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JP5369263B2 - 運搬車 - Google Patents
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この発明は、運搬車に関するものである。とくに、この発明は進行方向を自在に変更できることを原則とする運搬車であるが、必要に応じて一定方向に直進させ易いように容易に改変することができる運搬車に関するものである。
進行方向を自在に変更できる運搬車は公知である。それは、例えば特開平12−60656号、特開2000−153761号、及び特開2006−122191号公報などに記載されている。
これらの公報に記載されている運搬車の代表的なものは、図1に示したような構造のものである。図1に示した運搬車は、直角四辺形の平らな天板Pと底板Qとを上下に平行に並べ、その四隅に山形鋼からなる4本の支柱Rを固定し、各支柱Rの下端に自在キャスターSを付設して作られている。
図1の運搬車に用いられている自在キャスターSは、図2に示したような構造のものである。図2において、Aは自在キャスターの本体部であって、円筒部Bと車輪の支持部Cとからなる。円筒部Bは取付用ボルトDと基板Eとを支えるための部分である。取付用ボルトDはそれ自体を中心として基板Eとともに円筒部B上で回転自在にされている。とくに、基板Eと円筒部Bとの間には鋼球Hが介在していて、基板を回転し易くしている。取付用ボルトDと基板Eとの間にあるナットJは取付用ボルトDを回転させるためのもので、自在キャスターを支柱に取り付けるときに使用される。車輪の支持部Cは断面がコの字状になっていて、車輪Fを軸Gで支持して、車輪Fを回転可能に保持している。
自在キャスターSでは軸Gが取付用ボルトDの軸線から外れたところに位置している。そのため、自在キャスターを或る方向に移動させると、自在キャスターは取付用ボルトを前にし、軸Gを後にする配置を取る。その結果、車輪Fは自然に移動方向に向くことになり、移動方向へ進むに好都合な状態となる。従って、自在キャスターは何れの方向にも容易に進行できることとなる。
図1に示した運搬車は、4個の支柱のすべてに自在キャスターが付設されているため、運搬車は押される何れの方向にも容易に進行できることとなっている。
ところが、このような運搬車は各自在キャスターが余りにも容易に押される方向に進行するので、却って一定方向に直進させることが困難である、という欠点を示すことが判明した。とくに、重量の大きな荷物を乗せて押すとき、又は道路に凹凸があるときは、この欠点が顕著に現れた。そこで、このような場合には運搬車を直進させるように改変でき、しかもその改変が簡単にできることが要望されるに至っている。
特開平12−60656号公報 特開2000−153761号公報 特開2006−122191号公報
この発明は、上述の要望を満たすためになされたものである。すなわち、この発明は直角四辺形の平板の周りに横断面が山形の支柱を少なくとも4個固定し、各支柱の下端に自在キャスターを付設して任意の方向に自在に進行できるようにした運搬車において、直進させることが必要とされたときに、直進できるように容易に改変できる運搬車を提供しようとしてなされたものである。
この発明は、各支柱の下端に自在キャスターを付設した運搬車において、自在キャスターを各支柱の下端において着脱自在とし、直進させようとするときには、支柱と自在キャスターとの間に回り止めを取り付け、これにより自在キャスターの進行方向を規制して、直進を容易且つ確実にしようとするものである。
そのために、この発明は回り止めとして、図3に示したような構造のものを用いることとしている。図3において、回り止めXは金属板を折曲して作られ、一端に軸部1を形成し、他端に固定部2を形成している。軸部1には貫通孔3が穿設され、貫通孔3の周りに正方形の切欠5が形成されている。この回り止めでは切欠5を形成するのに、便宜上切欠5を打ち抜いた上板4を軸部1と固定部2とを備えた下板の上に固定する、という簡単な手段を採っている。貫通孔3は自在キャスターの取付用ボルトDを貫通させるためのものであり、軸部1は自在キャスターの円筒部Bの上に位置する部分である。
なお、図3において、6は上板4に穿設された位置決め用の孔であって、下板に設けられた位置決め用の突起を嵌入させて、上板4の切欠5が下板の貫通孔3の周りに確実に位置するようにしている。また7は上板4を下板に固定するための溶接部である。
回り止めXの固定部2は、断面が下方に向かって開口するコの字状を呈して、内部に自在キャスターの車輪支持部Cの上端を収容し、支持部Cに外接して、自在キャスターの車輪Fの向きを固定する部分である。
この発明では、支柱の下端に雌ねじを下向きに付設して自在キャスターの取付用ボルトを着脱自在にするとともに、雌ねじの下端を突出させ、突出部の外面を多角柱にしておく。回り止めが図3に示したように正方形の切欠5を備えているときは、その多角柱を断面正方形として、突出部が回り止めの切欠5内に丁度嵌まる形状にしておく。
この発明では、支柱の下端に付設された自在キャスターを一旦外し、そこに図3に示したような回り止めXを当接して、支柱下端の角柱を回り止めの切欠5内に嵌める。次いで、自在キャスターの取付用ボルトDを回り止めの貫通孔3内に挿入し、自在キャスターのナットJを回転させて取付用ボルトDを支柱の雌ねじ内に嵌め込み、自在キャスターを支柱に固定する。
こうして、回り止めXを支柱と自在キャスターとの間に介在させて、自在キャスターを支柱に固定すると、回り止めは切欠内に支柱の角柱を嵌入させているために、支柱に対して動き得ない状態に固定される。また、回り止めは、固定部2が自在キャスターの車輪支持部Cに外接しているために、自在キャスターの車輪は向きを変更できなくなっている。その結果、自在キャスターは一定の方向にのみ進行できることとなる。
運搬車に付設された4個の自在キャスターのうち、縦又は横に並ぶ2個の自在キャスターに、上述のようにして回り止めXを付設すると、運搬車は直進することが容易且つ確実となる。このため、運搬車に重量の大きいものを載せたり、道路に傾斜又は凹凸があったりしても、運搬車は思わぬ方向に進むことが防がれる。
こうして、この発明は、直角四辺形の平板の周りに横断面が山形の支柱を少なくとも4個固定し、各支柱の下端に下向きの雌ねじを固定し、雌ねじに自在キャスターの取付用ボルトを着脱自在にして、何れの方向にも進行自在とした運搬車において、上記雌ねじの下端を突出させて突出部の外面を正方形、正六角形又は正八角形からなる角柱とし、新たに回り止めを用意し、回り止めには自在キャスターの本体部を固定するための固定部と、自在キャスターの取付用ボルトの貫通孔と、貫通孔の周りに上記角柱を嵌入させるための切欠とを設けておき、回り止めを支柱と自在キャスターとの間に固定して、直進し易くすることを特徴とする運搬車を提供するものである。
この発明では各支柱の下端に下向きの雌ねじを固定し、雌ねじに自在キャスターの取付用ボルトを嵌めて自在キャスターを支柱に取り付けているから、自在キャスターは支柱に着脱自在になっている。一方、回り止めXには軸部1を設け、そこに貫通孔3を穿設したから、貫通孔に自在キャスターの取付用ボルトDを挿通し、雌ねじに嵌めることによって、回り止めを支柱と自在キャスターとの間に容易に固定することができる。
また、回り止めXには切欠5を設けたから、切欠5内に支柱下端の角柱を嵌め込むことにより、回り止めを支柱の定位置に容易且つ確実に固定することができる。さらに、回り止めXには固定部を設けたから、固定部を自在キャスターの車輪支持部Cに外接させることにより、車輪の向きを一定に制御することができる。こうして、この発明によれば、車輪の向きを一定の方向に容易且つ確実に制限することができる。従って、容易に運搬車を直進させることができる。
運搬車を直進させるときの直進方向は、運搬車の台板を構成している直角四辺形の平板の辺、とりわけ長辺に平行でなければならない。この発明では、支柱に横断面が山形のものを使用したから、支柱を構成している山形の外面は当然直角四辺形の辺と平行になっている。従って、回り止めの固定部2の向く方向が、山形支柱の外面と平行になるように、切欠5と支柱がわの角柱との関係を調節することにより、容易且つ確実に直角四辺形の辺に平行に運搬車を直進させることができる。
とくにこの発明では角柱を正方形、正六角形又は正八角形から成るものとしたので、角柱の一面を支柱の一面と平行に向けることにより、容易に自在キャスターの進行方向を平板の辺と平行に向けることができる。
この発明では、支柱として横断面が山形のものを用いているから、4個の支柱は平板への取付位置によって、山の向く方向が変わることとなる。しかし、支柱に設けた角柱は断面が正方形、正六角形又は正八角形からなるものとしたから、山の向く方向が変わっても角柱の形状は変わりないから、同じ支柱を使用することができる。従って、部品の数を少なくして運搬車を組み立てることができるので経済的である。
公知の運搬車の斜視図である。 公知の自在キャスターの斜視図である。 この発明において用いられる回り止めの斜視図である。 この発明により、運搬車の支柱と自在キャスターとの間に、回り止めを付設するときの状態を示した斜視図である。 この発明において用いられる他の回り止めの平面図である。
この発明では、新たに回り止めを用意することが必要である。従って、回り止めは、この発明では重要な役目をしている。そこで、まず回り止めについて説明する。
図3に示した回り止めは、軸部1に正方形の切欠5が設けられている。この切欠が正方形とされたのは、図4に示したように、支柱Rの下端に突設された角柱Tに嵌合するためである。この場合、図3に示したように、切欠5の壁面51を固定部2の延びる方向Zと平行に向けておき、他方、支柱Rでは角柱Tの外面を図4に示したように支柱Rの外面と平行にしておくと、回り止めXを支柱Rへ付設したときに、固定部の延びる方向が支柱外面の向く方向と一致するので、車輪の進行方向を容易に知ることができる。従って、運搬車を台板、すなわち直角四辺形の平板の縁辺方向に確実に直進させることができる。
図5は、支柱Rの下端に突設した角柱が正六角柱である場合に、使用する回り止めの平面図である。角柱が正六角柱となるのは、雌ねじに普通のナットを使用した場合に起こることであるから、重要な意味を持っている。
角柱が正六角柱である場合には、正四角柱や正八角柱のときと違って、同じ支柱を四隅に使用した場合に、支柱を構成している山の向く方向によって六角柱の向く方向が異なることになる。詳しく云うと、隣り合う支柱の間では六角柱が同じ形となっていないで、30度の角度だけ回転した形状となっている。
そのため、隣り合う支柱に同じ正六角形の切欠を持った回り止めを嵌めると、固定部の向きが異なることになる。これを避けるためには、切欠の向きが異なった2種類の回り止めを用意しなければならない。しかし、2種類の回り止めを用意して、これを使い分けることは煩瑣である。
そこでこの発明では、図5に示したような回り止めYを使用することとする。図5に示した回り止めYは、切欠の形状だけが図3に示した回り止めXと異なっている。回り止めYの切欠は1つの切欠が正六角形に沿って作られ、さらにその正六角形が中心をそのままの位置に置いて、30度の角度だけ回転した状態のもう1つの正六角形に沿って重ねて切欠が作られている。
図5に示した回り止めYにおいては、1つの正六角形の切欠の縁、すなわち切欠の壁面51が、固定部2の延びる方向Zに平行に延びるようにしておくことが望ましい。なぜならば、このようにすると、この回り止めYを支柱に固定したとき、車輪の向く方向を支柱外面と一致させ易く、従って、運搬車を支柱外面の向く方向に進行させ易いからである。
なお、図5の回り止めYは、図3に示した回り止めXと同様に、軸部1と固定部2とを備えた下板上に、切欠5を打ち抜いた上板4を固定して作られている。また、図5における6は位置決め用の孔であり、7は溶接部である。
支柱の下端に突設した角柱が正八角柱である場合には、角柱断面が正方形である場合と、全く同じように回り止めに正八角形の切欠を設けて、この発明を実施することができる。
この発明によれば、支柱がわに角柱を設け、簡単な回り止めを用意し、これを付設するだけで、容易に運搬車を直進させることができることとなるから、この発明は実用上の価値が大きい。
P 天板
Q 底板
R 支柱
S 自在キャスター
T 角柱
A 自在キャスターの本体部
B 円筒部
C 支持部
D 取付用ボルト
E 基板
F 車輪
G 軸
H ボール
X、Y 回り止め
Z 固定部2の延びる方向
1 軸部
2 固定部
3 貫通孔
4 上板
5 切欠
6 位置決め用孔
7 溶接部

Claims (5)

  1. 直角四辺形の平板の周りに横断面が山形の支柱を少なくとも4個固定し、各支柱の下端に下向きの雌ねじを固定し、雌ねじに自在キャスターの取付用ボルトを着脱自在にして、何れの方向にも進行自在とした運搬車において、上記雌ねじの下端を突出させて突出部の下端外面を正方形、正六角形又は正八角形からなる角柱とし、新たに回り止めを用意し、回り止めには自在キャスターの本体部を固定するための固定部と、自在キャスターの取付用ボルトの貫通孔と、貫通孔の周りに上記角柱を嵌入させるための切欠とを設けておき、回り止めを支柱と自在キャスターとの間に固定して、直進し易くすることを特徴とする運搬車。
  2. 前記回り止めが、前記固定部と貫通孔とを備えた下板に、切欠を打ち抜いた上板を溶接して作られていることを特徴とする、請求項1に記載の運搬車。
  3. 前記下板と上板との間に位置決め用孔と位置決め用突起とを設けて、位置決め用突起を位置決め用孔内に嵌入させて、下板に設けた貫通孔の周りに上板に設けた切欠を確実に位置させ、溶接して回り止めが作られていることを特徴とする、請求項2に記載の運搬車。
  4. 前記角柱を構成する外面のうちの少なくとも2つの外面が、支柱を構成する外面の1つと平行に延びていることを特徴とする、請求項1−3の何れか1つの項に記載の運搬車。
  5. 前記角柱が正六角形である場合に、回り止めに設けた切欠が、正六角形切欠と、さらにその六角形切欠が同心で30度の角度だけ回転してなる正六角形の切欠とを重ねて設けた形状となっていることを特徴とする、請求項1−4の何れか1つの項に記載の運搬車。
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