JP5334938B2 - 加熱調理器 - Google Patents
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Description
しかし、実際は投入可能な電力には限界がある。例えば家庭用100Vの商用電源では、総電力で1500W程度が限界である。
また、仮に投入電力に限界がなかったとしても、無理に投入電力を増加させることは加熱室や筐体が高温になってしまい、電気部品への温度低減対策が必要になることや、筐体高温化によって使用者へ不快感を与える可能性が高まるなどの弊害がある。
このようなことから、加熱調理においては、ヒータを移動可能に構成して、被加熱物とヒータとの距離を任意に設定可能とすることで、好みの仕上がりとすることが望まれている。
このようなマイクロ波加熱においては、加熱室内を反射するマイクロ波が多重反射し、定在波に代表されるような加熱の強い部分と弱い部分ができ、被加熱物に温度が高い部分と低い部分とができやすい。このため、マイクロ波による加熱を均一に行うことが望まれている。
このため、ヒータの位置によっては、マイクロ波の定在波分布が局所的に集中し、スパークや局所過熱が生じる場合がある、という問題点があった。
また、マイクロ波による加熱を均一化し易くすることができる加熱調理器を得るものである。
また、ヒータによる加熱を行う場合には、被加熱物とヒータとの距離を任意に設定することができ、使用者の好みに応じたきめ細かい仕上がりを提供できる加熱調理器を得るものである。
また、ヒータの移動位置を調理内容に応じて自動で設定することができる加熱調理器を得るものである。
図1は本発明の実施の形態1を示す加熱調理器の本体斜視図である。
なお、図1以後の図では見易さを勘案し、必要に応じてケース(外装)などをとりはずした説明図となっている。
また、ドア4には、ガラスなどで構成される視認窓19が設けられ、加熱室3内の被加熱物2の調理状態を確認することが可能である。
使用者は、被加熱物2を加熱室3内に収納してドア4を閉め、この被加熱物2を加熱すべく、操作パネル6を操作して加熱を実施する。
図3は本発明の実施の形態1を示す加熱調理器の要部正断面図である。
図4は本発明の実施の形態1を示す加熱調理器の概略上面図である。
以下、図1〜図4を参照して説明する。
高周波発振器10から発振されたマイクロ波は、導波管8を介し、アンテナ11へ伝播する構造となっている。
誘電体板7は、例えばセラミックなどで構成され、加熱室3の底面板32と略平坦を保つようにして設置されている。
誘電体板7の下には加熱室3内への高周波を効果的に伝播するアンテナ11が設置される。
アンテナ11は、電界放射を目的としており、アルミなどの良導体で製造され、中空であるアンテナシャフト部の先端に平板部を接続、あるいは一体で構成したものである。
アンテナ11は、アンテナ室13内で回転することで、アンテナ11表面から伝播するマイクロ波の強弱や加熱室3内に起こる定在波によるマイクロ波の強弱による影響を極力排除する。これにより、アンテナ11上部に位置する被加熱物2の加熱を平準化し、ひいては加熱ムラを抑制する効果を持つ。
温度検知手段9は、例えば赤外線センサやサーミスタなど任意の検知手段を用いることができる。
下ヒータ14は、加熱室3の底面外側に設置されたガラス管ヒータ30と、このガラス管ヒータ30を加熱室底面とともに略封止する反射板31により構成された構成となっている。
下ヒータ14は、ガラス管ヒータ30からの輻射熱と、反射板31から反射される赤外線とによって加熱室3の底面が加熱され、底面の温度を上昇させることによって、被加熱物2を加熱することが可能となる。
ガラス管ヒータ30は、一般に温度上昇が早く、反射板31からの熱線反射もあいまって、加熱室3底面を効率よく加熱することが可能である。
また、誘電体板7とは区画されて設置されているため、比熱が大きいセラミックなどで構成されることが多い誘電体板7に吸熱される熱が少なくなるため、結果として被加熱物2に届く熱が大きくなる効果がある。
なお、下ヒータ14の配置位置はこれに限るものではない。加熱室3の中央より下側の領域であって、可動ヒータ15の移動領域と干渉しない位置に固定設置することができる。
また、底面板32には、底面板32が熱収縮や膨張した際の強度を増すために、底面凸部38を設けてある。
底面凸部38は、角皿5を加熱室3底面に直接おく場合のガイドレールとしても利用可能である。
また、加熱室3の内壁側面の略中央には、角皿5をスライド可能に支持する角皿レール47が形成されている。
この可動ヒータ15は、被加熱物2を上面から加熱するための熱源である。可動ヒータ15が上下移動することにより、被加熱物2への距離を変えることが可能となる。このため、被加熱物2の焼き上がり状態を任意に変えることが可能である。
図6は本発明の実施の形態1を示す加熱調理器の要部上断面図である。
ここからは図1〜図6を参照して説明する。
可動ヒータの口出し部(2箇所)をヒータ駆動板金40に固定するとともに、固定したヒータ駆動板金40自体が上下動するような構造である。
本実施の形態1では、図2、図5に示すように、可動ヒータ15は、側面視クランク状で平面視蛇行状に屈曲して形成されている。
また、可動ヒータ15の平面視蛇行状部分は、側面視において加熱室3の底面と略平行となるように支持されている。
なお、可動ヒータ15の形状はこれに限るものではなく、任意の形状とすることができる。例えば側面視直線状に形成しても良い。
本実施の形態1では、可動ヒータ15を加熱室3の天面近傍の位置(以下「ホームポジション」ともいう。)から、加熱室3の略中央の位置の範囲(移動領域)で移動可能に形成されている。
なお、可動ヒータ15の移動領域はこれに限るものではない。例えば加熱室3の天面近傍の位置から、加熱室3の底面近傍の位置までを移動領域としてもよい。
なお、「ラック41」、「ピニオン42」、および「ヒータ駆動モータ43」は、本発明における「駆動手段」に相当する。
このガイシ44は、万が一、可動ヒータ15が変形するなどした場合にも、可動ヒータ15が加熱室3の天面に接触しないようにする絶縁スペーサとして働き、可動ヒータ15の絶縁状態を保持することが可能である。
なお、ガイシ44の設置位置はこれに限るものではない。加熱室3の天面のうち、加熱室3の天面近傍に移動された可動ヒータ15と近接する位置の少なくとも一部に、ガイシ44を設けるようすればよい。
このヒータ収納段差39を設けることで、可動ヒータ15が天面近傍の位置であるホームポジションに移動した際、加熱室3の天面の奥まった位置に収納され、可動ヒータ15が使用者の手に触れる可能性を低減させることができる。
なお、ヒータ収納段差39の位置はこれに限るものではない。加熱室3の天面のうち、加熱室3の天面近傍に移動された可動ヒータ15と、加熱室3の開口との間の少なくとも一部に、加熱室3内側に突き出したヒータ収納段差39を設けるようにすればよい。
これにより被加熱物2を回転しながら加熱することが可能となり、均一加熱を実施しやすくなる。
51はターンテーブル支持台である。ターンテーブル支持台51は、シリコンやPTFEなどの耐熱性の高い材料にて構成され、ターンテーブル50を支持するためのローラー54が設置されており、ターンテーブル回転軸52とともにターンテーブルを支持する。
ターンテーブル回転軸52の先端は、例えば傘歯車形状などの駆動力を伝達しやすい形状になっており、回転駆動力はターンテーブル50に伝えられ、回転することが可能となる。
一方、ターンテーブルモータ53側への接続は、加熱室3背面側に設けられたターンテーブル回転軸52のシャフト部分を挿して利用する。すなわち、加熱室3背面が、ターンテーブルモータ53と接続されたメス側、ターンテーブル回転軸52がオス側の関係となる。
本構成により、加熱室3底面にターンテーブル50を回転させるための駆動源を有する必要がなくなるため、底面給電部分、すなわち誘電体板7の部分を凹凸なく構成することが可能になる。
図7に示すように、ドア4にはその開閉状態を検知する開閉検知スイッチ60が設置されている。
後述する制御手段100は、開閉検知スイッチ60によりドア4の開状態を検知し、開時には、高周波発振器10や、可動ヒータ15、下ヒータ14などの加熱源への電源供給をOFFにして加熱動作を停止させる。これにより、ドア4の開状態と加熱とが両立しない安全構造となっている。
なお、ドアロック27の構成はこれに限るものではない。ドア4を閉じた状態に維持するロック状態とドア4を開閉可能とする解除状態とを切り換えるものであれば良い。
後述する制御手段100は、可動ヒータ15が移動している間は、誤ってドア4が開かれないようにドアロック27をロック状態として、ドア4の開ができないようにする。動作の詳細は後述する。
図8に示すように、操作パネル6は、設定入力手段16と、報知手段17とを有する。
報知手段17は、加熱時間や設定温度等の表示や、各種の注意喚起の報知を行う。
この報知手段17は、例えば、液晶(LCD)や各種発光素子(LEDなど)などにより構成することができる。
なお、本実施の形態1では表示により使用者に報知する場合を説明するが、本発明はこれに限るものではない。例えば音により報知するようにしても良い。
この設定入力手段16は、例えば、メンブレンシートを用いた接点ボタンにより構成され、使用者により接点ボタンが押下されることにより、入力操作を検知する。
なお、「設定入力手段16」は、本発明における「操作手段」に相当する。
ヒータ上下キー21は、可動ヒータ15の移動量に関する操作の入力を行う。
メニュー選択キー22は、予め設定された1または複数の調理メニューを選択する操作の入力を行う。
清掃キー23は、使用者が清掃を行う際、可動ヒータ15をホームポジションから移動させることを許可する旨の操作の入力を行う。
コンビ加熱キー24は、高周波誘電加熱とヒータ加熱の両方を用いる調理(コンビ加熱)の開始操作の入力を行う。
図9に示すように、制御手段100には、設定入力手段16からの操作入力、温度検知手段9の検知結果、および開閉検知スイッチ60の検知結果が入力される。
また、制御手段100は、高周波発振器10、アンテナモータ12、ターンテーブルモータ53、可動ヒータ15、ガラス管ヒータ30、ドアロック27、ヒータ駆動モータ43、および、報知手段17をそれぞれ制御する。
記憶手段110は、1または複数の調理メニューと、この調理メニューに応じた可動ヒータ15の位置に関する情報が記憶されている。
位置に関する情報としては、例えば、可動ヒータ15の加熱室3底面からの高さの情報が記憶される。
なお、位置に関する情報はこれに限るものではなく、加熱室3天面からの距離や、ラック41の移動量、ヒータ駆動モータ43の回転量など、可動ヒータ15の位置を特定できるものであればよい。
さらに、記憶手段110には、可動ヒータ15の移動領域のうち所定の領域に関する情報が予め記憶されている。
制御手段100は、後述する動作により記憶手段110の情報を参照し、可動ヒータ15を特定の位置または範囲に移動させるようにヒータ駆動モータ43を制御する。
高周波発振器10を動作させてマイクロ波誘電加熱を実施する際は、加熱室3内を反射するマイクロ波が多重反射をした結果、定在波に代表されるような加熱の強い部分と弱い部分ができる。一方、加熱室3内を移動する可動ヒータ15はマイクロ波を反射するマイクロ波反射要素となるため、可動ヒータ15の位置によって、マイクロ波の電界分布が変化することになる。
このようなことから、可動ヒータ15の位置によっては、マイクロ波の定在波分布が局所的に集中し、スパークや局所過熱が生じる場合がある。
そこで、少なくとも加熱室3内に被加熱物2が収納されていない状態で、高周波発振器10を動作させた場合に、加熱室3内にスパークまたは局所過熱が生じない、可動ヒータ15の位置の範囲を、例えば実測や計算等で求め、所定の領域として予め記憶させる。
なお、少なくとも加熱室3内に被加熱物2が収納されていない状態とするのは、被加熱物2(調理容器等を含む)によっては、可動ヒータ15の位置にかかわらずスパークや局所過熱が生じる場合があるからである。
以下、図10の各ステップに基づき説明する。
使用者は、ドア4を開け、調理対象となる被加熱物2を加熱室3内に設置したあと、ドア4を閉じる。
被加熱物2は、誘電体板7の上、ターンテーブル50の上、または別途用意されている角皿5の上に載置される。
角皿5を設置する場合には、加熱室3内に構成されている角皿レール47に角皿5のフランジをかける形で設置される。
なお、調理メニューとして予熱モード(後述)を選択する場合には、本ステップS101を省略する。
次に、使用者は、設定入力手段16を操作して、加熱種別や調理メニューを選択する。
加熱種別とは、例えば、高周波発振器10によるマイクロ波加熱、可動ヒータ15および下ヒータ14によるヒータ加熱、またはその両方のコンビ加熱の何れかである。
調理メニューとは、予め設定された1または複数の調理内容(調理種)である。
使用者は、メニュー選択キー22を操作して、1または複数の調理メニューから所望の調理内容を選択する。なお、調理メニューを選択せずに、加熱種別と、加熱時間や設定温度とを選択・設定するようにしても良い。
制御手段100は、設定入力手段16のメニュー選択キー22から調理メニューを選択する操作が入力されたか否かを判断する。
メニュー選択キー22の操作がない場合には、ステップS105に進む。
制御手段100は、上記ステップS102で、設定入力手段16から調理メニューを選択する操作が入力されたと判断した場合、記憶手段110を参照し、選択された調理メニューに応じた位置に関する情報を取得する。
そして、制御手段100は、取得した位置に関する情報に応じて、ヒータ駆動モータ43を駆動する。ヒータ駆動モータ43の駆動力は、ピニオン42からラック41へと伝達され、可動ヒータ15が上下方向に可動される。
これにより、可動ヒータ15は、選択された調理メニューに応じた位置に移動する。
制御手段100は、調理メニューとして「トースト4枚切り」が選択された場合、記憶手段110の情報に応じて、4枚切りのトーストが載置された場合に近接する位置に、可動ヒータ15を移動させる。
このように、被加熱物2の厚みが薄く、短時間に高火力で焼成する調理の場合には、被加熱物2の近傍まで可動ヒータ15を移動させる。
制御手段100は、調理メニューとして「ローストビーフ」が選択された場合、記憶手段110の情報に応じて、加熱室3内の天面に近い所定の位置に、可動ヒータ15を移動させる。
このように、被加熱物2がローストビーフのような厚みがあり、時間をかけて均一に加熱して、できるだけ表面をまんべんなく焼成する調理の場合には、加熱室3内の高い位置に可動ヒータ15を移動させる。
制御手段100は、調理メニューとして「予熱モード」が選択された場合、記憶手段110の情報に応じて、加熱室3の可動領域の最も下の位置に、可動ヒータ15を移動させる。
このように、可動ヒータ15が加熱室3の底面に近づくことにより、熱容量の大きい誘電体板7が加熱されやすくなり、また熱い空気は上部に移動する対流による加熱も利用できることとなり、効率よく加熱室3内全体を加熱することができ、予熱時間を短縮することが可能となる。
次に、使用者は、必要により、設定入力手段16のヒータ上下キー21を操作して、可動ヒータ15の移動量に関する操作の入力を行う。
制御手段100は、設定入力手段16のヒータ上下キー21から可動ヒータ15の移動量に関する操作が入力されたか否かを判断する。
ヒータ上下キー21の操作がない場合には、ステップS109に進む。
なお、移動量に関する操作はこれに限るものではなく、可動ヒータ15の位置を指定するものであればよい。例えば、数値キーを設けて底面(または天面)からの距離を数値により指定しても良いし、可動ヒータ15の位置をそれぞれ指定する複数のキーを設けるようにしても良い。
制御手段100は、上記ステップS105で、設定入力手段16のヒータ上下キー21から可動ヒータ15の移動量に関する操作が入力されたと判断した場合、設定入力手段16からの入力操作に基づきヒータ駆動モータ43を駆動する。ヒータ駆動モータ43の駆動力は、ピニオン42からラック41へと伝達され、可動ヒータ15が上下方向に可動する。
これにより、制御手段100は、可動ヒータ15を移動量に応じた位置に移動させる。
また、調理メニューに応じた位置に可動ヒータ15を移動させた後、使用者の操作により可動ヒータ15を可動させることで、可動ヒータ15の位置を微調整することも可能となる。
なお、本実施の形態1では、加熱調理を開始する前に可動ヒータ15を移動させる場合を説明するが、本発明はこれに限るものではない。例えば、可動ヒータ15での加熱調理中に、可動ヒータ15を移動させるようにしても良い。
特に、可動ヒータ15が一旦加熱された直後に、連続調理を実施する際などは、可動ヒータ15が高温となっている。このような場合に、加熱室3内に使用者の手が入ると、誤って高温の可動ヒータ15に触れてしまう可能性がある。
上記の報知により、使用者に対して注意喚起を行うことが可能となり、使用者の火傷の確率を下げることが可能となる。
なお、報知の方法はこれに限るものではない。例えば、ランプの点灯・点滅などの光による報知や、音や振動による報知も可能である。
制御手段100は、可動ヒータ15が、加熱室3の天面近傍の位置であるホームポジションにないとき、報知手段17により、可動ヒータ15がホームポジションにない旨を報知させるようにしても良い。
このような報知により、可動ヒータ15が使用者に触れられやすい位置にある場合に、使用者に対して注意喚起を行うことが可能となり、使用者が誤って可動ヒータ15に触れる可能性を低減させることができる。
これにより、可動ヒータ15が移動している際にドア4が開けられ、使用者の手が加熱室3内に入ることを防止し、使用者が誤って可動ヒータ15に触れる可能性を低減させることができる。
なお、制御手段100は、可動ヒータ15が加熱室3の天面近傍の位置であるホームポジションにないとき、ドアロック27を動作させてロック状態にするようにしても良い。
このような動作により、可動ヒータ15が使用者に触れられやすい位置にある場合に、ドア4が開けられることを防止し、使用者が誤って可動ヒータ15に触れる可能性を低減させることができる。
次に、制御手段100は、可動ヒータ15の位置が、記憶手段110に記憶された所定の領域内にあるか否かを判断する。
所定の領域内にある場合には、ステップS109に進む。
所定の領域内にない場合には、制御手段100は、上記ステップS102で設定された加熱種または調理メニューが、高周波発振器10による加熱動作を行うか否かを判断する。
高周波発振器10による加熱動作を行わない設定の場合には、ステップS109に進む。
一方、高周波発振器10による加熱動作を行う設定の場合、制御手段100は、報知手段17により、高周波発振器10による加熱動作を禁止する旨の報知をし、ステップS102に戻る。
なお、このとき制御手段100は、報知手段17により、可動ヒータ15の位置が所定領域にない旨を報知するようにしても良い。
これにより、加熱室3内壁や可動ヒータ15を反射するマイクロ波が多重反射をした結果、加熱室3内で生じるスパークや局所過熱の発生を防止することができる。
また、可動ヒータ15や下ヒータ14による加熱では、可動ヒータ15の位置にかかわらず加熱動作を行うことが可能となる。
次に、使用者は、設定入力手段16を操作して、調理終了の目標となる被加熱物2の温度(終了温度)や、調理時間(終了時間)等を設定し、スタートキーなどで加熱調理を開始させる操作を行う。
なお、終了温度や終了時間等の設定は上記ステップS102で行うようにしても良い。
制御手段100は、設定入力手段16からの入力操作に基づき、可動ヒータ15、下ヒータ14のガラス管ヒータ30、および高周波発振器10の何れかまたは全てを駆動する。
また、制御手段100は、加熱動作中にドア4が開かれることがないよう、ドアロック27を駆動して、ドア4をロック状態にする。
なお、ドア4のロックは、設定入力手段16の操作により行うようにしても良い。
制御手段100は、温度検知手段9の温度検知結果を取得し、当該検知温度が、ステップS109で入力された調理終了の目標温度(終了温度)を超えたか否かを判断する。
終了温度を超えたと判断した場合は、ステップS113に進む。
ステップS111で終了温度を超えていないと判断した場合、制御手段100は、加熱時間が終了時間以上となったか否かを判断する。
加熱時間が終了時間未満である場合には、ステップS111に戻り加熱を継続する。
一方、加熱時間が終了時間以上である場合には、ステップS113に進む。
すなわち、被加熱物2の温度が終了温度に到達した場合、または、加熱時間が終了時間となった場合に、ステップS113に移行する。
制御手段100は、可動ヒータ15、下ヒータ14のガラス管ヒータ30、および高周波発振器10のうち駆動中の加熱手段への通電を停止させる。
次に、制御手段100は、ヒータ駆動モータ43を駆動し、可動ヒータ15を加熱室3の天面近傍の位置であるホームポジションに移動させる。
これにより、使用者が加熱室3を開いて被加熱物2を取り出す際には、可動ヒータ15が加熱室3内天面のホームポジションに位置するため、可動ヒータ15が使用者の手に触れる可能性を低減することができる。
さらに、図2に示すように、加熱室3の天面にはヒータ収納段差39を形成しているので、可動ヒータ15は加熱室3天面の開口から奥まった位置に収納され、使用者の手に触れる可能性をさらに低減することができる。
制御手段100は、ドアロック27を動作させてドア4を解除状態にする。
使用者は、ドア4を開け、被加熱物2を加熱室3から取り出し、調理手順を終了する。
なお、調理メニューとして予熱モードを選択した場合には、使用者は、ドア4を開け、調理対象となる被加熱物2を加熱室3内に設置したあとドア4を閉じ、所望の加熱を行わせる。
これにより、例えば加熱開始前にドア4が開いた場合や、加熱中に何らかの理由によりドア4が開いた場合、即時に可動ヒータ15をホームポジションに移動させることができ、使用者が誤って可動ヒータ15に触れる可能性を低減させることができる。
このため、高周波発振器10による加熱動作中は可動ヒータ15が所定の領域に位置することになり、加熱室3内壁や可動ヒータ15を反射するマイクロ波が多重反射をした結果、加熱室3内で生じるスパークや局所過熱の発生を防止することができる。
また、可動ヒータ15や下ヒータ14による加熱では、可動ヒータ15の位置にかかわらず加熱動作を行うことが可能となる。
また、可動ヒータ15が所定の領域内にある場合には、高周波発振器10によるマイクロ波加熱を行うことができる。よって、可動ヒータ15と高周波発振器10による加熱動作を行うことができ、使用者の任意の仕上がりを調整することを可能とし、ひいては調理の楽しさを演出することができる。
このため、加熱室3内でのスパークや局所過熱の発生を防止することができる。
このため、可動ヒータ15による加熱を行う場合には、被加熱物2と可動ヒータ15との距離を任意に設定することができ、使用者の好みに応じたきめ細かい仕上がりを提供できる。
このため、ヒータの移動位置を調理内容に応じて自動で設定することができる加熱調理器を得るものである。
このため、可動ヒータ15が移動している際にドア4が開けられ、使用者の手が加熱室3内に入ることを防止し、使用者が誤って可動ヒータ15に触れる可能性を低減させることができる。
本実施の形態2では、可動ヒータ15を所定の領域内で上下方向に移動させながら、高周波発振器10による加熱動作を行い、マイクロ波による加熱を均一化し易くする形態について説明する。
なお、以下の動作においては、高周波発振器10による加熱動作(第1の調理工程)のあと、可動ヒータ15による加熱動作(第2の調理工程)を実施するコンビ加熱の調理手順について説明する。
なお、「コンビ加熱」は、本発明の「連続調理モード」に相当する。
図12は本発明の実施の形態2を示す加熱調理器の可動ヒータの上下動を説明する模式図である。
以下、図11の各ステップに基づき、図12を参照しながら説明する。
使用者は、ドア4を開け、調理対象となる被加熱物2を加熱室3内に設置したあと、ドア4を閉じる。
被加熱物2は、誘電体板7の上、ターンテーブル50の上、または別途用意されている角皿5の上に載置される。
角皿5を設置する場合には、加熱室3内に構成されている角皿レール47に角皿5のフランジをかける形で設置される。
次に、使用者は、設定入力手段16を操作して、加熱種別や調理メニューを選択する。
加熱種別とは、例えば、高周波発振器10によるマイクロ波加熱、可動ヒータ15および下ヒータ14によるヒータ加熱、またはその両方のコンビ加熱の何れかである。
調理メニューとは、予め設定された1または複数の調理内容(調理種)である。
使用者は、コンビ加熱を行う場合、コンビ加熱キー24を選択する。
また、メニュー選択キー22を操作して、1または複数の調理メニューから所望の調理内容を選択する。なお、調理メニューを選択せずに、加熱種別と、加熱時間や設定温度とを選択・設定するようにしても良い。
次に、使用者は、設定入力手段16を操作して、調理終了の目標となる被加熱物2の温度(終了温度)や、マイクロ波加熱からヒータ加熱に移行する温度(目標温度)、調理時間(終了時間)等を設定する。
なお、これらの設定は上記調理メニューに応じて予め設定しておいても良い。
使用者は、スタートキーなどで加熱調理を開始させる操作を行う。
制御手段100は、設定入力手段16からの入力操作に基づき、高周波発振器10を動作させ、マイクロ波加熱を開始する。
高周波発振器10により発振されたマイクロ波は、加熱室3内に伝播され、誘電加熱が実施される。
また、制御手段100は、加熱動作中にドア4が開かれることがないよう、ドアロック27を駆動して、ドア4をロック状態にする。
なお、ドア4のロックは、設定入力手段16の操作により行うようにしても良い。
制御手段100は、記憶手段110に記憶された所定の領域の情報を取得し、当該所定の領域内で可動ヒータ15を上下方向に移動(往復移動)させる。
すなわち、可動ヒータ15を所定の領域内で上下方向に移動させながら、高周波発振器10による加熱動作を行う。
これにより、可動ヒータ15の位置によって、マイクロ波の電界分布が変化することになり、可動ヒータ15を固定した場合と比較して、被加熱物2の温度が高い部分と低い部分とができにくく、加熱ムラを低減することができる。
また、可動ヒータ15を移動させる範囲は、所定の領域内であるため、高周波発振器10を動作させながら可動ヒータ15を移動させても、加熱室3内でのスパークや局所過熱の発生を防止することができる。
次に、制御手段100は、温度検知手段9の温度検知結果を取得し、当該検知温度が、目標温度を超えたか否かを判断する。
目標温度を超えていない場合は、上記ステップS205を繰り返す。
一方、目標温度を超えたと判断した場合は、ステップS207に進み、第2の調理工程である可動ヒータ15による加熱動作に移行する。
例えば、終了温度が100℃である場合には、第2の調理工程での温度上昇分を加味して、目標温度を60℃で停止するなど、仕上がり状態から推測される適当な温度を、記憶手段110に事前に記憶、設定しておくことで、良好な仕上がり状態とすることができる。
なお、「目標温度」は、本発明における「所定の温度」に相当する。
制御手段100は、高周波発振器10の動作を停止させる。
また、制御手段100は、記憶手段110を参照し、当該調理メニューに応じた可動ヒータ15の位置に関する情報を取得する。そして、制御手段100は、取得した位置に関する情報に応じて、ヒータ駆動モータ43を駆動し、可動ヒータ15を移動させる。
例えば、図12に示すように、制御手段100は、所定の範囲外である高さCの位置に、可動ヒータ15を移動させる。
このように、可動ヒータ15による調理を行う際には、被加熱物2により近づけることで、例えば焦げ目をつけておいしさをアップさせることが可能である。
制御手段100は、可動ヒータ15および下ヒータ14を駆動させ、第2の調理工程であるヒータによる加熱動作を開始させる。
制御手段100は、温度検知手段9の温度検知結果を取得し、当該検知温度が、ステップS203で入力された終了温度を超えたか否かを判断する。
終了温度を超えていないと判断した場合、本ステップS209を繰り返し、加熱を継続する。
一方、終了温度を超えたと判断した場合、制御手段100は、可動ヒータ15、下ヒータ14の加熱動作を停止させる。
次に、制御手段100は、ヒータ駆動モータ43を駆動し、可動ヒータ15を加熱室3の天面近傍の位置であるホームポジションに移動させる。
制御手段100は、ドアロック27を動作させてドア4を解除状態にする。
使用者は、ドア4を開け、被加熱物2を加熱室3から取り出し、調理手順を終了する。
このため、可動ヒータ15の位置によって、マイクロ波の電界分布が変化することになり、可動ヒータ15を固定した場合と比較して、被加熱物2の温度が高い部分と低い部分とができにくく、加熱ムラを低減することができる。よって、マイクロ波による加熱を均一化し易くすることができる。特に、被加熱物2が大きい対象物である場合には、この効果は顕著である。
また、可動ヒータ15を移動させる範囲は、所定の領域内であるため、高周波発振器10を動作させながら可動ヒータ15を移動させても、加熱室3内でのスパークや局所過熱の発生を防止することができる。
また、マイクロ波の照射状態を変更させることが可能となり、効率よく加熱室3内にマイクロ波を導き、被加熱物2の加熱効率を向上させることが可能となる。
また、可動ヒータ15を固定した場合と比較して、高周波発振器10の自己発熱などの不具合の発生確率を下げることが可能となる。
このため、マイクロ波反射要素である可動ヒータ15を動かしながらマイクロ波加熱する第1の調理工程の後に、可動ヒータ15を被加熱物2に応じた位置に移動させてヒータ加熱する第2の調理工程を行うことができ、被加熱物2の内部、表面の順に加熱することが可能となる。よって、調理の仕上がり、特に被加熱物2の表面にクリスプ感を与える仕上がりを可能とすることができる。
特に、第1の調理工程で食品内部を加熱しやすくすることで、食品内部から食品表面への水分移動を促した上で、第2の調理工程として、輻射あるいは雰囲気からの熱伝達で食品表面を加熱することで、水分を飛ばす効果を持たせることが可能となり、水分含有量が小さい調理などではより効力を発揮しやすい。
本実施の形態3では、加熱室3内の任意の位置にマイクロ波の定在波分布を集中させ、または、加熱室3内にマイクロ波の定在波分布を拡散させるように、可動ヒータ15を移動させて、マイクロ波による加熱を行う形態について説明する。
なお、このマイクロ波の定在波分布を集中させる位置、および拡散させる位置は、例えば実測や計算等で求める。
なお、その他の構成は上記実施の形態1または2と同様であり、同一部分には同一の符号を付する。
以下、図13の各ステップに基づき、上記実施の形態1、2との相違点を中心に説明する。
なお、以下の動作においては、高周波発振器10による加熱動作(第1の調理工程)のあと、可動ヒータ15による加熱動作(第2の調理工程)を実施するコンビ加熱の調理手順について説明する。
上記ステップS201、S202と同様に、使用者は、被加熱物2を加熱室3内に設置し、設定入力手段16を操作して、コンビ加熱キー24を選択する。
制御手段100は、記憶手段110を参照し、所定の領域内であって、マイクロ波の定在波分布を集中させる可動ヒータ15の位置、または、マイクロ波の定在波分布を拡散させる可動ヒータ15の位置に関する情報の何れか1つを選択し、当該情報を取得する。ここでの選択は、例えば、ステップS302で設定された調理メニューに応じたものでも良いし、別途、使用者の操作により設定しても良い。
そして、制御手段100は、取得した位置に関する情報に応じて、ヒータ駆動モータ43を駆動する。ヒータ駆動モータ43の駆動力は、ピニオン42からラック41へと伝達され、可動ヒータ15が上下方向に可動される。
これにより、可動ヒータ15は、所定の領域内であって、マイクロ波の定在波分布を集中させる可動ヒータ15の位置、または、マイクロ波の定在波分布を拡散させる可動ヒータ15の位置に移動する。
上記ステップS203、S204と同様に、使用者は、終了温度や終了時間等を設定したあと調理を開始させる操作を行う。制御手段100は、高周波発振器10を動作させ、ドア4をロック状態にする。
次に、制御手段100は、高周波発振器10による加熱動作時間が目標時間を超えたか否かを判断する。
目標時間を超えていない場合は、本ステップS306を繰り返し、加熱を継続する。
一方、目標時間を超えたと判断した場合は、ステップS307に進み、第2の調理工程である可動ヒータ15による加熱動作に移行する。
なお、「目標時間」は、本発明における「所定の時間」に相当する。
制御手段100は、高周波発振器10の動作を停止させる。
また、制御手段100は、記憶手段110を参照し、当該調理メニューに応じた可動ヒータ15の位置に関する情報を取得する。そして、制御手段100は、取得した位置に関する情報に応じて、ヒータ駆動モータ43を駆動し、可動ヒータ15を移動させる。
このように、可動ヒータ15による調理を行う際には、被加熱物2により近づけることで、例えば焦げ目をつけておいしさをアップさせることが可能である。
制御手段100は、可動ヒータ15および下ヒータ14を駆動させ、第2の調理工程であるヒータによる加熱動作を開始させる。
次に、制御手段100は、可動ヒータ15による加熱動作時間が終了時間を超えたか否かを判断する。
終了時間を超えていない場合は、本ステップS309を繰り返し、加熱を継続する。
一方、終了時間を超えたと判断した場合は、ステップS310に進む。
上記ステップS210〜S213と同様の動作により、加熱動作を停止し、可動ヒータ15をホームポジションに移動させ、ドア4のロックを解除にする。そして使用者は被加熱物2を取り出して調理手順を終了する。
このため、可動ヒータ15の位置によるマイクロ波の反射状態が変化することを利用して、加熱室3内の任意の位置にマイクロ波の定在波分布を集中させることができ、被加熱物2の任意の位置を集中して加熱することが可能となる。
また、加熱室3内にマイクロ波の定在波分布を拡散させることができ、被加熱物2の加熱ムラを低減することができる。
また、可動ヒータ15を所定の範囲に配置することで、効率よく加熱室3内に高周波を導き、被加熱物2の加熱効率を向上させることができ、高周波発振器10の自己発熱などの不具合の発生確率を下げることが可能となる。
Claims (7)
- 被加熱物を収納する加熱室と、
前記被加熱物を加熱するための高周波を発振する高周波発振器と、
前記加熱室に接続され、前記高周波発振器から発振された高周波を前記加熱室に導く導波管と、
前記加熱室内に配置された可動ヒータと、
前記可動ヒータを支持するヒータ支持手段と、
前記ヒータ支持手段を上下方向に駆動し、前記可動ヒータを上下方向に移動させる駆動手段と、
前記高周波発振器および前記可動ヒータの加熱動作、並びに前記駆動手段を制御する制御手段と、
前記可動ヒータの移動領域のうち、少なくとも前記加熱室内に被加熱物が収納されていない状態で、前記高周波発振器を動作させた場合に、前記加熱室内にスパークまたは局所過熱が生じない、前記可動ヒータの位置の範囲である所定の領域に関する情報が予め記憶された記憶手段と
を備え、
前記制御手段は、
前記可動ヒータの位置が前記所定の領域内にあるとき、前記高周波発振器による加熱動作を行い、
前記可動ヒータの位置が前記所定の領域内にないとき、前記高周波発振器による加熱動作を行わず、
前記高周波発振器による加熱動作中に、前記可動ヒータを前記所定の領域の範囲で上下方向に往復移動させる
ことを特徴とする加熱調理器。 - 前記可動ヒータの移動量に関する操作の入力を行う操作手段を備え、
前記制御手段は、
前記操作手段からの入力操作に基づき前記駆動手段を制御し、前記可動ヒータを前記移動量に応じた位置に移動させ、
前記可動ヒータによる加熱動作を行う
ことを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。 - 前記記憶手段は、
1または複数の調理メニューと、該調理メニューに応じた前記可動ヒータの位置に関する情報が記憶され、
前記制御手段は、
選択された調理メニューに応じた前記位置に、前記可動ヒータを移動させる
ことを特徴とする請求項1又は2記載の加熱調理器。 - 前記記憶手段は、
前記調理メニューとして、前記高周波発振器を動作させる第1の調理工程と、前記可動ヒータを動作させる第2の調理工程とを有する連続調理モードが記憶され、
前記第1の調理工程に対応した前記可動ヒータの位置が、前記所定の領域内の位置であり、
前記第2の調理工程に対応した前記可動ヒータの位置が、前記可動ヒータの移動領域内の任意の位置である
ことを特徴とする請求項3記載の加熱調理器。 - 前記加熱室内の温度を検知する温度検知手段を備え、
前記制御手段は、
前記連続調理モードの前記第1の調理工程において、前記加熱室内の温度が所定の温度を超えたとき、前記第2の調理工程に移行する
ことを特徴とする請求項4記載の加熱調理器。 - 前記制御手段は、
前記連続調理モードの前記第1の調理工程において、前記高周波発振器による加熱動作時間が所定の時間を超えたとき、前記第2の調理工程に移行する
ことを特徴とする請求項4記載の加熱調理器。 - 前記加熱室の開口を開閉するドアと、
前記ドアを閉じた状態に維持するロック状態と、前記ドアを開閉可能とする解除状態とを切り換えるドアロックと
を備え、
前記制御手段は、
前記可動ヒータを移動させているとき、前記ドアロックを動作させてロック状態にする
ことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の加熱調理器。
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