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JP5379052B2 - 端末テスタ - Google Patents
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本発明は、移動体通信端末が送信する上り無線データ信号を受信してタイミング同期を実行する端末テスタに関する。
近年、音楽や映像を提供するコンテンツサーバから基地局を介して移動体通信端末への音楽データ又は映像データのダウンロードによる伝送量の増加に伴い、国際的な標準化団体である3GPPにより移動体通信端末と基地局における無線データ通信方式としてW−CDMA方式の拡張が行われた。これは、基地局から移動体通信端末への下り方向への高速なダウンリンクであるHSDPA(High Speed Downlink Packed Access)として知られている。
さらに、基地局から移動体通信端末への下り方向へのダウンロードの増加に伴い、移動体通信端末から基地局を介してのアップロードによる伝送量が増加した。そこで、大量のデータを短時間に伝送可能とするため、HSDPAは実データを送信するチャネル(HS−PDSCH)を時分割で送信しているのに対し、同時刻にチャネルを多重化することで端末から基地局への上り方向への高速なアップリングを可能にするHSUPA(High Speed Uplink Access)が規格化された。
特許文献1には、W−CDMA方式の無線通信システムにおける上り通信方式及び端末に関する技術が開示されている。ここで、下り方向のダウンリンクであるHSDPAでは、新規追加のダウンリンク専用チャネルHS−PDSCH(実データ送信用)をユーザ時分割し、ユーザ情報を伝送するチャネルであるDPDCH(Desicated Physical Data Channel)と、制御情報を伝送するチャネルであるDPCCH(Dedicated Physical Control Channel)等と、を端末へ送信する。
アップリンクを高速化したHSUPAでは、DPDCHとDPCCHとを含む信号を基地局に送信する。基地局が受信するHSUPAの受信信号は、情報要素によりチャネルが異なる。例えば、HSUPA受信時の信号は、W−CDMA制御情報であるDPCCHと、W−CDMA実データであるDPDCHと、HSUPA制御情報であるE−DPCCHと、HSUPA実データであるE−DPDCHと、を有する。また、HSUPA受信時の信号は、複数ある信号を符号拡散後に合成しているため、各チャネルを取り出すためには逆拡散を行う必要がある。このような無線データ通信の進歩に伴い、移動体通信端末(以下、端末:User Equipmentという)の開発、修理及び保守に使用される端末テスタも同様な通信機能が要求されている。
特開2008−72194号公報
図4はW−CDMAと従来版のW−CDMA+HSUPA検出における送信電力と1チャネル当たりの電力の違いを示した図である。図4(A)はW−CDMA方式とW−CDMA方式の拡張であるW−CDMA+HSUPA方式の送信電力の従来版との概要を示している。W−CDMA方式では、DPCCHとDPDCHの2チャネルの合成信号であるのに対し、W−CDMA+HSUPA方式では、DPCCHとDPDCHとE−DPCCHとE−DPDCHの4チャネルの合成信号となる。しかしながら、W−CDMA方式及び従来版のW−CDMA+HSUPA方式では、チャネル数に違いがあるものの、端末が送信する送信電力は同程度に抑えるために個々のチャネルの電力を小さくする必要があり、チャネル当たりの送信電力は図4(B)に示すようにW−CDMA方式と比べてW−CDMA+HSUPA方式の送信電力は小さい。
W−CDMA+HSUPA方式では、上記多重合成が変化した場合、通信品質を保つためにそのチャネル当たりの必要なエネルギー対雑音比を制御し、チャンネルの多重度に応じてそのチャネルの送信電力を可変とする必要がある。このため、各チャンネル間の電力比を変化させる仕様が3GPP規格のコンフォーマンステストで規定されている。各チャンネル間の電力比の変化量は、0から15/15の1/15ステップとなっており、それぞれのチャンネルの電力比としては最大24dB程度という大きな値となり得る。ここで、チャネル同士のパワー比は伝送するデータ量などにより動的に変化し(例えば、図4(A)の改良版など)、相対的に電力比が大きいチャネルほど正しく検出しやすくなるが、実際の通信では電力比が大きく検出し易いチャネルが動的に変化するため、HSUPA方式では全てのチャネルの相関を取る必要があり、相関処理の負荷も増加する。
特に、端末テスタでは、単なる通信だけでなく、測定に関するアプリケーションプログラムも重要となる。一般に、端末テスタはソフトウエアの更新により機能向上を実現する場合が多く、専用の無線機ハードウエア、信号処理用のDSP及び汎用CPUのソフトウエアによって構成されている。このため、上り無線パケットにおける相関処理の増加は、端末テスタにとっても負荷増加となる。
図5は端末テスタによるW−CDMA方式とW−CDMA+HSUPA方式との検出処理時間の違いに係る一例を示している。W−CDMA方式ではW−CDMAの1フレーム内(10ms)で処理が終了していたが、W−CDMA+HDUPA方式では1フレーム内で処理が終了せず、処理遅延が発生する。そこで、端末テスタでは、限られたハードウエア資源に基づいて性能向上を行うため、W−CDMAの1フレーム内で処理が終了するように試行錯誤を重ねてソフトウエア処理の最適化を図っている。しかし、このような最適化による性能向上はソフトウエア開発におけるコストアップとなる。
そこで、本発明に係る端末テスタでは、上り無線パケットのタイミング同期を取る処理において、端末テスタの処理すべきチャネルを減らすため、予め端末に指示を行い検出しやすいチャネルにて受信タイミングを検出することにより、相関処理の負担を低減可能な端末テスタを提供することを目的とする。
以上のような目的を達成するために、本発明に係る端末テスタは、パケット等の必要な情報を得るために正しい信号タイミングで受信できるように同期を取るため、移動体通信端末が送信する上り無線データ信号を受信してタイミング同期を実行する端末テスタにおいて、端末テスタは、移動体通信端末に対して、上り無線データ信号に含まれる複数のチャネルのうち、所定のチャネルの送信電力を他のチャネルに比べて大きくなるように設定する電力設定手段と、受信した上り無線データ信号に含まれる複数のチャネルのうち送信電力の大きいチャネル順に選択するチャネル選択手段と、選択したチャネルの相関処理をそれぞれ行う相関手段と、得られたチャネルの相関結果を加算した後、ピーク値のタイミングを検索する検索手段と、を有し、検索したピーク値のタイミングに基づいて上り無線データ信号のタイミング同期を行うことを特徴とする。
具体的には、図4の改良版に示したように、W−DCMA方式より送信電力は小さいものの、従来版より所定のチャネルだけ送信電力を大きくすることで相関処理のピーク値検出の精度向上を図る。また、W−CDMA方式を拡張した上り無線データ信号におけるアップリンクでは4つのチャネルを用いるが、タイミング同期を取る前に移動体通信端末に対して2つのチャネルだけ送信電力を大きく設定することにより、4チャネルの相関処理を2チャネルの相関処理に縮小することが可能となる。
他の好適な発明に係る端末テスタにおいて、電力設定手段は、上り無線データ信号に含まれる複数のチャネルのうち、複数のチャネルの半数を上限として、所定チャネルの送信電力を他のチャネルよりも大きくすることを特徴とする。
ここで、全チャネルの半数である2チャネルとした理由は、相関関数のピーク値をより正確に検出する加算処理のために必要なデータを確保するためである。よって、将来規格が変更になり、8チャネル以上となっても半数を上限(4チャネル)として最低2つ相関関数のピーク値を取れれば好適に処理可能である。
本発明に係る端末テスタを用いることにより、上り無線データ信号に対するタイミング同期に必要な相関処理の負荷を低減できるという効果がある。
本実施形態に係る端末テスタのレイヤ構成を示した構成図である。 図1の逆拡散・復調部で処理されるタイミング同期検出処理の全体の流れを示すフローチャート図である。 図2の同期検出処理における具体的な処理の流れを示すフローチャート図である。 従来版のHSUPA検出と改良版のHSUPA検出を説明する説明図である。 従来版のHSUPA検出処理時間における問題点を説明する説明図である。 本実施形態を理解する上で参考となる同期検出処理の流れを示すフローチャート図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下実施形態という)を、図面に従って説明する。
(端末テスタのレイヤ構成)
図1は端末テスタ1のハードウエアとソフトウエアとのレイヤ構成を示している。端末テスタ1は端末2と無線通信を行うために、下層から通信機、専用DSP及び、上層の汎用CPUで構成され、各レイヤの処理によって端末テスタとして機能する。
通信機は、送信機と受信機で構成され、アンテナ10と無線通信回路11とD/A変換部13とA/D変換部12とを有し、デジタル信号による送受信を実現している。通信機の上のレイヤに位置する専用DSPは、ソフトウエアのレイヤ1によって構成される符号部24,拡散・変調部23,復号部22及びアップリンクの同期を取る逆拡散・復調部21を有している。
専用DSPの上のレイヤに位置する汎用CPUは、レイヤ1により処理されたパケットデータ等の一次処理を実行するレイヤ2と、パケットデータ入出力及び制御情報の入出力を実行するレイヤ3と、を有している。レイヤ1の入出力から音声14を取り出すことができ、制御情報15には端末テスタ1にて設定や測定すべき測定情報が記憶され、状況に応じてレイヤ1の逆拡散・復調部21の同期検出方法等を変更することができる。
次に、各レイヤの機能について述べる。通信機は無線電波の送受信とデジタルデータへの変換を受け持ち、専用DSPは送受信のための逆拡散・復調及び拡散・変調を受け持ち、汎用CPUはデジタルデータの受け渡し、各種設定値の入力及び各種測定処理を受け持つ。
このような構成により、端末テスタ1は、端末2に対する基地局として振る舞うことができ、端末テスタ2から端末1に向けに送信した無線データ信号における復調・逆拡散直後/復号直後の信号を測定することができる。
一般に、端末2は電源を入れただけでは無線性能試験が可能な状態ではない。そこで、端末2は基地局として機能する端末テスタ1に対して、無線電波のデジタル制御情報を通じて必要な登録設定(レジストレーション)を要求し、端末テスタ1がレジストレーションを行った後に、端末テスタ1が端末2を試験可能な状態(テストモード)に切り替え、さらに、後述する使用チャネルの設定を行うことになる。
図2は図1の逆拡散・復調部21で処理される相関処理を用いたタイミング同期検出処理の全体の流れを示している。図2に示した処理は、初期設定、同期検出、及び受信同期維持の3つに区分できる。W−CDMAでは、チャネルごとに別々の拡散符号が割り当てられているため、タイミング同期や逆拡散で受信したいチャネルの拡散符号の取得が必要になると共に、同期検出及び受信同期位置では、拡散後のデータ数の単位であるLチップ分のデータで相関を取り、1チップずつデータ開始位置をずらしながら予め決められた位置までずらして相関処理を行うことになる。
図2の初期化設定では、ステップS10の初期化により、相関長さと相関範囲のメモリ空間の初期設定を行い、ステップS12のパラーメタ設定により、受信する各チャンネルの拡散符号を設定する。次に、図2の同期検出処理では、ステップS14にてフレーム毎のデータを取得して、タイミング同期に必要な処理をステップS16で検出し、検出した位置ごとの相関値に基づいてタイミング同期位置を検出する。なお、ステップS18にてタイミング同期が取れず、受信位置検出に失敗した場合にはステップS14へ戻る。
受信位置検出ができた場合には、検出したタイミング同期を維持しつづけるため、ステップS20にて次のフレームに関するデータを取得し、ステップS22において受信同期を行い、得られた相関値からステップS24において同期維持確認を行い、ステップS26にて同期維持処理を継続させる。なお、ステップS26にて同期外れとなった場合には、ステップS14に戻る。
(第1の実施形態)
図3は図2の同期検出処理における具体的な処理の流れを示している。本実施形態で特徴的な事項の1つは、3GPP規格で規定されている送信電力値又はユーザの設定に基づいて、受信した電力値の高い方から2つ選択することで演算量を低減させると共に演算処理時間の短縮を図ったことである。具体的には、第1は、端末テスタ1に送信電力値を設定する手段を設け、その設定手段からの指定値を制御情報15に記憶し、制御情報15から読み出した送信電力値を端末へ送信すると共に、図1のレイヤ3から下位レイヤのDSPに指定された送信電力値を通知してタイミング同期を実行させるものである。第2は、相関処理によって得られた2つの相関結果を加算することによりピーク値の検出精度を向上させたことである。
図3の同期検出処理が開始すると、図1の逆拡散・復調部21は、ステップS30にてフレーム番号毎のデータを取り込む。次に、ステップS32において、上位レイヤにより設定されたチャネル毎の電力値から優先チャネルが2つあることを設定する。次に、ステップS34において、指定された電力値から後述するピーク値検索用の判定値を求める。この判定値計算は、誤って優先チャネル以外のチャネルを検出することを防止するためである。
ステップS36にて1番目の相関処理を逆拡散符号により逆拡散する。次に、ステップS38にて2番目の相関処理を別の逆拡散符号により逆拡散する。次に、ステップS40において1番目と2番目の相関結果を加算し、ステップS42において加算したデータに対してピーク値検索を実行する。
ステップS44では、ピーク値が判定値より小さい場合等は、ピーク値として検出しないようにするため、判定値を超えた場合だけ「ピーク検出あり」としてピーク値及びチップ位置を保存し、判定値以下では「ピーク非検出」としてピーク値及びチップ位置を保存する。以上で同期検出を終了する。この処理により、タイミング同期を最小限の演算量により実行することが可能となる。
(参考例)
図6は、本実施形態を理解する上で参考となるW−CDMA+HSUPA検出の同期検出処理を示している。本実施形態は、4チャネルの相関処理をそれぞれ実行してタイミング同期を行う基本形である。図6の同期検出処理が開始すると、ステップS50において、図1の逆拡散・復調部21は、フレーム番号毎のデータを取り込む。次に、ステップS52において、4チャネル分の相関処理を実行してピーク値とチップ位置をそれぞれ求める。次に、ステップS56にて全4チャネルの検索が終わるまで繰り返し処理を実行し、ステップS58において、全4チャネルの内最も高いピーク値が判定値を超えた場合だけ「ピーク検出あり」としてピーク値及びチップ位置を保存し、判定値以下では「ピーク非検出」としてピーク値及びチップ位置を保存する。以上で同期検出を終了する。
なお、図3に示した本実施形態では、DSPの処理能力が低い端末テスタを用いた場合の実施形態を説明したが、図6に示した全4チャネル分の相関処理が処理すべき時間内に終了するような処理能力が高いDSPを用いた場合では、端末テスタの処理負荷に応じて図4の処理と図3の処理を切り替えて使用することも好適である。
以上、上述したように、本実施形態に係る端末テスタを用いることにより、上り無線データ信号に対するタイミング同期に必要な相関処理の負荷を低減可能となり、ソフトウエアの開発に係るコスト低減及び、端末テスタに安価なハードウエアを利用することも可能となる。
1 端末テスタ、2 端末、10 アンテナ、11 無線通信回路、12 A/D変換部、13 D/A変換部、14 音声、15 制御情報、16 パケットデータ、20 レイヤ1、21 逆拡散・復調部、22 復号部、23 拡散・変調部、24 符号部、30 レイヤ2、40 レイヤ3。

Claims (2)

  1. 移動体通信端末が送信する上り無線データ信号を受信してタイミング同期を実行する端末テスタにおいて、
    端末テスタは、
    移動体通信端末に対して、上り無線データ信号に含まれる複数のチャネルのうち、所定のチャネルの送信電力を他のチャネルに比べて大きくなるように設定する電力設定手段と、
    受信した上り無線データ信号に含まれる複数のチャネルのうち送信電力の大きいチャネル順に選択するチャネル選択手段と、
    選択したチャネルの相関処理をそれぞれ行う相関手段と、
    得られたチャネルの相関結果を加算した後、ピーク値のタイミングを検索する検索手段と、
    を有し、検索したピーク値のタイミングに基づいて上り無線データ信号のタイミング同期を行うことを特徴とする端末テスタ。
  2. 請求項1に記載の端末テスタにおいて、
    電力設定手段は、
    上り無線データ信号に含まれる複数のチャネルのうち、複数のチャネルの半数を上限として、所定チャネルの送信電力を他のチャネルよりも大きくすることを特徴とする端末テスタ。
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