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JP5301906B2 - 半導体デバイスの製造方法 - Google Patents
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JP5301906B2 - 半導体デバイスの製造方法 - Google Patents

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本発明は、表面に格子状に形成されたストリートによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウエーハをストリートに沿って個々のデバイスに分割するとともに、各デバイスの裏面にダイボンディング用の接着フィルムを装着する半導体デバイスの製造方法に関する。
例えば、半導体デバイス製造工程においては、略円板形状である半導体ウエーハの表面に格子状に形成された分割予定ライン(ストリート)によって区画された複数の領域にIC、LSI等のデバイスを形成し、該デバイスが形成された各領域をストリートに沿って分割することにより個々の半導体デバイスを製造している。半導体ウエーハを分割する分割装置としては一般にダイシング装置が用いられており、このダイシング装置は厚さが20μm程度の切削ブレードによって半導体ウエーハをストリートに沿って切削する。このようにして分割された半導体デバイスは、パッケージングされて携帯電話やパソコン等の電気機器に広く利用されている。
個々に分割された半導体デバイスは、その裏面にポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂脂等で形成された厚さ20〜40μmのダイアタッチフィルムと称するダイボンディング用の接着フィルムが装着され、この接着フィルムを介して半導体デバイスを支持するダイボンディングフレームに加熱することによりボンディングされる。半導体デバイスの裏面にダイボンディング用の接着フィルムを装着する方法としては、半導体ウエーハの裏面に接着フィルムを貼着し、この接着フィルムを介して半導体ウエーハをダイシングテープに貼着した後、半導体ウエーハの表面に形成されたストリートに沿って切削ブレードにより接着フィルムと共に切断することにより、裏面に接着フィルムが装着された半導体デバイスを形成している。(例えば、特許文献1参照。)
特開2000−182995号公報
しかるに、特開2000−182995号公報に開示された方法によると、切削ブレードにより半導体ウエーハとともに接着フィルムを切断して個々の半導体デバイスに分割する際に、半導体デバイスの裏面に欠けが生じたり、接着フィルムに髭状のバリが発生してワイヤボンディングの際に断線の原因になるという問題がある。
近年、携帯電話やパソコン等の電気機器はより軽量化、小型化が求められており、より薄い半導体デバイスが要求されている。より薄く半導体デバイスを分割する技術として所謂先ダイシング法と称する分割技術が実用化されている。この先ダイシング法は、半導体ウエーハの表面からストリートに沿って所定の深さ(半導体デバイスの仕上がり厚さに相当する深さ)の切削溝を形成し、その後、表面に切削溝が形成された半導体ウエーハの裏面を研削して該裏面に切削溝を表出させ個々の半導体デバイスに分割する技術であり、半導体デバイスの厚さを50μm以下に加工することが可能である。
しかるに、先ダイシング法によって半導体ウエーハを個々の半導体デバイスに分割する場合には、半導体ウエーハの表面からストリートに沿って所定の深さの切削溝を形成した後に半導体ウエーハの裏面を研削して該裏面に切削溝を表出させるので、ダイボンディング用の接着フィルムを前もって半導体ウエーハの裏面に装着することができない。従って、先ダイシング法によって半導体デバイスを支持するダイボンディングフレームにボンディングする際には、半導体デバイスとダイボンディングフレームとの間にボンド剤を挿入しながら行わなければならず、ボンディング作業を円滑に実施することができないという問題がある。
このような問題を解消するために、先ダイシング法によって個々の半導体デバイスに分割されたウエーハの裏面にダイボンディング用の接着フィルムを装着し、この接着フィルムを介して半導体デバイスをダイシングテープに貼着した後、各半導体デバイス間の間隙に露出された該接着フィルムの部分に、半導体デバイスの表面側から上記間隙を通してレーザー光線を照射し、接着フィルムの上記間隙に露出された部分を除去するようにした半導体デバイスの製造方法が提案されている。(例えば、特許文献2参照。)
特開2002−118081号公報
而して、個々の半導体デバイスに分割されたウエーハの裏面に装着されたダイボンディング用の接着フィルムに各半導体デバイス間の間隙を通してレーザー光線を照射し接着フィルムを溶断すると、デブリが飛散してデバイスの表面に付着し半導体デバイスの品質を低下させるという問題がある。
また、切削溝が形成されたウエーハの表面に保護テープを貼着しウエーハの裏面を研削してウエーハを個々の半導体デバイスに分割すると、個々に分割された半導体デバイスが移動して切削溝が蛇行する。従って、個々に分割された半導体デバイスの裏面にダイボンディング用の接着フィルムを装着した後に、各半導体デバイス間の間隙を通してレーザー光線を照射することが困難となるという問題がある。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術課題は、先ダイシング法によって分割された個々のデバイスの裏面にダイボンディング用の接着フィルムをデバイスの品質を低下させることなく装着することができる半導体デバイスの製造方法を提供することにある。
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、表面に格子状に形成された複数のストリートによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウエーハをストリートに沿って個々のデバイスに分割するとともに、各デバイスの裏面にダイボンディング用の接着フィルムを装着する半導体デバイスの製造方法であって、
ウエーハの表面側からストリートに沿ってデバイスの仕上がり厚さに相当する深さの切削溝を形成する切削溝形成工程と、
該切削溝が形成されたウエーハの表面に剛性を有する透明部材からなる剛性板を貼着する剛性板貼着工程と、
該剛性板が貼着されたウエーハの裏面を研削して裏面に該切削溝を表出させ、ウエーハを個々のデバイスに分割するウエーハ分割工程と、
個々のデバイスに分割されたウエーハの裏面に接着フィルムを装着するとともに該接着フィルムが装着されたウエーハを環状のフレームに装着されたダイシングテープによって支持せしめる接着フィルム装着工程と、
該ダイシングテープに支持されたウエーハの表面に貼着されている剛性板側から該切削溝を撮像してレーザー光線照射位置のアライメントを遂行するとともに、剛性板側から該切削溝を通して該切削溝に沿って該接着フィルムにレーザー光線を照射し、該接着フィルムに該切削溝に沿って分離溝を形成する分離溝形成工程と、
該分離溝形成工程を実施した後に、ウエーハの表面に貼着されている剛性板を剥離する剛性板剥離工程と、
該分離溝形成工程を実施することにより該切削溝に沿って分離溝が形成された該接着フィルムが装着されているデバイスを該ダイシングテープから剥離してピックアップするピックアップ工程と、を含む、
ことを特徴とする半導体デバイスの製造方法が提供される。
上記ピックアップ工程は、上記ダイシングテープを拡張して個々に分割されたデバイス間の隙間を広げて実施することが望ましい。
本発明によれば、ウエーハ分割工程を実施することによりストリートに沿って形成された切削溝を表出させて個々のデバイスに分割したウエーハの裏面に接着フィルムを装着し、この接着フィルムに切削溝に沿ってレーザー光線を照射し接着フィルムに分離溝を形成する分離溝形成工程を実施する際には、ウエーハの表面に透明部材からなる剛性板が貼着されているので、剛性板側から切削溝を撮像してレーザー光線照射位置のアライメントを遂行することができるとともに、剛性板側から切削溝を通して接着フィルムにレーザー光線を照射することができる。そして、分離溝形成工程を実施する際にはウエーハの表面に剛性板が貼着されているので、個々に分割されたデバイスが移動することがなく、従って、ストリートに沿って形成された切削溝からなる隙間が蛇行することがないため、各デバイス間の間隙を通してレーザー光線を照射することができる。また、分離溝形成工程においては接着フィルムが溶融される際にデブリが飛散するが、このデブリは剛性板に付着するため、ウエーハの表面に形成されたデバイスに付着することがない。
以下、本発明による半導体デバイスの製造方法の好適な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1には、ウエーハとしての半導体ウエーハの斜視図が示されている。図1に示す半導体ウエーハ2は、例えば厚さが600μmのシリコンウエーハからなっており、表面2aには複数のストリート21が格子状に形成されている。そして、半導体ウエーハ2の表面2aには、格子状に形成された複数のストリート21によって区画された複数の領域にIC、LSI等のデバイス22が形成されている。この半導体ウエーハ2を先ダイシング法によって個々の半導体デバイスに分割する手順について説明する。
半導体ウエーハ2を先ダイシング法によって個々の半導体デバイスに分割するには、先ず半導体ウエーハ2の表面2aに形成されたストリート21に沿って所定深さ(各デバイスの仕上がり厚さに相当する深さ)の切削溝を形成する(切削溝形成工程)。この切削溝形成工程は、図2の(a)に示す切削装置3を用いて実施する。図2の(a)に示す切削装置3は、被加工物を保持するチャックテーブル31と、切削ブレード321を備えた切削手段32と、撮像手段33を具備している。この切削装置3によって切削溝形成工程を実施するには、チャックテーブル31上に半導体ウエーハ2の表面2aを上にして載置する。そして、図示しない吸引手段を作動することにより、半導体ウエーハ2をチャックテーブル31上に保持する。このようにして、半導体ウエーハ2を吸引保持したチャックテーブル31は、図示しない切削送り機構によって撮像手段33の直下に位置付けられる。
チャックテーブル31が撮像手段33の直下に位置付けられると、撮像手段33および図示しない制御手段によって半導体ウエーハ2の切削溝を形成すべき切削領域を検出するアライメント作業を実行する。即ち、撮像手段33および図示しない制御手段は、半導体ウエーハ2の所定方向に形成されているストリート21と、切削ブレード321との位置合わせを行うためのパターンマッチング等の画像処理を実行し、切削領域のアライメントを遂行する(アライメント工程)。また、半導体ウエーハ2に形成されている上記所定方向に対して直角に延びる分割予定ライン21に対しても、同様に切削領域のアライメントが遂行される。
以上のようにしてチャックテーブル31上に保持されている半導体ウエーハ2の切削領域のアライメントが行われたならば、半導体ウエーハ2を保持したチャックテーブル31を切削領域の切削開始位置に移動する。そして、切削ブレード321を図2の(a)において矢印321aで示す方向に回転しつつ下方に移動して所定量の切り込み送りを実施する。この切り込み送り位置は、切削ブレード321の外周縁が半導体ウエーハ2の表面からデバイスの仕上がり厚さに相当する深さ位置(例えば、110μm)に設定されている。このようにして、切削ブレード321の切り込み送りを実施したならば、切削ブレード321を回転しつつチャックテーブル31を図2の(a)において矢印Xで示す方向に切削送りすることによって、図2の(b)に示すようにストリート21に沿ってデバイスの仕上がり厚さに相当する深さ(例えば、110μm)の切削溝210が形成される(切削溝形成工程)。この切削溝形成工程を半導体ウエーハ2に形成された全てのストリート21に沿って実施する。
上述した切削溝形成工程により半導体ウエーハ2の表面2aにストリート21に沿って所定深さの切削溝210を形成したら、図3の(a)および(b)に示すように半導体ウエーハ2の表面2a(デバイス22が形成されている面)にデバイス22を保護するための剛性を有する透明部材からなる剛性板4を適宜の粘着材を介して貼着する(剛性板貼着工程)。なお、透明部材からなる剛性板4は、図3に示す実施形態においては厚さが0.5〜1.5mmのガラス板等を用いることができる。
次に、表面に透明部材からなる剛性板4が貼着された半導体ウエーハ2の裏面2bを研削し、切削溝210を裏面2bに表出させて個々のデバイスに分割するウエーハ分割工程を実施する。このウエーハ分割工程は、図4の(a)に示す研削装置5を用いて実施する。図4の(a)に示す研削装置5は、被加工物を保持するチャックテーブル51と、研削砥石52を備えた研削手段53を具備している。この研削装置5を用いてウエーハ分割工程を実施するには、チャックテーブル51上に半導体ウエーハ2の裏面2bを上にして載置する。そして、図示しない吸引手段を作動することにより、半導体ウエーハ2をチャックテーブル51上に吸引保持する。そして、例えば、チャックテーブル51を矢印51aで示す方向に300rpmで回転しつつ、研削手段53の研削砥石52を矢印52aで示す方向に6000rpmで回転せしめて半導体ウエーハ2の裏面2bに接触することにより研削し、図4の(b)に示すように切削溝210が裏面2bに表出するまで研削する。このように切削溝210が表出するまで研削することによって、図4の(c)に示すように半導体ウエーハ2は個々のデバイス22に分割される。なお、分割された複数のデバイス22は、その表面に透明部材からなる剛性板4が貼着されているので、移動しないため切削溝210が蛇行することはない。
上述した先ダイシング法によって半導体ウエーハ2を個々のデバイス22に分割したならば、個々のデバイス22に分割された半導体ウエーハ2の裏面2bにダイボンディング用の接着フィルムを装着する接着フィルム装着工程を実施する。即ち、図5の(a)および(b)に示すように接着フィルム6を個々のデバイス22に分割された半導体ウエーハ2の裏面2bに装着する。このとき、上述したように80〜200°Cの温度で加熱しつつ接着フィルム6を半導体ウエーハ2の裏面2bに押圧して貼着する。なお、接着フィルム6は、エポキシ系樹脂で形成されており、厚さが20μmのフィルム材からなっている。
上述したように接着フィルム装着工程を実施したならば、接着フィルム6が装着された半導体ウエーハ2の接着フィルム6側を、環状のフレームに装着された伸張可能なダイシングテープに貼着するウエーハ支持工程を実施する。即ち、図6の(a)、(b)に示すように環状のフレームFの内側開口部を覆うように外周部が装着されたダイシングテープTの表面に、半導体ウエーハ2の接着フィルム6側を貼着する。従って、半導体ウエーハ2の表面に貼着された透明部材からなる剛性板4は上側となる。なお、上記ダイシングテープFは、図示の実施形態においては厚さが95μmのポリオレフィンシートによって形成されている。
上述した接着フィルム装着工程およびウエーハ支持工程の他の実施形態について、図7を参照して説明する。
図7に示す実施形態は、ダイシングテープTの表面に予め接着フィルム6が貼着された接着フィルム付きのダイシングテープを使用する。即ち、図7の(a)、(b)に示すように環状のフレームFの内側開口部を覆うように外周部が装着されたダイシングテープTの表面に貼着された接着フィルム6に、個々のデバイス22に分割された半導体ウエーハ2の裏面2bを装着する。このとき、80〜200°Cの温度で加熱しつつ接着フィルム6を半導体ウエーハ2の裏面2bに押圧して装着する。なお、上記ダイシングテープTは、図示の実施形態においては厚さが95μmのポリオレフィンシートかならっている。このように接着フィルム付きのダイシングテープを使用する場合には、ダイシングテープTの表面に貼着された接着フィルム6に半導体ウエーハ2の裏面2bを装着することにより、接着フィルム6が装着された半導体ウエーハ2が環状のフレームFに装着されたダイシングテープTによって支持される。
上述した接着フィルム装着工程およびウエーハ支持工程を実施したならば、ダイシングテープTに貼着された半導体ウエーハ2の表面2aに貼着されている透明部材からなる剛性板4側から切削溝210を通して該切削溝210に沿って接着フィルム6にレーザー光線を照射し、接着フィルム6に切削溝210に沿って分離溝を形成する分離溝形成工程を実施する。この分離溝形成工程は、図8に示すレーザー加工装置7によって実施する。図8に示すレーザー加工装置7は、被加工物を保持するチャックテーブル71と、該チャックテーブル71上に保持された被加工物にレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段72と、チャックテーブル71上に保持された被加工物を撮像する撮像手段73を具備している。チャックテーブル71は、被加工物を吸引保持するように構成されており、図示しない移動機構によって図8において矢印Xで示す加工送り方向および矢印Yで示す割り出し送り方向に移動せしめられるようになっている。
上記レーザー光線照射手段72は、実質上水平に配置された円筒形状のケーシング721の先端に装着された集光器722からパルスレーザー光線を照射する。また、上記レーザー光線照射手段72を構成するケーシング721の先端部に装着された撮像手段73は、顕微鏡やCCDカメラ等の光学手段からなる撮像手段を具備している。
上述したレーザー加工装置7を用いて実施する分離溝形成工程について、図8乃至図10を参照して説明する。
分離溝形成工程は、先ず図8に示すように半導体ウエーハ2の接着フィルム6側が貼着されているダイシングテープTをチャックテーブル71に載置し吸引保持する。従って、半導体ウエーハ2の表面2aに貼着されている剛性板4が上側となる。なお、図8においては、ダイシングテープTが装着された環状のフレームFを省いて示しているが、環状のフレームFはチャックテーブル71に配設された適宜のクランプによって固定される。
上述したように半導体ウエーハ2を吸引保持したチャックテーブル71は、図示しない移動機構によって撮像手段73の直下に位置付けられる。チャックテーブル71が撮像手段73の直下に位置付けられると、撮像手段73および図示しない制御手段によって半導体ウエーハ2の裏面2bに装着された接着フィルム6のレーザー加工すべき加工領域を検出するアライメント作業を実行する。即ち、撮像手段73および制御手段は、半導体ウエーハ2の所定方向に形成されている上記切削溝210と、切削溝210に沿ってレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段72の集光器722との位置合わせを行うためのパターンマッチング等の画像処理を実行し、レーザー光線照射位置のアライメントを遂行する。また、半導体ウエーハ2に形成されている上記所定方向に対して直角方向に形成された切削溝210に対しても、同様にレーザー光線照射位置のアライメントが遂行される。このアライメントを実施する際には、剛性板4が透明部材からなっているので、剛性板4を通して切削溝210を撮像することができる。
以上のようにしてレーザー光線照射位置のアライメントが行われたならば、チャックテーブル71をレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段72の集光器722が位置するレーザー光線照射領域に移動し、図9に示すように所定の切削溝210の一端(図9において左端)をレーザー光線照射手段72の集光器722の直下に位置付ける。そして、集光器722から透明部材からなる剛性板4はレーザー光線を吸収しないが接着フィルム6はレーザー光線を吸収する波長のレーザー光線を照射しつつチャックテーブル71を図9において矢印X1で示す方向に所定の送り速度で移動せしめ、切削溝210の他端(図9において右端)が集光器722の照射位置に達したら、パルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル71の移動を停止する。このとき、レーザー光線照射手段72の集光器722から照射されるパルスレーザー光線は、図示の実施形態においては集光点P(集光スポット径が形成される点)を切削溝210を通して接着フィルム6の上面に合わせて照射される。なお、このレーザー光線の波長は、ガラス板等の透明部材からなる剛性板4には吸収されないが、接着フィルム6を構成するエポキシ系樹脂からなるフィルム材には吸収される355nmに設定されているが、剛性板4として選択されている部材と、接着フィルムとして選択されている素材との関係で適宜設定される。この結果、図10に示すように接着フィルム6は、透明部材からなる剛性板4を透過したレーザー光線のエネルギーにより切削溝210に沿って溶断され分離溝60が形成される。この分離溝形成工程においては、図10に示すように接着フィルム6を完全に溶断して貫通溝60を形成してもよいが、後述するピックアップ工程において個々のデバイスに沿って破断して分離する起点となる不完通溝であってもよい。このようにして接着フィルム6が溶断される際にデブリ61が飛散されるが、このデブリ61は半導体ウエーハ2の表面2aに貼着されている剛性板4に付着するため、半導体ウエーハ2の表面2aに形成されたデバイスに付着することがない。なお、分離溝形成工程を実施する際には半導体ウエーハ2の表面2aに剛性板4が貼着されているので、個々に分割されたデバイス22が移動することはなく、従って、ストリート21に沿って形成された切削溝210からなる隙間が蛇行することがないため、各デバイス22間の間隙を通してレーザー光線を照射することができる。
なお、上記分離溝形成工程における加工条件は、例えば次のように設定されている。
光源 :LD起動QスイッチNd:YVO4レーザー
波長 :355nm
平均出力 :3W
パルス幅 :10nm
繰り返し周波数 :50kHz
集光スポット径 :φ5μm
加工送り速度 :100mm/秒
上述したように接着フィルム6に所定方向の切削溝210に沿って分離溝を形成したならば、チャックテーブル71を矢印Y(図8参照)で示す方向に切削溝210の間隔だけ割り出し送りし、上記分離溝形成工程を遂行する。そして、所定方向に形成された全ての切削溝210に沿って上記分離溝形成工程と割り出し送りを遂行したならば、チャックテーブル71を90度回動せしめて、上記所定方向に対して直角に形成された切削溝210に沿って上記分離溝形成工程と割り出し送りを実行することにより、図10に示すように貫通溝60を形成した場合には接着フィルム6は半導体ウエーハ2が切削溝210によって分割されたデバイス22毎に装着された接着フィルム6aに分離される。
上述したように分離溝形成工程を実施したならば、半導体ウエーハ2の表面2aに貼着されている剛性板4を剥離する剛性板剥離工程を実施する。即ち、図11に示すように環状のフレームFに装着されたダイシングテープTの表面に貼着されている半導体ウエーハ2の表面2aに貼着された剛性板4を剥離する。
次に、上記分離溝形成工程を実施することにより切削溝210に沿って溶断された接着フィルム6aが装着されているデバイス22をダイシングテープTから剥離してピックアップするピックアップ工程を実施する。このピックアップ工程は、図12に示すピックアップ装置8を用いて実施する。図12に示すピックアップ装置8は、上記環状のフレームFを保持するフレーム保持手段81と、該フレーム保持手段81に保持された環状のフレームFに装着されたダイシングテープTを拡張するテープ拡張手段82と、ピックアップコレット83を具備している。フレーム保持手段81は、環状のフレーム保持部材811と、該フレーム保持部材811の外周に配設された固定手段としての複数のクランプ812とからなっている。フレーム保持部材811の上面は環状のフレームFを載置する載置面811aを形成しており、この載置面811a上に環状のフレームFが載置される。そして、載置面811a上に載置された環状のフレームFは、クランプ812によってフレーム保持部材811に固定される。このように構成されたフレーム保持手段81は、テープ拡張手段82によって上下方向に進退可能に支持されている。
テープ拡張手段82は、上記環状のフレーム保持部材811の内側に配設される拡張ドラム821を具備している。この拡張ドラム821は、環状のフレームFの内径より小さく該環状のフレームFに装着されたダイシングテープTに貼着される半導体ウエーハ2の外径より大きい内径および外径を有している。また、拡張ドラム821は、下端に支持フランジ822を備えている。図示の実施形態におけるテープ拡張手段82は、上記環状のフレーム保持部材811を上下方向に進退可能な支持手段823を具備している。この支持手段823は、上記支持フランジ822上に配設された複数のエアシリンダ823aからなっており、そのピストンロッド823bが上記環状のフレーム保持部材811の下面に連結される。このように複数のエアシリンダ823aからなる支持手段823は、図13の(a)に示すように環状のフレーム保持部材811を載置面811aが拡張ドラム821の上端と略同一高さとなる基準位置と、図13の(b)に示すように拡張ドラム821の上端より所定量下方の拡張位置の間を上下方向に移動せしめる。
以上のように構成されたピックアップ装置8を用いて実施するピックアップ工程について図13を参照して説明する。即ち、半導体ウエーハ2(ストリート21に沿って個々のデバイス22に分割されている)が貼着されているダイシングテープTが装着された環状のフレームFを、図13の(a)に示すようにフレーム保持手段81を構成するフレーム保持部材811の載置面811a上に載置し、クランプ812によってフレーム保持部材811に固定する(フレーム保持工程)。このとき、フレーム保持部材811は図13の(a)に示す基準位置に位置付けられている。次に、テープ拡張手段82を構成する支持手段823としての複数のエアシリンダ823aを作動して、環状のフレーム保持部材811を図13の(b)に示す拡張位置に下降せしめる。従って、フレーム保持部材811の載置面811a上に固定されている環状のフレームFも下降するため、図13の(b)に示すように環状のフレームFに装着されたダイシングテープTは拡張ドラム821の上端縁に接して拡張せしめられる(テープ拡張工程)。この結果、ダイシングテープTに貼着されている接着フィルム6および該接着フィルム6が貼着されているデバイス22間が広がり、間隔Sが拡大される。なお、分離溝形成工程において接着フィルム6に形成される分離溝が貫通溝でなく不完通溝の場合には、テープ拡張工程でダイシングテープTが拡張されることにより、不完通溝が破断の起点となってデバイス22に沿って分離される。次に、図13の(c)に示すようにピックアップコレット83を作動してデバイス22(裏面に接着フィルム6aが装着されている)を吸着し、ダイシングテープTから剥離してピックアップし、図示しないトレーまたはダイボンディング工程に搬送する。なお、ピックアップ工程を実施する際には、ダイシングテープTに紫外線を照射することにより粘着力を低下せしめる。上述したピックアップ工程においては、上述したように接着フィルム6が装着された個々のデバイス22間の隙間Sが広げられているので、隣接するデバイス22と接触することなく容易にピックアップすることができる。
ウエーハとしての半導体ウエーハを示す斜視図。 本発明によるデバイスの製造方法のウエーハ分割工程における分割溝形成工程の説明図。 本発明によるデバイスの製造方法のウエーハ分割工程における保護部材貼着工程の説明図。 本発明によるデバイスの製造方法のウエーハ分割工程における分割溝表出工程の説明図。 本発明によるデバイスの製造方法における接着フィルム装着工程の説明図。 本発明によるデバイスの製造方法におけるウエーハ支持工程の説明図。 本発明によるデバイスの製造方法における接着フィルム装着工程の他の実施形態を示す説明図。 本発明によるデバイスの製造方法における分離溝形成工程を実施するレーザー加工装置の斜視図。 本発明によるデバイスの製造方法における分離溝形成工程の説明図。 図9に示すデバイスの製造方法が実施された状態を示す要部拡大断面図。 本発明によるデバイスの製造方法における保護テープ剥離工程の説明図。 本発明によるデバイスの製造方法におけるピックアップ工程を実施するピックアップ装置の斜視図。 本発明によるデバイスの製造方法におけるピックアップ工程の説明図。
符号の説明
2:半導体ウエーハ
21:ストリート
210:切削溝
22:デバイス
3:切削装置
31:切削装置のチャックテーブル
32:切削手段
321:切削ブレード
4:剛性板
5:研削装置
51:研削装置のチャックテーブル
52:研削砥石
53:研削手段
6:接着フィルム
7:レーザー加工装置
71:レーザー加工装置のチャックテーブル
72:レーザー光線照射手段
722:集光器
8:ピックアップ装置
81:フレーム保持手段
82:テープ拡張手段
83:ピックアップコレット
F:環状のフレーム
T:ダイシングテープ

Claims (2)

  1. 表面に格子状に形成された複数のストリートによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウエーハをストリートに沿って個々のデバイスに分割するとともに、各デバイスの裏面にダイボンディング用の接着フィルムを装着する半導体デバイスの製造方法であって、
    ウエーハの表面側からストリートに沿ってデバイスの仕上がり厚さに相当する深さの切削溝を形成する切削溝形成工程と、
    該切削溝が形成されたウエーハの表面に剛性を有する透明部材からなる剛性板を貼着する剛性板貼着工程と、
    該剛性板が貼着されたウエーハの裏面を研削して裏面に該切削溝を表出させ、ウエーハを個々のデバイスに分割するウエーハ分割工程と、
    個々のデバイスに分割されたウエーハの裏面に接着フィルムを装着するとともに該接着フィルムが装着されたウエーハを環状のフレームに装着されたダイシングテープによって支持せしめる接着フィルム装着工程と、
    該ダイシングテープに支持されたウエーハの表面に貼着されている剛性板側から該切削溝を撮像してレーザー光線照射位置のアライメントを遂行するとともに、剛性板側から該切削溝を通して該切削溝に沿って該接着フィルムにレーザー光線を照射し、該接着フィルムに該切削溝に沿って分離溝を形成する分離溝形成工程と、
    該分離溝形成工程を実施した後に、ウエーハの表面に貼着されている剛性板を剥離する剛性板剥離工程と、
    該分離溝形成工程を実施することにより該切削溝に沿って分離溝が形成された該接着フィルムが装着されているデバイスを該ダイシングテープから剥離してピックアップするピックアップ工程と、を含む、
    ことを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
  2. 該ピックアップ工程は、該ダイシングテープを拡張して個々に分割されたデバイス間の隙間を広げて実施する、請求項1記載の半導体デバイスの製造方法。
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