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JP5285577B2 - 超電導マグネットの励磁電源 - Google Patents
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JP5285577B2 - 超電導マグネットの励磁電源 - Google Patents

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本発明は、電源からの電力を制御し、超電導マグネット超電導マグネットの励磁電源に関する。
従来、電源から超電導コイルに励磁電流を供給して超電導コイルを励磁する超電導マグネットを備えた超電導機器が知られている。このような超電導機器に用いられる超電導マグネットは、供給される励磁電流に応じて、発生する磁場強度が変化する特徴を有している。
例えば、特許文献1は、複数の磁気分離ユニットが有する超電導コイルに流す電流を予め決定された値に個別に制御することで夫々所望の磁場を発生させ、廃液から磁性強度の異なる不純物を個別に回収するシステムを開示している。このように、超電導機器において所望の磁場を発生させる上で、超電導マグネットに供給する最適な電流を発見することが重要になっている。
そこで、磁場を利用した機器の最適な電流を発見する方法として、電流の電流値を変化させて磁場を測定する装置が知られている。例えば、特許文献2には、所定の電流パターンで電流値を時間的に変化させて磁界を測定する磁気ベクトル測定装置が開示され、核磁気共鳴装置、超電導磁石等に発生する磁界の測定に使用できる旨が示されている。
特開平10−192620号公報 特開2005−189200号公報(段落0026等)
特許文献2は、測定毎に予め用意した電流パターンを与える必要があり、さらに、電流パターンに基づく励磁電流の制御が行われた後に測定結果が出力されるものであった。そのため、励磁中に所望のタイミングで励磁電流を調整して磁場等を測定するといった用途においては非効率であった。
また、超電導状態の超電導マグネットに対する励磁電流の制御に関して、上昇速度の制約があることが知られている。励磁電流の上昇速度がこの制約を上回る場合、発熱によって超電導マグネットが臨界温度に達する等の原因によりクエンチと呼ばれる超電導状態の崩れを招く。このため、特許文献2の構成では、クエンチが発生しないように励磁電流の電流パターンを予め考慮する必要がある。
本発明の目的は、斯かる問題を踏まえ、超電導マグネットに供給する励磁電流の柔軟な設定が可能であり、かつ、クエンチの発生を防止することが可能な超電導マグネットの励磁電源を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、超電導マグネットへの励磁電流を制御するパワー回路を備える励磁電源であって、アナログ操作による入力が可能な励磁電流設定器と、所定周期毎の前記励磁電流の制御目標値を記憶する制御目標値記憶手段と、前記所定周期当たりに許容する電流変更量を設定する電流スイープレート設定手段と、前記励磁電流設定器への入力に基づく励磁電流の到達目標値と前記制御目標値との差分を算出する比較処理と前記差分がある場合に該差分の正負に応じて前記制御目標値に対して前記電流変更量を加算又は減算したものを新たな制御目標値として前記制御目標値記憶手段に記憶する次回制御目標値算出処理と前記パワー回路に該新たな制御目標値に基づく電流指令を行う電流指令処理と、を有する周期処理を前記所定周期毎に実行する周期処理制御手段とを備える。
上記構成によれば、アナログ操作での入力によって、最終的に到達させたい電流の到達目標値を入力することができる。また、周期処理において、設定された電流変更量を越えない所定周期毎の制御目標値が演算され、パワー回路に電流の指令が行われる。これにより、所望のタイミングにおいて手動によるアナログ操作が可能であるという直感的なインタフェースを提供することができる。さらに、アナログ操作による入力が如何なる変動を伴う場合であっても、パワー回路へ指令する電流値は設定された所定周期当たりの電流変更量を越えないように制御されるため、超電導マグネットへの励磁電流の変更に起因するクエンチを防止することができる。
また、本発明の超電導マグネットの励磁電源は、前記周期処理の繰り返しを開始する開始タイミングを入力可能な周期処理開始手段をさらに備え、前記周期処理制御手段は、前記比較処理において、所定値に前記励磁電流設定器への入力値を加算したものを前記到達目標値としてもよい。
上記構成によれば、周期処理開始手段へ入力した開始タイミングにおいて、励磁電流を、所定値に入力値を加算した電流値を到達目標値とする周期処理を開始することができる。これにより、励磁電流に追加したい値を容易に設定でき、さらに所望のタイミングで励磁を開始させることができる。
また、本発明の超電導マグネットの励磁電源は、励磁中、又は、励磁完了を示す表示態様を表示する励磁状態表示手段と、前記周期処理において前記差分がある場合に前記励磁状態表示手段の表示態様を励磁中とし、前記周期処理において前記差分がない場合に前記励磁状態表示手段の表示態様を励磁完了とする励磁状態表示制御手段とをさらに備えてもよい。
上記構成によれば、電流指令としてパワー回路に送信される制御目標値が所定周期毎に増減されている場合に励磁状態表示手段の表示態様は励磁中を示し、制御目標値が到達目標値となった場合に励磁状態表示手段の表示態様は励磁完了を示す。これにより、励磁状態を明確に表示することができる。
また、本発明の超電導マグネットの励磁電源は、前記周期処理の繰り返しを停止する停止タイミングを入力可能な周期処理停止手段と、周期処理開始中、又は、周期処理停止中を示す表示態様を表示する周期処理状態表示手段と、前記開始タイミングに基づき前記周期処理状態表示手段の表示態様を周期処理開始中とし、前記停止タイミングに基づき前記周期処理状態表示手段の表示態様を周期処理停止中とする周期処理状態表示手段とをさらに備え、前記周期処理制御手段は、前記停止タイミングに基づき前記周期処理を停止する構成にされていてもよい。
上記構成によれば、周期処理開始手段及び周期処理停止手段により、周期処理が制御される。また、周期処理状態表示手段は、周期処理が開始されているか否かを表示することができる。これにより、周期処理が実行されており、励磁電流設定器への入力が直ちに周期処理に反映されるか否かを明確に区別することができる。
また、本発明の超電導マグネットの励磁電源は、前記パワー回路への電流指令が示す電流値から、前記超電導マグネットが発生する磁場強度値を演算するための比率を設定する比率設定手段と、前記比率に基づいて、前記励磁電流設定器への入力に基づく電流の到達目標値を、前記磁場強度値として表示する磁場強度表示手段とをさらに備えてもよい。
上記構成によれば、超電導マグネットへの電流値と超電導マグネットが発生する磁場強度値との比率を設定し、励磁電流設定器への入力に基づく電流の到達目標値を磁場強度値として表示することができるようになっている。これにより、設定された比率によって算出された磁場強度を確認しながら励磁電流の設定を行うことができる。
また、本発明の超電導マグネットの励磁電源は、超電導マグネットを励磁する電流を定電流値に制御するパワー回路を備える超電導マグネットの励磁電源であって、アナログ操作による入力が可能な励磁電流増減器と、所定周期当たりに許容する電流変更量を設定する電流スイープレート設定手段と、前記励磁電流増減器からの入力に基づく割合を前記電流変更量に乗算して電流増減量を算出する電流増減量算出処理と、前記パワー回路に該電流増減量に基づく電流指令を行う指令処理と、を有する周期処理を前記所定周期毎に実行する周期処理制御手段とを備えている。
上記構成によれば、アナログ操作での入力によって、設定された電流変更量に対する割合を入力することができる。また、周期処理において、入力された割合値を電流変更量に乗算して所定周期毎の電流増減量が演算され、パワー回路に電流の指令が行われる。これにより、所望のタイミングにおいて手動によるアナログ操作が可能であるという直感的なインタフェースを提供することができる。さらに、アナログ操作による入力が如何なる変動を伴う場合であっても、パワー回路へ指令する電流値は設定された所定周期当たりの電流変更量を越えないように制御されるため、超電導マグネットへの励磁電流の変更に起因するクエンチを防止することができる。
また、本発明の超電導マグネットの励磁電源は、前記所定周期当たりの前記電流変更量と、該電流変更量により前記超電導マグネットが発生する磁場強度の変更量との比率を設定する増減量比率設定手段と、前記比率に基づいて、前記励磁電流増減器への入力に基づく前記割合を、前記磁場強度の変更量として表示する磁場強度表示手段とをさらに備えてもよい。
上記構成によれば、超電導マグネットへの調整電流変更量と超電導マグネットが発生する磁場強度の変更量との比率を設定し、励磁電流増減器への入力に基づいて算出された電流増減量を磁場強度の変更量として表示することができるようになっている。これにより、設定された比率によって算出された磁場強度の変更量を確認しながら電流変更量に対する割合を入力することができる。
本発明の超電導マグネットの励磁電源によれば、直感的なインタフェースを提供するとともに、超電導マグネットへの励磁電流の変更に起因するクエンチを防止することができる。
第1実施形態の励磁電源を示す斜視図である。 第1実施形態のリモコンを示す上面図である。 第1実施形態の励磁電源の機能ブロックを示す図である。 第1実施形態の周期処理を示すフローチャートである。 第2実施形態の励磁電源の機能ブロックを示す図である。 第3実施形態の励磁電源の機能ブロックを示す図である。 第3実施形態のリモコンを示す上面図である。 第3実施形態の周期処理を示すフローチャートである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について説明する。本実施形態に係る励磁電源100は、図3に示すように、商用電源40からの電力を制御し、超電導マグネットを励磁する電流(以下、励磁電流と称す)を供給するパワー回路9を備えるものである。尚、図示しないが、パワー回路9から超電導マグネット12への供給ラインには、電流値を検知する電流シャントが設けられている。電流シャントは、パワー回路9に電流値をフィードバックする。これにより、パワー回路9は、超電導マグネット12へ供給する電流を、指令された電流値に制御することが可能となっている。
図1に示すように、励磁電源100は、リモコン30と、本体31とを有している。
リモコン30には、一端にコネクタ30bを有するケーブル30aの多端が接続されている。コネクタ30bが本体31に接続されることで、リモコン30及び本体31間のデータ通信が可能にされている。尚、リモコン30と本体31との接続はこの形態に限定されない。例えば、赤外線等の無線による接続であってもよい。
また、リモコン30は、励磁電流設定器1を有している。励磁電流設定器1は、リモコン30に回動自在に設けられた回転式のアナログ入力装置である。即ち、励磁電流設定器1は、外部からのアナログ操作による回動が可能に構成される。尚、励磁電流設定器1は、図示しない可変抵抗器を内部に有している。可変抵抗器は、励磁電流設定器1が回動された角度に応じて抵抗値が変更されるようになっている。
また、リモコン30は、変換器11を内部に有している。変換器11は、励磁電流設定器1における可変抵抗器の抵抗値(アナログ値)を検出し、電流値を示すデジタル信号に変換して本体31に送信するようになっている。即ち、リモコン30は、励磁電流設定器1への入力が示す電流値を、ケーブル30aを介して本体31に送信することが可能となっている。本実施形態において、励磁電流設定器1への入力が示す電流値を到達目標値と称す。
本実施形態において、リモコン30は、0A〜300Aまでの電流値を本体31に送信できるようになっている。図2に示すように、リモコン30は、目盛り30cが付されている。目盛り30cは、0Aから300Aまでの5Aごとに、励磁電流設定器1の形状に合わせて円軌跡に沿って付されている。また、励磁電流設定器1には、現在の設定値を示す印1aが付されている。励磁電流設定器1が回動されて、この印1aが目盛り30cの所望の電流値の位置に合致されることで、リモコン30から本体31へ所望の到達目標値が送信される。図2の例では、印1aが目盛り30cの0Aから100Aに合致するように、励磁電流設定器1が回動されている。
このように、アナログ操作での入力によって、最終的に到達させたい電流値を到達目標値として入力することができる。これにより、所望のタイミングにおいて手動によるアナログ操作が可能であるという直感的なインタフェースを提供することができる。
本体31は、図1に示すように、複数の入力ボタンを備えるコントロールパネル31a、及び、蛍光表示管で構成される表示パネル31bを有している。コントロールパネル31a、及び、表示パネル31bは、本体31の前面に設けられている。また、図示しないが、本体31は、商用電源からの電力を入力するための入力端子と、超電導マグネットへ励磁電流を出力するための出力端子とを有している。
コントロールパネル31aは、複数の入力ボタンにより、超電導マグネット12への励磁電流を変更する周期、この周期当たりに許容する電流変更量、及び、パワー回路9への電流指令が示す電流値から超電導マグネット12が発生する磁場強度値を演算するための比率、が設定可能にされている。本実施形態において、「比率」とは、電流値で磁場強度値を除算した値を示す。
尚、「周期当たりに許容する電流変更量」とは、N周期目のパワー回路9への電流指令が示す電流値と、N+1周期目のパワー回路9への電流指令が示す電流値との差異の上限を示す。
本実施形態において、コントロールパネル31aでは、1秒当たりの電流変更量(以下、電流スイープレートと称す)が入力可能にされている。周期当たりに許容する電流変更量は、設定された周期と、電流スイープレートとを乗算することで演算される。これにより、コントロールパネル31aは、周期当たりに許容する電流変更量の設定を実現可能にしている。
具体的に、設定された周期が「0.1sec」であり、設定された電流スイープレートが「0.1A/sec」である場合、周期(0.1sec)当たりに許容する電流変更量は、両者が乗算されて「0.01A」となる。尚、以降の説明において特に言及しない場合、「電流変更量」は「周期当たりに許容する電流変更量」を示す。
また、本体31は、CPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行するプログラム及びこれらプログラムに使用されるデータを書き替え可能に記憶するEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)と、プログラム実行時にデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)とを含んでいる。本体31が有する各機能部は、これらハードウェアとEEPROM内のソフトウェアとが協働して構築されている。
即ち、図3に示すように、本体31は、表示制御部32と、制御目標値記憶部4と、周期処理制御部33と、を有している。
表示制御部32は、表示パネル31bに「到達目標値」、「制御目標値」、及び、「磁場強度の予測値」を表示させる制御を行う。表示制御部32は、変換器11を介して励磁電流設定器1から到達目標値を取得し、表示パネル31bに表示させる。また、表示制御部32は、制御目標値記憶部4から制御目標値を取得し、表示パネル31bに表示させる。また、表示制御部32は、上記比率を到達目標値に乗算して超電導マグネット12が発生する磁場強度の予測値を演算し、表示パネル31bに表示させる。
具体的に、「磁場強度の予測値」の表示について説明する。パワー回路9へ送信する電流を「100A」としたときに、所定条件下での超電導マグネット12が発生する磁場強度の測定値が1T(テスラ)であった場合、この所定条件下での超電導マグネット12は電流値に対して1/100の比率の磁場強度で推移することが予想される。この1/100という比率をコントロールパネル31aにより予め設定することで、表示パネル31bに演算値としての磁場強度を表示することができるようになっている。
例えば、所定条件下での超電導マグネット12が1.5Tの磁場強度を発生するための励磁電流を発見したい場合、表示パネル31bに1.5Tと表示されるように励磁電流設定器1をアナログ操作する。これにより、実際の超電導マグネット12は1.5Tに近い値の磁場強度を発生することが予想される。このように、所定条件下での所望の磁場強度を得るための電流値の発見を容易にすることができる。
制御目標値記憶部4は、周期毎の励磁電流の制御目標値を記憶する機能を有している。尚、励磁電源100起動時には、制御目標値記憶部4の制御目標値は0Aに設定される。
周期処理制御部33は、周期毎にパワー回路9に電流指令を行う機能を有している。具体的に、周期処理制御部33は、比較部6と、次回制御目標値算出部5と、電流指令部7とを有している。また、図示しないが、周期処理制御部33は、周期を計測するタイマーカウンタを有している。
比較部6は、励磁電流の到達目標値と制御目標値との差分を算出する比較処理を実行する機能を有している。即ち、周期毎に変換器11を介して到達目標値を取得し、制御目標値記憶部4に記憶される制御目標値と比較して差分を算出する。算出結果は、次回制御目標値算出部5に送信される。
次回制御目標値算出部5は、差分がある場合に該差分の正負に応じて制御目標値に対して電流変更量を加算又は減算したものを新たな制御目標値として制御目標値記憶部4に記憶する次回制御目標値算出処理を実行する機能を有している。即ち、次回制御目標値算出部5は、比較部6によって算出された差分を判定し、差分があった場合は到達目標値に近づけるように制御目標値と電流変更量とを演算するようになっている。
具体的に、次回制御目標値算出部5は、到達目標値が制御目標値記憶部4に記憶される制御目標値よりも大きい場合、制御目標値に電流変更量を加算して、新たな制御目標値を算出する。また、次回制御目標値算出部5は、到達目標値が制御目標値記憶部4に記憶される制御目標値よりも小さい場合、制御目標値から電流変更量を減算して、新たな制御目標値を算出する。算出された新たな制御目標値は電流指令部7に送信されると共に、制御目標値記憶部4に記憶される。
電流指令部7は、次回制御目標値算出部5から送信された新たな制御目標値に基づいて、パワー回路9に電流指令を行う電流指令処理を実行する機能を有している。具体的に、次回制御目標値算出部5が算出した制御目標値をアナログ信号に変換してパワー回路9に送信する。
パワー回路9は、外部の商用電源40からの電力が入力され、超電導マグネット12へ励磁電流を供給する。パワー回路9は、電流指令部7からの電流指令に基づいて、励磁電流を制御する。
次に、図4を参照して、励磁電源100の周期処理動作について説明する。図4は、励磁電源100の周期処理制御部33が実行する周期処理を示すフローチャートである。本実施形態において、この周期処理は、励磁電源100が起動されることをトリガとして開始される。尚、これに限定されず、周期処理は、励磁電源100が起動されてから最初に励磁電流設定器1が操作されたことをトリガとして開始されるものであってもよい。
先ず、励磁電流設定器1が示す到達目標値が取得される(A1)。そして、制御目標値記憶部4に記憶される制御目標値が取得される(A2)。ここで、取得されるのは、前回の周期においてパワー回路9に電流指令された制御目標値である。
そして、取得した到達目標値及び制御目標値に差分があるか否かが判定される(A3)。即ち、前回の周期においてパワー回路9に電流指令された制御目標値が、励磁電流設定器1によって入力された到達目標値に達しているか否かが判定される。差分がない場合(A3:NO)は、後述のA5の処理に移行される。このように、比較処理は、これらA1〜A3の処理を有している。
一方、差分がある場合(A3:YES)は、新たな制御目標値が算出される(A4)。具体的に、到達目標値が101Aであり、前回の周期においてパワー回路9に電流指令した制御目標値が100Aである場合、1Aの差分がある。ここで、到達目標値は、制御目標値よりも大きいため、100Aに電流変更量が加算される。例えば、電流変更量が0.01Aである場合は、新たな制御目標値は、100.01Aとなる。即ち、励磁中に励磁電流設定器1によって到達目標値が変更されない場合、周期毎に100.01A、100.02A、100.03A、・・・のように0.01Aずつ制御目標値に加算されて101Aに至る。このように、次回制御目標値算出処理は、A4の処理を有している。
次に、パワー回路9へ電流指令が行われる(A5)。図示しないが、パワー回路9は、電流指令に応じて、励磁電流を電流指令に基づく電流値に制御する。即ち、電流指令処理は、A5の処理を有している。
そして、コントロールパネル31aにより設定された周期が経過したか判定される(A6)。1回の周期が経過しない場合(A6:NO)は、A6の処理を繰り返し、1回の周期が経過した場合はA1の処理に戻る。
このように、パワー回路9へ送信した制御目標値が到達目標値に至るまで、周期毎に制御目標値を到達目標値に電流変更量だけ近づける処理を実行する。即ち、周期処理において、設定された電流変更量を越えない周期毎の制御目標値が演算され、パワー回路9に制御目標値に基づく電流指令が行われる。これにより、アナログ操作による入力が如何なる変動を伴う場合であっても、パワー回路9へ指令する電流値は設定された周期当たりの電流変更量を越えないように制御されるため、超電導マグネット12への励磁電流の変更に起因するクエンチを防止することができる。
例えば、操作者が励磁電流設定器1に対して急激な操作を行った場合でも、電流スイープレートに従って励磁電流が制御される。このように、励磁電流の変更操作に不慣れな操作者であってもクエンチを発生させることなく、励磁電流を変更することができる。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について説明する。尚、第1実施形態と同一の部材及び機能部に関しては、第1実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係る励磁電源200は、先の第1実施形態と比較し、コントロールパネル31aにおいて励磁電流の初期設定値が設定可能である点、励磁電流設定器1からの電流値に初期設定値が加算された値が到達目標値となる点、及び、本体31が励磁ボタン34を有している点、において異なる。
本実施形態のコントロールパネル31aは、励磁電流の初期設定値が設定可能となっている。初期設定値とは、電流値であり、超電導マグネット12への励磁電流の初期目標値である。尚、初期設定値はこれに限定されることはなく所定値であればよい。
また、本実施形態において、励磁電流設定器1へ入力する入力値は、上述の初期設定値に追加する電流値となる。従って、本実施形態において、励磁電流設定器1への入力が示す電流値と、コントロールパネル31aに設定される初期設定値との和が到達目標値となる。
また、本実施形態において、図5に示すように、本体31は、周期処理の繰り返しを開始するタイミングを入力可能な励磁ボタン34を有している。励磁ボタン34は、本体31前面に設けられ、押下により入力が可能な入力装置である。励磁ボタン34は、押下された場合に、超電導マグネット12への励磁電流を到達目標値とする周期処理の制御が開始されるようになっている。尚、操作上のミスを防止する目的で、初期設定値が設定されていない場合は、励磁電流設定器1で追加する電流値が入力されている場合であっても、周期処理は開始されないようにするのもよい。また、初期設定値が設定されていない(初期設定値が0Aである)場合であっても、励磁電流設定器1で電流値が入力されている場合は周期処理を開始するものであってもよい。これにより、汎用性を向上することができる。
また、励磁ボタン34は、LED(Light Emitting Diode)を有する照光式スイッチである。図示しないが、LEDは、点灯が外部から目視可能に設けられている。LEDは、点灯することで「励磁中」を示し、消灯することで「励磁完了」を示す。即ち、LEDを有する励磁ボタン34は、励磁状態を表示する励磁状態表示手段として機能するようになっている。尚、「励磁中」とは、励磁電流が周期処理により変更されている状態を示し、「励磁完了」とは、励磁電流が到達目標値に達して定電流制御されている状態を示す。以下、この「励磁完了」状態を「FT(フラットトップ)状態」とも称す。
尚、励磁状態表示手段の表示態様は、これに限定されない。例えば、表示パネル31bや他の表示手段に「励磁中」及び「励磁完了」等の文字を表示するものであってもよい。
次に、励磁電源200の励磁電流の設定動作について、第1実施形態で説明した図4を参照して、異なる点を説明する。本実施形態の周期処理は、励磁ボタン34の押下がトリガとなり開始される。
本実施形態において、A1の処理の前に、コントロールパネル31aに初期設定値が設定されているか否かを判定してもよい。即ち、初期設定値が0Aであるか否かが判定され、初期設定値が設定されていない(初期設定値が0Aである)場合、処理を終了する方法である。この方法では、初期設定値が設定されている場合に、A1の処理を実行する。最後にA1を実施するのもよい。
また、A1の処理においては、第1実施形態と異なり、コントロールパネル31aに設定された初期設定値と、励磁電流設定器1に入力された電流値とが加算され、到達目標値とされる。
また、A3の処理において到達目標値と制御目標値とに差分がある場合、励磁ボタン34のLEDが点灯制御される。その後、A4の処理を実行する。A3の処理において到達目標値と制御目標値とに差分がない場合、励磁ボタン34のLEDが消灯制御される。その他の処理は、第1実施形態と同様であるため省略する。
このように、励磁ボタン34へ入力したタイミングにおいて、励磁電流を、所定値に入力値を加算した電流値を到達目標値とする周期処理を開始することができる。これにより、励磁電流に追加したい値を容易に設定でき、さらに所望のタイミングで超電導マグネット12の励磁を開始させることができる。
また、電流指令としてパワー回路9に送信される制御目標値が所定周期毎に増減されている場合にLEDは励磁中を示す表示態様である「点灯」に制御される。また、制御目標値が到達目標値となった場合にLEDは励磁完了を示す表示態様である「消灯」に制御される。また、励磁完了後にLEDが「消灯」に制御されている場合でも、励磁電流設定器1の値が変更された場合は、周期処理のA3の処理において到達目標値と制御目標値とに差分が発生するため、LEDは「点灯」に制御される。これにより、励磁状態を明確に表示することができる。
尚、本実施形態の変形例として、例えば、励磁ボタン34は押下された場合に、点灯または点滅に制御されるものであってもよい。具体的に、励磁ボタン34が押下されたタイミングで周期処理が開始される。そして、周期処理において到達目標値と制御目標値とに差分がある場合、「励磁中」であるとして励磁ボタン34のLEDは、点灯制御される。また、差分がない場合、「励磁完了」であるとして励磁ボタン34のLEDは、点滅制御される。即ち、励磁ボタン34のLEDが点滅している場合は、FT状態であることを示す。
また、励磁ボタン34のLEDが点灯または点滅制御されている場合に、励磁ボタン34が押下された場合、そのタイミングに基づいて周期処理が停止されると共に、励磁ボタン34のLEDが消灯制御される。即ち、励磁ボタン34は、周期処理開始手段として機能すると共に、周期処理停止手段として機能する。
また、励磁ボタン34のLEDは、点灯制御されることで「励磁中」を示し、点滅されることで「励磁完了」を示す励磁状態表示手段として機能する。さらに、励磁ボタン34のLEDは、点灯または点滅制御されることで「周期処理開始中」を示し、消灯されることで「周期処理停止中」を示す周期処理状態表示手段として機能する。尚、「周期処理開始中」は、周期処理制御部33によって周期処理が開始されていることを示し、「周期処理停止中」は、周期処理制御部33によって周期処理が停止されていることを示す。
このように、周期処理が開始されているか否かが表示されるため、励磁電流設定器1の有効/無効を明確に区別することができる。即ち、励磁電流設定器1へ入力した値が直ちに周期処理に反映されるか否かを区別することができる。
尚、励磁ボタン34のLEDの表示態様は、これらに限定されることはない。例えば、「励磁中」及び「励磁完了」を共に点灯制御するものであってもよい。また、励磁ボタン34を再度押すことによって周期処理を停止することに限定されることはない。例えば、他のボタンを押すと励磁ボタン34のLEDが消灯して、励磁電流を自動的に徐々に0Aにするものであってもよい。
(第3実施形態)
以下、本発明の第3実施形態について説明する。尚、先の実施形態と同一の部材及び機能部に関しては、先の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
図6に示すように、本実施形態に係る励磁電源300は、第1実施形態と同様に、リモコン330と、本体331とを有している。
リモコン30は、励磁電流増減器20と、変換器11とを有している。励磁電流増減器20は、励磁電流設定器1と同様に、回転式のアナログ入力装置であり、図示しない可変抵抗器を内部に有している。
変換器11は、励磁電流設定器1と同様に、励磁電流設定器1における可変抵抗器の抵抗値(アナログ値)を検出するものであるが、電流変更量に対する割合を示すデジタル信号に変換して本体331に送信するようになっている。即ち、リモコン330は、励磁電流設定器1への入力が示す電流変更量に対する割合を、ケーブル30aを介して本体331に送信することが可能となっている。
本実施形態において、リモコン330は、−100%〜+100%の割合を本体331に送信できるようになっている。図7に示すように、リモコン330は、目盛り330cが付されている。目盛り330cは、−100%から+100%までの10%ごとに、励磁電流増減器20の形状に合わせて円軌跡に沿って付されている。また、励磁電流増減器20には、現在の設定値を示す印20aが付されている。励磁電流増減器20が回動されて、この印20aが目盛り330cの所望の割合の位置に合致されることで、リモコン330から本体331へ所望の割合が送信される。図7の例では、印20aが目盛り330cの0%から−50%に合致するように、励磁電流設定器1が回動されている。
励磁電流増減器20によって割合が入力された場合、コントロールパネル31aによって設定された電流変更量に対して割合を乗算した値(以下、電流増減量と称す)で周期毎に励磁電流が変更されるようになっている。即ち、図7の例であって電流変更量が0.01Aである場合、周期毎に励磁電流が0.01×−50%=−0.005Aずつ変更される。即ち、励磁電流増減器20に対して−50%の入力がされている期間、励磁電流は周期毎に0.005Aずつ減少される。尚、励磁電流増減器20は、未操作の状態で0%となるように付勢されている。
また、励磁電源300の本体331は、第1実施形態と同様の表示パネル31bとパワー回路9とを有している。
さらに、図6に示すように、励磁電源300の本体331は、コントロールパネル331aと、表示制御部332と、周期処理制御部333とを有している。
コントロールパネル331aは、複数の入力ボタンを備え、超電導マグネット12への励磁電流を変更する周期、この周期当たりに許容する電流変更量、及び、この電流変更量により超電導マグネット12が発生する磁場強度の変更量との比率、が設定可能にされている。本実施形態において、「比率」とは、電流変更量で磁場強度の変更量を除算した値を示す。
表示制御部332は、表示パネル31bに「電流増減量」及び、「磁場強度の増減量の予測値」を表示させる制御を行う。表示制御部332は、後述の電流増減量算出部14が算出する電流増減量を取得し、表示パネル31bに表示させる。また、表示制御部32は、上記比率を電流増減量に乗算して超電導マグネット12が発生する磁場強度の予測値を演算し、表示パネル31bに表示させる。
具体的に、「磁場強度の増減量の予測値」の表示について説明する。パワー回路9へ送信する電流を「100A」から「101A」へ変更させたときに、所定条件下での超電導マグネット12が発生する磁場強度の測定値が1Tから1.01Tに変更された場合、この所定条件下での超電導マグネット12は電流値に対して1/100の比率の磁場強度の変更量で推移することが予想される。この1/100という比率がコントロールパネル31aにより予め設定されている場合、励磁電流増減器20に入力された割合と電流変更量とから演算した電流増減量に比率を乗算することで、表示パネル31bに「磁場強度の増減量の予測値」を表示することができるようになっている。
例えば、所定条件下での超電導マグネット12に対して、磁場強度の増減量を+0.01Tで推移させたい場合、表示パネル31bに+0.01Tと表示されるように励磁電流増減器20をアナログ操作する。これにより、実際の超電導マグネット12は+0.01Tに近い値の磁場強度の増減量で推移することが予想される。このように、所定条件下での所望の磁場強度の増減量を得るための電流増減量の発見を容易にすることができる。
周期処理制御部333は、周期毎にパワー回路9に電流指令を行う機能を有している。具体的に、周期処理制御部333は、電流増減量算出部14と、電流指令部7とを有している。尚、本実施形態において、電流指令は、電流の増減量を示す。
電流増減量算出部14は、励磁電流増減器20からの入力に基づく割合を電流変更量に乗算して周期当たりの電流増減量を算出するようになっている。そして、電流指令部7は、周期毎に、算出された電流増減量だけ増減するように、パワー回路9に電流指令を行うようになっている。
次に、図8を参照して、励磁電源300の周期処理動作について説明する。図8は、励磁電源300の周期処理制御部333が実行する周期処理を示すフローチャートである。この周期処理は、励磁電流増減器20への操作がトリガとなり開始される。
先ず、励磁電流増減器20が示す割合が取得される(B1)。ここで、取得した割合が表示パネル31bに表示される。そして、割合が0%であるか否かが判定される(B2)。即ち、割合が0%を示すように励磁電流増減器20が操作されたか否かが判定される。割合が0%である場合(B2:YES)、処理を終了する。
一方、割合が0%でない場合(B2:NO)、コントロールパネル331aに設定された電流変更量が取得され(B3)、電流増減量が算出される(B4)。ここで、電流増減量、及び、電流増減量から算出される磁場強度の増減量の予測値が表示パネル31bに表示される
そして、電流増減量が電流指令としてパワー回路9に送信される(B5)。その後、コントロールパネル31aにより設定された周期が経過したか判定される(B6)。1回の周期が経過しない場合(B6:NO)は、B6の処理を繰り返し、1回の周期が経過した場合はB1の処理に戻る。
このように、所望のタイミングにおいて手動によるアナログ操作が可能であるという直感的なインタフェースを提供することができる。さらに、アナログ操作による入力が如何なる変動を伴う場合であっても、パワー回路9へ指令する電流増減量は設定された周期当たりの電流変更量を越えないように制御されるため、超電導マグネット12への励磁電流の変更に起因するクエンチを防止することができる。
また、超電導マグネット12への調整電流変更量と超電導マグネットが発生する磁場強度の変更量との比率を設定し、励磁電流増減器20への入力に基づいて算出された電流増減量を磁場強度の変更量として表示することができるようになっている。これにより、設定された比率によって算出された磁場強度の変更量を確認しながら電流変更量に対する割合を入力することができる。
(本実施の形態の概要)
以上のように、本実施の形態は、超電導マグネット12への励磁電流を制御するパワー回路9を備える励磁電源100・200であって、アナログ操作による入力が可能な励磁電流設定器1と、所定周期毎の励磁電流の制御目標値を記憶する制御目標値記憶手段(制御目標値記憶部4)と、所定周期当たりに許容する電流変更量を設定する電流スイープレート設定手段(コントロールパネル31a)と、励磁電流設定器1への入力に基づく励磁電流の到達目標値と制御目標値との差分を算出する比較処理と差分がある場合に該差分の正負に応じて制御目標値に対して電流変更量を加算又は減算したものを新たな制御目標値として制御目標値記憶手段に記憶する次回制御目標値算出処理とパワー回路9に該新たな制御目標値に基づく電流指令を行う電流指令処理と、を有する周期処理を前記所定周期毎に実行する周期処理制御手段(周期処理制御部33)とを備えて構成される。
上記構成によれば、アナログ操作での入力によって、最終的に到達させたい電流の到達目標値を入力することができる。また、周期処理において、設定された電流変更量を越えない所定周期毎の制御目標値が演算され、パワー回路9に電流の指令が行われる。これにより、所望のタイミングにおいて手動によるアナログ操作が可能であるという直感的なインタフェースを提供することができる。さらに、アナログ操作による入力が如何なる変動を伴う場合であっても、パワー回路9へ指令する電流値は設定された所定周期当たりの電流変更量を越えないように制御されるため、超電導マグネット12への励磁電流の変更に起因するクエンチを防止することができる。
また、本実施の形態の超電導マグネット12に用いる励磁電源200は、周期処理の繰り返しを開始するタイミングを入力可能な周期処理開始手段(励磁ボタン34)をさらに備え、周期処理制御手段は、比較処理において、所定値(コントロールパネル31aに設定された初期設定値)に励磁電流設定器1への入力値を加算したものを到達目標値とする構成にされている。
上記構成によれば、周期処理開始手段へ入力したタイミングにおいて、励磁電流を、所定値に入力値を加算した電流値を到達目標値とする周期処理を開始することができる。これにより、励磁電流に追加したい値を容易に設定でき、さらに所望のタイミングで励磁を開始させることができる。
また、本実施の形態の超電導マグネット12に用いる励磁電源200は、励磁中、又は、励磁完了を示す表示態様を表示する励磁状態表示手段(励磁ボタン34のLED)と、励磁ボタン34を入力したタイミングで励磁状態表示手段の表示態様を励磁中(LEDを点灯)とし、周期処理において差分がない場合に励磁状態表示手段の表示態様を励磁完了(LEDを消灯又は点滅)とする励磁状態表示制御手段(周期処理制御部33)とをさらに備えて構成されている。
上記構成によれば、電流指令としてパワー回路9に送信される制御目標値が所定周期毎に増減されている場合に励磁状態表示手段の表示態様は励磁中を示し、制御目標値が到達目標値となった場合に励磁状態表示手段の表示態様は励磁完了を示す。これにより、励磁状態を明確に表示することができる。
また、本実施の形態の超電導マグネット12に用いる励磁電源100・200は、周期処理の繰り返しを停止する停止タイミングを入力可能な周期処理停止手段(励磁ボタン34)と、周期処理開始中、又は、周期処理停止中を示す表示態様を表示する周期処理状態表示手段(励磁ボタン34のLED)と、開始タイミングに基づき周期処理状態表示手段の表示態様を周期処理開始中(LEDを点灯又は点滅)とし、停止タイミングに基づき周期処理状態表示手段の表示態様を周期処理停止中(LEDを消灯)とする周期処理状態表示制御手段(周期処理制御部33)とをさらに備え、周期処理制御手段は、停止タイミングに基づき周期処理を停止する構成にされている。
上記構成によれば、周期処理開始手段及び周期処理停止手段により、周期処理が制御される。また、周期処理状態表示手段は、周期処理が開始されているか否かを表示することができる。これにより、周期処理が実行されており、励磁電流設定器1への入力が直ちに周期処理に反映されるか否かを明確に区別することができる。
また、本実施の形態の超電導マグネット12に用いる励磁電源100・200は、パワー回路9への電流指令が示す電流値から、超電導マグネット12が発生する磁場強度値を演算するための比率を設定する比率設定手段(コントロールパネル31a)と、比率に基づいて、励磁電流設定器1への入力に基づく電流の到達目標値を、磁場強度値として表示する磁場強度表示手段(表示制御部32、表示パネル31b)とをさらに備えて構成されている。
上記構成によれば、超電導マグネット12への電流値と超電導マグネット12が発生する磁場強度値との比率を設定し、励磁電流設定器1への入力に基づく電流の到達目標値を磁場強度値として表示することができるようになっている。これにより、設定された比率によって算出された磁場強度を確認しながら励磁電流の設定を行うことができる。
また、本実施の形態の超電導マグネット12に用いる励磁電源300は、超電導マグネット12を励磁する電流を定電流値に制御するパワー回路9を備える超電導マグネット12の励磁電源であって、アナログ操作による入力が可能な励磁電流増減器20と、所定周期当たりに許容する電流変更量を設定する電流スイープレート設定手段(コントロールパネル331a)と、励磁電流増減器20からの入力に基づく割合を電流変更量に乗算して電流増減量を算出する電流増減量算出処理と、パワー回路9に該電流増減量に基づく電流指令を行う指令処理と、を有する周期処理を所定周期毎に実行する周期処理制御手段(周期処理制御部333)とを備えて構成されている。
上記構成によれば、アナログ操作での入力によって、設定された電流変更量に対する割合を入力することができる。また、周期処理において、入力された割合値を電流変更量に乗算して所定周期毎の電流増減量が演算され、パワー回路9に電流の指令が行われる。これにより、所望のタイミングにおいて手動によるアナログ操作が可能であるという直感的なインタフェースを提供することができる。さらに、アナログ操作による入力が如何なる変動を伴う場合であっても、パワー回路9へ指令する電流値は設定された所定周期当たりの電流変更量を越えないように制御されるため、超電導マグネット12への励磁電流の変更に起因するクエンチを防止することができる。
また、本実施の形態の超電導マグネット12に用いる励磁電源300は、所定周期当たりの電流変更量と、該電流変更量により超電導マグネット12が発生する磁場強度の変更量との比率を設定する増減量比率設定手段(コントロールパネル331a)と、比率に基づいて、励磁電流増減器20への入力に基づく割合を、磁場強度の変更量として表示する磁場強度表示手段(表示制御部332、表示パネル31b)とをさらに備えて構成されている。
上記構成によれば、超電導マグネット12への調整電流変更量と超電導マグネット12が発生する磁場強度の変更量との比率を設定し、励磁電流増減器20への入力に基づいて算出された電流増減量を磁場強度の変更量として表示することができるようになっている。これにより、設定された比率によって算出された磁場強度の変更量を確認しながら電流変更量に対する割合を入力することができる。
(変形例)
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。
例えば、第1〜第3の各実施形態において、励磁電流設定器1、及び、励磁電流増減器20のいずれかを有するものであったがこれに限定されない。例えば、第1実施形態と、第2実施形態とを組み合わせるものであってもよいし、第1実施形態と、第3実施形態とを組み合わせるものであってもよいし、全てを組み合わせるものであってもよい。
また、励磁電流設定器1と、励磁電流増減器20とは、回転式のアナログ入力装置であったがこれに限定されることはない。例えば、スライド式のアナログ入力装置であってもよい。
また、励磁電流設定器1と、励磁電流増減器20とが、可変抵抗器を有するものであったが、これに限定されるものではない。例えば、励磁電流設定器1と、励磁電流増減器20とが、パルスエンコーダを有するものであってもよい。これに応じて、変換器11がカウンタを有するものにしてもよい。
また、コントロールパネル31aにより各種設定を行うものであったが、PC等を接続し、所定のアプリケーションにて行うものであってもよい。
また、励磁電流設定器1と、励磁電流増減器20とは、リモコン30に設けられるものであったが、これに限定されない。例えば、本体31に一体的に設けるものであってもよい。
また、第3実施形態において、励磁電流増減器20の可変抵抗に残る微少信号を考慮し、±2%程度の角度に対応する抵抗値の場合は、0%として制御してもよい。これにより、ノイズによる誤動作を防止できる。
また、本実施形態において、励磁電流の上昇時、及び、下降時において、同じ電流スイープレートによる制御を行っているがこれに限定されない。例えば、上昇時、及び、下降時の夫々の電流スイープレートを設定可能にされるものであってもよい。
また、目標電流に関しての作業が終了し、励磁電流を消磁(0A)して磁場をゼロにするための入力装置として、別途消磁ボタンを設ける構成であってもよい。具体的に、消磁ボタンへ入力があった場合、リモコン30の励磁電流設定器1やリモコン330の励磁電流増減器20の値を無視して到達目標値を0Aとする周期処理を実行する構成であってもよい。これにより、容易に消磁を行うことができる。また、別置のリモコン30・330は必ずしも必須ではなく励磁電源100・200・300の前面等のパネル面に励磁電流設定器1、及び/又は、励磁電流増減器20があってもよい。
尚、本実施形態における各構成は、ソフトウェア、又は、ハードウェアの何れかによる構成に限定されない。
1 励磁電流設定器
4 制御目標値記憶
5 次回制御目標値算出部
6 比較部
9 パワー回路
11 変換器
12 超電導マグネット
14 電流増減量算出部
20 励磁電流増減器
31a・331a コントロールパネル
31b 表示パネル
33・333 周期処理制御部
32・332 表示制御部
34 励磁ボタン
100・200・300 励磁電源

Claims (7)

  1. 超電導マグネットへの励磁電流を制御するパワー回路を備える超電導マグネットの励磁電源であって、
    アナログ操作による入力が可能な励磁電流設定器と、
    所定周期毎の前記励磁電流の制御目標値を記憶する制御目標値記憶手段と、
    前記所定周期当たりに許容する電流変更量を設定する電流スイープレート設定手段と、
    前記励磁電流設定器への入力に基づく励磁電流の到達目標値と前記制御目標値との差分を算出する比較処理と、前記差分がある場合に該差分の正負に応じて前記制御目標値に対して前記電流変更量を加算又は減算したものを新たな制御目標値として前記制御目標値記憶手段に記憶する次回制御目標値算出処理と、前記パワー回路に該新たな制御目標値に基づく電流指令を行う電流指令処理と、を有する周期処理を前記所定周期毎に実行する周期処理制御手段と
    を備えていることを特徴とする超電導マグネットの励磁電源。
  2. 前記周期処理の繰り返しを開始する開始タイミングを入力可能な周期処理開始手段
    をさらに備え、
    前記周期処理制御手段は、前記開始タイミングに基づき前記周期処理を開始し、前記比較処理において所定値に前記励磁電流設定器への入力値を加算したものを前記到達目標値とすることを特徴とする請求項1に記載の超電導マグネットの励磁電源。
  3. 励磁中、又は、励磁完了を示す表示態様を表示する励磁状態表示手段と、
    前記周期処理において前記差分がある場合に前記励磁状態表示手段の表示態様を励磁中とし、前記周期処理において前記差分がない場合に前記励磁状態表示手段の表示態様を励磁完了とする励磁状態表示制御手段と
    をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の超電導マグネットの励磁電源。
  4. 前記周期処理の繰り返しを停止する停止タイミングを入力可能な周期処理停止手段と、
    周期処理開始中、又は、周期処理停止中を示す表示態様を表示する周期処理状態表示手段と、
    前記開始タイミングに基づき前記周期処理状態表示手段の表示態様を周期処理開始中とし、前記停止タイミングに基づき前記周期処理状態表示手段の表示態様を周期処理停止中とする周期処理状態表示制御手段と
    をさらに備え、
    前記周期処理制御手段は、前記停止タイミングに基づき前記周期処理を停止することを特徴とする請求項2又は3に記載の超電導マグネットの励磁電源。
  5. 前記パワー回路への電流指令が示す電流値から、前記超電導マグネットが発生する磁場強度値を演算するための比率を設定する比率設定手段と、
    前記比率に基づいて、前記励磁電流設定器への入力に基づく電流の到達目標値を、前記磁場強度値として表示する磁場強度表示手段と
    をさらに備える請求項1〜4の何れかに記載の超電導マグネットの励磁電源。
  6. 超電導マグネットを励磁する電流を定電流値に制御するパワー回路を備える超電導マグネットの励磁電源であって、
    アナログ操作による入力が可能な励磁電流増減器と、
    所定周期当たりに許容する電流変更量を設定する電流スイープレート設定手段と、
    前記励磁電流増減器からの入力に基づく割合を前記電流変更量に乗算して電流増減量を算出する電流増減量算出処理と、前記パワー回路に該電流増減量に基づく電流指令を行う指令処理と、を有する周期処理を前記所定周期毎に実行する周期処理制御手段と
    を備えていることを特徴とする超電導マグネットの励磁電源。
  7. 前記所定周期当たりの前記電流変更量と、該電流変更量により前記超電導マグネットが発生する磁場強度の変更量との比率を設定する増減量比率設定手段と、
    前記比率に基づいて、前記励磁電流増減器への入力に基づく前記割合を、前記磁場強度の変更量として表示する磁場強度表示手段と
    をさらに備える請求項6に記載の超電導マグネットの励磁電源の電流設定装置。
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