としては、たとえば、目標点の気温差ともっとも気温差の近い点の上限μとすることができる。あるいは、複数の点における上限μの平均値としたり、複数の点について、気温差と距離の関係に応じた係数を用いた重み付けを行った数値としたりすることもできる。
また、所定気温差内および所定範囲内における上限μが検索されなかった場合には、所定の気温差内および所定範囲内における下限μを路面情報記憶部15に記憶された路面情報の中から検索する(S13)。その結果(S14)、下限μが検索された場合には、検索された下限μに所定の係数、たとえば1.1を積算して(S15)修正下限μを算出し、得られた修正下限μを摩擦係数マップに設定する(S28)。ここで、この条件を満たす下限μが複数検索された場合には、目標点にもっとも近い点の下限μを摩擦係数マップに設定する、ただし、上限μを設定した場合と同様の任意の条件を満たす下限μを設定することもできる。
一方、所定気温差内および所定範囲内における下限μが検索されなかった場合には、気温差によらず、所定範囲内における上限μを路面情報記憶部15に記憶された路面情報の中から検索する(S16)。その結果(S17)、所定範囲内における上限μが検索された場合には、ステップS24に進む。
さらに、所定範囲内における上限μが検索されなかった場合には、気温差によらず、所定範囲内における下限μを路面情報記憶部15に記憶された路面情報の中から検索する(S18)。その結果(S19)、所定範囲内における下限μが検索された場合には、所定の係数、たとえば1.1を積算して(S20)ステップS24に進む。
一方、所定範囲内における下限μが検索されなかった場合には、暫定のμである暫定μを目標点における摩擦係数として設定する(S21)。ここでの暫定μとしては、一般的な数値、たとえば0.6を用いる。ただし、他の数値を用いることもできる。暫定μを設定した後、気温が低く、目標点の標高の北側に仰角が30°以上である標高物があるか否かを判断する(S22)。ここでの気温が低いか否かの基準は4℃とすることができる。また、標高物に関する情報を得ることができない場合には、標高物がないと判断する。
その結果、気温が低く、目標点の標高の北側に仰角が30°以上である標高物があると判断した場合には、暫定μを低く修正して(S23)修正μを算出し、算出された修正μを摩擦係数マップに設定する(S28)。一方、目標点の標高の北側に仰角が30°以上である標高物があるという条件を満たさないと判断した場合には、暫定μを摩擦係数マップに設定する(S28)。
また、ステップS17で所定範囲内に上限μがあると判断した場合、およびステップS19で所定範囲内に下限μがあると判断し、係数を積算した場合、路面情報を取得した時点における気温が低くなく(高く)、現在の気温が低いか否かを判断する(S24)。路面情報を取得した時点における気温が低くないか否かの判断は、たとえば10℃を基準に行われる。また、現時点における気温が低いか否かの判断は、たとえば4℃を基準に行われる。
その結果、路面情報を取得した時点の気温が低くなく、現時点の気温が低いと判断した場合には、ステップS11で選択された上限μあるいはステップS14で選択されたステップS15で係数を積算された修正下限μを低く修正する(S25)。これらの上限μまたは修正下限μを修正する際には、たとえば、上限μまたは修正下限μに0.5を乗じて、これらの数値を半分とする。また、ステップS24において、路面情報を取得した時点の気温が低くなく、現時点の気温が低いという条件を満たさないと判断した場合には、そのままステップS26に進む。
その後、路面情報を取得した時点における気温が低く、現在の気温が低くない(高い)か否かを判断する(S26)。路面情報を取得した時点における気温が低いか否かの判断は、たとえば4℃を基準に行われる。また、現時点における気温が低くない(高い)か否かの判断は、たとえば10℃を基準に行われる。
その結果、路面情報を取得した時点における気温が低く、現在の気温が低くないと判断した場合には、ステップS11で選択された上限μあるいはステップS14で選択されたステップS15で係数を積算された修正下限μを高く修正する(S27)。これらの上限μまたは修正下限μを修正する際には、たとえば、上限μまたは修正下限μに1.2を乗じる。また、ステップS26において、路面情報を取得した時点の気温が低く、現時点の気温が低くないという条件を満たさないと判断した場合には、そのままステップS28に進む。
その後、修正されたまたは修正されなかった上限μまたは修正下限μを摩擦係数マップに設定する(S28)。摩擦係数マップへの設定が済んだら、走行ラインに設定した全目標点について、摩擦係数の設定が終了したか否かを判断する(S29)。その結果、全目標点への摩擦係数の設定が終了していないと判断した場合には、目標点を次の目標点に移行して(S30)、ステップS11に戻る。
一方、全目標点に対する摩擦係数の設定が終了したと判断した場合には、制御量算出部4において、走行ラインおよび走行ラインにおける摩擦係数を考慮した車両の速度パターンの算出を行う(S31)。速度パターンの算出は、たとえば次の手順で行われる。まず、走行ラインを分割した各目標点についてのRを算出し、摩擦係数マップ生成部3で生成したμ分布マップによる各目標点のμとRとに基づいて、各目標点における定常円最高速速度パターンを生成する。
その後、走行開始点から走行終了点に向けて隣接点同士の加速度を算出し、加速度超過にある場合には、速度の高い点の速度を加速度上限内に収まるように修正する。また、走行終了点から走行開始点に向けて隣接点同士の減速度を算出し、減速度超過がある場合には、速度の高い点の速度を減速度上限内になるように修正する。このように、速度パターンの算出を行う。
速度パターンの算出を行った後は、制御量算出部4は、算出した速度パターンと、各種センサ21〜27から送信される各種情報に基づいて、自車両の加減速や操舵角に関する走行パターンを実現する制御量を算出する。そして、制御量算出部4は、算出した制御量に応じて、スロットルアクチュエータ31、ブレーキアクチュエータ32、および操舵アクチュエータ33を制御する。こうして、走行制御装置による処理を終了する。
このように、本実施形態に係る走行制御装置では、路面状況取得部2において、路面の位置に対応する摩擦係数を記録している。ここで、摩擦係数を取得した際に、車両がグリップ状態であるか非グリップ状態であるかに応じて、路面情報を区別して記録している。具体的には、車両がグリップ状態であるときに取得した摩擦係数については、路面情報を下限μとして記録し、車両が非グリップ状態であるときに取得した摩擦係数については、路面情報を上限μとして記録している。
車両がグリップ状態にあるときには、ここで取得された摩擦係数以上の摩擦係数以上の摩擦係数を得ることができる。このため、グリップ状態にあるときに取得された摩擦係数を下限μとして記録する。一方、車両が非グリップ状態にあるときには、ここで取得された摩擦係数は利用できず、ここで取得される直前に取得された摩擦係数以上となることは少ないと考えられる。このため、非グリップ状態にあるときに取得された摩擦係数を上限μとして記録する。このように、摩擦係数が取得された際の状態に応じて区別して路面情報を記録することにより、取得した路面情報を多様な状況において有効に利用することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記実施形態では、路面情報記憶部15が車両に設けられているが、たとえばテレマティックス情報センター(以下「情報センター」という)等におけるコンピュータに設けられている態様とすることもできる。この態様では、車両は情報センターに対して送受信を行うことができる送受信装置を備えており、路面情報記録部14では、送受信装置を介して情報センターに設けられた路面情報記憶部に摩擦係数を記録する。かかる態様によれば、自車両のみならず、プローブカーなどの他車両によって取得した路面情報を利用することができ、複数の車両で取得した情報を複数の車両間で共有することができる。
たとえば、図4に示すように、道路Rの路面情報を第1プローブカーP1および第2プローブカーP2で取得し、コンピュータCに送信し、コンピュータCから路面情報を自車両Mが受信する場合を想定する。このとき、プローブカーP1,P2および自車両Mには、上記の送受信装置を備える走行制御装置を搭載している。
第1プローブカーP1は、たとえば道路Rにおける測定点Raで摩擦係数を取得した場合には、取得した摩擦係数を含む測定点Raに関する路面情報を、送受信装置を介して情報センターにおけるコンピュータCに送信する。第1プローブカーP1が送信する路面情報には、測定点Raの緯度・経度、摩擦係数のほか、上限μと下限μとの区別や気温などの情報が付与されている。情報センターでは、第1プローブカーP1から送信された路面情報を路面情報記憶部記憶する。
同様に、第2プローブカーP2は、道路Rの路面情報を取得し、コンピュータCに送信する。コンピュータCにおける路面情報記憶部には、第1プローブカーP1および第2プローブカーP2から送信された路面情報を含めて、その他の多数の車両から送信された路面情報が記憶されている。さらに、コンピュータCにおける路面情報記憶部には、測定点Ra以外の点で取得された路面情報についても多数記憶されている。
ここで、プローブカーP1,P2がグリップ状態で走行を行うことができた場合には、取得した路面情報を下限μとして記録する。また、非グリップ状態で走行した場合には上限μとして記録する。下限μは、その摩擦係数よりも低い摩擦抵抗であることはないと予想される摩擦係数である。また、上限μは、実際の摩擦係数に近い値となるが、プローブカーP1,P2がグリップ限界の走行を行っていないと、上限μを入手することはできない。
コンピュータCでは、プローブカーP1,P2から送信された路面情報に補正を施し、補正した後の路面情報を記録する。路面情報を補正する際には、プローブカーが取得した情報を気温ごとに分類し、位置と気温に関して線形補間を行う。さらには、ナビゲーションシステムや国土地理院が公表する標高情報に基づいて山などの地形を判定し、山の北側の道路などの日陰が多く凍結などよって摩擦係数が低くなる場所を推定することにより、プローブカーによる路面情報が不足している場合でも、道路における摩擦係数の推定精度を高めることができる。
それから、自車両Mが道路Rを走行する際、コンピュータCから道路Rに関する路面情報が自車両Mに送信される。自車両Mでは、送受信装置によってコンピュータCから送信された路面情報を受信し、受信した路面情報を用いた走行制御を行う。路面情報を持ちいるにあたり、自車両Mが走行する位置の近辺における路面情報として、気温が近い路面情報があれば、その路面情報を用いることができる。
また、気温が近い路面情報がない場合には、「まず気温が高い場合の上限μ、気温が低い場合の下限μ」というように上下限度と温度の特性に合わせて候補点を選択し、安全な摩擦係数を獲得した後、速度パターンを含む走行パターンを生成することができる。このように走行パターンを生成することにより、自車両Mが走行する際の好適となる走行パターンを生成することができる。
さらには、周囲の標高情報から、北面道路などの凍結の可能性が高い道路を推定することにより、摩擦係数を補正することもできる。これらの手法によれば、一般的に不均一なμ分布の道路に対して対応可能となるとともに、プローブカーなどによって鮮度の高いものの取得が困難である時間帯や地域の道路であっても、走行に適した走行パターンを生成することができる。
1…走行制御ECU、2…路面状況取得部、3…摩擦係数マップ生成部、4…制御量算出部、10…路面情報取得ECU、11…グリップ状態判定部、12…摩擦係数算出部、13…走行位置取得部、14…路面情報記録部、15…路面情報記憶部、21…ブレーキペダルセンサ、22…アクセルペダルセンサ、23…舵角センサ、24…Gセンサ、25…ヨーレートセンサ、26…車輪速センサ、27…レーン認識センサ、28…ナビゲーションシステム、29A…VSCECU、29B…ABSECU、29C…TRCECU、31…スロットルアクチュエータ、32…ブレーキアクチュエータ、33…操舵アクチュエータ、C…コンピュータ、M…自車両、P1…第1プローブカー、P2…第2プローブカー、R…道路。

Claims (3)

  1. 車両における車両状態に基づいて、前記車両が走行する路面の摩擦係数を路面情報として取得する路面情報取得手段と、
    前記車両の走行位置を取得する走行位置取得手段と、
    前記路面情報取得手段で取得された路面情報を前記走行位置取得手段で取得された前記車両の走行位置に関連付けて記録する路面情報記録手段と、を備える路面情報取得装置であって、
    前記車両が路面に対してグリップ状態にあるか非グリップ状態にあるかを判定するグリップ状態判定手段をさらに備え、
    前記路面情報記録手段は、前記グリップ状態判定手段による判定結果に応じた区別を行って、前記路面情報を記録し、
    前記非グリップ状態と判定された際の直前に取得された路面情報を上限摩擦係数として記録することを特徴とする路面情報取得装置。
  2. 前記グリップ状態と判定された際の路面情報を下限摩擦係数として記録する請求項1に記載の路面情報取得装置。
  3. 前記路面情報記録手段によって記録された路面情報に基づいて、車両の走行経路に対応する摩擦係数マップを生成する摩擦係数マップ生成手段をさらに備える請求項1又は2に記載の路面情報取得装置。
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