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JP5272362B2 - 廃プラスチックの粉砕方法 - Google Patents
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JP5272362B2 - 廃プラスチックの粉砕方法 - Google Patents

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Description

本発明は、廃プラスチックを再生処理して鉱石還元剤や固形燃料を製造するための、廃プラスチックの粉砕方法に関する。
近年、廃プラスチックの有効利用のための一つの解決手段として、廃プラスチックから鉱石還元剤、固体燃料等を製造する方法が検討されている。産業廃棄物系廃プラスチックや一般廃棄物系廃プラスチックをリサイクルすることにより,資源の有効利用、炭酸ガス発生削減などの効果が注目されているためである。また、「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律(平成七年法律第百十二号)」(容器包装リサイクル法)に基づいて分別収集された廃プラスチック(容器包装廃プラスチック)や、「特定家庭用機器再商品化法(平成十年法律第九十七号)」(家電リサイクル法)に基づいて分別収集された廃プラスチック(家電廃プラスチック)をリサイクルすることにより、循環型社会を形成することが社会的に重要視されている。
廃プラスチックから鉱石還元剤や固体燃料を製造する上で重要なことのひとつとして、製品の粒子径を一定の水準よりも小さくすることがあげられる。鉱石還元剤の一般的な使用方法は酸素あるいは空気と反応させ、還元剤を部分酸化することにより発生する熱と一酸化炭素、水素を鉱石の還元に用いることにあり、固体燃料の場合、酸素あるいは空気と反応させ、発生する熱を利用するものであるが、どちらも固体と気体との反応であるため固体の粒子径が小さいほど反応性が大きくなるという特徴を持つ。このため、例えば鉄鋼業で石炭を溶鉱炉の羽口から吹き込んで鉱石還元剤とする場合、事前に粉砕して微粉化してから使用する。微粉砕の程度としては例えば粒径75μm以下の割合が80mass%、等である。
一般的に鉱石還元剤や固体燃料として十分な微細粒子であるとみなせる範囲は、粒子径が2mm以下程度の例が多い。このため、従来からプラスチックを粒径2mm以下に微粉砕する方法は種々検討された。
プラスチックの微粉砕方法は、大別して下記(a)〜(c)の3種類が知られている。
(a)粉砕後の粉砕物を通過させるスクリーン付きの粉砕機でプラスチックを粉砕する際、スクリーンの目開きを小さくする。あるいは、一度粉砕したものを篩選別し、篩の目開きよりも大きな粒子を繰り返し粉砕する。
(b)プラスチックを液体窒素などで冷却した後粉砕する(例えば、特許文献1参照。)。例えばポリプロピレンを零下20℃程度以下に冷却した後微粉砕する。これは、プラスチックがガラス転移温度以下では衝撃強度が急激に低下する性質を利用するものである。また、プラスチックを冷却しておくことで粉砕時のせん断発熱によるプラスチックの溶融を防ぐ効果も期待できる。
(c)複数種類のプラスチックを溶融混合し、プラスチックを脆化した後粉砕する(例えば、特許文献2参照。)。この方法は他の方法に比べれば経済性に優れている。
プラスチックの微粉砕方法として、前述の(a)の方法は、工業的に実施することは相当な困難を伴う。すなわち、プラスチックは石炭やコークスなどの固体燃料と異なり、きわめて粉砕性が低いため、2mm以下に粉砕しようとすると処理速度が極めて小さくなる。大量処理を試みると、粉砕しきれないため粉砕機の摩擦による発熱が生じ、場合によってはプラスチックが溶融するというトラブルを引き起こす。このような問題を解決するため、例えば、水や油などの液体中でプラスチックを粉砕する方法が知られている(例えば、特許文献3参照。)。
また、製造される鉱石還元剤や固体燃料の発熱量を大きくする方法についても検討された。すなわち、廃プラスチックに混在する鉄分、アルミニウム、銅などの金属や、ガラス瓶や陶磁器などの無機物の存在により、プラスチックの発熱量が低下するため、これらの異物を磁力選別機や渦電流選別機、風力選別機などを利用して選別除去することで単位量あたりの発熱量が増加する(例えば、特許文献4参照。)。
特開2001−252585号公報 特開平11−192469号公報 特開平4−332792号公報 特開平8−47927号公報
しかし、(a)の方法に関して、水や油などの液体中でプラスチックを粉砕する方法は、固体燃料を製造する際には、液体と固体との分離工程が必要となり経済的ではない。
また、前述の(b)の方法では、プラスチックを冷却するため、大掛かりな冷凍機を使用するか、ドライアイスや液体窒素等の冷却材を必要とするため工業的に実施するには経済性に劣っている。
これに対して、前述の(c)の方法は他の方法に比べて経済性に優れている。特許文献2においては、プラスチックを150℃以上の温度で加熱処理した後、低沸点成分を除去し、冷却、固化した後、粉砕を施すことで、微細なプラスチック粉を得ることができる。この方法については、より一層の効率化が望まれる。
一方、廃プラスチックから異物を除去する方法に関しては、異物とプラスチックを効率的に分離することが必要である。廃プラスチックから金属を分離する方法として、特許文献4に記載のように磁力選別機と渦電流選別機を組み合わせて用いる方法も知られているが、従来の方法の単純な組み合わせに過ぎず、特に効率的なわけではない。従来の分離方法では例えば、一般に行なわれているように廃プラスチックを10cm程度に粗破砕した後、磁力選別を施した場合、鉄に巻き込まれたプラスチックまで除去されてしまうため除去効率が低いという問題がある。
したがって本発明の目的は、このような従来技術の課題を解決し、効率的にプラスチックを粒径2mm以下に微粉砕する方法を提供することにある。更に、本発明の一部の目的としては、廃プラスチックから金属やガラスなどの異物を効率的に分離可能な、廃プラスチックの粉砕方法を提供することである。
このような課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討を重ねた。種々雑多なプラスチックから構成される廃プラスチックを一度加熱溶融・脱塩素・冷却固化すると、それぞれのプラスチックの熱収縮率の違いのため粉砕性が格段に向上し、該冷却固化物を粉砕すれば粒径2mm以下のプラスチック微粉を得ることができる。技術的なポイントは、いかにして固化プラスチックを粉砕機に投入するかであり、粗粉砕の後、微粉砕を行なうことが最も効果的であることが分かった。また、加熱溶融・脱塩素・冷却固化の処理を施した後も、廃プラスチック中に含まれる異物とプラスチックとの界面のなじみの悪さに起因し、プラスチックと異物が容易に分離することが明らかになった。さらに、プラスチックに比べ異物は粉砕性に劣るため、粉砕後に篩い分け等で分離した、所定粒子径よりも大きな粉砕後混合物中には、より高い割合で異物が混入していることも明らかになった。さらに、加熱溶融処理を施した廃プラスチックの粉砕性は、プラスチックが溶融開始する温度以下であればほとんど変化しないことが明らかになった。
以上のことから、効率的に廃プラスチックを粉砕する方法である本発明の特徴は以下の通りである。
(1)廃プラスチックを加熱溶融後に冷却して固化体とし、該固化体を粉砕する際に、前記冷却を室温まで行なうことなく、室温超え、120℃以下の温度で前記粉砕を開始することを特徴とする廃プラスチックの粉砕方法。
(2)粉砕後の固化体から異物を除去することを特徴とする(1)に記載の廃プラスチックの粉砕方法。
(3)粉砕後の固化体からの異物の除去を、磁力選別機および/または渦電流選別機を用いて行うことを特徴とする(2)に記載の廃プラスチックの粉砕方法。
(4)粉砕後の固化体を分級処理し、粒径の大きい固化体と粒径の小さい固化体とに分離し、前記粒径の大きい固化体からプラスチック以外の異物を除去した後に、再度粉砕処理を行なうことを特徴とする(2)または(3)に記載の廃プラスチックの粉砕方法。
本発明によれば、廃プラスチックを原料として、低コストで無公害の固体燃料、固体還元剤を製造することができる。また、塩素含有プラスチックを含むプラスチックを、実質的に塩素を含有しないプラスチック処理物に転化することが可能なため、本発明によって得られるプラスチック処理物を高炉、ボイラ、キルン、キュポラ、コークス炉などにおける固体還元剤、固体燃料、原料として用いた場合、塩素もしくは塩素化合物による炉の内壁耐火物の化学的侵食を防止することができる。さらに、本発明の廃プラスチックの粉砕方法を用いて廃プラスチックを処理することで、廃プラスチックの大量処理を、経済的に実施することができる。
本発明は、都市ゴミ、産業廃棄物、一般廃棄物などに含まれる廃プラスチックや容器包装材料、および電気製品、自動車などの解体の過程で発生する廃プラスチックなどを加熱溶融後に冷却して固化体とし、該固化体を粉砕して、固形燃料や鉱石還元剤を製造する技術に関するものであり、その際に、廃プラスチックに含まれる異物も除去することができる。特に、PVCやポリ塩化ビニリデンのような塩素含有プラスチックを加熱溶融して同時に加熱脱塩素処理を行なう際の、異物除去方法として最適である。
本発明では、廃プラスチックを加熱溶融後に冷却して固化体とし、該固化体を粉砕する際に、通常は室温まで行なう冷却を、室温まで行なうことなく、温度が、室温超え、120℃以下で粉砕を開始する。ここで固化体の温度とは、塊である粉砕前の固化体(被粉砕物)のうちのもっとも温度の高い部分での温度のことであり、通常は固化体の中心温度を用いる。このような従来よりも高い温度で粉砕することでも、廃プラスチックを微細に粉砕することができ、より効率的に廃プラスチックの粉砕処理を行なうことができる。また、従来よりも高い温度で微粉砕したプラスチックからであっても異物を除去することができるので、上記の粉砕物から異物除去を行なうことで、異物がプラスチックに巻き込まれ難く、より効率的に異物除去を行なうことができることになる。粉砕時の温度は、固化体の中心部が40℃以上であることが好ましい。
本発明では、冷却後に粉砕を開始する温度を従来よりも高めに設定することにより、必要抜熱量を減少させて、結果として同一の冷却装置であれば処理量をあげることができ、生産性を向上させることができる。或いは、より能力が小さく、安価な冷却装置を使用することができる。粉砕開始温度は、室温超えであれば効果があるが、生産性を十分に向上させるためには、80℃以上とすることが好ましい。
図1に、溶融プラスチックを水冷する際の中心温度の変化の一例を示すが、室温(25℃)まで冷却するためには300秒(図1中にYで示す。)以上を要するのに対し、80℃まで冷却するのであれば、約150秒(図1中にXで示す。)であり、室温まで冷却する時間の半分以下の時間で冷却を終了することができる。冷却処理のための滞留時間が半分で済むということは、逆に単位時間あたりの処理量を2倍に上げることができることを意味し、生産性を向上させることができる。
異物の除去は、磁力選別機および/または渦電流選別機を用いて行うことが好ましい。磁力選別機により磁性物の異物を除去し、さらに渦電流選別機によりアルミニウムや銅を除去することができる。特にアルミニウムは、廃プラスチックの溶融処理において球状化し、渦電流選別機による分離性が向上して、単に破砕したプラスチックからの分離に比較して格段に分離効率が増加する。
異物の除去は、粉砕後の固化体を篩い等を用いて分級処理し、粒径の大きい固化体と粒径の小さい固化体とに分離した後に、粒径の大きい固化体からプラスチック以外の異物を除去して行なうことが、特に効果的である。上記のように、粒径の大きな粉砕後の固化体中には、より高い割合で異物が混入しているためである。これにより、高い除去効率で異物除去を行なうことができる。異物を除去した粒径の大きい固化体は、再度粉砕処理を行ない、微粉の廃プラスチック粉砕物を製造することが好ましい。再度粉砕処理を行なう際の固化体の温度は、室温であっても構わない。
固化体の粉砕は、粗粉砕機および微粉砕機を用いて、粗粉砕後に微粉砕を行なう、2段粉砕で行なうことが好ましい。粗粉砕機で、あらかじめ微粉砕機に投入可能な大きさに、固化体を粉砕しておくことが重要である。または、直接微粉砕機に投入可能な大きさに固化体を製造することも効率的である。粗粉砕後に微粉砕を行なう際には、粗粉砕は室温超え、120℃以下で、微粉砕は室温で行なうことが好ましい。
従って、廃プラスチックの粉砕設備としては、粉砕工程に粗粉砕機および微粉砕機を備え、さらに粒度別分級機、磁力選別機、渦電流選別機のいずれか1つ以上の設備を備えたものであることが好ましい。粒度別分級機は粉砕後の固化体を篩い分け等により粒度別に分離する装置、磁力選別機、渦電流選別機は粉砕後の固化体から金属の異物を除去するための装置である。
以下に、本発明の一実施形態を、I.プラスチック、II.加熱溶融工程、III.冷却固化工程、IV.粉砕工程、V.アルミニウム除去工程、の順に、さらに詳細に説明する。
〔I.プラスチック〕本発明の対象とするプラスチック、すなわち本発明における原料プラスチックとしては、都市ゴミ、産業廃棄物、一般廃棄物などに含まれる廃プラスチックや容器包装材料、および電気製品、自動車などの解体の過程で発生する廃プラスチックなどが例示される。また、容器包装廃プラスチックや、家電廃プラスチックを使用することができる。
具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートおよびナイロンやその他の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂など全てのものが適用可能であり、上記プラスチックの内のいずれか1種のみを用いることもできるし、2種以上を用いることもできる。
加熱処理すべきプラスチックの形状寸法は、粗く粉砕したものでよく、10cm角程度の大きさで十分であり、一般的な廃プラスチックでは、改めて粉砕する必要がなく、回収されたままの状態で処理可能であり、フィルム状、シート状、繊維状のプラスチックもそのままの形で処理できる。もちろん、細かく粉砕してもかまわないがその分処理コストが高くなる。
〔II.加熱溶融工程〕加熱処理工程としては、下記の工程が例示される。すなわち、例えば、廃プラスチックを反応器内や押出し機内等で200〜400℃、より好ましくは250〜340℃の温度範囲内で加熱溶融し、廃プラスチックが塩素を含有する場合は、脱塩素をおこなう。処理はバッチ式でも良いし、連続式でも良い。また、バッチ切り替え等の中間型でもかまわない。
処理時間は1分〜30時間が適当である。処理時間が1分未満の場合、反応器内の温度制御が困難となると共にプラスチック処理物の脱塩素率が低下する。また、処理時間が30時間を超える場合、処理効率が低下し経済的でない。
加熱溶融処理に際し、熱媒体を共存させることもできる。
〔III.冷却固化工程〕加熱処理後の溶融プラスチックを、固化(凝固)するに十分な温度にまで適当な冷却方法を用いて冷却・固化する。本発明においては、固化体の温度を120℃以下に冷却できれば良く、特別な冷却工程を設けることなく、例えば押出し機から押出された溶融プラスチックを、押出しの、ほぼ直後に粉砕することも可能である。例えば容器包装廃プラスチックを含む廃プラスチックを溶融固化する場合、冷却後の中心部温度が120℃以下になるように制御すればよい。
冷却固化装置を用いる場合は、溶融プラスチック搬送装置にて、溶融プラスチックをベルトクーラーに定量供給することにより、冷却固化を行なう方法、数mm〜数十mmの穴(ダイ)から溶融プラスチックを押し出し、溶融状態のままカッティングし、水中に投入する、いわゆるホットカットによる方法、さらに、冷却媒体を流すことのできるジャケット付容器にそのまま流し込み、容器内で冷却する方法等で行なうことができる。
ここで重要なのは、冷却後の固化体の寸法を、粗粉砕機または微粉砕機に投入できるサイズにすることである。
〔IV.粉砕工程〕冷却固化工程を経た固化体は、所定の粒径となるように粉砕する。前記した本発明の方法で得られた冷却・固化体であるプラスチック処理物の粉砕は、未処理のプラスチックの粉砕に比較して極めて容易に行うことができる。本発明では固化体を室温まで冷却しない、室温超え、120℃以下の温度で粉砕を開始する。このように固化体が完全に冷却されないうちに粉砕することで、生産性が向上する。
一般に粉砕機の投入口は粉砕機本体の寸法によりある程度制限され、また、粉砕物が物干し竿のように長い形状である場合、粉砕と同時に原料が飛散する恐れがある。また、粉砕前の原料のサイズが小さいほど微粉砕に必要な仕事量が小さくなる。一般に粉砕機は元の原料の平均粒子径(R)と製品の平均粒子径(r)との間の関係として、R/r<20程度が良好である。前述の例でいえば、ベルトクーラーで冷却固化した場合板状の破砕品が得られるため、これを一度15〜25mm程度に粗粉砕したのち、1mm以下程度に微粉砕することができる。また、ホットカット方式で直接15〜25mm程度の固化体を得、これを直接微粉砕することも可能である。
粗粉砕および微粉砕はあらゆるタイプの粉砕機で粉砕可能であり、例えばジョークラッシャー、ロールクラッシャー、ジェットミル、ハンマーミル、ボールミル、遠心ミルなどを用いることができる。15〜25mm程度の固体を直接微粉砕することのできる微粉砕機として、ウルトラローター(エッカリング社(独)製)や、ニューミクロシクロマット(増野製作所製)等があげられる。これらの粉砕機での粉砕原理の模式図を図2に示す。図2はウルトラローターの例であり、回転羽根11の回転によりケーシングとの間に渦流12を発生させ、プラスチック固化体13を、渦流中でお互いに衝突・自己破壊により粉砕するものである。気流粉砕のため温度上昇が少ないという特徴がある。微粉砕後の粒径は、製品の種類により異なるが、微粉砕後にアルミニウムを有効に分離できるサイズとしては、10mm以下とすることが好ましい。
〔V.異物除去工程〕粉砕後の固化体からプラスチック以外の異物を除去する。プラスチックの加熱溶融、固化の工程で粒状化するアルミニウムは、渦電流選別法によって、プラスチックから分離する。このとき、磁力選別や風力選別を組み合わせることで、磁性体や、その他の異物を効果的に除去することができる。渦電流選別は、渦電流を発生させたときの電磁誘導力によって、アルミニウム、銅、亜鉛等の金属を弾き飛ばすことによりこれらを分別する手法であり、磁力選別は、電磁石により、鉄等の磁性材料を分別する手法である。また、風力選別は比重の違いや形状の違いを利用して、比重がほぼ1であるプラスチック固化体粉砕物と、比重が1.2以上であるガラス・陶磁器等を分別する手法である。
異物除去を行う前に、適当な目開きのふるいにより微粉砕品を分級して除去しておくことは、選別効率を向上せしめる上で有効である。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明する。
[ペレット製造方法]神奈川県某市で収集された一般廃棄物系容器包装廃プラスチックを1cm程度に粉砕した後、10kgを図3に示す水封式流出管1、加熱装置2、攪拌機3付き内容積50リットルの反応器4に仕込み、320℃で1時間処理して、加熱溶融・脱塩素処理を行なった。水封水5のpHは2以下となり、塩素イオンが検出された。
その後、内容物6を抜き出しバルブ7から抜き出し、内容物を市販のたこ焼き用鉄板の複数の窪みに流し込み、そのうちの1個の窪み内の中央に温度計をセットし、水冷により冷却しながら所定の温度に到達した後、取り出した。この半球状の廃プラスチックの塊を「処理済廃プラスチックペレット」と呼ぶ。廃プラスチックの融点は約115℃であり、融点以下に中心部が冷えると、処理済廃プラスチックペレットは完全に固化していた。
[本発明例1]
上記のペレット製造方法において、冷却を停止する所定の温度(以下、「冷却停止温度」と記載する。)を100℃とし、中心部が100℃に達した状態で取り出した「処理済廃プラスチックペレット」を、目開きが2mm(円孔)のふるいを排出口部分に装着した朋来鉄工所製カッターミル型粉砕機に投入し、約1時間粉砕した。平均粒子径1.02mmの粉砕品が約3.8kg回収された。この粉砕品をホソカワミクロン製粉砕機ACMパルベライザー(ACM-10A型)で、ハンマー回転数6800rpm、分級機回転数750rpmで粉砕したところ、ほぼ全量が粒径1.2mm以下に微粉砕され、平均粒子径は0.2mmであった。
[比較例]上記のペレット製造方法において、冷却停止温度を5℃とし、中心部が5℃に達した状態で取り出した「処理済廃プラスチックペレット」を、目開きが2mm(円孔)のふるいを排出口部分に装着した朋来鉄工所製カッターミル型粉砕機に投入し、約1時間粉砕した。平均粒子径0.98mmの粉砕品が約3.8kg回収された。
[本発明例2]上記のペレット製造方法において冷却停止温度を46℃とし、中心部が46℃に達した状態で取り出した「処理済廃プラスチックペレット」を、目開きが2mm(円孔)のふるいを排出口部分に装着した朋来鉄工所製カッターミル型粉砕機に投入し、約1時間粉砕した。平均粒子径1.01mmの粉砕品が約3.8kg回収された。
[本発明例3]上記のペレット製造方法において冷却停止温度を60℃とし、中心部が60℃に達した状態で取り出した「処理済廃プラスチックペレット」を、目開きが2mm(円孔)のふるいを排出口部分に装着した朋来鉄工所製カッターミル型粉砕機に投入し、約1時間粉砕した。平均粒子径1.02mmの粉砕品が約3.8kg回収された。
本発明例1〜3、比較例の結果を図4にまとめて示す。図4によれば、被粉砕物(「処理済廃プラスチックペレット」)の温度を変化させても、粉砕後の平均粒子径はほとんど変化しないことが明瞭である。図4のグラフにおいて右側の斜線で示す領域は、廃プラスチックが粉砕機に融着するため、粉砕が不可能な領域を示している。
なお、平均子粒径は、下記(イ)式(Rosin-Rammler-Bennetの式)を変形して得られる下記(ロ)式に、分級試験で得られた下記4つのフラクションそれぞれの質量分率と篩い目の径を代入し、最小二乗法で下記(ロ)式の比例定数n、bを求めることで算出した。
分級試験は、目開き2.0mm、1.18mm、0.6mmのふるいを使用して行い、(A)篩い目2.0mm上、(B)篩い目2.0mm下かつ篩い目1.18mm上、(C)篩い目1.18mm下かつ篩い目0.6mm上、(D)篩い目0.6mm下、の(A)〜(D)の4つのフラクションに分割した。
R(Dp)=100・exp{−(Dp/De) }・・・(イ)
log{log[100/R(Dp)]}=n・logDp+log(b)・・・(ロ)
上記(イ)、(ロ)式中、R(Dp)は篩い目Dpの積算篩い上質量%、Deは粒度特性数〔R(Dp)は質量%に対応する数〕、nは均等数(粉粒体の粒度分布の均一性を評価する指数)、bは定数であり、粉粒体の微細性を評価する指数を示す。
求めたn、bから、D50(50%通過篩径)を計算し、平均粒子径を算出した。
溶融プラスチックを水冷する際の中心温度の変化の一例を示すグラフ。 粉砕機での粉砕原理の模式図。 廃プラスチックの加熱溶融装置の概略図。 冷却停止温度と平均粒子径の関係を示すグラフ。
符号の説明
1 水封式流出管
2 加熱装置
3 攪拌機
4 反応器
5 水封水
6 内容物(廃プラスチック)
7 抜き出しバルブ
11 回転羽根
12 渦流
13 プラスチック固化体

Claims (4)

  1. 廃プラスチックを加熱溶融後に冷却して固化体とし、該固化体を粉砕する際に、前記冷却を室温まで冷却する時間の半分以下の時間で終了して、120℃以下の温度で前記粉砕を開始することを特徴とする廃プラスチックの粉砕方法。
  2. 粉砕後の固化体から異物を除去することを特徴とする請求項1に記載の廃プラスチックの粉砕方法。
  3. 粉砕後の固化体からの異物の除去を、磁力選別機および/または渦電流選別機を用いて行うことを特徴とする請求項2に記載の廃プラスチックの粉砕方法。
  4. 粉砕後の固化体を分級処理し、粒径の大きい固化体と粒径の小さい固化体とに分離し、前記粒径の大きい固化体からプラスチック以外の異物を除去した後に、再度粉砕処理を行なうことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の廃プラスチックの粉砕方法。
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