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JP5310671B2 - 磁気記録媒体用ガラス基板及びその製造方法 - Google Patents
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JP5310671B2 - 磁気記録媒体用ガラス基板及びその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体用ガラス基板及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ガラス基板の内周側面または外周側面の少なくとも一方を砥石で研削する磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法に関する。
近年の磁気ディスクの高記録密度化にともない、磁気記録媒体用ガラス基板への要求特性が年々厳しくなってきている。磁気ディスクの高記録密度化を達成するために、ガラス基板主平面の異物欠陥を低減して主平面の平滑性を向上することが求められている。また、情報記録媒体としての信頼性を向上させるため、ガラス基板の機械的強度を高くすることが求められている。
磁気記録媒体用ガラス基板の側面部を平滑性高く仕上げることは、ガラス基板の機械的強度の向上、側面部の凹凸に捕捉される異物の低減、側面部の凹凸がカセットの樹脂部材を削ることにより発生する異物の低減、などの効果があり、磁気ディスクの高記録密度化と信頼性を向上させるうえで重要である。
磁気記録媒体用ガラス基板の側面部は、端面研削工程でガラス基板の内周側面または外周側面の少なくとも一方を砥石で研削後、端面研磨工程でガラス基板の側面部を研磨して、平滑に仕上げられる。しかし、端面研削工程で深いクラック(以下、加工変質層と称す。)が生じると、次の端面研磨工程で加工変質層を充分に除去できず、磁気記録媒体用ガラス基板の側面部に加工変質層が残留し、平滑な側面部とならない。
磁気記録媒体用ガラス基板の側面部を平滑に仕上げる端面研削方法として、研削されるガラス基板の側面部に供給する冷却液の温度を28℃以下に調整し、研削中に砥石から砥粒が抜け落ちることを抑制しながらガラス基板の側面部を研削する方法が提案されている(特許文献1)。しかし、特許文献1の研削方法は、砥石に深い加工変質層を生じさせる要因がある場合、冷却液の温度を28℃以下としても深い加工変質層の発生抑制が難しく、平滑な側面部にできないおそれがある。
特開2007−98483号公報
本発明は、側面部または面取り部の平滑性に優れる磁気記録媒体用ガラス基板の提供を目的とする。また、側面部または面取り部の平滑性に優れる磁気記録媒体用ガラス基板に高い生産性で研削する端面研削方法、及び該端面研削方法を用いた端面研磨工程を有する磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法の提供を目的とする。
本発明は、主平面と、内周側面と、外周側面とからなる中心部に円孔を有する円盤形状の磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、該磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法は、板形状を有するガラス基板の形状付与工程と、前記ガラス基板の内周側面または外周側面の少なくとも一方を砥石で研削する端面研削工程と、前記ガラス基板の内周側面または外周側面の少なくとも一方を研磨する端面研磨工程と、前記ガラス基板の主平面の研磨工程と、前記ガラス基板の洗浄工程と、を有し、前記端面研削工程は、ガラス基板の内周側面または外周側面の少なくとも一方に研削液を供給するとともに、砥石とガラス基板を相対的に動かし、砥石の研削面をガラス基板の内周側面または外周側面の少なくとも一方に接触させて研削するものであり、前記砥石は砥粒が結合剤により結合されてなる砥石であり、該砥粒はレーザ回折散乱方式の粒度分布測定装置を用いて測定した粒子径の最大粒子径dmaxと最小粒子径dminとの差である砥粒粒度分布幅△d(=dmax−dmin)が23μm以下であり、かつ平均粒子径が10μm〜40μmであることを特徴とする磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法を提供する。
本発明の端面研削工程を有する磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法は、側面部または面取り部の平滑性に優れる磁気記録媒体用ガラス基板を高い生産性で製造できる。本発明の磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法により造られた磁気記録媒体用ガラス基板の上に、磁性層などの薄膜を形成して製造した磁気ディスクは、磁気ヘッドの浮上量を容易に低下でき、機械的強度に優れるため、磁気ディスクの高記録密度化と信頼性を向上できる。
磁気記録媒体用ガラス基板の斜視図。 磁気記録媒体用ガラス基板の断面斜視図。 ガラス基板の内周側面または外周側面を砥石で研削する端面研削工程を説明する概略図。 砥粒粒度分布幅が23μm以下である砥石の研削面の拡大断面図。 砥粒粒度分布幅が23μmを超える砥石の研削面の拡大断面図。 ピット欠陥がない面取り部(良品)の顕微鏡観察画像。 ピット欠陥がある面取り部の顕微鏡観察画像。 例1で使用した砥石に含まれる砥粒の粒度分布を示すグラフ。 例2で使用した砥石に含まれる砥粒の粒度分布を示すグラフ。 例3で使用した砥石に含まれる砥粒の粒度分布を示すグラフ。
以下、本発明を実施するための形態について説明するが、本発明は以下に記載される実施形態に限らない。
まず、本発明の磁気記録媒体用ガラス基板10の斜視図を図1に、磁気記録媒体用ガラス基板10を切断したものの断面斜視図を図2に示す。図1と図2において各符号は、磁気記録媒体用ガラス基板の主平面101、内周側面102、外周側面103、内周面取り部104、外周面取り部105をそれぞれ示す。
一般に、磁気記録媒体用ガラス基板及び磁気ディスクの製造工程は、以下の工程を含む。(1)フロート法、フュージョン法またはプレス成形法などで成形されたガラス素基板を、中心部に円孔を有する円盤形状に加工する。(2)ガラス基板の内周側面と外周側面を面取り加工する。(3)ガラス基板の側面部と面取り部を端面研磨する。(4)ガラス基板の上下主平面を研磨する。研磨工程は、1次研磨のみでも良く、1次研磨と2次研磨を行っても良く、2次研磨の後に3次研磨を行っても良い。(5)ガラス基板を精密洗浄し、磁気記録媒体用ガラス基板を製造する。(6)磁気記録媒体用ガラス基板の上に磁性層などの薄膜を形成し、磁気ディスクを製造する。
なお、上記磁気記録媒体用ガラス基板及び磁気ディスクの製造工程において、各工程間にガラス基板洗浄(工程間洗浄)やガラス基板表面のエッチング(工程間エッチング)を実施してもよい。さらに、磁気記録媒体用ガラス基板に高い機械的強度が求められる場合、ガラス基板の表層に強化層を形成する強化工程(例えば、化学強化工程)を研磨工程前、または研磨工程後、あるいは研磨工程間で実施してもよい。
本発明において、磁気記録媒体用ガラス基板は、アモルファスガラスでもよく、結晶化ガラスでもよく、ガラス基板の表層に強化層を有する強化ガラス(例えば、化学強化ガラス)でもよい。また、本発明のガラス基板のガラス素基板は、フロート法で造られたものでも良く、フュージョン法で造られたものでも良く、プレス成形法で造られたものでもよい。
本発明は、(2)ガラス基板の内周側面と外周側面を面取り加工する端面研削工程に関し、磁気記録媒体用ガラス基板の端面研削加工に係るものである。
図3は、ガラス基板の外周側面を砥石で研削する端面研削工程を説明する概略図である。図3において、20は砥石、201は砥粒、202は研削面、205は基台、30は研削液供給ノズル、301は研削液、をそれぞれ示す。図1と図2で示した内容と同一のものには同符号を付し、その説明を省略する。なお、ガラス基板の内周側面についても同様である。
図4は砥石の研削面の拡大断面図である。図4Aは砥粒粒度分布幅が23μm以下である砥石の研削面を模式的に示す拡大断面図、図4Bは砥粒粒度分布幅が23μmを超える砥石の研削面を模式的に示す拡大断面図をそれぞれ示す。図4Aと図4Bにおいて、203は粒子径が大きな砥粒、204は結合剤をそれぞれ示す。なお、図3と同一内容のものには同符号を付し、その説明を省略する。
磁気記録媒体用ガラス基板10の外周側面103は、ガラス基板の側面を研削する砥石20をセットした端面研削装置を用い、研削液供給ノズル30から研削面202に対して研削液301を供給するとともに、磁気記録媒体用ガラス基板10と砥石20を相対的に動かし、ガラス基板の外周側面103と研削面202とを接触させて研削される。
本発明者は、ガラス基板の側面部または面取り部に深い加工変質層がない磁気記録媒体用ガラス基板10を高い生産性で造る手段を検討した結果、磁気記録媒体用ガラス基板10の内周側面102または外周側面103の少なくとも一方を砥石で研削する端面研削工程において、砥石20に含有される砥粒201の砥粒粒度分布幅△dを23μm以下とすると有効であることを見出した。
砥石20に含有される砥粒201の砥粒粒度分布幅△dが23μm以下であると、例えば図4Aに示すような研削面202でガラス基板の側面を研削するため、ガラス基板の側面部または面取り部に深い加工変質層が発生しない。しかし、砥石20に含有される砥粒201の砥粒粒度分布幅△dが23μmを超えた場合、例えば図4Bに示すような粒子径の大きな砥粒203が突出した研削面202でガラス基板の側面を研削するため、ガラス基板の側面部または面取り部は、研削面より突出した粒子径の大きな砥粒203によって大きなダメージを受け、深い加工変質層を生じるおそれがある。
砥石20に含有される砥粒201の砥粒粒度分布幅△dは23μm以下であり、好ましくは22μm以下、特に好ましくは20μm以下である。
本発明の砥石20に含有される砥粒の平均粒子径は、10μm〜40μmであることが好ましい。砥粒の平均粒子径が10μm未満であると、研削の加工速度が低く、生産性に劣るおそれがある。砥粒の平均粒子径が40μmを超えた場合、研削の加工速度は高いが、ガラス基板の側面部または面取り部に深い加工変質層を生じさせ、平滑性に優れる側面部または面取り部を有する磁気記録媒体用ガラス基板が得られないおそれがある。
砥石20に含有される砥粒201の平均粒子径は、10μm〜40μmが好ましく、10μm〜35μmが更に好ましく、10μm〜30μmが特に好ましい。
なお、砥粒の粒子径は、レーザ回折散乱方式の粒度分布測定装置を用いて測定する。
本発明において砥石20は、砥粒201としてダイヤモンド砥粒、アルミナ砥粒、炭化ケイ素砥粒のいずれか1つ以上の砥粒を含む。前記砥粒のなかでも、ダイヤモンド砥粒が、研削の加工速度が高く、加工変質層を発生させ難いため好ましい。砥粒201を結合する結合剤204としては、金属、樹脂、またはガラス質(ビトリファイド)のいずれか1つ以上の結合剤を用いる。
本発明の端面研削工程を有する磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法で造られた磁気記録媒体用ガラス基板の内周側面または外周側面のうち少なくとも一方は、ピット欠陥の数が5個/mm以下である。
磁気記録媒体用ガラス基板の内周側面や外周側面のピット欠陥の数が5個/mmを超えた場合、磁気記録媒体用ガラス基板の機械的強度が低下し、磁気ディスクとしたときに情報記録媒体としての信頼性に劣るおそれがある。また、ガラス基板の側面部の凹凸に捕捉された異物や、ガラス基板の側面部の凹凸がカセットの樹脂部材を削ることにより発生する異物が、磁気記録媒体用ガラス基板の主平面に付着して磁気ディスクとしたときに表面異物欠陥となり、磁気ディスクのHDD(ハードディスクドライブ)試験において磁気ヘッドの浮上姿勢を乱し、磁気ヘッドが磁気ディスクに接触する障害を引き起こすおそれがある。
磁気記録媒体用ガラス基板の内周側面または外周側面のうち少なくとも一方におけるピット欠陥の数は、3個/mm以下が好ましく、1個/mm以下が更に好ましく、0個/mmが特に好ましい。
さらに、本発明の端面研削工程を有する磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法で造られた磁気記録媒体用ガラス基板の内周面取り部または外周面取り部のうち少なくとも一方は、ピット欠陥の数が5個/mm以下である。
磁気記録媒体用ガラス基板の内周面取り部や外周面取り部のピット欠陥の数が5個/mmを超えた場合、磁気記録媒体用ガラス基板の機械的強度が低下し、磁気ディスクとしたときに情報記録媒体としての信頼性に劣るおそれがある。また、ガラス基板の面取り部の凹凸に捕捉された異物や、ガラス基板の面取り部の凹凸がカセットの樹脂部材を削ることにより発生する異物が、磁気記録媒体用ガラス基板の主平面に付着して磁気ディスクの表面異物欠陥となり、磁気ディスクのHDD(ハードディスクドライブ)試験において磁気ヘッドの浮上姿勢を乱し、磁気ヘッドが磁気ディスクに接触する障害を引き起こすおそれがある。
磁気記録媒体用ガラス基板の内周面取り部または外周面取り部うち少なくとも一方におけるピット欠陥の数は、3個/mm以下が好ましく、1個/mm以下が更に好ましく、0個/mmが特に好ましい。
なお、磁気記録媒体用ガラス基板10の内周側面102、外周側面103、内周面取り部104、及び外周面取り部105のピット欠陥の数は、以下の手順で評価する。
ガラス基板の表面を、フッ酸や硝酸を含む酸性のエッチング溶液を用いて5μmエッチングし、側面部と面取り部に残留する加工変質層(クラックやキズなど)を等方的にエッチングして観察しやすい大きさの凹部(ピット欠陥106)とする。直径(または長径)が10μm以上の円形状または楕円形状の凹部をピット欠陥106とし、光学顕微鏡を用いてピット欠陥106の数をカウントした。ピット欠陥106を評価する位置は、ガラス基板の内周側面102、外周側面103、内周面取り部104、外周面取り部105の全領域で実施してもよく、選択した特定領域で実施してもよい。
図5にピット欠陥106がない面取り部の顕微鏡観察画像を、図6にピット欠陥106がある面取り部の顕微鏡観察画像を、それぞれ示す。図6に示す面取り部は、端面研削工程において大きなダメージを受け、ガラス基板の面取り部に深い加工変質層が発生したものである。
本発明によれば、ガラス基板の側面部または面取り部のうち少なくとも一方においてピット欠陥106がない磁気記録媒体用ガラス基板を高い生産性で製造できる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
[磁気記録媒体用ガラス基板の形状付与工程]
外径65mm、内径20mm、板厚0.635mmの磁気記録媒体用ガラス基板用に、フロート法で成形されたSiOを主成分とするガラス基板を中心部に円孔を有する円盤形状のガラス基板に加工した。
[磁気記録媒体用ガラス基板の端面研削工程]
中心部に円孔を有する円盤形状のガラス基板の内周側面と外周側面を、面取り幅0.15mm、面取り角度45°の磁気記録媒体用ガラス基板が得られるように、ダイヤモンド砥粒を含有する砥石を用いて研削した。
端面研削工程において、砥石に含まれるダイヤモンド砥粒の砥粒粒度分布幅△dが異なる砥石を用いて、ガラス基板の側面部を研削した結果を表1に示す。表1において、例1は実施例、例2と例3は比較例である。
例1〜例3に記載の砥石で内周側面と外周側面を研削されたガラス基板は、下記に記載した端面研磨工程と主平面の研磨工程で加工した後、洗浄工程において洗浄乾燥され、内周側面と内周面取り部のピット欠陥数、外周側面と外周面取り部のピット欠陥数を評価した。
図7A、図7Bと図7Cに、例1〜例3で使用した砥石に含まれる砥粒の粒度分布を、レーザ回折散乱方式の粒度分布測定装置で測定した結果を示す。図7Aは例1、図7Bは例2、図7Cは例3で使用した砥石に含まれる砥粒の粒度分布測定結果である。
例1で用いた砥石に含まれるダイヤモンド砥粒の砥粒粒度分布幅△dは19μmであり、例2で用いた砥石に含まれるダイヤモンド砥粒の砥粒粒度分布幅△dは24μmであり、例3で用いた砥石に含まれるダイヤモンド砥粒の砥粒粒度分布幅△dは29μmであった。
内周側面の研削の加工速度は、内周側面の研削量を研削加工時間で除して求めた。内周側面の研削量は、高精度2次元寸法測定機(キーエンス社製、製品名:VM8040)を用いて測定した。内周側面研削前後においてガラス基板中央部の円孔の直径を測定し、内周側面研削前後の円孔の直径差を算出して研削量を求めた。
(内周側面の研削量)=((研削後ガラス基板の円孔の直径)−(研削前ガラス基板の円孔の直径))/2。
外周側面の研削の加工速度は、外周側面の研削量を研削加工時間で除して求めた。外周側面の研削量は、外周側面研削前後においてガラス基板の外径をマイクロメータで測定し、外周側面研削前後の外径の直径差を算出して求めた。
(外周側面の研削量)=((研削前ガラス基板の外径の直径)−(研削後ガラス基板の外径の直径))/2。
[磁気記録媒体用ガラス基板の端面研磨工程]
内周側面部と内周面取り部を研磨ブラシと酸化セリウム砥粒を用いて内周端面研磨した。内周端面研磨は、内周側面の研磨量が7μmとなるように研磨時間を設定して実施した。内周端面研磨を行ったガラス基板は、アルカリ性洗剤を用いたスクラブ洗浄、アルカリ性洗剤溶液に浸漬した状態での超音波洗浄により、砥粒を洗浄除去した。
内周端面研磨後、ガラス基板の外周側面部と外周面取り部を研磨ブラシと酸化セリウム砥粒を用いて外周端面研磨した。外周端面研磨は、外周側面の研磨量が7μmとなるように研磨時間を設定して実施した。外周端面研磨後のガラス基板は、アルカリ性洗剤を用いたスクラブ洗浄と、アルカリ性洗剤溶液に浸漬した状態での超音波洗浄により、砥粒を洗浄除去される。
[磁気記録媒体用ガラス基板の主平面の研磨工程]
端面加工後、研磨具としてダイヤモンド砥粒を含む固定砥粒工具と研磨液を用いて両面研磨装置によりガラス基板の上下主平面を1次研磨し、研磨液を洗浄除去した。
1次研磨後、研磨具として硬質ウレタン製の研磨パッドと酸化セリウム砥粒を含有する研磨液(平均粒子直径、以下、平均粒径と略す、約1.3μmの酸化セリウムを主成分した研磨液組成物)を用いて、両面研磨装置によりガラス基板の上下主平面を2次研磨し、砥粒を洗浄除去した。
次に、研磨具として軟質ウレタン製の研磨パッドと、コロイダルシリカを含有する研磨液(一次粒子の平均粒径が20〜30nmのコロイダルシリカを主成分とする研磨液組成物)を用いて、両面研磨装置によりガラス基板の上下主平面を3次研磨した。
[磁気記録媒体用ガラス基板の洗浄工程]
上下主平面を研磨したガラス基板は、アルカリ性洗剤によるスクラブ洗浄、アルカリ性洗剤溶液に浸漬した状態での超音波洗浄、純水に浸漬した状態での超音波洗浄、を順次行い、イソプロピルアルコール蒸気にて乾燥された。
ガラス基板を洗浄乾燥した後、磁気記録媒体用ガラス基板の側面部と面取り部の加工変質層を評価した。加工変質層の評価は、1ロット(200枚)から10枚のガラス基板を抜き取って実施した。
磁気記録媒体用ガラス基板の側面部と面取り部の加工変質層の評価は、ガラス基板の表面をフッ酸と硝酸を含む酸性のエッチング溶液を用いて5μmエッチングし、加工変質層を光学顕微鏡で観察しやすい大きさいのピット欠陥としてから実施した。
ガラス基板の表面をエッチング溶液で5μmエッチングし、洗浄と乾燥を行った後、光学顕微鏡で観察しやすいサイズにガラス基板を切断し、切断したガラス基板片を試料台に固定してレーザ顕微鏡(オリンパス社製、製品名:LEXT OLS 3500)を用いて側面部と面取り部のピット欠陥を観察した。
レーザ顕微鏡の対物レンズは20倍を使用し、観察視野635μm×480μm(ピット欠陥観察領域の横幅107が635μmの観察領域)における、直径(または長径)が10μm以上の円形状または楕円形状を有するピット欠陥106の数をカウントした。ピット欠陥106の数のカウントは、上下主平面側の内周面取り部104と内周側面102、上下主平面側の外周面取り部105と外周側面103において、0°、90°、180°、270°の位置で実施した。
上記測定位置でカウントしたピット欠陥106の数を、観察面積で除した数値を表1に示す。砥石に含まれるダイヤモンド砥粒の砥粒粒度分布幅△dが23μm以下である例1は、磁気記録媒体用ガラス基板の側面部と面取り部の加工変質層評価においてピット欠陥106がなく、側面部と面取り部の平滑性に優れる磁気記録媒体用ガラス基板が得られたことを確認した。
Figure 0005310671
本発明は、板形状を有するガラス基板の側面部を研削する端面研削工程を有するガラス基板の製造方法に適用できる。本発明が適用できるガラス基板としては、磁気記録媒体用、フォトマスク用、液晶や有機EL等のディスプレイ用、光ピックアップ素子や光学フィルタ等の光学部品用などのガラス基板が具体的なものとして挙げられる。
10:磁気記録媒体用ガラス基板、101:磁気記録媒体用ガラス基板の主平面、102:内周側面、103:外周側面、104:内周面取り部、105:外周面取り部、106:ピット欠陥、107:ピット欠陥観察領域の横幅、
20:砥石、201:砥粒、202:研削面、203:粒子径が大きい砥粒、204:結合材、205:基材、
30:研削液供給ノズル、301:研削液。

Claims (6)

  1. 主平面と、内周側面と、外周側面とからなる中心部に円孔を有する円盤形状の磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、
    該磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法は、板形状を有するガラス基板の形状付与工程と、前記ガラス基板の内周側面または外周側面の少なくとも一方を砥石で研削する端面研削工程と、前記ガラス基板の内周側面または外周側面の少なくとも一方を研磨する端面研磨工程と、前記ガラス基板の主平面の研磨工程と、前記ガラス基板の洗浄工程と、を有し、
    前記端面研削工程は、ガラス基板の内周側面または外周側面の少なくとも一方に研削液を供給するとともに、砥石とガラス基板を相対的に動かし、砥石の研削面をガラス基板の内周側面または外周側面の少なくとも一方に接触させて研削するものであり、
    前記砥石は砥粒が結合剤により結合されてなる砥石であり、該砥粒はレーザ回折散乱方式の粒度分布測定装置を用いて測定した粒子径の最大粒子径dmaxと最小粒子径dminとの差である砥粒粒度分布幅△d(=dmax−dmin)が23μm以下であり、かつ平均粒子径が10μm〜40μmであることを特徴とする磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  2. 前記砥粒は、ダイヤモンド砥粒である請求項に記載の磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  3. 磁気記録媒体用ガラス基板の内周側面または外周側面のうち少なくとも一方は、ピット欠陥の数が5個/mm以下である請求項1または2に記載の磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  4. 磁気記録媒体用ガラス基板は、内周側面と主平面との交差箇所または外周側面と主平面との交差箇所のうち少なくとも一方に面取り部が形成された磁気記録媒体用ガラス基板であって、
    該面取り部はピット欠陥の数が5個/mm以下である請求項1〜のいずれかに記載の磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  5. 主平面と、内周側面と、外周側面とからなる中心部に円孔を有する円盤形状の磁気記録媒体用ガラス基板において、該磁気記録媒体用ガラス基板の内周側面または外周側面のうち少なくとも一方は、ピット欠陥の数が5個/mm以下であることを特徴とする磁気記録媒体用ガラス基板。
  6. 主平面と、内周側面と、外周側面とからなる中心部に円孔を有する円盤形状の磁気記録媒体用ガラス基板であって、該磁気記録媒体用ガラス基板は、内周側面と主平面との交差箇所または外周側面と主平面との交差箇所のうち少なくとも一箇所に面取り部が形成されており、該面取り部はピット欠陥の数が5個/mm以下である請求項に記載の磁気記録媒体用ガラス基板。
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