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JP5334740B2 - メンブレン式散気装置 - Google Patents
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JP5334740B2 - メンブレン式散気装置 - Google Patents

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Description

本発明は、下水処理施設等の槽内に設置されるメンブレン式散気装置に関し、生物処理又は攪拌のために散気を行なう技術に係るものである。
従来、この種のメンブレン式散気装置には、例えば図16〜図18に示すものがある。これは長方形状のベースプレート51の上面に長方形状の散気膜52が装着され、所定位置に給気口53が設けられたものであり、ベースプレート51と散気膜52との間に空気供給部54が形成されている。給気口53は空気供給部54に連通している。
散気膜52は合成樹脂膜または合成ゴム膜に多数のスリット55(気孔部)を設けたものであり、散気膜52の周囲が固定部56によってベースプレート51に固定されている。各スリット55は、散気膜52の長手方向Aに細長いスリットであり、上記長手方向Aに対して平行である。
図17(a)に示すように、散気停止時には、散気膜52が水圧を受けてベースプレート51の上面に押し付けられた状態となる。この際、散気膜52は膨張せず、スリット55は閉じている。
また、散気時には、圧縮空気が給気口53から空気供給部54に供給され、図17(b)に示すように、散気膜52が、圧縮空気の圧力を受けて、長手方向Aから見て山形状に膨張する(すなわち散気膜52の長手方向Aに直交する断面形状が山形状に膨張する)。このように散気膜52が膨張した際、スリット55が短手方向Bに開き、空気供給部54内の空気は、スリット55を通り、気泡58となって、散気膜52の内側から外側へ噴出する。
上記のように散気膜52に多数のスリット55を形成した散気装置については、例えば特許文献1に記載されている。
特開2007−777
しかしながら上記の従来形式では、散気時、図17(b)に示すように、散気膜52が長手方向Aから見て山形状に膨張した際、スリット55に短手方向Bの引張力Fが作用してスリット55が短手方向Bに開くが、図16,図18に示すように、この引張力Fによってスリット55の端部に亀裂57が発生し、この亀裂57が長手方向Aにおける隣のスリット55まで伝播し、隣り同士のスリット55が亀裂57を介して繋がってしまうといった問題がある。
本発明は、亀裂の伝播を防止することができるメンブレン式散気装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本第1発明におけるメンブレン式散気装置は、散気膜に、第1および第2スリットがそれぞれ複数配列されて形成され、
第1スリットは散気膜の長手方向に長い孔であり、
第2スリットは、散気膜の短手方向に長い孔であり、且つ、散気膜の長手方向において第1スリットの少なくともいずれか片方に隣り合う位置に形成されており、
散気時、散気膜に供給される空気の圧力によって散気膜が山形状に膨張して第1スリットが短手方向に開き、
散気停止時、散気膜が膨張していない状態で第1スリットが閉じるものである。
これによると、散気時、散気膜に供給される空気の圧力によって散気膜が山形状に膨張し、散気膜に発生する短手方向の引張力によって第1スリットが短手方向に開く。供給された空気は、第1スリットを通り、気泡となって散気膜の内側から外側へ噴出される。
この際、上記引張力によって第1スリットの端部に亀裂が発生しても、この亀裂は、第1スリットの端部から第2スリットまで到達すると、そこから先へ進行することはない。したがって、上記亀裂が第1スリットから散気膜の長手方向における隣の第1スリットまで伝播するのを防止することができる。
尚、散気時においては、第2スリットは閉じており、第2スリットを通って外側へ噴出される気泡はほとんど無い。
また、散気停止時には、散気膜への空気の供給が遮断されて、散気膜は膨張せず、第1および第2スリットは閉じている。
本第発明におけるメンブレン式散気装置は、散気膜に、第1および第2スリットがそれぞれ同心円上に複数配列されて形成され、
第1スリットは散気膜の周方向に長い孔であり、
第2スリットは、散気膜の径方向に長い孔であり、且つ、散気膜の周方向において第1スリットの少なくともいずれか片方に隣り合う位置に形成されており、
散気時、散気膜に供給される空気の圧力によって散気膜が山形状に膨張して第1スリットが径方向に開き、
散気停止時、散気膜が膨張していない状態で第1スリットが閉じるものである。
これによると、散気時、散気膜に供給される空気の圧力によって散気膜が山形状に膨張し、散気膜に発生する径方向の引張力によって第1スリットが径方向に開く。供給された空気は、第1スリットを通り、気泡となって散気膜の内側から外側へ噴出される。
この際、上記引張力によって第1スリットの端部に亀裂が発生しても、この亀裂は、第1スリットの端部から第2スリットまで到達すると、そこから先へ進行することはない。したがって、上記亀裂が第1スリットから散気膜の周方向における隣の第1スリットまで伝播するのを防止することができる。
尚、散気時においては、第2スリットは閉じており、第2スリットを通って外側へ噴出される気泡はほとんど無い。
また、散気停止時には、散気膜への空気の供給が遮断されて、散気膜は膨張せず、第1および第2スリットは閉じている。
本第発明におけるメンブレン式散気装置は、第1スリットに対して5°〜25°の角度で傾斜した方向に長い第3スリットが散気膜に複数形成されているものである。
これによると、小風量で散気を行う際、散気膜に供給される空気の圧力によって散気膜が山形状に膨張し、散気膜に発生する引張力によって第3スリットよりも先に第1スリットが開く。供給された空気は、開かれた第1スリットを通り、気泡となって散気膜の内側から外側へ噴出されるのに対し、開き難い第3スリットを通って外側へ噴出される気泡はほとんど無い。
また、風量を上記小風量から大風量に増やして散気を行う際、空気の供給量が多いほど第3スリットが開き易くなり、気泡を噴出する第3スリットの個数が増加する。このため、散気膜に供給された空気は、第1スリットと第3スリットとを通り、気泡となって散気膜の内側から外側へ噴出される。このように、小風量では、気泡が主に第1スリットから噴出するが、風量が増えるのに従って、気泡を噴出する第3スリットの個数が増加するため、初期圧力損失および圧力損失の上昇を抑制することができる。
以上のように本発明によると、散気時に散気膜に作用する引張力によって第1スリットの端部に亀裂が発生しても、この亀裂は、第1スリットの端部から第2スリットまで到達すると、そこから先へ進行することはない。したがって、上記亀裂が第1スリットから隣の第1スリットまで伝播するのを防止することができる。
本発明の第1の実施の形態におけるメンブレン式散気装置の斜視図である。 図1におけるS−S矢視図であり、散気運転時の状態を示す。 同、メンブレン式散気装置のスリットの配列パターンを示す平面図である。 同、メンブレン式散気装置のスリットの拡大平面図であり、(a)は第1および第2スリットが閉じている状態、(b)は第1スリットが開き、第2スリットが閉じている状態を示す。 同、メンブレン式散気装置の第1スリットの拡大断面図であり、(a)は第1スリットが閉じている状態、(b)は第1スリットが開いている状態を示す。 切欠きの先端に発生する最大応力と切欠きの先端のアールとの一般的な関係式を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態におけるメンブレン式散気装置のスリットの配列パターンを示す平面図である。 同、メンブレン式散気装置のスリットの拡大平面図であり、(a)は第1〜第3スリットが閉じている状態、(b)は第1および第3スリットが開き、第2スリットが閉じている状態を示す。 (a)のグラフは膜面通気量と発泡スリットの個数との関係を示すものであり、(b)のグラフは、膜面通気量と全発泡スリットに占める第1〜第3スリットの割合との関係を示すものである。 第3スリットの傾斜角度と、発泡する第1スリットの個数を100としたときの発泡する第3スリットの個数の割合との関係を示すグラフである。 本発明の第3の実施の形態におけるメンブレン式散気装置の斜視図である。 図11におけるS−S矢視図である。 同、メンブレン式散気装置のスリットの配列パターンを示す平面図である。 本発明の第4の実施の形態におけるメンブレン式散気装置の平面図である。 図14におけるS−S矢視図である。 従来のメンブレン式散気装置の斜視図である。 同、メンブレン式散気装置のスリットの拡大断面図であり、(a)はスリットが閉じている状態、(b)はスリットが開いている状態を示す。 同、メンブレン式散気装置のスリットの配列パターンを示す平面図である。
以下、本発明における第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1,図2に示すように、1は下水処理施設等の曝気槽内に設置されるメンブレン式散気装置である。このメンブレン式散気装置1は、プラスチックや金属等で製作された長方形状のベースプレート2と、ベースプレート2の上面に装着された長方形状の散気膜3とを有している。散気膜3は、弾性を有しており、例えば、EPDM、シリコン等のゴム、或いは、ポリウレタン等の樹脂からなる。
散気膜3の周囲は固定部6(例えばカシメ部材等)によってベースプレート2に固定されており、ベースプレート2と散気膜3との間には空気供給部4が形成されている。また、散気膜3の長手方向Aにおける一端部には、短筒状の給気口5が設けられている。給気口5は、空気供給部4に連通するとともに、空気供給源(図示省略)に接続されている。
尚、散気膜3は例えば下記のような性状(1)〜(3)のものを使用することができる。
*性状(1)
材質:ゴム(EPDM)、硬さ(A):50〜70、厚さ(mm):1〜3
*性状(2)
材質:ゴム(シリコン)、硬さ(A):35〜55、厚さ(mm):1〜3
*性状(3)
材質:樹脂(ポリウレタン)、硬さ(A):70〜98、厚さ(mm):0.3〜1
尚、上記散気膜3の性状は一例であって、これらに限定されるものではなく、使用する条件に応じて、適宜変更し、最適化することができる。
散気時、図2の実線で示すように、散気膜3に供給される空気の圧力によって散気膜3が長手方向Aから見て山形状に膨張する。尚、このとき、散気膜3の長手方向Aにおける両端はベースプレート2に固定されているため、長手方向Aから見て山形状にはならないが、散気膜3の両端を除いたほとんどの領域において散気膜3が長手方向Aから見て山形状に膨張するので、ここでは散気膜3の両端を除外して考えるものとする。
散気膜3には複数の第1および第2スリット8,9が形成されている。図3,図4に示すように、第1スリット8は、長手方向Aに細長い孔(スリット)であり、上記長手方向Aに対して平行である。第2スリット9は、短手方向Bに細長い孔(スリット)であり、上記長手方向Aに対して直交している。
第1および第2スリット8,9は長手方向Aおよび短手方向Bにおいて所定の配列パターンで複数配列されている。すなわち、第1スリット8は長手方向Aにおいて所定間隔おきに複数形成され、長手方向Aにおいて隣り合う第1スリット8間(第1スリット8の少なくともいずれか片方に隣り合う位置の一例)に第2スリット9が位置している。また、第1スリット8は短手方向Bにおいても所定間隔おきに複数形成され、短手方向Bにおいて隣り合う第1スリット8間にも第2スリット9が位置している。
以下、上記構成における作用を説明する。
散気運転時には、空気供給源(図示省略)から給気口5を通じて所定圧力の空気をメンブレン式散気装置1に供給することにより、図2の実線で示すように、給気口5から空気供給部4に供給される空気の圧力で散気膜3が長手方向Aから見て山形状に膨張し、散気膜3に短手方向Bの引張力Fが発生し、図4(b),図5に示すように、この引張力Fによって第1スリット8が短手方向Bに開く。空気供給部4に供給された空気は、第1スリット8を通り、気泡13となって散気膜3の内側から外側へ噴出される。
この際、図4(b)に示すように、上記引張力Fによって第1スリット8の端部に亀裂12が発生しても、この亀裂12は、第1スリット8の端部から第2スリット9まで到達すると、そこから先へ進行することはない。したがって、上記亀裂12が第1スリット8から長手方向Aにおける隣の第1スリット8まで伝播するのを防止することができる。
尚、上記のように亀裂12の伝播が防止される理由を、参考として、以下に説明しておく。すなわち、図6に示すように、一般に、切欠き15を形成した部材16に平均応力σがかかる場合、切欠き15の先端に発生する最大応力σmaxは以下の式で表される。
Figure 0005334740
上記式によると、切欠き15の先端のアールρが小さいほど最大応力σmaxが増大する。亀裂12の場合、上記先端のアールρは非常に小さいので、応力集中によって亀裂12は次第に成長する。ここで、図3に示すように、上記第2スリット9の長さ方向と引張力Fの方向とが一致するため、第2スリット9は上記先端のアールρが非常に大きな切欠きであるとみなすことができる。このため、上記式で求められる最大応力σmaxが非常に小さくなり、第2スリット9において応力集中はほとんど発生せず、これにより、第2スリット9において亀裂12の伝播を防止することができる。
尚、散気時において、山形状に膨張した散気膜3には、主に短手方向Bの引張力Fが発生し、長手方向Aの力はほとんど発生しないため、図4(b)に示すように、第2スリット9は閉じたままとなり、空気供給部4から第2スリット9を通って外部へ噴出される空気はほとんど無い。
また、散気停止時には、散気膜3への空気の供給が遮断されて、図5(a)に示すように、散気膜3が水圧を受けてベースプレート2の上面に押し付けられた状態となる。この際、散気膜3は膨張せず、第1および第2スリット8,9は閉じている。
本発明における第2の実施の形態を説明する。
図7,図8に示すように、散気膜3には、上記第1および第2スリット8,9に加えて、長手方向Aに対して所定の傾斜角度αで傾斜した方向に細長い孔である第3スリット10が複数形成されている。尚、所定の傾斜角度αは13°(鋭角)に設定されている。第3スリット10は長手方向Aにおいて隣り合う第1スリット8間に位置している。また、第2スリット9は、長手方向Aにおいて隣り合う第1スリット8と第3スリット10との間に位置しているとともに、長手方向Aにおいて隣り合う第1スリット8間に位置している。
以下、上記構成における作用を説明する。
散気運転時に、山形状に膨張した散気膜3に発生する短手方向Bの引張力Fは第1スリット8および第3スリット10を開くための力となるのであるが、この際、第1スリット8が開く方向と引張力Fの方向とは一致するが、これに対して、第3スリット10は傾斜角度αで傾斜しているため、第3スリット10が開く方向と引張力Fの方向とは一致しない。すなわち、第1スリット8は引張力Fで開かれるのに対して、第3スリット10は、引張力Fよりも小さな、Fcosαの力F´で開かれる。このため、傾斜角度αが増大するほど、第3スリット10は第1スリット8に比べて開き難くなる。
したがって、小風量で散気を行う場合、空気供給部4に供給された空気の大部分は、開かれた第1スリット8を通り、気泡となって散気膜3の内側から外側へ噴出されるのに対し、開き難い第3スリット10を通って外側へ噴出される気泡はほとんど無い。
これにより、第1スリット8から噴出した気泡がその隣の第3スリット10からの気泡に結合するのを防止することができる。さらに、隣り合う第1スリット8間に第3スリット10が位置しているため、第1スリット8同志の間隔Dが拡大され、第1スリット8から噴出した気泡とその近隣の第1スリット8から噴出した気泡とが結合するのを防止することができる。これにより、小風量時において、気泡を分散させて均一に発生させることができ、酸素移動効率の低下を防止することが可能である。
また、風量を上記小風量から大風量に増やして散気を行う場合、空気供給部4に供給される空気の供給量が多いほど空気供給部4の空気圧が上昇して、第3スリット10が開き易くなり、気泡を噴出する第3スリット10の個数が増加する。このため、空気供給部4の空気は、第1スリット8と第3スリット10とを通り、気泡となって散気膜3の内側から外側へ噴出される。このように、小風量では、気泡が主に第1スリット8から噴出するが、風量が増えるのに従って、気泡を噴出する第3スリット10の個数が増加するため、初期圧力損失および初期圧力損失の上昇を抑制することができる。
尚、図9のグラフは風量別の発泡スリット数の測定データの一例であり、このうち、図9(a)のグラフは、膜面通気量と発泡スリットの個数との関係を示すものであり、図9(b)のグラフは、膜面通気量と全発泡スリットに占める第1〜第3スリット8〜10の割合との関係を示すものである。
尚、図9(a)のグラフにおいて、膜面通気量とは、散気膜3を1時間当たり且つ1m当たり通過する空気の通気量を示し、膜面通気量M1から膜面通気量M4になるほど増大している。尚、メンブレン式散気装置1に供給される風量が少ないほど膜面通気量も減少し、風量が多いほど膜面通気量も増大する。
また、発泡スリットの個数とは、100個の第1スリット8のうちから気泡を噴出した第1スリット8の個数と、100個の第2スリット9のうちから気泡を噴出した第2スリット9の個数と、100個の第3スリット10のうちから気泡を噴出した第3スリット10の個数とを示したものである。
また、図9(b)のグラフにおいて、全発泡スリット内に占める割合とは、図9(a)のグラフにおける各膜面通気量M1〜M4ごとの発泡スリットの総個数うち、第1〜第3スリット8〜10が占める割合を示している。尚、このときの散気膜3はポリウレタン樹脂(硬度85A)製で厚さが0.6mmであり、また、第1〜第3スリット8〜10の長さは約0.4mmである。
図9のグラフによると、小風量(例えば膜面通気量M1)で散気を行う場合、気泡のほとんどは第1スリット8から発生し、第3スリット10から発生する気泡はほとんど無い。また、小風量および大風量のいずれの場合においても、第2スリット9から発生する気泡は無い。また、風量が増加するのに応じて、全発泡スリットに占める第3スリット10の割合が増加している。
また、図10は、メンブレン式散気装置1に供給される風量が2リットル/分である場合における第3スリット10の傾斜角度αと、発泡する第1スリット8の個数を100としたときの発泡する第3スリット10の個数の割合との関係を示すグラフである。例えば、傾斜角度αが13°の場合、発泡する第3スリット10の割合は約58%である。この際、空気を噴出(発泡)している第1スリット8の個数が24個とすると、空気を噴出(発泡)している第3スリット10の個数は14個(=24×0.58)となる。
尚、図10のグラフに示される関係に基づいて、第3スリット10の傾斜角度αを最適値の13°に設定したが、13°に限定されるものではなく、5°〜25°の範囲内が好ましく、さらには10°〜15°の角度がより好ましい。
上記各実施の形態では、第2スリット9を、長手方向Aに対して、最も効果的な90°の角度に形成しているが、約70°〜110°の範囲内の角度に形成してもよい。
上記各実施の形態では、第1スリット8を、長手方向Aに対して平行にしたが、長手方向Aに対して僅かに傾斜させてもよい。
上記第1および第2の実施の形態では、ベースプレート2と散気膜3との形状を長方形にしたが、長方形に限定されるものではなく、第3の実施の形態として、図11〜図13に示すように、ベースプレート2と散気膜3との形状を円形にしてもよい。
すなわち、短管状の給気口5はベースプレート2の中心部に設けられ、給気口5の上端が空気供給部4に連通し、給気口5の下端が給気管21に接続されて連通している。
散気時、図12の実線で示すように、散気膜3に供給される空気の圧力によって散気膜3は径方向Rから見て山形状に膨張する。散気膜3には複数の第1および第2スリット8,9が同心円上に形成されている。図13に示すように、第1スリット8は、散気膜3の円周方向Cに細長い孔(スリット)である。第2スリット9は、散気膜3の径方向Rに細長い孔(スリット)であり、上記円周方向Cに対して直交している。
第1および第2スリット8,9は円周方向Cおよび径方向Rにおいて所定の配列パターンで複数配列されている。すなわち、第1スリット8は円周方向Cにおいて所定間隔おきに複数形成され、円周方向Cにおいて隣り合う第1スリット8間(第1スリット8の少なくともいずれか片方に隣り合う位置の一例)に第2スリット9が位置している。
以下、上記構成における作用を説明する。
散気運転時には、図12の実線で示すように、給気管21から給気口5を通って空気供給部4に供給される空気の圧力により散気膜3が径方向Rから見て山形状に膨張し、散気膜3に径方向Rの引張力Fが発生し、この引張力Fによって第1スリット8が径方向Rに開く。空気供給部4に供給された空気は、第1スリット8を通り、気泡となって散気膜3の内側から外側へ噴出される。
この際、図13に示すように、上記引張力Fによって第1スリット8の端部に亀裂12が発生しても、この亀裂12は、第1スリット8の端部から第2スリット9まで到達すると、そこから先へ進行することはない。したがって、上記亀裂12が第1スリット8から円周方向Cにおける隣の第1スリット8まで伝播するのを防止することができる。
尚、散気時において、山形状に膨張した散気膜3には、主に径方向Rの引張力Fが発生し、円周方向Cの力はほとんど発生しないため、第2スリット9は閉じたままとなり、空気供給部4から第2スリット9を通って外部へ噴出される空気はほとんど無い。
また、散気停止時には、散気膜3への空気の供給が遮断されて、散気膜3が水圧を受けてベースプレート2の上面に押し付けられた状態となる。この際、散気膜3は膨張せず、第1および第2スリット8,9は閉じている。
上記第3の実施の形態では、散気膜3に第1および第2スリット8,9を形成しているが、円形状の散気膜3に、上記第2の実施の形態と同様な第1〜第3スリット8〜10を形成してもよい。この場合も、上記第2の実施の形態と同様に、小風量時において、気泡を分散させて均一に発生させることができ、酸素移動効率の低下を防止することが可能であり、さらに、初期圧力損失および初期圧力損失の上昇を抑制することができる。
尚、上記第3の実施の形態では、ベースプレート2と散気膜3との形状を円形にしているが正方形等の正多角形にしてもよい。
上記各実施の形態では、メンブレン式散気装置1はベースプレート2の上面に散気膜3を設けたものであるが、第4の実施の形態として、図14,図15に示すように、長方形状の袋状体25の上面に長方形状の散気膜3を設けてもよい。袋状体25は、不通気性のシート状部材からなり、内部に空気供給部4を有している。袋状体25の一側の外縁には給気口5が設けられており、給気口5は、空気供給部4に連通するとともに、空気供給源(図示省略)に接続されている。
散気膜3は、袋状体25の上面に形成された散気用開口部26に装着されて、散気用開口部26を覆っている。散気膜3には、上記第1の実施の形態と同様に、第1および第2スリット8,9が形成されている。散気時、図15の実線で示すように、給気口5から袋状体25内の空気供給部4に供給される空気の圧力によって、散気膜3が長手方向Aから見て山形状に膨張する。
これによると、上記第1の実施の形態と同様な作用効果が得られる。
上記第4の実施の形態では、袋状体25と散気膜3とを長方形状にしているが、円形状であってもよい。また、散気膜3に、上記第2の実施の形態と同様な第1〜第3スリット8〜10を形成してもよい。
上記各実施の形態の図面においては、理解し易いように、各スリット8〜10を実際よりも誇張し拡大して描いているが、実際には、各スリット8〜10は微小なサイズであり、例えば、各スリット8〜10の長さは、好ましくは0.2mm〜1mmの範囲、より好ましくは0.4mm〜0.6mmの範囲に設定されている。
また、各スリット8〜10の実際の個数は図面で描かれた個数よりも多い。さらに、第1スリット8と第2スリット9とは同じ長さであってもよく、或いは、異なった長さであってもよい。
上記各実施の形態では、散気膜3の形状を長方形状又は円形状にしたが、これら以外に、楕円形状、両端が円弧状に形成された長円形状、L形状、正方形状、菱形状等であってもよい。
1 メンブレン式散気装置
3 散気膜
8 第1スリット
9 第2スリット
10 第3スリット
A 長手方向
B 短手方向
C 円周方向
R 径方向

Claims (3)

  1. 散気膜に、第1および第2スリットがそれぞれ複数配列されて形成され、
    第1スリットは散気膜の長手方向に長い孔であり、
    第2スリットは、散気膜の短手方向に長い孔であり、且つ、散気膜の長手方向において第1スリットの少なくともいずれか片方に隣り合う位置に形成されており、
    散気時、散気膜に供給される空気の圧力によって散気膜が山形状に膨張して第1スリットが短手方向に開き、
    散気停止時、散気膜が膨張していない状態で第1スリットが閉じることを特徴とするメンブレン式散気装置。
  2. 散気膜に、第1および第2スリットがそれぞれ同心円上に複数配列されて形成され、
    第1スリットは散気膜の周方向に長い孔であり、
    第2スリットは、散気膜の径方向に長い孔であり、且つ、散気膜の周方向において第1スリットの少なくともいずれか片方に隣り合う位置に形成されており、
    散気時、散気膜に供給される空気の圧力によって散気膜が山形状に膨張して第1スリットが径方向に開き、
    散気停止時、散気膜が膨張していない状態で第1スリットが閉じることを特徴とするメンブレン式散気装置。
  3. 第1スリットに対して5°〜25°の角度で傾斜した方向に長い第3スリットが散気膜に複数形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のメンブレン式散気装置。
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