実施の形態1.
始めに、図1を用いて、本実施の形態に係る液晶表示装置について説明する。図1は、液晶表示装置に用いられる薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)アレイ基板の構成を示す正面図である。本実施の形態に係る液晶表示装置は、TFTアレイ基板に画素電極と対向電極とが形成された液晶表示装置である。この液晶表示装置の全体構成については、以下に述べる第1及び第2の実施形態で共通である。
本実施の形態に係る液晶表示装置は、基板10を有している。基板10は、例えば、TFTアレイ基板等のアレイ基板である。基板10には、表示領域41と表示領域41を囲むように設けられた額縁領域42とが設けられている。この表示領域41には、複数のゲート配線(走査信号線)43と複数のソース配線(表示信号線)44とが形成されている。複数のゲート配線43は平行に設けられている。同様に、複数のソース配線44は平行に設けられている。ゲート配線43とソース配線44とは、互いに交差するように形成されている。隣接するゲート配線43とソース配線44とで囲まれた領域が画素47となる。従って、基板10では、画素47がマトリクス状に配列される。
基板10の額縁領域42には、走査信号駆動回路45と表示信号駆動回路46とが設けられている。ゲート配線43は、表示領域41から額縁領域42まで延設され、基板10の端部で、走査信号駆動回路45に接続される。ソース配線44も同様に、表示領域41から額縁領域42まで延設され、基板10の端部で、表示信号駆動回路46と接続される。走査信号駆動回路45の近傍には、外部配線48が接続されている。また、表示信号駆動回路46の近傍には、外部配線49が接続されている。外部配線48、49は、例えば、FPC(Flexible Printed Circuit)等の配線基板である。
外部配線48、49を介して走査信号駆動回路45、及び表示信号駆動回路46に外部からの各種信号が供給される。走査信号駆動回路45は外部からの制御信号に基づいて、ゲート信号(走査信号)をゲート配線43に供給する。このゲート信号によって、ゲート配線43が順次選択されていく。表示信号駆動回路46は外部からの制御信号や、表示データに基づいて表示信号をソース配線44に供給する。これにより、表示データに応じた表示電圧を各画素47に供給することができる。
画素47内には、少なくとも1つのTFT50が形成されている。TFT50はソース配線44とゲート配線43の交差点近傍に配置される。例えば、このTFT50が画素電極に表示電圧を供給する。即ち、ゲート配線43からのゲート信号によって、スイッチング素子であるTFT50がオンする。これにより、ソース配線44から、TFT50のドレイン電極に接続された画素電極に表示電圧が印加される。画素電極と対向電極との間には、表示電圧に応じたフリンジ電界及び横(水平)電界が生じる。なお、基板10の表面には、配向膜(図示せず)が形成されている。画素47の詳細な構成については、後述する。
更に、基板10には、対向基板が対向して配置されている。対向基板は、例えば、カラーフィルタ基板であり、視認側に配置される。対向基板には、カラーフィルタ、ブラックマトリクス(BM)、及び配向膜等が形成されている。基板10と対向基板との間には液晶層が狭持される。即ち、基板10と対向基板との間には液晶が導入されている。更に、基板10と対向基板との外側の面には、偏光板、及び位相差板等が設けられる。また、液晶表示パネルの反視認側には、バックライトユニット等が配設される。
画素電極と対向電極との間のフリンジ電界と横(水平)電界とによって、液晶が駆動される。即ち、基板間の液晶の配向方向が変化する。これにより、液晶層を通過する光の偏光状態が変化する。即ち、偏光板を通過して直線偏光となった光は液晶層によって、偏光状態が変化する。具体的には、バックライトユニットからの光は、アレイ基板側の偏光板によって直線偏光になる。この直線偏光が液晶層を通過することによって、偏光状態が変化する。
偏光状態によって、対向基板側の偏光板を通過する光量は変化する。即ち、バックライトユニットから液晶表示パネルを透過する透過光のうち、視認側の偏光板を通過する光の光量が変化する。液晶の配向方向は、印加される表示電圧によって変化する。従って、表示電圧を制御することによって、視認側の偏光板を通過する光量を変化させることができる。即ち、画素ごとに表示電圧を変えることによって、所望の画像を表示することができる。
続いて、本実施の形態に係る液晶表示装置の画素構成について、図2及び図3を用いて説明する。図2は、実施の形態1に係るTFTアレイ基板の画素構成を示した平面図である。図3は、実施の形態1に係るTFTアレイ基板の画素構成を示した断面図である。図2はTFTアレイ基板の画素47の1つを示している。図3(a)は図2のIIIA−IIIA断面図であり、図3(b)は図2のIIIB−IIIB断面図である。ここでは、チャネルエッチ型のTFT50が形成されている場合について例示的に説明をする。
図2及び図3において、ガラス等の透明な絶縁性の基板10上に、その一部がゲート電極1を構成するゲート配線43が形成されている。よって、ゲート配線43は、TFT50のゲート電極1と電気的に接続されている。ゲート配線43は、基板10上において一方向に直線的に延在するように配設されている。また、基板10上には、複数の共通配線2が、ゲート配線43と同じ層によって形成されている。共通配線2は、隣接するゲート配線43間に配置されている。複数の共通配線2は平行に設けられている。共通配線2とゲート配線43は互いに略平行となるように配設されている。ゲート電極1、ゲート配線43、及び共通配線2は、例えばCr、Al、Ta、Ti、Mo、W、Ni、Cu、Au、Agやこれらを主成分とする合金膜、またはこれらの積層膜によって形成されている。
ゲート電極1、ゲート配線43、及び共通配線2の上に、第1の対向電極8が形成されている。第1の対向電極8は、画素47の略全体に形成される。そして、第1の対向電極8は、各画素47において、その一部が共通配線2に重なるように形成されている。第1の対向電極8と共通配線2とは、直接接触して形成され、電気的に接続する。よって、第1の対向電極8は、共通配線2を介して隣接する画素47間で電気的に接続している。第1の対向電極は、ITO等の透明導電膜によって形成されている。このように、第1の対向電極8は、共通配線2の上に直接形成され、第1の対向電極8の一部が共通配線2に直接接続されている。
これらゲート電極1、ゲート配線43、共通配線2、及び第1の対向電極8を覆うように、第1の絶縁膜であるゲート絶縁膜11が設けられている。ゲート絶縁膜11は、窒化シリコン、酸化シリコン等の絶縁膜により形成されている。なお、ピンホール等の膜欠損発生による短絡を防止するため、ゲート絶縁膜11は、複数の層によって形成された積層構造であることが好ましい。
そして、TFT50の形成領域では、ゲート絶縁膜11を介してゲート電極1の対面に半導体層3が設けられている。ここでは、半導体層3はゲート配線43と重なるようゲート絶縁膜11の上に形成され、この半導体層3と重複する領域のゲート配線43がゲート電極1となる。半導体層3は、例えば、非晶質シリコン、多結晶ポリシリコン等により形成されている。
また、半導体層3上の両端に、導電性不純物がドーピングされたオーミックコンタクト膜4がそれぞれ形成されている。オーミックコンタクト膜4に対応する半導体層3の領域は、ソース・ドレイン領域となる。具体的には、図3(a)中の左側のオーミックコンタクト膜4に対応する半導体層3の領域がソース領域となる。そして、図3(a)中の右側のオーミックコンタクト膜4に対応する半導体層3の領域がドレイン領域となる。このように、半導体層3の両端にはソース・ドレイン領域が形成されている。そして、半導体層3のソース・ドレイン領域に挟まれた領域がチャネル領域となる。半導体層3のチャネル領域上には、オーミックコンタクト膜4は形成されていない。オーミックコンタクト膜4は、例えば、リン(P)等の不純物が高濃度にドーピングされた、n型非晶質シリコンやn型多結晶シリコンなどにより形成されている。
オーミックコンタクト膜4の上に、ソース電極5及びドレイン電極6が形成されている。具体的には、ソース領域側のオーミックコンタクト膜4上に、ソース電極5が形成されている。そして、ドレイン領域側のオーミックコンタクト膜4の上に、ドレイン電極6が形成されている。このように、チャネルエッチ型のTFT50が構成されている。そして、ソース電極5及びドレイン電極6は、半導体層3のチャネル領域の外側へ延在するように形成されている。すなわち、ソース電極5及びドレイン電極6は、オーミックコンタクト膜4と同様、半導体層3のチャネル領域上には形成されない。
ソース電極5は、半導体層3のチャネル領域の外側へ延在し、ソース配線44と繋がっている。よって、ソース配線44は、TFT50のソース電極5と電気的に接続されている。ソース配線44は、ゲート絶縁膜11上に形成され、基板10上においてゲート配線43と交差する方向に直線的に延在するように配設されている。したがって、ソース配線44は、ゲート配線43との交差部において分岐してからゲート配線43に沿って延在し、ソース電極5となる。
一方、ドレイン電極6は、半導体層3のチャネル領域の外側へ延在し、TFT50の外側へと延在する延在部を有している。ソース電極5、ドレイン電極6、及びソース配線44は、例えばCr、Al、Ta、Ti、Mo、W、Ni、Cu、Au、Agやこれらを主成分とする合金膜、またはこれらの積層膜によって形成されている。
これらソース電極5、ドレイン電極6、及びソース配線44を覆うように、第2の絶縁膜である層間絶縁膜12が設けられている。層間絶縁膜12は、窒化シリコン、酸化シリコン等の無機絶縁膜により形成されている。そして、層間絶縁膜12を貫通するコンタクトホール13がドレイン電極6上に形成されている。ここでは、層間絶縁膜12には、ドレイン電極6の延在部に到達するコンタクトホール13が設けられている。
そして、層間絶縁膜12の上には、コンタクトホール13を介してドレイン電極6と接続する画素電極7が形成されている。画素電極7は、画素47ごとに、櫛歯形状に形成されている。そして、画素電極7は、層間絶縁膜12及びゲート絶縁膜11を介して第1の対向電極8と対向配置されている。すなわち、櫛歯形状の画素電極7は、第1の対向電極8との間で斜め電界(フリンジ電界)を発生させる。
また、層間絶縁膜12の上には、画素電極7と同じ層によって、第2の対向電極9が形成されている。画素電極7及び第2の対向電極9は、ITO等の透明導電膜によって形成され。第2の対向電極9は、ソース配線44と一定の領域において重なり合うように形成され、ソース配線44を覆っている。
具体的には、図2及び図3(b)に示すように、層間絶縁膜12を介してソース配線44の対面には、ソース配線44より幅の広い第2の対向電極9が配設されている。第2の対向電極9は、画素部のソース配線44の大部分を覆っている。すなわち、ソース配線44のうち、ゲート配線43及び共通配線2と交差する部分を除く領域の大部分が、第2の対向電極9と重なり合う。ソース配線44を覆う部分の第2の対向電極9は、ソース配線44の両側からはみ出ている。そして、第2の対向電極9は、ソース配線44に沿って複数の画素47に延在する。従って、表示領域41内には、複数の第2の対向電極9が平行に設けられている。第2の対向電極9は、額縁領域42において第1の対向電極8と電気的に接続している。そして、第2の対向電極9と第1の対向電極8とには、共通電位が供給される。
このような構成により、ソース配線44から発生する電界が第2の対向電極9によって遮られるため、液晶まで及ばず、液晶の配向状態の変化を低減することができる。従って、ソース配線44が発生する電界による光漏れが大幅に抑制されるため、対向電極側には、ソース配線44を覆うように広い範囲でブラックマトリクスを形成する必要がない。よって、ソース配線44近傍の比透過領域を小さくすることができ、開口率が向上する。このとき、ソース配線44を覆う部分の第2の対向電極9の幅は、ソース配線44より片側2μm以上幅広に形成されていることが好ましい。これにより、ソース配線44の電界を効果的に遮蔽できる。
また、このように構成された第2の対向電極9は、隣接する画素電極7との間に横電界を発生させる。これにより、ソース配線44近傍の液晶を駆動させることができる。すなわち、斜め電界の及ばない領域の液晶が、横電界によって駆動されることになる。従って、ソース配線44周辺の液晶を確実に表示に寄与させることができるため、開口率を実質的に向上することが可能となる。
このように、本実施の形態は、画素電極7と第1の対向電極8との間ではFFSモードの動作となり、画素電極7と第2の対向電極9との間ではIPSモードの動作となる。すなわち、図3(b)に示すように、画素電極7と第1の対向電極8との間には、斜め電界Eが生じ、画素電極7と第2の対向電極9との間には、横電界Eが生じる。従って、本実施の形態の液晶表示装置は、画素のメイン動作がFFSモードで、ソース配線44近傍ではIPSモードにより動作するハイブリッド構成となる。
なお、本実施の形態では、図2に示すように、第2の対向電極9が格子状に形成されている。すなわち、第2の対向電極9は、ソース配線44に沿う方向と、ゲート配線43に沿う方向とに形成されて、格子状になっている。ソース配線44に沿う方向の第2の対向電極9は、前述したように、一定の領域においてソース配線44を覆うように設けられている。ゲート配線43に沿う方向の第2の対向電極9は、画素電極7の櫛歯の先端とゲート配線43との間に設けられている。ここでは、共通配線2と重複するように第2の対向電極9が形成されている。従って、画素電極7の櫛歯の先端側と第2の対向電極9との間にも横電界が発生する。このように、1つの画素47内において、第2の対向電極9とゲート配線43とによって囲まれる領域内に、画素電極7が配設される。これにより、画素47の中央領域の液晶とともに、画素47の周辺領域の液晶が効果的に駆動され、開口率を実質的に向上できる。
続いて、本実施の形態における液晶表示装置の製造方法について説明する。まず初めに、ガラス等の透明な絶縁性の基板10上全面に、Cr、Al、Ta、Ti、Mo、W、Ni、Cu、Au、Agやこれらを主成分とする合金膜、またはこれらの積層膜を成膜する。例えば、スパッタ法や蒸着法などを用いて基板10全面に成膜する。その後、レジストを塗布して、塗布したレジストをフォトマスク上から露光し、レジストを感光させる。次に、感光させたレジストを現像して、レジストをパターニングする。以後、これら一連の工程を写真製版と呼ぶ。その後、このレジストパターンをマスクとしてエッチングし、フォトレジストパターンを除去する。以後、このような工程を微細加工技術と呼ぶ。これにより、ゲート電極1、ゲート配線43、及び共通配線2がパターニングされる。
続いて、ゲート電極1、ゲート配線43、及び共通配線2を覆うように、ITO等の透明導電膜をスパッタ法や蒸着法等により基板10全面に成膜する。そして、写真製版及び微細加工技術により、この透明導電膜をパターニングする。これにより、画素47となる領域内の大部分に透明導電膜からなる第1の対向電極8が形成される。ここでは、第1の対向電極8の一部が共通配線2とオーバーラップするように形成する。
次に、ゲート電極1、ゲート配線43、共通配線2、及び第1の対向電極8を覆うように、ゲート絶縁膜11となる第1の絶縁膜、半導体層3となる材料、及びオーミックコンタクト膜4となる材料をこの順に成膜する。例えば、プラズマCVD、常圧CVD、減圧CVDなどを用いて、これらを基板10全面に成膜する。ゲート絶縁膜11として、窒化シリコン、酸化シリコン等を用いることができる。なお、ゲート絶縁膜11は、ピンホール等の膜欠陥発生による短絡を防止するため、複数回に分けて成膜することが好ましい。
半導体層3となる材料には、非晶質シリコン、多結晶ポリシリコンなどを用いることができる。また、オーミックコンタクト膜4となる材料には、リン(P)等の不純物を高濃度に添加したn型非晶質シリコンやn型多結晶シリコンなどを用いることができる。その後、写真製版及び微細加工技術により、半導体層3となる膜、及びオーミックコンタクト膜4となる膜を、ゲート電極1上に島状にパターニングする。
次に、これらの上から、Cr、Al、Ta、Ti、Mo、W、Ni、Cu、Au、Agやこれらを主成分とする合金膜、またはこれらの積層膜を基板10全面に成膜する。例えば、スパッタ法や蒸着法など用いて成膜する。その後、写真製版及び微細加工技術によりパターニングして、ソース電極5、ドレイン電極6、及びソース配線44を形成する。
その後、ソース電極5及びドレイン電極6をマスクとして、オーミックコンタクト膜4となる膜をエッチングする。すなわち、島状にパターニングされたオーミックコンタクト膜4のうち、ソース電極5又はドレイン電極6に覆われずに露出した部分をエッチングにより除去する。これにより、ソース電極5とドレイン電極6との間にチャネル領域が設けられた半導体層3及びオーミックコンタクト膜4が形成される。なお、上記説明では、ソース電極5及びドレイン電極6をマスクとしてエッチングを行ったが、ソース電極5及びドレイン電極6をパターニングする際に用いたレジストパターンをマスクとして、オーミックコンタクト膜4のエッチングを行ってもよい。その場合は、ソース電極5及びドレイン電極6上のレジストパターンを除去する前に、オーミックコンタクト膜4のエッチングを行う。
続いて、これらの上に、層間絶縁膜12となる第2の絶縁膜を成膜する。例えば、層間絶縁膜12として窒化シリコン、酸化シリコン等の無機絶縁膜を、CVD法などを用いて基板10全面に成膜する。これにより、半導体層3のチャネル領域が層間絶縁膜12に覆われる。そして、写真製版及び微細加工技術により、層間絶縁膜12をパターニングしてドレイン電極6上にコンタクトホール13を形成する。これにより、ドレイン電極6上の層間絶縁膜12が除去され、ドレイン電極6の一部が露出する。なお、コンタクトホール13を形成する際、同時に、額縁領域42では、共通配線2と、後述する工程で形成される第2の対向電極9とを電気的に接続するためのコンタクトホール(不図示)を形成する。また、額縁領域42には、走査信号駆動回路45又は表示信号駆動回路46と接続するための端子(不図示)がゲート配線43又はソース配線44と同じ層によって形成されているため、これら端子に到達するコンタクトホールを層間絶縁膜12及びゲート絶縁膜11に形成する。
次に、層間絶縁膜12の上に、ITO等の透明導電膜をスパッタ法等により基板10全面に成膜する。そして、写真製版及び微細加工技術により、この透明導電膜をパターニングする。これにより、コンタクトホール13を介してドレイン電極6と接続する画素電極7が形成される。画素電極7は、第1の対向電極8との間で斜め電界を発生させるため、櫛歯形状に形成される。また、第2の対向電極9が、画素電極7とは離間されたパターンとしてソース配線44の大部分を覆うようにして格子状に形成される。なお、第2の対向電極9は、第1の対向電極8と電気的に導通するため、額縁領域42においてコンタクトホールを介して共通配線2と接続するように形成される。また、額縁領域42では、コンタクトホールを介してゲート端子と接続するゲート端子パッドが、画素電極7及び第2の対向電極9と同じ透明導電膜によって形成される。同様に、コンタクトホールを介してソース端子と接続するソース端子パッドが画素電極7及び第2の対向電極9と同じ透明導電膜によって形成される。以上の工程を経て、本実施の形態のTFTアレイ基板が完成する。
このように作製したTFTアレイ基板の上に、その後のセル工程において配向膜を形成する。また、別途作製された対向基板の上に配向膜を同様に形成する。そして、この配向膜に対して、液晶との接触面に一方向にミクロな傷をつける配向処理(ラビング処理)を施す。次に、シール材を塗布して、TFTアレイ基板と対向基板とを貼り合せる。TFTアレイ基板と対向基板とを貼り合わせた後、真空注入法等を用い、液晶注入口から液晶を注入する。そして、液晶注入口を封止する。このようにして形成した液晶セルの両面に偏光板を貼り付けて、駆動回路を接続した後、バックライトユニットを取り付ける。このようにして、本実施の形態の液晶表示装置が完成する。
このように、本実施の形態では、ドレイン電極6と電気的に接続する櫛歯形状の画素電極7と、絶縁膜を介して画素電極7の下層に対向配置された第1の対向電極8と、一定の領域においてソース配線44を覆う第2の対向電極9とが形成されている。これにより、第2の対向電極9は、ソース配線44から発生する電界を遮蔽する。すなわち、ソース配線44から発生する電界が液晶まで及ばず、ソース配線44近傍の光漏れを大幅に抑制することができる。従って、対向基板側に、ソース配線44近傍の広い範囲にブラックマトリクスを形成する必要がなくなり、液晶表示装置の開口率を向上することができる。
また、本実施の形態では、画素電極7、第1の対向電極8、及び第2の対向電極9の3つの電極により、液晶を駆動する構成となっている。すなわち、画素電極7は、第1の対向電極8との間で斜め電界を発生させ、第2の対向電極9との間で横電界を発生させる。これにより、画素47の中央領域の液晶とともに、画素47の周辺領域の液晶を効果的に駆動させることができる。従って、従来の構成では斜め電界の及ばない領域の液晶も確実に表示に寄与させることができるので、開口率をさらに向上できる。
なお、本実施の形態では、第1の対向電極8を共通配線2の上に形成する場合について例示的に説明したが、共通配線2の下に形成してもよい。すなわち、第1の対向電極8は、その一部が共通配線2に直接重なるよう共通配線2の下に直接形成されていてもよい。この場合、ゲート電極1、ゲート配線43、及び共通配線2を形成する前に、第1の対向電極8を形成する。また、画素電極7の形状は、櫛歯形状に限らず、スリット形状であってもよい。すなわち、画素電極7には、第1の対向電極8との間にフリンジ電界を発生させるためのスリットが設けられていてもよい。
実施の形態2.
本実施の形態に係る液晶表示装置の画素構成について、図4及び図5を用いて説明する。本実施の形態にかかる液晶表示装置の基本的構成は、実施の形態1と同様であるため、同様の内容については、説明を省略する。本実施の形態では、TFTアレイ基板の画素構成が実施の形態1と異なっている。図4は、実施の形態2に係るTFTアレイ基板の画素構成を示した平面図である。図5は、実施の形態2に係るTFTアレイ基板の画素構成を示した断面図である。図4はTFTアレイ基板の画素47の1つを示している。図5(a)は図4のVA−VA断面図であり、図5(b)は図4のVB−VB断面図である。
図4(a)に示すように、本実施の形態では、ゲート絶縁膜11が第1ゲート絶縁膜11aと第2ゲート絶縁膜11bとを含んでいる。すなわち、ゲート絶縁膜11の下層側に第1ゲート絶縁膜11a、上層側に第2ゲート絶縁膜11bがそれぞれ配置されている。ゲート絶縁膜11は、第1ゲート絶縁膜11aと第2ゲート絶縁膜11bとが積層された積層構造を有している。そして、第1ゲート絶縁膜11aと第2ゲート絶縁膜11bとの間に、第1の対向電極8が形成される。
すなわち、基板10上に形成されたゲート電極1及びゲート配線43を覆うように、第1ゲート絶縁膜11aが設けられている。そして、第1ゲート絶縁膜11aの上には、第1の対向電極8が形成されている。本実施の形態では、第1の対向電極8は、少なくともソース配線44の一部を跨ぐように形成されており、ソース配線44を挟んで隣接する画素の第1の対向電極8と繋がっている。また、第1の対向電極8は、少なくともゲート配線43の一部を跨ぐように形成されており、ゲート配線43を挟んで隣接する画素の第1の対向電極8と繋がっている。すなわち、第1の対向電極8は、ゲート配線43の少なくとも一部、及びソース配線44の少なくとも一部と交差し、隣接する画素の第1の対向電極8と繋がっている。よって、隣接する画素間の第1の対向電極8が一体的に形成され、表示領域41内の第1の対向電極8が平面的に繋がっている。そして、第1の対向電極8を覆うように、第2ゲート絶縁膜11bが形成される。
第1ゲート絶縁膜11a及び第2ゲート絶縁膜11bは、窒化シリコン、酸化シリコン等の絶縁膜により形成されている。なお、本実施の形態の画素電極7は、層間絶縁膜12及び第2ゲート絶縁膜11bを介して第1の対向電極8と対向配置されていて、実施の形態1と同様これらの間で斜め電界(フリンジ電界)が発生する。それ以外の構成については実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
このような構成のTFTアレイ基板は、基板10上にゲート電極1及びゲート配線43を形成した後、これらを覆うように第1ゲート絶縁膜11aを基板10全面に形成する。そして、第1ゲート絶縁膜11aの上に、第1の対向電極8を隣接する画素間でつながるように一体的に形成する。次に、第1の対向電極8を覆うように、第2ゲート絶縁膜11bを基板10全面に形成する。これにより、第1ゲート絶縁膜11aと第2ゲート絶縁膜11bとの2層の絶縁膜が積層されたゲート絶縁膜11が形成される。以降の工程については、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。なお、層間絶縁膜12にコンタクトホール13を形成する際、本実施の形態では、同時に、第1の対向電極8と第2の対向電極9とを接続するためのコンタクトホールを額縁領域42に形成する。そして、このコンタクトホールを介して第1の対向電極8と接続するよう、第2の対向電極9を形成すればよい。
このように、本実施の形態では、ゲート絶縁膜11を第1ゲート絶縁膜11aと第2ゲート絶縁膜11bとの積層膜とし、これらの間に第1の対向電極8が形成された構成となっている。従って、第1の対向電極8は、図5(a)に示すように、ゲート配線43と第1ゲート絶縁膜11aを介して配設されることとなる。また、図5(b)に示すように、第1の対向電極8は、ソース配線44と第2ゲート絶縁膜11bを介して配設されている。すなわち、第1の対向電極8は、ソース配線44及びゲート配線43と絶縁膜を介して異なる層に形成されている。そのため、第1の対向電極8をソース配線44及びゲート配線43と重複して形成しても、ソース配線44及びゲート配線43と電気的に絶縁を保つことができる。これにより、第1の対向電極を上述のように表示領域41全体でメッシュ状に繋がった構成とすることができる。すなわち、表示領域41内の全画素47の第1の対向電極8が一体的に形成され、電気的に接続する。このような構成の第1の対向電極8は十分低い抵抗の電極となる。従って、図2の実施の形態1に示した各画素47の第1の対向電極8に共通電位を供給するための共通配線2が不要となる。よって、非透過の共通配線2を形成する必要がなくなり、開口率をさらに向上することができる。
上記説明では、第1の対向電極8を隣接する画素47間でつなげるため、第1の対向電極8を第1ゲート絶縁膜11aと第2ゲート絶縁膜11bとの間に形成したが、この構成に限られるものではない。第1の対向電極8が、画素電極7との間で斜め電界を発生でき、ソース配線44及びゲート配線43と絶縁できる構成であれば、適宜構成を変更することができる。例えば、図6のように、ゲート電極1及びゲート配線43の下に、絶縁膜を介して第1の対向電極8を設けてもよい。図6は、本実施の形態2の別の実施例に係るTFTアレイ基板の画素構成を示した断面図である。図6(a)は図4のVA−VA断面に相当する断面図であり、図6(b)は図4のVB−VB断面に相当する断面図である。
図6では、基板10上に形成された第1の対向電極8を覆うように下層絶縁膜14が設けられている。ゲート電極1及びゲート配線43は、この下層絶縁膜14の上に形成されている。下層絶縁膜14は、窒化シリコン、酸化シリコン等の絶縁膜が用いられる。そして、ゲート電極1及びゲート配線43を覆うように、ゲート絶縁膜11が配設されている。なお、画素電極7は、層間絶縁膜12、ゲート絶縁膜11、及び下層絶縁膜14を介して第1の対向電極8と対向配置されていて、実施の形態1と同様これらの間で斜め電界(フリンジ電界)が発生する。すなわち、この例では、下層絶縁膜14が第1の絶縁膜、ゲート絶縁膜11が第2の絶縁膜、層間絶縁膜12が第3の絶縁膜となる。それ以外の構成については実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。この場合、ゲート電極1及びゲート配線43の形成工程の前に、第1の対向電極8と下層絶縁膜14の形成工程を追加して行えばよい。すなわち、基板10上に、第1の対向電極8を形成した後、下層絶縁膜14を基板10全面に形成する。その後、ゲート電極1及びゲート配線43を形成して、ゲート絶縁膜11を基板10全面に形成する。以降の工程は、実施の形態1と同様である。
なお、実施の形態1、2では、チャネルエッチ型のTFT50が形成された液晶表示装置について説明したが、トップゲート型など他のTFT50が設けられていてもよい。
以上の説明は、本発明の実施の形態を説明するものであり、本発明が以上の実施の形態に限定されるものではない。また、当業者であれば、以上の実施の形態の各要素を、本発明の範囲において、容易に変更、追加、変換することが可能である。