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JP5314279B2 - 耐震構造 - Google Patents
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Description

本発明は、建物の外壁等に適用される耐震構造に関するものである。
従来より、耐力壁用パネルを用いて耐力壁を形成することにより耐震構造とすることが行われている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には表面板と裏面板の間に断熱材を充填してパネルを形成し、裏面板の表面に金属板で形成される支圧板を設けることによって、耐力壁用パネルを形成することが記載されている。また、この耐力壁用パネルを柱などの壁下地材(建物の構造材)に固定して耐力壁を形成するにあたっては、支圧板を壁下地材に密着させると共に耐力壁用パネルの表面から支圧板を貫通するように固定具を構造材に打入するようにしている。
特開2004−232395号公報
しかし、上記の従来例では、支圧板及びそれをパネルに取り付ける作業が必要であって、施工効率の低下やコスト高になるおそれがあった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、施工効率の低下やコスト高になるのを防止して耐力壁を形成することができる耐震構造を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る耐震構造は、二枚の金属外被1、2の間に断熱材3を充填して形成されるパネル4を壁下地材9に取り付けて成る耐震構造であって、上記パネル4はその壁下地材9側の金属外被2にて連結具5を介して上記壁下地材9に連結され、上記連結具5による上記パネル4と上記壁下地材9との連結位置が上記パネル4の少なくとも対角位置であり、この対角位置それぞれにおける上記連結具5の単位面積当たりの個数が上記パネル4の他の位置よりも多いことを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係る耐震構造は、請求項1に加えて、上記パネル4を外装材6とし、上記壁下地材9に内装材7を取り付けて成ることを特徴とするものである。
本発明の請求項に係る耐震構造は、請求項1又は2に加えて、上記パネル4と壁下地材9とを一体化して壁ユニット8を形成して成ることを特徴とするものである。
本発明の請求項に係る耐震構造は、請求項1乃至のいずれかに加えて、上記パネル4を貫通して壁下地材9に固定具10を打入して成ることを特徴とするものである。
請求項1の発明では、パネル4に支圧板やそれを取り付ける作業を必要とせず、パネル4の壁下地材9側の金属外被2を壁下地材9に連結具5で連結して耐力壁を形成することができ、施工効率の低下やコスト高になるのを防止して耐力壁を形成することができるものである。また、防火性及び断熱性の高いパネル4を用いることによって、耐力壁と同時に防火性能及び断熱性能の高い外壁等を形成することができるものである。また、壁下地材9とパネル4の壁下地材9側の金属外被2を連結具5で連結するために、パネル4のもう一方の金属外被1側から連結具5が見えないようにすることができ、壁の外観を損ねないようにすることができるものである。また、金属外被1と金属外被2とが連結具5で接続されなくなって、ヒートブリッジ対策としても有効である。また、パネル4と壁下地材9との連結位置がパネル4の対角位置以外の場合に比べて、せん断耐力を高めることができ、耐震性能を高くすることができるものである。
請求項2の発明では、パネル4を外装の仕上げ材である外装材6として用いることによって、仕上げ材としてのパネル4に耐震機能の要素を付加することができ、建物全体としての耐震性能を向上させることができるものである。
請求項の発明では、壁ユニット8を用いることにより、パネル4と壁下地材9とを同時に施工することができ、現場施工を簡素化することができるものである。また、内装材7も壁下地材9に取り付けて壁ユニット8を形成することで、現場施工をより簡素化することができると共に耐震性能を高くすることができるものである。
請求項の発明は、従来から行われている固定具10を用いた工法も組み合わせることができ、耐力壁を簡単に形成することができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明で用いるパネル4は、二枚の金属外被1、2の間に断熱材(芯材)3を充填して形成されており、従来から壁材などとして用いられているサンドイッチパネル(断熱パネル)を使用することができる。金属外被1、2としては亜鉛めっき鋼板やガルバリウム鋼板(登録商標)などのめっき鋼板や塗装鋼板等の金属板を使用することができ、その厚みは、例えば、0.2〜1.0mmのものを用いることができる。また、断熱材3としては、ロックウールやグラスウールやセラミックファイバーなどの無機繊維体及びウレタンフォームやフェノールフォームなどの樹脂発泡体等を例示することができる。特に、断熱材3は断熱性能と共に耐火性能をも有するロックウールやグラスウールやフェノールフォームを用いるのが好ましい。また、断熱材3としては密度が例えば20〜400kg/mのもので、厚みが例えば5〜50mmを用いることができる。断熱材3は金属外被1、2に接着されたりあるいは断熱材3が樹脂発泡体の場合はその自己接着性により金属外被1、2に一体的に設けることができる。
本発明で用いる連結具5としては、ブラインドリベットやワンサイドボルトやバルブタイトなどと称される片側施工連結具を用いることができる。また、連結具5としては、ドリルビス(テクス)などのビスを例示することができる。これらの連結具5は上記パネル4の厚み寸法よりも短く形成されている。
本発明で用いる壁下地材9としては、溝形鋼、リップ付き溝形鋼、山形鋼、H形鋼、I形鋼、Z形鋼などの各種断面形状を有する鉄骨(鋼製下地)などを用いることができる。
本発明の耐震構造は例えば図1のように形成することができる。この耐震構造では、壁下地材9として断面略コ字状の溝形鋼を用いており、支持板9aの一方の長辺と他方の長辺とに沿って取付片9b、9bを突出して設けたものである。また、この壁下地材9は縦方向に長く配設されている。そして、まず、パネル4の一方の金属外被2の表面を壁下地材9の一方の取付片9bの表面に接触させて配置する。ここで、パネル4が外壁パネルなどの外装材である場合は、上記一方の金属外被2の表面はパネル4の屋内側に向く表面であり、上記一方の取付片9bの表面は壁下地材9の屋外側に向く表面である。上記のように壁下地材9の一方の取付片9bとパネル4の一方の金属外被2とを接触させた後、これら取付片9bとパネル4の壁下地材9側の金属外被2とを連結具5により連結してパネル4を壁下地材9に固定する。図1のものでは連結具5として片側施工連結具が用いられており、操作軸部5aを操作することによりパネル4の内部で拡張変形部5bを形成し、操作軸部5aの外周に形成された突出部5cと上記の拡張変形部5bとの間で、壁下地材9の上記一方(パネル4側)の取付片9bとパネル4の上記一方(壁下地材9側)の金属外被2とを挟持することによって、連結具5を介して屋外側の取付片9bとパネル4の屋内側の金属外被2とを連結固定するものである。この場合、連結具5はパネル4の厚み寸法よりも短いため、パネル4の上記一方(屋内側)の金属外被2と他方(屋外側)の金属外被1の両方には接触せず、連結具5はパネル4の上記一方の金属外被2のみ(壁下地材9側の金属外被2のみ)を壁下地材9に連結固定するものである。
図2に示す耐震構造では、壁下地材9として、各取付片9bの先端にリップ片9cを設けたリップ付き溝形鋼を用いており、その他の構成は図1のものと同様である。
図3に示す耐震構造は、図2のものにおいて、壁下地材9の二つの取付片9b、9bのうち、一方の取付片9bの先端を固着部9dとして延出することによって、パネル4を取り付ける方の取付片9bの支持片9aからの突出長さを、他方の取付片9bの支持片9aからの突出長さをよりも長くしたものである。そして、この固着部9dとパネル4の一方の金属外被2とを連結具5で連結するものである。連結具5としては上記のような片側施工連結具の他に、ドリルビスなどのビスを用いることができる。その他の構成は図2のものと同様である。
図4に示す耐震構造は、壁下地材9として、支持片9aを挟んで一方の取付片9bと他方の取付片9bとを互いに反対向きに突出したZ形鋼を用いており、その他の構成は図1のものと同様である。
図5に示す耐震構造では、図1に示す壁下地材9を二つ並べて配置し、各壁下地材9の取付片9b、9bとパネル4の一方の金属外被2とを連結具5で連結したものであり、その他の構成は図1のものと同様である。この場合、二つの壁下地材9は支持片9aの外面(取付片9bが突出していない方の面)同士を接触させて配置されるものである。
図6に示す耐震構造は、図3に示す壁下地材9を二つ並べて配置し、各壁下地材9の取付片9b、9bの固着部9d、9dとパネル4の一方の金属外被2とを連結具5で連結したものであり、その他の構成は図3のものと同様である。この場合、二つの壁下地材9は支持片9aの外面(取付片9bが突出していない方の面)同士を接触させて配置されるものである。
図7に示す耐震構造は、図1に示すパネル4を外壁パネルなどの外装材6として形成し、壁下地材9に内装材7を取り付けて形成されるものである。内装材7は石膏ボードや合板などの従来から汎用されているものをそのまま用いることができる。また、内装材7はパネル4を取り付けていない方(屋内側)の取付片9bにビスなどの取付具を用いて取り付けられるものである。
図8に示す耐震構造は、図2に示すパネル4を外壁パネルなどの外装材6として形成し、壁下地材9に内装材7を取り付けて形成されるものである。その他の構成は図7のものと同様である。
図9に示す耐震構造は、図3に示すパネル4を外壁パネルなどの外装材6として形成し、壁下地材9に内装材7を取り付けて形成されるものである。その他の構成は図7のものと同様である。
図10に示す耐震構造は、図4に示すパネル4を外壁パネルなどの外装材6として形成し、壁下地材9に内装材7を取り付けて形成されるものである。その他の構成は図7のものと同様である。
図11に示す耐震構造は、図5に示すパネル4を外壁パネルなどの外装材6として形成し、壁下地材9に内装材7を取り付けて形成されるものである。その他の構成は図7のものと同様である。尚、符号11は内装材7を取付片9bに取り付けるためのビスなどの取付具を示す。
図12に示す耐震構造は、図6に示すパネル4を外壁パネルなどの外装材6として形成し、壁下地材9に内装材7を取り付けて形成されるものである。その他の構成は図7のものと同様である。尚、符号11は内装材7を取付片9bに取り付けるためのビスなどの取付具を示す。
図13に示す耐震構造は、横方向に長い二本の壁下地材9、9を上下に並べて配設し、この壁下地材9、9の間にパネル4を取り付けるようにしている。パネル4は縦方向に長く形成されており、二枚のパネル4、4を横方向に並べて隣接して配置している。そして、図13(a)では、各パネル4はその対角位置を複数の連結具5、5…により壁下地材9に取り付けている。また、図13(b)では、各パネル4はその上端及び下端と略平行に複数の連結具5、5…を並べて壁下地材9に取り付けている。その他の構成は上記と同様である。
図14に示す耐震構造は、壁ユニット8を用いて形成されている。壁ユニット8は複数の壁下地材9、9…で四角枠状の枠体12を形成し、この枠体12に複数枚(二枚)のパネル4、4を横方向に並べて取り付けて形成されている。このとき、図14(a)に示すように、パネル4はその対角位置を複数の連結具5、5…により枠体12の壁下地材9に取り付けることができ、また、図14(b)に示すように、パネル4はその上端、下端及び側端と略平行に複数の連結具5、5…を並べて壁下地材9に取り付けることができる。その他の構成は上記と同様である。
図15に示す耐震構造は、複数のパネル4、4…を横張りにして壁下地材9に取り付けるようにしたものである。この場合、パネル4の上端には嵌合凸部4aが形成されていると共にパネル4の下端には嵌合凹部4bが形成されており、上側のパネル4の嵌合凹部4bに下側のパネル4の嵌合凸部4aを差し込んで嵌合することにより、上下に隣接するパネル4、4を接続するようにしている。また、パネル4は連結具5の他に固定具10によっても壁下地材9に固定されている。固定具10は従来からパネル4を固定するのに用いられているドリルビスなどのビスを用いることができ、嵌合凸部4aを表面側(屋外側)から裏面側(屋内側)まで貫通して壁下地材9に打入されるものである。
図16(a)に示すように、本発明では上下に隣接するパネル4、4を嵌合して接続する横張り施工の他に、図16(b)に示すように、左右に隣接するパネル4、4を嵌合して接続する縦張り施工を採用することができる。この場合、パネル4の一方の側端部に嵌合凸部を、他方の側端部に嵌合凹部を形成し、これらの嵌合凸部と嵌合凹部とを嵌合するものである。尚、図16(a)(b)において、○は固定具10を打入した位置を示し、△は連結具5を設けた位置を示す。
図17に本発明の耐震構造の有効性(概略包絡線の想定)を示す。この概略包絡線は終局せん断変形角時まで徐々に荷重が増加する傾向を示し、全体的には比較的大きな変形能力を持ち、スリップ性状を示す。すなわち、概略包絡線は第一ピーク時の荷重後、80%程度に低下するものの、終局せん断変形角時まで徐々に荷重が増加する傾向を示し、本発明の耐震構造は全体的には比較的大きな変形能力を持つ。これらの変形能力が高い場合、いずれも連結具5による連結部分において金属外被2の支圧降伏破壊を伴っている。この概略包絡線は、日本建築学会構造系論文集NO.593「接合部を補強した鋼板サンドイッチパネルの面内せん断実験」より想定した。
本発明の実施の形態の一例を示す一部の断面図である。 同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断面図である。 同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断面図である。 同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断面図である。 同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断面図である。 同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断面図である。 同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断面図である。 同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断面図である。 同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断面図である。 同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断面図である。 同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断面図である。 同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断面図である。 (a)(b)は同上の他の実施の形態の一例を示す一部の概略図である。 (a)は同上の他の実施の形態の一例を示す一部の概略図、(b)は参考図である。 (a)(b)は同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断面図である。 (a)(b)は同上の他の実施の形態の一例を示す一部の概略図である。 本発明の概略包絡線の想定である。
符号の説明
1 金属外被
2 金属外被
3 断熱材
4 パネル
5 連結具
6 外装材
7 内装材
8 壁ユニット
9 壁下地材
10 固定具

Claims (4)

  1. 二枚の金属外被の間に断熱材を充填して形成されるパネルを壁下地材に取り付けて成る耐震構造であって、上記パネルはその壁下地材側の金属外被にて連結具を介して上記壁下地材に連結され、上記連結具による上記パネルと上記壁下地材との連結位置が上記パネルの少なくとも対角位置であり、この対角位置それぞれにおける上記連結具の単位面積当たりの個数が上記パネルの他の位置よりも多いことを特徴とする耐震構造。
  2. 上記パネルを外装材とし、上記壁下地材に内装材を取り付けて成ることを特徴とする請求項1に記載の耐震構造。
  3. 上記パネルと壁下地材とを一体化して壁ユニットを形成して成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の耐震構造。
  4. 上記パネルを貫通して壁下地材に固定具を打入して成ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の耐震構造。
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