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JP5359254B2 - 送信電力制御情報設定方法 - Google Patents
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Description

本発明は、無線ネットワーク制御装置および送信電力制御情報設定方法に関する。本発明を、無線端末の無線送信電力を制御するための送信電力制御情報のタイミング設定を制御する無線ネットワーク制御装置および送信電力制御情報設定方法に適用することもできる。
例えば、移動通信システムの一形態であるW−CDMA(wideband code division multiple access)システム(以降、W−CDMAシステムと記載する。)では、受信側の受信品質に対応して送信側の送信電力を制御するインナーループ送信電力制御機能を備えている。例えば、基地局(Node−Bと記載する場合もある。)は無線端末からの無線信号の受信品質に基づいて無線端末の無線送信電力を制御している。受信品質の評価基準としてSIR(signal to interference ratio)測定値を用い、基地局は無線端末のSIRを測定し、この受信SIR測定値と受信SIR目標値を比較する。この比較結果を、上りリンクの送信電力を制御する上り送信電力制御(TPC:transmit power control)ビット値として、下りリンク物理チャネル信号にマッピングして無線端末へ送信する。これによって、無線端末に対するインナーループ送信電力制御機能を実現している。なお、上りリンクは無線端末から基地局への方向を、下りリンクは基地局から無線端末への方向を表している。
W−CDMAシステムでは、チャネル識別拡散符号としてチャネライゼーションコード(channelization code)とスクランブリングコード(scrambling code)の2種類の符号を用いて拡散を行っている。個別チャネルの下りチャネライゼーションコードは割当ユーザ毎に1対1対応となっている。設定されたチャネライゼーションコードは単一のユーザに対するデータ伝送および電力制御を実現している。この電力制御に関し、例えば、単一チャネルにおいて複数の無線端末に対するTPC信号を送信し、それぞれの伝播遅延に応じたタイミングにて電力制御を実施する技術が公表されている(特許文献1参照)。
一方、3GPP(3rd Generation Partnership Project)標準仕様のリリース6以降では、HSDPA(high speed downlink packet access)/EUL(enhanced uplink)チャネルの付随個別チャネルとしてF−DPCH(fractional dedicated physical channel)が提案されている(非特許文献1参照)。
F−DPCHは個別チャネルで伝送するデータが無い場合に、このF−DPCHのみを送信することによってTPCビットの送信が可能となり、上りリンクの電力制御が可能となる利点を有する。
F−DPCHのフレームは15のスロットを含んでいる。スロット内でのTPCビットの位置は10通りの中から選択されたスロットフォーマットに応じて決定される。このため、選択されたスロットフォーマットのTPCビット位置に応じて無線端末の無線送信電力制御のフィードバック時間が異なる場合がある。
特表2004−529530号公報 3GPP R1−031073
上記のように、F−DPCH適用時のW−CDMAシステムにおいてインナーループ送信電力制御のフィードバック時間は、F−DPCHのフレーム構成におけるスロット内でのTPCビット位置に応じて決定される。
開示の技術は、電力制御のフィードバック時間を短縮化する無線ネットワーク制御装置および送信電力制御情報設定方法を提供することを目的とする。
無線端末の無線送信電力を制御するための送信電力制御情報を送信する基地局装置へ送信電力制御情報としてチャネル識別拡散符号とタイムスロット情報を通知する無線ネットワーク制御装置であって、基地局装置が送信したデータが無線端末を往復する時間であるラウンドトリップタイムの測定値を取得する手段と、基地局装置が無線端末へ送信電力制御情報を送信するタイミングの基準タイミングからの遅れを示すタイミングオフセット値を取得する手段と、取得したラウンドトリップタイムの測定値とタイミングオフセット値に基づいて、基地局装置へ通知するチャネル識別拡散符号とタイムスロット情報を制御する手段を備えることを特徴とする無線ネットワーク制御装置である。
開示の装置によれば、基地局装置から無線端末へのデータ送信の往復時間を示すラウンドトリップタイムと基地局装置が無線端末へTPCビットを送信するタイミングの基準タイミングからの遅れを示すオフセット値とに基づいてチャネル識別拡散符号とタイムスロット情報を決定できるので、無線端末の送信電力制御のフィードバック時間を短縮化できる。
また、無線端末の無線送信電力を制御するための送信電力制御情報を送信する基地局装置へ送信電力制御情報としてチャネル識別拡散符号とタイムスロット情報を通知する無線ネットワーク制御装置が、送信電力制御情報の送信されるタイムスロットを設定するための送信電力制御情報設定方法であって、基地局装置が送信したデータが無線端末を往復する時間であるラウンドトリップタイムの測定値を取得し、基地局装置が無線端末へ送信電力制御情報を送信するタイミングの基準タイミングからの遅れを示すタイミングオフセット値を取得し、取得したタイミングオフセット値に基づいて決定される第1のタイムスロット情報と、予め確保されているチャネル識別拡散符号の組み合わせにおいて未使用のタイムスロットを検索し、第1のタイムスロット情報の検索にて未使用のタイムスロットが無かった場合に、基地局装置と無線端末間の伝播遅延量の許容範囲が第1のタイムスロット情報より小さくなる第2のタイムスロット情報とチャネル識別拡散符号の組み合わせにおいて未使用のタイムスロットを検索し、検索を予め決定されるタイムスロット数まで順次繰り返し実行することによって未使用のタイムスロットを検索することによって、基地局装置へ通知するチャネル識別拡散符号とタイムスロット情報を制御することを特徴とする送信電力制御情報設定方法である。
開示の方法によれば、基地局装置が無線端末へTPCビットを送信するタイミングの基準タイミングからの遅れを示すオフセット値に基づいてチャネル識別拡散符号とタイムスロット情報を決定できるので、無線端末の送信電力制御のフィードバック時間を短縮化できる。
上記の無線ネットワーク制御装置は、F−DPCH適用の移動通信システムにおいて、無線端末と基地局間の伝播遅延量に基づいて無線端末の送信電力制御の反映時間を短縮化することが可能となる。これにより、高速移動端末における上りデータ伝送のパフォーマンスを向上させることが可能となる。
以降、図面を併用して本発明の詳細を説明する。なお、図面において同一のものまたは類似するものについては同一の符号を記載する。
(実施例1)
図1は移動通信システムの一例を示す図である。1は無線ネットワーク制御装置(RNC:radio network controller)、2は無線基地局(Node−B)、3は屋外受信増幅器(OA−RA:open air receiver amplifier)、4はアンテナ、5は無線端末(UE:user equipment)である。RNC1から送信された下りリンク信号は、Node−B2の伝送路インタフェース部(HWYIF)21にて受信される。受信された下りリンク信号はベースバンド信号処理部22にて制御信号が付加された後、符号化処理、拡散処理が行われる。拡散された下りリンク信号は無線変復調部23にて変調され、増幅部(AMP)24にて増幅され、OA−RA3、アンテナ4を介して、UE5へ送信される。なお、UE5へ送信される下りリンク信号には、UE5の送信電力を制御する上りリンク電力制御情報が含まれる。また、UE5から送信された上りリンク信号にはNode−B2の送信電力を制御するための下り電力制御情報が含まれる。この上りリンク信号はアンテナ4、OA−RA3を介して、Node−B2で受信される。受信された上りリンク信号は、AMP24にて増幅され、無線変復調部23で復調される。復調された上りリンク信号はベースバンド信号処理部22にて逆拡散処理、復号化処理がなされ、HWYIF21を介してRNC1へ送信される。なお、UE5からの下りリンク信号に含まれる上り電力制御情報はベースバンド信号処理部22にて抽出される。ここで、上りリンクはUE5からNode−B2への方向を、下りリンクはNode−B2からUE5への方向を表している。
図2はNode−B2のベースバンド信号処理部22の概要を示す図である。符号化部221は、HWYIF21を介してRNC1から受信した下りリンクのトランスポートチャネル信号の符号化処理を行う。つまり、符号化部221は下りリンクのトランスポートチャネル信号を符号化する。上り電力制御部222は、UE5の送信電力を制御するTPCビットを含んだ下りリンクの制御情報を生成する。送信部223は、符号化された下りトランスポートチャネル信号と、パイロットビットと、そして上り電力制御部222で生成された制御情報を有する下りリンク物理チャネル信号とを含んだ下りリンク信号を生成する。下りリンク信号は電力制御部229で設定された送信電力に基づいて送信される。拡散部224は下りリンク信号の拡散処理を行う。逆拡散部225は、UE5から受信した上りリンク信号の逆拡散処理を行い、パイロットシンボルを検出する。RAKE合成部226は、検出されたパイロットシンボルを用いてチャネル推定を行い、各マルチパスのRAKE合成を行う。受信部227は、RAKE合成された上りリンク信号から制御情報を抽出し、上りリンクのトランスポートチャネル信号を生成する。復号化部228は受信部227からの上りリンクのトランスポートチャネル信号を復号化し、HWYIF21を介してRNC1に転送する。電力設定部229は、受信部227で抽出された制御情報に含まれる下り電力制御情報に基づいて下りリンク信号の送信電力を設定する。なお、上り電力制御部222において、RAKE合成部226でRAKE合成されたパイロット信号によって、受信電力/SIR測定部2221は、該当個別チャネルにおけるパイロットシンボル部の受信電力およびSIR値を測定する。SIR比較部2222は、受信SIR測定値と受信SIR目標値を比較する。TPC設定部2223は、SIR比較部2222の比較結果を上りTPCビットとして下りリンク物理チャネル信号にマッピングする。
このように、UE5の送信電力を、上り電力制御部222で生成された下りリンク物理チャネル信号にマッピングされたTPCビットによって制御することによって、UE5の送信電力に対するインナーループ送信電力制御を行う。
図3はF−DPCHのフレーム構成の一例を示す図である。図4はF−DPCHのスロットフォーマット毎の各フィールドのビット割当の一例を示す図である。フレーム周期は10msであり、1フレームはSLOT#0〜#14の15スロットを有している。各スロットは2560chip幅を有し、2ビットのTPCビット(256chip幅)のみを送信し、TPCビット以外は送信OFFとなる。3GPP標準仕様のリリース7以降では、例えば、F−DPCHのスロットフォーマットは、図4に示す10種類のスロットフォーマットが定義されている。つまり、スロット内でのTPCビットの配置場所について10種類が定義されている。TPCビットの配置場所は、各スロット内にてTPCビット前の無信号ビット長NOFF1、TPCビット後の無信号ビット長NOFF2によって調整されている。そのため、F−DPCHが適用されている複数ユーザのチャネルにおいて、それぞれのチャネルが下りリンク信号に出力するTPCビットの位置が重ならない場合に、これらのチャネルを同一のチャネライゼーションコードで送信することが可能となり、コード数の節約を可能としている。
図5はF−DPCHのパラメータ通知を示す図である。F−DPCHのスロットフォーマットおよびチャネライゼーションコードの設定値は、NBAP(Node-B application part)プロトコルにて、個別チャネルの設定時の無線リンク設定要求信号(radio link setup request signal)または更新時の無線リンク変更準備信号(radio link reconfiguration prepare signal)によって、RNC1からNode−B2に通知される。
図6はF−DPCH適用時の無線端末送信電力制御(上り電力制御)の処理タイミングの一例を示す図である。図7はF−DPCH適用時のNode−B送信電力制御(下り電力制御)の処理タイミングの一例を示す図である。F11、F21はNode−B2の下りリンク信号の送信タイミングを、F12、F22はUE5の下りリンク信号の受信タイミングを、F13、F23はUE5のUL−DPCCH(uplink-dedicated physical data channel)における上りリンク信号の送信タイミングを、F14、F24はNode−B2のUL−DPCCHにおける上りリンク信号の受信タイミングを示している。
また、図6、図7は、図4のスロットフォーマット#0(NOFF1=2ビット)およびスロットフォーマット#9(NOFF1=0ビット)を適用した場合の上り電力制御、下り電力制御それぞれの処理タイミングを示している。ここで、F−DPCH上のTPCビットによる上り電力制御の反映時間を1スロット遅延で実現可能とする場合、(T11)、(T13)で示す伝播遅延量PDi(chip)の条件は、図6より次のようになる。

PDi<(1536+NOFF1×128−M)/2(chip)・・・(式1)

ここで、図6において(T12)は、UE5における受信信号(下りリンク信号)から送信信号(上りリンク信号)のオフセットタイミングであり、1024chipを割り当てている。(T14)は(式1)のM(chip)であり、Node−B2はUL−DPCCHのパイロットビットの受信を開始してから受信SIRを測定し、そのSIR測定値とSIR目標値の比較により下りTPCビットを判定する。(T14)は、その判定結果をF−DPCHのTPCビットとしてマッピングするまでの所要時間であり、装置固有の値となる。
よって、上り電力制御の1スロット遅延処理が可能となる伝播遅延量PDiの条件は次のようになる。

スロットフォーマット#9の場合:PDi<(768−M/2)(chip)
スロットフォーマット#0の場合:PDi<(896−M/2)(chip)・・・(式2)

なお、上り電力制御の1スロット遅延処理が可能となるスロットフォーマットは、スロットフォーマット#9および#0のみである。また、(式2)によれば、スロットフォーマット#0におけるPDiの範囲が広く、かつスロットフォーマット#9におけるPDiの範囲を含んでいる。このため、スロットフォーマット#0は#9と比較して伝播遅延量の変動に対する自由度が高い。
また、スロットフォーマット#1〜#8を適用した場合は、上り電力制御の1スロット遅延処理は困難であるため、最低でも2スロットの遅延が必要となる。
図8は、スロットフォーマット#1〜#8を適用した場合のF−DPCH適用時の無線端末送信電力制御(上り電力制御)の処理タイミングの一例を示す図である。図9は、F−DPCH適用時のNode−B送信電力制御(下り電力制御)の処理タイミングの一例を示す図である。F31、F41はNode−B2の下りリンク信号の送信タイミングを、F32、F42はUE5の下りリンク信号の受信タイミングを、F33、F43はUE5のUL−DPCCHにおける上りリンク信号の送信タイミングを、F34、F44はNode−B2のUL−DPCCHにおける上りリンク信号の受信タイミングを示している。
図6と同様に、図8より、F−DPCH上のTPCビットによる上り電力制御の反映時間を2スロット遅延で実現可能とする場合、(T31)、(T33)で示す伝播遅延量PDi(chip)の条件は次のようになる。

スロットフォーマット#9の場合:(768-M/2)≦PDi<(2048-M/2)(chip)
スロットフォーマット#0の場合:(896-M/2)≦PDi<(2176-M/2)(chip)
スロットフォーマット#1の場合:PDi<(1024−M/2)(chip)
スロットフォーマット#2の場合:PDi<(1152−M/2)(chip)
スロットフォーマット#3の場合:PDi<(1280−M/2)(chip)
スロットフォーマット#4の場合:PDi<(1408−M/2)(chip)
スロットフォーマット#5の場合:PDi<(1536−M/2)(chip)
スロットフォーマット#6の場合:PDi<(1664−M/2)(chip)
スロットフォーマット#7の場合:PDi<(1792−M/2)(chip)
スロットフォーマット#8の場合:PDi<(1920−M/2)(chip)・・・(式3)

上記のように、F−DPCHを適用した場合、各スロットフォーマットに上り電力制御の1スロット遅延または2スロット遅延の処理を可能とするための伝播遅延量PDiの範囲が決定される。また、(式3)によれば、スロットフォーマット#0におけるPDiの範囲が広く、かつスロットフォーマット#1〜#9におけるPDiの範囲を含んでいる。このため、スロットフォーマット#0はスロットフォーマット#1〜#9と比較して伝播遅延量の変動に対する自由度が高い。
上述したように、伝播遅延量が(式2)の範囲内である場合において、スロットフォーマット#9または#0が適用された場合、図6に示すように1スロット遅延による上り電力制御が可能となる。また、スロットフォーマット#1〜#8のいずれかが適用された場合、図8に示すように2スロット遅延による上り電力制御となる。
また、伝播遅延量が(式2)の範囲を上回り、かつ(式3)の条件に当てはまるスロットフォーマットが適用された場合、図10に示すように2スロット遅延による上り電力制御が可能となる。しかしながら、(式3)の条件に当てはまらないスロットフォーマットが適用された場合、図11に示すように3スロット遅延による上り電力制御となる。
なお、図10、図11は、図6、図8と同様にF−DPCH適用時の無線端末送信電力制御(上り電力制御)の処理タイミングの一例を示している。図10、図11は、伝播遅延量が上り電力制御の1スロット遅延処理可能となる範囲から外れる程の伝播遅延量の大きい状態の処理タイミングである。また、図10は最適なF−DPCHスロットフォーマット割当が実施された場合を、図11は最適なF−DPCHスロットフォーマット割当が実施されなかった場合を示している。
よって、F−DPCHのスロットフォーマット決定においては、対象ユーザチャネルの伝播遅延量を考慮し1スロット遅延で処理可能なチャネルに関してはスロットフォーマット#9または#0を割り当てることが望ましい。また、2スロット遅延での処理する際にも伝播遅延量を考慮したスロットフォーマットの割り当てが望ましい。
次に、無線端末送信電力制御(上り電力制御)のフィードバック時間を短縮化するためのTPCビットの出力タイミングの最適化について検討する。
先ず、ユーザ#iのチャネルにF−DPCHを適用する際に設定するチャネライゼーションコードおよびスロットフォーマットの割り当てについて説明する。
ユーザ#iの個別チャネルには、Node−Bから常時送出され報知情報を送信するチャネルの位相参照信号として用いられる第一共通パイロットチャネル(PCPICH:primary common pilot channel)の基準からの送信タイミングオフセットτが設定されている。

τ=CO×256(chip)・・・(式4)
(但し、CO:0〜149いずれかの整数)

F−DPCHを適用する移動通信システムにおいて、F−DPCHに割り当てられるチャネライゼーションコードがN個(Code#0、Code#1、Code#2、・・・、Code#(N−1))が確保されているとする。
また、運用セル内において下記の関数を定義し、初期状態として“0”とする。

FDP(c,t)=0 ・・・(式5)
(但し、c=0,1,2,・・,N-1、t=0,1,2,・・,9)

(式5)の関数においてcはチャネライゼーションコード識別番号を示している。(式5)の関数は、Code#cのTPC出力タイミングtであるF−DPCHが現時点で設定されているか否かを示す関数であり、“0”であれば未設定、“1”であれば設定済であることを示す。TPC出力タイミングtは、F−DPCHのチップオフセット値およびスロットフォーマットに依存する値であり、下記のように示すことが出来る。

t=(CO+NOFF1/2)mod10・・・(式6)

(式6)はPCPICHの基準タイミングからのTPC出力タイミングを示している。
図12は、F−DPCH適用時の各チャネライゼーションコードおよびTPCタイミングの使用状況例を示す図である。なお、初期状態においては、F−DPCHにTPCビットが設定されていないためFDP(c,t)=0である。図12はTPCビットが設定された状態の一例を示している。例えば、FDP(0,7)=1は、CODE#0のチャネライゼーションコードと、図4で示したNOFF1=10のスロットフォーマット#4で示されるTPCタイミングが設定されていることを示す。
図13は、RNC1におけるチャネライゼーションコードおよびスロットフォーマットの設定を示す図である。RNC1はNode−B2からのランダムアクセスチャネル(RACH:random access channel)データフレーム等により通知される、Node−B2が送信したデータが、UE5を経由して往復する時間を測定したラウンドトリップタイムを取得し、伝播遅延量(PDi)が下記の式のいずれに該当するかを判定する。また、同様にNode−B2で設定されているチップオフセットの値τを取得する。

0 ≦PDi<( 768−M/2)の場合:Di=0
( 768−M/2)≦PDi<( 896−M/2)の場合:Di=1
( 896−M/2)≦PDi<(1024−M/2)の場合:Di=2
(1024−M/2)≦PDi<(1152−M/2)の場合:Di=3
(1152−M/2)≦PDi<(1280−M/2)の場合:Di=4
(1280−M/2)≦PDi<(1408−M/2)の場合:Di=5
(1408−M/2)≦PDi<(1536−M/2)の場合:Di=6
(1536−M/2)≦PDi<(1664−M/2)の場合:Di=7
(1664−M/2)≦PDi<(1792−M/2)の場合:Di=8
(1792−M/2)≦PDi<(1920−M/2)の場合:Di=9・・・(式7)

例えば、図6において、Nod−B2が測定するラウンドトリップタイムは、タイミングF11からF14までの時間つまり((T11)+(T12)+(T13))となる。よって(T11)、(T13)にて示されるPDiを導くことができ、(式7)によりDiを決定することができる。なお、(式7)で使用しているM(chip)は、Node−B2がUL−DPCCHのパイロットビットの受信を開始してから受信SIRを測定し、そのSIR測定値とSIR目標値の比較により下りTPCビットを判定し、その判定結果をF−DPCHのTPCビットとしてマッピングするまでの所要時間に相当する。Mは装置固有の値でありRNC1が認識できる情報である。
また、Nod−B2が認識しているチップオフセット値τを取得し、(式4)によりCOiを決定することができる。
これらのDi、COiに基づいて、設定するF−DPCHのチャネライゼーションコードおよびスロットフォーマットを決定する。この決定方法については、図14、図15を用いて後で説明する。決定されたチャネライゼーションコードおよびスロットフォーマットは、NBAP(Node-B application part)プロトコルの、個別チャネルの設定時の無線リンク設定要求信号または更新時の無線リンク変更準備信号によって、RNC1からNod−B2に通知される。
図14、図15はF−DPCH適用時のチャネライゼーションコード、スロットフォーマットの決定方法の一例を示すフローチャートである。
S1:Node−B2より通知されるチップオフセット値τを取得し、(式4)によりCOiを導出する。導出されたCOiはメモリ等のデータ格納手段に格納される。
S2:パラメータs=0を設定する。なおパラメータsは、F−DPCHのスロットフォーマットの検索数に対応する。
S3:パラメータc=0を設定する。なおパラメータcは、チャネライゼーションコード識別番号に対応する。
S4:ステップS1で導出されたCOi、およびステップS2で設定されたパラメータsにより、t=(COi+1−s)の10で割った余り(mod10)を求める。なお、この式は(式6)と等価である、つまり、(1−s) mod 10 はNOFF1/2に等しく、ステップS3〜ステップS11の1回目のループ処理時(s=0)においてはスロットフォーマット#0(NOFF1/2=1)のタイミングとなる。なお、2回目のループ処理時(s=1)においてはスロットフォーマット#9(NOFF1/2=0)、3回目のループ処理時(s=2)においてはスロットフォーマット#8(NOFF1/2=9)のタイミングとなる。最終10回目のループ処理時(s=9)においてはスロットフォーマット#1(NOFF1/2=2)のタイミングとなる。本処理において、スロットフォーマット#0を優先的に検索しているのは、前述の通り、上り電力制御の1スロット遅延処理および2スロット遅延処理が可能となる許容伝播遅延量の範囲が広いためである。それ以後に検索するスロットフォーマットは、(式2)および(式3)における許容伝播遅延量の範囲が広い順に実施する。
S5:チャネライゼーションコードを識別するパラメータcとステップS4で求められたtによる関数FDP(c,t)が“1”であるか否かを判定する。つまり、図12で示したように、タイミングtに設定されたTPCビットをチャネライゼンーションコード#cで拡散するように設定されているF−DPCHが現時点で存在しているか否かを判定する。F−DPCHが存在している場合は“1”である、存在していなければ“0”である。
S6:ステップS5においてFDP(c,t)=0の場合に、ステップS5のFDP(c,t)を“1”に設定する。つまり、ステップS5のFDP(c,t)は未使用であるため、これを該当するユーザにて使用する。
S7:該当するユーザ#iのチャネル設定を処理する。つまり、チャネライゼーションコードとしてCode#cを選択し、スロットフォーマットとしてNOFF1=2×(t−COi)mod10であるフォーマットを選択し、それぞれを設定する。これにより、図13に示すように設定された情報はNode−B2に通知される。
S8:ステップS6においてFDP(c,t)=1の場合である。このタイミングtでチャネライゼーションコード#cは使用済であるため、次のチャネライゼーションコード#(c+1)を設定する。
S9:ステップS8で更新されたチャネライゼーションコード識別番号が予め準備されたチャネライゼーションコードの最大値を超えているか否かを判定する。チャネライゼーションコード識別番号が最大値を超えていない場合(c<N)はステップS5の処理を実行する。
S10:ステップS9での判定により、チャネライゼーションコード識別番号が予め準備されたチャネライゼーションコードの最大値を超えている場合(c=N)であり、次のタイミング(s=s+1)を設定する。
S11:ステップS10で更新されたスロットフォーマット検索数sがスロットフォーマット数である10を超えたか否かを判定する。10を超えた場合(s=10)は終了となり、10を超えていない場合はこのタイミングで使用されていないチャネライゼーションコードを判定するためにステップS3の処理を実行する。
なお、ユーザ#iのF−DPCHを解放する場合、次式で示されるようにFDP(Ci,Ti)を“0”にする。ただし、Ciはチャネライゼーションコード識別番号、TiはTPC出力タイミングである。

FDP(Ci,Ti)=0・・・(式8)

上記の処理は、無線ネットワーク制御装置(RNC)1に搭載されているCPU等の演算手段に基づいてメモリ等のデータ格納手段に格納されたプログラムを実行することによって処理される。また、処理に必要なデータはメモリ等のデータ格納手段に格納されており、そして処理によって得られるデータもデータ格納手段に格納される。
本実施例によれば、最も伝播遅延量の許容範囲が大きいスロットフォーマットを優先的に割り当てることにより、上り電力制御のフィードバック時間の短縮化が可能となる。つまり、電力制御の反映時間を短縮化するために最適な下りTPCビットタイミング、例えばF−DPCHのスロットフォーマットを選択し、割り当てることが可能となる。具体的には、F−DPCHに確保されているチャネライゼーションコードの中で、最適なタイミングにTPCビットの空きがあるかを検索する(図14、図15のステップS5〜ステップS9のループ処理)。TPCビットの空きがなければTPCビットのタイミングが256chip前方にあるスロットフォーマットのタイミングで同様の処理を実施する(図14、図15のステップS3〜ステップS11のループ処理)。これにより、電力制御の反映時間を短縮化できるF−DPCHのスロットフォーマットを選択し、割り当てることができる。
(実施例2)
F−DPCH設定後に無線端末(UE)5の移動などにより伝播遅延量が変動する場合がある。例えばチャネル設定時は伝播遅延量が大きかったために2スロット遅延で上り電力制御を実施するスロットフォーマットが割り当てられていたが、運用中にUE5が無線基地局(Node−B)2に近づいたことにより伝播遅延量が小さくなる場合がある。
本実施例では、UE5がNode−B2に近づいて、Node−B2とUE5間の伝播遅延量が1スロット遅延処理での電力制御が可能な範囲となった場合に、再度スロットフォーマットを決定する処理を実施することを説明する。
図16はRNCにおけるチャネライゼーションコードおよびスロットフォーマットの更新を示す図である。RNC1は、Node−B2からのNBAPプロトコルの専用測定通知(dedicated measurement reporting)等によって通知されるNode−B2で測定されたラウンドトリップタイムを取得する。また、RNC1は、Node−B2で設定されているチップオフセット値τを取得する。そして、取得したラウンドトリップタイムより伝播遅延量PDiの該当する範囲を選定し、(式7)により対応するDiを求め、更新する。
また、Nod−B2が認識しているチップオフセット値τを取得し、(式4)によりCOiを決定することができる。
これらのDi、COiに基づいて、設定するF−DPCHのチャネライゼーションコードおよびスロットフォーマットを決定する。この決定方法については、図17、図18を用いて後で説明する。更新されたチャネライゼーションコードおよびスロットフォーマットは、NBAPプロトコルの、個別チャネルの設定時の無線リンク設定要求信号または更新時の無線リンク変更準備信号によって、RNC1からNod−B2に通知される。
図17、図18はF−DPCH適用時のチャネライゼーションコード、スロットフォーマットの更新方法の一例を示すフローチャートである。
ラウンドトリップタイムの測定値を取得しDiを新たに求めた結果、Di=0であり、かつ図4に示すスロットフォーマット#1〜#8のいずれかを現時点で使用している場合(NOFF1≧4)、スロットフォーマット#9、スロットフォーマット#0のTPC出力タイミングに対して空きを検索する。また、Diを新たに求めた結果、Di=1であり、かつスロットフォーマット#1〜#9のいずれかを現時点で使用している場合(NOFF1≠2)、スロットフォーマット#0のTPC出力タイミングに対して空きを検索する。その結果、空きがあれば該当するチャネライゼーションコード、スロットフォーマットへの設定変更を実施し、空きがなければ設定変更は実施しない。
S21:Node−B2より通知されるラウンドトリップタイムを取得し(式7)によりDiを導出する。
S22:Node−B2より通知されるチップオフセット値τを取得し(式4)によりCOiを導出する。ステップS21、S22の処理順序は逆でも良い。また、導出されたDi、COiはメモリ等のデータ格納手段に格納される。
S23:Di=0であるか否かを判定する。つまり、通知されたラウンドトリップタイムの測定値により得られるDiが1スロット遅延による上り電力制御可能となる範囲内であるか否かを判定する。
S24:ステップS23にてDi=0の場合であり、現状設定されているNOFF1が4以上であるか否かを判定する。つまり、現状使用されているスロットフォーマットが#1〜#8であるか否かを判定する。判定の結果、NOの場合、設定されているNOFF1が2または0、つまり使用されているスロットフォーマットが#0または#9であるので、更新しても現状の設定より改善されないので現状維持とする。
S25:ステップS23にてDi≠0の場合であり、本ステップにてDi=1であるか否かを判定する。つまり、通知されたラウンドトリップタイムの測定値により得られるDiが1スロット遅延による上り電力制御可能となる範囲内であるか否かを判定する。判定の結果、Di≠1の場合(NOの場合)は、現状測定したラウンドトリップタイムにより上り電力制御が1スロット遅延に短縮できる状態ではないため現状維持とする。
S26:ステップS25にてDi=1の場合であり、現状設定されているNOFF1が2であるか否かを、つまり、現状使用されているスロットフォーマットが#0であるか否かを判定する。判定の結果、NOFF1=2ならば(NOの場合)、更新しても現状の設定より改善されないので現状維持とする。判定の結果、NOFF1≠2ならば(YESの場合)、ステップS27を実行する。
S27:ステップS24にてNOFF1が4以上の場合であり、使用されているスロットフォーマットが#1〜#8のいずれかである。スロットフォーマットを#0に更新することによって、現状設定されている2スロット遅延処理での電力制御を1スロット遅延処理にすることが可能になる。同様に、ステップS26にてNOFF1が2以外の場合であり、使用されているスロットフォーマットが#1〜#9のいずれかである。スロットフォーマットを#0に更新することによって、現状設定されている2スロット遅延処理での電力制御を1スロット遅延処理にすることが可能となる。本ステップでは、パラメータc=0を設定する。なお、パラメータcはチャネライゼーションコード識別番号に対応する。
S28:ステップS22で導出されたCOiにより、t=(COi+1)の10で割った余り(mod10)を求める。本ステップは実施例1のステップS4と同じであり、スロットフォーマット#0におけるTPCビット出力タイミングを算出する。
S29:チャネライゼーションコードを識別するパラメータcとステップS28で求めたtによる関数FDP(c,t)が“1”であるか否かを判定する。つまり、図12で示したように、タイミングtに設定されたTPCビットをチャネライゼンーションコード#cで拡散するように設定されているF−DPCHが現時点で存在しているか否かを判定する。存在している場合は“1”であり、存在していなければ“0”である。
S30:ステップS29においてFDP(c,t)=1の場合である。このタイミングtでチャネライゼーションコード#cは使用済であるため、次のチャネライゼーションコード#c+1を設定する。
S31:ステップS30で更新されたチャネライゼーションコード識別番号が予め準備されたチャネライゼーションコードの最大値を超えているか否かを判定する。最大値を超えていない場合(c<N)はステップS29の処理を実行する。
S32:ステップS31での判定により、チャネライゼーションコード識別番号が予め準備されたチャネライゼーションコードの最大値を超えている場合(c=N)、Di=0であるか否かを判定する。判定の結果、Di=1ならば(NOの場合)、上り電力制御が1スロット遅延に短縮できる状態ではないため現状維持とする。Di=0ならば(YESの場合)、スロットフォーマット#9に更新することによって、現状設定されている2スロット遅延処理での電力制御を1スロット遅延処理にすることが可能となるためステップS33の処理を実行する。
S33:パラメータc=0を設定する。なお、パラメータcはチャネライゼーションコード識別番号に対応する。
S34:ステップS22で導出されたCOiにより、t=COiの10で割った余り(mod10)を求める。本ステップは(実施例1)のステップS4と同じであり、スロットフォーマット#9におけるTPCビット出力タイミングを算出する。
S35:チャネライゼーションコードを識別するパラメータcとステップS34で求めたtによる関数FDP(c,t)が“1”であるか否かを判定する。つまり、図12で示したように、タイミングtに設定されたTPCビットをチャネライゼンーションコード#cで拡散するように設定されているF−DPCHが現時点で存在しているか否かを判定する。存在している場合は“1”であり、存在していなければ“0”である。
S36:ステップS35においてFDP(c,t)=1の場合である。このタイミングtでチャネライゼーションコード#cは使用済であるため、次のチャネライゼーションコード#(c+1)を設定する。
S37:ステップS36で更新されたチャネライゼーションコード識別番号が予め準備されたチャネライゼーションコードの最大値を超えているか否かを判定する。最大値を超えていない場合(c<N)はステップS35の処理を実行する。
S38:ステップS29またはS35においてFDP(c,t)=0の場合に、各ステップのFDP(c,t)を“1”に設定する。つまり、各ステップのFDP(c,t)は未使用であるため、これを該当するユーザにて使用する。
S39:該当するユーザ#iのスロットフォーマット変更実施が判定されたことに伴い、変更前に使用していたチャネライゼーションコードCiおよびタイミングTiに関する使用有無を示す関数FDP(Ci,Ti)を“0”に設定し、未使用状態とする。
S40:該当するユーザ#iのチャネル設定を更新する。つまり、チャネライゼーションコードとしてCode#cに更新し、スロットフォーマットとしてNOFF1=2×(t−COi)mod10であるフォーマットに更新し、それぞれを設定する。ただし、本処理においてはNOFF1=0、またはNOFF1=2となる。これにより、図16に示すように更新された情報はNode−Bに通知される。
上記の処理は、無線ネットワーク制御装置(RNC)1に搭載されているCPU等の演算手段に基づいてメモリ等のデータ格納手段に格納されたプログラムを実行することによって処理される。また、処理に必要なデータはメモリ等のデータ格納手段に格納されており、そしてこれらの処理によって得られるデータもデータ格納手段に格納される。
本実施例によれば、F−DPCHのスロットフォーマットが設定された際に、伝播遅延量が大きかったために2スロット遅延で上り電力制御を実施するスロットフォーマットが割り当てられており、運用中に無線端末5が無線基地局2に近づいたことにより伝播遅延量が小さくなり、1スロット遅延処理での電力制御が可能になる範囲になった場合に、再度スロットフォーマットを決定する処理を行い、チャネル設定を更新することが可能となる。よって、電力制御の反映時間を短縮化するようにF−DPCHのスロットフォーマットを更新することが可能となる。
なお、上記実施例では無線端末5が無線基地局2に接近する方向へ移動したことで伝播遅延量が短縮され、上り電力制御の2スロット遅延処理を1ロット遅延処理に切替えるためのスロットフォーマット変更処理について説明した。逆に無線端末5が無線基地局2から遠ざかる方向へ移動することにより伝播遅延量が延伸する場合もある。その場合、当初は2スロット遅延による上り電力制御を実施していた。しかしながら、伝播遅延量が延伸により現状設定されているスロットフォーマットにおいて、(式3)に示した伝播遅延量の範囲を上回り、3スロット遅延処理に切り替わることも想定される。このため、上記実施例と同様に最適なスロットフォーマットへの変更処理を実施してもよい。つまり、伝播遅延量の延伸により上り電力制御が3スロット遅延処理となった場合、延伸後の伝播遅延量においても2スロット遅延による上り電力制御が可能であるスロットフォーマットを(式3)の条件により選択し、再設定する処理が有効である。
(実施例3)
実施例1、2にてF−DPCHのスロットフォーマットの設定、更新の例を示した。このスロットフォーマットの設定、更新時に、同一のセル内の他のユーザの設定状況により、電力制御の反映時間を最小化するための最適なタイミングのスロットフォーマットに空きがない場合が想定される。
本実施例では、当該ユーザがF−DPCH設定されて運用中に、他ユーザのF−DPCHの解放、または他ユーザのF−DPCHのスロットフォーマット変更によりTPCビットの最適なタイミングが空きになった場合、当該ユーザのスロットフォーマットを決定する処理を行い、チャネル設定を更新することを説明する。
実施例1の図14、図15、または実施例2の図17、図18において、最適なタイミングのスロットフォーマットに空きがないために上り電力制御の反映時間を最小化できない場合は、Di≦1で2スロット遅延処理となるスロットフォーマットが設定された場合、またはDi≧3で3スロット遅延処理となるスロットフォーマットが設定された場合である。
ここで、ユーザ#iのF−DPCHのスロットフォーマットを新規設定する時、または設定の更新を実施する時に、上記の条件のいずれかに該当するユーザを最適タイミングに対する待機状態として保持する(例えば待機ユーザ保持情報としてメモリ等に格納する。)。
TPC出力タイミングがtである他のユーザが解放された場合、タイミングtへの待機状態であるユーザに対して空きとなったFDP(c,t)を割り当てるようにスロットフォーマットおよびチャネライゼーションコードの更新を実施する。更新に関する処理は実施例2で説明した処理になる。
つまり、例えば、Di=0のユーザに対し、スロットフォーマット#1〜#8のいずれかが割り当てられた場合は、t=COi mod 10、およびt=(COi+1)mod 10のタイミングに対する待機状態とする。またDi=1のユーザに対し、スロットフォーマット#1〜#9のいずれかが割り当てられた場合は、t=(COi+1)mod 10のタイミングに対する待機状態とする。つまり、Di≦1であるユーザに対しては、1スロット遅延による上り電力制御が可能となるスロットフォーマットへ更新するための待機状態とする。
また、Di=9のユーザに対し、スロットフォーマット#1〜#7のいずれかが割り当てられた場合は、t=COi mod 10、t=(COi+1)mod 10、およびt=(COi+9)mod 10のタイミングに対する待機状態とする。つまり、Di≧3であるユーザに対しては、2スロット遅延による上り電力制御が可能となるスロットフォーマットへ更新するための待機状態とする。
なお、タイミングtへの待機状態となっているユーザが複数存在した場合、ユーザデータの優先度、待機経過時間等を条件として、スロットフォーマットおよびチャネライゼーションコードを更新するユーザを決定してもよい。
上記の処理は無線ネットワーク制御装置(RNC)1に搭載されているCPU等の演算手段に基づいてメモリ等のデータ格納手段に格納されたプログラムを実行することによって処理される。また、処理に必要なデータはメモリ等のデータ格納手段に格納されており、そして処理によって得られるデータもデータ格納手段に格納される。
本実施例によれば、他ユーザのF−DPCHの解放によりTPCビットの最適なタイミングが空きになった場合、当該ユーザのスロットフォーマットの決定する処理を行い、チャネル設定を更新することが可能となる。
以上の実施例1〜3を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1) 無線端末の無線送信電力を制御するための送信電力制御情報を送信する基地局装置へ該送信電力制御情報としてチャネル識別拡散符号とタイムスロット情報を通知する無線ネットワーク制御装置であって、
該基地局装置が送信したデータが該無線端末を往復する時間であるラウンドトリップタイムの測定値を取得する手段と、
該基地局装置が該無線端末へ該送信電力制御情報を送信するタイミングの基準タイミングからの遅れを示すタイミングオフセット値を取得する手段と、
該取得したラウンドトリップタイムの測定値とタイミングオフセット値に基づいて、該基地局装置へ通知する該チャネル識別拡散符号と該タイムスロット情報を制御する手段とを備えることを特徴とする無線ネットワーク制御装置。
(付記2) 付記1に記載の無線ネットワーク制御装置であって、
該タイムスロット情報は、複数の無線端末に対応する個別チャネルの該送信電力制御情報を同じコードで拡散し、複数の無線端末に対応する該送信電力制御情報を時分割多重するためのタイムスロット情報であることを特徴とする無線ネットワーク制御装置。
(付記3) 無線端末の無線送信電力を制御するための送信電力制御情報を送信する基地局装置へ該送信電力制御情報としてチャネル識別拡散符号とタイムスロット情報を通知する無線ネットワーク制御装置が、該送信電力制御情報の送信されるタイムスロットを設定するための送信電力制御情報設定方法であって、
該基地局装置が送信したデータが該無線端末を往復する時間であるラウンドトリップタイムの測定値を取得し、
該基地局装置が該無線端末へ該送信電力制御情報を送信するタイミングの基準タイミングからの遅れを示すタイミングオフセット値を取得し、
該取得したタイミングオフセット値に基づいて決定される第1のタイムスロット情報と、予め確保されているチャネル識別拡散符号の組み合わせにおいて未使用のタイムスロットを検索し、
第1のタイムスロット情報の検索にて未使用のタイムスロットが無かった場合に、該基地局装置と該無線端末間の伝播遅延量の許容範囲が第1のタイムスロット情報より小さくなる第2のタイムスロット情報と該チャネル識別拡散符号の組み合わせにおいて未使用のタイムスロットを検索し、
該検索を予め決定されるタイムスロット数まで順次繰り返し実行することによって未使用のタイムスロットを検索し、該基地局装置へ通知する該チャネル識別拡散符号と該タイムスロット情報を制御することを特徴とする送信電力制御情報設定方法。
(付記4) 付記3に記載の送信電力制御情報設定方法であって、
予め決定され該検索を実行するタイムスロット数は、複数の無線端末に対応する個別チャネルの該送信電力制御情報を同じコードで拡散処理し、複数の無線端末に対応する該送信電力制御情報を時分割多重する多重数であることを特徴とする送信電力制御情報設定方法。
(付記5) 付記3に記載の送信電力制御情報設定方法であって、
該送信電力制御情報設定方法は、該無線端末が該無線ネットワーク制御装置の管理する無線アクセスネットワークに収容される時に実行されることを特徴とする送信電力制御情報設定方法。
(付記6) 付記3に記載の送信電力制御情報設定方法であって、
該送信電力制御情報の送信されるタイムスロットが設定されている該無線端末の該ラウンドトリップタイムの測定値が所定の範囲外になった場合に、該送信電力制御情報設定方法は実行されることを特徴とする送信電力制御情報設定方法。
(付記7) 付記6に記載の送信電力制御情報設定方法であって、
該未使用タイムスロットが存在しないために該タイムスロット設定の待機状態にある無線端末が存在し、該送信電力制御情報の送信されるタイムスロットが設定されている無線端末のチャネルの解放、または該送信電力制御情報のタイムスロット変更が実施され、特定のタイムスロットが未使用タイムスロットになった場合に、該送信電力制御情報設定方法は実行されることを特徴とする送信電力制御情報設定方法。
(付記8) 無線端末の無線送信電力を制御するための送信電力制御情報を送信する基地局装置へ該送信電力制御情報としてチャネル識別拡散符号とタイムスロット情報を通知する無線ネットワーク制御装置が、該送信電力制御情報の送信されるタイムスロットを設定するための、該基地局装置と該無線ネットワーク制御装置を含む移動通信システムであって、
該基地局装置は、該基地局装置が送信したデータが該無線端末を往復する時間であるラウンドトリップタイムを測定し、
該無線ネットワーク制御装置は、
該ラウンドトリップタイム測定値を取得し、
該基地局装置が該無線端末へ該送信電力制御情報を送信するタイミングの基準タイミングからの遅れを示すタイミングオフセット値を取得し、
該取得したタイミングオフセット値に基づいて決定される第1のタイムスロット情報と、予め確保されているチャネル識別拡散符号の組み合わせにおいて未使用のタイムスロットを検索し、
第1のタイムスロット情報の検索にて未使用のタイムスロットが無かった場合に、該基地局装置と該無線端末間の伝播遅延量の許容範囲が第1のタイムスロット情報より小さくなる第2のタイムスロット情報と該チャネル識別拡散符号の組み合わせにおいて未使用のタイムスロットを検索し、
該検索を予め決定されるタイムスロット数まで順次繰り返し実行することによって未使用のタイムスロットを検索し、該基地局装置へ通知する該チャネル識別拡散符号と該タイムスロット情報を制御することを特徴とする移動通信システム。
移動通信システムの一例を示す図。 Node−Bのベースバンド信号処理部の概要を示す図。 F−DPCHのフレーム構成の一例を示す図。 F−DPCHのスロットフォーマット毎の各フィールドのビット割当の一例を示す図。 F−DPCHのパラメータ通知を示す図。 F−DPCH適用時の無線端末送信電力制御(上り電力制御)の処理タイミングの一例を示す図。 F−DPCH適用時のNode−B送信電力制御(下り電力制御)の処理タイミングの一例を示す図。 スロットフォーマット#1〜#8を適用した場合のF−DPCH適用時の無線端末送信電力制御(上り電力制御)の処理タイミングの一例を示す図。 F−DPCH適用時のNode−B送信電力制御(下り電力制御)の処理タイミングの一例を示す図。 F−DPCH適用時の無線端末送信電力制御(上り電力制御)の処理タイミングの一例を示す図。 F−DPCH適用時の無線端末送信電力制御(上り電力制御)の処理タイミングの一例を示す図。。 F−DPCH適用時の各チャネライゼーションコードおよびTPCタイミングの使用状況例を示す図。 RNCにおけるチャネライゼーションコードおよびスロットフォーマットの設定を示す図。 F−DPCH適用時のチャネライゼーションコード、スロットフォーマットの決定方法の一例を示すフローチャート。 F−DPCH適用時のチャネライゼーションコード、スロットフォーマットの決定方法の一例を示すフローチャート。 RNCにおけるチャネライゼーションコードおよびスロットフォーマットの更新を示す図。 F−DPCH適用時のチャネライゼーションコード、スロットフォーマットの更新方法の一例を示すフローチャート。 F−DPCH適用時のチャネライゼーションコード、スロットフォーマットの更新方法の一例を示すフローチャート。
符号の説明
1 無線ネットワーク制御装置(RNC)
2 無線基地局(Node−B)
3 屋外受信増幅器(OA−RA)
4 アンテナ
5 無線端末(UE)
21 伝送路インタフェース部(HWYIF)
22 ベースバンド信号処理部
23 無線変調部
24 増幅部(AMP)
221 符号化部
222 上り電力制御部
223 送信部
224 拡散部
225 逆拡散部
226 RAKE合成部
227 受信部
228 復号化部
2221 受信電力/SIR測定部
2222 SIR比較部
2223 TPC設定部

Claims (4)

  1. 無線端末の無線送信電力を制御するための送信電力制御情報を送信する基地局装置へ該送信電力制御情報としてチャネル識別拡散符号とタイムスロット情報を通知する無線ネットワーク制御装置が、該送信電力制御情報の送信されるタイムスロットを設定するための送信電力制御情報設定方法であって、
    該基地局装置が送信したデータが該無線端末を往復する時間であるラウンドトリップタイムの測定値を取得し、
    該基地局装置が該無線端末へ該送信電力制御情報を送信するタイミングの基準タイミングからの遅れを示すタイミングオフセット値を取得し、
    該取得したタイミングオフセット値に基づいて決定される第1のタイムスロット情報と、予め確保されているチャネル識別拡散符号の組み合わせにおいて未使用のタイムスロットを検索し、
    第1のタイムスロット情報の検索にて未使用のタイムスロットが無かった場合に、該基地局装置と該無線端末間の伝播遅延量の許容範囲が第1のタイムスロット情報より小さくなる第2のタイムスロット情報と該チャネル識別拡散符号の組み合わせにおいて未使用のタイムスロットを検索し、
    該検索を予め決定されるタイムスロット数まで順次繰り返し実行することによって未使用のタイムスロットを検索し、該基地局装置へ通知する該チャネル識別拡散符号と該タイムスロット情報を制御することを特徴とする送信電力制御情報設定方法。
  2. 請求項1に記載の送信電力制御情報設定方法であって、
    予め決定され該検索を実行するタイムスロット数は、複数の無線端末に対応する個別チャネルの該送信電力制御情報を同じコードで拡散処理し、複数の無線端末に対応する該送信電力制御情報を時分割多重する多重数であることを特徴とする送信電力制御情報設定方法。
  3. 請求項1に記載の送信電力制御情報設定方法であって、
    該送信電力制御情報の送信されるタイムスロットが設定されている該無線端末の該ラウンドトリップタイムの測定値が所定の範囲外になった場合に、該送信電力制御情報設定方法は実行されることを特徴とする送信電力制御情報設定方法。
  4. 請求項3に記載の送信電力制御情報設定方法であって、
    該未使用タイムスロットが存在しないために該タイムスロット設定の待機状態にある無線端末が存在し、該送信電力制御情報の送信されるタイムスロットが設定されている無線端末のチャネルの解放、または該送信電力制御情報のタイムスロット変更が実施され、特定のタイムスロットが未使用タイムスロットになった場合に、該送信電力制御情報設定方法は実行されることを特徴とする送信電力制御情報設定方法。
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