JP5298582B2 - 化粧シート及び該化粧シートを用いた化粧板 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、透明な熱可塑性樹脂フィルム若しくはシートからなる表層と、この表層に加飾印刷することにより形成された印刷層と、表層における印刷層側に積層された熱可塑性樹脂製の基材とを備えた化粧材が提案されている。そして、これらの樹脂成形品や化粧材は、化粧シートとして、樹脂パネル板、合板、MDF、パーチクルボード、無機板等から選択されるパネル基板面に、反応性ホットメルト等の接着剤を介して積層体とされ、浴室、キッチン、家具等の内装材や外装材、事務用品、自動車部品等として利用されている。
しかしながら、それらの化粧シートは、厚さ0.8〜5mmと分厚いため、樹脂パネル板等の基板に貼着すると、反りが大きく発生し、施工が困難になることがあった。
(1)ポリオレフィンフィルムからなる基材の上に着色層、接着剤層及びポリエステルフィルムからなる樹脂フィルム層をこの順に積層してなる化粧シートであって、該化粧シートの最大引張応力が20〜50MPaであることを特徴とする化粧シート、
(2)最大引張応力時伸度が30〜60%である上記(1)に記載の化粧シート、
(3)樹脂フィルム層の上に、さらに電離放射線硬化性樹脂組成物を架橋硬化してなる表面保護層を積層した上記(1)又は(2)に記載の化粧シート、
(4)電離放射線硬化性樹脂組成物が電子線硬化性樹脂組成物である上記(3)に記載の化粧シート、
(5)樹脂フィルム層がポリエチレンテレフタレートフィルムである上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化粧シート、
(6)樹脂フィルム層の少なくとも一方の面が易接着処理されている上記(1)〜(5)のいずれかに記載の化粧シート、
(7)樹脂フィルム層と表面保護層との間に、さらにプライマー層を積層してなる上記(1)〜(6)のいずれかに記載の化粧シート、
(8)表面保護層及び/又はプライマー層中に、耐候性改善剤を含有する上記(3)〜(7)のいずれかに記載の化粧シート、
(9) 浴室の壁材、ユニットバス壁材又はユニットバス内装材用である上記(1)〜(8)のいずれかに記載の化粧シート、及び
(10) 上記(9)に記載の化粧シートを、接着剤層を介して基板に貼付した化粧板
を提供するものである。
本発明の化粧シートについて図1を用いて説明する。図1は本発明の化粧シート1の一実施態様の断面を示す模式図である。図1に示す例では、基材2の上に着色層3、接着剤層4及びポリエステルフィルムからなる樹脂フィルム層5をこの順に積層し、樹脂フィルム層5の上に、さらに表面保護層6を積層している。
さらに、最大引張応力時伸度が30〜60%であることが好ましく、40〜50%であることがより好ましい。
基材2の厚さについては特に制限はないが、通常20〜300μmの範囲である。該厚さが20μm以上であると、後に詳述する基板の隠蔽性が十分に得られ、300μm以下であると、反りの防止に好ましく、2次加工の加工性が確保できる。以上の点から、樹脂フィルム層7の厚さ20〜200μmの範囲がより好ましく、30〜200μmの範囲がさらに好ましく、30〜150μmの範囲が特に好ましい。
絵柄層は、化粧シート1に装飾性を与えるものであり、種々の模様をインキと印刷機を使用して印刷することにより形成される。印刷方法としては特に限定されず、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷等公知の方法で行うことができる。
模様としては、木目模様、大理石模様(例えばトラバーチン大理石模様)等の岩石の表面を模した石目模様、布目や布状の模様を模した布地模様、タイル貼模様、煉瓦積模様等があり、これらを複合した寄木、パッチワーク等の模様もある。これらの模様は通常の黄色、赤色、青色、及び黒色のプロセスカラーによる多色印刷によって形成される他、模様を構成する個々の色の版を用意して行う特色による多色印刷等によっても形成される。
また、ベタ着色層は全面ベタ層であり、隠蔽層として機能するものであるが、着色によっては装飾性をも付与される。ベタ着色層は、絵柄層と同様の印刷方法又はグラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコート等の公知の塗工方法により形成される。
着色剤としては、カーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、群青、コバルトブルー等の無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー等の有機顔料又は染料、アルミニウム、真鍮等の鱗片状箔片からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の鱗片状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料等が用いられる。
接着剤層4を構成する接着剤としては、特に限定されるものではないが、いわゆるドライラミネート用の接着剤が好適に使用できる。具体的には、ポリエステル系樹脂やポリエーテル系樹脂等を主剤として、イソシアネート系の架橋剤等で硬化するものが挙げられる。
樹脂フィルム層5として用いられるポリエステルフィルムは、その上及び/又は下に設けられる層との密着性を向上させるために、所望により、片面又は両面に酸化法や凹凸化法等の物理的又は化学的表面処理を施すことができる(以下「易接着処理」という。)。本発明においては、樹脂フィルム層5の少なくとも一方の面、特に、所望により積層される表面保護層6及び/又はプライマー層を積層させる面は易接着処理されていることが好ましい。
上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線処理法等が挙げられ、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。これらの表面処理は、樹脂フィルム層5を構成する樹脂の種類に応じて適宜選択されるが、一般にはコロナ放電処理法が効果及び操作性等の面から好ましく用いられる。
ここで、電離放射線硬化性樹脂組成物とは、電磁波又は荷電粒子線の中で分子を架橋、重合させ得るエネルギー量子を有するもの、すなわち、紫外線又は電子線等を照射することにより、架橋、硬化する樹脂組成物を指す。
本発明においては、電離放射線硬化性樹脂組成物中の電離放射線硬化性樹脂成分として重合性モノマー及び/又は重合性オリゴマーが好適に用いられる。なお、本発明においては、オリゴマーとは、モノマーを除く、ダイマー(二量体)、プレポリマー、数平均分子量30,000程度以下のポリマーをも包含する多量体をいう。
また、光増感剤としては、例えばp−ジメチル安息香酸エステル、第三級アミン類、チオール系増感剤等を用いることができる。
本発明においては、電離放射線硬化性樹脂組成物として電子線硬化性樹脂組成物を用いることが好ましい。電子線硬化性樹脂組成物は無溶剤化が可能であって、環境や健康の観点からより好ましく、また光重合用開始剤を必要とせず、安定な硬化特性が得られるからである。
特に本発明の化粧シート1の耐候性を改善すべく、電離放射線硬化型樹脂組成物に耐候性改善剤を添加することが好ましい。
これらの紫外線吸収剤としては、無機系、有機系のいずれでもよく、無機系紫外線吸収剤としては、平均粒径が5〜120nm程度の二酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛などを好ましく用いることができる。また、有機系紫外線吸収剤としては、例えばベンゾトリアゾール系、具体的には、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、ポリエチレングリコールの3−[3−(ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸エステル、及びトリアジン系、具体的には、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]フェノール、1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリ[[3,5−ビス−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]等が挙げられる。
また、紫外線吸収剤や光安定剤として、分子内に(メタ)アクリロイル基等の重合性基を有する反応性の紫外線吸収剤や光安定剤を用いることもできる。
充填剤としては、例えば硫酸バリウム、タルク、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム等が用いられる。
着色剤としては、例えばキナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、酸化チタン、カーボンブラック等の公知の着色用顔料等が用いられる。
赤外線吸収剤としては、例えば、ジチオール系金属錯体、フタロシアニン系化合物、ジインモニウム化合物等が用いられる。
本発明においては、このようにして調製された塗工液を、樹脂フィルム層5又はプライマー層の表面に、硬化後の厚さが1〜20μmになるように、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコート等の公知の方式、好ましくはグラビアコートにより塗工し、未硬化樹脂層を形成させる。硬化後の厚さが1μm以上であると所望の機能を有する硬化樹脂層が得られる。一方、硬化後の厚さが20μm以下であると、加工時に割れが入らない点で好ましい。硬化後の表面保護層6の厚さは、好ましくは2〜20μm程度である。
なお、電子線の照射においては、加速電圧が高いほど透過能力が増加するため、樹脂フィルム層5又は基材2として電子線により劣化する材料を使用する場合には、電子線の透過深さと表面保護層6の厚みが実質的に等しくなるように、加速電圧を選定することにより、樹脂フィルム層5又は基材2への余分の電子線の照射を抑制することができ、過剰電子線による樹脂フィルム層5又は基材2の劣化を最小限にとどめることができる。
また、照射線量は、表面保護層6の架橋密度が飽和する量が好ましく、通常0.5〜30Mrad、好ましくは1〜5Mradの範囲で選定される。
さらに、電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用いることができる。
このようにして、形成された表面保護層6には、各種の添加剤を添加して各種の機能、例えば、高硬度で耐擦傷性を有する、いわゆるハードコート機能、防曇コート機能、防汚コート機能、防眩コート機能、反射防止コート機能、紫外線遮蔽コート機能、赤外線遮蔽コート機能等を付与することもできる。
プライマー層の形成に用いられるインキとしては、バインダーに必要に応じて、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤等を適宜混合したものが使用される。該バインダーとしては特に制限はなく、例えば、エステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン−アクリル共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ニトロセルロース樹脂等を挙げることができ、これらの樹脂は1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。プライマー層の塗工方法としては、特に制限はなく、例えば、1種又は2種以上の樹脂を、溶剤等を用いて、塗料組成物又はインキ組成物とし、ロールコート法やグラビア印刷法等の適宜の塗布手段を用いて形成することができる。
耐候性改善剤としては、前記表面保護層6を構成する電離放射線硬化性樹脂組成物に添加し得る耐候性改善剤と同様である。
基板としては、樹脂パネル板、鋼板、木質合板、MDF、パーチクルボード、無機板等が挙げられる。樹脂パネル板としては、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂(ABS樹脂)が好ましい。基板としてABS樹脂を用い、同時押出ラミネーションにより化粧シート1とABS樹脂基板とを貼り合せたとき、熱の影響で反りが発生し易くなるので、特に本発明の効果を享受できることとなる。また、押出し同時ラミネート時の温度条件は、押出し熱可塑性樹脂基材の溶融軟化温度と比較して−50℃〜+50℃の範囲であり、インキと熱可塑性樹脂基材の溶融軟化温度差は、好ましくは−20℃〜+20℃である。
鋼板としては通常の鋼板を用いることができ、具体的には、熱延鋼板、冷延鋼板、溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板、すずめっき鋼板、ステンレス鋼板等が挙げられる。また、アルミニウム板を使用することもできる。
(評価方法)
各実施例で得られた化粧シートについて、以下の方法で評価した。
(1)引張試験
JIS K7127:1999 に準拠し、温度25℃、引張速度100mm/分、実施例及び比較例の化粧シートの試験片の幅10mm、チャック間距離80mmで引張試験を行い、最大引張応力及び最大引張応力時伸度を測定した。測定は10回行い相加平均して値を算出した。
(2)反りの有無評価
実施例及び比較例の化粧シートをABS樹脂からなる樹脂パネル板に貼着する際の反りの発生の有無を目視により観察し、以下の基準により評価した。
○:反りの発生なし
×:反りが発生した
表1に示す厚さのポリプロピレン(PP)樹脂フィルムの表面にウレタンをバインダーとし、酸化チタン、キナクリドンレッド、及びイソインドリノンイエローを主成分とする着色剤を含有するインキを用いて、ベタ着色層と抽象柄模様の絵柄層とをその順にグラビア印刷して着色層3を形成した。
次に、着色層3の表面にポリエステルポリオールを主剤とし、イソシアネート系架橋剤で硬化する接着剤層4(厚さ10μm)を積層し、その接着剤層4の表面に樹脂フィルム層5として両面易接着処理した2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルム(東洋紡(株)製、商標「T600E−25N」、厚さ:表1に示す)を貼着により積層した。
次いで、樹脂フィルム層5の表面に、ウレタン−アクリル共重合樹脂(共重合比5:5)をバインダーとし、添加剤として、トリアジン系UVA10質量%(固形分換算)、HALS3質量%(固形分換算)及びシリカ20質量%(固形分換算)を加えたインキ組成物を用いて、塗工量2g/m2の(全面ベタ)層をグラビア印刷にて施してプライマー層とした。プライマー層の厚さは2μmであった。
さらに、プライマー層の表面に、電子線硬化性樹脂成分が10官能ウレタンアクリレートオリゴマー(数平均分子量3,000)単体である電子線硬化性樹脂組成物を塗工量5g/m2でグラビアリバースコータ法により塗工した。塗工後、加速電圧165kV、照射線量5Mradの電子線を照射して、電子線硬化性樹脂組成物を硬化させて、表面保護層6とした。次いで、40℃で24時間の養生を行い、実施例及び比較例の化粧シートを得た。得られた化粧シートを用いて、引張試験を10回行い相加平均により、最大引張応力及び最大引張応力時伸度を評価した。なお、引張試験の引張方向はTD(基材であるポリプロピレン(PP)樹脂フィルムの製膜時における流れ方向に対して直交する方向)とした。結果を表1に示す。
その後、さらに化粧シートの基材2側表面に接着剤層4と同じ組成の接着剤を塗布し、ABS樹脂からなる樹脂パネル板に貼着した。貼着する際の反りの発生の有無を目視により観察し評価した。結果を表1に示す。
2. 基材
3. 着色層
4. 接着剤層
5. 樹脂フィルム層
6. 表面保護層
Claims (9)
- 厚さ20〜200μmのポリオレフィンフィルムからなる基材の上に着色層、接着剤層及び厚さ10〜50μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる樹脂フィルム層をこの順に積層してなる化粧シートであって、該化粧シートの最大引張応力が20〜50MPaであることを特徴とする化粧シート。
- 最大引張応力時伸度が30〜60%である請求項1に記載の化粧シート。
- 樹脂フィルム層の上に、さらに電離放射線硬化性樹脂組成物を架橋硬化してなる表面保護層を積層した請求項1又は2に記載の化粧シート。
- 樹脂フィルム層の少なくとも一方の面が易接着処理されている請求項1〜3のいずれかに記載の化粧シート。
- 樹脂フィルム層と表面保護層との間に、さらにプライマー層を積層してなる請求項1〜4のいずれかに記載の化粧シート。
- 表面保護層及び/又はプライマー層中に、耐候性改善剤を含有する請求項3又は5に記載の化粧シート。
- 浴室の壁材、ユニットバス壁材又はユニットバス内装材用である請求項1〜6のいずれかに記載の化粧シート。
- 請求項7に記載の化粧シートを、接着剤層を介して樹脂パネル板に貼付した化粧板。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の化粧シートと、ABS樹脂からなる樹脂パネル板とを、同時押出ラミネーションにより貼り合わせる工程を経る、化粧板の製造方法。
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