Deprecated: The each() function is deprecated. This message will be suppressed on further calls in /home/zhenxiangba/zhenxiangba.com/public_html/phproxy-improved-master/index.php on line 456
JP5339331B2 - 層状水酸化物と単層ナノシート及びそれらの製造方法 - Google Patents
[go: Go Back, main page]

JP5339331B2 - 層状水酸化物と単層ナノシート及びそれらの製造方法 - Google Patents

層状水酸化物と単層ナノシート及びそれらの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5339331B2
JP5339331B2 JP2008043681A JP2008043681A JP5339331B2 JP 5339331 B2 JP5339331 B2 JP 5339331B2 JP 2008043681 A JP2008043681 A JP 2008043681A JP 2008043681 A JP2008043681 A JP 2008043681A JP 5339331 B2 JP5339331 B2 JP 5339331B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layered
hydroxide
cobalt
iii
anion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008043681A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009203081A (ja
Inventor
仁志 馬
和典 高田
勝利 福田
伸夫 井伊
義雄 板東
高義 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute for Materials Science
Original Assignee
National Institute for Materials Science
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute for Materials Science filed Critical National Institute for Materials Science
Priority to JP2008043681A priority Critical patent/JP5339331B2/ja
Publication of JP2009203081A publication Critical patent/JP2009203081A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5339331B2 publication Critical patent/JP5339331B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)

Description

本発明は、水酸化コバルト層状結晶からなる層状水酸化物と単層ナノシート及びそれらの製造方法に関する。
ハイドロタルク石状の化合物やアニオン型クレイとして知られている層状複水酸化物は、陰イオン交換材料、吸着剤、触媒、ナノリアクターやモレキュラーシーブ、ポリマー複合材、生体材料などとしての応用が期待されている(たとえば、非特許文献1〜5参照。)。この層状水酸化物の各層を剥離することにより、プラス電荷を有する単一層の薄片すなわち、ナノシートが形成される(たとえば、非特許文献6〜8参照。)。該単層ナノシートは多層フィルムやコア/シェル構造を作製する際の理想的なビルディングブロックとなり得る。また、この層状複水酸化物は、弱いアルカリ性の条件で二価と三価の金属イオンを含んだ水溶液を加水分解して合成されるが、一般的にゲル状あるいは結晶性が低い(たとえば、非特許文献9参照。)。特性解析やイオン交換材料、触媒、電子・光学材料などへ応用する場合には高結晶性材料の方が特性の面で優れている。最近、Al3+を含む層状の結晶体が尿素やヘキサメチレンテトラミンを用いた均一沈殿法により得られている(例えば、非特許文献10,11参照。)。さらに、硝酸コバルト溶液中で鉄(II)イオンを空気酸化することにより、水酸化コバルト(II)・鉄(III)の炭酸塩が合成された。この化合物は0.1〜0.4μmの結晶が球状に凝集している(例えば、非特許文献12参照)。
本発明者らは、水酸化コバルト(II)・鉄(II)または鉄(III)よりなる層状結晶とその各層を剥離して得られる単層ナノシートについては、すでに公表した(非特許文献14参照。)。これらの層状水酸化物は、すべて二種類以上の金属成分を含有し、それらの金属が異なった価数を持っている点で共通している。
アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II) [α−Co(OH)]は既に公知である(例えば、非特許文献13参照)。しかし、このα−Co(OH)は二価と三価金属からなる前述した層状複水酸化物と構造が異なり、また、アニオン交換性も低い。そのため、その各層を剥離して単層ナノシートにすることは難しい。
「D.L.Bish, Bull.Mineral, 103巻、170頁、1980年」 「P.C.Pavan, ほか、Microporous Mesoporous Mater. 21巻、659頁、1998年」 「F.Cavani, ほか、Catal.Today 11巻、173頁、1991年」 「I.Dekany, ほか、Colloids & Surf.A:Physicochem. & Eng. Aspects 141巻、205頁、1998年」 「J.−H.Choy, ほか、J.Am.Chem.Soc.121巻、1399頁、1999年」 「M.Adachi−Pagano, ほか、Chem.Commun. 2000年、91頁」 「T.Hibino, ほか、J.Mater.Chem.11巻、1321頁、2001年」 「L.Li,ほか、Chem.Mater.17巻、4386頁、2005年」 「W.T.Reichle,ほか、Solid State Ionics 22巻、135頁、1986年」 「H.Cai, ほか、Science 266巻、1551頁、1994年」 「N.Iyi, ほか、Chem.Lett.33巻、1122頁、2004年」 「H.C.B.Hansen, ほか、J.Solid State Chem.113巻、46頁、1994年」 「Z.Liu,ほか、J.Am.Chem.Soc.,127巻、13869頁、2005年」 「Renzhi Ma,ほか、JURANAL of AMERICAN CHEMICAL SOCIETY 129巻、 16号、 5257−5263頁、2007年」
本発明は、上記の現状に鑑み、結晶性の優れた水酸化コバルトの層状結晶とその各層を剥離した単一層からなるナノシートならびにそれらの製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、上記の課題を解決するものとして、以下の発明を提供する。
発明1は、水酸化コバルト層状結晶からなる層状水酸化物であって、その層状結晶が水酸化コバルト(II)とコバルト(III)からなり、アニオンがインターカレートされていることを特徴とする。
発明2は、発明1の層状水酸化物であって、インターカレートされているアニオンが臭素アニオンであることを特徴とする。
発明3は、発明1の層状水酸化物であって、インターカレートされているアニオンが過塩素酸アニオンであることを特徴とする。
発明4は、 発明1の層状水酸化物の製造方法であって、ブルーサイト型水酸化コバルト(II)結晶からなる層状水酸化物を酸化剤溶液中に分散させて、前記ブルーサイト型水酸化コバルト(II)結晶の一部を酸化してコバルト(III)を生成することを特徴とする。
発明5は、発明2の層状水酸化物の製造方法であって、発明4の製法において、その酸化剤溶液が、臭素のアセトニトリル溶液であることを特徴とする。
発明6は、 発明3の層状水酸化物の製造方法であって、塩酸と過塩素酸ナトリウムとの水溶液に、発明2の層状結晶を分散させ、窒素ガス雰囲気中にて攪拌して、臭素アニオンを過塩素酸アニオンに置換することを特徴とする。
発明7は、水酸化コバルト結晶からなる単層ナノシートであって、発明1から3のいずれかの層状水酸化物の各層が剥離されてなることを特徴とする。
発明8は、 発明7の単層ナノシートの製造方法であって、発明3の層状水酸化物をホルムアミドに分散させることにより、前記層状結晶の各層を剥離させることを特徴とする。
非特許文献14の水酸化コバルト・鉄結晶の製造方法は、鉄(II)がコバルト(II)よりも酸化されやすいため、ブルーサイト型水酸化物中の鉄だけが酸化されることによって実現される。すなわち、異なる金属成分の酸化性の違いを利用したものであり、生成物中の二価(コバルト)と三価(鉄)金属の原子比は出発物質のブルーサイト型水酸化物のモル比の設定で決まってくる。それに対して、本願は同一金属に異なる価数(二価、三価)を与える層状水酸化物を生成させようとするものである。酸化過程におけるそれぞれの価数の含有率は最も安定性の高い層状水酸化物の構造[Co(II):Co(III)=2:1]への変換により自発的に実現される。このことは、出発物質の仕込み量の影響を受けないで、生成物中の二価と三価の比が常に一定であるという利点がある。
臭素アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)・コバルト(III)層状結晶および過塩素酸アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)・コバルト(III)層状結晶は、前述のように生成物の組成が常に一定であり、製造の際に生成物の組成にばらつきがないという利点がある。
さらに、この層状結晶の各層を剥離することにより、水酸化コバルト(II)・コバルト(III)単層ナノシートが初めて実現された。
また、本発明の方法により、上記の層状結晶あるいは単層ナノシートを簡単なプロセスで容易に製造することが出来る。
本発明は、既知のブルーサイト型水酸化コバルト(II)結晶を出発物質とすることからなる。この化合物は、格子定数a=3.176Å、c=4.643Åの層状結晶であり、一辺の長さ3〜4μm、厚さ50±20nmである。
本発明の臭素アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)・コバルト(III)層状結晶は、前記結晶の形状が維持されるので、一辺の長さは前記結晶と同じである。層間隔は臭素アニオンがインターカレートされたので、7.7ű0.2Åに広がる。該臭素アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)・コバルト(III)層状結晶の製造方法は、臭素のアセトニトリル溶液の中に、上述のピンク色のブルーサイト型水酸化コバルト(II)層状結晶を分散させて室温で撹拌することからなる。
上記において、臭素と水酸化コバルト(II)とのモル比は、コバルト(II)からコバルト(III)への変換率はCo(II):Co(III)=2:1であると仮定すれば、1:6が理論的な量であるが、種々の実験により臭素の量はこの40倍を必要とした。臭素の量がこの範囲の値よりも少ないと、未反応のブルーサイト型水酸化コバルト(II)結晶[β−Co(OH)]が残存する。逆に、著しく過剰量の臭素を使用してもCo(II):Co(III)=2:1であって、二価のコバルトはこの比率以上には酸化されない。したがって、Co(II):Co(III)=2:1の場合が水酸化コバルト(II)・コバルト(III)における最も安定な構造と考えられる。この操作により、臭素アニオンがインターカレートされた黒褐色の水酸化コバルト(II)・コバルト(III)層状結晶からなる層状水酸化物が生成される。
次に、過塩素酸アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)・コバルト(III)層状結晶からなる層状水酸化物は、形状はそのまま維持されるが、層間隔は9.2ű0.2Åとなる。該過塩素酸アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)・コバルト(III)層状結晶からなる層状水酸化物の製造方法は、塩酸と過塩素酸ナトリウムとの水溶液を入れた容器の中に、臭素アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)・コバルト(III)層状結晶からなる層状水酸化物を分散させ、容器中の空気を窒素ガスで置換した後、該容器を密閉し、振盪させることからなる。
上記において、過塩素酸ナトリウムと臭素アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)・コバルト(III)とのモル比は3×10:1〜1×10:1の範囲が好ましく、過塩素酸ナトリウムの量は上記の範囲の最大値でアニオン交換には十分であり、これ以上使用しても試薬が無駄になるだけである。また、過塩素酸ナトリウムの量は上記の最小値以下でもアニオン交換は可能であるが、交換作用を円滑に進行させるには上記の範囲程度に過剰に使用することが従来周知の層状複水酸化物におけるアニオン交換において通常行われている。
また、上記においては、塩酸を用いて溶液を酸性にすることが必要で、塩酸を添加しないと、過塩素酸アニオンへの交換が妨害され、臭素アニオンが一部分しか交換されない結晶や炭酸イオン(CO 2−)に由来する層間隔7.6Åを有する結晶との混合物のピークが現れる。また、この際、濃度の高い塩酸を使用すると結晶構造が破壊されるので、塩酸の最適濃度は、2.5mmol/L程度である。上記の操作を施すことにより、過塩素酸アニオンがインターカレートされた黒褐色の水酸化コバルト(II)・コバルト(III)層状結晶からなる層状水酸化物が生成する。
次に、過塩素酸アニオンがインターカレートされた黒褐色の水酸化コバルト(II)・コバルト(III)層状結晶からなる層状水酸化物の各層をばらばらに剥離すると水酸化コバルト(II)・コバルト(III)単層ナノシートになる。該単層ナノシートの面方向の寸法は、剥離する前の過塩素酸アニオンがインターカレートされた黒褐色の水酸化コバルト(II)・コバルト(III)層状結晶からなる層状水酸化物の寸法が最大となり、剥離処理の際に結晶の破壊が生じれば、これよりも寸法が小さくなる。該単層ナノシートの製造方法は、ホルムアミドを入れた容器の中に、過塩素酸アニオンがインターカレートされた黒褐色の水酸化コバルト(II)・コバルト(III)層状結晶からなる層状水酸化物を分散させ、容器中の空気を窒素ガスで置換した後、容器を密栓し室温で超音波処理することにより、半透明のコロイド状懸濁液が得られる。さらに、各層がばらばらに剥離された該懸濁液中の粒子成分を除去するために、遠心分離操作を行う。
次に、実施例を示して、さらに具体的に説明する。
参考例
まず、既知化合物であるブルーサイト型水酸化コバルト(II)を次のように合成した。
マグネティックスタラーおよび窒素導入管を取り付けた1000cmの三口フラスコに、和光純薬工業(株)製の塩化コバルト・六水和物(純度99.5%)1.19g(5ミリモル)、和光純薬工業(株)製のヘキサメチレンテトラミン(純度99.0%)12.62g(90ミリモル)および脱イオン水1000cmを入れた。窒素ガスを流すと共に、内容物を撹拌しながら、5時間加熱還流した。沈殿したピンク色の固体をろ過し、脱イオン水で3回洗浄した。収量はおよそ0.46gであった。
得られたピンク色の固体であるブルーサイト型水酸化コバルト(II) [β−Co(OH)]の走査型電子顕微鏡像の写真を図1aと図1bに示した。この図から、一辺の長さがおよそ3〜4μmで、厚さが50±20nmの均一な六角形の板状結晶からなることが分かった。
図2のIに、上記ピンク色のβ−Co(OH)のX線回折のパターンを示した。このパターンから、格子定数a=3.176Å、c=4.643Åを有し、層間隔が約4.6Åであるブルーサイト型結晶であり、この値は、文献値とよく一致している(Z.Liu, et al:J.Am.Chem.Soc.,127巻、13869頁、2005年)。
和光純薬工業(株)製の臭素(純度99%以上)5.0gと和光純薬工業(株)製のアセトニトリル(純度99.0%)500cmを三角フラスコに入れて溶解させた溶液に、参考例で得られたブルーサイト型水酸化コバルト(II)の六角板状層状結晶0.45gを加えて分散させ、空気中、室温で5日間撹拌した。この分散液はピンク色から黒褐色に変化した。黒褐色の生成物をろ過し、ろ液が無色になるまでアセトニトリルで洗浄した。黒褐色の生成物が0.57g得られた。
得られた黒褐色の生成物のX線回折のパターンを図2のIIに示した。臭素で酸化され、かつ臭素アニオンがインターカレートされた結果、層間隔が7.7Åに広がった。この値は、カウンターイオンとして臭素アニオンを有するハイドロタルク石状の層状化合物の文献値とよく一致している(M.Lal,ほか、J.Solid State Chem.39巻、368頁、1981年)。
次に、酸化ならびに臭素アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)・コバルト(III)層状結晶からなる層状水酸化物を塩酸に溶解後、誘導結合プラズマ発光分光分析によって、コバルトの含有量を求めた。また、前記層状結晶を硫酸に溶解した後、同様な発光分光分析を行うことにより臭素の含有量を測定した。さらに、前記層状結晶を硫酸およびヨウ素アニオンを含む水溶液中で過剰のヨウ素アニオンをチオ硫酸ナトリウムで滴定することにより、三価のコバルト(Co3+)の量を求めた。また、この試料中に含まれる水分量は熱重量分析により求めた。
これらの測定結果から、上記実施例1で得られた臭素アニオンがインターカレートされた生成物の化学組成は、Co2+ 0.66Co3+ 0.34(OH)Br0.34・0.4HOであると見積もられた。また、この臭素アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)・コバルト(III)六角板状層状結晶からなる層状水酸化物は、図3に示したX線回折パターンの結果から、菱面体晶格子で、その格子定数はa=3.110Å、c=23.18Åであった。
上記で得られた生成物のCo2+とCo3+の原子比は2:1であったので、上記の化学組成の生成物を得るために必要とする臭素の量は、
Co2+(OH) + x/2Br → Co2+ 1−xCo3+ (OH)Br
の式から、水酸化コバルト(II)1モルに対し1/6モルの臭素で十分のはずである。しかし、実際には、この40倍の臭素を用いて5日間反応させないと未反応のβ−Co(OH)が消失しなかった。これらの結果について図4に示した。この図から、1/3Co3+に酸化するのに必要な臭素の量は式で示した量の40倍であり、反応時間は5日間を要することがわかった。
また、図5a)、b)に臭素アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)・コバルト(III)の六角板状層状結晶からなる層状水酸化物の走査型電子顕微鏡像の写真を示したが、臭素アニオンがインターカレートされても、その平面的な形状は、出発物質として使用したβ−Co(OH)の六角板状の形態が維持されていることが分かる。
さらに、図6にフーリエ変換赤外吸収スペクトルを示したが、出発物質として用いたβ−Co(OH)の吸収は、図6のIのように、3630cm−1にOHのシャープな伸縮振動の吸収が現れているのに対し、IIの臭素アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)・コバルト(III)六角板状層状結晶からなる層状水酸化物では、このOHの吸収位置が3450cm−1にシフトし、さらに水分を吸収したために1620cm−に水分子に由来する曲げモードの吸収が現れている。
和光純薬工業(株)製の過塩素酸ナトリウム・一水和物(純度98.0%)175gと和光純薬工業(株)製の濃度0.25モル/Lの塩酸水溶液5cmに脱イオン水495cmを加えた溶液を三角フラスコに入れ、さらに、実施例1で得られた黒褐色の層状水酸化物(Co2+ 0.66Co3+ 0.34(OH)Br0.34・0.4HO)0.5gを入れて分散させ、三角フラスコ内を窒素ガスで置換し、室温で1日間振盪させた。黒褐色の粉末をろ過し、水で洗浄した後、空気中で乾燥した。収量は0.42gであった。
図2−a)のIIIに、得られた黒褐色粉末のX線回折のパターンを示した。この結果から、層間隔は9.2Åであり、この値は、ClO を含む層状のMg−Al複水酸化物において、9.24Åとすでに報告されている値とよく一致している(K.Okamoto,ほか、J.Mater.Chem.16巻、1608頁、2006年)。
また、図6のIIIにこの生成物のフーリエ変換赤外吸収スペクトルを示したが、1120cm−1に過塩素酸アニオンに由来する特徴的な吸収が現れていることから、臭素アニオンが過塩素酸アニオンで置換されたことが分かる。
さらに、図7にこの過塩素酸アニオンで置換された生成物の走査型電子顕微鏡像の写真を示したが、六角板状で層状構造が維持されていることが分かった。
また、図8にエネルギー分散型X線分析の結果を示したが、ClO formと記載されているパターンから分かるように塩素原子のシグナルが現れており、臭素アニオンが過塩素酸アニオンで置換されたことが傍証される。なお、この図に現れている炭素(C)と銅(Cu)のシグナルは、サンプル作製の際に用いた炭素をコートした銅グリッドに由来するものである。
以上のことより、本実施例により、過塩素酸アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)とコバルト(III)の六角板状層状結晶からなる層状水酸化物が得られたことが明らかである。
三角フラスコに和光純薬工業(株)製のホルムアミド(純度98.5%)100cmを入れ,さらに、実施例2で得られた過塩素酸アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)・コバルト(III)六角板状層状結晶0.1gを添加した。フラスコ内の空気を窒素ガスで置換した後、密栓し、室温で30分間超音波処理を施すと半透明のコロイド状懸濁液が生成した。この操作で層が剥離されなかった粒子を1000rpmで5分間の条件で遠心分離して取り除いた。該懸濁液の中に、シリコンウエハーを5分間浸漬した後、水で洗浄し、該ウエハーを窒素気流中で乾燥した。
上記の処理を施したシリコンウエハーを、原子間力顕微鏡を用いて観察した結果を図9に示した。この結果から、面方向の寸法は数百nmで、厚さは約0.8nmのナノシートであることが分かった。また、図10に透過型電子顕微鏡像の写真を示したが、この図から面内方向の寸法は数百nmの不規則な形状をしているが、原子間力顕微鏡での結果とよく一致している。上記のような寸法、形態を示すことから、層状結晶の各層がばらばらに剥離されて単層の結晶(ナノシート)になったことが確認された。
本発明により得られた、水酸化コバルト(II)・コバルト(III)系の層状結晶からなる層状水酸化物ならびにその層が剥離された単層の水酸化コバルト(II)・コバルト(III)ナノシートは、すぐれた磁気特性を有する微細なデバイスへの応用が期待される。
図1a、図1bは、参考例のブルーサイト型水酸化コバルト(II)六角板状層状結晶の走査型電子顕微鏡像の写真。 Iは、参考例のブルーサイト型水酸化コバルト(II)六角板状層状結晶のX線回折のパターン。 IIは、臭素アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)・コバルト(III)六角板状層状結晶の層間隔を示すX線回折のパターン。 IIIは、過塩素酸アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)・コバルト(III)六角板状層状結晶の層間隔を示すX線回折のパターン。 臭素アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)・コバルト(III)六角板状層状結晶の回折線の指数を示すX線回折のパターン。 臭素アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)・コバルト(III)六角板状層状結晶合成時の臭素量ならびに反応時間の影響を示すX線回折のパターン。 図5a、図5bは、臭素アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)・コバルト(III)六角板状層状結晶の走査型電子顕微鏡像の写真。 Iはブルーサイト型水酸化コバルト(II)のフーリエ変換赤外吸収スペクトル。bIIは臭素アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)・コバルト(III)六角板状層状結晶のフーリエ変換赤外吸収スペクトル。IIIは過塩素酸アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)・コバルト(III)六角板状層状結晶のフーリエ変換赤外吸収スペクトル。 a)、b)とも実施例2の過塩素酸アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)・コバルト(III)六角板状層状結晶の走査型電子顕微鏡像の写真。 実施例2の過塩素酸アニオンがインターカレートされた水酸化コバルト(II)・コバルト(III)六角板状層状結晶のエネルギー分散型X線分析の結果。 実施例3の層状結晶の層がばらばらに剥離された水酸化コバルト(II)・コバルト(III)単層ナノシートの原子間力顕微鏡像の写真。 実施例3の水酸化コバルト(II)・コバルト(III)単層ナノシートの透過型電子顕微鏡像の写真。

Claims (8)

  1. 水酸化コバルト層状結晶からなる層状水酸化物であって、その層状結晶が水酸化コバルト(II)とコバルト(III)からなり、アニオンがインターカレートされていることを特徴とする層状水酸化物
  2. ンターカレートされているアニオンが臭素アニオンであることを特徴とする請求項1に記載の層状水酸化物
  3. ンターカレートされているアニオンが過塩素酸アニオンであることを特徴とする請求項1に記載の層状水酸化物
  4. ルーサイト型水酸化コバルト(II)結晶からなる層状水酸化物を酸化剤溶液中に分散させて、前記ブルーサイト型水酸化コバルト(II)結晶の一部を酸化してコバルト(III)を生成することを特徴とする請求項1に記載の層状水酸化物の製造方法
  5. 求項4に記載の製造方法において、その酸化剤溶液が、臭素のアセトニトリル溶液であることを特徴とする請求項2に記載の層状水酸化物の製造方法
  6. 酸と過塩素酸ナトリウムとの水溶液に、請求項2に記載の層状水酸化物を分散させ、窒素ガス雰囲気中にて攪拌して、臭素アニオンを過塩素酸アニオンに置換することを特徴とする請求項3に記載の層状水酸化物の製造方法
  7. 求項1から3のいずれかに記載の層状水酸化物の各層が剥離されてなることを特徴とする水酸化コバルト結晶からなる単層ナノシート
  8. 求項3に記載の層状水酸化物をホルムアミドに分散させることにより、前記層状結晶の各層を剥離させることを特徴とする請求項7に記載の単層ナノシートの製造方法

JP2008043681A 2008-02-26 2008-02-26 層状水酸化物と単層ナノシート及びそれらの製造方法 Expired - Fee Related JP5339331B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008043681A JP5339331B2 (ja) 2008-02-26 2008-02-26 層状水酸化物と単層ナノシート及びそれらの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008043681A JP5339331B2 (ja) 2008-02-26 2008-02-26 層状水酸化物と単層ナノシート及びそれらの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009203081A JP2009203081A (ja) 2009-09-10
JP5339331B2 true JP5339331B2 (ja) 2013-11-13

Family

ID=41145716

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008043681A Expired - Fee Related JP5339331B2 (ja) 2008-02-26 2008-02-26 層状水酸化物と単層ナノシート及びそれらの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5339331B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5783560B2 (ja) * 2011-05-18 2015-09-24 国立研究開発法人物質・材料研究機構 I3−を有する層状複水酸化物およびその製造方法
KR20160023793A (ko) * 2013-07-25 2016-03-03 가부시키가이샤 노리타케 캄파니 리미티드 음이온 전도 재료 및 그 제조 방법
CN107069051A (zh) * 2017-04-25 2017-08-18 北京师范大学 溴插层层状Co2+/Co3+氢氧化物在锂空气电池中的应用
WO2024259654A1 (zh) * 2023-06-21 2024-12-26 广东邦普循环科技有限公司 氢氧化钴纳米片的制备方法及其应用

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5017747B2 (ja) * 2001-04-23 2012-09-05 株式会社豊田中央研究所 酸化水酸化コバルト板状粒子
JP4129521B2 (ja) * 2002-01-31 2008-08-06 独立行政法人産業技術総合研究所 層状複水酸化物
JP2005001905A (ja) * 2003-06-10 2005-01-06 National Institute For Materials Science マンガン・コバルト薄片状酸化物
JP2005335965A (ja) * 2004-05-24 2005-12-08 National Institute For Materials Science ヘキサメチレンテトラミンを用いた均一沈殿法による良質な層状複水酸化物の製造方法およびその用途
JP5187797B2 (ja) * 2005-07-25 2013-04-24 独立行政法人物質・材料研究機構 層状複水酸化物を剥離する方法、複水酸化物ナノシート、該複合薄膜材料、該製造方法、および、層状複水酸化物薄膜材料の製造方法
JP2008290913A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 National Institute For Materials Science 水酸化コバルト・鉄結晶および水酸化コバルト・鉄単層ナノシートならびにそれらの製造方法
JP5339330B2 (ja) * 2008-02-06 2013-11-13 独立行政法人物質・材料研究機構 層状希土類水酸化物を製造する方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009203081A (ja) 2009-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5910887B2 (ja) 水膨潤性層状複水酸化物とその製造方法、ゲル状又はゾル状物質及び、複水酸化物ナノシートとその製造方法
Ogawa et al. Homogeneous precipitation of uniform hydrotalcite particles
Xiong et al. Tunable BiOCl hierarchical nanostructures for high-efficient photocatalysis under visible light irradiation
Huang et al. Fabrication and photocatalytic properties of a visible-light responsive nanohybrid based on self-assembly of carboxyl graphene and ZnAl layered double hydroxides
Djuričić et al. Nanostructured cerium oxide: preparation and properties of weakly-agglomerated powders
Dong et al. Single-crystalline mesoporous ZnO nanosheets prepared with a green antisolvent method exhibiting excellent photocatalytic efficiencies
Wang et al. Metal oxide decorated layered silicate magadiite for enhanced properties: insight from ZnO and CuO decoration
Fei et al. Synthesis of hollow V2O5 microspheres and application to photocatalysis
Li et al. Alkali-assisted mild aqueous exfoliation for single-layered and structure-preserved graphitic carbon nitride nanosheets
Yang et al. Control of the formation of rod-like ZnO mesocrystals and their photocatalytic properties
Duan et al. Highly exposed surface area of {001} facets dominated BiOBr nanosheets with enhanced visible light photocatalytic activity
Xiao et al. Self-assembled 3D flower-like Ni2+–Fe3+ layered double hydroxides and their calcined products
Peng et al. Controllable synthesis and photoreduction performance towards Cr (vi) of BiOCl microrods with exposed (110) crystal facets
CN103332709B (zh) 一种纳米铝基层状复合氢氧化物及其制备方法
Zhu et al. A green and direct synthesis of photosensitized CoS2–graphene/TiO2 hybrid with high photocatalytic performance
JP5339331B2 (ja) 層状水酸化物と単層ナノシート及びそれらの製造方法
JP2008290913A (ja) 水酸化コバルト・鉄結晶および水酸化コバルト・鉄単層ナノシートならびにそれらの製造方法
JP2009173482A (ja) 膨潤性層状複水酸化物およびその製造方法とそれを用いたゲル状物質、ゾル状物質ならびにナノシート
Luan et al. Thermal annealing and graphene modification of exfoliated hydrogen titanate nanosheets for enhanced lithium-ion intercalation properties
Huang et al. Intercalation of bulk guest into LDH via osmotic swelling/restoration reaction: control of the arrangements of thiacalix [4] arene anion intercalates
Hou et al. Exfoliation of layered double hydroxides by an electrostatic repulsion in aqueous solution
JP6099040B2 (ja) 複合化層状複水酸化物
Cendrowski et al. Graphene nanoflakes functionalized with cobalt/cobalt oxides formation during cobalt organic framework carbonization
Sun et al. Formation of hierarchically polyhedral Cu 7 S 4 cages from Cu 2 O templates and their structure-dependent photocatalytic performances
do Carmo et al. Synthesis of tailored alumina supported Cu-based solids obtained from nanocomposites: Catalytic application for valuable aldehyde and ketones production

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110131

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130328

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130730

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130731

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5339331

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees