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JP5311866B2 - 電磁比例弁駆動制御装置 - Google Patents
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JP5311866B2 - 電磁比例弁駆動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁比例弁駆動制御装置に関し、特に、建設機械等の油圧制御で使用される電磁比例弁で生じる線間短絡故障、電源短絡故障に対応可能な電磁比例弁駆動制御装置に関する。
建設機械等の油圧制御装置に設けられる電磁比例弁等の誘導性負荷を駆動する装置の従来技術として特許文献1に開示された技術がある。
図6に、上記特許文献1に開示される誘導性負荷駆動装置に基づく過電流制限に関連する構成を示す。
図6において、601は演算処理部をあらわすブロック、602は誘導性負荷である電磁比例弁(ソレノイドに相当)、603は電磁比例弁602に対して駆動電流を供給する電源、604は電磁比例弁の駆動電流の供給量を調整するためのオン・オフ動作を行う励磁電流給電用スイッチング素子、605は電源603と励磁電流給電用スイッチング素子604の間に介設される過電流制限部を表すブロック、606は電磁比例弁602に並列配置された負荷電流環流素子である。
演算処理部601は、指令値発生部611、デューティ比演算部612、PWM信号発生部613、故障判定部614、故障保護部615、およびA/D変換部616から構成されている。
指令値発生部611は、電磁比例弁602の動作状態を決める指令値を出力する。デューティ比演算部612は、指令値を受けてデューティ比を算出し、出力する。PWM信号発生部613は、デューティ比演算部612から出力されたデューティ比に基づいて、当該デューティ比を有するPWM信号を発生する。A/D変換部616は、電磁比例弁602側から提供される通電量に係るアナログ信号をデジタル値に変換し、故障判定部614に与える。故障判定部614は、指令値発生部611から出力される指令値に係る信号とA/D変換部616から出力される信号とを対比し、故障か否かを判定する。故障判定部614から出力される判定に係る信号は、故障保護部615に与えられる。故障保護部615は、線間短絡故障と判定されるときには、駆動装置を保護するためPWM信号をオフさせるための信号をデューティ比演算部612に出力する。
演算処理部601のPWM信号発生部613から出力されるPWM信号は電圧変換部621に入力され、所要レベルの電圧に変換され、さらに次段でフィードバック回路/PWM信号発生部622に入力される。フィードバック回路/PWM信号発生部622から出力されたPWM信号は上記励磁電流給電用スイッチング素子604に入力され、そのオン・オフ動作を制御する。励磁電流給電用スイッチング素子604のオン時に電磁比例弁602に電流が供給される。電磁比例弁602に供給された電流はアース699側に流れ、その途中で電流・電圧変換器623で電圧信号に変換される。励磁電流給電用スイッチング素子604がオフ時に電磁比例弁602に生じる逆起電力は、電流・電圧変換器623のアース側端子と上記電磁比例弁602の入力側端子との間に設けられた負荷電流環流素子606を介して電磁比例弁602の入力側に環流される。電流・電圧変換器623から出力される電圧信号は増幅器624で増幅され、増幅器624からの出力される電圧信号は、前述のA/D変換部616とフィードバック回路/PWM信号発生部622とに入力される。
過電流制限部605は、電流・電圧変換器631と過電流制限用スイッチング素子632とから構成される。電流・電圧変換器631は、励磁電流給電用スイッチング素子604がオン動作して電流が電源603から電磁比例弁602に流れると、その電流値を電圧値に変換する。当該電圧値は過電流制限用スイッチング素子632に入力される。過電流制限用スイッチング素子632は、電流・電圧変換器631から入力される電圧値に基づき、当該電圧値が過電流である所定値を超えるときには、上記の励磁電流給電用スイッチング素子604に供給されるPWM信号を阻止する。
また、誘導性負荷を駆動する装置において、電磁比例弁と電流・電圧変換手段とを接続するケーブルや端子が電源短絡故障した場合に装置を保護する電源ショート保護回路の従来例として特許文献2に記載された回路が知られている。
図7に上記特許文献2に開示されている電源ショート保護回路と同等の構成を示す。
図7において、720は演算処理部、702は電磁比例弁(ソレノイド)、703は電磁比例弁702に対して電源を供給する電源、704は電磁比例弁の駆動電流の供給量を調整するためのオン・オフ動作を行う励磁電流給電用スイッチング素子、705は過電流制限用スイッチング素子、706は過電流制限用スイッチング素子と並列に設けられた過電流制限用抵抗、707は電流・電圧変換器、708は演算処理部の信号で励磁電流給電用スイッチング素子704を駆動する駆動回路、709は電流・電圧変換手段707が変換した電圧を増幅する増幅回路である。
通常状態の場合、駆動回路708は、演算処理部720からの指令信号に基づいて、励磁電流給電用スイッチング素子704と過電流制限用スイッチング素子705を同時にオン・オフ制御する。
電磁比例弁702のオン時には、電磁比例弁720の励磁電流は、電源703から、励磁電流給電用スイッチング素子704と、電磁比例弁702と、過電流制限用スイッチング素子705と、電流・電圧変換手段707とを経由して流れる。
電磁比例弁702のオン時に装置への電源短絡が発生した場合、過電流は、電源703から、過電流制限用スイッチング素子705と、電流・電圧変換手段707とを経由して流れる。過電流により発生した通常以上の検出電圧は、電流・電圧変換手段707から、増幅器709を経由して、演算処理部720で検出される。演算処理部720は規定値以上の電圧検出から電源短絡故障と判定する。演算処理部720は、電源短絡故障発生時に励磁電流給電用スイッチング素子704と、過電流制限用スイッチング素子705をオフにする。過電流制限用スイッチング素子705がオフ状態になると、電流が過電流制限用抵抗706を経由して電流・電圧変換手段707に流れるため、電流は制限されて過電流とはならず装置が過電流により破損されることを防ぐ。
電磁比例弁702のオフ時に装置への電源短絡が発生した場合、過電流制限素子705はオフ状態となり通電しない。このとき電流は過電流制限用抵抗706を経由して電流・電圧変換手段707に流れるため、電流は制限されて過電流とはならず装置が過電流により破損されることを防ぐ。
特開2002−176346号公報 特開2007−97333号公報
特許文献1に記載された誘導性負荷駆動装置では、電磁比例弁602と電流・電圧変換器623を接続するケーブルが電源603に短絡するような電源短絡(後述する図2(c)(d)の場合)には、装置に過電流が印加されるのを防ぐことができず、駆動装置が破損する問題がある。
また、故障保護部615が装置保護のためにPWM信号を完全にオフすると、装置の動作を復帰する手段を備えていないため、故障判定部614が誤った判定を行った場合には駆動を再開することができない。さらに、故障状態から回復しても誘導性負荷の駆動を再開することができないという問題がある。
特許文献2に記載された電源ショート保護回路では、特許文献1の課題であった電源短絡時の装置保護は可能である。しかし、過電流を抑制するために過電流制限用スイッチング素子705と並列に過電流制限用抵抗706を設けることが必要であり、部品数やコストの増加、過電流制限時の過電流制限用抵抗706の発熱という問題がある。
また、励磁電流給電用スイッチング素子704のオン・オフ制御に連動して過電流制限用スイッチング素子705を制御する必要があり、演算処理部720での処理が複雑になる問題がある。
本発明の目的は、上記の課題を解決するために、電源ライン等の短絡時に電磁比例弁駆動制御装置を保護することができる電磁比例弁駆動制御装置を提供することにある。
本発明に係る電磁比例弁駆動制御装置は、上記の目的を達成するために、次のように構成される。
第1の電磁比例弁駆動制御装置(請求項1に対応)は、
電源と電磁比例弁の間に演算処理手段から供給されるPWM信号に応じて電磁比例弁のコイルに通電を行う励磁電流給電用スイッチング素子を設け、電磁比例弁での通電の下流側に、電磁比例弁に流れた励磁電流を電圧に変換し演算処理手段に供給する電流・電圧変換手段を設けた電磁比例弁駆動制御装置において、
電磁比例弁から電流・電圧変換手段への戻り側ラインに配置され、電源から戻り側ラインへの電源短絡または電磁比例弁の上流側のラインから戻り側ラインへの線間短絡により生じる過電流から電流・電圧変換手段および演算処理手段を保護するための過電流遮断用スイッチング素子と、
電源短絡または線間短絡により戻り側ラインに対して過電流が流れたとき、電流・電圧変換手段が変換した検出電圧に基づいて、過電流遮断用スイッチング素子をオフ制御して電磁比例弁から電流・電圧変換手段への通電を遮断させ、その後、過電流遮断用スイッチング素子をオン制御して電磁比例弁から電流・電圧変換手段への通電を行わせる通電オン・オフ制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
上記の構成では、電源と電磁比例弁の間に演算処理手段から供給されるPWM信号に応じて電磁比例弁のコイルに通電を行う励磁電流給電用スイッチング素子を設け、電磁比例弁での通電の下流側に、電磁比例弁に流れた励磁電流を電圧に変換し演算処理手段に供給する電流・電圧変換手段を設けた電磁比例弁駆動制御装置において、電磁比例弁から電流・電圧変換手段への戻り側ラインに配置され、電源から戻り側ラインへの電源短絡または電磁比例弁の上流側のラインから戻り側ラインへの線間短絡により生じる過電流から電流・電圧変換手段および演算処理手段を保護するための過電流遮断用スイッチング素子を設け、さらに、電源短絡または線間短絡により戻り側ラインに対して過電流が流れたとき、電流・電圧変換手段が変換した検出電圧に基づいて、過電流遮断用スイッチング素子をオフ制御して電磁比例弁から電流・電圧変換手段への通電を遮断させ、その後、過電流遮断用スイッチング素子をオン制御して電磁比例弁から電流・電圧変換手段への通電を行わせる通電オン・オフ制御手段を設けるようにした。これにより、駆動制御装置の外部で電源短絡や線間短絡が生じ、駆動装置に過電流が印加されたとき、過電流遮断用スイッチング素子で電磁比例弁から電流・電圧変換手段や演算処理手段等への通電を遮断することができる。また遮断後に、過電流遮断用スイッチング素子をオン制御して電磁比例弁から電流・電圧変換手段への通電を自動的に行わせることができる。
また、本発明による第2の電磁比例弁駆動制御装置(請求項2に対応)は、上記第1の電磁比例弁駆動制御装置において、過電流遮断用スイッチング素子が、励磁電流給電用スイッチング素子のオン・オフ状態と関連することなく、通常状態の場合にはオンとなり、過電流を遮断する場合のみオフとなることを特徴とする。
上記構成によれば、励磁電流給電用スイッチング素子と過電流遮断用スイッチング素子をそれぞれ個別に制御することができ、さらに過電流遮断用スイッチング素子は過電流遮断時以外には変化しないため、複雑な回路や演算装置を不要にすることができる。
また、第3の電磁比例弁駆動制御装置(請求項3に対応)は、上記の電磁比例弁駆動制御装置において、通電オン・オフ制御手段は、電流・電圧変換手段が変換した検出電圧をトリガとして、過電流遮断用スイッチング素子をオフ制御して電磁比例弁から電流・電圧変換手段への通電を遮断させ、その後、演算処理手段から供給される初期状態に戻す指示信号を受けて過電流遮断用スイッチング素子をオン制御して電磁比例弁から電流・電圧変換手段への通電を行わせるラッチ素子であることを特徴とする。
これにより、特別な演算処理等を行うことなしに、過電流遮断用スイッチング素子を制御することができる。
第4の電磁比例弁駆動制御装置(請求項4に対応)は、上記の電磁比例弁駆動制御装置において、演算処理手段は、ラッチ素子の作動に伴う過電流遮断用スイッチング素子へのオン・オフ制御信号を入力し、このオン・オフ制御信号に基づき過電流に対する保護の実行状態を監視する監視手段を有することを特徴とする。
これにより、過電流が生じているか否かを容易に把握することができる。
第5の電磁比例弁駆動制御装置(請求項5に対応)は、上記の電磁比例弁駆動制御装置において、演算処理手段は、監視手段からの信号を入力し、当該信号が過電流に対する保護の実行状態である場合、過電流遮断用スイッチング素子を遮断状態から通電状態へ復帰させるために、ラッチ素子を初期状態に戻す指示信号を生成する復帰処理手段を有することを特徴とする。
これにより、過電流状態から通常状態に戻った場合に自動的に通電状態に復帰させることができる。
第6の電磁比例弁駆動制御装置(請求項6に対応)は、上記の電磁比例弁駆動制御装置において、演算処理手段は、電流・電圧変換手段が変換した検出電圧を入力し、この検出電圧に基づき過電流発生の有無を判別し、この判別結果に応じて過電流遮断用スイッチング素子をオン・オフ制御する通電オン・オフ制御手段有することを特徴とする。
第7の電磁比例弁駆動制御装置(請求項7に対応)は、上記の電磁比例弁駆動制御装置において、演算処理手段は、通電オン・オフ制御手段から過電流遮断用スイッチング素子へ出力されるオン・オフ制御信号に基づき過電流に対する保護の実行状態を監視する監視手段を有することを特徴とする。
第8の電磁比例弁駆動制御装置(請求項8に対応)は、上記の電磁比例弁駆動制御装置において、演算処理手段は、監視手段からの信号を入力し、当該信号が過電流に対する保護の実行状態である場合、過電流遮断用スイッチング素子を遮断状態から通電状態へ復帰させるために、過電流遮断用スイッチング素子に対し直接復帰信号を出力する復帰処理手段を有することを特徴とする。
第9の電磁比例弁駆動制御装置(請求項9に対応)は、上記の第1の電磁比例弁駆動制御装置において、過電流遮断用スイッチング素子として過熱時出力遮断機能を有するスイッチング素子を用いたことを特徴とする。
第10の電磁比例弁駆動制御装置(請求項10に対応)は、上記の第1〜第9の電磁比例弁駆動制御装置において、電磁比例弁は建設機械の油圧回路に設けられた電磁比例弁であることを特徴とする。
本発明によれば次の効果を奏する。
請求項1に係る本発明によれば、電磁比例弁と電流・電圧変換手段の間に設けた過電流遮断用スイッチング素子をオフすることで、線間短絡故障や電源短絡故障の発生時に電磁比例弁駆動装置に印加される過電流が電磁比例弁駆動装置内に流れることを防ぎ、電磁比例弁駆動装置の保護ができる。
請求項2に係る本発明によれば、励磁電流給電用スイッチング素子のオン・オフ状態とは関係なく、過電流遮断用スイッチング素子を制御できるため、制御に必要な回路や演算処理を容易にすることができる。
請求項3に係る本発明によれば、通電オン・オフ制御手段として簡単なラッチ素子を用いることで過電流遮断用スイッチング素子を制御することができるため、例えば保護のための演算処理等が不要になる。
請求項4に係る本発明によれば、過電流遮断用スイッチング素子の状態を監視することにより、電磁比例弁駆動制御装置の過電流保護の状態を検出することが可能となる。これにより保護状態に基づいて電磁比例弁制御や車体制御を変更するという制御の高度化や、メンテナンス時の故障箇所特定の補助が可能となる。
請求項5に係る本発明によれば、過電流に対する保護状態から通常状態へ自動的に復帰させることができる。これにより、例えば故障状態から回復した場合や故障が誤判定されてしまった場合などに、速やかに装置を通常動作に復帰させることができ、装置の信頼性を向上することができる。
請求項6に係る本発明によれば、演算処理手段で異常状態の検出と、過電流遮断用スイッチング素子を制御することができるため、保護のための特別な検出回路の追加が不要となる。
請求項7に係る本発明によれば、請求項4と同様に、過電流遮断用スイッチング素子の状態を監視することにより、電磁比例弁駆動制御装置の過電流保護の状態を検出することが可能となる。これにより保護状態に基づいて電磁比例弁制御や車体制御を変更するという制御の高度化や、メンテナンス時の故障箇所特定の補助が可能となる。
請求項8に係る本発明によれば、請求項5と同様に、過電流に対する保護状態から通常状態へ自動的に復帰させることができる。これにより、例えば故障状態から回復した場合や故障が誤判定されてしまった場合などに、速やかに装置を通常動作に復帰させることができ、装置の信頼性を向上することができる。
請求項9に係る本発明によれば、過電流遮断用スイッチング素子に備えられている過熱時出力遮断機能によって過電流遮断用スイッチング素子の制御が可能となり、保護のための制御回路や演算処理の追加が不要となる。
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1〜図3を参照して本発明に係る電磁比例弁駆動制御装置の実施形態を説明する。図1は電磁比例弁駆動制御装置の全体構成を示す。
図1において、141は制御装置、114は駆動制御対象である電磁比例弁、112は電磁比例弁114に駆動電流を供給する電源である。また、111は演算処理部、113は電磁比例弁114の駆動電流の供給量を調整するためのオン・オフ動作を行う励磁電流給電用スイッチング素子、117は電磁比例弁114の励磁電流を検出電圧に変換する電流・電圧変換素子、118は検出電圧を演算処理部に適した電圧に変換する増幅器、115は励磁電流給電用スイッチング素子113をオフした際に発生する逆起電力を電磁比例弁114に環流させる負荷電流環流素子、116は信号に基づいて電磁比例弁114と電流・電圧変換器117との接続を制御する過電流遮断用スイッチング素子、119は電流・電圧変換器117の検出電圧に基づいて、過電流遮断用スイッチング素子116への操作(制御)信号を生成するラッチ素子である。
演算処理部111は、本実施の形態ではマイクロコンピュータであり、機能的要素として、指令値発生部131と、デューティ比演算部132と、PWM信号発生部133と、A/D変換部134と、検出電圧保存部135と、デジタル出力138と、デジタル入力137と、故障監視部136と、復帰処理部139とを備えている。これらの機能的要素はソフトウェアで実現されている。
以上のように構成した本実施の形態による電磁比例弁駆動制御装置では、例えば、図2(a)に示す正常状態の場合、電磁比例弁114は、演算処理部111の制御の下、励磁電流給電用スイッチング素子113のオン・オフ動作に基づき駆動される。電磁比例弁114の駆動電流Iは、電流・電圧変換器117で電圧Vに変換され、増幅器118を経由して演算処理部111に取込まれる。演算処理部111は検出電圧Vに基づき電磁比例弁114を駆動する。すなわち、指令値発生部131の指令値と、検出電圧Vとから、デューティ比演算部132でフィードバック演算処理を行い、デューティ比を出力する。出力されたデューティ比はPWM信号発生部133からPWM信号として励磁電流給電用スイッチング素子113に供給され、電磁比例弁114を駆動する。
次に、図1、図2を参照して線間短絡故障、電源短絡故障について説明する。図2(b)にT1で示すように、制御装置141への戻り側ライン150(電磁比例弁114と過電流遮断用スイッチング素子116を接続するライン)と励磁電流給電用スイッチング素子113と電磁比例弁114とを接続するライン151とが短絡する現象を線間短絡故障という。また、図2(c),(d)にT2で示すように電源112側と戻り側ライン150とが短絡する現象を電源短絡故障という。
戻り側ライン150このような短絡による故障が発生した場合、戻り側ライン150には過電流が印加され、この過電流が流れ続けると、電流・電圧変換器117が破損する可能性がある。
次に、正常時、線間短絡故障、電源短絡故障による過電流が発生した場合の動作について図1および図3を用い説明する。なお、図3は電流・電圧変換器117への印加電流I、検出電圧V、ラッチ素子119による過電流遮断用スイッチング素子116への操作信号S1、演算処理部111からラッチ素子119へ出力されるデジタル出力信号D1、ラッチ素子119の動作を時系列に表したものである。横軸は時間軸であり、それぞれ正常時、故障発生時、保護動作時、復帰動作時の各信号および挙動を示す。
図3に符号401で示す通常(正常)動作時には、演算処理部111のデジタル出力138よりオン信号が出力され(図3(d))、ラッチ素子119はオフ状態(図3(e))、すなわち、デジタル出力138と過電流遮断用スイッチング素子116とを接続する状態を保持する。このため、過電流遮断用スイッチング素子116へは操作信号S1としてオン信号が供給される(図3(c))。なお、過電流遮断用スイッチング素子116へ供給される操作信号S1は、デジタル入力137を介し、演算処理部111に設けた故障監視部136に入力されている。過電流遮断用スイッチング素子116は、ラッチ素子119を介しオンの操作信号S1を入力した状態では電磁比例弁114側と電流・電圧変換器117との通電状態を保持する。
次に、図3に符号402で示す(短絡)故障が発生すると、電磁比例弁114を経由せずに電源112から電流・電圧変換器117に電流が流れるため、電流・電圧変換器117に過電流が印加され、検出電圧Vが高電圧となる(図3(a),(b))。検出電圧Vはラッチ素子119に入力され、ラッチ素子119はオン状態、すなわち、デジタル入力137とアース699とを接続するように切換る。このため、過電流遮断用スイッチング素子116への操作信号S1がオフとなり、電磁比例弁114と電流・電圧変換器117との接続を遮断する。これにより、電流・電圧変換器117への印加電流Iおよび検出電圧Vは、0に近い値となる。なお、この故障発生状態にあっても演算処理部111によるデジタル出力138への出力指示信号としてはオンを保持する(図3(d)横軸の符号402の状態)。また、過電流遮断用スイッチング素子116への操作信号S1はデジタル入力137を介し故障監視部136へ入力されており、操作信号S1がオフを検出することにより故障監視部136では故障(過電流)が生じたことを検知する。
演算処理部111では、故障を検知すると故障修復の有無によらず自動的に復帰動作を開始する。すなわち、故障監視部136から故障を示す信号が復帰処理部139に入力されると、復帰処理部139では、所定の遅延時間ΔTをもってデジタル出力138からの出力信号を短時間オフとする(図3(d)横軸の符号403の状態)。ラッチ素子119は、デジタル出力138よりオフ信号を入力すると、オフ状態、すなわち、過電流遮断用スイッチング素子116とデジタル出力138とを再び接続するように切換る(図3(e)横軸404の状態)。これにより、過電流遮断用スイッチング素子116への操作信号S1がデジタル出力138からの信号D1と同じオンとなり、過電流遮断用スイッチング素子116は通電状態に切換る。
このとき、過電流の状態が修復されていなければ、電流・電圧変換器117へは再び過電流が流れることになり、電流・電圧変換器117による検出電圧Vが高電圧となり、ラッチ素子119は再びオン状態となる。これにより、過電流遮断用スイッチング素子116が遮断状態に切換り、電流・電圧変換器117と電磁比例弁114との接続が遮断される。
逆に、過電流の状態が何らかの原因により修復されていれば、電流・電圧変換器117による検出電圧Vは正常値となり、ラッチ素子119はオフ状態を保持し、過電流遮断用スイッチング素子116が通電状態を保持する(図3横軸の符号406〜407の状態)。
したがって、本実施形態によれば、線間短絡故障や電源短絡故障により、電流・電圧変換器117に過電流が流れた場合、ラッチ素子119がオン状態となり、これにより過電流遮断用スイッチング素子116が戻り側ライン150と電流・電圧変換器117との接続関係を遮断するため、過電流が制御装置141内に流れなくなり、制御装置141は保護される。なお、過電流の発生から保護を行うまでは制御装置内に過電流が流れてしまうが、この時間は電流・電圧変換器117が破損する時間に比べて十分に短いため、制御装置は保護される。
また、本実施の形態では、故障監視部136により故障の発生の有無、すなわち過電流保護の実行状態を監視しており、例えば故障発生時には電磁比例弁114に関連する他の機器の制御方法を変更する、あるいは、メンテナンス時に故障箇所を特定することが可能となる。
さらに、過電流保護を実施している状態から通常状態に復帰させることができるため、故障状態から回復した場合や、あるいは、誤った故障判定が行われた場合でも通常動作に自動的に復帰することができる。
(第2の実施形態)
次に、図4、図5を参照して本発明に係る電磁比例弁駆動制御装置の第2の実施形態について説明する。図4は電磁比例弁駆動制御装置の全体構成を示している。なお、上述した第1の実施形態と同一のものには同一の符号を付しており、その説明は省略する。
上述した第1の実施の形態では、過電流遮断用スイッチング素子116への操作信号S1を、ラッチ素子119によりハード的に制御していたが、この第2の実施形態では、演算処理部111Aにより演算処理によりソフト的に制御する点で相違する。
すなわち、本実施の形態では、電流・電圧変換器117からの検出電圧Vを増幅器118、A/D変換部134を介し入力すると、故障判定部237により検出電圧Vの値に基づき故障の有無を判別し、この判別結果に基づきデジタル出力138からの出力信号を制御するようになっている。このデジタル出力138からの出力信号は、直接過電流遮断用スイッチング素子116へ操作信号S2として入出力される。
故障判定部237における故障判定処理を図5を参照して説明する。図5は、この故障判定処理のフローチャートを示す。
最初の手順S1では、変数Nを0とする。
次の手順S2では、A/D変換部134から、検出電圧Vを読み込む。
次の手順S3では、読み込んだ検出電圧Vが所定の電圧Vjudgeより高いか否かを判別する。この手順S3が否定されると、この処理を終了し、肯定された場合には、次の手順S4に移行する。
手順S4では、変数Nに1を加算する。
次の手順S5では、変数Nが所定の値Njudgeに達したか否かを判別する。この手順S5が否定された場合には、手順S2に戻り、再び手順S2以降を繰り返す。手順S4が肯定された場合には次の手順S6に移行する。
手順S6では、検出電圧Vが所定の電圧Vjudgeすなわち過電流か否かを判断する値を連続して所定回数(Njudge)検出したことにより、過電流が実際に発生したものと判断し、故障信号を出力し、処理を終了する。
デジタル出力138は、故障判定部237から故障信号を入力すると、過電流遮断用スイッチング素子116へ故障を知らせる操作信号S2を出力し、過電流遮断用スイッチング素子116はこの信号S2を受け、戻り側ライン150と電流・電圧変換器117との接続を遮断する。
また、デジタル出力138からの操作信号S2は故障監視部136にも出力され、第1の実施形態同様、復帰処理部139に出力される。
したがって、この第2の実施形態による構成によっても、演算処理部111Aではデジタル出力138の出力状態を故障監視部136で監視することができるため、過電流遮断用スイッチング素子116の動作状態を監視でき、過電流保護の実行状態を監視することができる。これにより、第1の実施形態と同様に、制御の高度化やメンテナンス性の向上が図られる。
さらに、過電流遮断用スイッチング素子116の動作状態は、デジタル出力138からの操作信号S2で制御されているため、デジタル出力138からオフ信号を出力して過電流遮断用スイッチング素子116をオフしている状態から、復帰処理部139の指令により、デジタル出力138から再び過電流遮断用スイッチング素子116をオンする信号を出力し通常状態に復帰させることができる。これにより、前述の実施形態1と同様に、当該故障状態から回復した場合や、誤った故障判定が行われた場合でも通常動作に復帰することができ、装置の信頼性向上が可能となる。
なお、過電流遮断用スイッチング素子116として過熱時出力遮断機能を備えたスイッチング素子を用いることによって、故障判定部237を設けること無しに過電流遮断用スイッチング素子116のオン・オフ制御が可能となる。
過熱時出力遮断機能はスイッチング素子内部が一定の温度以上に過熱した場合に、出力を遮断する機能である。線間短絡故障または電源短絡故障発生時に制御装置141に印加される過電流によって過電流遮断用スイッチング素子116が瞬間的に過熱され、過熱時出力遮断機能が動作する。過電流遮断用スイッチング素子116はオフ状態となり、過電流が回路内に流れなくなり、回路を保護する。これにより、故障を検出する回路や演算処理無しに保護を実施することが可能となる。
また、過熱時出力遮断機能は過電流遮断用スイッチング素子への信号をオフすることで初期化できる。そのため常時オン信号を出力しているデジタル出力138からオフ信号を出力することで、保護状態から通常状態に復帰することができ、装置の信頼性向上が可能となる。
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については、本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものに過ぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限りさまざまな形態に変更することができる。
本発明は、建設機械等に設けられた電磁比例弁で線間短絡故障が生じたときの駆動制御装置として利用される。
本発明の第1の実施形態に係る電磁比例弁駆動制御装置の全体構成を示すブロック図である。 制御装置、電源、電磁比例弁の接続に係る故障状態を示すブロック図である。 第1の実施形態における各部の動作波形の全体的な変化を示す波形図である。 本発明の第2の実施形態に係る電磁比例弁駆動制御装置の全体構成を示すブロック図である。 第2の実施形態における故障判定処理の流れを示すフローチャートである。 特許文献1に示される従来の誘導性負荷駆動装置のブロック図である。 特許文献2に示される従来の電磁弁駆動装置のブロック図である。
符号の説明
111 演算処理部
112 電源
113 励磁電流給電用スイッチング素子
114 電磁比例弁
115 荷電流環流素子
116 過電流遮断用スイッチング素子
117 電流・電圧変換器
118 増幅器
119 ラッチ素子
131 指令値発生部
132 デューティ比演算部
133 PWM信号発生部
134 A/D変換部
135 検出電圧保存部
136 故障監視部
137 デジタル入力
138 デジタル出力
139 復帰処理部

Claims (10)

  1. 電源と電磁比例弁の間に演算処理手段から供給されるPWM信号に応じて前記電磁比例弁のコイルに通電を行う励磁電流給電用スイッチング素子を設け、前記電磁比例弁での前記通電の下流側に、前記電磁比例弁に流れた励磁電流を電圧に変換し前記演算処理手段に供給する電流・電圧変換手段を設けた電磁比例弁駆動制御装置において、
    前記電磁比例弁から前記電流・電圧変換手段への戻り側ラインに配置され、前記電源から前記戻り側ラインへの電源短絡または前記電磁比例弁の上流側のラインから前記戻り側ラインへの線間短絡により生じる過電流から前記電流・電圧変換手段および前記演算処理手段を保護するための過電流遮断用スイッチング素子と、
    前記電源短絡または前記線間短絡により前記戻り側ラインに対して過電流が流れたとき、前記電流・電圧変換手段が変換した検出電圧に基づいて、前記過電流遮断用スイッチング素子をオフ制御して前記電磁比例弁から前記電流・電圧変換手段への通電を遮断させ、その後、前記過電流遮断用スイッチング素子をオン制御して前記電磁比例弁から前記電流・電圧変換手段への前記通電を行わせる通電オン・オフ制御手段と、
    を備えたことを特徴とする電磁比例弁駆動制御装置。
  2. 前記過電流遮断用スイッチング素子が、前記励磁電流給電用スイッチング素子のオン・オフ状態と関連することなく、通常状態の場合にはオンとなり、過電流を遮断する場合のみオフとなることを特徴とする請求項1記載の電磁比例弁駆動制御装置。
  3. 前記通電オン・オフ制御手段は、前記電流・電圧変換手段が変換した前記検出電圧をトリガとして、前記過電流遮断用スイッチング素子をオフ制御して前記電磁比例弁から前記電流・電圧変換手段への通電を遮断させ、その後、前記演算処理手段から供給される初期状態に戻す指示信号を受けて前記過電流遮断用スイッチング素子をオン制御して前記電磁比例弁から前記電流・電圧変換手段への前記通電を行わせるラッチ素子であることを特徴とする請求項1または2記載の電磁比例弁駆動制御装置。
  4. 前記演算処理手段は、前記ラッチ素子の作動に伴う前記過電流遮断用スイッチング素子へのオン・オフ制御信号を入力し、このオン・オフ制御信号に基づき前記過電流に対する保護の実行状態を監視する監視手段を有することを特徴とする請求項3記載の電磁比例弁駆動制御装置。
  5. 前記演算処理手段は、前記監視手段からの信号を入力し、当該信号が前記過電流に対する保護の実行状態である場合、前記過電流遮断用スイッチング素子を遮断状態から通電状態へ復帰させるために、前記ラッチ素子を前記初期状態に戻す前記指示信号を生成する復帰処理手段を有することを特徴とする請求項4記載の電磁比例弁駆動制御装置。
  6. 前記演算処理手段は、前記電流・電圧変換手段が変換した検出電圧を入力し、この検出電圧に基づき前記過電流発生の有無を判別し、この判別結果に応じて前記過電流遮断用スイッチング素子をオン・オフ制御する前記通電オン・オフ制御手段を有することを特徴とする請求項1または2記載の電磁比例弁駆動制御装置。
  7. 前記演算処理手段は、前記通電オン・オフ制御手段から前記過電流遮断用スイッチング素子へ出力されるオン・オフ制御信号に基づき前記過電流に対する保護の実行状態を監視する監視手段を有することを特徴とする請求項6記載の電磁比例弁駆動制御装置。
  8. 前記演算処理手段は、前記監視手段からの信号を入力し、当該信号が前記過電流に対する保護の実行状態である場合、前記過電流遮断用スイッチング素子を遮断状態から通電状態へ復帰させるために、前記過電流遮断用スイッチング素子に対し直接復帰信号を出力する復帰処理手段を有することを特徴とする請求項7記載の電磁比例弁駆動制御装置。
  9. 前記過電流遮断用スイッチング素子として過熱時出力遮断機能を有するスイッチング素子を用いたことを特徴とする請求項1記載の電磁比例弁駆動制御装置。
  10. 前記電磁比例弁は建設機械の油圧回路に設けられた電磁比例弁であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の電磁比例弁駆動制御装置。
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