JP5334782B2 - 内燃機関 - Google Patents
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Description
本願発明は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンのようにピストンの往復動を回転動力として取り出すレシプロ内燃機関に関するもので、より詳しくは、連接棒が回動せずに往復動のみするタイプの内燃機関に関するものである。
内燃機関において、ピストンの往復動を回転動力として取り出す手段としては一般にクランク機構が採用されており、通常の内燃機関ではクランク軸は機関本体に回転自在に保持されていて、回転軸心から偏心したクランクピンとピストンとが連接棒で連結されている。従って、連接棒は角度を変えながら往復動するが、連接棒の角度が変わることでピストンにはこれを倒そうとする外力が作用することになるため、ピストン及びシリンダボアに磨耗が発生し易い点や摺動抵抗(エネルギロス)が大きい等の問題があった。
そこで、連接棒を往復動のみさせて回転運動を得る機構が考えられている。その一例として特許文献1には、連接棒の大端部に大径の自転カラー(一種の回転ダンパで、本願の遊転ロータに該当)を回転自在に嵌め込み、自転カラーをクランク軸のクランク部に偏心した状態で連結し、自転カラーの偏心寸法をクランク部の偏心寸法と同じ寸法に設定することにより、自転カラーがクランク軸の回転中心軸回りに公転しながらクランク部の軸心回りに回転することを許容し、更に、自転カラーにはクランク部と同心の遊星ギアを設け、この遊星ギアを機関本体に固定した内歯ギアに噛み合わせることにより、自転カラーがクランク部の回動方向と逆方向に回転するように規制し、以て、連接棒が回動せずに往復動のみする機構が開示されている。
特許文献1ではクランク軸における左右両端の回転中心軸はボールベアリングで回転自在に保持しているが、耐久性やコスト等の点からメタル軸受け方式とするのが好ましい。複数気筒の内燃機関でクランク軸に回転中心軸が3つ以上存在する場合は軸受けを割り方式にせねばならない場合があり、この場合の軸受けは必然的にメタル軸受けになる。また、特許文献1の図面ではクランク部に自転カラーを直接に嵌め込んだ状態が描かれているが、実際には自転カラーに軸受けを嵌着して、この軸受けでクランク部を支持するのが好ましい。
そこで本願発明者たちはクランクの回転中心軸をメタル式の第1ジャーナルと成すと共に、クランク部の軸受けもメタル式の第2ジャーナルと成した内燃機関を試作したところ、遊転ロータ(自転カラー)の重量が大きくて往復動の慣性力が大きいためと推測されるが、クランク軸のこじれや遊星ギアが内歯ギアに強く押し付けられるような現象が見られ、このためエネルギロスが大きくなる場合があることがあった。
そこで本願発明者たちが研究したところ、クランク軸のこじれや遊星ギアと内歯ギアとの強い押圧作用は第1ジャーナルと第2ジャーナルとの箇所でのクリアランスと密接に関連していることが判明した。本願発明はこのような知見に基づいて成されたものであり、連接棒が往復動のみするタイプの内燃機関において、簡単な構成によってエネルギロスを低減することを目的とするものである。
本願発明は内燃機関に係るもので、この内燃機関は、シリンダボアを往復動するピストンと、前記ピストンに一端を連結した連接棒と、クランク軸と、前記連接棒の往復動をクランク軸の回転に変換する遊転ロータとを備えており、前記クランク軸は、軸方向に離れた複数の回転中心軸と、前記回転中心軸の回転中心から偏心した状態で隣り合った回転中心軸の間に位置したクランク部と、前記回転中心軸とクランク部とをつなぐクランクアームとを有しており、前記クランク軸の各回転中心軸は第1ジャーナルを介して機関本体に回転自在に保持されている。
一方、前記遊転ロータは、前記クランク部よりも大径で前記連接棒が回転自在に嵌まったクランクピン部を有していると共に、前記クランクピン部の軸心から偏心した位置において第2ジャーナルを介してクランク部に回転自在に嵌まっており、前記遊転ロータには前記クランク部と同心の遊星ギアを取り付けて、前記機関本体には前記遊星ギアが噛み合った内歯ギアを前記回転中心軸の回転軸心と同心に設けており、前記クランク軸の回転中心線からクランク部が偏心している寸法とクランク部の軸心からクランクピン部の軸心が偏心している寸法とを同じ寸法に設定することにより、遊転ロータがクランク部の公転方向と逆方向に回転して連接棒が回動はせずに往復動のみすることが許容されている。
そして、請求項1の発明は、上記の基本構成において、前記第1ジャーナルと回転中心軸との間には第1クリアランスを設けて、前記第2ジャーナルとクランク部との間には前記第1クリアランスより大きい寸法の第2クリアランスを設けている。
請求項2の発明は請求項1の発明を好適に具体化してもので、この発明では、前記遊転ロータに、前記クランク部と同心の遊星ギアを、前記連接棒の外側に位置するように取り付けている一方、前記機関本体には、前記遊星ギアが噛み合った内歯ギアを回転中心軸の回転軸心と同心に設けている。
請求項3の発明は請求項1,2の発明を複数気筒(多気筒)内燃機関に適用したもので、この発明は、複数のシリンダボア及びピストンを備えており、前記クランク軸には、3つ以上の回転中心軸と、前記回転中心軸の個数より1つ少ない個数のクランク部とが設けられており、各クランク部にそれぞれ遊転ロータを介して連接棒が連結されている。
さて、ピストンの押圧力は連接棒を介して遊転ロータに作用し、遊転ロータからクランク軸のクランク部に作用するが、クランク部に撓みが生じると、当該クランク部と遊転ロータとの間にこじれ(片当たり)が発生し、これが回転に対する抵抗となってエネルギロスが発生する。
更に述べると、クランク部の全長にわたって遊転ロータの押圧力が均等に作用している場合は、遊転ロータはクランク部のうち軸心を挟んだ片方の部分だけに当接していてこじれは生じないが、クランク部に撓みが生じると、クランク部はその軸心を挟んだ一方の側と他方の側とに不均一な状態で遊転ロータが当接し、このためクランク部と遊転ロータとの間に大きな摩擦抵抗(こじれ)が生じる。
そして本願発明では、クランク軸の回転中心軸をクランク部より大径とすることで、第1ジャーナルでこじれなく回転自在に保持され得るため、仮にクランク部に撓みが生じても、クランク部には軸心を挟んだ一方の側だけに第2ジャーナルが当接して他方の側には隙間が残った状態を保持することができ、その結果、第2ジャーナルとクランク部との間のこじれを無くしてエネルギロス(摩擦抵抗)を著しく抑制できる。
見方を変えて述べると、第2ジャーナルの押圧力によってクランク部に撓みが生じても、第2ジャーナルのうち押圧力が作用している反対側がクランク部に当たるよりも前に、回転中心軸が第1ジャーナルに当接するのであり、その結果、第1ジャーナルによる回転中心軸のスムースな回転を保持しつつ、第2ジャーナルとクランク部との間にこじれが生じてエネルギロスが発生することを著しく抑制できるのである。
なお、第1ジャーナル部は第2ジャーナル部と比べて半分の回転数で軸との摺動が発生しているため、第1ジャーナル部の方が第2ジャーナル部に比べてクランク軸の撓みによる摩耗が発生し難い。
さらに、第1クリアランスが第2クリアランスに比べて小さいため、クランク軸自体が第1ジャーナル内において第1クリアランスの分だけ動くことがあっても、遊星ギアが内歯ギアに強く押圧されるよりも前に回転中心軸が第1ジャーナルにその全長にわたって当接することになり、その結果、遊星ギアが内歯ギアに強く押圧されることに起因したエネルギロスを著しく抑制できる。
また、遊星ギアと内歯ギアとを設けると連接棒が往復動のみ行うようにしっかりと規制できるが、遊星ギアは遊転ロータから離れた部位に設けることになるため、クランク部の撓みの影響が強く顕れる傾向があり、このため例えば第1クリアランスと第2クリアランスとが同じであると、第1ジャーナルで回転中心軸を支持するよりも前に遊星ギアが内歯ギアに強く押し付けられる傾向を呈し、このためエネルギロスが顕著に顕れる。
これに対して本願発明では、遊星ギアと内歯ギアとを設けたものでありながら、仮にクランク部に撓みが発生しても、遊星ギアが内歯ギアに強く押圧されるよりも前に回転中心軸が第1ジャーナルにその全長にわたって当接することになり、その結果、遊星ギアが内歯ギアに強く押圧されることに起因したエネルギロスを著しく抑制できる。請求項2のように遊星ギアと内歯歯車を設けると、遊星ギアと内歯ギアとの位置がクランク軸に設けた第1ジャーナルの位置に近くなるため、言換えるとクランク軸の撓みの支点位置に近くなるため、クランク軸に撓みが発生した場合でも当該撓みに起因した遊星ギアの移動量が少なくなり、その結果、遊星ギアが内歯ギアに強く押圧されることや、遊星ギアが傾いた状態で内歯ギアと噛み合うことに起因したエネルギロスやギアの偏摩耗を著しく抑制できる。
また、本願発明は、多気筒内燃機関についても、請求項3のように複数のクランク部を設けることで容易に適用できる。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明で方向を特定するため「左右」「前後」の文言を使用するが、これは、クランク軸の軸線と直交した方向から見た状態(すなわち図1を正視した状態)を基準にしている。
本実施形態の内燃機関は2気筒4サイクル方式であり、従って、機関本体(シリンダブロック)1には2つのシリンダボア2が平行に形成されており、各シリンダボア2にはピストン3が摺動自在に嵌まっている。
ピストン3の下方には、当該ピストン3の並び方向に沿って延びるクランク軸4が配置されている。クランク軸4は、その一端寄りと他端寄りとに位置したサイド回転中心軸5と略左右中間部に位置したセンター回転中心軸6との3本の回転中心軸を有しており、隣り合った回転中心軸5,6の間の部位には当該回転中心軸5,6の回転軸心O1から寸法Eだけ偏心した状態でクランク部7が配置されており、回転中心軸5,6とクランク部7とはサイドクランクアーム8及びセンタークランクアーム9を介して一体に繋がっている。
各回転中心軸5,6は、機関本体1に固定した第1ジャーナル(メタル軸受け)10に回転自在に保持されている。また、左右のサイド回転中心軸5のうち一方の回転中心軸5にはプーリやギアが固定されるメインボス部11を設け、他方のサイド回転中心軸5にはフライホイールが固定されるサブボス部12を設けている。各クランクアーム8,9には偏心方向と反対方向に突出したバランスウエイト13,14を一体に設けている。
左右のクランク部7とセンタークランクアーム9とセンター回転中心軸6とは一体構造品になっており、左右のサイド回転中心軸5及びサイドクランクアーム8とはそれぞれ一体構造品になっている。従って、本実施形態のクランク軸4は3つの部材で構成されており、左右クランク部7の先端部をサイドクランクアーム8に嵌め込んで固定している。もとより、クランク軸4の全体を一体構造品とすることも可能である。クランク部7は真円に形成されており、その外径D2は回転中心軸5,6の外径D1の半分程度に設定されている。
クランク部7には第2ジャーナル16を介して遊転ロータ17が外側から嵌まっている。遊転ロータ17は回転中心軸5,6よりも大径で溝形のクランクピン部18を有しており、このクランクピン部18を連接棒19の大端部(軸受け部)19aで外側から相対回転自在に抱持している。連接棒19における大端部19aの下半分は別パーツの下部材19bで構成し、これをボルト20で上部に締結している。連接棒19の上端はピストン3にピストンピン等で連結されているが、図面では連結構造は省略している。
遊転ロータ17は、クランクピン部18の回転中心O3に対して偏心した状態でクランク部7に嵌まっている。クランク部7に対する遊転ロータ17の偏心寸法と、回転中心軸5,6に対するクランク部7の偏心寸法とは同じ寸法Eに設定されている。遊転ロータ17には、センタークランクアーム9に近接した状態でバランスウエイト21を一体に設けている。バランスウエイト21はクランク部7を挟んで遊転ロータ17の軸心O3と反対側に向いて突出している。
左右の遊転ロータ17には、センタークランクアーム9と反対側(すなわち外側)に突出した小径の筒部22を一体に設けており、この筒部22に遊星ギア23を固定している(遊星ギア23は遊転ロータ17に一体に加工してもよい。)。他方、機関本体1には、遊星ギア23が噛み合う内歯ギア24を固定している。内歯ギア24の歯数は、遊星ギア23の歯数の2倍に設定している。
そして、図4に示すように、回転中心軸5,6と第1ジャーナル10との間には第1クリアランスE1があり、かつ、クランク部7と第2ジャーナル16との間にも第2クリアランスE2があるが、E1<E2に設定している。具体的な数値としては、E1は17μ
±8μ、E2は25μ以上とするのが好適であった。より厳密に述べると、E2はE1よりも30〜40μ程度大きいのが好適であった。
±8μ、E2は25μ以上とするのが好適であった。より厳密に述べると、E2はE1よりも30〜40μ程度大きいのが好適であった。
クランク部7は遊転ロータ17と遊星ギア23とを設けているためにある程度の長さ(スパン)が必要であるが、回転中心軸5はその機能を果たす上で必要最小限度の長さがあれば足りる。このため、クランク部7の長さは回転中心軸5の長さの数倍になっている。また、図示は省略しているが、クランク軸4にはジャーナル10,16に給油するためのオイル通路を設けている。
(2).第1実施形態のまとめ
以上の構成において、1つのシリンダボア2ではピストン3が2往復する4サイクルごとに爆発・排気・吸気・圧縮の行程が行われ、かつ、2つのシリンダボア2の爆発行程・排気工程は2サイクルずつずれている。
以上の構成において、1つのシリンダボア2ではピストン3が2往復する4サイクルごとに爆発・排気・吸気・圧縮の行程が行われ、かつ、2つのシリンダボア2の爆発行程・排気工程は2サイクルずつずれている。
そして、連接棒19の押圧・引っ張り作用により、クランク部7が回転中心軸5の軸心O1の回りに公転すると共に、遊転ロータ17はクランク部7と一緒に回転中心軸5の軸心O1回りに公転しつつ、クランク部7の軸心O2の回りに自転する。そして、遊星ギア23と内歯ギア24との噛み合いによる規制機能により、クランク部7の公転方向と遊転ロータ17の自転方向とが逆方向になる。このことと、回転中心軸5の軸心O1に対するクランク部7の偏心寸法Eと、クランク部7に対する遊転ロータ17の偏心寸法Eとが同じであることにより、連接棒19は往復動のみする。
さて、図4に点線7′で誇張して示すように、遊転ロータ17による押圧力によってクランク部7が撓み変形することが想定される。このようにクランク部7が撓み変形すると、図4を基準にして見ると、仮に第2ジャーナル16とクランク部7との間にクリアランスがないと、クランク部7はXの箇所で第2ジャーナル16で下向きに強く押され、Yの箇所では第2ジャーナル16によって上向きに強く押される傾向を呈する。このためクランク部7と第2ジャーナル16との間にこじれが生じて摩擦抵抗が増大すると共に、遊星ギア23が内歯ギア24に強く押されてここでも摩擦抵抗が増大する。
これに対して本願発明では、回転中心軸5と第1ジャーナル10との間の第1クリアランスE1よりもクランク部7と第2ジャーナル16との間の第2クリアランスE2が大きいため、仮にクランク部7に撓みが発生しても、図4に符号Zで示すように、クランク部7がYの箇所で第2ジャーナル16で突き上げられるよりも前に回転中心軸5が第1ジャーナル10の下面に当接し、これにより、クランク部7の下面と第2ジャーナル16の間に隙間が空いた状態を保持でき、その結果、片当たり現象と遊星ギア23が内歯ギア24に強く押される現象とを回避できるのである。
そして、回転中心軸5はクランク部7よりも大径でかつ軸方向の長さはクランク部7より遙かに短いため、回転中心軸5と第1ジャーナル10との間にはこじれ(片当たり)は発生しない。
また、クランク軸4自体が第1ジャーナル10内において第1クリアランスE1の分だけ動くことがあっても、遊星ギア23が内歯ギア24に強く押圧されるよりも前に回転中心軸5,6が第1ジャーナル10にその全長にわたって当接することになり、その結果、遊星ギア23が内歯ギア24に強く押圧されることに起因したエネルギロスを著しく抑制できる。
さらに、遊転ロータ17に、前記クランク部7と同心の遊星ギア23を、連接棒19の外側に位置するように取り付けている一方、機関本体1には、遊星ギア23が噛み合った内歯ギア24を回転中心軸5,6の回転軸心と同心に設けているため、遊星ギア23と内歯ギア24との位置がクランク軸の両端に設けた第1ジャーナル10の位置に近くなり、言換えるとクランク軸4の撓みの支点位置に近くなるため、クランク軸4に撓みが発生した場合でも当該撓みに起因した遊星ギア23の移動量が少なくなり、その結果、遊星ギア23が内歯ギア24に強く押圧されることや、遊星ギア23が傾いた状態で内歯ギア24と噛み合うことに起因したエネルギロスを著しく抑制できる。なお、この場合、第2クリアランスE2は、第1クリアランスE1より小さくならない範囲で小さくすることが可能になる。
(3).その他
本願発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。例えば気筒数は2気筒に限らず、単気筒又は3気筒以上の内燃機関にも適用できる。2気筒2サイクルの内燃機関に適用した場合は、2本のクランク部の位相を180度ずらしたらよい。1本のクランク部に複数の連接棒を連結することも可能である。
本願発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。例えば気筒数は2気筒に限らず、単気筒又は3気筒以上の内燃機関にも適用できる。2気筒2サイクルの内燃機関に適用した場合は、2本のクランク部の位相を180度ずらしたらよい。1本のクランク部に複数の連接棒を連結することも可能である。
本願発明は内燃機関に適用してその有用性を発揮できる。従って産業上利用できる。
1 機関本体
2 シリンダボア
3 ピストン
4 クランク軸
5,6 回転中心軸
7 クランク部
8,9 クランクアーム
10 第1ジャーナル
16 第2ジャーナル
18 クランクピン部
19 連接棒
23 遊星ギア
24 内歯ギア
2 シリンダボア
3 ピストン
4 クランク軸
5,6 回転中心軸
7 クランク部
8,9 クランクアーム
10 第1ジャーナル
16 第2ジャーナル
18 クランクピン部
19 連接棒
23 遊星ギア
24 内歯ギア
Claims (3)
- シリンダボアを往復動するピストンと、前記ピストンに一端を連結した連接棒と、クランク軸と、前記連接棒の往復動をクランク軸の回転に変換する遊転ロータとを備えており、
前記クランク軸は、軸方向に離れた複数の回転中心軸と、前記回転中心軸の回転中心から偏心した状態で隣り合った回転中心軸の間に位置したクランク部と、前記回転中心軸とクランク部とをつなぐクランクアームとを有しており、前記クランク軸の各回転中心軸は第1ジャーナルを介して機関本体に回転自在に保持されている一方、
前記遊転ロータは、前記クランク部よりも大径で前記連接棒が回転自在に嵌まったクランクピン部を有していると共に、前記クランクピン部の軸心から偏心した位置において第2ジャーナルを介してクランク部に回転自在に嵌まっており、前記遊転ロータには前記クランク部と同心の遊星ギアを取り付けて、前記機関本体には前記遊星ギアが噛み合った内歯ギアを前記回転中心軸の回転軸心と同心に設けており、
前記クランク軸の回転中心線からクランク部が偏心している寸法とクランク部の軸心からクランクピン部の軸心が偏心している寸法とを同じ寸法に設定することにより、遊転ロータがクランク部の公転方向と逆方向に回転して連接棒が回動はせずに往復動のみすることが許容されている、
という構成であって、
前記第1ジャーナルと回転中心軸との間には第1クリアランスを設けて、前記第2ジャーナルとクランク部との間には前記第1クリアランスより大きい寸法の第2クリアランスを設けている、
内燃機関。 - 前記遊転ロータに、前記クランク部と同心の遊星ギアを、前記連接棒の外側に位置するように取り付けている一方、前記機関本体には、前記遊星ギアが噛み合った内歯ギアを回転中心軸の回転軸心と同心に設けている、
請求項1に記載した内燃機関。 - 複数のシリンダボア及びピストンを備えており、前記クランク軸には、3つ以上の回転中心軸と、前記回転中心軸の個数より1つ少ない個数のクランク部とが設けられており、各クランク部にそれぞれ遊転ロータを介して連接棒が連結されている、
請求項1又は2に記載した内燃機関。
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