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JP5370717B2 - インピーダンス特性評価方法およびインピーダンス特性評価装置 - Google Patents
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インピーダンス特性評価方法およびインピーダンス特性評価装置 Download PDF

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本発明は、電池のインピーダンス特性を評価するインピーダンス特性評価方法およびインピーダンス特性評価装置に関する。
負荷電流に重畳する交流の周波数(測定周波数)を変えながら燃料電池セルのインピーダンスを測定する方法が知られている。この方法では、負荷電流として直流成分(Idc)に加えて十分振幅の小さな交流成分(Iac)を重畳した電流(Idc+Iac)を与える。一般的には、この交流成分として正弦波が使用される。インピーダンス計測器により、この電流摂動に対する電池電圧(Vdc+Vac)の変化を測定し、交流成分のゲイン特性、位相遅れを得る。測定周波数を順次変えながら、それぞれの周波数でのゲインおよび位相を測定することで、燃料電池セルのインピーダンス特性を得ることができる。
特開2007−265885号公報 特開2007−048647号公報
燃料電池セルの特性は複雑であり、一般的に、計測結果が正しいことを担保するための手法の開発が望まれる。例えば、特開2007−048647号公報には、参照電極(分割電極)を用いた電圧計測が正しいことを担保する方法として、2通りの経路で計測された2点間の電位が等しいことを確認する方法が開示されている。この方法では、燃料電池の過電圧を分離して測定するとともに、過電圧の和が適切な値となるか否かを確認している。しかし、この方法では、インピーダンス領域での一致性を担保することはできない。
本発明の目的は、測定されたインピーダンス特性の計測結果を担保することができるインピーダンス特性評価方法およびインピーダンス特性評価装置を提供することにある。
本発明のインピーダンス特性評価方法は、電池のインピーダンス特性を評価するインピーダンス特性評価方法において、電池のインピーダンスを複数個所について測定するステップと、前記測定ステップにより得られた前記複数個所についての測定結果を組み合わせることにより、個々の測定結果間の整合性を判定するステップと、を備え、前記測定するステップでは、交流成分が重畳された電流負荷をカソードおよびアノード間に与えたときに発生するカソードおよびアノード間の電圧、カソード過電圧およびアノード過電圧にそれぞれ対応する、電池全体の内部インピーダンス、カソード側のインピーダンスおよびアノード側のインピーダンスを測定し、前記判定するステップでは、前記カソード側のインピーダンスおよび前記アノード側のインピーダンスの和が、前記内部インピーダンスと一致するか否かを判定することを特徴とする。
このインピーダンス特性評価方法によれば、複数個所についての測定結果を組み合わせることにより、個々の測定結果間の整合性を判定するので、測定されたインピーダンス特性の計測結果の正しさが担保される。
前記測定するステップにより得られたカソード側の膜抵抗、アノード側の膜抵抗および前記電池全体での膜抵抗を用い、前記カソード側の膜抵抗および前記アノード側の膜抵抗の和が、前記電池全体での膜抵抗に一致するか否かを判定してもよい。
前記測定するステップにより得られたカソード側の反応抵抗、アノード側の反応抵抗および前記電池全体での反応抵抗を用い、前記カソード側の反応抵抗および前記アノード側の反応抵抗の和が、前記電池全体での反応抵抗に一致するか否かを判定してもよい。
本発明のインピーダンス特性評価装置は、電池のインピーダンス特性を評価するインピーダンス特性評価装置において、電池のインピーダンスを複数個所について測定する測定手段と、前記測定手段により得られた前記複数個所についての測定結果を組み合わせることにより、個々の測定結果間の整合性を判定する判定手段と、を備え、前記測定手段は、交流成分が重畳された電流負荷をカソードおよびアノード間に与えたときに発生するカソードおよびアノード間の電圧、カソード過電圧およびアノード過電圧にそれぞれ対応する、電池全体の内部インピーダンス、カソード側のインピーダンスおよびアノード側のインピーダンスを測定し、前記判定手段は、前記カソード側のインピーダンスおよび前記アノード側のインピーダンスの和が、前記内部インピーダンスと一致するか否かを判定することを特徴とする。
このインピーダンス特性評価装置によれば、複数個所についての測定結果を組み合わせることにより、個々の測定結果間の整合性を判定するので、測定されたインピーダンス特性の計測結果の正しさが担保される。


本発明のインピーダンス特性評価方法によれば、複数個所についての測定結果を組み合わせることにより、個々の測定結果間の整合性を判定するので、測定されたインピーダンス特性の計測結果の正しさが担保される。
本発明のインピーダンス特性評価装置によれば、複数個所についての測定結果を組み合わせることにより、個々の測定結果間の整合性を判定するので、測定されたインピーダンス特性の計測結果の正しさが担保される。
以下、図1〜図6を参照して、本発明によるインピーダンス特性評価方法の実施形態について説明する。
図1(a)は、燃料電池の断面および計測時の接続方法を示す図、図1(b)はインピーダンス計測装置の構成を機能的に示すブロック図である。
図1(a)に示すように、燃料電池は、固体高分子膜1と、固体高分子膜1と電気的に絶縁されたカソード電極2と、カソード電極2と同様に固体高分子膜1と電気的に絶縁され、固体高分子膜1を挟んでカソード電極2と対向するアノード電極3とを備える。
カソード電極2は、固体高分子膜1の側から外側に向けて順次、触媒層、拡散層、およびセパレータ(不図示)を積層して構成される。同様に、アノード電極3は、固体高分子膜1の側から外側に向けて順次、触媒層、拡散層、およびセパレータ(不図示)を積層して構成される。カソード電極2およびアノード電極3を構成する上記セパレータには、それぞれ燃料ガスを供給するガス流路が形成されている。
図1(a)に示すように、カソード電極2は、互いに絶縁されたカソード本電極2Aおよびカソード分割電極2Bに分割され、アノード電極3は、互いに絶縁されたアノード本電極3Aおよびアノード分割電極3Bに分割されている。図1(a)に示すように、カソード分割電極2Bおよびアノード分割電極3Bは、同一領域で互いに対向して配置されている。なお、図1(a)に示す電極の配置は一例にすぎず、固体高分子膜1を挟んでカソード本電極2Aとカソード分割電極2B、およびアノード本電極3Aとアノード分割電極3Bの配置とが対向するように形成されればどのように配置されるものであってもよい。
図1(a)および図1(b)に示すように、インピーダンス計測装置5は、カソード本電極2Aとアノード本電極3Aの間に接続された電子負荷装置4の電流値を制御する負荷制御部51と、電子負荷装置4の電流に応じて変化する電圧値および電流値を取得してカソード側の膜抵抗およびアノード側の膜抵抗および反応抵抗を計測する計測手段52と、を備える。また、インピーダンス計測装置5は、カソード本電極2Aとカソード分割電極2Bの間の電圧(カソード過電圧Vca)を計測する電圧計測モジュール501と、アノード本電極3Aとアノード分割電極3Bの間の電圧(アノード過電圧Van)を計測する電圧計測モジュール502と、カソード本電極2Aとアノード本電極3Aの間の電圧(燃料電池電圧Vfc)を計測する電圧計測モジュール503と、電子負荷装置4に流れる電流(負荷電流I)を計測する電流計測モジュール504とを備える。電圧計測モジュール501,502,503および電流計測モジュール504による計測結果は、計測手段52に与えられる。
また、計測手段52による計測結果は、判定手段6に与えられ、判定手段6により計測結果の整合性が判定される。
次に、インピーダンス計測の手順について説明する。
インピーダンス計測装置5の負荷制御装置52は、電子負荷装置4に対して、インピーダンス計測を行う周波数、直流電流値、重畳交流電流振幅を設定し、燃料電池への電流負荷を制御する。交流成分が重畳された電流負荷に対して、燃料電池電圧Vfc、カソード過電圧Vca、およびアノード過電圧Vanのそれぞれの波形を電圧モジュール503、502および501で計測し、計測手段52において、交流電流負荷に対する各3つの電圧(燃料電池電圧Vfc、カソード過電圧Vca、およびアノード過電圧Van)の交流成分のゲインおよび位相(フェーズ)に基づきインピーダンスZan、ZcaおよびZfcを求める。ここで、インピーダンスZan、ZcaおよびZfcは、それぞれ、アノード過電圧Van、カソード過電圧Vca、および燃料電池電圧Vfcに対応する燃料電池の内部インピーダンスに相当する(図1)。
順次、重畳交流電流振幅の周波数を変えてインピーダンス計測を行い、図2に示すようなインピーダンス(Zan、Zca、Zfc)の複素平面図(コールコールプロット)を得ることができる。
図2に示す複素平面図において、燃料電池の固体高分子膜1のプロトン伝導抵抗を表すものが、「Rmem_fc」である。同様に、カソード過電圧(Vca)に対応するインピーダンス(Zca)から「Rmem_ca」、アノード過電圧(Van)に対応するインピーダンス(Zan)から「Rmem_an」を求めることができる。上記アノード、カソードのインピーダンスの高周波側のゼロクロスの抵抗値Rmem_an、Rmem_caを、それぞれ燃料電池の固体高分子膜のアノード側の膜抵抗値Zan_memおよびカソード側の膜抵抗値Zca_memとして算出することができる。また、燃料電池全体の膜抵抗値Zfc_memは、アノード側の膜抵抗値Zan_memおよびカソード側の膜抵抗値Zca_memの和として算出される。
また、カソード側のインピーダンスZcaからカソード側の膜抵抗値Zca_memを減算することにより、カソード側の反応抵抗Zca_ractが算出される。さらに、アノード側のインピーダンスZanからアノード側の膜抵抗値Zan_memを減算することにより、アノード側の反応抵抗Zan_ractが算出される。
以下、膜抵抗および反応抵抗の算出方法を詳細に説明する。カソード側、アノード側および電池全体について同一手法が適用できるため、ここでは、Zca_mem、Zan_memおよびZfc_memをZmemにより、Zca_ract、Zan_ractおよびZfc_ractをZractにより、それぞれ代表する。
図3(a)は、測定されたインピーダンス特性を複素平面図により示す図である。
まず、測定されたインピーダンス特性に基づいて、膜抵抗Zmemを算出する。ここでは、インピーダンス特性のグラフ(図3(a))と実軸との交点(ゼロクロス)の座標を膜抵抗Zmemとして算出することができる。グラフ(図3(a))と実軸との交点は、測定周波数を上昇させたときのインピーダンスの実数成分の収束値に相当している。このように、膜抵抗Zmemは実数部だけをもち、虚数成分をもたない。
グラフ上の交点を用いる代わりに、図4(a)に示すような等価回路の素子の定数をフィッティングにより求め、抵抗R1の値を膜抵抗Zmemとしてもよい。なお、図4(a)において、抵抗R2、抵抗R3、コンデンサC2およびコンデンサC3からなる回路は、反応抵抗に相当する。等価回路は図4(a)に示すものに限定されず、燃料電池セル各部のインピーダンス特性に応じて適切な等価回路が選択される。
次に、燃料電池セルのインピーダンスから膜抵抗Zmemを減算することにより、燃料電池セル各部の反応抵抗Zractを算出する。
ここで、燃料電池セルの実数部をZreal、虚数部をZimg、反応抵抗Zractの実数部をZ´real、虚数部をZ´img、位相角をθ´とすると、
Figure 0005370717
が成立する。
図3(b)は、燃料電池セル各部のインピーダンスを膜抵抗Zmemおよび反応抵抗Zractに分離した様子を示す図である。また、図3(c)は、膜抵抗Zmemを減算することにより得られた反応抵抗Zractのインピーダンス特性を示す図である。
図4(b)は、測定系のインピーダンスの影響で、測定周波数を上昇させたときにインピーダンスが実数成分に収束しない場合を例示する図である。図4(b)の例では、測定系に起因するL成分によって高周波領域で位相の進みが発生する。このような場合には、実軸との交点(ゼロクロス)から膜抵抗Zmemを求めることはできない。また、図4(a)に示すような等価回路でのフィッティングも不可能となる。したがって、この場合には、図4(c)に示すような測定系のインピーダンスを加えた等価回路を用いてフィッティングを行い、抵抗値R1を膜抵抗Zmemとして求めることができる。図4(c)において、L成分(L1)が、測定系に起因するインピーダンスに相当する。
このように、測定系のインピーダンスを考慮した等価回路を用いてフィッティングを行うことで、実際に高い頻度で発生する測定系のインピーダンス(L成分)の影響をシミュレーションによって除去できる。これにより真の膜抵抗を抽出することができ、反応抵抗を正しく計算することが可能となる。
以上の手順により、燃料電池のインピーダンス、膜抵抗および反応抵抗が、それぞれ、アノード、カソードおよび燃料電池全体について分離して算出される。
次に、判定手段6において測定結果の整合性を判定する方法について説明する。図5および図6は、測定結果の整合性を判定する方法を示す図である。
まず、任意の測定周波数におけるインピーダンスの整合性を判定する。具体的には、任意の周波数において、アノードおよびカソードのインピーダンスの和が、燃料電池全体のインピーダンスに一致するか否かが判定される。図5の例では、任意の周波数f1および反応抵抗が実質的にゼロになる高い周波数f0について、
Zfc(f1)=Zan(f1)+Zca(f1)
および、
Zfc(f0)=Zan(f0)+Zca(f0)
が成立するか否かがベクトル演算により判定される。
また、アノードおよびカソードの膜抵抗の和が、電池全体の膜抵抗に一致するか否か、すなわち、
Zfc_mem=Zan_mem+Zca_mem
が成立するか否かがベクトル演算により判定される。なお、これは、周波数f0におけるインピーダンスの整合性が成立するか否かの判定と等価である。
さらに、図5および図6に示すように、アノードおよびカソードの反応抵抗の和が、電池全体の反応抵抗に一致するか否か、すなわち、
Zfc_ract(f1)=Zan_ract(f1)+Zca_ract(f1)
が成立するか否かがベクトル演算により判定される。
このように、インピーダンス、膜抵抗および反応抵抗の測定値の整合性を判定することにより、インピーダンス特性が正しく計測されているか否かを知ることができる。
以上のように、本実施形態のインピーダンス特性評価方法によれば、過電圧の整合性のみならず、アノード、カソードおよび電池全体についてのインピーダンス領域での整合性を担保することができる。
以上のように、本実施形態のインピーダンス特性評価方法によれば、複数個所についての測定結果を組み合わせることにより、個々の測定結果間の整合性を判定するので、測定されたインピーダンス特性の計測結果の正しさが担保される。
本発明の適用範囲は上記実施形態に限定されることはない。本発明は、電池のインピーダンス特性を評価するインピーダンス特性評価方法およびインピーダンス特性評価装置に対し、広く適用することができる。
電池セルのインピーダンス特性を計測する際の接続状態を示す図。 図2は、インピーダンス特性を計示す図。 インピーダンス特性を示す図であり、(a)は、燃料電池セルのインピーダンス特性を示す図、(b)は、燃料電池セルのインピーダンスを膜抵抗Zmemおよび反応抵抗Zractに分離した様子を示す図、(c)は、膜抵抗Zmemを減算することにより得られた反応抵抗Zractのインピーダンス特性を示す図。 フィッティングの方法を示す図であり、(a)は燃料電池セルの等価回路を例示する図、(b)は測定系のインピーダンスの影響で、測定周波数を上昇させたときにインピーダンスが実数成分に収束しない場合を例示する図、(c)は測定系のインピーダンスを加えた等価回路を示す図。 測定結果の整合性を判定する方法を示す図。 測定結果の整合性を判定する方法を示す図。
符号の説明
1 固体高分子膜
2 カソード電極
2A カソード本電極
2B カソード分割電極
3 アノード電極
3A アノード本電極
3B アノード分割電極
4 電子負荷装置
5 インピーダンス計測装置
51 負荷制御部
52 測定手段
6 判定手段
52 測定手段

Claims (4)

  1. 電池のインピーダンス特性を評価するインピーダンス特性評価方法において、
    電池のインピーダンスを複数個所について測定するステップと、
    前記測定ステップにより得られた前記複数個所についての測定結果を組み合わせることにより、個々の測定結果間の整合性を判定するステップと、
    を備え
    前記測定するステップでは、交流成分が重畳された電流負荷をカソードおよびアノード間に与えたときに発生するカソードおよびアノード間の電圧、カソード過電圧およびアノード過電圧にそれぞれ対応する、電池全体の内部インピーダンス、カソード側のインピーダンスおよびアノード側のインピーダンスを測定し、
    前記判定するステップでは、前記カソード側のインピーダンスおよび前記アノード側のインピーダンスの和が、前記内部インピーダンスと一致するか否かを判定することを特徴とするインピーダンス特性評価方法。
  2. 前記測定するステップにより得られたカソード側の膜抵抗、アノード側の膜抵抗および前記電池全体での膜抵抗を用い、前記カソード側の膜抵抗および前記アノード側の膜抵抗の和が、前記電池全体での膜抵抗に一致するか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載のインピーダンス特性評価方法。
  3. 前記測定するステップにより得られたカソード側の反応抵抗、アノード側の反応抵抗および前記電池全体での反応抵抗を用い、前記カソード側の反応抵抗および前記アノード側の反応抵抗の和が、前記電池全体での反応抵抗に一致するか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載のインピーダンス特性評価方法。
  4. 電池のインピーダンス特性を評価するインピーダンス特性評価装置において、
    電池のインピーダンスを複数個所について測定する測定手段と、
    前記測定手段により得られた前記複数個所についての測定結果を組み合わせることにより、個々の測定結果間の整合性を判定する判定手段と、
    を備え、
    前記測定手段は、交流成分が重畳された電流負荷をカソードおよびアノード間に与えたときに発生するカソードおよびアノード間の電圧、カソード過電圧およびアノード過電圧にそれぞれ対応する、電池全体の内部インピーダンス、カソード側のインピーダンスおよびアノード側のインピーダンスを測定し、
    前記判定手段は、前記カソード側のインピーダンスおよび前記アノード側のインピーダンスの和が、前記内部インピーダンスと一致するか否かを判定することを特徴とするインピーダンス特性評価装置。
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