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JP5376866B2 - 半導体発光装置の製造方法及び半導体発光装置 - Google Patents
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JP5376866B2 - 半導体発光装置の製造方法及び半導体発光装置 - Google Patents

半導体発光装置の製造方法及び半導体発光装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体発光装置の製造方法及び半導体発光装置であって、特に、半田層による接合箇所を用いた半導体発光装置の製造方法及び半導体発光装置に関する。
従来から、成長基板上に形成された発光動作層がAuSn(金錫)半田を介して支持基板に接合された構造を有する半導体発光装置が知られている。このような接合構造を有する半導体発光装置の1例として、図1に接合前の半導体発光装置の断面図を示す。図1に示されているように、支持基板101の表面上にAu(金)層102、Ti(チタン)層103、Ni(ニッケル)層104及びAuSn半田層105が、順次積層されている。また、成長基板106の表面上に、発光動作層107、AuZn(金及び亜鉛からなる合金)層108、TaN(窒化タンタル)層109、Al(アルミニウム)層110、Ta(タンタル)層及びAu層112が順次積層されている。Au層112とAuSn半田層105とが対向しつつ密着させられ、その後にAuSn半田層105が加熱及び冷却されることにより、AuSn半田層105が溶融及び固化する。かかる溶融及び固化によって、発光動作層107が形成された成長基板106がAuSn半田層105を介して支持基板101に接合される。接合後、成長基板106はエッチングによって除去される。AuZn層108は、発光動作層107から放射される光を反射し、その光の取り出し効率を高める機能を有している。
近年においては、発光動作層107から放射される光をさらに効率良く反射するために、発光動作層107とAuZn層108との間に反射絶縁層を形成した半導体発光装置の構造が提案されている(特許文献1を参照)。この反射絶縁層は、発光動作層107の電流分布の制御及び発光動作層107から放射される光を効率的に反射する観点から、SiO(シリコン酸化膜)又は金属酸化膜が使用されている。
特開2006−86208号公報
上述した反射絶縁層を有する半導体発光装置においては、発光動作層の全面に上述した反射絶縁層が形成されず、選択的に開口部が設けられた反射層絶縁層が形成されている。この理由としては、この反射絶縁層の開口部に金属等の導電物質が埋め込まれることによって発光動作層とのオーミックコンタクトを取ることができ、かかるオーミックコンタクトによって発光動作層に向かって流れる電流の制御及び確保をすることができるからである。
上述したオーミックコンタクトを取るための反射絶縁層の開口部形成方法としては、発光動作層の全面に一旦形成された反射絶縁層上にフォトリソグラフィ技術によってパターンニングされたレジストが形成され、かかるレジストをマスクとして反射絶縁層にエッチングが施されることで開口部が形成される方法がある。その後、反射絶縁層上には所望の金属及び合金などの薄膜が蒸着法などによって形成され、発光動作層を含む成長基板がこの薄膜を介して支持基板に接合される。
しかしながら、蒸着法などによって反射絶縁層上に金属及び合金などの薄膜が形成されると、形成された薄膜の表面には反射絶縁層の開口部の段差に起因した凹凸が生じてしまう。このような薄膜の表面上に凹凸がある状態で支持基板に発光動作層を含む成長基板が接合されると、支持基板と成長基板との接合界面には当該凹凸による隙間が生じてしまう。更に、支持基板と成長基板との接合界面には、この隙間に起因するボイド(すなわち、空洞)が発生してしまう。かかる隙間によって発生したボイドは、間隙自身により毛細管現象が阻害され界面端部に吐き出さることがなく半導体発光装置内に残留、つまり、ボイドが接合界面の反射絶縁層の開口部内に対応する位置に残留してしまうため、半導体発光装置の性能低下(発光効率の低下)及び寿命の低下といった問題につながる。また、かかる隙間によって発生したボイドは、半田層の接合強度の低下といった問題につながる。
本発明は、以上の如き事情に鑑みてなされたものであり、発光動作層と支持基板との接合界面においてボイドの発生を抑制し、発光効率、寿命及び接合強度において優れた特性を有する半導体発光装置の製造方法及び半導体発光装置を提供する。
上述した課題を解決するために、本発明の半導体発光装置の製造方法は、成長基板上に発光動作層を形成する発光動作層形成工程と、発光動作層上に反射絶縁層を形成する反射絶縁層形成工程と、反射絶縁層に複数の開口部を形成する開口部形成工程と、数の開口部の各々に埋め込まれたコンタクト部を形成するコンタクト部形成工程と、反射絶縁層及びコンタクト部上に電極層を形成する電極層形成工程と、電極層上に第1の接合金属層を形成する接合金属層形成工程と、表面に第2の接合金属層が形成された支持基板を準備する支持基板準備工程と、第1の接合金属層と第2の接合金属層とを溶融させて接合する接合工程と、を有し、コンタクト部形成工程は、コンタクト部の合計面積が反射絶縁層の面積より大きい場合において、コンタクト部の合計膜厚が反射絶縁層の合計膜厚よりも大きくなるように、コンタクト部の膜厚を調整することを特徴とする。
上述した課題を解決するために、本発明の半導体発光装置の製造方法は、成長基板上に発光動作層を形成する発光動作層形成工程と、発光動作層上に反射絶縁層を形成する反射絶縁層形成工程と、反射絶縁層に複数の開口部を形成する開口部形成工程と、複数の開口部の各々に埋め込まれたコンタクト部を形成するコンタクト部形成工程と、反射絶縁層及びコンタクト部上に電極層を形成する電極層形成工程と、電極層上に第1の接合金属層を形成する接合金属層形成工程と、表面に第2の接合金属層が形成された支持基板を準備する支持基板準備工程と、第1の接合金属層と第2の接合金属層とを溶融させて接合する接合工程と、を有し、コンタクト部形成工程は、コンタクト部の合計面積が反射絶縁層の面積より小さい場合において、コンタクト部の合計膜厚が反射絶縁層の合計膜厚よりも小さくなるように、コンタクト部の膜厚を調整することを特徴とする。
また、上述した課題を解決するために、本発明の半導体発光装置は、発光動作層と、発光動作層上に形成され、複数の開口部を含む反射絶縁層と、数の開口部の各々に埋め込まれたコンタクト部と、反射絶縁層及びコンタクト部上に形成された電極層と、電極層上に第1の接合金属層を形成し、第1の接合金属層と支持基板上に形成された第2の接合金属層とを溶融させて電極層と支持基板間に形成された接合層と、を有し、コンタクト部の合計面積が反射絶縁層の面積より大きく、コンタクト部の合計膜厚が反射絶縁層の合計膜厚よりも大きいことを特徴とする。
上述した課題を解決するために、本発明の半導体発光装置は、発光動作層と、発光動作層上に形成され、複数の開口部を含む反射絶縁層と、複数の開口部の各々に埋め込まれたコンタクト部と、反射絶縁層及びコンタクト部上に形成された電極層と、電極層上に第1の接合金属層を形成し、第1の接合金属層と支持基板上に形成された第2の接合金属層とを溶融させて電極層と支持基板間に形成された接合層と、を有し、前記コンタクト部の合計面積が前記反射絶縁層の面積より小さく、前記コンタクト部の合計膜厚が前記反射絶縁層の合計膜厚よりも小さいことを特徴とする。
本発明の半導体発光装置の製造方法及び半導体発光装置によれば、発光動作層上に形成された反射絶縁層の複数の開口部に、当該複数の開口部を平坦化する厚さを有して埋め込まれたコンタクト部を形成することにより、発光動作層と支持基板との接合界面においてボイドの発生を抑制し、半導体発光装置の発光効率、寿命及び接合強度の低下を防止することができる。
発明を実施するための形態
以下、本発明の実施例について添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
先ず、図2乃至4を参照しつつ、本発明の実施例である半導体発光装置の構造について説明する。
図2は、半導体発光装置10の断面図(図3の線2−2(一点鎖線で示す)における断面図)である。図2に示されているように、半導体発光装置10は、第1のPt(白金)層11、支持基板12、第2のPt層13、Ti(チタン)層14、接合層15、第1の電極層16、第2の電極層17、第3の電極層18、第4の電極層19、コンタクト部(コンタクト層)20が複数箇所に埋めこまれた反射絶縁層21及び発光動作層22が順次積層された構造を有している。また、発光動作層22上には、線状電極23が形成されている。
支持基板12は、例えば、n型又はp型不純物を添加したシリコン(Si)からなる基板である。添加する不純物の濃度は、例えば、ホウ素を3×10−18cm−3以上(比抵抗0.02cm以下)である。なお、支持基板12には、シリコン以外の熱伝導率の高い導電性材料、例えば銅(Cu)などが使用されても良い。第1のPt層11及び第2のPt層13は、オーミック電極として用いられるため、約25nm(ナノメートル)以上の膜厚であることが望ましい。また、第1のPt層11及び第2のPt層13の仕事関数が支持基板12の仕事関数よりも高いため、第1のPt層11と支持基板12及び第2のPt層13と支持基板12との良好なオーミックコンタクトが得られる。また、第1のPt層11は、外部と電気的接続をとるための電極として機能する。Ti層14は、後述する第1のSn吸収層の密着性を高める密着層として形成される。Ti層14の膜厚は、例えば、約150nmである。
接合層15は、後述するAuSn半田層、第1及び第2のAu層並びにNiからなる第1及び第2のSn吸収層の熱圧着によって形成されたAuSnNiの合金からなる層である。
第1の電極層16、第2の電極層17及び第3の電極層18は、金属原子の拡散を防止するバリア層として形成されている。これらの3つの層の膜厚は、例えば、100nmである。また、第1の電極層16及び第3の電極層18は、TaN(窒化タンタル)が堆積された層であり、第2の電極層はTiW(チタン−タングステン合金)が堆積された層である。なお、第1乃至第3の電極は、上記金属に限られることはなく、接合層を構成する材料や発光動作層22に直接的に接続された電極層の材料などに応じて適宜変更することが可能である。
第4の電極層19は、発光動作層22から入射した光を反射絶縁層21との界面で効率よく反射することができることが望ましい。また、第4の電極層19は、コンタクト部20との密着性が良好である材料により形成されることが望ましい。例えば、第4の電極層19は、AuZn(金及び亜鉛からなる合金)により形成された層である。また、第4の電極層19の膜厚は、例えば、200nmである。
反射絶縁層21は、発光動作層22の接合層15側に形成され、複数の開口部を有している。この開口部には、発光動作層22とオーミックコンタクトを取るためのコンタクト部20が埋め込まれている。コンタクト部20の膜厚は、反射絶縁層21の開口部(凹部)を平坦化する厚さである。なお、コンタクト部20の膜厚は、反射絶縁層21の膜厚と同一であることが望ましく、例えば、約100nmである。また、反射絶縁層21の開口部の開口面積を小さくし、発光動作層22の反射絶縁層21の形成面(発光動作層22の表面)の大部分が反射絶縁層21によって覆われていることが望ましい。これは、発光動作層22から発生する光を効率良く線状電極23が設けられた表面側から放出させ、半導体発光装置10の発光効率を上げるためである。
上述したような膜厚のコンタクト部20が複数の開口部の各々に埋め込まれていることにより、反射絶縁層21の開口部の段差が解消され、開口部が平坦化される。また、反射絶縁層21の開口部が平坦化されることにより、反射絶縁層21上に形成される第1の電極層16、第2の電極層17、第3の電極層18が平坦に形成される。更に、上述した複数の層が平坦に形成されることにより、溶融及び固化によって接合層15となる複数の金属層(後述するAuSn半田層、Au層及びSn吸収層)も平坦に形成される。これによって後述するAuSn半田層による接合時の接合界面における隙間が無くなり、接合層15内のボイドの発生を抑制することができ、特に反射絶縁層21の開口部内に対応する位置におけるボイドの残留を抑制することができる。反射絶縁層21は、例えば、SiO(シリコン酸化膜)である。また、コンタクト部20は、第4の電極層19との密着性の観点から第4の電極層19と同一のAuZnからなる層である。なお、反射絶縁層21は金属酸化膜からなる層であっても良く、コンタクト部20は第4の電極層19とは異なるAuZn層に他の金属層を積層した多層構造であっても良い。
なお、コンタクト部20と反射絶縁層21との膜厚は完全に同一ではなく、約50nm以内の差があっても良い。このような場合において、例えば、コンタクト部20の合計面積が反射絶縁層21の面積より大きい場合には、コンタクト部20の合計膜厚が反射絶縁層21の合計膜厚よりも大きくなるようにコンタクト部20の膜厚を調整しても良い。また、コンタクト部20の合計面積が反射絶縁層21の面積より小さい場合には、コンタクト部20の合計膜厚が反射絶縁層21の合計膜厚よりも小さくなるようにコンタクト部20の膜厚を調整しても良い。このような条件を満足することができれば、後述するAuSn半田層による接合時の接合界面における隙間が無くなり、接合層15内のボイドの発生を抑制することができる。
発光動作層22は、エピタキシャル成長によって成長基板上に複数の半導体層が積層された構造である。例えば、発光動作層22は、AlGaInP(アルミニウムガリウムインジウムリン)系化合物半導体からなり、井戸層及び障壁層を含む多重量子井戸構造を有する層である。また、発光動作層22は、ホモpn接合構造、ダブルヘテロ構造又はシングルヘテロ構造を有する層であっても良い。更に、発光動作層22は、n型クラッド層とp型クラッド層とで挟まれた構造であっても良い。また、発光動作層22は、InGaP(インジウムガリウムリン)系化合物半導体からなる層であっても良い。本実施例においては、AlGaInP系化合物半導体からなる層として説明する。
線状電極23は、例えば、Auを用いて形成された電極である。なお、線状電極23は、Au以外にもGe(ゲルマニウム)、Sn若しくはNi又はこれらの合金から構成された電極であっても良い。
次に、図3を参照しつつ発光動作層22上に形成された線状電極23とコンタクト部20の位置関係について説明をする。
図3は、半導体発光装置10の平面図である。図3に示されているように、発光動作層22上の中央にはボンディングパッド31が形成されている。また、発光動作層22上には、ボンディングパッド31に電気的に接続された格子状の線状電極23が形成されている。線状電極23は、半導体発光装置10の縁部から所定の距離だけ離間して形成された枠部23aと、枠部23aの各辺の中央からボンディングパッド31に向かって伸びる接続部23bから構成されている。このような線状電極23の形状によって、発光動作層22の表面領域が矩形状の4つの区画22a〜22dに分けられる。なお、線状電極23及びボンディングパッド31から外部接続電極が構成されている。
線状電極23によって形成された4つの区画22a〜22dの各中央部に対応した反射絶縁層21内にコンタクト部20が形成されている。線状電極23及びボンディングパッド31は、コンタクト部20に対応する領域を囲むように発光動作層22上に形成されている。すなわち、コンタクト部20は、反射絶縁層21内の線状電極23及びボンディングパッド31とは対向していない。また、コンタクト部20は、ボンディングパッド31を中心軸として対称となる位置に形成されることが望ましい。このようなコンタクト部20、線状電極23及びボンディングパッド31の位置関係によって、発光動作層22から発生する光が遮られることがないため、発光動作層22から発生する光を効率良く外部に放出することが可能になる。すなわち、このような位置関係によって半導体発光装置10の発光効率が向上される。
また、コンタクト部20、線状電極23及びボンディングパッド31の位置関係は図4に示される関係であっても良い。図4に示されているように、線状電極23の枠部23aの4つの頂点部分からボンディングパッド31に向かって、線状電極23の接続部23bが形成されている。このような線状電極23の形状によって、発光動作層22の表面領域が三角形状の4つの区画22e〜22hに分けられる。線状電極23によって形成された4つの区画22e〜22fの各中央部に対応した反射絶縁層21内にコンタクト部20が形成されている。このようなコンタクト部20、線状電極23及びボンディングパッド31の位置関係によって、コンタクト部20が線状電極23及びボンディングパッド31に対向することが無くなるため、発光動作層22から発生する光が遮られることなく効率良く外部に放出される。
次に、図5乃至図9を参照しつつ、本実施例である半導体発光装置10の製造方法について説明する。
先ず、成長基板としてGaAs基板51が準備される(図5(a))。続いて、準備されたGaAs基板51上に有機金属気相成長法(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)により、AlGaInP系の化合物半導体からなる発光動作層22が形成される(図5(b))。成長条件は、例えば、成長温度が約摂氏700度、成長圧力が約10kPa(キロパスカル)である。また、材料ガスとしては、PH(フォスフィン)、TMGa(トリメチルガリウム)、TMAl(トリメチルアルミニウム)及びTMI(トリメチルインジウム)が使用される。
次に、化学気相成長法(CVD:Chemical Vapor Deposition)によって発光半導体層18上に、SiOからなる反射絶縁層21が形成される(図5(c))。その後、反射絶縁層21上にレジスト52が塗布される。続いて、フォトリソグラフィによってレジスト52をパターンニングする。更に、パターンニングしたレジストをマスクとしてエッチングを行い、反射絶縁層21に複数の開口部53が形成される(図5(d))。開口部53によって発光動作層22が部分的に露出することになる。なお、レジスト52と反射絶縁層21と界面に隙間が生じるようなオーバーエッチングを防止すべく、エッチング時間が精密に制御される必要がある。
次に、反射絶縁層21上にレジスト52を残したまま、スパッタリングによって露出した発光動作層22及びレジスト52上にAuZn層54が堆積される(図5(e))。AuZn層54は、開口部53(凹部)を平坦化する厚さを有し、開口部53にその一部(コンタクト部20)が埋め込まれる。なお、AuZn層54の膜厚は、反射絶縁層21の膜厚と同一にすることが望ましい。このような膜厚調整によって反射絶縁層21と開口部53との間の段差が解消され、開口部53が平坦化される。なお、AuZn層54は抵抗加熱蒸着又は電子ビーム蒸着によって堆積されても良い。本工程においては、反射絶縁層21のエッチングのマスクとして使用されるレジスト52が残された状態においてAuZn層54が堆積されるため、エッチングによって形成された開口部53を正確に埋め込むことができる。また、再度のフォトリソグラフィを用いたマスク形成工程が不要となる利点もある。
次に、反射絶縁層21上に残ったレジスト52及びレジスト52上のAuZn層54が除去される(図5(f))。これによって開口部53を埋め込むコンタクト部20(AuZn層54)の形成が完了する。なお、開口部53にAuZnかなるコンタクト部20が埋め込まれているため、反射絶縁層21の表面は平坦であり、その後に形成される複数の層(具体的には、第1の電極層16、第2の電極層17、第3の電極層18、後述する第1のSn吸収層及び後述する第1のAu層)も平坦に形成される。これにより、後述するAuSn半田層による接合時の接合界面における隙間が無くなり、接合層15内のボイドの発生を抑制することができる。
なお、コンタクト部20と反射絶縁層21との膜厚は完全に同一ではなく、約50nm以内の差があっても良い。このような場合においは、コンタクト部20の合計膜厚が反射絶縁層21の合計膜厚よりも大きくなるようにコンタクト部20の膜厚を調整しても良い。また、コンタクト部20の合計面積が反射絶縁層21の面積より小さい場合には、コンタクト部20の合計膜厚が反射絶縁層21の合計膜厚よりも小さくなるようにコンタクト部20の膜厚を調整しても良い。
次に、スパッタリングによってコンタクト部20及び反射絶縁層21上に、AuZnからなる第4の電極層19が形成される(図6(a)。)なお、第4の電極層19は、抵抗加熱蒸着又は電子ビーム蒸着によって形成されも良い。続いて、反応性スパッタリングによってAuZnからなる第4の電極層19上に、TaNからなる第3の電極層18が形成される。その後、第3の電極層18が形成されたGaAs基板51に、窒素雰囲気下であって約500℃の状態で熱処理が施される。この熱処理により、発光動作層22とコンタクト部20とが合金化し、良好なオーミックコンタクトが得られる。続いて、反応性スパッタリングによって第3の電極層18上に、TiWからなる第2の電極層17及びTaNからなる第1の電極層16が順次形成される(図6(b))。
次に、スパッタリングによって第1の電極層16上に、Niからなる第1のSn吸収層(半田吸収層)61が形成される(図6(c))。なお、第1のSn吸収層61は、電子ビーム蒸着によって形成されても良い。また、第1のSn吸収層61は、後述するAuSn半田層の溶融時におけるボールアップを抑制する観点から、AuSn半田層に対する濡れ性が高いことが望ましい。以上のような観点から本実施例においては、第1のSn吸収層61はNiからなる層としているが、Ni層以外にもPt又はPd(パラジウム)からなる層であっても良い。また、Niからなる第1のSn吸収層61の膜厚は、接合界面におけるボイドの残留を防止する観点から、約150nm以上であることが望ましい。
次に、スパッタリングによって第1のSn吸収層61上に、濡れ性向上層である第1のAu層62が形成される(図6(d))。第1のAu層62は、後述するAuSn半田層に対する濡れ性を高めるために形成されている。また、第1のSn吸収層61がNiからなる層である本実施例においては、第1のAu層62はNi層(すなわち、第1のSn吸収層61)の酸化を防止する。第1のAu層62の膜厚は、例えば、約30nmである。本工程の終了により、半導体発光部60の形成が完了する。なお、第1のSn吸収層61及び第1のAu層62を総称して、第1の接合金属層と称する。
次に、ホウ素を3×10−18cm−3以上(比抵抗0.02cm以下)が添加されたシリコンからなる支持基板12が準備される(図7(a))。次に、スパッタリングによって支持基板12の両面に、第1のPt層11及び第2のPt層13が形成される(図7(b))。なお、第1のPt層11及び第2のPt層13は抵抗加熱蒸着又は電子ビーム蒸着などの蒸着法によって形成されても良い。
次に、スパッタリングによって第2のPt層13上に、Ti層14が形成される。更に、スパッタリングによってTi層14上に、Niからなる第2のSn吸収層71が形成される(図7(c))。なお、Ti層14及び第2のSn吸収層71は、電子ビーム蒸着によって形成されても良い。また、第2のSn吸収層71、後述するAuSn半田層の溶融時におけるボールアップを抑制する観点から、AuSn半田層に対する濡れ性が高いことが望ましい。以上のような観点から本実施例においては、第2のSn吸収層71はNiからなる層としているが、Ni層以外にもPt又はPd(パラジウム)からなる層であっても良い。また、Niからなる第2のSn吸収層71の膜厚は、AuSn半田層に対する濡れ性を高め且つボールアップを抑制する観点から、約100nm以上であることが望ましい。更に、接合界面全体にボイドが残らないように、溶融半田(後述するAuSn半田層)の固化する速度を調整する観点及び後述するAuSn半田層を再溶融しにくくするために、第1のSn吸収層61と第2のSn吸収層71との合計膜厚(すなわち、Niの合計膜厚)が、AuSn半田層の膜厚の0.4倍以上となるように、第1のSn吸収層61及び第2のSn吸収層71の膜厚を調整することが望ましい。
次に、スパッタリングによって第2のSn吸収層71上に、濡れ性向上層として第2のAu層72が形成される。更に、スパッタリングによって第2のAu層72上にAuSn半田層73が形成される(図7(d))。第2のAu層72は、AuSn半田層73に対する濡れ性を高めるために形成されている。また、第2のSn吸収層71がNiからなる層である本実施例においては、第2のAu層72はNi層(すなわち、第2のSn吸収層71)の酸化を防止する。第2のAu層72膜厚は、例えば、約30nmである。また、AuSn半田層73のAuとSnとの組成比は、重量比で約8:2、原子数比で約7:3である。また、AuSn半田層73の膜厚は、例えば、約600nmである。なお、AuSn半田層73に添加物を加えたものを半田層として形成しても良い。本工程の終了により、支持体部70の形成が完了する。なお、第2のSn吸収層71、第2のAu層72及びAuSn半田層73を総称して第2の接合金属層と称する。
次に、半導体発光部60の第1のAu層62と支持体部70のAuSn半田層73とが対向した状態で密着される。その後、密着した半導体発光部60及び支持体部70が窒素雰囲気下で熱圧着される(図8)。熱圧着の条件は、例えば、圧力が約1MPa(メガパスカル)、温度が320℃〜370℃、圧着時間が約10分間である。この熱圧着によって、AuSn半田層73が溶融し、第1のAu層62及び第2のAu層72のAu並びに第1のSn吸収層61及び第2のSn吸収層71のNiが、溶融しているAuSn半田層73に溶解する。更に、第1のAu層62、第2のAu層72及びAuSn半田層73のAu及びSnが、第1のSn吸収層61及び第2のSn吸収層71に拡散して吸収される。更に、溶融したAuSn半田層73が固化することにより、AuSnNiかなる接合層15が形成される(図9)。
上述した工程において、第1のSn吸収層61及び第2のSn吸収層71は、加熱によって溶融された状態のAuSn半田層73からSnを吸収する。また、第1のSn吸収層61及び第2のSn吸収層71は、固化後のAuSn半田層73のSnの組成比を溶融前のAuSn半田層73のSnの組成比よりも小さくする性質を有している。これにより、AuSn半田層73の融点が上昇するため、AuSn半田層73が再溶融しにくくなる。AuSn半田層73に用いられるAuSn半田(原子数組成比でAu:Sn=7:3)の融点は約280℃であり、AuとSnとの組成比がいずれの方向にずれても、融点が上昇する。特に、Auの組成比が大きくなる方向にずれると、融点の上昇傾向が急峻になる。第1のAu層62及び第2のAu層72がAuSn半田層73と比較して相対的に厚くなると、AuSn半田層73が溶融したときに、第1のAu層62及び第2のAu層72内のAu原子が、溶融しているAuSn半田層73内に溶解し、その部分のAuの組成比が高くなる。このため、AuSn半田層73の固加速度が速くなり、接合界面に発生した気泡が接合界面の外に吐き出される前にAuSn半田層73が固化してしまう。これにより、ボイドが発生すると考えられる。第1のAu層62及び第2のAu層72が薄い場合には、第1のAu層62及び第2のAu層72が溶融しているAuSn半田層73内に溶解することによるAuの組成比の上昇は支配的でなく、Snが第1のSn吸収層61及び第2のSn吸収層71に吸収されることによるAuの組成比の上昇が支配的になる。Snが、第1のSn吸収層61及び第2のSn吸収層71に吸収される速度は緩やかであるため、溶融しているAuSn半田層73内のAuの組成比の上昇も緩やかになる。このため、AuSn半田層73が固化するまでの時間が長くなる。接合界面に発生した気泡が、接合界面の端部まで移動し、外部に吐き出されるまでの時間が確保されることにより、ボイドの発生が防止されると考えられる。第1のAu層62と第2のAu層72の合計膜厚を、AuSn半田層73の膜厚の0.39倍以下とすることにより、気泡の残留を抑え、十分な密着性を確保することができる。
次に、アンモニア水と過酸化水素水との混合液を用いたウエットエッチングにより、GaAs基板51が除去される。GaAs基板51が除去されることにより、発光動作層22の表面が露出する。なお、GaAs基板51の除去は、ドライエッチング、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)、機械的研削などによって行われても良い。続いて、発行動作層22とオーミック接合をする線状電極23及びボンディングパッド31が、発光動作層22上に形成される。線状電極23及びボンディングパッド31が接触する発光動作層22の表面にn型AlGaInPが露出している場合には、線状電極23及びボンディングパッド31にAuSnNi、AuGeNi、AuSn又はAuGeを用いることができる。線状電極23及びボンディングパッド31は、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着、スパッタリング等による成膜と、リフトオフ法とによって所望の形状に形成される。所望の形状とは、例えば、図10に示されているような格子状の線状電極23と、線状電極の中心部に位置する円状のボンディングパッド31である。その後、線状電極23及びボンディングパッド31に窒素雰囲気下であって約400℃の状態で熱処理が施される。この熱処理により、発光動作層22と線状電極23及びボンディングパッド31とが合金化し、良好なオーミックコンタクトが得られる。本工程の終了により、半導体発光装置10が完成する(図11)。
図12に上述した製造方法により得られた半導体発光装置10の接合界面近傍の断面写真を示す。図12に示されているように、開口部に対応する領域にボイドの存在がない良好な接合界面を有する半導体発光装置10が得られたことがわかる。なお、反射絶縁層21とその開口部との境界領域に存在するごくわずかなボイドは、反射絶縁層21がオーバーエッチングされた際にレジスト下部に生じた隙間によって発生したものである。狭い領域におけるごくわずかなボイドは、接合強度や半導体発光装置の性能低下の問題を引き起こすことは無く、エッチング時間の精密な制御により無くすことができる。
図13に、図12の比較例1として、反射絶縁層の開口部を平坦化する厚さのコンタクト部を形成する工程を省略した製造方法によって製造された半導体発光装置の接合界面近傍の断面写真を示す。図13に示されているように、図13に示された半導体発光装置では、接合界面において開口部に対応する領域にボイドが残留していることがわかる。
図12と図13の断面写真におけるボイドの面積を比較すると、本発明の半導体発光装置10のボイドの面積は、比較例1の半導体発光装置のボイドの面積の18分の1であった。
なお、反射絶縁層の開口部を平坦化する厚さのコンタクト部を形成する工程、及びSn吸収層(半田吸収層)を形成する工程を省いた製造方法による比較例2の半導体発光装置は、接合界面において、全体にボイドが残留し、開口部に対応する領域に多くのボイドが残留していた。
なお、上述した製造方法においてAuSn半田層73が支持体部70側のみに形成されていたが、半導体発光部60、すなわち、第1のAu層62上にのみAuSn半田層73が形成されても良く、半導体発光部60及び支持体部70の両部に形成されても良い。また、半導体発光部60及び支持体部70は、第1のAu層62及び第2のAu層72を含まない構造であっても良い。
以上のように、本発明の半導体発光装置の製造方法及び半導体発光装置10によれば、発光動作層22上に形成された反射絶縁層21の複数の開口部53に、開口部53を平坦化する厚さを有して埋め込まれたコンタクト部20を形成することにより、発光動作層22と支持基板12との接合界面においてボイドの発生を抑制し、半導体発光装置10の発光効率、寿命及び接合強度の低下を防止することができる。
従来の半導体発光装置の接合前の断面図である 本発明の実施例としての半導体発光装置の断面図である。 本発明の実施例としての半導体発光装置の正面図である。 本発明の実施例としての半導体発光装置の正面図である。 本発明の実施例としての半導体発光装置の各製造工程における断面図である。 本発明の実施例としての半導体発光装置の各製造工程における断面図である。 本発明の実施例としての半導体発光装置の各製造工程における断面図である。 本発明の実施例としての半導体発光装置の各製造工程における断面図である。 本発明の実施例としての半導体発光装置の各製造工程における断面図である。 本発明の実施例としての半導体発光装置の各製造工程における正面図である。 本発明の実施例としての半導体発光装置の各製造工程における断面図である。 本発明の実施例である製造方法により得られた半導体発光装置の接合界面近傍の断面写真である。 従来の製造方法により得られた半導体発光装置の接合界面近傍の断面写真である。
符号の説明
10 半導体発光装置
12 支持基板
15 接合層
19 第4の電極層(AuZn)
20 コンタクト部(AuZn)
21 反射絶縁層(SiO
22 発光動作層(AlGaInP)
23 線状電極
31 ボンディングパッド
60 半導体発光部
61 第1のSn吸収層
62 第1のAu層
70 支持体部
71 第2のSn吸収層
72 第2のAu層
73 AuSn半田層

Claims (5)

  1. 半導体発光装置の製造方法であって、
    成長基板上に発光動作層を形成する発光動作層形成工程と、
    前記発光動作層上に反射絶縁層を形成する反射絶縁層形成工程と、
    前記反射絶縁層に複数の開口部を形成する開口部形成工程と、
    前記複数の開口部の各々に埋め込まれたコンタクト部を形成するコンタクト部形成工程と、
    前記反射絶縁層及び前記コンタクト部上に電極層を形成する電極層形成工程と、
    前記電極層上に第1の接合金属層を形成する接合金属層形成工程と、
    表面に第2の接合金属層が形成された支持基板を準備する支持基板準備工程と、
    前記第1の接合金属層と前記第2の接合金属層とを溶融させて接合する接合工程と、を有し、
    前記第1の接合金属層及び前記第2の接合金属層のいずれかはAuSn半田層を含み、
    前記コンタクト部形成工程は、前記コンタクト部の合計面積が前記反射絶縁層の面積より大きい場合において、前記コンタクト部の合計膜厚が前記反射絶縁層の合計膜厚よりも50nmの範囲内で大きくなるように、前記コンタクト部の膜厚を調整することを特徴とする製造方法。
  2. 半導体発光装置の製造方法であって、
    成長基板上に発光動作層を形成する発光動作層形成工程と、
    前記発光動作層上に反射絶縁層を形成する反射絶縁層形成工程と、
    前記反射絶縁層に複数の開口部を形成する開口部形成工程と、
    前記複数の開口部の各々に埋め込まれたコンタクト部を形成するコンタクト部形成工程と、
    前記反射絶縁層及び前記コンタクト部上に電極層を形成する電極層形成工程と、
    前記電極層上に第1の接合金属層を形成する接合金属層形成工程と、
    表面に第2の接合金属層が形成された支持基板を準備する支持基板準備工程と、
    前記第1の接合金属層と前記第2の接合金属層とを溶融させて接合する接合工程と、を有し、
    前記第1の接合金属層及び前記第2の接合金属層のいずれかはAuSn半田層を含み、
    前記コンタクト部形成工程は、前記コンタクト部の合計面積が前記反射絶縁層の面積より小さい場合において、前記コンタクト部の合計膜厚が前記反射絶縁層の合計膜厚よりも50nmの範囲内で小さくなるように、前記コンタクト部の膜厚を調整することを特徴とする製造方法。
  3. 前記コンタクト部形成工程及び前記電極層形成工程において、前記コンタクト部及び前記電極層は同一材料から形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 半導体発光装置であって、
    発光動作層と、
    前記発光動作層上に形成され、複数の開口部を含む反射絶縁層と、
    前記複数の開口部の各々に埋め込まれたコンタクト部と、
    前記反射絶縁層及び前記コンタクト部上に形成された電極層と、
    前記電極層上に第1の接合金属層を形成し、前記第1の接合金属層と支持基板上に形成された第2の接合金属層とを溶融させて前記電極層と前記支持基板間に形成された接合層と、を有し、
    前記第1の接合金属層及び前記第2の接合金属層のいずれかはAuSn半田層を含み、
    前記コンタクト部の合計面積が前記反射絶縁層の面積より大きく、前記コンタクト部の合計膜厚が前記反射絶縁層の合計膜厚よりも50nmの範囲内で大きいことを特徴とする半導体発光装置。
  5. 半導体発光装置であって、
    発光動作層と、
    前記発光動作層上に形成され、複数の開口部を含む反射絶縁層と、
    前記複数の開口部の各々に埋め込まれたコンタクト部と、
    前記反射絶縁層及び前記コンタクト部上に形成された電極層と、
    前記電極層上に第1の接合金属層を形成し、前記第1の接合金属層と支持基板上に形成された第2の接合金属層とを溶融させて前記電極層と前記支持基板間に形成された接合層と、を有し、
    前記第1の接合金属層及び前記第2の接合金属層のいずれかはAuSn半田層を含み、
    前記コンタクト部の合計面積が前記反射絶縁層の面積より小さく、前記コンタクト部の合計膜厚が前記反射絶縁層の合計膜厚よりも50nmの範囲内で小さいことを特徴とする半導体発光装置。
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