図1は、本発明の画像形成装置の実施の形態であるタンデム型カラーデジタルプリンタ(以下、単に「プリンタ」という)の概略構成を示す正面模式図である。図1に示すように、この複写機は、最下部に設けられたシート供給部Aと、このシート供給部A上に設けられた画像プロセス部Bとを有しており、ネットワーク(例えば社内LAN)等に接続された端末装置からのプリントの実行指示(プリントジョブ)を受け付けると、その指示に従って、端末装置からの画像データに基づくトナー画像を、画像プロセス部Bにおいて、シート供給部Aから供給される記録シート上に形成する。
画像プロセス部Bは、プリンタの略中央部にて水平状態に張架されて矢印Xで示す方向に周回移動可能に配置された導電性を有する中間転写ベルト21を備えている。中間転写ベルト21の下方には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナーによって中間転写ベルト21上にトナー画像を順次形成するためのトナー画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kが、中間転写ベルト21の周回移動方向の上流側からその順番で配置されている。中間転写ベルト21は、トナー画像形成ユニット10Yに近接して配置された従動ローラ22と、トナー画像形成ユニット10Kに近接して配置された駆動ローラ23とに巻き掛けられており、駆動ローラ23が図示しないモータによって回転駆動されることによって、矢印Xで示す方向に周回移動する。
Y色のトナー画像を形成するトナー像形成ユニット10Yには、中間転写ベルト21に対向して配置された感光体ドラム11Yと、この感光体ドラム11Yの表面を帯電させる帯電装置12Yとが設けられており、帯電装置12Yにて帯電された感光体ドラム11Yの表面に、露光手段であるプリントヘッド(PH)25から照射されるレーザ光によって静電潜像が形成される。プリントヘッド25は、従動ローラ22の下方に設けられている。トナー像形成ユニット10Yには、さらに、感光体ドラム11Yの表面に形成された静電潜像をY色のトナーによって現像する現像器13Yが設けられている。現像器13Yには、現像器13Y内のトナーを感光体ドラム11Yの表面に形成された静電潜像に付着させるための現像スリーブ16Yが設けられており、静電潜像に付着するトナー量は、現像スリーブ16Yに印加される現像電圧によって調整される。現像器13Yにて現像された感光体ドラム11Yの表面上のY色のトナー画像は、感光体ドラム11Yに中間転写ベルト21を介して対向配置された1次転写ローラ(図示せず)によって中間転写ベルト21上に転写される。なお、プリントヘッド25には、内部の温度を検出するPHセンサ54が設けられている。
他のトナー画像形成ユニット10M、10C、10Kも、Y色トナー用のトナー画像形成ユニット10Yと同様に、感光体ドラム11M、11C、11Kと、帯電装置12M、12C、12Kと、現像スリーブ16M、16C、16Kをそれぞれ有する現像器13M、13C、13Kとがそれぞれ設けられており、プリントヘッド25は、感光体ドラム11M、11C、11Kのそれぞれの表面にも、M、C、Kの各色の画像データに対応した静電潜像が形成されるように、内部に設けられたレーザダイオードからレーザ光をそれぞれ照射する。各感光体ドラム11M、11C、11Kに形成された静電潜像は、各現像器13M、13C、13Kの現像スリーブ16M、16C、16Kによってそれぞれ、M、C、Kの各色のトナーによって現像されて、現像された各トナー画像が、感光体ドラム11M、11C、11Kに中間転写ベルト21を介してそれぞれ対向配置された1次転写ローラ(図示せず)によって、中間転写ベルト21上におけるY色のトナー画像が転写された領域と同一の領域上に転写される。これにより、中間転写ベルト21上に、Y、M、C、Kの各色のトナー画像が同一領域に形成された多重画像が形成される。
各トナー画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kのそれぞれには、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上のトナー画像が中間転写ベルト21上に転写された後に、それぞれの感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上に付着したトナー等の付着物を除去するクリーニングブレード14Y、14M、14C、14Kが設けられている。感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上には、帯電装置12Y、12M、12C、12Kによる帯電時に生じた放電生成物も付着するが、クリーニングブレード14Y、14M、14C、14Kは、このような放電生成物も除去する。
中間転写ベルト21の上方には、各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像器に供給されるY、M、C、Kの各色のトナーが収容されたトナーボトル15Y、15M、15C、15Kがそれぞれ設けられており、各トナーボトル15Y、15M、15C、15Kに収容された各色のトナーが、各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像器13Y、13M、13C、13Kに補給される。
本実施形態のプリンタでは、K色のトナーのみを用いてモノクロ画像を形成するモノクロモードと、Y、M、C、Kの4色のトナーを用いてカラー画像を形成するカラーモードとに切り替え可能になっている。カラーモードによる画像形成動作の場合には、各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kにおいて、所定の周速度で回転駆動される各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面に形成されたY、M、C、Kの各色のトナー画像が、中間転写ベルト21における同一領域上に多重転写される。モノクロモードによる画像形成動作の場合には、例えば、選択されたK色トナー用の画像形成ユニット10Kにて形成されたK色のトナー画像が中間転写ベルト21における所定領域上に転写される。中間転写ベルト21を周回駆動させる駆動ローラ23には、中間転写ベルト21を介して2次転写ローラ24が対向して配置されており、この2次転写ローラ24と、駆動ローラ23の周面に沿った中間転写ベルト21の周回移動域との間に、記録シート上にトナー画像を転写する2次転写部を構成する転写ニップN1が形成されている。
記録シート供給部Aは、記録シート収納部(図示せず)内に収容された記録シートが、1枚ずつ画像プロセス部Bに供給されて、中間転写ベルト21の一方の側方に設けられた転写ニップを通って上方に延びるシート搬送路26内に搬送される。シート搬送路26内を通過する記録シートは、中間転写ベルト21と2次転写ローラ24との間の転写ニップN1を記録シートが通過する間に、中間転写ベルト21上に転写されたトナー画像が、2次転写ローラ24によって記録シートに2次転写される。転写ニップN1を通過した記録シートは、転写ニップN1の上方に設けられた定着部41に供給される。
定着部41は、例えば、周回移動する加熱ベルト41aに加圧ローラ41bが圧接されて構成されており、両者の間に定着ニップN2が形成されている。トナー画像が転写された記録シートは、定着ニップN2を通過する間に加熱および加圧されることによって記録シート上に熱定着される。画像プロセス部Bに設けられた各トナーボトル15Y、15M、15C、15Kの上方には、排紙トレイ43が設けられており、定着部41において熱定着された記録シートは、排紙トレイ43上に排出される。
なお、中間転写ベルト21における駆動ローラ23に近接した周回移動域の下方には、中間転写ベルト21に形成されたテストパターンを読み取るためのIDC(イメージ濃度コントロール)センサ51が設けられている。IDCセンサ51は、中間転写ベルト21上に形成されたテストパターンのトナー濃度を検出するために設けられており、中間転写ベルト21に向けて光を出射して、中間転写ベルト21上に形成されたテストパターンからの反射光を受光するようになっている。また、このIDCセンサ51の近傍に、機内の湿度および温度をそれぞれ検出する湿度センサ52および温度センサ53がそれぞれ設けられている。
図2は、プリンタにおける制御系の主要部を示すブロック図である。プリンタには、画像形成プロセス部Bにおけるトナー画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K、中間転写ベルト21、プリントヘッド25等を制御する主制御部であるエンジン制御部121と、端末装置から送られる画像データの画像処理等を行うメインコントローラ111とが設けられている。エンジン制御部121には、各種制御を実行するエンジン制御CPU122と、RAM、ROM(いずれも図示せず)等が設けられている。メインコントローラ(MFPコントローラ)111には、各種データを記憶するための記憶部等が設けられており、それらを初期化するために比較的長時間を要することから、メインコントローラ111の立ち上がり(起動完了)に要する時間が、エンジン制御部121におけるエンジン制御CPU122の立ち上がり(起動完了)に要する時間よりも長くなっている。
エンジン制御部121とメインコントローラ111とは、画像バス112を介してシリアル通信が行われるようになっており、メインコントローラ111に入力される画像データが画像バス112を介してエンジン制御部121へと供給される。エンジン制御CPU122には、IDCセンサ51から出力される画像安定化サンプリングデータ、湿度センサ52および温度センサ53のそれぞれから出力される機内の湿度および温度、PH温度センサ54から出力されるプリントヘッド(PH)25の内部の温度がそれぞれ与えられている。また、エンジン制御部121には、エンジン制御CPU122によって各種データの書込みおよび読出しがされる不揮発性メモリ123が接続されている。不揮発性メモリ123には、感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kが停止した時刻、後述する画像安定化処理が実行された場合におけるその実行終了時の時刻、画像安定化処理実行時におけるプリンタ内の環境情報である機内湿度および機内温度等が書き込まれる。
エンジン制御部121のエンジン制御CPU122は、湿度センサ52および温度センサ53の出力、不揮発性メモリ123に書き込まれたデータ等に基づいて、各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kのそれぞれの感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kを、画像形成動作を行うことなく回転させる空回転処理の要否の決定、および、各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kに対する画像安定化処理の要否の決定を行う。空回転処理の要否は、湿度センサ52から出力される機内湿度と、不揮発性メモリ123に書き込まれた感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kが停止した時刻から得られる感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの連続停止時間とに基づいて決定される。画像安定化処理の要否は、湿度センサ52から出力される機内湿度と、温度センサ53から出力される機内温度と、PH温度センサ54から出力されるプリントヘッド(PH)25の内部の温度と、不揮発性メモリ123に書き込まれた感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kが停止した時刻から得られる感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの連続停止時間と、不揮発性メモリ123に書き込まれた前回の画像安定化処理時における機内の環境情報(機内湿度および機内温度)とに基づいて、カラー安定化処理、モノクロ安定化処理、レジストレーション(色ずれ補正処理)のいずれの種類の画像安定化処理を実行するかの要否が決定される。
エンジン制御CPU122は、空回転処理が必要と判断した場合には、全ての画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kにおける感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kを所定時間にわたって空回転させ、空回転処理が終了すると、その終了時刻を不揮発性メモリ123に書き込む。また、エンジン制御CPU122は、画像安定化処理が必要であると判断した場合には、カラー画像の画質を安定化するためのカラー安定化処理、モノクロ画像の画質を安定化するためのモノクロ安定化処理、色ずれ補正のためのレジストレーションのいずれの種類の画像安定化処理が必要であるか、またはいずれの画像安定化処理も不要であるかを決定し、いずれかの種類の画像安定化処理が必要である場合には、画像安定化処理の実行要求を、決定された画像安定化処理の種類とともに、メインコントローラ111に出力する。メインコントローラ111は、画像安定化処理の要求を受け付けると、受け付けた画像安定化処理の種類に対応した画像安定化処理コマンドおよびパターンデータとをエンジン制御CPU122に送信する。エンジン制御CPU122は、受信した画像安定化処理コマンドに基づく所定種類の画像安定化処理を実行し、所定種類の画像安定化処理が終了すると、その終了時刻を不揮発性メモリ123に書き込む。
図3は、エンジン制御CPU122における空回転処理の要否を判断するための判断基準となる画像の白抜けが発生する条件を示す表である。図3に示すように、記録シートに形成されたトナー画像に白抜けが発生する条件は、感光体ドラムが連続して停止された時間と、機内の相対湿度とに基づいている。すなわち、感光体ドラムの連続停止時間が480分(8時間)未満の場合には画像の白抜けは発生せず、感光体ドラムの連続停止時間が480分(8時間)以上、960分(16時間)未満の範囲では、機内の相対湿度が20%以上になっていることによってトナー画像に白抜けが発生し、また、感光体ドラムの連続停止時間が960分(16時間)以上になった場合には、機内の相対湿度に関係なく、トナー画像に白抜けが発生する。従って、エンジン制御CPU122では、感光体ドラムの連続停止時間が480分以上、960分未満であり、かつ相対湿度が20%以上の場合、および、感光体ドラムの連続停止時間が960分以上の場合に、相対湿度に関係なく、空回転処理が必要であると判断する。
図4は、エンジン制御CPU122における画像安定化処理の要否を判断するための判断基準となる画質変化の発生条件を示す表である。図4に示すように、感光体ドラムの連続停止時間と、機内の相対湿度とに基づいて、記録シートに形成されたトナー画像の画質(トナー濃度)に変化が発生する。すなわち、感光体ドラムの連続停止時間が480分(8時間)未満の場合には、画質の変化は発生せず、感光体ドラムの連続停止時間が480分(8時間)以上、〜960分(16時間)未満の範囲では機内の相対湿度が19%以下または80%以上になった場合にトナー画像のトナー濃度が薄くなるという変化が発生する。また、感光体ドラムの連続停止時間が960分(16時間)以上になった場合にも、相対湿度に関係なく、トナー画像のトナー濃度が薄くなるという変化が発生する。従って、エンジン制御CPU122では、感光体ドラムの連続停止時間が480分(8時間)以上、960分(16時間)未満の範囲で、かつ、相対湿度が20%未満または80%以上の場合、および、感光体ドラムの連続停止時間が960分(16時間)以上の場合に、画像安定化処理が必要であると判断する。
以上のことから、感光体ドラムの連続停止時間が480分(8時間)以上、960分(16時間)未満の場合、相対湿度が20%未満では画質の変化のみが発生し、20%以上80%未満で白抜けが発生し、80%以上で画質の変化および白抜けの両方が発生し、感光体ドラムの連続停止時間が960分(16時間)以上の場合にも、相対湿度に関係なく、画質の変化および白抜けの両方が発生する。エンジン制御CPU122は、白抜けおよび画質の変化が発生しない条件では、空回転処理および画像安定化処理のいずれもが不要であるとして、メインコントローラ111およびエンジン制御部121の起動(立ち上げ)が開始されると、定着装置におけるウォーミングアップを開始し、エンジン制御部121の起動(立ち上げ)およびメインコントローラ111の起動(立ち上げ)が完了した時点で、通常、ウォーミングアップも終了していることから、プリント動作可能状態になる。これに対して、白抜けのみが発生する条件では、エンジン制御CPU122の起動が完了すると、定着部41におけるウォーミングアップと並行して空回転処理を実行し、メインコントローラ111の起動が完了するまでに空回転処理を終了させて、メインコントローラ111の起動が完了すると、通常、定着部41におけるウォーミングアップが終了していることから、プリント動作可能状態になる。また、画質の変化のみが発生する条件では、エンジン制御CPU122の起動およびメインコントローラ111の起動が完了すると、エンジン制御CPU122は、メインコントローラ111に対して画像安定化処理実行要求を出力し、メインコントローラ111は、この画像安定化処理実行要求に対して画像安定化処理コマンドをエンジン制御CPU122に出力することによって、エンジン制御CPU122は、メインコントローラ111から出力される画像データ等に基づいて画像安定化処理を実行し、画像安定化処理が終了すると、定着部41におけるウォーミングアップが終了していることから、プリント動作可能状態になる。さらには、白抜けと画質の変化の両方が発生する条件では、エンジン制御CPU122は、メインコントローラ111の起動が完了した後に、メインコントローラ111に対して画像安定化処理実行要求を出力し、メインコントローラ111からエンジン制御CPU122に出力される画像安定化処理コマンドによって画像安定化処理が実行されて終了すると、定着部41におけるウォーミングアップが終了していることから、プリント動作可能状態になる。この場合、トナー画像に白抜けが発生しているが、画像安定化処理が実行されるために、空回転処理は実行しない。
図5は、画像安定化処理におけるカラー安定化処理、モノクロ安定化処理、レジストレーションのいずれの種類の画像安定化処理が必要であるかを決定するための判断基準を示す表である。いずれの種類の画像安定化処理を実行するかの判断は、機内環境の指標である機内の絶対湿度と、カラー感光体ドラム(感光体ドラム11Y、11M、11Cのいずれか1つ、本実施形態では感光体ドラム11Yとし、以後、この感光体ドラム11YをカラーPCとする)の回転停止時間と、K(黒)色トナー用の感光体ドラム11K(以後、感光体ドラム11KをKPCとする)の回転停止時間と、プリントヘッドの内部温度変化とに基づいて行われる。機内の絶対湿度は、温度センサ53および湿度センサ54のそれぞれにて検出される機内温度および機内湿度に基づいて算出され、その絶対湿度が、前回の画像安定化処理が実施された場合に対して予め設定された範囲よりも大きく変化している場合には、感光体ドラムの停止時間およびプリントヘッド25の内部温度変化に関係なく、カラー安定化処理が実行される。絶対湿度の変化が予め設定された範囲内になっている場合には、カラーPCの停止時間と、KPCの停止時間と、プリントヘッド25の内部温度変化とのそれぞれに基づいて、実行すべき画像安定化処理の種類が決定される。
機内の絶対湿度の変化が、前回に画像安定化処理が実行された時から所定の設定範囲内になっている(設定範囲未満)の場合には、カラーPCの回転停止時間が予め設定された閾値を超えていることにより、カラー安定化処理が実行され、カラーPCの回転停止時間が閾値を超えていないがKPCの回転停止時間が予め設定された閾値を超えると、モノクロ安定化処理が実行され、カラーPCおよびKPCの回転停止時間がそれぞれ閾値を超えていないと、プリントヘッド25の内部の温度が前回の画像安定化処理よりも2℃以上変化していればレジストレーションが実行され、プリントヘッド25の内部の温度変化が2℃未満の場合には、カラー安定化処理、モノクロ安定化処理、レジストレーションのいずれも実行されない。
カラーPCおよびKPCの回転停止時間の閾値は、機内の相対湿度が20%未満および80%以上の場合には、図4に示すように画質変化が発生し易いことから、8時間に設定され、機内の相対湿度が20%〜80%の場合には、画質変化が発生し難いものとして、より長い16時間に設定される。
図6は、画像安定化処理の具体的処理を説明するための表である。エンジン制御CPU121からメインコントローラ111に対して画像安定化処理実行要求が出力されると、メインコントローラ111からエンジン制御CPU121に対して画像安定化処理コマンドが出力され、これによりもエンジン制御CPU121によってカラー安定化、モノクロ安定化、レジストレーションのいずれかの種類の画像安定化処理が実行される。従って、画像安定化処理は、メインコントローラ111の起動(立ち上がり)が完了した後に、メインコントローラ111からエンジン制御CPU121に対して画像安定化処理コマンドが出力されるまで実行されない。
カラー安定化処理の場合には、まず、第1処理としてIDCセンサ51の調整処理を行う。この場合、IDCセンサ51は、周回移動する中間転写ベルト21の表面に光を照射して、その反射光の受光光量が一定になるように、IDCセンサ51の出力を調整する。IDCセンサ51の調整処理が終了すると、第2処理として、各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kにおけるトナー最大付着量調整処理を行う。トナー最大付着量調整処理では、中間転写ベルト21上に、Y、M、C、Kの各色のトナーが所定面積の領域全体に付着した「ベタ画像」が最大濃度で形成されるように、各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kが駆動される。中間転写ベルト21上に形成されたY、M、C、Kの各トナーの「ベタ画像」には、IDCセンサ51から光が照射され、その反射光をIDCセンサ51が受光すると、IDCセンサ51は、受光量に対応したサンプリングデータをエンジン制御CPU121に出力する。エンジン制御CPU121は、IDCセンサ51から出力される画像安定化サンプリングデータに基づいて、Y、M、C、Kの各「ベタ画像」のトナー濃度を検出し、それぞれの「ベタ画像」におけるトナー濃度が一定になるように、各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kにおける帯電器12Y、12M、12C、12Kに印加される帯電電圧および現像器13Y、13M、13C、13Kに設けられた現像スリーブ14Y、14M、14C、14Kに印加される現像電圧をそれぞれ調整する。
次に、第3処理として、プリントヘッド25におけるレーザダイオード(LD)光量調整処理を行う。LD光量調整処理では、全ての画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kによって、所定のラインパターンのトナー画像がそれぞれ形成されるように、画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kが駆動される。この場合、感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面に対して、大、中、小の3段階のレベルでレーザ光を照射することにより、それぞれの感光体ドラム毎に3種類のラインパターンを形成して、中間転写ベルト21上に転写する。そして、IDCセンサ51が、中間転写ベルト21上に転写されたそれぞれのラインパターンからの反射光量を受光すると、IDCセンサ51から出力されるサンプリングデータに基づいて、プリントヘッド25のLDから照射されるレーザ光の光量が調整される。
第3処理としてのLD光量調整が終了すると、第4処理としてレジストレーション(色ずれ補正)処理が実行される。この場合には、中間転写ベルト21上に、Y、M、C、Kの各色のトナーのラインパターンが、所定の間隔で平行に形成されるように、各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kが駆動されて、中間転写ベルト21上に形成されたY、M、C、Kの各トナーによって形成されたラインパターンからの反射光をIDCセンサ51が受光することによって出力されるサンプリングデータにより、それぞれのラインパターンが、他のラインパターンに対して位置ずれすることなく所定の位置に形成されているかを判断する。いずれかのラインパターンが位置ずれしている場合には、その位置ずれを解消するために必要な補正量がメインコントローラ111において算出され、以後、その補正量に基づいて、Y、M、C、Kに対応するそれぞれの画像データが補正される。
最後に、第5処理として各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kにて形成されるトナー画像のガンマ調整(γ調整)処理が行われる。このγ調整処理では、各トナー毎に所定の階調のトナー画像を中間転写ベルト21上に形成されるように、各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kが駆動されて、それぞれのトナー画像の階調に対応するように、メインコントローラ111における画像データの階調が補正される。このように、カラー安定化処理では、上記の第1処理〜第5処理の全てを実行する必要があるために、通常、22秒の時間を要する。
画像安定化処理の種類がモノクロ安定化処理の場合には、カラー安定化処理と同様に、第1処理としてIDCセンサ51の調整処理を行い、第2処理としてトナー最大付着量調整処理を行うが、トナー最大付着量調整処理は、黒(K)色トナーに関する画像形成ユニット10Kのみについて行われる。以下、同様に、画像形成ユニット10Kのみについて第3処理としてのLD光量調整処理が実行されると、レジストレーションを実行することなく、第4処理として、画像形成ユニット10Kにて形成される黒色トナー画像のγ調整処理が実行される。モノクロ安定化処理の場合には、レジストレーション処理は不要である。第1処理1〜第4処理を実行するモノクロ安定化処理の場合には、通常、10(sec)の時間を要する。
なお、画像安定化処理の種類がレジストレーションの場合には、第1処理としてのレジストレーション処理のみが実行される。この場合には、通常、5秒の時間を要する。
図7は、エンジン制御CPU122による制御内容を示すフローチャートである。プリンタの電源がオンされることにより、エンジン制御CPU122およびメインコントローラ111の立ち上げ(起動)が開始され、エンジン制御CPU122の起動(立ち上げ)が完了すると、エンジン制御CPU122は、図7に示す制御を開始する。この時点では、メインコントローラ111では、起動(立ち上げ)は完了していないために、起動処理(立ち上げ処理)が継続して実行されている。なお、エンジン制御CPU122の起動が完了してからメインコントローラ111の起動が完了するまでの時間は、例えば45秒になっている。
エンジン制御CPU122は、まず、画像プロセス部Bにおける所定の初期動作が実行される(図7のステップS11)とともに、この初期動作の開始と同時に、定着部41が所定温度になるように加熱ベルト41aの加熱(ウォーミングアップ)が開始される。初期動作としては、通常、中間転写ベルト21と各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kとの位相合わせ等が実行される。次いで、カラーPCおよびKPCの停止時間をそれぞれ算出する(S12)。この停止時間は、不揮発性メモリ123に書き込まれた感光体ドラムの停止時刻を読み出して、現在の時刻と比較することによって算出される。カラーPCおよびKPCの停止時間が算出されると、機内環境を読み込む(ステップS13)。具体的には、湿度センサ51と、温度センサ52と、プリンタヘッド25内のPH温度センサ54のそれぞれの検出結果を読み込む。次いで、読み込まれた機内環境に基づいて、画像安定化処理の要否を決定する(ステップS14)。
画像安定化処理の要否は、図5に示す表に基づいて決定され、具体的には、ステップS13において読み込まれた温度センサ52および湿度センサ53の検出結果から絶対湿度を算出して、前回の画像安定化処理が実行された場合の絶対湿度に対する変化が、所定の範囲以上になっている場合には、カラー安定化処理の実行を決定する。絶対湿度の変化が所定の範囲内である場合には、ステップS12において算出されたカラーPCの停止時間が閾値以上であれば、カラー安定化処理の実行を決定する。これに対して、カラーPCの停止時間が閾値以上でない場合には、KPCの停止時間が閾値(カラーPCの停止時間に対して設定された閾値よりも大きい)以上であればモノクロ安定化処理の実行を決定する。なお、カラー安定化処理の実行が決定されると、カラー用の全ての画像形成ユニット10Y、10M、10Cのそれぞれに対して、カラー安定化処理が実行されることになる。
また、絶対湿度の変化が所定の範囲内であり、かつ、カラーPCおよびKPCの停止時間が閾値以上になっていない場合には、カラー安定化処理およびモノクロ安定化処理のいずれもが実行されないことから、ステップS13において読み込まれたPH温度センサ54の検出結果(現在のPH25の温度)と、不揮発性メモリ123から読み出された前回の画像安定化処理におけるPH温度センサ54の検出結果との比較によって得られる温度変化に基づいて、レジストレーションの要否が判定される。この場合、PH温度センサ54の温度変化が2℃以上の場合には、レジストレーションを実行することを決定し、2℃未満の場合には、レジストレーションを実行しないことを決定する。
画像安定化処理の要否および種類が決定されると、トナー画像に白抜けが発生する条件になっているかについて判断する(ステップS15)。この場合、ステップS13おいて読み込まれた湿度センサ52の検出結果に基づく機内の相対湿度と、ステップS12おいて取得したカラーPCおよびKPCの停止時間とに基づいて、図3に示す表から、カラーPCおよびKPCのいずれかにトナー画像に白抜けが発生するかを判断する。そして、ステップS15における判断の結果に基づいて、感光体ドラムの空回転処理が必要かを決定する(ステップS16)。ステップS15においてトナー画像に白抜けが発生しないと判断されて、カラーPCおよびKPCのいずれに対しても空回転処理を必要としない場合(ステップS16において「No」)には、ステップS21に進んで、メインコントローラ111の起動が完了するまで待機状態になる。ステップS15においてトナー画像に白抜けが発生すると判断されて、カラーPCおよびKPCのいずれかまたは両方に対して空回転処理が必要である場合(ステップS16において「Yes」)には、空回転時間決定制御が実行される(ステップS17)。なお、カラーPCにおいて空回転処理が必要であると判断される場合には、カラーPCである感光体ドラム11Y、11M、11Cのそれぞれに対して空回転処理が実行され、KPCにおいて空回転処理が必要であると判断される場合には、感光体ドラム11Kに対してのみ空回転処理が実行される。
図8は、空回転時間決定制御のサブルーチンを示すフローチャートである。空回転時間決定制御では、まず、空回転時間Tpcを初期化して、Tpcを「0秒」にリセットする(図8におけるステップS31)。次いで、図7のステップS14において画像安定化処理の実行が決定されているか否かを判断するために、まず、カラー安定化処理の実行が決定されているかを判断する(ステップS32)。カラー安定化処理の実行が決定されている場合(ステップS32において「Yes」)には、空回転時間Tpcを0秒に設定する(ステップS33)。すなわち、カラー安定化処理では、処理に要する時間が22秒であり、その間は感光体ドラムが回転されるためにクリーニングブレードによる付着物の除去も実行されることになり、トナー画像における白抜けを防止するために必要とされる20秒以上の感光体ドラムの回転が実行されることから、特に感光体ドラムの空回転制御を実行しないようにする。
カラー安定化処理が実行されない場合(ステップS32において「No」)には、モノクロ安定化処理の実行が決定されているかを判断する(ステップS34)。モノクロ安定化処理が実行されることが決定されている場合(ステップS34において「Yes」)には、空回転時間Tpcを10秒に設定する(ステップS35)。モノクロ安定化処理に必要とされる時間は10秒であり、その間は感光体ドラムが回転されるが、トナー画像における白抜けを防止するために必要とされる20秒に対して感光体ドラムの回転時間が10秒不足している。このために、その不足分の10秒にわたって感光体ドラムの空回転を実行する。
モノクロ安定化処理が実行されない場合(ステップS34において「No」)には、レジストレーションの実行が決定されているかを判断する(ステップS36)。レジストレーションの実行が決定されている場合(ステップS36において「Yes」)には、空回転時間Tpcを15秒に設定する(ステップS37)。レジストレーションに要する時間は5秒であり、その間は感光体ドラムが回転されるが、トナー画像における白抜けを防止するために必要とされる20秒に対して回転時間が15秒不足しているために、その不足分の15秒にわたって感光体ドラムの空回転を実行する。レジストレーションが実行されない場合(ステップS36において「No」)には、トナー画像における白抜けを解消するためには、20秒間にわたって感光体ドラムを回転させる必要があるので、感光体ドラムの空回転時間Tpcを20秒に設定する(ステップS38)。
このようにして、感光体ドラムの空回転時間Tpcが設定されると、設定された空回転時間Tpcが、メインコントローラ111の起動(立ち上げ)に要する時間Tctrよりも長くなっているかを判断する(ステップS39)。設定された空回転時間Tpcがメインコントローラ111の起動時間Tctrよりも長くなっている場合(ステップS39において「Yes」)には、感光体ドラムの空回転処理が、メインコントローラ111の起動が完了するまでに終了するように、起動時間Tctrから、画像プロセス部Bにおける初期動作を実行するために必要する時間Tprcを差し引いた時間を、空回転時間Tpcとして新たに設定する(ステップS40)。設定された空回転時間Tpcがメインコントローラ111の起動時間Tctrよりも長くなっていない場合(ステップS39において「No」)には、空回転時間Tpcは変更しない。以上により、空回転時間決定制御が終了し、図7のフローチャートにおけるステップS18に進む。
図7のフローチャートにおけるステップS18では、ステップS17において感光体ドラムの空回転処理が必要であるかを、設定された空回転時間Tpcが「0」よりも大きくなっているかに基づいて判断する。そして、空回転時間Tpcとして0秒が設定されている場合(ステップS18において「No」)には、ステップS21に進んで、メインコントローラ111の起動が完了するまで待機状態になる。これに対して、空回転時間Tpcとして0秒以外の10秒、15秒、20秒のいずれかが設定されている場合(ステップS18において「Yes」)には、設定された空回転時間Tpcにわたって感光体ドラムの空回転処理を実行する(ステップS19)。そして、設定された空回転時間Tpcにわたって感光体ドラムが空回転されると、空回転処理が終了した時点における現在時刻を空回転終了時間として、不揮発性メモリ123にバックアップするために書き込む(ステップS20)。その後、メインコントローラ111の起動が完了するまで待機状態になる(ステップS21)。
メインコントローラ111の起動が完了すると、画像安定化処理が必要であるかを判断し(ステップS22)、画像安定化処理が必要である場合(ステップS22において「Yes」)には、メインコントローラ111に対して画像安定化処理実行要求を通知し(ステップS23)、メインコントローラ111からの画像安定化処理コマンドおよびパターンデータをエンジン制御CPU122が受け取ることにより(ステップS24)、すでに決定された所定種類の画像安定化処理を実行する(ステップS25)。画像安定化処理が終了するときには、定着部41におけるウォーミングアップも終了しており、定着部41が所定温度になっていることから、プリント可能状態になる。
図9(a)は、本実施形態の画像形成装置において、トナー画像に白抜けが発生するが画質の変化が発生しないことによって、画像安定化処理の必要がなく、感光体ドラムの空回転処理のみを実行する場合のタイムチャートである。トナー画像に白抜けが発生するが、画質の変化が発生しない状況としては、例えば、相対湿度が50%の事務所において、午後9時にプリンタの電源をオフにして、翌日の午前8時に電源をオンするまでの11時間にわたってプリンタを停止させた場合が該当する。この場合には、感光体ドラムの空回転処理が時間Tpcとして20秒が設定される。
プリンタの電源がオンされることによって、エンジン制御CPU122およびメインコントローラ111の起動が開始され、エンジン制御CPU122の起動が完了すると、画像プロセス部Bの初期動作が実行されるとともに、定着部41におけるウォームアップが開始される。プリンタの電源がオンされてから時間Tprcが経過すると、画像プロセス部Bの初期動作が完了し、感光体ドラムの空回転処理が時間Tpcにわたって実行される。この場合の空回転処理の時間Tpcは20秒に設定されており、電源がオンされてからメインコントローラ111の起動が完了するまでの時間Tctl(45秒)よりも短いために、メインコントローラ111の起動が完了するまでの間に空回転処理が実行され、感光体ドラム表面の付着物が、クリーニングブレードによって除去される。この空回転処理が終了すると、その後に、メインコントローラ111の起動が完了し、その時点では、定着部41のウォーミングアップも終了していることからプリンタはプリント可能状態になる。従って、電源がオンされてエンジン制御CPU122およびメインコントローラ111の起動が開始してからプリント可能状態になるまでに要する時間は、メインコントローラ111の起動が完了するまでの時間(45秒)になる。
図9(b)は、本実施形態の画像形成装置において、トナー画像に白抜けが発生するとともに、プリンタヘッド25内の温度が前回の画像安定化処理から2℃以上変化していることによって、感光体ドラムの空回転処理と、画像安定化処理としてのレジストレーションとを実行する場合のタイムチャートである。この場合には、感光体ドラムの空回転処理の設定時間Tpcとして15秒が設定されて、エンジン制御CPU122の起動が完了してから時間Tprcが経過するまでに画像プロセス部Bの初期動作が終了し、その後に設定時間Tpcである15秒にわたって空回転処理が実行される。その後、メインコントローラ111の起動のための時間Tctlとしての45秒が経過すると、メインコントローラ111の起動が完了し、時間Tstb(=5秒)にわたってレジストレーションが実行される。そして、レジストレーションが終了することによって、プリント動作可能状態になる。従って、エンジン制御CPU122の起動が完了してからプリント動作が可能な状態になるまでの時間は、メインコントローラ111の起動が完了するまでの時間Tctl(=45秒)に、レジストレーションに要する時間Tstb(=5秒)を加えた時間(=50秒)になる。
比較のために、図9(c)に、従来のプリンタにおいて、トナー画像に白抜けが発生した場合に実行される処理のタイムチャートを示す。従来のプリンタでは、プリンタの停止時間が8時間以上経過すると、その後に電源がオンされることにより、空回転処理を実行することなくカラー安定化処理を実行するようになっている。従って、相対湿度が50%の事務所において、午後9時にプリンタの電源をオフにして、翌日の午前8時に電源をオンするまでの11時間にわたってプリンタを停止させた場合には、その後に電源がオンされてエンジン制御CPU122の起動が完了すると、カラー安定化処理が実行される。プリンタの電源がオンされてからメインコントローラ111の起動が完了するまでの時間Tctl(=45秒)が経過すると、カラー安定化処理が時間Tstb(=22秒)にわたって実行される。従って、エンジン制御CPU122の起動が完了してからプリント可能状態になるまでの時間は、Tctl+Tstb=45+22=67(秒)になる。このような従来技術に対して、図9(a)に示す本実施形態の場合には、電源がオンされてからプリント可能になるまでの時間を22秒にわたって短縮することができ、また、図9(b)に示す本実施形態の場合には、エンジン制御CPU122の起動が完了してからプリント可能状態になるまでの時間を17秒にわたって短縮することができる。
なお、本実施形態のプリンタでは、プリンタの電源がオフ状態からオン状態とされることによってエンジン制御CPU122およびメインコントローラ111が起動される場合に限らず、プリンタの電源がオンされてメインコントローラ111が起動された状態でエンジン制御CPU122がオフ状態になった場合、すなわち、プリンタの電源(メインスイッチ)がオンされた状態でサブスイッチがオフされた場合、プリンタが所定時間にわたって動作されないことによってスリープ状態になった場合等においても、上記の画像安定化処理、空回転処理の制御が実行される。この場合のフローチャートを図10に示す。この場合には、図7に示すフローチャートとほぼ同様の処理が実行されるが、メインコントローラ111が起動された時点で、すでにメインコントローラ111が起動されているために、図7に示すステップS21のメインコントローラ111が起動されるまで待機する必要がなく、このステップS21は不要になる。また、図7におけるステップS17の「空回転時間Tpc決定制御」は、図11のサブルーチンに示すように、図8に示されたサブルーチンにおけるステップS39およびS40のみが異なり、図11のステップS39において、設定された感光体ドラムの空回転時間Tpcと、決定された画像安定化処理に要する時間Tsbとの合計時間が、定着部41におけるウォーミングアップ時間Twupよりも長くなっていないかを判断する。合計時間(Tpc+Tsb)がウォーミングアップ時間Twupよりも長くなっている場合(ステップS39において「Yes」)には、感光体ドラムの空回転処理および決定された種類の画像安定化処理が、定着部41におけるウォーミングアップ時間Twupが完了するまでに終了するように、ウォーミングアップ時間Twupから、決定された種類の画像安定化処理に要する時間Tsbを差し引いた時間を、空回転時間Tpcとして新たに設定する(ステップS40)。合計時間(Tpc+Tsb)がウォーミングアップ時間Twupよりも長くなっていない場合(ステップS39において「No」)には、空回転時間Tpcは変更されない。その他のステップは、図8に示すサブルーチンと同様になっている。
図12(a)は、プリンタの電源がオンされてメインコントローラ111が起動された状態で、エンジン制御CPU122がオフ状態になった場合において、トナー画像に白抜けが発生するが画質の変化が発生しないことにより、画像安定化処理を実行することなく、感光体ドラムの空回転処理のみを実行する場合のタイムチャートである。この場合も、図9(a)に示すタイムチャートと同様に、エンジン制御CPU122が起動することにより画像プロセス部Bの初期動作が実行され、エンジン制御CPU122が起動されてから時間Tprcが経過すると、感光体ドラムの空回転処理が時間Tpc(例えば20秒)にわたって実行される。この場合、定着部41のウォーミングアップはまだ完了していないために、定着部41のウォーミングアップが完了するまでの間に空回転処理が実行され、感光体ドラム表面の付着物が、クリーニングブレードによって除去される。この空回転処理が終了した後に、定着部41のウォーミングアップ(WUP)も完了することからプリント可能となる。
図12(b)は、プリンタの電源がオンされてメインコントローラ111が起動された状態で、エンジン制御CPU122がオフ状態になった場合において、トナー画像に白抜けが発生するとともに、プリンタヘッド25内の温度が前回の画像安定化処理から2℃以上変化していることによって、感光体ドラムの空回転処理と、画像安定化処理としてのレジストレーションとを実行する場合のタイムチャートである。この場合には、エンジン制御CPU122が起動されてから画像プロセス部Bの初期動作が終了した後に時間Tprcが経過すると、空回転処理が設定時間Tpcにわたって実行され、さらにその後に、時間Tstb(=5秒)にわたってレジストレーションが実行される。レジストレーションが終了した後に、定着部41のウォーミングアップ(WUP)が完了し、プリント動作可能状態になる。
なお、従来のプリンタにおいて、プリンタの電源がオンされてメインコントローラ111が起動された状態でエンジン制御CPU122がオフ状態になった場合において、トナー画像に白抜けが発生する条件になることによってカラー安定化処理を実行する場合には、図12(c)のタイムチャートを示すように、定着部41のウォーミングアップが完了するまでに、画像プロセス部Bにおける初期動作とカラー安定化処理とが実行されることになる。この場合は、本発明の場合と同様に、定着部41のウォーミングアップ(WUP)が完了するまでに、初期動作とカラー安定化処理が完了することになるが、カラー安定化処理の時間が、空回転処理よりも短いために、感光体ドラムが劣化することを抑制でき、感光体ドラムの寿命が低下することを抑制できる。
なお、本発明に係る画像形成装置は、タンデム型カラーデジタルプリンタに限るものではなく、例えば、回転軸の周囲に4つの現像装置を配置し、これら4つの現像装置を、順次、静電潜像担持体に対向させてフルカラー画像を形成する、いわゆる4サイクル方式の画像形成装置であってもよい。また、本発明は、プリンタに限らず、複写機、FAX、MFP(Multiple Function Printer)等にも適用できる。また、感光体ドラムに代えて、感光体ベルトを用いてもよい。さらには、感光体表面をクリーニングするクリーニング部材としてクリーニングブレードを用いる構成であったが、これに限定されるものでもない。