JP5286663B2 - 燃料電池システム - Google Patents
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Description
図1は本発明の一実施例として燃料電池システムの構成を示す概略図である。この燃料電池システム100は、制御部10と、燃料電池スタックFCと、燃料電池スタックFCに接続する水素系統20及び空気系統30とを備えている。
図3は、本発明の第1実施例として、制御部10が行う燃料電池システム100の制御手順を示したフローチャートである。この制御手順は所定の微小単位時間ごとに周期的に実行される。ステップS10では、制御部10は、外部からの要求出力の指令を検出する。すると、制御部10は、その要求出力指令を基に、燃料電池システム100が出力すべき要求出力電力を演算する。ここで、要求出力指令と要求出力電力とは通常一致するように制御される。例えば、燃料電池システム100が車両に搭載されて運転されているときには、車速とアクセル開度(アクセルペダルの踏込量)が要求出力指令として与えられ、これに応じて要求出力電力が決定される。この場合には、制御部10内の図示しないメモリに、要求出力指令に応じた要求出力電力の値を示すマップが予め格納されていることが好ましい。
要求前出力電圧V0≧Vth…(1)
電圧差ΔVr≧ΔVth…(2)
ここで、Vthは、所定の電圧閾値である。「電圧差ΔVr」は、要求前出力電圧V0と要求後出力電圧V1の差の絶対値|V1−V0|であり、ΔVthは、所定の閾値である。
Tf=α×ΔWr+β…(3)(α、βは負でない定数)
この数式(3)によれば、処理時間Tfは、要求増加量ΔWrに比例して長くなるように設定される。なお、数式(3)の定数α、βは、処理時間Tfが燃料電池の応答時間Twより長くなるように決められることが望ましい。この理由については後述する。
α=(C/4)×(d2/6D)…(4)
ここで、Cは定数であり、dは燃料電池の電解質膜の膜圧であり、Dは膜中のプロトンの拡散係数を示す。この数式(4)は、拡散方程式によって得られるプロトンの移動時間を考慮したものであり、実験的に得られるものである。この数式(4)によって求めた定数αを用いれば、処理時間Tfは、応答時間Twより長く、プロトンの移動時間を考慮した時間として得ることができる。また、定数βは0に設定しても良い。
図7は、本発明の第2実施例としての燃料電池システム100Aの電気的構成を示すブロック図である。図7は、2次電池60の替わりに補助電源としてキャパシタ65を採用している点以外は、図2と同じである。キャパシタ65としては電気2重層キャパシタを採用することができるが、他の充・放電可能な補助電源で構成しても良い。なお、他の燃料電池システム100Aのシステム構成は図1の燃料電池システム100と同じである。
Tf2=Tf×2-2…(5)
本実施例は、第1実施例のFC出力抑制制御(図3のステップS40)の制御方法以外は、システム構成および処理手順は第1実施例と同じである。従って、その相違点のみを以下に説明する。
図12は、本発明の第4実施例として、制御部10が行う燃料電池システム100の制御手順を示したフローチャートである。図12は、ステップS25の処理が追加されている点以外は第1実施例の図3と同じである。なお、本実施例の燃料電池システムは、図1及び図2で説明した第1実施例のシステム構成と同じである。第1実施例との相違点を以下に説明する。
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上記実施例において、燃料電池スタックFCとして固体高分子型の燃料電池を採用していたが他の燃料電池であっても良い。例えば、水素分離膜を備えた水素分離膜電池であっても良い。また、燃料電池システム100、100Aには水素タンク21が備えられていたが、他の水素貯蔵装置でもよく、例えば、改質機が備えられていても良い。
上記実施例においてFC出力抑制制御では、出力電力または出力電圧を単位時間当たりに一定比率で変化させていたが、一定比率で変化させなくともよく、例えば、出力電力または出力電圧は、予め準備されたマップに応じて制御されるものとしても良い。
上記実施例において、ステップS20において触媒に対する負荷の大きさを判定していたが、触媒に対する負荷を基準とした判定基準でなくとも良く、例えば、燃料電池の電解質膜の劣化につながるような急激な出力変化の要求であるか否かを判定する基準であるとしても良い。
上記実施例において、FC通常出力制御として、燃料電池システム100に対して出力要求がされた後に、直ちに要求後出力電力W1を出力するように指令値を設定する制御を行っていたが、そのような制御でなくとも良い。即ち、燃料電池システム100に出力要求がなされた後から、要求後出力電力W1が指令値として設定されるまでに若干の遅延時間(例えば1秒以下の遅延時間)が生じていても良い。ただし、その場合であっても、FC抑制出力処理における処理時間Tfは、その遅延時間よりも長く設定されることが好ましい。
上記実施例において、FC出力抑制処理とFC通常出力制御処理のいずれを実行するかの判断方法としては、上記実施例で用いたもの以外の方法を採用することも可能である。例えば、外部負荷から燃料電池システムに対して出力を増加する要求がされたときに、要求がされた要求時における燃料電池の出力である要求前出力と、要求によって要求された出力である要求後出力との差の絶対値である出力変化量を所定の閾値と比較し、出力変化量が所定の閾値より小さいことを含む第1の条件に合致する場合には、直ちに燃料電池が要求後出力を出力するように制御する通常制御を行うようにしても良い。また、出力変化量が所定の閾値より大きいことを含む第2の条件に合致する場合には、燃料電池が要求時から要求後出力を出力するまでに要する燃料電池出力到達時間が、通常制御を行った場合の燃料電池出力到達時間より長くなるように出力抑制制御を行うとともに、燃料電池の出力が要求後出力に対して不足する出力を補助電源に補償させる出力補償制御を行うようにしても良い。
20…水素系統
21…水素タンク
22…水素供給配管
23…圧力調整バルブ
24…ガスフローメータ
25…水素排出配管
26…圧力計
27…水素排出バルブ
30…空気系統
31…エアコンプレッサ
32…空気供給配管
33…圧力調整バルブ
34…ガスフローメータ
35…空気排出配管
36…圧力計
40…電圧センサ
50…アクセルペダル
60…2次電池
65…キャパシタ
70…DC/DCコンバータ
80…DC/ACインバータ
100、100A…燃料電池システム
DCL…直流電源ライン
FC…燃料電池
Fv…出力電圧降下率
Iw…出力増加率
MT…モータ
Td…遅延時間
Tf、Tf2、Tf3…処理時間
Ti…増加要求時間
Tw…燃料電池の応答時間
Vf…燃料電池の出力電圧
ΔVr…電圧差
Wb…補助電源の出力電力
Wbs…補償出力電力量
Wbc…充電電力量
Wf、Wfa…出力電力
Wfs…余剰出力電力量
Wne…不足電力
ΔWr…要求増加量
Claims (7)
- 燃料電池システムであって、
電極に触媒が配置されている燃料電池と、
補助電源と、
外部負荷からの前記燃料電池システムに対する出力要求に応じて前記燃料電池および前記補助電源の出力を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、所定の周期で前記出力要求を検出し、前記出力要求が第1の値から第2の値に増大したときに、
(i)前記第1の値と前記第2の値の差の絶対値である出力要求の変化量が所定の閾値以下である場合に、前記燃料電池の出力の指令値を、前記出力要求が前記第1の値であったときの前記燃料電池に対する第1の指令値から、前記第2の値に相当する出力電力を出力させる第2の指令値に、直ちに変化させる通常制御を実行し、
(ii)前記出力要求の変化量が所定の閾値より大きい場合に、前記触媒に対する負荷が大きい出力要求がなされたものとして、前記出力要求の変化を検出したときから、前記燃料電池の出力電力が前記第2の値に相当する出力電力に到達するまでの間の到達時間が、前記通常制御を行った場合の前記到達時間よりも長くなるように、前記燃料電池の出力の指令値を前記第1の指令値から前記第2の指令値まで漸次的に増大させて前記触媒が前記電極から溶出することを抑制する出力抑制制御を行い、
前記制御部は、前記出力抑制制御において、前記出力要求の変化量が大きいほど、前記燃料電池の出力の指令値を緩やかに変化させて前記到達時間を長くし、
前記制御部は、前記通常制御と前記出力抑制制御において、前記燃料電池の出力が前記出力要求に対して不足する不足電力を前記補助電源に補償させる出力補償制御を行うことを特徴とする、燃料電池システム。 - 燃料電池システムであって、
電極に触媒が配置されている燃料電池と、
補助電源と、
外部負荷からの前記燃料電池システムに対する出力要求に応じて前記燃料電池および前記補助電源の出力を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、所定の周期で前記出力要求を検出し、前記出力要求が第1の値から第2の値に増大したときに、
(i)前記第1の値と前記第2の値の差の絶対値である出力要求の変化量が所定の閾値以下である場合、または、前記出力要求の変化を検出したときにおける前記燃料電池の出力が所定の出力以上である場合に、前記燃料電池の出力の指令値を、前記出力要求が前記第1の値であったときの前記燃料電池に対する第1の指令値から、前記第2の値に相当する出力電力を出力させる第2の指令値に、直ちに変化させる通常制御を実行し、
(ii)前記出力要求の変化量が所定の閾値より大きく、かつ、前記出力要求の変化を検出したときにおける前記燃料電池の出力が所定の出力より小さい場合に、前記触媒に対する負荷が大きい出力要求がなされたものとして、前記出力要求の変化を検出したときから、前記燃料電池の出力電力が前記第2の値に相当する出力電力に到達するまでの間の到達時間が、前記通常制御を行った場合の前記到達時間よりも長くなるように、前記燃料電池の出力の指令値を前記第1の指令値から前記第2の指令値まで漸次的に増大させて前記触媒が前記電極から溶出することを抑制する出力抑制制御を行い、
前記制御部は、前記出力抑制制御において、前記出力要求の変化量が大きいほど、前記燃料電池の出力の指令値を緩やかに変化させて前記到達時間を長くし、
前記制御部は、前記通常制御と前記出力抑制制御において、前記燃料電池の出力が前記出力要求に対して不足する不足電力を前記補助電源に補償させる出力補償制御を行うことを特徴とする、燃料電池システム。 - 請求項1または請求項2に記載の燃料電池システムであって、
前記補助電源は、前記燃料電池で発電した電力の充電が可能であり、
前記制御部は、前記出力要求において要求された出力を超えて発電された余剰電力を前記補助電源に充電する、燃料電池システム。 - 請求項3に記載の燃料電池システムであって、
前記余剰電力は、前記出力抑制制御によって前記燃料電池の出力が前記出力要求において要求された出力に到達した後も、前記燃料電池が出力電力を増加する運転を継続することによって得られる電力を含む、燃料電池システム。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の燃料電池システムであって、
前記制御部は、前記出力抑制処理において前記燃料電池の出力を一定の比率で変化させる、燃料電池システム。 - 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の燃料電池システムであって、さらに、
前記補助電源の充電残量を検出する充電残量検出部を備え、
前記制御部は、前記出力抑制制御を実行するときに、前記補助電源の充電残量を検出し、前記出力補償制御において前記補助電源が出力する電力量が、前記充電残量を超えないように、前記出力抑制制御を行う、燃料電池システム。 - 電極に触媒が配置されている燃料電池と、補助電源と、外部負荷からの出力要求に応じて前記燃料電池および前記補助電源の出力を制御する制御部と、を備える燃料電池システムを制御する方法であって、
(a)所定の周期で前記出力要求を検出する工程と、
(b)前記工程(a)において前記出力要求が第1の値から第2の値に増大したときに、
(i)前記第1の値と前記第2の値の差の絶対値である出力要求の変化量が所定の閾値以下である場合に、前記燃料電池の出力の指令値を、前記出力要求が前記第1の値であったときの前記燃料電池に対する第1の指令値から、前記第2の値に相当する出力電力を出力させる第2の指令値に、直ちに変化させる通常制御を実行し、
(ii)前記出力要求の変化量が所定の閾値より大きい場合に、前記触媒に対する負荷が大きい出力要求がなされたものとして、前記出力要求の変化を検出したときから、前記燃料電池の出力電力が前記第2の値に相当する出力電力に到達するまでの間の到達時間が、前記通常制御を行った場合の前記到達時間よりも長くなるように、前記燃料電池の出力の指令値を前記第1の指令値から前記第2の指令値まで漸次的に増大させて前記触媒が前記電極から溶出することを抑制する出力抑制制御を行う工程と、
(c)前記出力抑制制御において、前記出力要求の変化量が大きいほど、前記燃料電池の出力の指令値を緩やかに変化させて前記到達時間を長くする工程と、
(d)前記通常制御と前記出力抑制制御において、前記燃料電池の出力が前記出力要求に対して不足する不足電力を前記補助電源に補償させる出力補償制御を行うことを特徴とする、方法。
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