JP5354852B2 - 消臭抗菌性組成物 - Google Patents
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Description
さらに詳しくは、臭気成分に対する吸着性能に優れた抗菌性能を有する結晶性アルミノシリケート粒子と、抗菌性能に優れた臭気成分分解能を有する酸化チタン微粒子とからなるために消臭性能および抗菌性能に優れた消臭抗菌性組成物に関するものである。
抗菌効果の持続性および抗菌物質の安定性を改善する目的で、抗菌性の金属イオンをゼオライトあるいはアルミノ珪酸塩に担持した抗菌性組成物も知られている(特開平1−283204号公報:特許文献3)。
しかしながら、従来の抗菌性組成物あるいは消臭性組成物は抗菌性能に優れるものの消臭性能不充分であったり、消臭性能に優れるものの抗菌性能が不充分であったり、またこれら効果の持続性に違いがあり、快適生活環境を長期に亘って維持することができない場合があった。
前記酸化チタン微粒子に銀、銅、亜鉛、錫、コバルト、ニッケル、マンガンから選ばれる1種または2種以上の元素が担持されていることが好ましい。
前記結晶性アルミノシリケートがZSM−5型ゼオライト、モルデナイト型ゼオライト、フォージャサイト型ゼオライト、βゼオライトから選ばれる1種または2種以上であることが好ましい。
前記結晶性アルミノシリケート粒子が銀、銅、亜鉛、錫、コバルト、ニッケル、マンガン、チタンから選ばれる1種または2種以上の金属および/または金属イオンを含むことが好ましい。
前記酸化チタン微粒子が結晶性アルミノシリケート粒子の外表面に担持されていることが好ましい。
前記酸化チタン微粒子がアナタース型酸化チタンであることが好ましい。
本発明に係る消臭抗菌性組成物は、酸化チタン微粒子と結晶性アルミノシリケート粒子からなる。
本発明において、酸化チタン微粒子は結晶性であることが好ましい。結晶型はアナタース型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタン等が挙げられ、いずれも好適に用いることができる。なかでもアナタース型酸化チタンは、ラジカル酸素イオン(活性酸素)を生成し、酸化促進効果により消臭性能、抗菌性能を向上することから好適に用いることができる。
酸化チタン微粒子の平均粒子径が2nm未満の場合は、酸化チタン微粒子が凝集する傾向があり、また結晶性が不充分となることから消臭性能、抗菌性能が不充分となることがある。酸化チタン微粒子の平均粒子径が500nmを越えると、有効な粒子の外部表面積の低下により消臭性能および抗菌性能が不充分となることがある。
なお、酸化チタン微粒子としては、径(D)が2〜500nmの範囲にあり、長さ(L)が10〜2000nmの範囲にあり、アスペクト比(L)/(D)が5〜1000の範囲のある繊維状酸化チタン微粒子を単独であるいは前記粒状の酸化チタン微粒子と混合して用いることもできる。
前記元素成分はイオン、酸化物、水酸化物等の化合物またはこれらの混合物のいずれの形態で存在していてもよい。抗菌性の観点からはイオンの形態が好ましく、消臭性の観点からは酸化物の形態が好ましい。
また、元素成分は酸化チタン微粒子の表層に存在するか、酸化チタン微粒子の内部まで比較的均一に分布していることが好ましい。
本発明に用いる結晶性アルミノシリケートとしてはZSM−5型ゼオライト、モルデナイト型ゼオライト、フォージャサイト型ゼオライト、βゼオライトから選ばれる1種または2種以上であることが好ましい。このような結晶性アルミノシリケート、特に銀、銅、亜鉛、錫、コバルト、ニッケル、マンガン、チタンから選ばれる1種または2種以上の金属および/または金属イオンを含む結晶性アルミノシリケートは臭気成分の吸着量が高く、且つ、臭気成分を分解することができるとともに抗菌性を有するので好ましい。
なお、ここで臭気成分としては、法定悪臭8物質(硫化水素、メチルメルカプタン、硫化メチル、二硫化ジメチル、アンモニア、トリメチルアミン、アセトアルデヒド、スチレン)、炭化水素、ケトン・アルデヒド、アルコール類、エステル類、窒素化合物、硫黄化合物、低級脂肪酸等が挙げられる。また、菌類としては、黄色ブドウ球菌、連鎖球菌、大腸菌、緑膿菌、プロテウス菌、肺炎桿菌、枯草菌等が挙げられる。
結晶性アルミノシリケート中の前記成分は酸化物として0.1〜25重量%、さらには0.5〜20重量%含有されることが望ましい。
結晶性アルミノシリケート中の消臭抗菌成分が酸化物として0.1重量%未満の場合は、消臭性能、抗菌性能が不充分となることがある。結晶性アルミノシリケート中の消臭抗菌成分が酸化物として25重量%を越えては、ゼオライトの種類にもよるが担持が困難である。
結晶性アルミノシリケートの平均粒子径が0.3μm未満の場合は、結晶性の高いアルミノシリケートを得ることが困難で、比表面積が不充分であったり、イオン交換容量が低下し、充分な消臭性能、抗菌性能が得られないことがある。結晶性アルミノシリケートの平均粒子径が10μmを越えると、結晶性アルミノシリケートに前記酸化チタン微粒子を担持して用いる場合、消臭性能、抗菌性能が低下する傾向が有る。
本発明に係る消臭抗菌性組成物は、前記酸化チタン微粒子と前記結晶性アルミノシリケート粒子との混合物とすることもできるが、酸化チタン微粒子が結晶性アルミノシリケート粒子の外表面に担持されていることが好ましい。
酸化チタン微粒子と結晶性アルミノシリケート粒子とを混合して用いる場合の混合比率に特に制限はなく、消臭性能、抗菌性能およびこれらの持続性を考慮して配合して用いることができるが、消臭抗菌性組成物中の酸化チタン微粒子の割合が酸化物として10〜80重量%、さらには20〜70重量%の範囲にあることが好ましい。
消臭抗菌性組成物中の酸化チタン微粒子の割合が80重量%を越えると、酸化チタン微粒子の潜在的な高い消臭性能と結晶性アルミノシリケート粒子の臭気成分の吸着性能とのバランスが崩れ、結晶性アルミノシリケート粒子が少ないために消臭性能が不充分となる傾向がある。また、結晶性アルミノシリケート粒子の割合が少ないために抗菌性能が不充分となる傾向がある。
消臭抗菌性組成物中の酸化チタン微粒子の割合が10重量%未満の場合は、酸化チタン微粒子の消臭成分分解機能が不充分となり、結果的に消臭性能が不充分となる傾向がある。消臭抗菌組成物中の酸化チタン微粒子の割合が50重量%を越えては、酸化チタン微粒子を結晶性アルミノシリケート粒子の外表面に担持することが困難であり、一部の酸化チタン微粒子は混合して用いる状態になるためか、必ずしも消臭性能の向上に寄与しない酸化チタン微粒子が増加し、充分な消臭抗菌性能が得られない場合がある。
続いて、本発明に係る消臭抗菌性組成物の製造方法について例示する。
本発明に好適に用いる酸化チタン微粒子には、(1)酸化チタン微粒子の表層に消臭抗菌成分が存在するものと、(2)酸化チタン微粒子の内部まで比較的均一に消臭抗菌成分が分布しているものとがある。
まず、(1) の酸化チタン微粒子の表層に消臭抗菌成分が存在する酸化チタン微粒子の製造方法について説明する。
まず、従来公知の方法によってチタン化合物を加水分解してオルソチタン酸のゾルまたはゲルを調製する。
また、オルソチタン酸のゾルは、チタン塩の水溶液をイオン交換樹脂に通して陰イオンを除去するか、あるいはチタンテトラメトキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトライソプロポキシドなどのチタンアルコキシドの水および/または有機溶媒に酸またはアルカリを加えて加水分解することによっても得ることができる。
さらに、中和あるいは加水分解する際の温度は0〜40℃の範囲にあることが好ましく、特に好ましい範囲は0〜30℃の範囲である。このとき得られたゲルまたはゾル中のオルソチタン酸粒子は、非晶質であることが好ましい。
ペルオキソチタン酸水溶液を調製するに際しては、オルソチタン酸のゲルまたはゾルあるいはこれらの混合物を、必要に応じて約50℃以上に加熱したり、攪拌したりすることが好ましい。また、この際、オルソチタン酸の濃度が高すぎると、その溶解に長時間を必要とし、さらに未溶解のゲルが沈殿したり、あるいは得られるペルオキソチタン酸水溶液が粘調になることがある。このため、TiO2濃度としては、約10重量%以下であることが好ましく、さらに約5重量%以下であることが望ましい。
ついで50〜350℃で水熱処理して粒状の酸化チタン微粒子の水分散ゾルを調製することができる。なお、ここで粒状とはアスペクト比が5未満の繊維状微粒子を含んで意味している。
水酸化アンモニウムおよび/または有機塩基の使用量は、分散液のpHが室温基準で8〜14、さらには10〜13.5となるように添加することが好ましい。
上記温度範囲および分散液のpH範囲で水熱処理すると、粒状の結晶性酸化チタン微粒子の結晶性および収率が向上する傾向にある。この場合、得られた粒状の結晶性酸化チタン微粒子分散液は、ついで、洗浄することが好ましい。
洗浄して得られた粒状の酸化チタン微粒子に消臭抗菌成分を担持する方法としては、本願出願人の先願に係る特願平7−210998号に記載した水性ゾルの製造方法において、無機酸化物コロイド粒子を分散質とする水性ゾルに、前述の元素成分の金属塩またはその水溶液および陰イオン交換体を混合して、前記金属塩を構成する金属成分を前記無機酸化物コロイド粒子に担持させる方法を開示しているが、これと同様にして、酸化チタン微粒子分散液に消臭抗菌成分の元素成分の金属塩またはその水溶液と陰イオン交換体を混合して酸化チタン微粒子に担持し、その後、限外濾過膜を用い温水洗浄を行い塩を洗い流し、消臭抗菌成分を担持した酸化チタン微粒子を得ることができる。
このときの洗浄方法としては有機塩基等を低減できれば特に制限はなく、従来公知の脱水濾過法、限外濾過膜法、イオン交換樹脂法、電気透析、逆浸透法等を採用することができる。
先ず、前記の製造方法と同様にして粒状の結晶性酸化チタン微粒子の水分散ゾルを調製する。ついで、アルカリおよび/または塩基性窒素化合物の存在下、50〜350℃、好ましくは80℃〜300℃の温度範囲で水熱処理して繊維状結晶性酸化チタン微粒子を調製し、ついで前記元素成分を担持する。具体的には特開2004−250239号公報、特開2005−318999号公報に開示した方法に準じて調製することができる。
このときのアルカリ金属水酸化物の添加量は、酸化チタン微粒子のTiO2のモル数(TM)とアルカリ金属水酸化物のモル数(AM)とのモル比(AM)/(TM)が1〜30、さらには2〜15の範囲にあることが好ましい。
このモル比(AM)/(TM)が1未満の場合は、酸化チタン微粒子の結晶性化自体が起きにくく、モル比(AM)/(TM)が30を越えると繊維状の結晶性酸化チタン微粒子の収率が低下する傾向にある。
有機塩基のモル数(OBM)とTiO2のモル数(TM)との比(AM)/(TM)が1〜30となるように添加して用いることができる。
このような範囲で有機塩基を用いると、結晶性の高い繊維状酸化チタン微粒子を得ることができる。本発明ではアルカリ金属水酸化物とともに有機塩基を用いることができる。
水熱処理温度が50℃未満では、繊維状結晶性酸化チタン微粒子の生成に長時間を要し、また繊維状結晶性酸化チタン微粒子の収率が低く、水熱処理温度が350℃を越えても繊維状結晶性酸化チタン微粒子の生成速度が速くなったり収率がさらに高くなることもない。
洗浄方法としてはアルカリ金属、有機塩基等を低減できれば特に制限はなく、従来公知の脱水濾過法、限外濾過膜法、イオン交換樹脂法、電気透析、逆浸透法等を採用することができる。また、塩酸、硝酸などの酸をもちいて洗浄することもできる。
洗浄して得られた繊維状結晶性酸化チタン微粒子に消臭抗菌成分を担持する方法としては前記と同様の方法を採用することができる。
また、特開昭63−270620号公報に記載された製造方法に準じて調製することもできる。即ち、含水チタン酸のゲルまたはゾルに過酸化水素を加えて得られるチタン酸水溶液と前記消臭抗菌成分としての元素成分の水溶液とを、ケイ素化合物および/またはジルコニウム化合物の存在下で加熱処理して調製する方法である。
結晶性アルミノシリケートとしては前記した所定の粒子径を有するものを用いることができる。消臭抗菌成分としての元素成分のイオンを含む水溶液に結晶性アルミノシリケート粒子を分散させ、必要に応じて分散液のpHを調整し、さらに、必要に応じて加温し、ついで、必要に応じて通常0.1〜5時間撹拌した後、濾過、洗浄すればよい。
具体的には、Ag、Cu、Zn、Sn等のイオン交換は、これらの金属塩、金属錯塩が水酸化物を生成せず、しかも、結晶性アルミノシリケートの結晶性が損なわれない領域で行われる。即ち、イオン交換時のpHは結晶性アルミノシリケートの種類によっても異なるが、pH3〜7、さらにはpH4〜7の範囲で行うことが好ましい。また、イオン交換する際の温度は特に制限はないが、通常50℃〜100℃の範囲が望ましい。
消臭抗菌成分のイオン源としては、前記元素の塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、有機酸塩、あるいは錯塩を用いることができる。
金属塩の使用量が0.01モル未満の場合は、消臭抗菌成分が少なすぎて臭気成分の吸着性能、消臭抗菌性能が不充分となることがある。金属塩の使用量が5モルを超えてもさらに消臭抗菌成分のイオン交換による担持量が増加することはなく、未利用の消臭抗菌成分が増加し、経済性が低下する。
洗浄後、常法に従い、乾燥して本発明の消臭抗菌成分を含む結晶性アルミノシリケートを得る。乾燥温度は50〜150℃、さらには80〜120℃の範囲にあることが好ましい。乾燥温度が50℃未満の場合は、消臭抗菌性組成物の使用方法にもよるが金属イオンが溶出したり、変色することがある。
このような条件で加熱処理を行うと金属イオンが結晶性アルミノシリケートにより固定化されるためか使用時にイオンが溶出したり、変色することを抑制することができる。
本発明の消臭抗菌性組成物は、第1の製造方法として、上記で調製した消臭抗菌成分を含む酸化チタン微粒子と消臭抗菌成分を含む結晶性アルミノシリケートとを、前記した範囲で混合することによって得ることができる。
このときの混合分散液の濃度は固形分として1〜20重量%、さらには2〜15重量%の範囲にあることが好ましい。混合分散液の濃度が固形分として1重量%未満の場合は、結晶性アルミノシリケート表面への酸化チタン微粒子の付着による担持が不充分となり、混合分散液の濃度が固形分として20重量%を越えると得られる消臭抗菌性組成物が強く凝集することがある。
以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
酸化チタン微粒子(T-1)分散液の調製
塩化チタン水溶液を純水で希釈してTiO2として濃度5重量%の塩化チタン水溶液を調製した。この水溶液を、温度を5℃に調節した濃度15重量%のアンモニア水に添加して中和・加水分解した。塩化チタン水溶液添加後のpHは10.5であった。ついで、生成したゲルを濾過洗浄し、TiO2として濃度9重量%のオルソチタン酸のゲルを得た。
このオルソチタン酸のゲル100gを純水2900gに分散させた後、濃度35重量%の過酸化水素水800gを加え、攪拌しながら、85℃で3時間加熱し、ペルオキソチタン酸水溶液を調製した。得られたペルオキソチタン酸水溶液のTiO2として濃度は0.5重量%であった。
別途、62.2gの硝酸銅Cu(N03)2・3H2Oに水6160gを加えて、濃度1.0重量%の硝酸銅水溶液を調製した。
TiO2濃度を1.0重量%に調整した結晶性の酸化チタン微粒子(T-1)分散液10.0kgを調合タンクに採取し、これを攪拌しながら50℃に加温した。結晶性酸化チタン微粒子(T-1)分散液のpHが9.0になるようにアンモニアを添加した。この結晶性酸化チタン微粒子(T-1)分散液に前記硝酸銅水溶液をペリスターポンプで10g/minの速度で添加した。硝酸銅水溶液の添加で結晶性酸化チタン微粒子(T-1)分散液のpHが低下し始めたところで、陰イオン交換樹脂(三菱化学製)をpH8.5に維持するように少量ずつ添加し、全硝酸銅水溶液の添加が終了するまで、この操作を継続した。陰イオン交換樹脂の全使用量は310gであり、また、結晶性の酸化チタン微粒子(T-1)分散液の最終pHは8.1であった。
消臭抗菌成分担持結晶性酸化チタン微粒子(T-1)の平均粒子径は、超遠心式自動粒度分布測定装置(CAPA−700)で測定したところ、18.0nmであった。また、X線回折によりアナタース型であった。
Ag−NaY型ゼオライト(Z-1)の調製
(ゲル状物水溶液の調製)
Na2O17wt%、Al2O322wt%を含有するアルミン酸ナトリウム溶液57.0gに攪拌しながら、Na2Oとして37.2wt%の水酸化ナトリウム水溶液187.4gを加えた。この溶液を攪拌しながら、シリカ濃度24wt%の3号水硝子549.8gを純水205.8g中に加えた溶液に、20℃、8.1g/minで添加した。添加後の組成は酸化物モル比で、
Na2O/Al2O3=16.0
SiO2/Al2O3=17.9
H2O/Al2O3=332
であった。これを約1時間攪拌した後、30℃で16時間静置してゲル状凝集物を含んだ水溶液を得た。このゲル状凝集物の粒子径は1.0〜5.0μmの範囲であった。
平均粒子径50Å、シリカ濃度20wt%のシリカゾル40.4gを純水2864.0gで希釈したものを80℃に加温した。この希釈ゾルにSiO2として24.0wt%の3号水硝子279.5gを純水3356.4gで希釈したものとAl2O3として22.0wt%のアルミン酸ナトリウム62.9gを純水3574.0gで希釈したものを、4時間かけて同時添加した。さらに、Na2Oとして3wt%の水酸化ナトリウム111.0gを1時間かけて添加した。その間希釈ゾルの温度を80℃に保持した。添加終了後、このゾルを室温まで冷却し、SiO2−Al2O3複合酸化物ゾル9000gを得た。
Na2O/Al2O3=4.3
SiO2/Al2O3=9.1
H2O/Al2O3=3660
マトリックスとして前記SiO2−Al2O3複合酸化物ゾル9000gを攪拌しながら、前記ゲル状物水溶液1000gを加え30分室温で攪拌混合した。このようにして得られたゲル状反応混合物の組成は酸化物モル比で
Na2O/Al2O3=9.9
SiO2/Al2O3=12.5
H2O/Al2O3=2072
であった。
このNaY型ゼオライト(A)100gを純水1000gに分散させ、攪拌しながら濃度10重量%の硝酸水溶液でpHを5.5〜6.0に調整した。別途硝酸銀9.7gを純水1000gに溶解し、これをpH調整したNaY型ゼオライト(A)分散液を攪拌しながら添加した。添加後、スラリー温度を60℃に調整し、1時間攪拌した後、濾過、洗浄し、ついで、固形分濃度10.0重量%に調整し、5.8重量%のAgをイオン交換によって担持したAg−結晶性アルミノシリケートである消臭抗菌成分担持結晶性アルミノシリケート(Z-1)分散液を得た。
消臭抗菌成分担持結晶性アルミノシリケート(Z-1)について、組成、粒子径を求め、結果を表1に示した。
pH8.1、固形分濃度10重量%の消臭抗菌成分担持結晶性酸化チタン微粒子(T-1)分散液50gと、pH5.7、固形分濃度10重量%の消臭抗菌成分担持結晶性アルミノシリケート(Z-1)分散液100gを攪拌混合した後、pH6.8、70℃、3時間加熱攪拌を行い、さらに110℃、4時間のオートクレーブによる加熱処理を行い消臭抗菌性組成物(1)を得た。消臭抗菌性組成物(1)について、組成、粒子径を求め、結果を表1に示した。
消臭抗菌性組成物(1)について、抗菌性能および消臭性能を以下の方法および基準で評価し、結果を表1に示した。
抗菌性能評価用試料の調製
消臭抗菌性組成物(1)6gと水系アクリル系樹脂(日本純薬製;ジュリマーFC65、濃度40重量%)20gとを混合して、抗菌性コート剤を調製した。このコート剤1.0gを10cm×10cmのガラス板に厚さ10μmのバーコートを用いて塗布し、100℃で乾燥して塗膜を形成し、抗菌性能評価用試料(1)とした。
緑膿菌および大腸菌を生理食塩水中に懸濁させ、その30μlを抗菌性能評価用試料(1)のガラス面に滴下し、28℃で24時間放置後、生菌数を測定して次式(1)により死滅率を求めた。
死滅率(%)=100×(初期生菌数−24時間後の生菌数)/初期生菌数・・・(1)
5Lテトラパックに消臭抗菌性組成物(1)1gと、初期濃度100ppmのアンモニア試験臭3Lおよび初期濃度4ppmの硫化水素試験臭3Lを封入して2時間放置した後、検知管にて試験臭濃度を測定し、次式(2)により消臭率を求めた。測定結果を表1に示す。
消臭率(%)=100×(初期消臭濃度−2時間後の消臭濃度)/初期消臭濃度・・・(2)
実施例1において、消臭抗菌成分担持結晶性酸化チタン微粒子(T-1)分散液50gを80gに変えて用いた以外実施例1と同じ操作を行い消臭抗菌性組成物(2)を得た。消臭抗菌性組成物(2)について、組成、粒子径を求め、結果を表1に示した。また、抗菌性能および消臭性能を評価し、結果を表1に示した。
実施例1において、消臭抗菌成分担持結晶性酸化チタン微粒子(T-1)分散液50gを30gに変えて用いた以外実施例1と同じ操作を行い消臭抗菌性組成物(3)を得た。消臭抗菌性組成物(3)について、組成、粒子径を求め、結果を表1に示した。また、抗菌性能および消臭性能を評価し、結果を表1に示した。
実施例1において、硝酸銅Cu(N03 )2 ・3H2 Oの代わりに75.5gの硝酸亜鉛Zn(NO3 )2 ・6H2 Oを用いた以外は同様にして亜鉛担持結晶性酸化チタン微粒子(T-4)分散液からなる消臭抗菌成分担持結晶性酸化チタン微粒子(T-4)分散液を得た。消臭抗菌成分担持結晶性酸化チタン微粒子(T-4)中のZnの担持量は14.2重量%であった。また、消臭抗菌成分担持結晶性酸化チタン微粒子(T-4)の平均粒子径は18.0nmであった。また、X線回折によりアナタース型であった。
実施例1において、消臭抗菌成分担持結晶性酸化チタン微粒子(T-4)分散液を用いた以外は同様にして消臭抗菌性組成物(4)を得た。消臭抗菌性組成物(4)について、組成、粒子径を求め、結果を表1に示した。また、抗菌性能および消臭性能を評価し、結果を表1に示した。
酸化チタン微粒子(T-5)の調製
実施例1と同様にして、230℃で5時間水熱処理した結晶性の酸化チタン微粒子(T-1)分散液を調製した。
ついで、固形分として濃度を1.0重量%に調整した結晶性酸化チタン微粒子(T-1)分散液335gに、濃度40重量%のNaOH水溶液70gを、TiO2のモル数(TM)とアルカリ金属水酸化物のモル数(AM)とのモル比(AM)/(TM)が10となるように添加し、150℃で2時間水熱処理した。得られた粒子を純水にて充分洗浄した。このときのNa2O残存量は0.9重量%であった。
ついで陽イオン交換樹脂にてアルカリを低減し管状酸化チタン粒子(PT-1)を調製した。
得られた繊維状の酸化チタン微粒子(T-5)の平均径(D)は10.0nm、平均長さ(L)は66.8nm、アスペクト比(L)/(D)は6.7であった。また、X線回折によりアナタース型であった。
別途、62.22gの硝酸銅Cu(N03)2・3H2Oに水6160gを加えて、濃度1.0重量%の硝酸銅水溶液を調製した。
TiO2濃度を1重量%に調整した繊維状の酸化チタン微粒子(T-5)分散液10.0kgを調合タンクに採取し、これを攪拌しながら50℃に加温した。繊維状の酸化チタン微粒子(T-5)分散液のpHが9.0になるようにアンモニアを添加した。この分散液に前記硝酸銅水溶液をペリスターポンプで10g/minの速度で添加した。硝酸銅水溶液の添加で結晶性酸化チタン微粒子(T-5)分散液のpHが低下し始めたところで、陰イオン交換樹脂(三菱化学製)をpH8.5に維持するように少量ずつ添加し、全硝酸銅水溶液の添加が終了するまで、この操作を継続した。陰イオン交換樹脂の全使用量は310gであり、また、酸化チタン微粒子(T-5)分散液の最終pHは8.1であった。
消臭抗菌成分担持酸化チタン微粒子(T-5)の平均径(D)、平均長さ(L)およびアスペクト比(L)/(D)は繊維状の酸化チタン微粒子(T-5)と同じであった。また、X線回折によりアナタース型であった。
実施例1において、消臭抗菌成分担持結晶性酸化チタン微粒子(T-1)分散液50gの代わりに消臭抗菌成分担持酸化チタン微粒子(T-5)分散液50gを用いた以外は同様にして消臭抗菌性組成物(5)を得た。消臭抗菌性組成物(5)について、組成、粒子径を求め、結果を表1に示した。また、抗菌性能および消臭性能を評価し、結果を表1に示した。
62.22gの硝酸銅Cu(N03)2・3H2Oに水6160gを加えて、濃度1.0重量%の硝酸銅水溶液を調製した。また、別途、実施例1と同様にしてTiO2濃度が1重量%の結晶性酸化チタン微粒子(T-1)分散液を調製した。
調合タンクに1重量%のアンモニア水溶液2.0Kgを敷き水とし、これを攪拌しながら70℃に加温し、上記硝酸銅水溶液と結晶性酸化チタン微粒子(T-1)分散液10.0Kgとを同時添加した。添加終了後、この結晶性酸化チタン微粒子(T-1)分散液を限外濾過膜装置でTiO2 重量に対して200倍の水で洗浄し、ついで、オートクレーブで、110℃、3時間加熱処理を行った。
消臭抗菌成分担持結晶性酸化チタン微粒子(T-6)の平均粒子径は20.6nmであった。また、X線回折によりアナタース型であった。
実施例1において、消臭抗菌成分担持結晶性酸化チタン微粒子(T-1)分散液50gの代わりに消臭抗菌成分担持酸化チタン微粒子(T-6)分散液50gを用いた以外は同様にして消臭抗菌性組成物(6)を得た。消臭抗菌性組成物(6)について、組成、粒子径を求め、結果を表1に示した。また、抗菌性能および消臭性能を評価し、結果を表1に示した。
酸化チタン微粒子(T-7)分散液の調製
実施例1と同様に、塩化チタン水溶液を純水で希釈してTiO2として濃度5重量%の塩化チタン水溶液を調製した。この水溶液を、温度を5℃に調節した濃度15重量%のアンモニア水に添加して中和・加水分解した。塩化チタン水溶液添加後のpHは10.5であった。ついで、生成したゲルを濾過洗浄し、TiO2として濃度9重量%のオルソチタン酸のゲルを得た。
このオルソチタン酸のゲル100gを純水2900gに分散させた後、濃度35重量%の過酸化水素水800gを加え、攪拌しながら、85℃で3時間加熱し、ペルオキソチタン酸水溶液を調製した。得られたペルオキソチタン酸水溶液のTiO2として濃度は0.5重量%であった。ついで95℃で10時間加熱して酸化チタン微粒子(T-7)分散液を得た。
別途、62.22gの硝酸銅Cu(N03)2・3H2Oに水6160gを加えて、濃度1.0重量%の硝酸銅水溶液を調製した。
TiO2濃度を1重量%に調整した酸化チタン微粒子(T-7)分散液10.0kgを調合タンクに採取し、これを攪拌しながら50℃に加温した。酸化チタン微粒子(T-7)分散液のpHが9.0になるようにアンモニアを添加した。この酸化チタン微粒子(T-7)分散液に前記硝酸銅水溶液をペリスターポンプで10g/minの速度で添加した。硝酸銅水溶液の添加で酸化チタン微粒子(T-7)分散液のpHが低下し始めたところで、陰イオン交換樹脂(三菱化学製)をpH8.5に維持するように少量ずつ添加し、全硝酸銅水溶液の添加が終了するまで、この操作を継続した。陰イオン交換樹脂の全使用量は280gであり、また、酸化チタン微粒子(T-7)分散液の最終pHは8.3であった。
消臭抗菌成分担持酸化チタン微粒子(T-7)の平均粒子径は5.9nmであった。また、X線回折により実質的に無定型であった。
実施例1において、消臭抗菌成分担持結晶性酸化チタン微粒子(T-1)分散液50gの代わりに消臭抗菌成分担持酸化チタン微粒子(T-7)分散液50gを用いた以外は同様にして消臭抗菌性組成物(7)を得た。消臭抗菌性組成物(7)について、組成、粒子径を求め、結果を表1に示した。また、抗菌性能および消臭性能を評価し、結果を表1に示した。
(1)消臭抗菌成分担持酸化チタン微粒子の(T-8)の調製
実施例1と同様に、固形分濃度10重量%の銅を担持した酸化チタン微粒子(T-1)からなる消臭抗菌成分担持酸化チタン微粒子(T-1)分散液1000gを調製し、これらを120℃、13時間で乾燥を行った後、ミキサーで粉砕を行い消臭抗菌成分担持酸化チタン微粒子の(T-8)を得た。消臭抗菌成分担持酸化チタン微粒子(T-8)中のCuの担持量は、14.0重量%であった。
消臭抗菌成分担持酸化チタン微粒子(T-8)の平均粒子径は0.62μmであった。また、X線回折によりアナタース型であった。
実施例1と同様に、固形分濃度10重量%の銀を担持した結晶性アルミノシリケートからなる消臭抗菌成分担持結晶性アルミノシリケート(Z-1)分散液1000gを調製し、これらを120℃、13時間で乾燥を行った後、ミキサーで粉砕を行い消臭抗菌成分担持結晶性アルミノシリケート(Z-8)を得た。消臭抗菌成分担持結晶性アルミノシリケート(Z-8)中のAgの担持量は、5.3重量%であった。消臭抗菌成分担持結晶性アルミノシリケート(Z-8)の平均粒子径は1.5μmであった。
消臭抗菌成分担持酸化チタン微粒子(T-8)25gと消臭抗菌成分担持結晶性アルミノシリケート(Z-8)50gを混合し、ついで固形分濃度10重量%になるように水675gを加えミキサーで分散させて分散液として消臭抗菌性組成物(8)を得た。消臭抗菌性組成物(8)について、組成、粒子径を求め、結果を表1に示した。また、抗菌性能および消臭性能を評価し、結果を表1に示した。
実施例1と同様にして調製した固形分濃度10重量%の消臭抗菌成分担持結晶性酸化チタン微粒子(T-1)分散液を消臭抗菌性組成物(R1)として用いた。抗菌性能および消臭性能を評価し、結果を表1に示した。
実施例6と同様にして調製した固形分濃度10重量%の消臭抗菌成分担持結晶性酸化チタン微粒子(T-6)分散液を消臭抗菌性組成物(R2)として用いた。抗菌性能および消臭性能を評価し、結果を表1に示した。
実施例1と同様にして調製した固形分濃度10重量%の消臭抗菌成分担持結晶性アルミノシリケート(Z-1)分散液を消臭抗菌性組成物(R3)として用いた。抗菌性能および消臭性能を評価し、結果を表1に示した。
(1)実施例1で調製したゼオライト(NaY型ゼオライト(A):平均粒子径0.54μm)5.1gと、(2)シリカゾル(触媒化成工業(株)製:SI-30)を乾燥し、粉砕して得た酸化珪素(平均粒子径0.5μm)3.0gと、(3)実施例1と同様にして調製した酸化チタン微粒子分散液を乾燥し、粉砕して得た酸化チタン0.9gと、(4)塩化マンガンを加熱分解し、粉砕して得た酸化マンガン粉体0.9gと、(5)硝酸銀を加熱分解して得た酸化銀粉体0.1gと、を混合しこれに純水18gを加え、充分混合した後、乾燥し、ついで860℃で3時間焼成し、ついで粉砕して平均粒子径約3μmの消臭抗菌性組成物(R4)を得た。このときの各成分の混合比はゼオライト51重量%、酸化珪素30重量%、酸化チタン9重量%、酸化マンガン9重量%、酸化銀1重量%である。消臭抗菌性組成物(R4)について抗菌性能および消臭性能を評価し、結果を表1に示した。
Claims (6)
- 銀、銅、亜鉛、錫、コバルト、ニッケル、マンガンから選ばれる1種または2種以上の元素が担持された酸化チタン微粒子が、銀、銅、亜鉛、錫、コバルト、ニッケル、マンガンから選ばれる1種または2種以上の金属および/または金属イオンを含む結晶性アルミノシリケート粒子の外表面に担持されてなる消臭抗菌性組成物。
- 前記消臭抗菌性組成物中の酸化チタン微粒子の割合が酸化物として10〜50重量%の範囲にある請求項1に記載の消臭抗菌性組成物。
- 前記結晶性アルミノシリケートがZSM−5型ゼオライト、モルデナイト型ゼオライト、フォージャサイト型ゼオライト、βゼオライトから選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の消臭抗菌性組成物。
- 前記結晶性アルミノシリケート粒子中の前記金属および/または金属イオン成分の含有量が酸化物として0.1〜25重量%の範囲にある請求項1〜3のいずれかに記載の消臭抗菌性組成物。
- 前記酸化チタンがアナタース型酸化チタンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の消臭抗菌性組成物。
- 消臭抗菌成分を含む結晶性アルミノシリケート粒子分散液と消臭抗菌成分を含む酸化チタン微粒子分散液とを混合し、該混合分散液をpH4〜10の範囲、温度100〜150℃の範囲で水熱処理することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の消臭抗菌性組成物の製造方法。
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