JP5357779B2 - 多重修飾されたゼラチン誘導体およびその架橋材料 - Google Patents
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Description
本発明が解決しようとする第二の課題は、多重修飾されたゼラチン誘導体から構成される新規な架橋材料を提供することである。
R1はアルキレン基またはアミド結合を一つ含む連結基であり、
R2はアルキル基またはアリール基であり、
R3はアルキレン基または置換アルキレン基であり、
R4はカルボキシル基またはカルボキシル基の塩である。
(1)ゼラチンを温水に溶かして水溶液(通常約30℃)とし、溶液のpH値を弱アルカリ性(通常8〜10)に調節してから、酸無水物を加えて一定時間攪拌し反応させると同時に、適量のアルカリ溶液(例えば水酸化ナトリウム)を断続的に加えて、溶液を弱アルカリ性に保持する。最後に反応溶液を透析精製し、冷凍乾燥して中間生成物が得られる。
(2)中間生成物を温水に溶かして水溶液とするか、または上述した未精製の中間生成物溶液(通常約30℃)をそのまま用いて、溶液のpH値を弱酸性(通常4.75)に調節してから、規定量のジチオジヒドラジドを加えて、攪拌溶解する。その後、規定量の1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩を加えると同時に、適量の酸溶液(例えば塩酸)を断続的に加えて、反応溶液のpH値を4.75に保持する。最後に、弱アルカリ性条件下(通常pH値は8〜10)でヒドロキシルチオール、ジチオスレイトールまたは水酸化ホウ素ナトリウム等の還元剤を加えて、ジスルフィド結合を還元してフリーチオール基とする。酸性条件下で透析精製を行って不純物を除去し、冷凍乾燥すれば、一般式(V)で表される本発明の多重修飾されたゼラチン誘導体が得られる。用いられる酸無水物(英語ではdiacid)には、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水ブチル酸、無水吉草酸、無水へキサン酸、無水ヘプタン酸、無水オクサン酸物が含まれ、用いられるジチオジヒドラジドは前記のとおりである。
(1)ゼラチンを温水に溶かして水溶液(通常約30℃)とし、溶液のpH値を弱酸性(通常4.75)に調節してから、規定量のジチオジヒドラジドを加えて攪拌溶解する。その後、規定量の1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩加えると同時に、適量の酸溶液(例えば塩酸)を断続的に加えて、反応溶液のpH値を4.75に保持する。最後に、弱アルカリ性条件下(通常pH値は8〜10)でヒドロキシルチオール、ジチオスレイトールまたは水酸化ホウ素ナトリウム等の還元剤を加えて、ジスルフィド結合を還元してフリーチオール基とする。酸性条件下で透析精製を行って不純物を除去し、冷凍乾燥すれば、中間生成物が得られる。
(2)不活性ガス(例えば窒素ガス等)の雰囲気下で、中間生成物を温水に溶かして水溶液(通常約30℃)とし、溶液のpH値を弱アルカリ性(通常8〜10)に調節してから、規定量の酸二無水物を加えて、一定時間攪拌し反応させる。同時に、適量のアルカリ溶液(例えば水酸化ナトリウム)を断続的に加えて、溶液を弱アルカリ性に保持する。最後に酸性条件下で反応溶液を透析精製し、冷凍乾燥すれば、一般式(VI)で表される本発明の多重修飾されたゼラチン誘導体が得られる。用いられる酸二無水物には、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水アジピン酸等が含まれ、用いられるジチオジヒドラジドは前記のとおりである。
(1)ゼラチンを温水に溶かして水溶液(通常約30℃)とし、溶液のpH値を弱アルカリ性(通常8〜10)に調節してから、酸二無水物を加えて一定時間攪拌し反応させると同時に、適量のアルカリ溶液(例えば水酸化ナトリウム)を断続的に加えて、溶液を弱アルカリ性に保持する。最後に反応溶液を透析精製し、冷凍乾燥すれば中間生成物が得られる。
(2)中間生成物を温水に溶かして水溶液とするか、または上述した未精製の中間生成物溶液(通常約30℃)をそのまま用いて、溶液のpH値を弱酸性(通常4.75)に調節してから、規定量のジチオジヒドラジドを加えて、攪拌溶解する。その後、規定量の1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩を加えると同時に、適量の酸溶液(例えば塩酸)を断続的に加えて、反応溶液のpH値を4.75に保持する。最後に、弱アルカリ性条件下(通常pH値は8〜10)でヒドロキシルチオール、ジチオスレイトールまたは水酸化ホウ素ナトリウム等の還元剤を加えて、ジスルフィド結合を還元してフリーチオール基とする。酸性条件下で透析精製を行って不純物を除去し、冷凍乾燥すれば、生成物が得られる。反応系中に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩の量が多すぎると、すべてのカルボキシル基がチオール化されて、生成物は本発明の一般式(VII)で表される多重修飾されたゼラチン誘導体となる。反応系中に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩の使用量が少ないと、カルボキシル基は部分的にチオール化されて、生成物は一般式(X)で表される本発明の多重修飾されたゼラチン誘導体となる。用いられる酸二無水物には、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水アジピン酸等が含まれ、用いられるジチオジヒドラジドは前記のとおりである。
(1)チオール基と活性化不飽和二重結合(active unsaturated double bond)の付加反応(この反応に属する官能基には、マレイミド、ビニルスルフォン、α,β不飽和アクリル酸エステル、α,β不飽和メタクリル酸エステル等が含まれる)
(2)チオール基と活性アルキロゲン(alkylogen)との置換反応(この反応に属する官能基には、ヨードプロピオン酸エステル、ブロモプロピオン酸エステル、クロロプロピオン酸エステル、ヨードプロピオンアミド、ブロモプロピオンアミド、クロロプロピオンアミド、ジチオピリジン等が含まれる)
(3)チオエステル化反応(この反応の官能基には、各種カルボン酸の活性化エステル、例えばN−ヒドロキシルスクシンイミド活性化エステル等が含まれる)
アセチル化およびチオール化したゼラチン誘導体(本発明の一般式(V)で表される本発明の多重修飾されたゼラチン誘導体、式中、R1=−CH2CH2−、R2=−CH3)の合成および特性
100mlの蒸留水(約30℃)に、ゼラチン(B型、牛皮由来、米国Sigma社)を1グラム溶解し、澄んだ透明溶液を得た。1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を用いて、溶液のpH値を約9.5に調節した後、マグネティックスターラーを用いて攪拌しながら分析用純度(analytical pure)の無水酢酸を0.05g加え、1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液適量を断続的に加えて、溶液のpH値を弱アルカリ性(通常8.0〜9.5)に保持した。約30℃で1時間攪拌を行い反応させた。その後、上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Fisher社)に入れ、蒸留水を用いて透析し、ゲルバーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体(アセチル化したゼラチン)を約0.8g得た。
蒸留水50ml(約30℃)に、上記アセチル化したゼラチンを0.5g溶解した。上記溶液中にジチオジプロピオン酸ヒドラジド(ShuらがBiomacromolecules,3,1304,2002に開示した方法により調製されたもの)を0.3g加えて、攪拌し溶解した。その後、0.1mol/Lの塩酸を用いて溶液のpH値を4.75に調節し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(米国Aldrich社)を0.25g加えて、マグネティックスターラーを用いて攪拌した。上記溶液中には、0.1mol/Lの塩酸適量を断続的に加えて、溶液のpH値を4.75に保持した。マグネティックスターラーを用いて攪拌し2時間反応させた後、ジチオスレイトール(米国Diagnostic chemical社)を2.5gと、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を加えて攪拌し、溶液のpH値を8.5に調節した。そして、室温下でマグネティックスターラーを用いて攪拌し24時間反応させた後、上記溶液中に6mol/Lの塩酸をpH値が約3.0になるまで加えた。上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Fisher社)に入れ、0.001mol/Lの塩酸を10Lと、0.3mol/Lの塩化ナトリウムの溶液を用いて5日間透析し、8時間毎に透析液を交換した。その後、再び0.001mol/Lの塩酸溶液を10L用いて3日間透析し、GPC検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体を約0.35g得た。
アセチル化およびチオール化したゼラチン誘導体の化学構造は下記のとおりである。
カプロイル化およびチオール化したゼラチン誘導体(本発明の一般式(V)で表されるゼラチン誘導体、式中、R1=−CH2CH2−、R2=−CH2CH2CH2CH2CH3)の合成および特性
蒸留水100ml(約30℃)にゼラチン(A型、豚皮由来、米国Sigma社)を1グラム溶解し、澄んだ透明溶液を得た。1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を用いて、溶液のpH値を約9.5に調節した後、マグネティックスターラーを用いて攪拌しながら分析用純度(analytical pure)の無水吉草酸を0.1g加え、1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液適量を断続的に加えて、溶液のpH値を弱アルカリ性(通常8.0〜9.5)に保持した。約30℃で1時間攪拌を行い反応させた。その後、上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Fisher社)に入れ、蒸留水を用いて透析し、ゲルバーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体(カプロイル化したゼラチン)を約0.8g得た。
50mlの蒸留水(約30℃)に、上記カプロイル化したゼラチンを0.5g溶解した。上記溶液中にジチオジプロピオン酸ヒドラジド(ShuらがBiomacromolecules,3,1304,2002に開示した方法により調製されたもの)を0.3g加えて、攪拌し溶解した。その後、0.1mol/Lの塩酸を用いて溶液のpH値を4.75に調節し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(米国Aldrich社)を0.25g加えて、マグネティックスターラーを用いて攪拌した。上記溶液中には、0.1mol/Lの塩酸適量を断続的に加えて、溶液のpH値を4.75に保持した。マグネティックスターラーを用いて攪拌し2時間反応させた後、ジチオスレイトール(米国Diagnostic Chemical社)を2.5gと、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を加えて攪拌し、溶液のpH値を8.5に調節した。そして、室温下でマグネティックスターラーを用いて攪拌し24時間反応させた後、上記溶液中に6mol/Lの塩酸をpH値が約3.0になるまで加えた。上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Fisher社)に入れ、10Lの0.001mol/Lの塩酸と0.3mol/Lの塩化ナトリウムの溶液を用いて5日間透析し、8時間毎に透析液を交換した。その後、再び0.001mol/Lの塩酸溶液を10L用いて3日間透析し、GPC検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体を約0.37g得た。
カプロイル化およびチオール化したゼラチン誘導体の化学構造は下記のとおりである。
ブチリル化およびチオール化したゼラチン誘導体の合成および特性
(本発明の一般式(V)で表される多重修飾されたゼラチン誘導体であって、式中R1は下記一般式(C)化学構造を有し、R2は−CH2CH2CH3である)
蒸留水100ml(約30℃)にゼラチン(B型、牛皮由来、米国Sigma社)を1グラム溶解し、澄んだ透明溶液を得た。1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を用いて、溶液のpH値を約9.5に調節した後、マグネティックスターラーを用いて攪拌しながら分析用純度(analytical pure)の無水酪酸を0.08g加え、1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液適量を断続的に加えて、溶液のpH値を弱アルカリ性(通常8.0〜9.5)に保持した。約30℃で1時間攪拌を行い反応させた。その後、上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Fisher社)に入れ、蒸留水を用いて透析し、ゲルバーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体(ブチリル化したゼラチン)を約0.75g得た。
50mlの蒸留水(約30℃)に、上記ブチリル化したゼラチンを0.5g溶解した。上記溶液中にジコハク酸ジアシルシスタミノジヒドラジド(本出願人による特許出願(「ジヒドラジド化合物およびその調製方法と用途」中国出願番号200610118715.2)に開示された方法で調製されたもの)を0.4g加えて、攪拌し溶解した。その後、0.1mol/Lの塩酸を用いて溶液のpH値を4.75に調節し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(米国Aldrich社)を0.25g加えて、マグネティックスターラーを用いて攪拌した。上記溶液中には、0.1mol/Lの塩酸適量を断続的に加えて、溶液のpH値を4.75に保持した。マグネティックスターラーを用いて攪拌し2時間反応させた後、ジチオスレイトール(米国Diagnostic Chemical社)を3.0gと、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を加えて攪拌し、溶液のpH値を8.5に調節した。そして、室温下でマグネティックスターラーを用いて攪拌し24時間反応させた後、上記溶液中に6mol/Lの塩酸をpH値が約3.0になるまで加えた。上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Fisher社)に入れ、10Lの0.001mol/Lの塩酸と0.3mol/Lの塩化ナトリウムの溶液を用いて5日間透析し、8時間毎に透析液を交換した。その後、再び0.001mol/Lの塩酸溶液を10L用いて3日間透析し、GPC検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体を約0.31g得た。
ブチリル化およびチオール化したゼラチン誘導体の化学構造は下記のとおりである。
蒸留水100ml(約30℃)に、ゼラチン(A型、豚皮由来、米国Sigma社)を1グラム溶解し、澄んだ透明溶液を得た。1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を用いて、溶液のpH値を約9.5に調節した後、マグネティックスターラーを用いて攪拌しながら無水酢酸(分析用純度)を0.08g加え、1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液適量を断続的に加えて、溶液のpH値を弱アルカリ性(通常8.0〜9.5)に保持した。約30℃で1時間攪拌を行い反応させた。その後、上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Fisher社)に入れ、蒸留水を用いて透析し、ゲルバーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体(アセチル化したゼラチン)を約0.8g得た。
50mlの蒸留水(約30℃)に、上記アセチル化したゼラチンを0.5g溶解した。上記溶液中にジチオジプロピオン酸ジアシルグリシンジヒドラジド(本出願人による特許出願(「ジヒドラジド化合物およびその調製方法と用途」出願番号200610118715.2)に開示された方法で調製されたもの)を0.5g加えて、攪拌し溶解した。その後、0.1mol/Lの塩酸を用いて溶液のpH値を4.75に調節し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(米国Aldrich社)を0.3g加えて、マグネティックスターラーを用いて攪拌した。上記溶液中には、0.1mol/Lの塩酸適量を断続的に加えて、溶液のpH値を4.75に保持した。マグネティックスターラーを用いて攪拌し2時間反応させた後、ジチオスレイトール(米国Diagnostic Chemical社)を3.0gと、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を加えて攪拌し、溶液のpH値を8.5に調節した。そして、室温下でマグネティックスターラーを用いて攪拌し24時間反応させた後、上記溶液中に6mol/Lの塩酸をpH値が約3.0になるまで加えた。上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Fisher社)に入れ、10Lの0.001mol/Lの塩酸と0.3mol/Lの塩化ナトリウムの溶液を用いて5日間透析し、8時間毎に透析液を交換した。その後、再び0.001mol/Lの塩酸溶液を10L用いて3日間透析し、GPC検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体を約0.3g得た。
アセチル化およびチオール化したゼラチン誘導体の化学構造は下記のとおりである。
スクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体(本発明の一般式(VI)で表されるゼラチン誘導体、式中、R1=−CH2CH2−、R3=−CH2CH2−、R4=−COOH)の合成および特性
蒸留水200ml(約30℃)に、ゼラチン(B型、牛皮由来、米国Sigma社)を2グラム溶解した。上記溶液中にジチオジプロピオン酸ヒドラジド(ShuらがBiomacromolecules,3,1304,2002に開示した方法により調製されたもの)を1.2g加えて、攪拌し溶解した。その後、0.1mol/Lの塩酸を用いて溶液のpH値を4.75に調節し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(米国Aldrich社)を0.5g加えて、マグネティックスターラーを用いて攪拌した。上記溶液中には、0.1mol/Lの塩酸適量を断続的に加えて、溶液のpH値を4.75に保持した。マグネティックスターラーを用いて攪拌し2時間反応させた後、ジチオスレイトール(米国Diagnostic Chemical社)を6.0gと、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を加えて攪拌し、溶液のpH値を8.5に調節した。そして、室温下でマグネティックスターラーを用いて攪拌し24時間反応させた後、上記溶液中に6mol/Lの塩酸をpH値が約3.0になるまで加えた。上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Fisher社)に入れ、10Lの0.001mol/Lの塩酸と0.3mol/Lの塩化ナトリウムの溶液を用いて5日間透析し、8時間毎に透析液を交換した。その後、再び0.001mol/Lの塩酸溶液を10L用いて3日間透析し、GPC検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体(チオール化したゼラチン)を約1.3g得た。
不活性ガス(窒素ガス)雰囲気下で、蒸留水100ml(約30℃)に上記チオール化したゼラチンを1グラム溶解し、澄んだ透明溶液を得た。1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を用いて、溶液のpH値を約9.0に調節した後、マグネティックスターラーを用いて攪拌しながら分析用純度(analytical pure)の無水コハク酸を0.5g加え、適量の1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を断続的に加えて、溶液のpH値を弱アルカリ性(通常8.0〜9.5)に保持した。約30℃で20分間攪拌を行い反応させた。6mol/Lの塩酸を加え、上記溶液のpH値を約3.0に調節した。上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Sigma社)に入れ、10Lの0.001mol/Lの塩酸と0.3mol/Lの塩化ナトリウムの溶液を用いて5日間透析し、8時間毎に透析液を交換した。その後、再び0.001mol/Lの塩酸溶液を10L用いて3日間透析し、GPC検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体(スクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体)を約0.7g得た。
スクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体の化学構造は下記のとおりである。
スクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体(本発明の一般式(VII)で表されるゼラチン誘導体、式中、R1=−CH2CH2−、R3=−CH2CH2−)の合成および特性
蒸留水100ml(約30℃)に、ゼラチン(B型、豚皮由来、米国Sigma社)を1グラム溶解し、澄んだ透明溶液を得た。1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を用いて、溶液のpH値を約9.5に調節した後、マグネティックスターラーを用いて攪拌しながら分析用純度(analytical pure)の無水コハク酸を0.05g加え、1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液適量を断続的に加えて、溶液のpH値を弱アルカリ性(通常8.0〜9.5)に保持した。約30℃で1時間攪拌を行い反応させた。その後、上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Fisher社)に入れ、蒸留水を用いて透析し、ゲルバーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体(スクシニルカルボキシ化したゼラチン)を約0.7g得た。
蒸留水50ml(約30℃)に、上記スクシニルカルボキシ化したゼラチンを0.5g溶解した。上記溶液中にジチオジプロピオン酸ヒドラジド(ShuらがBiomacromolecules,3,1304,2002に開示した方法により調製されたもの)を1.2g加えて、攪拌し溶解した。その後、0.1mol/Lの塩酸を用いて溶液のpH値を4.75に調節し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(米国Aldrich社)を0.75g加えて、マグネティックスターラーを用いて攪拌した。上記溶液中には、0.1mol/Lの塩酸適量を断続的に加えて、溶液のpH値を4.75に保持した。マグネティックスターラーを用いて攪拌し2時間反応させた後、ジチオスレイトール(米国Diagnostic Chemical社)を5gと、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を加えて攪拌し、溶液のpH値を8.5に調節した。そして、室温下でマグネティックスターラーを用いて攪拌し24時間反応させた後、上記溶液中に6mol/Lの塩酸をpH値が約3.0になるまで加えた。上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Sigma社)に入れ、10Lの0.001mol/Lの塩酸と0.3mol/Lの塩化ナトリウムの溶液を用いて5日間透析し、8時間毎に透析液を交換した。その後、再び0.001mol/Lの塩酸溶液を10L用いて3日間透析し、GPC検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体を約0.33g得た。
スクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体の化学構造は下記のとおりである。
アセチル化、スクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体(本発明の一般式(VIII)で表されるゼラチン誘導体、式中、R1=−CH2CH2−、R2=−CH3、R3=−CH2CH2−、R4=−COOH)の合成および特性
蒸留水200ml(約30℃)に、ゼラチン(B型、牛皮由来、米国Sigma社)を2グラム溶解した。上記溶液中にジチオジプロピオン酸ヒドラジド(ShuらがBiomacromolecules,3,1304,2002に開示した方法により調製されたもの)を1.2g加えて、攪拌し溶解した。その後、0.1mol/Lの塩酸を用いて溶液のpH値を4.75に調節し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(米国Aldrich社)を0.5g加えて、マグネティックスターラーを用いて攪拌した。上記溶液中には、0.1mol/Lの塩酸適量を断続的に加えて、溶液のpH値を4.75に保持した。マグネティックスターラーを用いて攪拌し2時間反応させた後、ジチオスレイトール(米国Diagnostic Chemical社)を6gと、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を加えて攪拌し、溶液のpH値を8.5に調節した。そして、室温下でマグネティックスターラーを用いて攪拌し24時間反応させた後、上記溶液中に6mol/Lの塩酸をpH値が約3.0になるまで加えた。上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Sigma社)に入れ、10Lの0.001mol/Lの塩酸と0.3mol/Lの塩化ナトリウムの溶液を用いて5日間透析し、8時間毎に透析液を交換した。その後、再び0.001mol/Lの塩酸溶液を10L用いて3日間透析し、GPC検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体(チオール化したゼラチン)を約1.3g得た。
不活性ガス(窒素ガス)雰囲気下で、蒸留水(約30℃)100mlに上記チオール化したゼラチンを1グラム溶解し、澄んだ透明溶液を得た。1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を用いて、溶液のpH値を約9.0に調節した後、マグネティックスターラーを用いて攪拌しながら分析用純度(analytical pure)の無水コハク酸を0.5gと、無水酢酸(分析用純度)を0.15g加え、適量の1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を断続的に加えて、溶液のpH値を弱アルカリ性(通常8.0〜9.5)に保持した。約30℃で20分間攪拌を行い反応させた。6mol/Lの塩酸を加え、上記溶液のpH値を約3.0に調節した。上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Sigma社)に入れ、10Lの0.001mol/Lの塩酸と0.3mol/Lの塩化ナトリウムの溶液を用いて5日間透析し、8時間毎に透析液を交換した。その後、再び0.001mol/Lの塩酸溶液を10L用いて3日間透析し、GPC検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体(アセチル化、スクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体)を約0.7g得た。
アセチル化、スクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体の化学構造は下記のとおりである。
アセチル化、スクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体(本発明の一般式(IX)で表されるゼラチン誘導体、式中、R1=−CH2CH2−、R2=−CH3、R3=−CH2CH2−)の合成および特性
蒸留水100ml(約30℃)に、ゼラチン(B型、豚皮由来、米国Sigma社)を2グラム溶解し、澄んだ透明溶液を得た。1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を用いて、溶液のpH値を約9.5に調節した後、マグネティックスターラーを用いて攪拌しながら分析用純度(analytical pure)の無水酢酸を0.02g加え、1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液適量を断続的に加えて、溶液のpH値を弱アルカリ性(通常8.0〜9.5)に保持した。約30℃で1時間攪拌を行い反応させた。その後、上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Fisher社)に入れ、蒸留水を用いて透析し、ゲルバーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体(アセチル化したゼラチン)を約1.6g得た。
蒸留水100ml(約30℃)に、上記アセチル化したゼラチンを1g溶解し、澄んだ透明溶液を得た。1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を用いて、溶液のpH値を約9.5に調節した後、マグネティックスターラーを用いて攪拌しながら無水コハク酸(分析用純度)を0.02g加え、1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液適量を断続的に加えて、溶液のpH値を弱アルカリ性(通常8.0〜9.5)に保持した。約30℃で1時間攪拌を行い反応させた。その後、上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Fisher社)に入れ、蒸留水を用いて透析し、ゲルバーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体(スクシニルカルボキシ化アセチル化したゼラチン)を約0.7g得た。
蒸留水50ml(約30℃)に、上記スクシニルカルボキシ化およびアセチル化したゼラチンを0.5g溶解した。上記溶液中にジチオジプロピオン酸ヒドラジド(ShuらがBiomacromolecules,3,1304,2002に開示した方法により調製されたもの)を1.2g加えて、攪拌し溶解した。その後、0.1mol/Lの塩酸を用いて溶液のpH値を4.75に調節し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(米国Aldrich社)を0.75g加えて、マグネティックスターラーを用いて攪拌した。上記溶液中には、0.1mol/Lの塩酸適量を断続的に加えて、溶液のpH値を4.75に保持した。マグネティックスターラーを用いて攪拌し2時間反応させた後、ジチオスレイトール(米国Diagnostic Chemical社)を5gと、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を加えて攪拌し、溶液のpH値を8.5に調節した。そして、室温下でマグネティックスターラーを用いて攪拌し24時間反応させた後、上記溶液中に6mol/Lの塩酸をpH値が約3.0になるまで加えた。上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Sigma社)に入れ、10Lの0.001mol/Lの塩酸と0.3mol/Lの塩化ナトリウムの溶液を用いて5日間透析し、8時間毎に透析液を交換した。その後、再び0.001mol/Lの塩酸溶液を10L用いて3日間透析し、GPC検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体を約0.33g得た。
アセチル化、スクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体の化学構造は下記のとおりである。
スクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体(本発明の一般式(X)で表されるゼラチン誘導体、式中、R1=−CH2CH2−、R3=−CH2CH2−)の合成および特性
蒸留水100ml(約30℃)に、ゼラチン(B型、豚皮由来、米国Sigma社)を1グラム溶解し、澄んだ透明溶液を得た。1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を用いて、溶液のpH値を約9.5に調節した後、マグネティックスターラーを用いて攪拌しながら分析用純度(analytical pure)の無水コハク酸を0.05g加え、1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液適量を断続的に加えて、溶液のpH値を弱アルカリ性(通常8.0〜9.5)に保持した。約30℃で1時間攪拌を行い反応させた。その後、上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Fisher社)に入れ、蒸留水を用いて透析し、ゲルバーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体(スクシニルカルボキシ化したゼラチン)を約0.7g得た。
蒸留水50ml(約30℃)に、上記スクシニルカルボキシ化したゼラチンを0.5g溶解した。上記溶液中にジチオジプロピオン酸ヒドラジド(ShuらがBiomacromolecules,3,1304,2002に開示した方法により調製されたもの)を0.3g加えて、攪拌し溶解した。その後、0.1mol/Lの塩酸を用いて溶液のpH値を4.75に調節し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(米国Aldrich社)を0.25g加えて、マグネティックスターラーを用いて攪拌した。上記溶液中には、0.1mol/Lの塩酸適量を断続的に加えて、溶液のpH値を4.75に保持した。マグネティックスターラーを用いて攪拌し2時間反応させた後、ジチオスレイトール(米国Diagnostic Chemical社)を2.5gと、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を加えて攪拌し、溶液のpH値を8.5に調節した。そして、室温下でマグネティックスターラーを用いて攪拌し24時間反応させた後、上記溶液中に6mol/Lの塩酸をpH値が約3.0になるまで加えた。上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Sigma社)に入れ、10Lの0.001mol/Lの塩酸と0.3mol/Lの塩化ナトリウムの溶液を用いて5日間透析し、8時間毎に透析液を交換した。その後、再び0.001mol/Lの塩酸溶液を10L用いて3日間透析し、GPC検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体を約0.33g得た。
スクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体の化学構造は下記のとおりである。
スクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体(本発明の一般式(X)で表されるゼラチン誘導体であって、式中R1は下記一般式(E)化学構造を有し、R3は−CH2CH2−である)
蒸留水100ml(約30℃)に、ゼラチン(B型、豚皮由来、米国Sigma社)を1グラム溶解し、澄んだ透明溶液を得た。1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を用いて、溶液のpH値を約9.5に調節した後、マグネティックスターラーを用いて攪拌しながら分析用純度(analytical pure)の無水コハク酸を0.05g加え、1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液適量を断続的に加えて、溶液のpH値を弱アルカリ性(通常8.0〜9.5)に保持した。約30℃で1時間攪拌を行い反応させた。その後、上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Fisher社)に入れ、蒸留水を用いて透析し、ゲルバーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体(スクシニルカルボキシ化したゼラチン)を約0.7g得た。
蒸留水50ml(約30℃)に、上記スクシニルカルボキシ化したゼラチンを0.5g溶解した。上記溶液中にジコハク酸ジアシルシスタミノジヒドラジド(本出願人による特許出願(「ジヒドラジド化合物およびその調製方法と用途」出願番号200610118715.2)に開示された方法で調製されたもの)を0.5g加えて、攪拌し溶解した。その後、0.1mol/Lの塩酸を用いて溶液のpH値を4.75に調節し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(米国Aldrich社)を0.25g加えて、マグネティックスターラーを用いて攪拌した。上記溶液中には、0.1mol/Lの塩酸適量を断続的に加えて、溶液のpH値を4.75に保持した。マグネティックスターラーを用いて攪拌し2時間反応させた後、ジチオスレイトール(米国Diagnostic Chemical社)を3.0gと、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を加えて攪拌し、溶液のpH値を8.5に調節した。そして、室温下でマグネティックスターラーを用いて攪拌し24時間反応させた後、上記溶液中に6mol/Lの塩酸をpH値が約3.0になるまで加えた。上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Sigma社)に入れ、10Lの0.001mol/Lの塩酸と0.3mol/Lの塩化ナトリウムの溶液を用いて5日間透析し、8時間毎に透析液を交換した。その後、再び0.001mol/Lの塩酸溶液を10L用いて3日間透析し、GPC検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体を約0.33g得た。
スクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体の化学構造は下記のとおりである。
スクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体(本発明の一般式(XI)で表されるゼラチン誘導体、式中、R1=−CH2CH2−、R2=−CH3、R3=−CH2CH2−)の合成および特性
蒸留水100ml(約30℃)に、ゼラチン(B型、豚皮由来、米国Sigma社)を2グラム溶解し、澄んだ透明溶液を得た。1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を用いて、溶液のpH値を約9.5に調節した後、マグネティックスターラーを用いて攪拌しながら分析用純度(analytical pure)の無水酢酸を0.02g加え、1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液適量を断続的に加えて、溶液のpH値を弱アルカリ性(通常8.0〜9.5)に保持した。約30℃で1時間攪拌を行い反応させた。その後、上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Fisher社)に入れ、蒸留水を用いて透析し、ゲルバーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体(アセチル化したゼラチン)を約1.6g得た。
蒸留水100ml(約30℃)に、上記アセチル化したゼラチンを1g溶解した。1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を用いて、溶液のpH値を約9.5に調節した後、マグネティックスターラーを用いて攪拌しながら分析用純度(analytical pure)の無水コハク酸を0.02g加え、1.0mol/Lの水酸化ナトリウム溶液適量を断続的に加えて、溶液のpH値を弱アルカリ性(通常8.0〜9.5)に保持した。約30℃で1時間攪拌を行い反応させた。その後、上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Fisher社)に入れ、蒸留水を用いて透析し、ゲルバーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体(スクシニルカルボキシ化アセチル化したゼラチン)を約0.7g得た。
蒸留水50ml(約30℃)に、上記スクシニルカルボキシ化およびアセチル化したゼラチンを0.5g溶解した。上記溶液中にジチオジプロピオン酸ヒドラジド(ShuらがBiomacromolecules,3,1304,2002に開示した方法により調製されたもの)を0.3g加えて、攪拌し溶解した。その後、0.1mol/Lの塩酸を用いて溶液のpH値を4.75に調節し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(米国Aldrich社)を0.25g加えて、マグネティックスターラーを用いて攪拌した。上記溶液中には、0.1mol/Lの塩酸適量を断続的に加えて、溶液のpH値を4.75に保持した。マグネティックスターラーを用いて攪拌し2時間反応させた後、ジチオスレイトール(米国Diagnostic Chemical社)を2.5gと、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を加えて攪拌し、溶液のpH値を8.5に調節した。そして、室温下でマグネティックスターラーを用いて攪拌し24時間反応させた後、上記溶液中に6mol/Lの塩酸をpH値が約3.0になるまで加えた。上記溶液を透析チューブ(分画分子量:3500、米国Sigma社)に入れ、10Lの0.001mol/Lの塩酸と0.3mol/Lの塩化ナトリウムの溶液を用いて5日間透析し、8時間毎に透析液を交換した。その後、再び0.001mol/Lの塩酸溶液を10L用いて3日間透析し、GPC検出(移動相は純水、紫外線波長210nmで吸光検出)で低分子不純物溶出ピークが観察されなくなるまで、8時間毎に透析液を交換した。最後に透析チューブ内の溶液を集め、冷凍乾燥して白色綿状固体を約0.33g得た。
スクシニルカルボキシ化、アセチル化およびチオール化したゼラチン誘導体の化学構造は下記のとおりである。
多重修飾されたゼラチン誘導体を架橋したヒドロゲルの調製
1、多重修飾されたゼラチン誘導体をポリエチレングリコールジビニルスルフォンで架橋するヒドロゲルの調製
0.1mol/Lのリン酸塩バッファ溶液(pH7.0)10mlに、実施例1で調製したアセチル化およびチオール化したゼラチン誘導体を0.3g溶解し、澄んだ透明溶液を得た後、上記溶液中に0.1mol/Lの水酸化ナトリウムをpH7.4になるまで適量加えた。0.1mol/Lのリン酸塩バッファ溶液(pH7.0)2.5mlに、ポリエチレングリコールジビニルスルフォン(分子量3400、米国Nektar Therapeutics社)を0.1g溶解し、澄んだ透明溶液を得た。そして、上記2.5mlのポリエチレングリコールジビニルスルフォン溶液を、10mlのアセチル化およびチオール化したゼラチン誘導体溶液に加え、ただちにマグネティックスターラーを用いて30秒攪拌した後、室温下で30分間静置した。溶液の粘度は徐々に増大し、ゲルが形成された。
0.1mol/Lのリン酸塩バッファ溶液(pH7.0)10mlに、実施例3で調製したブチニル化およびチオール化したゼラチン誘導体を0.25g溶解し、澄んだ透明溶液を得た後、上記溶液中に0.1mol/Lの水酸化ナトリウムをpH7.4になるまで適量加えた。0.1mol/Lのリン酸塩バッファ溶液(pH7.0)2.5mlに、ポリエチレングリコールジビニルスルフォン(分子量3400、米国Nektar Therapeutics社)を0.1g溶解し、澄んだ透明溶液を得た。そして、上記2.5mlのポリエチレングリコールジビニルスルフォン溶液を、10mlのブチリル化およびチオール化したゼラチン誘導体溶液に加え、ただちにマグネティックスターラーを用いて30秒攪拌した後、室温下で30分間静置した。溶液の粘度は徐々に増大し、ゲルが形成された。
0.1mol/Lのリン酸塩バッファ溶液(pH7.0)10mlに、実施例5で調製したスクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体を0.2g溶解し、澄んだ透明溶液を得た後、上記溶液中に0.1mol/Lの水酸化ナトリウムをpH7.4になるまで適量加えた。0.1mol/Lのリン酸塩バッファ溶液(pH7.0)2.5mlに、ポリエチレングリコールジビニルスルフォン(分子量3400、米国Nektar Therapeutics社)を0.1g溶解し、澄んだ透明溶液を得た。そして、上記2.5mlのポリエチレングリコールジビニルスルフォン溶液を、10mlのスクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体溶液に加え、ただちにマグネティックスターラーを用いて30秒攪拌した後、室温下で30分間静置した。溶液の粘度は徐々に増大し、ゲルが形成された。
0.1mol/Lのリン酸塩バッファ溶液(pH7.0)10mlに、実施例6で調製したスクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体を0.3g溶解し、澄んだ透明溶液を得た後、上記溶液中に0.1mol/Lの水酸化ナトリウムをpH7.4になるまで適量加えた。0.1mol/Lのリン酸塩バッファ溶液(pH7.0)2.5mlに、ポリエチレングリコールジビニルスルフォン(分子量3400、米国Nektar Therapeutics社)を0.1g溶解し、澄んだ透明溶液を得た。そして、上記2.5mlのポリエチレングリコールジビニルスルフォン溶液を、10mlのスクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体溶液に加え、ただちにマグネティックスターラーを用いて30秒攪拌した後、室温下で30分間静置した。溶液の粘度は徐々に増大し、ゲルが形成された。
0.1mol/Lのリン酸塩バッファ溶液(pH7.0)10mlに、実施例8で調製したアセチル化、スクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体を0.3g溶解し、澄んだ透明溶液を得た後、上記溶液中に0.1mol/Lの水酸化ナトリウムをpH7.4になるまで適量加えた。0.1mol/Lのリン酸塩バッファ溶液(pH7.0)2.5mlに、ポリエチレングリコールジビニルスルフォン(分子量3400、米国Nektar Therapeutics社)を0.1g溶解し、澄んだ透明溶液を得た。そして、上記2.5mlのポリエチレングリコールジビニルスルフォン溶液を、10mlのアセチル化、スクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体溶液に加え、ただちにマグネティックスターラーを用いて30秒攪拌した後、室温下で30分間静置した。溶液の粘度は徐々に増大し、ゲルが形成された。
0.1mol/Lのリン酸塩バッファ溶液(pH7.0)10mlに、実施例9で調製したスクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体を0.3g溶解し、澄んだ透明溶液を得た後、上記溶液中に0.1mol/Lの水酸化ナトリウムをpH7.4になるまで適量加えた。0.1mol/Lのリン酸塩バッファ溶液(pH7.0)2.5mlに、ポリエチレングリコールジビニルスルフォン(分子量3400、米国Nektar Therapeutics社)を0.1g溶解し、澄んだ透明溶液を得た。そして、上記2.5mlのポリエチレングリコールジビニルスルフォン溶液を、10mlのスクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体溶液に加え、ただちにマグネティックスターラーを用いて30秒攪拌した後、室温下で30分間静置した。溶液の粘度は徐々に増大し、ゲルが形成された。
0.1mol/Lのリン酸塩バッファ溶液(pH7.0)10mlに、実施例1で調製したアセチル化およびチオール化したゼラチン誘導体を0.15gと、実施例9で調製したスクシニルカルボキシ化およびチオール化したゼラチン誘導体0.15gとを同時に溶解し、澄んだ透明溶液を得た後、上記溶液中に0.1mol/Lの水酸化ナトリウムをpH7.4になるまで適量加えた。0.1mol/Lのリン酸塩バッファ溶液(pH7.0)2.5mlに、ポリエチレングリコールジビニルスルフォン(分子量3400、米国Nektar Therapeutics社)0.05gと、ポリエチレングリコールジアクリル酸エステル(分子量3400、米国Nektar Therapeutics社)0.05gとを同時に溶解し、澄んだ透明溶液を得た。そして、上記2.5mlのポリエチレングリコールビニルスルフォン/ポリエチレングリコールジアクリル酸エステル溶液を、10mlのゼラチン誘導体溶液に加え、ただちにマグネティックスターラーを用いて30秒攪拌した後、室温下で30分間静置した。溶液の粘度は徐々に増大し、ゲルが形成された。
多重修飾されたゼラチン誘導体を架橋したヒドロゲルを細胞接着および増殖の基材とする
実施例12のようにして、24孔の標準細胞培養プレート内に、6種類のゼラチン誘導体ヒドロゲルを各孔に0.4mlずつ調製した。12時間後、細胞培養プレート全体を75%のアルコール溶液に浸して2時間消毒した。そして、細胞培養プレートを無菌生理食塩水に浸して3回洗浄した。各孔に細胞培養液(DMEM、10%牛血清)1mlと、2万個のNIH3T3繊維芽細胞を加えた。37℃のCO2インキュベータで24時間培養した。顕微鏡で観察したところ、ポリエチレングリコールジアクリル酸エステルで架橋されたヒアルロン酸―ゼラチン二液型ヒドロゲルの表面の細胞の接着と広がりは、ブランクの細胞培養プレートと似ており、細胞は紡錘形を呈していた。この結果から、ゼラチン誘導体架橋ヒドロゲルは細胞接着および増殖の好適な基材であることがわかった。
本発明によれば、高い生体適合性を有するゼラチン架橋材料を簡便に調製することができ、これらゼラチン架橋材料は、フィルム、スポンジ、ゲル等の各種の形態とすることが可能であり、細胞培養用基材等に用いることができる。
Claims (8)
- 下記一般式(I)の構造と、下記一般式(III)および(IV)のうち、少なくとも一つの構造と、を具備する多重修飾されたゼラチン誘導体(multiple modified derivatives of gelatin)。
[前記式中、GはA型ゼラチン残基(gelatin residue)、B型ゼラチン残基、遺伝子組み換えゼラチン残基を含むゼラチン残基であり、
R1はアルキレン基または下記一般式(A)または(B)で表されるアミドを有する連結基であり、
R3はアルキレン基であり、
R4はカルボキシル基またはカルボキシル基の塩である]
[R’とR”はアルキレン基、置換アルキレン基、アリール基またはポリエーテル基である] - 前記式におけるR1とR3はアルキレン基であり、R 4はカルボキシル基、カルボキシル基のナトリウム塩またはカルボキシル基のカリウム塩である、請求項1に記載の多重修飾されたゼラチン誘導体。
- 前記式におけるR1とR3はいずれも炭素原子数1〜15のアルキレン基である、請求項2に記載の多重修飾されたゼラチン誘導体。
- 前記式におけるR 3 はアルキレン基である、請求項1に記載の多重修飾されたゼラチン誘導体。
- 前記式におけるR 3 は炭素原子数1〜15のアルキレン基である、請求項1に記載の多重修飾されたゼラチン誘導体。
- 一種類または一種類以上の請求項1〜5のいずれかに記載の多重修飾されたゼラチン誘導体を、同一のまたは異なるチオールとの反応性を有する官能基を少なくとも2つ含む架橋剤で、架橋させて生成した、架橋されたゼラチン材料。
- 前記チオールと反応性を有する官能基を含む架橋剤は、チオールとの反応性を有する官能基を有するアームを2つ、3つまたは更に多く有するポリエチレングリコール誘導体を含み、前記ポリエチレングリコール誘導体の分子量は100〜1000000である、請求項6に記載の架橋されたゼラチン材料。
- 前記チオールとの反応性を有する官能基は、マレイミド、ビニルスルフォン、α,β不飽和アクリル酸エステル、α,β不飽和メタクリル酸エステル、ヨードプロピオン酸エステル、ブロモプロピオン酸エステル、ヨードプロピオンアミド、ブロモプロピオンアミド、ジチオピリジンおよびN−ヒドロキシルスクシンイミド活性化エステルを含む、請求項7に記載の架橋されたゼラチン材料。
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