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JP5289220B2 - 光干渉断層法を用いる撮像装置、制御方法、及び、プログラム - Google Patents
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光干渉断層法を用いる撮像装置、制御方法、及び、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、光干渉断層法を用いる撮像装置、制御方法、プログラム、及び、記憶媒体に関し、特に医療分野に用いられる干渉光学系を用いた光干渉断層法を用いる撮像装置、制御方法、プログラム、及び、記憶媒体に関するものである。
現在、光学機器を用いた眼科用機器には様々なものがある。例えば、前眼部撮影機、眼底カメラ、共焦点レーザー走査検眼鏡(Scanning Laser Ophthalmoscope:SLO)等で
ある。中でも、光干渉断層法(Optical Coherence Tomography:OCT)を用いる撮像装置(以下、OCT装置とも呼ぶ。)は、被検査物の断層像(断層画像)を高解像度に得ることができるため、網膜の専門外来では必要不可欠な装置になりつつある。
OCT装置では、光源として低コヒーレント光源が用いられている。光源からの光はビームスプリッタなどの分割光路を介して測定光と参照光に分けられる。測定光は測定光路を介して眼などの被検査物に照射され、その戻り光は検出光路を介して検出位置に導かれる。戻り光とは、被検査物の光の照射方向に対する界面に関する情報等が含まれる反射光や散乱光のことである。参照光は参照光路を介して検出位置に導かれる。検出位置には戻り光と参照光が干渉した干渉光が入力される。具体的には、干渉光は、分光器などの光学素子を介して波長単位に分解された後(干渉光の波長スペクトルを一括して得た後)、CCDラインセンサ、CMOSラインセンサなどの光電変換素子に導かれる。そして、光電変換素子によって、干渉光の強度が、波長毎に、アナログ電気信号に変換される。さらに、変換されたアナログ電気信号はA/D変換器でデジタル電気信号に変換される。また、変換されたデジタル電気信号には、フーリエ変換処理などが施される。それにより、被検査物の断層像が得られる。一般的に、一括して得られた波長スペクトルから被検査物の断層像を得るOCT装置は、SD−OCT(Spectral Domain OCT)装置と呼ばれている。
OCT装置において、干渉光の干渉成分の強度は、干渉光全体の強度に対して著しく小さい。具体的には、ダイナミックレンジが10bit(1024階調)のA/D変換器を用いて干渉光の強度(アナログ電気信号;光電変換信号)をデジタル電気信号に変換した場合、干渉光における干渉成分の強度は、100階調程度の大きさとなる。即ち、A/D変換器のダイナミックレンジの10%程度の大きさとなる。そのため、干渉光の光電変換信号をそのままA/D変換すると、断層像を得るために必要な干渉成分のデジタル信号レベル(デジタル電気信号のレベル)は著しく小さくなってしまい、得られる断層像は階調性の乏しい画像となってしまう。
このような問題に鑑みた従来技術として、干渉光のパワースペクトルを全周波数帯域にわたって積分し、その積分値に応じてA/D変換器の測定レンジを設定する技術がある(特許文献1)。
ところで、眼底の状態を観測するためのSD−OCT装置には、眼の組織の吸収特性や反射特性、及び、網膜等の眼底の断層情報を取得するための分解能を鑑みて、815〜865nmの波長域の光を用いることが好ましい。現在一般的に市場で入手可能な光源において、そのような波長域の光は、図4(a)の波形1301に示すように、波長毎に強度が異なる波長特性を有する。そして、そのような光を用いて得られる干渉光の波形は、図4(a)の波形1302のようになる。なお、図4(a)では、干渉光の状態をわかり易くするため、干渉成分の光強度を大きく、波数を小さく示している。
波形1302に示すような干渉光に基づいて、特許文献1に開示の方法でA/D変換器
の測定レンジを設定すると、上述した波長毎の強度のばらつきが考慮されないため、A/D変換器のダイナミックレンジを有効利用することができない場合がある。そのため、良好な眼底の断層像を得ることが困難となってしまう。
特開平5−60615号公報
そこで、本発明は、A/D変換器のダイナミックレンジを有効利用することができ、ひいては良好な断層画像を得ることのできる技術を提供することを目的とする。
本発明の撮像装置は、光源からの光を測定光と参照光とに分割し、測定光を被検査物に照射したときに被検査物から戻される戻り光と、参照光とによる干渉光の波長毎の強度を取得した光電変換手段によって干渉光の波長毎の強度をアナログ電気信号に変換し、アナ
ログ電気信号をA/D変換手段により変換して得たデジタル電気信号に基づいて被検査物の断層画像を取得する撮像装置であって、光電変換手段に参照光の波長毎の強度を取得させる取得手段と、光電変換手段によって参照光の波長毎の強度から変換されたアナログ電気信号をA/D変換手段により変換して得たデジタル電気信号である参照光信号の波長毎の値が、A/D変換手段の入力レンジの中央部となるように、光電変換手段から出力されるアナログ電気信号の波長毎の値、あるいはA/D変換手段の波長毎の入力レンジを調整する調整手段と、を有する。
本発明の制御方法は、光源からの光を測定光と参照光とに分割し、測定光を被検査物に照射したときに被検査物から戻される戻り光と、参照光とによる干渉光の波長毎の強度を取得した光電変換手段によって干渉光の波長毎の強度をアナログ電気信号に変換し、アナログ電気信号をA/D変換手段により変換して得たデジタル電気信号に基づいて被検査物の断層画像を取得する撮像装置の制御方法であって、光電変換手段に参照光の波長毎の強度を取得させるステップと、光電変換手段によって参照光の波長毎の強度から変換されたアナログ電気信号をA/D変換手段により変換して得たデジタル電気信号である参照光信号の波長毎の値が、A/D変換手段の入力レンジの中央部となるように、光電変換手段から出力されるアナログ電気信号の波長毎の値、あるいはA/D変換手段の波長毎の入力レンジを調整するステップと、を有する。
本発明のプログラムは、光源からの光を測定光と参照光とに分割し、測定光を被検査物に照射したときに被検査物から戻される戻り光と、参照光とによる干渉光の波長毎の強度を取得した光電変換手段によって干渉光の波長毎の強度をアナログ電気信号に変換し、アナログ電気信号をA/D変換手段により変換して得たデジタル電気信号に基づいて被検査物の断層画像を取得する撮像装置に、光電変換手段に参照光の波長毎の強度を取得させ、光電変換手段によって参照光の波長毎の強度から変換られたアナログ電気信号をA/D変換手段により変換して得たデジタル電気信号である参照光信号の波長毎の値が、A/D変換手段の入力レンジの中央部となるように、光電変換手段から出力されるアナログ電気信号の波長毎の値、あるいはA/D変換手段の波長毎の入力レンジを調整させる
本発明によれば、A/D変換器のダイナミックレンジを有効利用することができ、ひいては良好な断層画像を得ることのできる技術を提供することができる。
本実施形態に係る撮像装置の構成の一例を示す図。 A/D変換器の入力レンジを設定する際の処理の流れの一例を示す図。 本実施形態に係る画像情報処理部の機能・構成の一例を示す図。 参照光信号、干渉光信号、リファレンス信号の一例を示す図。 干渉光信号の一例を示す図。 干渉光信号の一例を示す図。 断層像を撮影する際の処理の流れの一例を示す図。 断層像を撮影する際の処理の流れの一例を示す図。 参照光信号、オフセット調整テーブル、増幅テーブルの一例を示す図。
<実施例1>
本発明の実施例1に係る撮像装置(光干渉断層法を用いる撮像装置)およびその制御方法として、眼科用のOCT装置および該装置による撮像方法(光干渉断層法を用いる撮像方法)について図を用いて説明する。
(構成)
まず、本実施例に係るSD−OCT装置の構成について説明する。図1(a)は本実施例に係るSD−OCT装置の構成を示す図である。光源101から出射された光はビームスプリッタ102によって参照光112と測定光111とに分割される。測定光111は、観察対象(被検査物;眼105)に照射されると、反射や散乱によって戻り光113となって戻される。戻り光113と参照光112は、ビームスプリッタ102によって合波され、干渉光114となる。干渉光114は、回折格子107により分光され、レンズ108を通ってラインセンサ109に照射される。そして、ラインセンサ109が、干渉光の強度を波長毎にアナログ電気信号に変換(光電変換)し、画像情報処理部110に出力する。画像情報処理部110は、入力されたアナログ電気信号をデジタル電気信号に変換(A/D変換)し、波長毎のデジタル電気信号に基づいて被検査物の断層像(断層画像)を取得する。具体的には、画像情報処理部110は、波長毎のデジタル電気信号にフーリエ変換処理などの処理を施すことにより、眼105の断層像を得る。
画像情報処理部110の機能を図3(a)のブロック図を用いてより詳しく説明する。画像情報処理部110は、A/D変換器301、D/A変換器302、FFT(Fast Fourier Transform)処理部303、メモリ304で構成されている。A/D変換器301は、D/A変換器302から出力されるTop_ref信号305を入力レンジの上限、Bottom_ref信号306を下限として、アナログ電気信号を1024階調(10bit)のデジタル
電気信号に変換する。A/D変換器301の出力(デジタル電気信号)は、メモリ304に記録される。また、メモリ304には、後述するA/D変換器301のリファレンステーブルが記録される。FFT処理部303はメモリ304に記録されたデジタル電気信号をFFT変換する。FFT変換された信号は、不図示のPCなどの計算手段で所定の処理が施され、(眼底の)断層像に変換される。
光源101についてより詳しく説明する。光源101から出射される光は、眼を測定することを鑑みると、近赤外光が望ましい。その波長は、得られる断層像の横方向(光軸と垂直な方向)の分解能に影響し、短波長であることが望ましい。また、バンド幅(波長幅)は、得られる断層像の光軸方向の分解能に影響するため、重要なパラメーターである。本実施例では光源101として、代表的な低コヒーレント光源であるSLD(Super Luminescent Diode)を用いる。また、光源101から出射される光の(中心の)波長は84
0nm、バンド幅は50nmとする。
図4(a)に光源101からの光の波長特性(周波数特性)を示す。波長特性は、ガウシアン曲線と一致することが理想的である。しかしながら現状では、波長特性は波形13
01のようになる。具体的には、815〜865nmの波長域(50nmのバンド幅)の光を実現するために、中心波長の異なる光を出射する2つの光源(例えば、LED)が用いられている。そのため、波形1301は2つのピークを有する。
なお、光源は、低コヒーレント光が出射できればよく、ASE(Amplified Spontaneous Emission)等であってもよい。また、被検査物(測定部位の種類)に応じて、光源を選択してもよい(例えば、使用する光の波長域を選択し、それに応じて光源を決定してもよい)。
参照光112の光路についてより詳しく説明する。ビームスプリッタ102によって分割された参照光112は、ミラー106により反射され、ビームスプリッタ102に戻る。ビームスプリッタ102によって分割されてからビームスプリッタ102に戻るまでの参照光112の光路長は、ビームスプリッタ102によって分割されてから戻り光113となってビームスプリッタ102に戻るまでの測定光111の光路長と等しくされる。それにより、参照光112と測定光111(戻り光113)を干渉させることができる。
測定光111の光路についてより詳しく説明する。ビームスプリッタ102によって分割された測定光111は、XYスキャナ103のミラーに入射され、反射される。XYスキャナ103で反射された測定光111は、レンズ104を介して網膜上に集光される。そして、測定光111は、網膜で反射や散乱し、戻り光113となって戻される。戻り光113は、レンズ104、XYスキャナ103のミラーを介してビームスプリッタ102に入射される。XYスキャナ103は、眼105の網膜上を光軸に垂直な方向にラスタースキャンするためのものである。測定光111の中心はXYスキャナ103のミラーの回転中心と一致するように調整されている。
なお、図1(a)では、XYスキャナ103を1つのミラーとして示しているが、実際にはXスキャン用ミラーとYスキャン用ミラーとの2枚のミラーが近接して配置されている。
次に分光系についてより詳しく説明する。干渉光114は、回折格子107により、光源101から出射される光の(中心の)波長、バンド幅と同じ波長条件で分光される。即ち、図4(a)に示したような波長特性の光が、回折格子107、レンズ108を介してラインセンサ109の全長に照射される。それにより、図4(b)に示すように、図4(a)の横軸である波長(光波長)がそのまま画素位置となる。
また、本実施例では、ラインセンサ109へ導かれる戻り光113(干渉光114中の戻り光)を遮断することにより、参照光112のみをラインセンサ109に照射する制御を行う。具体的には、XYスキャナ103のミラーを大きく動かすことにより、測定光111をレンズ104から外す。それにより、ラインセンサ109には参照光のみが入射されることになる。
なお、本実施例では、ラインセンサ109として、1ラインの画素数が1024(画素位置0〜1023)であるCCDラインセンサを用いるものとするが、ラインセンサ109はCMOSラインセンサであってもよい。
また、上記各ユニット(機能)は制御部120がプログラムを実行することにより制御される。例えば、プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に格納されており、コンピュータ(制御部120)は、該記憶媒体からプログラムを読み出し実行することで上記各ユニットを制御する。上記記憶媒体は、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、ブルーレイディスクなどである。
(動作)
次に、本実施例に係るSD−OCT装置の動作について説明する。
図2を用いて、A/D変換器301の入力レンジ(具体的には、リファレンス信号(リ
ファレンス電圧))を設定する際の処理の流れについて説明する。本実施例では、戻り光113を遮断した状態でA/D変換器301により得られるデジタル電気信号(参照光信号)の波長毎の値が、A/D変換器301の入力レンジの中央部となるように、A/D変換器301の波長毎の入力レンジを調整する。中央部は、A/D変換器301の入力レンジの中間値(あるいは半分となる値)であることが好ましいが、必ずしもこれに限らない。中央部は、該中間値の上下近傍を含む範囲内の値であってもよい(即ち、参照光信号の波長毎の値が、A/D変換器301の入力レンジの中間値の上下近傍を含む範囲内の値となるように、A/D変換器301の波長毎の入力レンジを調整すればよい)。中間値の上下近傍を含む範囲は、本発明の効果を得られる(A/D変換器のダイナミックレンジを有効に利用できる)範囲である。
まず、制御部120が、A/D変換器301の入力レンジの上限(Top_ref信号の値)
と下限(Bottom_ref信号の値)に初期値を設定する(S201)。初期値は、例えば、波長毎(画素位置毎)に異なる値であってもよいし、同じ値であってもよい。
次に、制御部120が、測定光111がレンズ104から外れるように(即ち、ラインセンサ109に参照光112のみが入射するように)、XYスキャナ103のミラーを動かす(制御する)。そして、その状態でA/D変換器301によって得られるデジタル電気信号を参照光信号としてメモリ304に記録する(S202)。
次に、制御部120が、参照光信号の波長毎の値のピーク(本実施例では2つのピークのうち大きい方)を検出し、そのピークの値(ピーク値)が800以上か否か判定する(S203)。ピーク値が800以上である場合には(S203:YES)、Top_ref信号
の値を3%増加し(S204)、S202へ戻る。なお、参照光信号の値は、Top_ref信
号の値を1023、Bottom_ref信号の値を0として算出される。そのため、Top_ref信号
の値を大きくすれば、参照光信号の値は小さくなる。ピーク値が800未満となるまで、S202〜S204の処理を繰り返す。ピーク値が800未満の場合には(S203:NO)、S205へ進む。
S205では、制御部120が、ピーク値が600以下か否かを判定する。ピーク値が600以下の場合には(S205:NO)、Top_ref信号の値を3%減少し(S206)
、S207へ進む。S207では、S202と同様に参照光信号が取得され記録される。ピーク値が600より大きくなるまで、S205〜S207の処理を繰り返す。ピーク値が600より大きい場合には(S205:YES)、S208へ進む。
なお、本実施例では、Top_ref信号の値を±3%増減する方法を用いているが、ピーク
値が所定の範囲(本実施例では601から799の範囲)内に収まればリファレンス電圧をどのように調整してもよい。例えば、Top_ref信号の値を増減する割合を変更しても良
い(±3%でなくてもよい)。
次に、制御部120が、S202〜S207の工程を得て設定されたリファレンス電圧(入力レンジ)で、複数ライン分の参照光信号を取得する。そして、取得した複数ライン分の参照光信号をノイズを除去するために平均し、1ライン分の参照光信号としてメモリ304に記録する(S208)。
次に、制御部120が、記録された1ライン分の参照光信号の波長毎(画素位置毎)の値に第1の所定値、第2の所定値を乗算した値を、それぞれ、波長毎のTop_ref信号の値
、Bottom_ref信号の値として設定(再設定)する(S209)。具体的には、参照光信号(図4(b)の符号801)の波長毎の値に1.2を乗算した値を、波長毎のTop_ref信
号(図4(b)の符号802)の値とする。参照光信号の波長毎の値に0.8を乗算した値を、波長毎のBottom_ref信号(図4(b)の符号803)の値とする。設定された波長毎のTop_ref信号の値とBottom_ref信号の値は、リファレンステーブルとしてメモリ30
4に記録される。
以上の処理を経て、A/D変換器301の波長毎の入力レンジが調整される。
このように、本実施例では、参照光信号の波長毎の値に第1の所定値、第2の所定値を乗算した値が、それぞれ、波長毎のTop_ref信号の値、Bottom_ref信号の値とされる。そ
れにより、参照光信号の値を波長(画素位置)によらず一定(本実施例では512)とすることができる。
なお、上記の方法は、光源の特性、装置を構成する光学系の特性、被検査物の光の吸収特性、反射特性に鑑みた方法であり、光源の特性、被検査物の特性に応じて入力レンジの調整方法を選択してもよい。例えば、初期値を設定するために用いた1.2や0.8、入力レンジを再調整するために用いた±3%,600,800などの値を変更してもよい。
図7を用いて、被検査物(本実施例では眼(眼底))の断層像を撮影する際の処理の流れを説明する。なお、干渉光がラインセンサ109に照射され、波長毎(画素位置毎)のアナログ電気信号が画像情報処理部110に入力されるまでの動作については、上述したとおりであるため説明を省略する。以下では、画像情報処理部110の動作について詳しく説明する。
まず、制御部120が、画素位置nを“0”に設定する(S1501)。次に、制御部120が、メモリ304に記録されたリファレンステーブルから、画素位置nに対応するTop_ref信号の値とBottom_ref信号の値を読み出し、D/A変換器302を介してA/D
変換器301に設定する(S1502)。
そして、A/D変換器301が、設定されたTop_ref信号の値とBottom_ref信号の値に
基づいて、入力されるアナログ電気信号(画素位置nのアナログ電気信号)をデジタル電気信号(干渉光信号)に変換する(S1503)。そして、干渉光信号をメモリ304に記録する(S1504)。
次に、制御部120が、nに1を加算し(S1505)、nが1024か否か判定する(S1506)。nが1024未満であった場合には(S1506:NO)、S1502へ戻る。nが1024になった場合(S1506:YES)、即ち、1ライン上の全ての画素位置についてA/D変換が行われた場合には、S1507へ進む。
次に、FFT処理部303が、メモリ304に記録された1ライン分の干渉光信号をFFT変換する(S1507)。FFT変換された信号は、不図示のPCに送られ、断層像に変換される。
図5(a)は、Top_ref信号とBottom_ref信号の値が初期値である場合に得られる干渉
光信号901の様子を示す図である。図5(a)には、参照光信号801、Top_ref信号
802、及び、Bottom_ref信号803を併せて示している。図5(b)は、Top_ref信号
802とBottom_ref信号803を用いて得られる干渉光信号902を示す図である。図示するように、干渉光信号902は、特定のレベル(512レベル)を中心として干渉成分を有する信号となる。
上述したように、本実施例によれば、光源からの光の波長特性を考慮して、A/D変換器の波長毎の入力レンジが調整される。それにより、A/D変換器のダイナミックレンジを有効利用することができ、ひいては良好な断層画像を得ることができる。
<実施例2>
次に、本発明の実施例2に係る光干渉断層撮像装置および方法について図を用いて説明する。実施例1ではA/D変換器の波長毎の入力レンジを調整したが、本実施例では、ラインセンサから出力されるアナログ電気信号の波長毎の値を調整する。
なお、実施例2で用いるA/D変換器は、0Vを中心とするref信号(Top_ref信号、Bottom_ref信号)に応じてA/D変換するものである。すなわち、本実施例では、Top_ref
信号が+refV、Bottom_ref信号が−refVとなるA/D変換器を用いる。また、ここでは
、実施例1の説明と合わせるため、アナログ入力信号レベルが−refVのときに、デジタ
ル信号として0が出力されるものとする。アナログ入力信号レベルが0Vのときに、デジタル信号として512が出力されるものとする。アナログ入力信号レベルが+refVのと
きに、デジタル信号として1023が出力されるものとする。また、実施例2では、Top_ref信号とBottom_ref信号、すなわちref信号の値は、波長の値(画素位置)によらず同じ値であるものとする。
(構成)
まず、本実施例に係る撮像装置の画像情報処理部110の構成について図3(b)を用いて説明する。なお、他の機能は図1(a)と同様のため、説明を省略する。また、図3(b)において、実施例1(図3(a))と同様の機能については同じ符号を付し、説明を省略する。
オフセット調整器401は、D/A変換器302から出力されるオフセット信号403を用いて、ラインセンサ109から出力されるアナログ電気信号を調整する。具体的には、オフセット調整器401は、ラインセンサ109から出力されるアナログ電気信号の値に所定のオフセット値(オフセットレベル;オフセット調整値)を加算して出力する回路である。
可変増幅器402は、D/A変換器302から出力されるゲイン信号404を用いて、オフセット値が加算されたアナログ電気信号の値を、所定の増幅率で増幅して出力する回路である。
(動作)
次に、本実施例に係る撮像装置の動作について説明する。
図8(a)を用いて、オフセット信号403の値(オフセット値)、及び、ゲイン信号404の値(増幅率)を設定(調整)する際の処理の流れについて説明する。
まず、制御部120が、オフセット調整器401にオフセット値の初期値(本実施例では“0”)を設定し、可変増幅器402に増幅率の初期値(所定の値)を設定する(S1701)。
次に、制御部120が、測定光111がレンズ104から外れるように、XYスキャナ103のミラーを動かし(制御し)、その状態で複数ライン分の参照光信号を取得する。そして、取得した参照光信号を平均し、1ライン分の参照光信号としてメモリ304に記録する(S1702)。
次に、制御部120が、記録された1ライン分の参照光信号の波長毎の値に基づいて波長毎のオフセット値を調整する(S1703)。具体的には、10bit(1024階調)の中心である512レベルに参照光信号を合わせるため、波長毎(画素位置毎)に、512から参照光信号の値Ca(n)を減算した値をオフセット値O(n)とする(式1)。なお、nは画素位置を示す0〜1023の整数である。調整(算出)された波長毎のオフセット値はオフセットレベル調整テーブルとしてメモリ304に記録される。図9(a)は参照光信号801とオフセット調整テーブル1901の関係を示す図である。
O(n)=512−Ca(n) (式1)
このように、参照光信号の波長毎の値に基づいて波長毎のオフセット値を調整することにより、参照光信号の値を波長(画素位置)によらず一定(本実施例では512)とすることができる。
次に、制御部120が、記録された1ライン分の参照光信号の波長毎の値に基づいて波長毎の増幅率の値を調整する(S1704)。具体的には、波長毎(画素位置毎)に、1024を参照光信号の値Ca(n)で除算した値を増幅率G(n)とする(式2)。調整(算出)された波長毎の増幅率は増幅テーブルとしてメモリ304に記録される。図9(
b)は参照光信号801と増幅テーブル2001の関係を示す図である。
G(n)=1024÷Ca(n) (式2)
以上の処理を経て、オフセット値及び増幅率が設定される。
次に、図8(b)を用いて、被検査物の断層像を撮影する際の処理の流れを説明する。以下では、画像情報処理部110の動作について詳しく説明する。
まず、制御部120が、画素位置nを“0”に設定する(S1801)。次に、S1802において、制御部120が、メモリ304に記録されたオフセット調整テーブルから、画素位置nに対応するオフセット値O(n)を読み出し、D/A変換器302を介してオフセット調整器401に送る(設定する)。また、増幅テーブルから画素位置nに対応する増幅率G(n)を読み出し、D/A変換器302を介して可変増幅器402に送る(設定する)。
そして、オフセット調整器401及び可変増幅器402により、干渉光のアナログ電気信号の値が調整され、A/D変換器301によってデジタル電気信号(干渉光信号)に変換される(S1803)。
S1804〜S1807の処理は、図7のS1504〜S1507の処理と同様のため説明を省略する。但し、nが1024未満であった場合には(S1806:NO)、S1802へ戻る。
図6(a)は、調整されたオフセット値を用いて得られる干渉光信号2101を示す図である。図示するように、干渉光信号2101は、特定のレベル(512レベル)を中心として干渉成分を有する信号となる。図6(b)は、調整されたオフセット値及び増幅率を用いて得られる干渉光信号2201を示す図である。
上述したように、本実施例によれば、光源からの光の波長特性を考慮して、アナログ電気信号の波長毎の値が調整される。それにより、A/D変換器のダイナミックレンジを有効利用することができ、ひいては良好な断層像を得ることができる。
なお、実施例1と実施例2を組み合わせてもよい。例えば、干渉光のオフセット成分をオフセット調整器401で調整し、A/D変換器301のTop_ref信号の値を参照光情報
に基づき画素ごとに調整することにより、A/D変換器301のダイナミックレンジを有効に使用することができる。
<実施例3>
実施例1,2ではSD−OCT装置に本発明を適用した例を説明したが、本実施例では、本発明をFD−OCT(Fourier domain OCT)の別の方式であるSS−OCT(Swept Source OCT)に適用した例について説明する。なお、実施例1,2と同様の構成等については説明を省略する。
図1(b)は、SS−OCT装置の構成を示す図である。SS−OCTでは、分光器で干渉光を分光するのではなく、光源115から出力される光の波長を切り換える。具体的には、光源115として、バンド幅を持った低コヒーレント光ではなく、光の波長を走査(変更)することのできる光源(Swept Source)が用いられる。そして、受光素子116が、干渉光の強度をアナログ電気信号に変換し、画像情報処理部110へ送信する。光源の波長の走査と画像情報処理部110の動作を同期させることにより、実施例1,2と同様の参照光信号、干渉光信号が得られる。
そして、実施例1,2と同様にアナログ電気信号の波長毎の値やA/D変換器の波長毎の値を調整することにより、A/D変換器のダイナミックレンジを有効利用することができ、ひいては良好な断層像を得ることができる。
なお、光源115は、例えば、リング型のファイバレーザ共振器内に、共振器長を微小に変化させることのできるミラー共振器を挿入することで実現できる。また、受光素子116としては、例えば、PIN型フォトダイオードを適用すればよい。
以上述べたように、本実施形態(実施例1〜3)によれば、アナログ電気信号の波長毎の値やA/D変換器の波長毎の値を調整することにより、A/D変換器のダイナミックレンジを有効利用することができ、ひいては良好な断層像を得ることができる。
なお、上記実施例1〜3において、3次元の断層像を取得する場合には、XYスキャナにより測定光の集光位置(2次元方向(測定光の光軸に垂直な方向)の位置)を動かせばよい。そして、集光位置毎にS1501〜S1507やS1801〜S1807の工程を繰り返し行えばよい。
なお、上記実施例1〜3では、XYスキャナのミラーを大きく動かすことにより、戻り光を遮断するものとしたが、戻り光を遮断することができれば、どのような方法を用いてもよい。例えば、シャッターなどによって測定光(戻り光)を遮断してもよい。
101,115…光源 102…ビームスプリッタ 105…眼 107…回折格子 109…ラインセンサ 110…画像情報処理部 111…測定光 112…参照光 113…戻り光 114…干渉光 116…受光素子 301…A/D変換器 801…参照光信号

Claims (17)

  1. 光源からの光を測定光と参照光とに分割し、前記測定光を被検査物に照射したときに前記被検査物から戻される戻り光と、前記参照光とによる干渉光の波長毎の強度を取得した光電変換手段によって前記干渉光の波長毎の強度をアナログ電気信号に変換し、前記アナログ電気信号をA/D変換手段により変換して得たデジタル電気信号に基づいて前記被検査物の断層画像を取得する撮像装置であって、
    前記光電変換手段に前記参照光の波長毎の強度を取得させる取得手段と、
    前記光電変換手段によって前記参照光の波長毎の強度から変換されたアナログ電気信号を前記A/D変換手段により変換して得たデジタル電気信号である参照光信号の波長毎の値が、前記A/D変換手段の入力レンジの中央部となるように、前記光電変換手段から出力されるアナログ電気信号の波長毎の値、あるいは前記A/D変換手段の波長毎の入力レンジを調整する調整手段と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記調整手段は、前記参照光信号の波長毎の値が、前記A/D変換手段の入力レンジの中央部となるように、前記光電変換手段から出力されるアナログ電気信号の波長毎の値、及び前記A/D変換手段の波長毎の入力レンジを調整することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記調整手段は、前記参照光信号の波長毎の値に第1の所定値を乗算した値を、前記波長毎の入力レンジの上限とし、前記参照光信号の波長毎の値に前記第1の所定値より小さい第2の所定値を乗算した値を、前記波長毎の入力レンジの下限とする
    ことを特徴とする請求項1あるいは2に記載の撮像装置。
  4. 前記調整手段は、
    前記参照光信号の波長毎の値を、前記参照光信号の波長毎の値のピーク値が所定の範囲内に収まるように調整し、
    前記ピーク値が所定の範囲内に収まるように調整された後の参照光信号の波長毎の値に前記第1の所定値を乗算し、
    前記ピーク値が所定の範囲内に収まるように調整された後の参照光信号の波長毎の値に前記第2の所定値を乗算する
    ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記A/D変換手段の波長毎の入力レンジが調整された後、
    前記A/D変換手段は、前記波長毎に、前記光電変換手段によって前記干渉光の波長毎の強度から変換されたアナログ電気信号を、調整後の入力レンジに基づいてデジタル電気信号に変換する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記調整後の入力レンジに基づいて変換して得たデジタル電気信号をフーリエ変換処理する処理手段をさらに有し、
    前記フーリエ変換処理により前記断層画像が取得される
    ことを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  7. 前記光電変換手段は、取得した光の波長毎の強度をアナログ電気信号に変換した後に、当該アナログ電気信号の波長毎の値を、予め定められた波長毎のオフセット値を加算して出力する回路であり、
    前記調整手段は、前記波長毎のオフセット値を調整する
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記波長毎のオフセット値が調整された後、
    前記光電変換手段は、前記干渉光の波長毎の強度から変換されたアナログ電気信号の波長毎の値を、調整後の前記波長毎のオフセット値を加算して出力する
    ことを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
  9. 前記光電変換手段は、前記波長毎のオフセット値が加算されたアナログ電気信号の波長毎の値を、予め定められた波長毎の増幅率で増幅して出力する回路であり、
    前記調整手段は、前記波長毎の増幅率を調整する
    ことを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  10. 前記波長毎のオフセット値、及び、前記波長毎の増幅率が調整された後、
    前記光電変換手段は、前記干渉光の波長毎の強度から変換されたアナログ電気信号の波長毎の値を、調整後の波長毎のオフセット値を加算した後に調整後の波長毎の増幅率で増幅して出力する
    ことを特徴とする請求項9に記載の撮像装置。
  11. 前記取得手段は、
    前記光電変換手段へ導かれる前記戻り光を遮断する遮断手段を含み、
    前記光電変換手段へ導かれる前記戻り光を遮断することにより、前記光電変換手段に前記参照光の波長毎の強度を取得させる
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の撮像装置。
  12. 前記取得手段は、
    前記被検査物への前記測定光の照射位置を走査する走査手段と、前記測定光が前記被検査物に照射されないように前記走査手段を制御する制御手段とを含み、
    前記測定光が前記被検査物に照射されないように前記走査手段を制御することにより、前記光電変換手段に前記参照光の波長毎の強度を取得させる
    ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の撮像装置。
  13. 前記撮像装置は、SD−OCT装置であり、前記光源から発生した所定の波長域を有する光による前記干渉光の波長毎の強度を取得する複数の受光素子を前記光源変換手段とし
    て有する
    ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の撮像装置。
  14. 前記撮像装置は、SS−OCT装置であり、前記光源から波長を変更して発生した光による前記干渉光の波長毎の強度を取得する受光素子を前記光電変換手段として有する
    ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の撮像装置。
  15. 前記光源からの光の波長は、被検査物の種類に応じて選択される
    ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の撮像装置。
  16. 光源からの光を測定光と参照光とに分割し、前記測定光を被検査物に照射したときに前記被検査物から戻される戻り光と、前記参照光とによる干渉光の波長毎の強度を取得した光電変換手段によって前記干渉光の波長毎の強度をアナログ電気信号に変換し、前記アナログ電気信号をA/D変換手段により変換して得たデジタル電気信号に基づいて前記被検査物の断層画像を取得する撮像装置の制御方法であって、
    前記光電変換手段に前記参照光の波長毎の強度を取得させるステップと、
    前記光電変換手段によって前記参照光の波長毎の強度から変換されたアナログ電気信号を前記A/D変換手段により変換して得たデジタル電気信号である参照光信号の波長毎の値が、前記A/D変換手段の入力レンジの中央部となるように、前記光電変換手段から出力されるアナログ電気信号の波長毎の値、あるいは前記A/D変換手段の波長毎の入力レンジを調整するステップと、
    を有することを特徴とする制御方法。
  17. 光源からの光を測定光と参照光とに分割し、前記測定光を被検査物に照射したときに前記被検査物から戻される戻り光と、前記参照光とによる干渉光の波長毎の強度を取得した光電変換手段によって前記干渉光の波長毎の強度をアナログ電気信号に変換し、前記アナログ電気信号をA/D変換手段により変換して得たデジタル電気信号に基づいて前記被検査物の断層画像を取得する撮像装置に、
    前記光電変換手段に前記参照光の波長毎の強度を取得させ、
    前記光電変換手段によって前記参照光の波長毎の強度から変換られたアナログ電気信号を前記A/D変換手段により変換して得たデジタル電気信号である参照光信号の波長毎の値が、前記A/D変換手段の入力レンジの中央部となるように、前記光電変換手段から出力されるアナログ電気信号の波長毎の値、あるいは前記A/D変換手段の波長毎の入力レンジを調整させる
    ことを特徴とするプログラム。
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