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JP5343554B2 - バルジング検知装置 - Google Patents
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JP5343554B2 - バルジング検知装置 - Google Patents

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Description

本発明は、連続鋳造において引き抜かれている鋳片におけるバルジングの発生およびその量を検知するためのバルジング検知装置に関するものである。
連続鋳造中に鋳片の凝固層が破れて未凝固の溶鋼が漏れ出すブレークアウトは、発生すると大きな損害となる。特にこのブレークアウトが、鋳型から出た後の工程で発生すると、ロール等の周辺機器に重大な損害をもたらす。
この様な鋳型外で発生するブレークアウトは、鋳片の凝固層の厚みの不足から発生するが、ブレークアウト直前には、バルジング量が大きくなることが知られている。バルジングとは、鋳片内部の未凝固溶鋼の圧力により、外部からの支えのないロール間の位置において、凝固層が外側に膨らむ現象である。この現象は、溶鋼流動により凝固層に熱供給が行われて凝固層が再溶解し、これによって凝固層が薄くなるために起こると考えられている。そして、凝固層が薄くなる確率は、鋳片の長辺側よりも短辺側において高く、それゆえバルジングも鋳片の短辺側において特に顕著に発生する。そこで、従来より、鋳片短辺のバルジングの発生およびその量を検知して、ブレークアウトを未然に防ぐ技術が開示されている。
従来のバルジング検知技術としては、光学式、超音波式、接触式等がある。たとえば光学式としては、特許文献1のようにバルジング部分を挟むように投光器、受光器を設けてその投影からバルジング量を計測する方法や、特許文献2のようにレーザ距離計を使用して計測する方法がある。また、超音波式としては、特許文献3のように水柱方式の超音波距離計を使用して計測する方法がある。また、接触式としては、特許文献4のように接触子によって計測する方法がある。
特開昭58−176510号公報 特開2007−319929号公報 特開昭60−6260号公報 特開2006−130549号公報
ところが、バルジングが発生する位置は鋳型直下の冷却帯付近であるため、一般的に水蒸気や水流、スケールや粉塵が多く、また1000℃以上の高温であるという厳しい環境である。したがって、たとえば光学式を用いる際には、機器に含まれる電気回路、特に半導体を用いた回路等には厳しい環境であり、長期に検知を行なうことは困難であり、検知も不安定となる。一方、超音波式を用いる場合には、超音波の伝搬媒質として水柱を鋳片の表面まで形成するが、水柱中のノイズを減らすために鋳片までの距離を短くしなくてはならない。また、鋳造中に鋳片の幅替えを行なう際には、鋳片の短辺の位置も変化するため、その追従も高精度に行う必要があり、エンジニアリング的に困難である。また、上記のような高温であるため、蒸発の影響を避けるために相当量の水を使用しなければならない。また、接触式においては、接触子の耐久性が問題になるとともに、接触により凝固層が刺激され、場合によってはブレークアウトを助長することにもなりかねないという問題がある。また、上記の従来技術はどれも、万が一ブレークアウトが発生した際には、センサ等の主要部品が破損する可能性があり、その損害は大きいという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡易かつ安定して、より正確にバルジングを検知することができるバルジング検知装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るバルジング検知装置は、連続鋳造において引き抜かれている鋳片の短辺に面して配置され、前記鋳片の短辺の厚さ方向略中央部に向かって、時間的に連続した信号パターンを有する高周波の第1電波信号を送信する第1送信アンテナと、前記第1送信アンテナの近傍に配置され、前記第1送信アンテナが送信した前記第1電波信号が前記短辺の厚さ方向略中央部によって反射して発生した第1反射電波信号を受信する第1受信アンテナと、前記第1受信アンテナの近傍に、該第1受信アンテナとは異なる位置で前記第1反射電波信号を受信する第2受信アンテナと、前記第1送信アンテナならびに前記第1および第2受信アンテナに接続し、前記第1送信アンテナに前記第1電波信号を供給するとともに、前記第1受信アンテナおよび前記第2受信アンテナが受信した前記第1反射電波信号を受け付け、前記第1電波信号と前記第1受信アンテナが受信した前記第1反射電波信号とを用いて測定した前記短辺の厚さ方向略中央部までの距離と、前記第1電波信号と前記第2受信アンテナが受信した前記第1反射電波信号とを用いて測定した前記短辺の厚さ方向略中央部までの距離との第1平均値の変動をもとに、前記鋳片の短辺に発生するバルジングを検知するバルジング検知手段と、を備えたことを特徴とする。
なお、高周波の電波とは、周波数がおおよそ3GHz〜3THzの範囲の電磁波を意味するものとする。
また、本発明に係るバルジング検知装置は、上記の発明において、前記第1反射電波信号が、前記第1受信アンテナで反射後、前記鋳片の短辺まで伝搬し、前記鋳片の短辺で反射して前記第1受信アンテナに受信されるまでの伝搬距離と、前記第1反射電波信号が、前記第2受信アンテナで反射後、前記鋳片の短辺まで伝搬し、前記鋳片の短辺で反射して前記第2受信アンテナに受信されるまでの伝搬距離との差が、nを整数として、前記第1電波信号の搬送波の(n±1/2)波長となるように前記第1受信アンテナと前記第2受信アンテナとが配置されることを特徴とする。
また、本発明に係るバルジング検知装置は、上記の発明において、前記第1反射電波信号が、前記第1受信アンテナに受信されるまでの伝搬距離と、前記第1反射電波信号が、前記第2受信アンテナに受信されるまでの伝搬距離との差、および、前記第1反射電波信号が、前記第1受信アンテナで反射後、前記鋳片の短辺まで伝搬するまでの伝搬距離と、前記第1反射電波信号が、前記第2受信アンテナで反射後、前記鋳片の短辺まで伝搬するまでの伝搬距離との差、の少なくとも一方が、nを整数として、前記第1電波信号の搬送波の(n±1/4)波長となるように、前記第1受信アンテナと前記第2受信アンテナとが配置されることを特徴とする。
また、本発明に係るバルジング検知装置は、上記の発明において、前記第1受信アンテナと前記鋳片の短辺との離隔距離と、前記第2受信アンテナと前記鋳片の短辺との離隔距離との差が、nを整数として、前記第1電波信号の搬送波の(n±1/4)波長となるように、前記第1受信アンテナと前記第2受信アンテナとが配置されることを特徴とする。
また、本発明に係るバルジング検知装置は、上記の発明において、前記バルジング検知手段に接続し、前記鋳片の短辺に面して配置され、前記鋳片の短辺の厚さ方向略端部に向かって、時間的に連続した信号パターンを有する高周波の第2電波信号を送信する第2送信アンテナと、前記バルジング検知手段に接続し、前記第2送信アンテナの近傍に配置され、前記第2送信アンテナが送信した第2電波信号が前記短辺の厚さ方向略端部によって反射して発生した第2反射電波信号を受信する第3受信アンテナと、前記バルジング検知手段に接続し、前記第3受信アンテナの近傍に、異なるような位置で前記第2反射電波信号を受信する第4受信アンテナと、をさらに備え、前記バルジング検知手段は、前記第2送信アンテナに前記第2電波信号を供給するとともに、前記第3受信アンテナおよび前記第4受信アンテナが受信した前記第2反射電波信号を受け付け、前記第2電波信号と前記第3受信アンテナが受信した前記第2反射電波信号とを用いて測定した前記鋳片の短辺の厚さ方向略端部までの距離と、前記第2電波信号と前記第4受信アンテナが受信した前記第2反射電波信号とを用いて測定した前記短辺の厚さ方向略中央部までの距離との第2平均値の変動と、前記第1平均値の変動とをもとに、前記鋳片の短辺に発生するバルジングを検知することを特徴とする。
本発明によれば、簡易な装置構成により、熱、水、粉塵の影響が少なく、鋳片から遠く離れた距離から非接触でバルジングを検知でき、さらに、時間的に連続した信号パターンを有する電波信号を用いた場合に発生する測定距離の揺らぎによる測定精度の低下を防止できるので、簡易かつ安定して、より正確にバルジングを検知することができるという効果を奏する。
以下に、図面を参照して本発明に係るバルジング検知装置の実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施1の形態に係るバルジング検知装置10の概略構成、およびこのバルジング検知装置10を適用すべき鋳片Sと連続鋳造機100とを模式的に示した図である。なお、この鋳片Sは連続鋳造工程において、連続鋳造機100のガイドロール102に支持されながら鋳型101から矢印Arの方向へ引き抜かれている。また、鋳型101の直下には冷却帯Aがあり、この冷却帯Aにおいて鋳片Sの凝固層の成長が制御される。また、符号Wは、連続鋳造機100の外壁である。
本発明者は、バルジング検知装置として、悪環境下においても安定した測定を可能とする技術として、電波信号を用いた距離計を利用することに着眼し、その上で、周囲が金属部材で電波の多重反射が測定精度に影響を及ぼすという知見を得て、本発明に想到した。
このバルジング検知装置10は、周波数が30GHz〜300Gzのミリ波を用いたものであり、図1に示すように、距離計ヘッド11、12と、バルジング検知手段としてのミリ波距離計13と、ミリ波用の導波管14a、14b、15a、15bとを備えている。
距離計ヘッド11、12は、冷却帯Aの下方に配置されている。また、距離計ヘッド11は、鋳片Sの一方の短辺に面して配置され、距離計ヘッド12は、鋳片Sの他方の短辺に面して配置されている。また、ミリ波距離計13は、連続鋳造機100の外部に設置されている。また、導波管14a、14bは、距離計ヘッド11とミリ波距離計13とを接続し、導波管15a、15bは、距離計ヘッド12とミリ波距離計13とを接続している。
図2は、距離計ヘッド11の詳細構成、配置、およびその動作を説明する説明図である。なお、図2において、符号Dは鋳片Sの引き抜き方向を示しており、鋳片Sは、紙面の表側から裏側に向かって引き抜かれている。図2に示すように、この距離計ヘッド11は、断面が矩形のホーンアンテナを用いた送信アンテナ11aと、送信アンテナ11aの近傍に配置された受信アンテナ11bと、さらに受信アンテナ11bの近傍に配置された受信アンテナ11cを有している。なお、送信アンテナ11aと受信アンテナ11bとは、鋳片Sの短辺Saに面して、短辺Saから所定の距離だけ離隔した状態で配置されている。距離計ヘッド11と短辺Saとの距離と、送信アンテナ11aおよび受信アンテナ11bと短辺Saとの距離は同じである。また、受信アンテナ11cは、短辺Saの厚さ方向に対して受信アンテナ11bと横並びであるとともに、短辺Saに対して受信アンテナ11bからさらに距離d1だけ離隔した状態で配置されている。また、導波管14aは送信アンテナ11aに接続し、導波管14bは切替スイッチ11dを介して受信アンテナ11b、11cに接続している。なお、短辺Saの長さはたとえば200〜300mm程度である。
一方、距離計ヘッド12も、距離計ヘッド11と同様に、断面が矩形のホーンアンテナを用いた送信アンテナ、2つの受信アンテナを有しており、鋳片Sにおける短辺Saの反対側の短辺に面して、この短辺から所定の距離だけ離隔した状態で配置されており、また一方の受信アンテナはこの所定の距離からさらに距離d1だけ離隔した状態で配置されている。また、導波管15a、15bは、距離計ヘッド12の送信アンテナ、2つの受信アンテナにそれぞれ接続している。なお、距離計ヘッド11、12とそれぞれが面している短辺との間の離隔距離は、たとえば約200mmであるが、連続鋳造機100内の他の機器と干渉しないようにすれば特に限定されない。
つぎに、図2、3を用いてバルジング検知装置10の動作を説明する。まず、ミリ波距離計13は、導波管14aを通して送信アンテナ11aに時間的に連続した信号パターンを有するミリ波信号W1を供給する。ここで、時間的に連続した信号パターンとは、FM、AM信号や擬似ランダム信号などの、信号パターンが時間的に連続したものである。ミリ波信号W1は、搬送波であるミリ波をこれらの信号で変調して生成される。特に、擬似ランダム信号で変調したミリ波信号を用いれば、信号処理により距離分解能を向上させることができる。つぎに、送信アンテナ11aは、鋳片Sの短辺Saの厚さ方向の略中央部C(短辺の厚さ方向の中心50〜100mm程度の範囲)に向かってミリ波信号W1を送信する。なお、ミリ波信号W1の短辺Sa上でのスポットサイズはたとえば20mm〜30mmとする。
すると、ミリ波信号W1が中央部C(短辺の厚さ方向中心50〜100mm程度の範囲)によって反射して反射ミリ波信号RW11が発生する。受信アンテナ11bは、この反射ミリ波信号RW11を受信する。導波管14bは、所定のタイミングで切り替わる切替スイッチ11dを介して、受信アンテナ11bが受信した反射ミリ波信号RW11をミリ波距離計13へと導波する。ミリ波距離計13は、反射ミリ波信号RW11を受け付け、送信アンテナ11aがミリ波信号W1を送信した時刻と、受信アンテナ11bが反射ミリ波信号RW11を受信した時刻との時間差にもとづき、距離計ヘッド11と鋳片Sの短辺Saとの距離を測定する。たとえば、上記時間差とミリ波信号W1の速度との積を2で除算して上記距離とする。また、距離計ヘッド11と短辺Saとの距離と、送信アンテナ11aおよび受信アンテナ11bと短辺Saとの距離は同じである。
なお、ミリ波信号W1は、時間的に連続した信号パターンを有するものであるから、ミリ波信号W1と反射ミリ波信号RW11との間で同期を取って、上記時間差を確定させている。
一方、受信アンテナ11cも、ミリ波信号W1が中央部Cによって反射して発生した反射ミリ波信号をその配置した位置において受信する。図2においては、受信アンテナ11cが受信する反射ミリ波信号を反射ミリ波信号RW12として示している。導波管14bは、所定のタイミングで切り替わる切替スイッチ11dを介して、受信アンテナ11cが受信した反射ミリ波信号RW12をミリ波距離計13へと導波する。ミリ波距離計13は、反射ミリ波信号RW12を受け付ける。そして、上記と同様に信号間の同期を取って、送信アンテナ11aがミリ波信号W1を送信した時刻と、受信アンテナ11cが反射ミリ波信号RW12を受信した時刻との時間差にもとづき、受信アンテナ11cと鋳片Sの短辺Saとの距離を測定する。
ここで、このバルジング検知装置10においては、ミリ波距離計13は、距離計ヘッド11と鋳片Sの短辺Saとの距離と、受信アンテナ11cと鋳片Sの短辺Saとの距離との平均値を算出する。なお、このように平均値を算出する理由については後述する。
つぎに、図3は、鋳片Sの短辺SaにバルジングBが発生した状態を模式的に示した図である。図3に示すように、バルジングBが発生した場合は、距離計ヘッド11と鋳片Sの短辺Saの中央部Cとの距離は、図2のようにバルジングBが無い場合よりも短くなるように変動する。このときも図2の場合と同様に、ミリ波距離計13は、ミリ波信号W1の送信時刻と反射ミリ波信号RW11の受信時刻との時間差から距離を測定する。その一方で、ミリ波距離計13は、ミリ波信号W1の送信時刻と反射ミリ波信号RW12の受信時刻との時間差から距離を測定する。そして、ミリ波距離計13は、バルジングが無い場合と同様に、測定した2つの距離の平均値を算出する。そして、この平均値の変動から、短辺SaにおけるバルジングBの発生とその量を検知することができる。なお、バルジング量は、バルジングBがない場合の短辺Saの位置(例えば、設計上の値や、距離測定値の最大値など)を基準としたバルジングBの高さで定義する。すなわち、バルジングBが有る場合と無い場合とでの平均値の差分がバルジング量に対応する。
同様に、ミリ波距離計13は、導波管15a、15bを介して距離計ヘッド12との間で所定のミリ波信号の供給(送信)と反射ミリ波信号の受け付け(受信)とを行って距離の測定と平均値の算出とを行い、この平均値の変動をもとに、この反対側の短辺におけるバルジングの発生とその量を検知することができる。
図4は、距離計ヘッド11と鋳片Sの短辺Saとの距離を約203mmとした場合の測定距離の一例を模式的に示した図である。図4において、横軸は測定した距離、縦軸は反射ミリ波信号の強度を示している。なお、ここで、横軸の距離は、ミリ波信号W1の送信時刻と反射ミリ波信号RW11の受信時刻との時間差にミリ波信号W1の速度を積算し、これを2で除算したものである。図4に示すように、反射信号の強度の最大値は、距離計ヘッド11と鋳片Sの短辺Saとの距離に対応し、線L1が示す約203mmの位置に現われている。したがって、ミリ波距離計13は、この強度の最大値の位置をもとに、距離を測定し、さらに平均値を算出し、バルジングを検知することができる。
ここで、このバルジング検知装置10においては、2つの受信アンテナ11b、11cを用い、これらが受信した反射ミリ波信号RW11、RW12を用いて測定した距離の平均値を用いることによって、時間的に連続した信号パターンを有するミリ波信号W1を用いたことにより発生する測定距離の揺らぎによる測定精度の低下を防止でき、より正確にバルジングを検知することができる。以下に具体的に説明する。
図5は、距離計ヘッド11と鋳片Sの短辺Saとの実際の距離と、受信アンテナ11bが受信した反射ミリ波信号RW11を用いて測定した距離との関係の一例を示した図である。なお、図5においては、周波数20GHzのミリ波を搬送波とし、これを擬似ランダム信号で変調して生成したミリ波信号W1を用いている。距離が正確に測定されていれば、線L2に示すように実際の距離と測定した距離とが完全に比例するはずである。しかし、実際には、線L3に示すように線L2のまわりを±5mm程度の振幅で振動するようにゆらいでおり、その誤差幅E1はこの例では10mmとなる。またこのゆらぎの周期は約7.5mmであり、搬送波の半波長分に相当している。
このようなゆらぎが発生する原因は、以下のようなものであると考えられる。図6は、ゆらぎの発生原因を説明する説明図である。図6に示すように、送信アンテナ11aは鋳片Sの短辺Saに向かってミリ波信号W1を送信し、受信アンテナ11bは反射ミリ波信号RW11を受信する。ところが、反射ミリ波信号RW11の一部は受信アンテナ11bにより反射され、短辺Saによりさらに反射され、多重反射ミリ波信号が発生する。ここで、ミリ波信号W1は時間的に連続した信号パターンを有するので、或る時刻において、反射ミリ波信号RW11と、それより以前の時刻に発生した反射ミリ波信号による多重反射ミリ波信号MRWとが重ね合わせられて干渉した状態で、受信アンテナ11bによって受信される。このように、反射ミリ波信号RW11と多重反射ミリ波信号MRWとの干渉により、受信アンテナの受信する信号強度が最大値となる時刻にずれが生じ、測定した距離に誤差が生じると考えられる。このとき、反射ミリ波信号RW11と多重反射ミリ波信号MRWとの位相差Pは、受信アンテナ11bと短辺Saとの実際の距離に応じて変化するので、干渉の仕方も実際の距離に応じて変化する。その結果、図5に示すような、実際の距離に応じた測定距離のゆらぎが発生すると考えられる。
一方、図7は、図5に、受信アンテナ11cと鋳片Sの短辺Saとの実際の距離と、受信アンテナ11cが受信した反射ミリ波信号RW12を用いて測定した距離との関係を示す曲線を重ね合わせて示した図である。なお、ここでは、図2に示す距離d1を約3.8mm、すなわち搬送波の1/4波長分の距離に設定している。図7の線L4に示すように、この場合の実際の距離と測定した距離との関係は、線L3と同様に線L2のまわりを振動するようにゆらぐが、そのゆらぎの特性は線L3とは約3.8mmだけずれており、ほぼ逆位相となっている。
つぎに、図8は、図7に示す線L3、L4の平均値を示したものである。すなわち、図8の線L5は、距離計ヘッド11と鋳片Sの短辺Saとの実際の距離と受信アンテナ11cと短辺Saとの実際の距離との平均値と、受信アンテナ11bを用いて測定した距離と受信アンテナ11cを用いて測定した距離との平均値との関係を示している。図8の線L5に示すように、2つの受信アンテナ11b、11cを用いて測定した距離の平均値を用いることによって、線L3、L4のゆらぎの特性が相殺され、線L2のまわりの振幅が±1.5mm程度に低減され、誤差幅E2が3mmに低減されている。
このように、このバルジング検知装置10においては、測定距離の揺らぎによる測定精度の低下を防止でき、より正確にバルジングを検知することができる。
なお、図8に示す場合は、受信アンテナ11bと鋳片Sの短辺Saとの離隔距離と、受信アンテナ11cと短辺Saとの離隔距離との差を、ミリ波信号W1の搬送波の1/4波長分の距離に設定しているが、この差を搬送波の(n±1/4)波長分(nは整数)とすれば、図8に示す場合と同一の効果を得ることができる。また、上記差が(n±1/4)波長分から外れていたとしても、平均値を用いることによるゆらぎ特性の相殺の効果を得ることができる。
なお、図5に示したように、ゆらぎの周期は搬送波のほぼ半波長に相当しているので、図7、図8の様に離隔距離の差を(n±1/4)波長とするのみでなく、アンテナと鋳片との間を伝搬する電波の往復経路の差が(m±1/2)搬送波の波長分(mは整数)となる様にすればよい。図7、8の場合は、実質的に最短経路を伝搬していると思われるので、離隔距離で考えればよい。
また、バルジング検知装置10においては、ミリ波信号W1と反射ミリ波信号RW11、RW12とを用いてバルジングBを検知するので、熱、水、粉塵の影響が少なく、非接触で鋳片Sの遠方からバルジングBの検知を行うことができる。また、送信または受信アンテナ11a〜11cあるいは導波管14a、14bは、簡易な構成で実現できる。また、これらの送信または受信アンテナ11a〜11cあるいは導波管14a、14bは、金属製のものを用いることができるので、耐熱性を確保することができ、安定した検知を実現する。さらに、これらをたとえばステンレス製のものとすれば、さらに耐腐食性を確保することができ、さらに安定した検知を実現できる。また、導波管14a、14bを用いることによってミリ波信号W1を鋳片Sの輻射熱を受けない位置まで導波することができるので、ノイズの少ない安定した検知が可能となる。
また、ミリ波距離計13を連続鋳造機100の外部に設置しているので、鋳片Sの近くには送信または受信アンテナ11a〜11cや導波管14a、14bなど金属製のパーツのみが設置されることとなる。その結果、このバルジング検知装置10は、仮にブレークアウトが発生した場合でも、簡易な構成のアンテナと導波管との交換で再使用でき、メンテナンス性に優れている。
なお、このバルジング検知装置10において、エアポンプ等を用いて構成したエア吹き込み機構によって導波管14a、14b、15a、15bにエアを吹き込むように構成すれば、導波管14a、14b、15a、15b自体の冷却と、各導波管内部への水蒸気、粉塵の侵入防止が実現されるので、長期にわたってさらに安定したバルジングの検知が可能となる。
また、冷却帯Aより大量の水が落下し、水の流れがミリ波信号W1の進行方向に対して垂直な膜状になった場合などは、ミリ波信号W1が水の膜で遮断され、または反射してしまうおそれがある。したがって、このバルジング検知装置10において、エアポンプ等を用いて構成したエア吹き付け機構によって距離計ヘッド11、12の送受信アンテナの周辺にエアを吹き付けて、水の膜が形成されないようにずれば、さらに安定したバルジングの検知が可能となる。
なお、この実施の形態1に係るバルジング検知装置10においては、ミリ波距離計13を連続鋳造機100の外部に設置しているが、連続鋳造機100の内部の鋳片Sから離隔した位置に設置してもよい。
(実施の形態2)
つぎに、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態2は、実施の形態1に係るバルジング検知装置10において、さらに鋳片Sの各短辺の厚さ方向略端部の位置の変動を測定するものである。
図9は、本実施の形態2に係るバルジング検知装置20の要部構成を模式的に示した図である。なお、図9において、符号Dは図2と同様に鋳片Sの引き抜き方向を示している。図9に示すように、このバルジング検知装置20は、バルジング検知装置10の構成に加えて、距離計ヘッド11と同様に断面が矩形のホーンアンテナを用いた送信アンテナ21a、受信アンテナ21b、21cを有した距離計ヘッド21を備えている。この距離計ヘッド21も、鋳片Sの短辺Saに面して、距離計ヘッド11と同じ距離だけ短辺Saから離隔した状態で配置されている。また、受信アンテナ21cは、短辺Saの厚さ方向に対して受信アンテナ21bと横並びであるとともに、短辺Saに対して受信アンテナ21bからさらに距離d2だけ離隔した状態で配置されている。なお、距離d2は、上述した距離d1の場合と同じ理由で、ミリ波信号W1の搬送波の(m±1/4)波長分(mは整数)とするのが特に好適であるが、これに限定されない。
また、導波管14a、導波管14bの途中にはそれぞれ切替スイッチ27a、27bが設けられており、導波管24aは送信アンテナ21aと切替スイッチ27aとに接続し、導波管24bは切替スイッチ21dを介して受信アンテナ21b、21cと切替スイッチ27bとに接続している。なお、切替スイッチ27a、27bは、このように連続鋳造機100の内部に設けてもよいし、連続鋳造機100の外部やミリ波距離計13の内部に設けてもよい。
一方、このバルジング検知装置20は、距離計ヘッド12の側にも、距離計ヘッド21、導波管24a、導波管24b、切替スイッチ27a、27bと同様の構成要素を備えている。
つぎに、このバルジング検知装置20の動作について説明する。まず、バルジング検知装置10と同様に、ミリ波距離計13は、ミリ波信号W1を出力する。その一方、ミリ波距離計13は、導波管14aを通して、ミリ波信号W1と同一または異なる所定の信号パターンを有するミリ波信号W2も供給する。ここで、切替スイッチ27aは所定の切替タイミングにより適宜に切り替わり、ミリ波信号W2は送信アンテナ21aに供給される。つぎに、送信アンテナ11aは、鋳片Sの短辺Saの厚さ方向の略中央部Cに向かってミリ波信号W1を送信する。その一方で、送信アンテナ21aは、鋳片Sの短辺Saの厚さ方向の略端部Eに向かってミリ波信号W2を送信する。
すると、受信アンテナ11bが、ミリ波信号W1が中央部Cによって反射して発生した反射ミリ波信号RW11を受信する。また、受信アンテナ11cが、反射ミリ波信号RW12を受信する。その一方で、受信アンテナ21bが、ミリ波信号W2が端部Eによって反射して発生した反射ミリ波信号RW21を受信する。また、受信アンテナ21cが、ミリ波信号W2が端部Eによって反射して発生した反射ミリ波信号RW22を受信する。導波管14bは、切替スイッチ11dを介して、受信アンテナ11b、11cが受信した反射ミリ波信号RW11、R12をミリ波距離計13へと導波する。その一方で、導波管24bは、切替スイッチ21d、切替スイッチ27b、導波管14bを介して、受信アンテナ21b、21cが受信した反射ミリ波信号RW21、RW22をミリ波距離計13へと導波する。
ミリ波距離計13は、反射ミリ波信号RW11、RW12、RW21、RW22を受け付ける。そして、ミリ波距離計13は、送信アンテナ11aの送信時刻と、受信アンテナ11bの受信時刻との時間差にもとづき、距離計ヘッド11と鋳片Sの短辺Saの中央部Cとの距離を測定する。一方で、送信アンテナ11aの送信時刻と、受信アンテナ11cの受信時刻との時間差にもとづき、送信アンテナ11cと中央部Cとの距離を測定し、両測定距離の平均値を算出する。また、他方で、ミリ波距離計13は、送信アンテナ21aの送信時刻と、受信アンテナ21bの受信時刻との時間差にもとづき、距離計ヘッド21と鋳片Sの短辺Saの端部Eとの距離を測定し、送信アンテナ21aの送信時刻と、受信アンテナ21cの受信時刻との時間差にもとづき、受信アンテナ21cと端部Eとの距離を測定し、両測定距離の平均値を算出する。
ここで、バルジングは、鋳片Sの短辺Saの中央部Cを中心として現われる。一方、バルジングが発生しても、それによっては端部Eの位置はほとんど変動しない。したがって、ミリ波距離計13は、距離計ヘッド21と端部Eとの測定距離の平均値を基準値として、距離計ヘッド11と中央部Cとの測定距離の平均値と基準値との差分により、バルジングを検知する。
図10、11は、鋳片Sにバルジング量がそれぞれ1mm、10mmのバルジングB1、B2が発生した状態における各距離計ヘッド11、21により測定した距離を示した図である。なお、受信アンテナ11c、21cは記載を省略している。また、図10、11において、線L4、L5が距離計ヘッド11による測定距離を示し、線L2、L3が距離計ヘッド21による測定距離を示している。また、線L6〜L9は、反射ミリ波信号の強度が最大値となる位置を示し、各距離計ヘッド11、21と鋳片Sの短辺Saとの距離を示している。図10においては、距離計ヘッド11と短辺Saとの距離が202mmであり、距離計ヘッド21と短辺Saとの距離が203mmであり、その差分は1mmである。一方、図11においては、距離計ヘッド11と短辺Saとの距離が193mmであり、距離計ヘッド21と短辺Saとの距離が203mmであり、その差分は10mmである。すなわち、図10、11において、バルジング量は、各距離計ヘッド11、21と短辺Saとの距離の差分となって現われている。
また、同様に、バルジング量は、各受信アンテナ11c、21cと短辺Saとの距離の差分となって現われる。
このように、このバルジング検知装置20は、距離計ヘッド11と中央部Cとの距離と受信アンテナ11cと中央部Cとの距離との平均値と、距離計ヘッド21と端部Eとの距離と受信アンテナ21cと端部Eとの距離との平均値との差分によりバルジングを検知する。したがって、鋳片Sが蛇行するなどして、短辺Saの位置が変動したとしても、正確にバルジングを検知できる。
なお、このバルジング検知装置20では、距離計ヘッド11と距離計ヘッド21とを同じ距離だけ短辺Saから離隔した状態で配置しているが、異なる距離としてもよい。
また、このバルジング検知装置20は、粉塵や水などによって距離の測定結果にノイズが生じた場合でも、より正確にバルジングを検知できるものとなる。これを以下に説明する。
図12は、バルジング検知装置20の各距離計ヘッド11、21による測定距離の平均値の経時変化を示した図である。なお、ここでは、距離計ヘッド11と距離計ヘッド21とを、短辺Saから異なる距離だけ離隔した状態で配置している。また、図12において、時間区間T1では距離計ヘッド11、21の周囲に水が少ない状態であり、時間区間T2では冷却帯Aから大量の水が落下してきた状態である。また、線L14、L15はそれぞれ距離計ヘッド11、21により測定した距離の平均値を示している。図12に示すように、線L14、L15に示したいずれの平均値も、時間区間T1では安定しているものの、時間区間T2においては水の影響によりノイズが発生している。しかしながら、距離計ヘッド11、21の周囲環境はほとんど同じであるため、その測定距離の平均値に発生するノイズもほとんど同じ形状の経時変動を有している。したがって、このバルジング検知装置20においては、バルジングの検知のために距離計ヘッド11、21による平均値の差分をとる際に、各平均値に発生しているノイズが相殺される。したがって、このバルジング検知装置20は、水の影響を受けず、より正確にバルジングを検知できる。また、粉塵によりノイズが発生する場合も同様である。
また、実施の形態1、2に係るバルジング検知装置10、20によりバルジングが検知された場合や、バルジング量が所定の閾値、たとえば30mmを超えた場合には、ミリ波距離計13がアラームを発生するようにしてもよい。作業者は、このアラームを感知して、鋳造速度を遅くしたり、溶鋼流動の制御パターンを変えて鋳型101の下方の溶融流動を抑制したりすることによって、その後のバルジングの発生を防止することができる。
なお、上記実施の形態1、2では、ミリ波を用いたが、周波数が300GHz〜3THzのテラヘルツ波や、3GHz〜30GHzのマイクロ波を用いてもよい。用いる電波の種類は、たとえば所望の距離分解能や許容設置スペースを基準として最適なものを選択する。なお、距離分解能は、周波数が高いほど良くなり、すなわちマイクロ波、ミリ波、テラヘルツ波の順番で良くなり、導波管などのパーツ寸法は、周波数が高いほど小さくなり、すなわちマイクロ波、ミリ波、テラヘルツ波の順番で小さくなる。また、上記実施の形態1、2では、各送信または受信アンテナとして断面が矩形のホーンアンテナを用いたが、断面が円形のホーンアンテナやパラボラアンテナを用いてもよい。
また、上記実施の形態1、2では、受信アンテナ11c、21cは、短辺Saの厚さ方向に対してそれぞれ受信アンテナ11b、21bと横並びに配置されているが、縦並び、または各送信アンテナ11a、21aを挟んで配置されていてもよい。
また、ゆらぎの原因となる多重反射は、被測定物である鋳片Sからのみの反射で起きるとは限らず、周囲の構造物などからの反射により起きることも考えられる。したがって、上記実施の形態1、2において、各距離計ヘッドの受信アンテナを2つ以上、たとえば4つ設け、それぞれ1/8波長分、1/4波長分、3/8波長分だけ離隔させて配置させてもよい。これらの受信アンテナを用いて測定した距離の平均値を用いれば、より安定したバルジングの検知が可能となる。
また、上記実施の形態2では、切替スイッチ27a、27bを用い、各距離計ヘッド11、21に対してひとつのミリ波距離計13を用いてバルジングを検知しているが、各距離計ヘッド11、21に対して別個のミリ波距離計を備えるようにしてもよい。
また、上記実施の形態2では、鋳片Sの短辺Saの一方の端部Eの距離を測定しているが、さらにもう一方の端部の距離を測定してもよい。このように、鋳片Sの短辺Saの両端部の距離を測定し、一方の端部の距離を適宜選択して基準の距離としたり、両方の端部を結んだ直線の中点近辺を基準の距離としたりすれば、より正確なバルジングの検知を行うことができる。
実施の形態1に係るバルジング検知装置の概略構成、およびこのバルジング検知装置を適用すべき鋳片と連続鋳造機とを模式的に示した図である。 距離計ヘッドの詳細構成、配置、およびその動作を説明する説明図である。 鋳片の短辺にバルジングが発生した状態を模式的に示した図である。 距離計ヘッドと鋳片の短辺との距離を約203mmとした場合の測定距離の一例を模式的に示した図である。 距離計ヘッドと鋳片の短辺との実際の距離と、受信アンテナが受信した反射ミリ波信号を用いて測定した距離との関係の一例を示した図である。 ゆらぎの発生原因を説明する説明図である。 図5に、別の受信アンテナと鋳片の短辺との実際の距離と、この受信アンテナが受信した反射ミリ波信号を用いて測定した距離との関係を示す曲線を重ね合わせて示した図である。 図7に示す線の平均値を示したものである。 実施の形態2に係るバルジング検知装置の要部構成を模式的に示した図である。 鋳片にバルジング量が1mmのバルジングが発生した状態における各距離計ヘッドにより測定した距離を示した図である。 鋳片にバルジング量が10mmのバルジングが発生した状態における各距離計ヘッドにより測定した距離を示した図である。 バルジング検知装置の各距離計ヘッドによる測定距離の平均値の経時変化を示した図である。
符号の説明
10、20 バルジング検知装置
11、12、21 距離計ヘッド
11a、21a 送信アンテナ
11b、11c、21b、21c 受信アンテナ
13 ミリ波距離計
14a、14b、15a、15b、24a、24b 導波管
11d、21d、27a、27b 切替スイッチ
100 連続鋳造機
101 鋳型
102 ガイドロール
A 冷却帯
Ar 矢印
B、B1、B2 バルジング
C 中央部
D 引き抜き方向
d1、d2 距離
E 端部
E1、E2 誤差幅
L1〜L15 線
MRW 多重反射ミリ波信号
P 位相
RW11、RW12、RW21、RW22 反射ミリ波信号
S 鋳片
Sa 短辺
T1、T2 時間区間
W 外壁
W1、W2 ミリ波信号

Claims (5)

  1. 連続鋳造において引き抜かれている鋳片の短辺に面して配置され、前記鋳片の短辺の厚さ方向略中央部に向かって、時間的に連続した信号パターンを有する高周波の第1電波信号を送信する第1送信アンテナと、
    前記第1送信アンテナの近傍に配置され、前記第1送信アンテナが送信した前記第1電波信号が前記短辺の厚さ方向略中央部によって反射して発生した第1反射電波信号を受信する第1受信アンテナと、
    前記第1受信アンテナの近傍に、該第1受信アンテナとは異なる位置で前記第1反射電波信号を受信する第2受信アンテナと、
    前記第1送信アンテナならびに前記第1および第2受信アンテナに接続し、前記第1送信アンテナに前記第1電波信号を供給するとともに、前記第1受信アンテナおよび前記第2受信アンテナが受信した前記第1反射電波信号を受け付け、前記第1電波信号と前記第1受信アンテナが受信した前記第1反射電波信号とを用いて測定した前記第1受信アンテナから前記短辺の厚さ方向略中央部までの距離と、前記第1電波信号と前記第2受信アンテナが受信した前記第1反射電波信号とを用いて測定した前記第2受信アンテナから前記短辺の厚さ方向略中央部までの距離との第1平均値の変動をもとに、前記鋳片の短辺に発生するバルジングを検知するバルジング検知手段と、
    を備えたことを特徴とするバルジング検知装置。
  2. 前記第1反射電波信号が、前記第1受信アンテナで反射後、前記鋳片の短辺まで伝搬し、前記鋳片の短辺で反射して前記第1受信アンテナに受信されるまでの伝搬距離と、前記第1反射電波信号が、前記第2受信アンテナで反射後、前記鋳片の短辺まで伝搬し、前記鋳片の短辺で反射して前記第2受信アンテナに受信されるまでの伝搬距離との差が、nを整数として、前記第1電波信号の搬送波の(n±1/2)波長となるように前記第1受信アンテナと前記第2受信アンテナとが配置されることを特徴とする請求項1に記載のバルジング検知装置。
  3. 前記第1反射電波信号が、前記第1受信アンテナに受信されるまでの伝搬距離と、前記第1反射電波信号が、前記第2受信アンテナに受信されるまでの伝搬距離との差、および、前記第1反射電波信号が、前記第1受信アンテナで反射後、前記鋳片の短辺まで伝搬するまでの伝搬距離と、前記第1反射電波信号が、前記第2受信アンテナで反射後、前記鋳片の短辺まで伝搬するまでの伝搬距離との差、の少なくとも一方が、nを整数として、前記第1電波信号の搬送波の(n±1/4)波長となるように、前記第1受信アンテナと前記第2受信アンテナとが配置されることを特徴とする請求項1に記載のバルジング検知装置。
  4. 前記第1受信アンテナと前記鋳片の短辺との離隔距離と、前記第2受信アンテナと前記鋳片の短辺との離隔距離との差が、nを整数として、前記第1電波信号の搬送波の(n±1/4)波長となるように、前記第1受信アンテナと前記第2受信アンテナとが配置されることを特徴とする請求項1に記載のバルジング検知装置。
  5. 前記バルジング検知手段に接続し、前記鋳片の短辺に面して配置され、前記鋳片の短辺の厚さ方向略端部に向かって、時間的に連続した信号パターンを有する高周波の第2電波信号を送信する第2送信アンテナと、
    前記バルジング検知手段に接続し、前記第2送信アンテナの近傍に配置され、前記第2送信アンテナが送信した第2電波信号が前記短辺の厚さ方向略端部によって反射して発生した第2反射電波信号を受信する第3受信アンテナと、
    前記バルジング検知手段に接続し、前記第3受信アンテナの近傍に、異なるような位置で前記第2反射電波信号を受信する第4受信アンテナと、
    をさらに備え、
    前記バルジング検知手段は、前記第2送信アンテナに前記第2電波信号を供給するとともに、前記第3受信アンテナおよび前記第4受信アンテナが受信した前記第2反射電波信号を受け付け、前記第2電波信号と前記第3受信アンテナが受信した前記第2反射電波信号とを用いて測定した前記第3受信アンテナから前記鋳片の短辺の厚さ方向略端部までの距離と、前記第2電波信号と前記第4受信アンテナが受信した前記第2反射電波信号とを用いて測定した前記第4受信アンテナから前記短辺の厚さ方向略端部までの距離との第2平均値の変動と、前記第1平均値の変動とをもとに、前記鋳片の短辺に発生するバルジングを検知することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のバルジング検知装置。
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