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JP5293290B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
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本発明は空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、タイヤ内部からの空気漏れを抑制すると共に、カーカス層の折り返し端部におけるゴムの酸化劣化を抑制して耐久性を向上させるようにした空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤのカーカス層として使用される有機繊維や金属繊維を撚り合わせたカーカスコードは、これを被覆するコートゴムがコード内部まで完全に浸透し難いため、コード内部の長手方向に沿って空隙が形成され、コードの長手方向に対する通気性が高くなっている。このため、空気充填タイヤでは、時間の経過と共に、インナーライナー層を透過した空気がカーカス層に到達し、この空気がカーカスコードをバイパスとして流れて折り返し端部に至り、折り返し端末から周囲のゴムに拡散して外部に漏れるという現象が生じる。そして、カーカス層の折り返し端末から拡散した空気は、周囲のゴムを酸化劣化させて、ビード部やサイドウォール部の耐久性を低下させるという問題があった。
このような空気漏れが生じる要因としては、空気透過防止層としてのインナーライナー層の厚さの不均一性が挙げられる。すなわち、インナーライナー層は、タイヤ加硫成形時の膨径工程において、クラウン部が他の部位よりも薄肉に形成されるため、タイヤ内部からの空気の透過速度が速く、クラウン部におけるカーカスコードに早期に侵入した空気が、サイドウォール側の折り返し端部まで押し流されて折り返し端末から拡散し、これが周囲のゴムを酸化劣化させて、ビード部やサイドウォール部の耐久性を低下させる原因になっていた。
したがって、カーカス層の折り返し端部は、その折り返し高さが高くなるほどビード部或いはサイドウォール部におけるゴム層の薄い領域に終端するために、カーカス層の折り返し高さが高いほど周囲のゴムの酸化劣化が促進されて、ビード部やサイドウォール部の耐久性を低下させると同時に、外部への空気漏れを増大させていた。
上述する問題を解消させるために、本発明者は、タイヤのクラウン部ではタイヤの耐圧性を阻害しない範囲において、空気のバイパスとなるカーカス層を極力少なくすること、さらには、カーカス層の折り返し端部側ではタイヤの運動性能を阻害しない範囲において、カーカス層の折り返し高さを極力低くすると共に、折り返し端末の近傍に空気の透過を抑制するための新たな手段を設けること、にそれぞれ着目して本発明を完成するに至った。
従来、車内騒音を低減させるなどのために、タイヤのクラウン部におけるカーカス層を中抜き構造にすると共に、カーカス層の折り返し高さを低くするようにした提案(例えば、特許文献1参照)がある。しかしながら、これらの提案では空気漏れの低減効果やゴム層の酸化劣化防止効果がある程度は期待できるものの、カーカス層の折り返し端部における耐久性の低下を抑制する対策としては未だ充分には満足し得るものではなかった。
特開2001ー187511号公報
本発明は、上述する問題点を解消するもので、タイヤ内部からの空気漏れを抑制すると共に、カーカス層の折り返し端部におけるゴムの酸化劣化を抑制して耐久性を向上させるようにした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、左右一対のビード部に埋設したビードコアの周囲にタイヤ内側から外側に向けて巻上げられた少なくとも一層のカーカス層と、該カーカス層の外周側に層間で互いにコード方向を交差させた少なくとも二層のスチールコードからなるベルト層とを配置した空気入りタイヤにおいて、前記カーカス層のうち最もタイヤ内側に位置する最内カーカス層を、前記ベルト層の両端部よりもタイヤ内側の領域において左右に分断して離間部を形成し、該最内カーカス層の離間部の位置に、タイヤ周方向に対するコード角度を0〜40°とするゴム被覆した繊維コード層又は空気透過係数を(1〜100)×10 -12 cc・cm/cm 2 ・sec・cmHgとする空気透過防止層を配置すると共に、前記最内カーカス層の巻上げ端末の高さをタイヤ断面高さの25%以下にし、かつ該カーカス層の巻上げ端末のタイヤ幅方向外側に空気透過係数が(1〜100)×10-12 cc・cm/cm2 ・sec・cmHgの空気透過防止層を配置したことを特徴にする。
さらに、上述する構成において、以下(1)〜(3)に記載するように構成することが好ましい。
(1)前記離間部における離間幅をベルト最大幅の50〜95%にする。
(2)前記最内カーカス層のタイヤ内側で、かつ少なくとも前記ベルト層の両端部からタイヤ断面高さの50%に至る領域に空気透過係数が(1〜100)×10-12 cc・cm/cm2 ・sec・cmHgの空気透過防止層を配置する。
(3)前記ビード部の外壁にタイヤ周方向に延在するリムプロテクトバーを形成し、該リムプロテクトバーの空気透過係数を(1〜100)×10-12 cc・cm/cm2 ・sec・cmHgにする。
本発明によれば、カーカス層のうち最もタイヤ内側に位置する最内カーカス層を、ベルト層の両端部よりもタイヤ内側の領域において左右に分断したので、クラウン部におけるインナーライナー層を透過した空気が最内カーカス層に侵入する量を低減して、タイヤ内部からの空気漏れを抑制することができる。
しかも、最内カーカス層の離間部の位置に、タイヤ周方向に対するコード角度を0〜40°とするゴム被覆した繊維コード層又は空気透過係数を(1〜100)×10 -12 cc・cm/cm 2 ・sec・cmHgとする空気透過防止層を配置したので、透過した空気の拡散を一層抑制することが可能になり、ゴム被覆した繊維コード層を配置した場合にあっては、離間部における剛性が確保されてタイヤの運動性能(操縦安定性)の低下を抑制することができる。
さらに、最内カーカス層の巻上げ端末の高さをタイヤ断面高さの25%以下にすると共に、この巻上げ端末のタイヤ幅方向外側に空気透過係数が(1〜100)×10-12 cc・cm/cm2 ・sec・cmHgの空気透過防止層を配置したので、巻上げ端末から周囲のゴム層に拡散する透過空気を抑制して、最内カーカス層の巻上げ端部における耐久性の低下を抑制することができる。
本発明の実施形態による空気入りタイヤの要部を示す断面図である。 図1のタイヤのカーカスコードの端末における実施形態を示す一部断面図である。 本発明の実施形態による空気入りタイヤのトレッド部を示す一部断面図である。 本発明の実施形態による図3に相当する一部断面図である。 本発明の別の実施形態による空気入りタイヤを示す半断面図である。 本発明のさらに別の実施形態による空気入りタイヤを示す半断面図である。
図1において、本発明の空気入りタイヤ1は、左右一対のビード部2、2に埋設したビードコア3、3の周囲にタイヤ内側から外側に向けて巻上げられた少なくとも一層(図では一層)のカーカス層4と、トレッド部5におけるカーカス層4の外周側に層間で互いにコード方向を交差させた少なくとも二層(図では二層)のスチ−ルコ−ドからなるベルト層6、6とを配置している。なお、図中8はサイドウォール部、9はビードフィラーをそれぞれ示している。
そして、本発明では、カーカス層4のうち最もタイヤ内側に位置する最内カーカス層4を、ベルト層6の両端部6a、6aよりもタイヤ内側の領域において左右に分断して離間部Rを形成すると共に、その巻上げ端末4aの高さHをタイヤ断面高さSHの25%以下、好ましくは3〜20%にし、かつカーカス層4の巻上げ端末4aのタイヤ幅方向外側に空気透過係数が(1〜100)×10-12 cc・cm/cm2 ・sec・cmHg、好ましくは(1〜50)×10-12 cc・cm/cm2 ・sec・cmHgの空気透過防止層7を配置している。
このように最内カーカス層4をベルト層6のタイヤ内側において左右に分断したので、クラウン部におけるカーカス層4の一部削減によりタイヤ重量の低減を可能にすると同時に、クラウン部におけるインナーライナー層を透過した空気が最内カーカス層4に侵入する量を低減して、タイヤ内部からの空気漏れを抑制することができる。
さらに、本発明では、後述するように、最内カーカス層4の離間部Rの位置に、タイヤ周方向に対するコード角度を0〜40°とするゴム被覆した繊維コード層11又は空気透過係数を(1〜100)×10 -12 cc・cm/cm 2 ・sec・cmHgとする空気透過防止層12を配置するようにしている。
さらに、最内カーカス層4の巻上げ端末4aの高さHをタイヤ断面高さSHの25%以下にすると共に、この巻上げ端末4aのタイヤ幅方向外側に空気透過係数が(1〜100)×10-12 cc・cm/cm2 ・sec・cmHgの空気透過防止層7を配置したので、巻上げ端末4aから周囲のゴム層に拡散する透過空気を抑制して、最内カーカス層4の巻上げ端部における耐久性の低下を抑制することができる。
ここで、巻上げ端末4aの高さHがタイヤ断面高さSHの25%超になると、巻上げ端末4aがゴムの肉厚が薄いサイドウォール部8の領域に終端することになるため、カーカス層4を通過した空気が肉厚の薄いサイドウォール部8におけるゴムを早期に酸化劣化させて、サイドウォール部8を早期に破壊させることになる。なお、巻上げ端末4aの高さHの下限値は、特に限定されるものではないが、ビードコア3によるカーカス層4の係止効果が低下してタイヤの運動性能に悪影響を及ぼすことのないように、タイヤ断面高さSHの5%程度に設定するとよい。
また、空気透過防止層7の空気透過係数が1×10-12 cc・cm/cm2 ・sec・cmHg未満では柔軟性が不足して屈曲疲労性の低下により耐久性が悪化することになり、100×10-12 cc・cm/cm2 ・sec・cmHg超になると空気透過防止効果を充分に発揮できなくなる。
上述する空気透過防止層7の厚さやタイヤ径方向の幅は、特に限定されるものではないが、その厚さを0.05〜1.0mm、好ましくは0.05〜0.5mmにすると共に、最内カーカス層4の巻上げ部との重なり幅を巻上げ端末4aの高さHの25〜100%、好ましくは25〜50%になるように調整するとよい。空気透過防止層7の厚さが0.05mm未満では空気透過防止機能が充分には得られず、1.0mm超ではタイヤ重量の増加原因になる。また、最内カーカス層4の巻上げ部との重なり幅が巻上げ端末4aの高さHの25%未満では空気透過防止機能が充分には得られず、100%超になると最内カーカス層4と空気透過防止層7との剛性差が大きくなり過ぎて、最内カーカス層4の端末4aの近傍における剛性段差に伴う応力の集中により、耐久性が低下する原因になる。
上述する空気透過防止層7を構成する材料は、特に限定されるものではないが、ブチルゴム、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、エチレンビニルアルコール共重合体などが好ましく使用される。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド系樹脂やそのアルコキシアルキル化物又はメトキシメチル化物、ポリエステル系樹脂、ポリニトリル系樹脂、ポリメタクリレート系樹脂、ポリビニル系樹脂、セルロース系樹脂、フッ素系樹脂、イミド系樹脂などが好ましく使用される。
また、熱可塑性エラストマー組成物は、上述した熱可塑性樹脂とエラストマーとをブレンドして構成するとよい。熱可塑性エラストマー組成物を構成するエラストマーとしては、例えば、ジエン系ゴムやその水添物、オレフィン系ゴム、含ハロゲンゴム、シリコンゴム、含イオウゴム、フッ素ゴム、熱可塑性エラストマーなどが好ましく使用される。
上述する熱可塑性エラストマー組成物において、熱可塑性樹脂とエラストマーとの組成比は、特に限定されるものではないが、熱可塑性樹脂のマトリクス中にエラストマーが不連続相として分散した構造となるようにするとよい。この場合において、熱可塑性樹脂とエラストマーとの重量比を90/10〜30/70にするとよい。
エチレンビニルアルコール共重合体は、例えばエチレンと酢酸ビニルとのラジカル重合により得られたエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を加水分解(けん化)することによって製造することができる。本発明では、エチレンビニルアルコール共重合体としてエバールL171B(エチレン組成比2.6mol%,クラレ製)、エバールH171B(エチレン組成比3.8mol%,クラレ製)などの市販品を単独又は任意の混合物として用いることができる。
本発明において、さらに好ましくは、図2に例示するように、最内カーカス層4の巻上げ端末4a及び/又は最内カーカス層4の離間部Rにおけるカーカス層4の端末4bを、上述する空気透過防止層7と同等な特性を有する厚さ5〜150μm程度の薄膜10により被覆するとよい。これにより、最内カーカス層4の端末4a、4bからの空気の漏れを有効に抑止することができる。
本発明において、最内カーカス層4の離間部Rにおける離間幅Aをベルト最大幅BWの50〜95%、好ましくは60〜90%にするとよい。これにより、クラウン部におけるインナーライナー層を透過した空気が最内カーカス層4に侵入する量を確実に低減することができる。離間幅Aがベルト最大幅BWの50%未満では、透過空気の最内カーカス層4への侵入量を有効に抑制することができなくなり、95%超ではタイヤの耐久性が低下する恐れがある。
前述するように、本発明では、最内カーカス層4の離間部Rの位置に、図3又は図4に示すように、タイヤ周方向に対するコード角度を0〜40°とするゴム被覆した繊維コード層11又は空気透過係数が(1〜100)×10-12 cc・cm/cm2 ・sec・cmHgの空気透過防止層12を配置している。ここで、ゴム被覆した繊維コード層11を配置する場合には、最内カーカス層4の端末4bと繊維コード層11の端末11zとの間隔xを2mm以上に設定するとよい。この間隔xが2mm未満では層間剪断力が増加して耐久性が低下する恐れがある。
上述する繊維コード層11には、カーカス層4と同等の繊維コードを使用するのが好ましく、これに空気透過性の低いゴムを被覆して、繊維コードの角度がタイヤ周方向に対して0〜40°となるように配置している。これにより、透過空気の拡散を抑制しながら、離間部Rにおける剛性を確保してタイヤの運動性能の低下を抑制することができる。
本発明において、さらに好ましくは、図5に例示するように、最内カーカス層4のタイヤ内側で、かつ少なくともベルト層6の両端部6a、6aからタイヤ断面高さSHの50%、好ましくは30%に至る点Pまでの領域Qに、上述する空気透過防止層7と同等の特性を有する空気透過係数が(1〜100)×10-12 cc・cm/cm2 ・sec・cmHgの空気透過防止層13を配置するとよい。この場合において、上述する空気透過防止層13は、その上端が一部ベルト層6と重なり合うように配置するとよい。これにより、最内カーカス層4に侵入する透過空気の量を一層効率よく抑制することができる。
本発明の空気入りタイヤ1は、図6に例示するように、ビード部2の外壁にタイヤ周方向に延在するリムプロテクトバー14を形成する場合がある。この場合において、リムプロテクトバー14には空気透過係数が(1〜100)×10-12 cc・cm/cm2 ・sec・cmHgの材料を使用するとよい。これにより、カーカス層4の巻上げ端末4aから拡散した透過空気を一層効率よく遮断して、タイヤ内部からの空気漏れを確実に抑制することができる。
上述するように、本発明の空気入りタイヤは、カーカス層のうち最もタイヤ内側に位置する最内カーカス層を、ベルト層の両端部よりもタイヤ内側の領域において左右に分断すると共に、この分断した位置にタイヤ周方向に対して所定のコード角度を有する繊維コード層又は所定の空気透過防止係数を有する空気透過防止層を配置し、最内カーカス層の巻上げ端末の高さをタイヤ断面高さの25%以下にし、かつこの巻上げ端末の外側に所定の空気透過係数を有する空気透過防止層を配置することにより、タイヤ内部からの空気漏れを抑制すると共に、カーカス層の巻上げ端部における耐久性の低下を抑制するもので、比較的薄肉のゴム層からなる乗用車用の空気入りタイヤに対して好ましく適用することができる。
タイヤサイズを225/45R18、タイヤの基本構造(BW=200mm)を図1として、離間部における離間幅の割合(A/BW)、カーカス巻上げ高さの割合(H/SH)、カーカス層の離間部の形態、離間部における補強層の配置の有無をそれぞれ表1のように異ならせると共に、カーカス層の巻上げ端部の外側に空気透過防止層を配置しない従来タイヤ(従来例)及び比較タイヤ(比較例1)と、カーカス層の巻上げ端部の外側に空気透過防止層を配置した本発明タイヤ(実施例1、2)及び比較タイヤ(比較例2)とをそれぞれ作製した。
なお、実施例1、2及び比較例2においてカーカス層の巻上げ端部の外側に配置した空気透過防止層をそれぞれ空気透過係数が20×10-12 cc・cm/cm2 ・sec・cmHgのナイロン6/66とイソブチレンパラメチルスチレン共重合体の臭素化物とをブレンドした熱可塑性エラストマー(厚さ0.1mm)で構成し、実施例においてカーカス層の離間部に配置した繊維コード層をタイヤ周方向に対して30°に配置したスチールコードで構成し、実施例においてカーカス層の離間部に配置した空気透過防止層を巻上げ端部の外側に配置した空気透過防止層と同等の熱可塑性エラストマー(厚さ0.1mm)により構成した。
これら種類のタイヤについて、以下の試験方法により、内圧保持性能、耐久性能及び操縦安定性能の評価を行い、その結果を表1に併記した。
〔内圧保持性能〕
各タイヤをリム(サイズ:18×8J)に嵌合し、空気圧250kPaを充填したうえで、室温21℃、無負荷条件にて3ケ月放置した後、それぞれ充填内圧を測定し、この充填内圧の低下率を以って内圧保持性能の評価とした。この結果を従来例を100とする指数により表1に掲載した。数値が小さいほど内圧保持性能が優れていることを示す。
〔耐久性能〕
各タイヤをリム(サイズ:18×8J)に嵌合し、空気圧350kPaを充填したうえで、70℃のオーブン内で無負荷条件にて2週間放置した後、空気圧を200kPaに調整したうえで、JATMA規定の最大荷重(6.03kN)を負荷させて、速度80km/hにてドラム上を走行させ、外観目視によりカーカス層の折り返し端末部の近傍に損傷が確認されるまで走行を続け、損傷の発生を確認した時点で走行を終了させた。そして、この走行距離を以って耐久性の評価とし、この結果を従来例を100とする指数により表1に掲載した。数値が大きいほど耐久性能が優れていることを示す。
〔操縦安定性〕
各タイヤをリム(サイズ:18×8J)に嵌合し、空気圧250kPaを充填したうえで排気量2400ccの試験車両の前後車輪に装着し、アスファルト路面からなるテストコースを平均速度90km/hにて走行させ、熟練したテストドライバーによる官能評価を行った。そして、この結果を従来例を5とする10点法により表1に掲載した。数値が大きいほど操縦安定性能が優れていることを示す。
Figure 0005293290
表1より、本発明タイヤは、従来タイヤに比して、操縦安定性を実質的に阻害することなしに、内圧保持性能及び耐久性能を向上させていることがわかる。なお、比較例1はカーカス層の巻上げ高さが高過ぎると共に、巻上げ端部の外側に空気透過防止層を配置しなかったために、内圧保持性能が極端に低下していた。また、比較例2はカーカス層に離間部を形成しなかったために、巻上げ端部から拡散した透過空気により、カーカス層の巻上げ端部近傍(ビード部)において早期に損傷が発生し耐久性が低下していた。
1 空気入りタイヤ
2 ビード部
3 ビードコア
4 カーカス層
6 ベルト層
7、12、13 空気透過防止層
11 繊維コード層
13 リムプロテクトバー
R 離間部
A 最内カーカス層の離間幅
BW 最大ベルト幅
H カーカス層の巻上げ端末の高さ
SH タイヤ断面高さ

Claims (5)

  1. 左右一対のビード部に埋設したビードコアの周囲にタイヤ内側から外側に向けて巻上げられた少なくとも一層のカーカス層と、該カーカス層の外周側に層間で互いにコード方向を交差させた少なくとも二層のスチールコードからなるベルト層とを配置した空気入りタイヤにおいて、
    前記カーカス層のうち最もタイヤ内側に位置する最内カーカス層を、前記ベルト層の両端部よりもタイヤ内側の領域において左右に分断して離間部を形成し、該最内カーカス層の離間部の位置に、タイヤ周方向に対するコード角度を0〜40°とするゴム被覆した繊維コード層又は空気透過係数を(1〜100)×10 -12 cc・cm/cm 2 ・sec・cmHgとする空気透過防止層を配置すると共に、前記最内カーカス層の巻上げ端末の高さをタイヤ断面高さの25%以下にし、かつ該カーカス層の巻上げ端末のタイヤ幅方向外側に空気透過係数が(1〜100)×10-12 cc・cm/cm2 ・sec・cmHgの空気透過防止層を配置した空気入りタイヤ。
  2. 前記離間部における離間幅をベルト最大幅の50〜95%にした請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記離間部における前記最内カーカス層の端末と前記繊維コード層の端末との間隔を2mm以上にした請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記最内カーカス層のタイヤ内側で、かつ少なくとも前記ベルト層の両端部からタイヤ断面高さの50%に至る領域に空気透過係数が(1〜100)×10-12 cc・cm/cm2 ・sec・cmHgの空気透過防止層を配置した請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記ビード部の外壁にタイヤ周方向に延在するリムプロテクトバーを形成し、該リムプロテクトバーの空気透過係数を(1〜100)×10-12 cc・cm/cm2 ・sec・cmHgにした請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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