図1に示すようなリングネットワークにおいて、基本的に各リング内では独自に波長を割り当ててパスの設定を行っているため、例えば、リング1とリング2を跨ってパスを設定する場合において、リング1ではλ1が空いていたので当該パスにλ1の波長を割り当てたとしても、リング2でλ1が空いているとは限らず、その場合、リング2においてλ1を使用することはできない。つまり、リング1とリング2を跨って同じ波長のパスを設定する場合、利用できる波長数が限られたものになってしまう。そこで、リング間接続を行う光中継装置において、波長変換機能を備えることが望ましい。
また、対象の信号光がリングネットワークを跨らない場合であっても、ネットワーク内の他の方路から、もしくはADDのための入力ポートから対象の信号光と同一波長が入力された場合、波長の衝突が発生する。この場合、対象の信号光の波長を変換することで、その波長を空き波長へ変換して、信号光をリングネットワーク内に収容することが可能になる。このことは、リングネットワークのみならず、メッシュネットワークにも該当する。
波長変換機能として、単一デバイスで、複数波長を同時に波長変換できるデバイスを使用した波長変換装置を用いることが考えられる。このような波長変換装置としては、QPM-LN(Quasi-phase matching LiNbO3)導波路、高非線形光ファイバ等を用いた装置がある。図2に示すように、これらの波長変換装置で使用されるデバイスは、信号光(一般に多波長光)と励起光を入力すると、信号光の波長を励起光の波長を中心に折り返した波長の光を変換光として出力する特性をもっている(非特許文献1〜3)。
ここで、光中継装置の構成の一例を図3に示す。図3は、リング1上を伝送される信号光をリング2にアドすることによりリング1からリング2へのリング間接続を行うための構成例を示している。
図3に示すように、この光中継装置10は、光カプラー11、分波器(AWG(Arrayed-waveguide-grating)等)12、波長変換処理部13、合波器(AWG等)14、光カプラー15を備えている。分波器12は、波長多重された信号光を波長分離し、各波長の信号光を各出力ポートから出力する機能を有する。分波器12において、各波長の信号光は、それぞれ予め決められた出力ポートから出力される。合波器14は、各入力ポートから入力される各波長の信号光を波長多重して出力する機能を有する。波長変換処理部13は、分波器12における対応する出力ポートから出力された信号光に対する波長変換処理を行う機能部である。
図3に示す構成において、リング1を伝送される波長多重された信号光が光カプラー11により分岐され、分波器12に入力される。分波器12において信号光が波長分離され、リング2に挿入される波長の信号光がそれぞれ波長変換処理部13に入力される。そして、各波長変換処理部13は、波長変換処理を行って、各波長の信号光を合波器14に出力し、合波器14は各波長の信号光を波長合成し、リング2に出力する。
図3に示す構成では、分波器12の出力ポートと波長との対応が固定されているため、各波長に対応する出力ポートに個別にその(入力)波長用の波長変換処理部13を備える必要がある。また、上述したように、波長リソースの有効利用の観点から、例えばリング1とリング2に跨るパスを設定する場合において、リング1とリング2のそれぞれで空いている波長を任意に当該パスに割り当てることができる必要がある。つまり、リング間接続装置10における各波長変換処理部13は、入力される信号光の波長に対する変換先の波長を、リング2で使用される波長の中から任意に選択できる構成である必要がある。
図4に、光中継装置10を、リング1内で光中継を行う装置として使用する例を示す。図4に示すように、リング1を伝送される波長多重された信号光が光カプラ11により分岐され、分波器12に入力される。分波器12において信号光が波長分離され、リング1に再び挿入される波長の信号光がそれぞれ波長変換処理部13に入力される。そして、各波長変換処理部13は、波長変換処理を行って、各波長の信号光を合波器14に出力し、合波器14は各波長の信号光を波長合成し、リング1に出力する。また、ここでは同一ネットワーク内の他の方路からの信号光、もしくはADDされた信号光も合波されて、リング1に収容される。
図4に示す構成でも、分波器12の出力ポートと波長との対応が固定されているため、各波長に対応する出力ポートに個別にその(入力)波長用の波長変換処理部13を備える必要がある。また、上述したように、波長リソースの有効利用の観点から、例えばリング1の信号光と、他方路から入力される信号光もしくはADDされる信号光のそれぞれで空いている波長を任意に割り当てることができる必要がある。つまり、光中継装置10における各波長変換処理部13は、入力される信号光の波長に対する変換先の波長を、他方路から入力される信号光もしくはADDされる信号光と衝突しない波長に任意に選択できる構成である必要がある。
このような観点から、図3、図4に示す光中継装置10の波長変換処理部13の部分は、図5に示す構成を有する。図5に示すように、各波長変換処理部13は、入力される信号光を所望の出力ポートに出力する光スイッチと、変換先の各波長に対応する各波長変換装置(QPM-LN導波路等を含む装置)を有する。このような構成を採用することにより、入力された各波長の信号光を、任意の波長に変換することが可能となる。しかしながら、図5に示すように、この構成では、入力側の波長の各々に対して、出力側の複数の波長分の波長変換装置が必要になり装置構成が複雑になる。また、装置コストが非常に高くなってしまう。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、光伝送ネットワークにおいて用いられる波長変換機能を有する光中継装置を、簡易な構成で実現するための技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、光伝送ネットワークにおいて用いられる光中継装置であって、第1の光伝送ネットワークから信号光を受信する入力ポートと、2以上の複数の出力ポートとを備え、前記信号光に含まれる2以上の複数の波長から任意に選択した波長の信号光を任意の出力ポートから出力する機能を備えた波長選択スイッチと、信号光を受信する2以上の複数の入力ポートを備え、当該複数の入力ポートのそれぞれに入力された信号光を波長多重した信号光を第2の光伝送ネットワークに出力する波長多重手段と、前記波長選択スイッチの出力ポートと前記波長多重手段の入力ポートとの間に接続され、当該出力ポートから出力される信号光に対して波長変換処理を施し、波長変換処理を施した信号光を当該入力ポートに入力する少なくとも1つの波長変換手段と、を備えたことを特徴とする光中継装置として構成される。
また、本発明は、光伝送ネットワークにおいて用いられる光中継装置であって、前記光伝送ネットワークから信号光を受信する入力ポートと、2以上の複数の出力ポートとを備え、前記信号光に含まれる2以上の複数の波長から任意に選択した波長の信号光を任意の出力ポートから出力する機能を備えた波長選択スイッチと、信号光を受信する2以上の複数の入力ポートを備え、当該複数の入力ポートのそれぞれに入力された信号光を波長多重した信号光を前記光伝送ネットワークに出力する波長多重手段と、前記波長選択スイッチの出力ポートと前記波長多重手段の入力ポートとの間に接続され、当該出力ポートから出力される信号光に対して波長変換処理を施し、波長変換処理を施した信号光を当該入力ポートに入力する少なくとも1つの波長変換手段と、を備えたことを特徴とする光中継装置として構成することもできる。
前記波長多重手段は、波長選択スイッチを用いて構成することができる。また、前記波長変換手段は、前記波長選択スイッチの出力ポートから出力された信号光を入力する入力ポートと、2以上の複数の出力ポートとを備え、当該信号光に含まれる2以上の複数の波長から任意に選択した波長の信号光を任意の出力ポートから出力する機能を備えた第1の波長選択スイッチと、信号光を受信する2以上の複数の入力ポートと、当該複数の入力ポートのそれぞれに入力された信号光を波長多重して前記波長多重手段の入力ポートに出力する第2の波長選択スイッチと、前記第1の波長選択スイッチの出力ポートと前記第2の波長選択スイッチの入力ポートとの間に接続される少なくとも1つの波長変換手段と、を備えた多重波長変換手段であることとしてもよい。
また、本発明は、光伝送ネットワークにおいて用いられる光中継装置であって、第1の光伝送ネットワークから信号光を受信する入力ポートと、第2の光伝送ネットワークから信号光を受信する入力ポートとを含む2以上の複数の入力ポートと、2以上の複数の出力ポートとを備え、各信号光に含まれる2以上の複数の波長から任意に選択した波長の信号光を任意の出力ポートから出力する機能を備えた波長選択スイッチと、信号光を受信する2以上の複数の入力ポートを備え、当該複数の入力ポートのそれぞれに入力された信号光に含まれる波長のうち、前記第1の光伝送ネットワークに送出すべき波長の信号光を波長多重して当該第1の光伝送ネットワークに送出し、前記第2の光伝送ネットワークに送出すべき波長の信号光を波長多重して当該第2の光伝送ネットワークに送出する波長多重手段と、前記波長選択スイッチの出力ポートと前記波長多重手段の入力ポートとの間に接続され、当該出力ポートから出力される信号光に対して波長変換処理を施し、波長変換処理を施した信号光を当該入力ポートに入力する少なくとも1つの波長変換手段と、を備え、前記波長選択スイッチの複数の出力ポートのうちの1つの出力ポートは、前記波長多重手段の複数の入力ポートのうちの1つの入力ポートに直結されており、前記第1の光伝送ネットワークから前記第2の光伝送ネットワークへ接続する場合の波長変換処理に用いる波長変換手段と、前記第2の光伝送ネットワークから前記第1の光伝送ネットワークへ接続する場合の波長変換処理に用いる波長変換手段とが共用されることを特徴とする光中継装置として構成することもできる。
また、本発明は、光伝送ネットワークにおいて用いられる光中継装置であって、第1の光伝送ネットワークから信号光を受信する入力ポート及び第2の光伝送ネットワークから信号光を受信する入力ポートを含む2以上の複数の入力ポートと、前記第1の光伝送ネットワークに信号光を出力する出力ポート及び前記第2の光伝送ネットワークに信号光を出力する出力ポートを含む2以上の複数の出力ポートとを備え、各入力ポートから入力された信号光に含まれる2以上の複数の波長から任意に選択した波長の信号光を任意の出力ポートから出力する機能を備えた波長選択スイッチと、前記波長選択スイッチの出力ポートと前記波長選択スイッチの入力ポートとの間に接続され、当該出力ポートから出力される信号光に対して波長変換処理を施し、波長変換処理を施した信号光を当該入力ポートに入力する少なくとも1つの波長変換手段と、を備えることを特徴とする光中継装置として構成してもよい。
上記各光中継装置において、前記波長変換手段は、入力された信号光の波長を励起光の波長を中心に折り返した波長の光を変換光として出力する装置を有することとしてもよい。また、前記装置は、周期反転構造を施した擬似位相整合二次光非線形媒質もしくは導波路、又は高非線形光ファイバを有することとしてもよい。
また、前記光中継装置は、2以上の複数の波長変換手段を備え、当該複数の波長変換手段は、異なる波長変換特性を有するQPM-LN導波路が集積されたアレイ型QPM-LN導波路を有することとしてもよい。また、上記各光中継装置において、前記波長変換手段は、入力信号光の1つの波長に対し、2以上の波長から1つの変換先の波長を選択可能なマルチQPM-LN導波路を有することとしてもよい。
本発明によれば、ネットワーク間接続を行う光中継装置における分波側に波長選択スイッチを備え、波長選択スイッチの出力ポートに波長変換手段を備えることとしたため、光伝送ネットワーク間を接続するための波長変換機能を有する光中継装置を簡易な構成で実現できる。また、単一のネットワークに閉じた場合であっても、他の方路、もしくはアドドロップ機能から対象の信号光と同一波長が入力された場合には波長の衝突回避のために波長変換機能が必要になり、この場合であっても波長変換機能を有する光中継装置を簡易な構成で実現できる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。本明細書において、同一の機能を有する構成部には同一の参照符号を付与するものとする。
また、以下で説明する各実施の形態において使用する波長変換装置は、特に断らない限り、QPM-LN導波路、高非線形光ファイバ等の信号光の波長を励起光の波長を中心に折り返した波長の光を変換光として出力するデバイスを有する装置であるものとする。なお、波長変換装置は、波長変換装置を構成するデバイスの特性に応じた励起光源、励起光増幅器、励起光除去フィルタ等を含む。以下で説明する各光中継装置において、それらは図示されていないが、備えられているものとする。つまり、波長変換装置は、QPM-LN導波路、高非線形光ファイバ等のデバイスと、励起光源、励起光増幅器、励起光除去フィルタ等を含む。図6に、QPM-LN導波路1、励起光源2、励起光除去フィルタ3を有する波長変換装置の一例を示す。なお、本実施の形態では、周期反転構造を施した擬似位相整合二次光非線形媒質もしくは導波路の一例としてQPM-LN導波路を用いる例を説明しているが、周期反転構造を施した擬似位相整合二次光非線形媒質もしくは導波路であれば、その材料は問わない。
また、以下で説明する実施の形態においてリングネットワーク間の接続を対象とするものに関し、接続対象となるネットワークはリングネットワークに限らず、各種ネットワーク間の接続に適用できる。また、単一ネットワーク内で波長変換を行う実施の形態に関し、ネットワークの種類は特定のものに限定されない。
(第1の実施の形態)
図7に、本発明の第1の実施の形態に係る光中継装置20の構成を示す。図7に示すように、この光中継装置20は、リング1からリング2へ信号光をアドするものであり、1×N(1入力N出力、Nは2以上の整数)波長選択スイッチ(WSS:Wavelength Selective Switch)21、所定数の波長変換装置22、及びN×1(N入力1出力)波長選択スイッチ23を有する。波長変換装置22として、図7の例では波長変換装置22−1〜22−6の6つが備えられる。以下、各波長変換装置を区別しない場合、波長変換装置22−1〜22−6のそれぞれを波長変換装置22と記述する。また、リング1、リング2は物理的にはそれぞれ光ファイバーからなり、これらを第1の光伝送ネットワーク、第2の光伝送ネットワークと称してもよい。
1×N波長選択スイッチ21は、入力ポートから信号光を入力し、N個の出力ポートのうちの任意の出力ポートから任意の波長の信号光を出力する機能を備えている。N×1波長選択スイッチ23は、N個の入力ポートから入力されたそれぞれの信号光から任意の波長を選択し、波長多重して出力ポートから出力する機能を備えている。なお、「任意の」とは、遠隔操作等で適宜設定できるという意味である。また、N×1波長選択スイッチ23は、1×N波長選択スイッチ21の入力と出力を逆にしたものに相当する。
図7に示すように、1×N波長選択スイッチ21の出力ポートのうちの1つはリング1に接続され、また、1×N波長選択スイッチ21の出力ポートのうちの少なくとも1つはN×1波長選択スイッチ23の入力ポートに直結される。
波長変換装置22は、リング1で使用する任意の波長を、リング2で使用する任意の波長に変換を行える分だけ備えられる。もちろん、リング間接続に使用する波長を特定の波長に限定する場合等においては、リング間接続に使用する波長に対応するだけの波長変換装置22があればよい。
波長変換装置22の性質上、複数波長を複数波長に変換できるとともに、1×N波長選択スイッチ21において、任意の波長(複数でもよい)を任意の出力ポートに出力することができるため、リング1で使用する波長とリング2で使用する波長の全ての組み合わせの分だけ波長変換装置22を備える必要はない。
例えば、リング1におけるλ1〜λ4の中の任意の波長を、リング2におけるλ1〜λ4の中の任意の波長に変換可能とする場合において、変換の組み合わせは、λ1<−>λ2(2通り、以下同様)、λ1<−>λ3、λ1<−>λ4、λ2<−>λ3、λ2<−>λ4、λ3<−>λ4の12通りある。ここで、λ1−>λ2の変換を行うことができる波長変換装置は、λ1<−λ2の変換も行うことができる。他の組についても同様である。また、例えば、図8に示すようなλPを励起光として使用する波長変換装置は、λPを中心に波長変換するため、1つでλ1<−>λ4及びλ2<−>λ3の変換を行うことができる。そして、光中継装置20において、λ1−>λ4及びλ2−>λ3の波長変換を行うとした場合に、1×N波長選択スイッチ21は、λ1の信号光とλ2の信号光の多重光を、上記λPを励起光として使用する波長変換装置が接続された出力ポートに出力すればよい。
このように、本実施の形態では、複数波長に対して波長変換装置を共有化できる。また、1×N波長選択スイッチ21が任意の波長を任意の出力ポートに出力することができるため、図5に示したような光スイッチを用いた複雑な構成を用いる必要がなくなる。
次に、光中継装置20の動作を説明する。なお、図中には信号光の経路の一例が示されている。他の図でも同様である。
図7に示す構成において、リング1を図示する方向に伝送される信号光が1×N波長選択スイッチ21の入力ポートから入力される。1×N波長選択スイッチ21では、予めなされた設定により、リング2にアドする波長のうちの波長変換を要しない一部の波長の信号光をN×1波長選択スイッチ23に直結された出力ポートから出力するとともに、リング2にアドする波長のうち、波長変換を要するものとして予め定めた波長(複数であり得る)の信号光を、その信号光に対する波長変換を行う波長変換装置22が接続された出力ポートから出力する。
例えば、λ1をλ2に変換する場合を想定する。図9に示すように、波長変換装置22−3が、λ1をλ2に変換する性質を有する場合に、1×N波長選択スイッチ21は、リング1の信号光のうち、λ1の信号光を波長変換装置22−3が接続された出力ポートから出力する。また、λ3、λ4をそれぞれλ5、λ6に変換する必要がある場合を想定し、図10に示すように、波長変換装置22−6が、λ3、λ4をそれぞれλ5、λ6に変換する性質を有する場合に、1×N波長選択スイッチ21は、リング1の信号光のうち、λ3、λ4の信号光を波長変換装置22−6が接続された出力ポートから出力する。
そして、N×1波長選択スイッチ23は、1×N波長選択スイッチ21又は波長変換装置22と接続された各入力ポートを含む全ての入力ポートから入力された信号光を波長多重し、出力ポートから出力し、リング2に送出する。
図3〜5に示した光中継装置では、分波器12の出力ポートと、そこから出力される信号光の波長とが固定されているので、出力ポートから出力される各波長において、その波長を任意の波長に変換するための複雑な構成が必要であったが、波長選択スイッチを用いて任意の波長の信号光を任意の波長変換装置に出力することを可能とした本実施の形態では、図3〜5に示す光中継装置における複雑な構成を備える必要はなく、簡易な構成を実現でき、図3〜5に示す光中継装置に比べてコストを削減できる。
図11は、本実施の形態に係る光中継装置の変形例1を示す図である。図11に示すように、この光中継装置30は、リング1上に光カプラー31を備え、1×N波長選択スイッチ21の入力ポートが、光カプラー31から分岐された信号光を入力する点が図7に示す構成と異なる。このような構成でも、上述した効果と同じ効果を得ることができる。
図12は、本実施の形態に係る光中継装置の変形例2を示す図である。図12に示すように、この光中継装置40は、図7に示す構成におけるN×1波長選択スイッチ23を合波器(光カプラー等)41に置き換えた構成に相当する。この構成においても、構成を簡易化できるという効果を奏する。ただし、光カプラーを用いるので、合波側の損失が図7に示す構成より大きくなる。
図13は、本実施の形態に係る光中継装置の変形例3を示す図である。図13に示すように、この光中継装置50は、リング1に接続される1×N波長選択スイッチ21、リング2に接続されるN×1波長選択スイッチ23に加えて、リング3に接続されるN×1波長選択スイッチ51を有する。1×N波長選択スイッチ21とN×1波長選択スイッチ23間は、図7に示す構成と同様に接続される。つまり、1×N波長選択スイッチ21の出力ポートのうちの少なくとも1つの出力ポートがN×1波長選択スイッチ51に直結されるとともに、1×N波長選択スイッチ21の出力ポートのうちの1又は複数の出力ポートが波長変換装置22を介してN×1波長選択スイッチ23と接続される。
また、1×N波長選択スイッチ21とN×1波長選択スイッチ51間も、1×N波長選択スイッチ21とN×1波長選択スイッチ23間と同様に接続される。つまり、1×N波長選択スイッチ21の出力ポートのうちの少なくとも1つの出力ポートがN×1波長選択スイッチ51に直結されるとともに、1×N波長選択スイッチ21の出力ポートのうちの1又は複数の出力ポートが波長変換装置22を介してN×1波長選択スイッチ51と接続される。
図13に示す構成では、リング1から複数リング(リング2、3)への波長変換を伴う接続を行うことができる。なお、リング2、3は、別々の複数のリングであってもよいし、1つのリングネットワークにおける双方向リングを構成するものであってもよい。また、リング2、3は、1つのリングにおける冗長構成(現用リングと予備リング)でもあり得る。
図13に示す構成では、1×N波長選択スイッチ21に入力される信号光の波長のうち、波長変換処理を要せずにリング2にアドされる波長の信号光が、N×1波長選択スイッチ23の直結される出力ポートから出力され、波長変換処理を要する波長の信号光は、波長変換装置22が接続された出力ポートから出力される。また、1×N波長選択スイッチ21に入力される信号光の波長のうち、波長変換処理を要せずにリング3にアドされる波長の信号光が、N×1波長選択スイッチ51に直結される出力ポートから出力され、波長変換処理を要する波長の信号光は、波長変換装置22が接続された出力ポートから出力される。
図14は、本実施の形態に係る光中継装置の変形例4を示す図である。図14に示す光中継装置60の構成は、図11に示す構成の1×N波長選択スイッチ21におけるある出力ポートとN×1波長選択スイッチ23におけるある入力ポート間に、1×N波長選択スイッチ61、波長変換装置62、及びN×1波長選択スイッチ63からなる構成(多重波長変換機能部64と呼ぶ)を配置したものである。
図14に示す構成において、光カプラー31から分岐されたリング1の信号光のうち、波長変換処理を要さない波長の信号光は、N×1波長選択スイッチ23に直結される出力ポートから出力され、波長変換処理を要する波長の信号光は、波長変換装置22が接続された出力ポート、及び多重波長変換機能部64が接続された出力ポートから出力される。
多重波長変換機能部64が接続された出力ポートから出力された信号光は、多重波長変換機能部64における1×N波長選択スイッチ61において適宜分離され、各波長の信号光は予め設定しておいた出力ポートから出力され、各波長変換装置62における波長変換処理を経て、N×1波長選択スイッチ63により多重されてN×1波長選択スイッチ23の入力ポートに入力される。N×1波長選択スイッチ23からは、リング1からの信号光と、リング2においてN×1波長選択スイッチ23を通過する信号光とが多重された信号光が出力される。図14に示す構成は、例えば、図11における構成において、波長変換のために必要な波長変換装置の数の分だけ、1×N波長選択スイッチ21、N×1波長選択スイッチ23における出力/入力ポートを確保できない場合に適用することができる。
なお、図14に示す構成は、図11に示す構成をベースとしているが、図7に示す構成でも同様にして多重波長変換機能部64を備えることができる。
(第2の実施の形態)
リング1とリング2を接続する場合、リング1からリング2への信号光のアドに加えて、リング2からリング1への信号光のアドも行われるのが一般的である。そのための構成の一例を図15に示す。図15に示す光中継装置70は、本発明の実施の形態に係るものであり、第1の実施の形態で示したリング1からリング2への接続のための構成(図11に示す変形例1)と同様の構成を、リング2からリング1への接続にも用いたものである。
図15に示した光中継装置70により、リング1からリング2への接続ができ、リング2からリング1への接続も行うことができるとともに、第1の実施の形態と同様に、簡易な構成で波長変換を行うことができるという効果を奏する。
ただし、図15に示す構成では、4つの波長選択スイッチを備えなければならず、また、リング1用、リング2用のそれぞれで波長変換装置群を備えなければならない。図15に示す構成に近いが、波長選択スイッチの数を減少させるという観点で、図16に示す構成も考えられる。
図16に示すように、この光中継装置80は、図15に示す分波側の2つの1×N波長選択スイッチをN×M(N入力M出力)波長選択スイッチ81(この場合N=2)に置き換えた構成である。この構成では、図15に比べて波長選択スイッチの数が少なくて済むが、リング1用、リング2用のそれぞれで波長変換装置群を備えなければならないという点は図15の構成と同じである。
以下、本実施の形態では、リング間での波長変換装置の共有を可能とし、リング間を双方向で接続する場合でも簡易な構成で光中継装置を実現することを可能とする技術について説明する。
図17に、第2の実施の形態に係る光中継装置90の構成図を示す。図17に示すように、この光中継装置90は、N×M(N入力M出力、N、Mは2以上の整数)の波長選択スイッチ81と、M×N(M入力N出力)の波長選択スイッチ83とを備え、N×M波長選択スイッチ81とM×N波長選択スイッチ83との間に波長変換装置82−1〜82−6を接続した構成を有している。以下、各波長変換装置を区別しない場合、波長変換装置82−1〜82−6のそれぞれを波長変換装置82と記述する。
N×M波長選択スイッチ81とM×N波長選択スイッチ83はそれぞれ、任意の波長(1又は複数)を任意の入力ポートから入力し、任意の波長(1又は複数)を任意の出力ポートから出力する機能を備えた波長選択スイッチである。また、M×N波長選択スイッチ81は、N×M波長選択スイッチ83の入力と出力を逆にしたものに相当する。
図17の構成において、N×M波長選択スイッチ81の入力ポート、及びM×N波長選択スイッチ83の出力ポートは、それぞれリング1、2に接続され、N×M波長選択スイッチ81の出力ポートのうちの少なくとも1つはM×N波長選択スイッチ83の入力ポートに直結される。また、所定数の波長変換装置82がそれぞれN×M波長選択スイッチ81の出力ポートとM×N波長選択スイッチ83の入力ポートとの間に接続される。
N×M波長選択スイッチ81、及びM×N波長選択スイッチ83におけるNは、入力/出力される信号光の数以上の数であればよい。また、Mは、N×M波長選択スイッチ81とM×N波長選択スイッチ83を直結するポートの数である1と、備えるべき波長変換装置の数とを加えた数以上の数であればよい。
本構成では、リング1からリング2へ接続する場合の波長変換に用いる波長変換装置と、リング2からリング1へ接続する場合の波長変換に用いる波長変換装置とを共用することができ、図15、16に示す構成より、全体の波長変換装置の数を削減できる。
例えば、リング1からリング2への接続においてλ3からλ6の波長変換を行い、リング2からリング1への接続においてλ4からλ5の波長変換を行う場合においては、図10に示した特性の波長変換装置を1つ備えればよい。一方、同じ想定において、図15、16に示す構成では、リング1からリング2への変換用と、リング2からリング1への変換用で、この波長変換装置が2つ必要になる。
次に、図17に示す光中継装置90の動作例を説明する。
リング1からN×M波長選択スイッチ81の入力ポートに信号光が入力されるとともに、リング2からもN×M波長選択スイッチ81の別の入力ポートに信号光が入力される。そして、両信号光の波長の中で、リング1に送出される波長のうち波長変換処理を要しない波長(1又は複数)(光中継装置90をスルーするリング1の波長を含む)、及び、リング2に送出される波長のうち波長変換処理を要しない波長(1又は複数)(光中継装置90をスルーするリング2の波長を含む)が波長多重された信号光が直結出力ポートから出力され、波長変換装置82を介さないで直接にM×N波長選択スイッチ83の入力ポートに入力される。
一方、入力された両信号光の中で、波長変換処理を要する波長の信号光(複数波長を含む場合もある)はそれぞれ波長変換装置82が接続されたN×M波長選択スイッチ81の出力ポートから出力され、波長変換処理を経て、M×N波長選択スイッチ83の対応する入力ポートに入力される。
そして、M×N波長選択スイッチ83は、各入力ポートに入力された信号光の波長のうち、リング1に送出すべき波長を多重した信号光をリング1に出力し、リング2に送出すべき波長を多重した信号光をリング2に出力する。
図17に示す構成は図15、16に示す構成に比べて簡易であり、しかも、図17に示す構成は、リング数が更に増加しても同様の構成でよい。
図18は、第2の実施の形態に係る光中継装置の変形例1を示す図である。この光中継装置100は、N×M波長選択スイッチ81が、リング1とリング2に光カプラーを介して接続されている点が図17に示した構成と異なる。この構成によっても、波長変換装置のリング間での共有化ができ、簡易な構成を実現できる。
図19に、第2の実施の形態における変形例2を示す。図19に示すように、この光中継装置110は、N×M波長選択スイッチ101と、所定数の波長変換装置102を備える。この構成において、リング1、リング2から入力された両信号光の波長の中で波長変換処理を要する各波長の信号光はそれぞれ波長変換装置102が接続された出力ポートから出力され、各波長変換装置102による処理を経て、各入力ポートに入力される。そして、波長変換装置102による処理を経たリング1に向かう波長の信号光と、リング1及びリング2から入力された信号光の波長のうち波長変換処理を要せずにリング1に向かう波長の信号光とが波長多重されてリング1に出力される。同様に、波長変換装置102による処理を経たリング2に向かう波長の信号光と、リング1及びリング2から入力された信号光の波長のうち波長変換処理を要せずにリング2に向かう波長の信号光とが波長多重されてリング2に出力される。
本構成では、図17に示した構成と同様に、波長変換装置の共用化が可能であり、波長変換装置の削減効果がある。また、図19に示す構成では波長選択スイッチの数が1つで済み、より簡易な構成を実現できる。
(第3の実施の形態)
図20に第3の実施の形態における光中継装置の構成を示す。図20に示す光中継装置120は、図17に示す光中継装置90において、波長変換装置82−1〜82−6として、異なる波長変換特性を有するQPM-LN導波路が集積されたアレイ型波長変換装置122(QPM-LN導波路アレイを含む装置)を用いたものである。この構成によれば、波長変換装置82−1〜82−6をより簡易な構成にすることができる。
また、この構成によれば、各QPM-LNデバイス個別に温調デバイス、温調制御回路が必要であったものが、集積化QPM-LNデバイス1つに対して、1つのの温調デバイス、および温調回路ですむため、温調デバイス、および温調制御回路が削減できコンパクト化できるという利点がある。また、WSSの出力ポートとQPM-LNデバイスの入力ポート、およびQPM−LNデバイスの出力ポートとWSSの入力ポートを空間系で直接結合する構成を採用することにより、より集積密度を向上させることができる。
なお、このアレイ型波長変換装置121は、図17に示す構成のみならず、本実施の形態で説明した全ての構成において適用できるものである。
(第4の実施の形態)
周期分極反転構造を用いたQPM-LNを用いた波長変換素子において、通常の均一周期構造では、励起波長に対するQPM帯域が狭いため励起波長を変化させることができない。これに対し、周期分極反転構造に周期の異なる位相変調を施すことにより、多波長励起が可能なマルチQPM-LN素子(マルチQPM-LN導波路とも呼ぶ)が知られている。このマルチQPM-LN素子を用いると、波長の異なる複数の信号の波長変換が可能となる。第4の実施の形態では、このマルチQPM-LNを用いた光中継装置について説明する。
図21に第4の実施の形態における光中継装置の構成を示す。図21に示す光中継装置130は、図17に示す光中継装置90において、波長変換装置として、1つのデバイスで入力光の変換先波長を複数有する(複数の波長の中から選択できる)マルチQPM-LN導波路を含む構成を使用したものである。つまり、このマルチQPM-LN導波路は、複数の波長変換デバイスの役割を1つのデバイスで実現できる。そのような意味で、図21に示す構成では、図17に示す構成よりも波長変換装置の数を少なくしている。この構成によれば、各装置が、1つの入力波長に対して複数の変換先波長をサポートできるので、備えるべき波長変換装置の数を削減でき、装置構成をより簡易化できる。なお、マルチQPM-LN導波路は、本実施の形態で説明した全ての構成における波長変換装置を構成するデバイスとして使用できる。
(第5の実施の形態)
これまで、本発明の実施の形態として、複数ネットワーク間を接続する光中継装置について説明したが、本発明に係る技術は、複数ネットワーク間を接続する光中継装置のみならず、単一ネットワークにおいて波長変換処理を行う光中継装置にも適用できる。単一ネットワークにおいて波長変換処理を行う光中継装置の例を第5の実施の形態として説明する。
図22に、第5の実施の形態に係る光中継装置140の構成を示す。この光中継装置140は、リング2との接続がなされない点を除き、図7に示した第1の実施の形態に係る光中継装置20と同じ装置構成である。また、図14に示す構成と同様にして、光中継装置140に多重波長変換機能部64を備えてもよい。
図22に示す構成において、リング1を図示する方向に伝送される信号光が1×N波長選択スイッチ21の入力ポートから入力される。1×N波長選択スイッチ21では、予めなされた設定により、波長変換を要しない一部の波長の信号光をN×1波長選択スイッチ23に直結された出力ポートから出力するとともに、波長変換を要するものとして予め定めた波長(複数であり得る)の信号光を、その信号光に対する波長変換を行う波長変換装置22が接続された出力ポートから出力し、波長変換装置22が波長変換を行って、波長変換後の信号光をN×1波長選択スイッチ23に向けて出力する。図22には、図7の場合と同様に、λ1をλ2に変換する様子、及び、λ3、λ4をそれぞれλ5、λ6に変換する様子が示されている。
N×1波長選択スイッチ23は、1×N波長選択スイッチ21又は波長変換装置22と接続された各入力ポートを含む全ての入力ポートから入力された信号光を波長多重し、出力ポートから出力し、リング1に送出する。
図4を用いて説明したように、単一のネットワークに閉じた場合であっても、他の方路、もしくはアドドロップ機能から対象の信号光と同一波長が入力された場合には波長の衝突回避のために波長変換機能が必要になるが、本実施の形態における構成を採用することにより、このような波長変換機能を有する光中継装置を簡易な構成で実現できる。
本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々変更・応用が可能である。