JP5396802B2 - 金属粉末製造装置 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1にかかる金属粉末製造装置は、溶融金属を流下させる溶湯ノズルが形成された原料容器と、この原料容器の下方に配設された冷却容器と、冷却容器の内周面に沿って冷却液層を形成する冷却液供給手段と、流下した溶融金属に向けてガスを噴射する高圧ガス噴射手段とを備えている。
かかる金属粉末製造装置では、冷却容器が円筒状をなしその軸線が鉛直方向に対して傾斜するように配設されている。また、冷却液供給手段は、冷却容器の内周面の接線方向に向けて冷却液を噴射し、冷却液を冷却容器の内周面に沿って旋回させながら流下させることにより、冷却液層を形成している。このような冷却液層を用いることで、溶滴を急冷し、高機能性の金属粉末を製造することができる。
そのため、得られた金属粉末が冷却容器内の冷却液層中に滞留しやすい。その結果、滞留した金属粉末と冷却容器との接触により冷却容器が摩耗し、耐久性の低下を招くこととなる。特に、このような金属粉末の滞留は、冷却容器内に段差が設けられている場合に顕著である。
本発明の金属粉末製造装置は、溶融金属を流下させる溶融金属供給部と、
前記溶融金属供給部の下方に設置された筒状体と、
前記溶融金属供給部から供給された溶融金属に向けて気体を噴射する気体噴射部と、
前記筒状体の内周面に沿って冷却液層を形成するように冷却液を流出させる冷却液流出部とを有し、
前記溶融金属供給部から流下した溶融金属に前記気体噴射部から噴射した気体を衝突させることにより、当該溶融金属を多数の液滴とするとともに、該多数の液滴を前記冷却液層に衝突させ冷却固化させて、金属粉末を製造する金属粉末製造装置であって、
前記筒状体の上端部付近に設けられた蓋部材を有し、
前記筒状体は、その軸線が鉛直方向に向くように設置され、
前記筒状体の内周面には、前記冷却液層の厚さを調整する厚さ調整部材が設けられ、
前記冷却液流出部は、前記蓋部材に前記筒状体の内周に沿って設けられた複数の冷却液流出口を備え、前記各冷却液流出口は、下方に向けて開口し、前記筒状体の軸線に平行な方向に向けて前記冷却液を流出させることにより、前記冷却液を前記筒状体の内周面に沿って軸線に平行な方向に流れさせて、前記冷却液層を形成するように構成され、
前記気体噴射部は、流下した前記溶融金属と前記気体噴射部から噴射した気体との衝突位置が前記筒状体の軸線に対し前記多数の液滴と前記冷却液層との衝突位置側にずれて配置され、前記筒状体の軸線に平行に流下した前記溶融金属に対し前記気体を衝突させることで、前記多数の液滴を前記筒状体の軸線に対して傾斜した方向に向けて飛翔させることを特徴とする。
これにより、筒状体内での冷却液の下方への移動速度(流速)を高めつつ、筒状体の内周面に沿って冷却液層を形成することができる。そのため、得られた金属粉末を冷却液の下方への流れにより迅速に筒状体の外部へ排出することができる。その結果、得られた金属粉末と筒状体との接触による筒状体の摩耗を低減することができる。
このようなことから、本発明の金属粉末製造装置によれば、ガスアトマイズ法を用いて高品質な金属粉末を長期に亘って製造することができる。
また、前記筒状体の上端部付近に設けられた蓋部材を有しており、前記冷却液流出部が前記蓋部材に設けられていることにより、比較的簡単な構成で、筒状体の上端部から下端部に亘って冷却液層を形成することができる。また、比較的簡単な構成で、冷却液流出部からの冷却液の流出方向を下方に向けることで、冷却液を筒状体の上側から下側へ安定して流すことができる。
また、前記気体噴射部が、流下した前記溶融金属と前記気体噴射部から噴射した気体との衝突位置が前記筒状体の軸線に対し前記多数の液滴と前記冷却液層との衝突位置側にずれて配置されていることにより、多数の液滴をその広がりを抑えつつ冷却液層に衝突させることができる。
また、前記筒状体の内周面に、前記冷却液層の厚さを調整する厚さ調整部材が設けられていることにより、冷却液層の厚さの均一化を図ることができる。このような厚さ調整部材が設けられている場合でも、冷却液の下方への流速が速いため、筒状体内での金属粉末の滞留を防止し、金属粉末との接触による筒状体の損傷を低減することができる。
これにより、多数の液滴をその広がりを抑えつつ筒状体の軸線に対して傾斜する方向に飛翔させることができる。
<第1実施形態>
まず、本発明の金属粉末製造装置の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の金属粉末製造装置の第1実施形態を示す模式図(縦断面図)、図2は、図1に示す金属粉末製造装置に備えられた気体噴射部を示す斜視図、図3は、図2に示す気体噴射部の部分拡大縦断面図である。なお、以下の説明では、図1ないし図3中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下、各部の構成について説明する。
このような溶融金属供給部2の下方には、筒状体3が設けられている。
筒状体3は、円筒状をなし、その軸線が鉛直方向を向くように設置されている。
この筒状体3は、後述するように、気体噴射部5からの気体Gにより溶融金属Qを分断(飛散)させて形成された多数の液滴(溶滴)Q1が供給されるとともに、その多数の液滴Q1を冷却液流出部4からの冷却液Sにより形成された冷却液層S1で冷却するためのものである。
冷却液流出部4は、蓋部材7の周方向に沿ってほぼ等間隔で並設された複数の冷却液流出口41で構成されている。
このように各冷却液流出口41を構成することで、冷却液流出部4が筒状体3の軸線に平行な方向に向けて冷却液Sを流出させることにより、冷却液Sを筒状体3の軸線に平行な方向に流れさせて冷却液層S1を形成する。これにより、冷却液層S1中での冷却液Sの下方への流速を高めることができる。
また、図示しないが、各冷却液流出口41には、冷却液供給管を介して冷却液タンクが接続され、当該冷却液供給管の途中には、ポンプが設けられている。これにより、ポンプを作動させることで、冷却タンク内の冷却液Sを冷却液供給管を介して各冷却液流出口41に供給し、加圧された冷却液Sが各冷却液流出口41から流出(噴射)される。
また、冷却液流出部4は、蓋部材7に設けられているので、比較的簡単な構成で、筒状体3の上端部から下端部に亘って冷却液層S1を形成することができる。
また、冷却液流出部4からの冷却液Sの流出方向を下方に向けることで、冷却液Sを筒状体3の上側から下側へ安定して流すことができる。
以上説明したような冷却液流出部4の内側には、気体噴射部(ガスジェットノズル)5が設けられている。
溶湯ノズル51は、鉛直方向に上下に貫通するように形成された溶湯ノズル孔511を有している。また、溶湯ノズル51は、耐火材で構成されている。
このような溶湯ノズル51の外周側には、その周方向に沿って環状をなすガス室52が設けられている。このガス室52には、外部から図示しないガス供給管を介して、高圧の気体Gが供給されるようになっている。
このようなガス室52の下側には、その周方向に沿って並設された複数の気体噴射口53が設けられている。各気体噴射口53は、前述したガス室52に連通しており、気体Gを噴射するようになっている。
各第1の気体噴射口(主気体噴射口)531は、流下した溶融金属Qに気体Gを第1の流速および第1の流量で噴射するように構成されている。そして、複数の第1の気体噴射口531は、各第1の気体噴射部531からの気体Gの噴射により主分断用のガス流j1を生じさせる。
その結果、図3に示すように、ガス流j1は、ガス流j2と交わった後、やや広がりを生じてその噴射方向に沿う流れを維持する。一方、ガス流j2は、ガス流j1と交わることによって、ガス流j1の噴射方向に沿うように流れる方向が変化し、ガス流j1と一体化される。
このようにして、気体噴射部5は、溶湯ノズル51を囲う円周上に配置された複数の気体噴射口53のそれぞれから気体Gが噴射されるものの、これらのガス流が溶湯ノズル孔511の軸線上で交わることで、円錐状の拡がりを全周にわたって生じることなく、溶湯ノズル孔511の軸線に対して片側に気体Gを噴射することができる。
このようにして、流下した溶融金属Qは、気体Gのガス流j1、j2によって分断されて複数の液滴Q1となるととともに、当該複数の液滴Q1を効率的に冷却液層S1に衝突させて冷却固化させることができる。
回収された金属粉末Rと冷却液Sとの混合物は、脱液装置を用いて、冷却液Sを除去することで金属粉末Rが分離される。分離された金属粉末Rは、乾燥装置を用いて、乾燥される。
このようなことから、本発明の金属粉末製造装置1によれば、ガスアトマイズ法を用いて高品質な金属粉末Rを長期に亘って製造することができる。
次に、本発明の金属粉末製造装置の第2実施形態について説明する。
図4は、本発明の金属粉末製造装置の第2実施形態を示す模式図である。なお、以下の説明では、図4中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下、第2実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
金属粉末製造装置1Aは、図4に示すように、気体噴射部5の溶湯ノズル51の軸線Lcが筒状体3の軸線Lに対し図中右側となるように、筒状体3が設置されている。
すなわち、気体噴射部5は、溶融金属供給部2から流下した溶融金属Qと気体噴射部5から噴射した気体Gとの衝突位置が筒状体3の軸線Lに対し多数の液滴Q1と冷却液層S1との衝突位置側にずれて配置されている。
次に、本発明の金属粉末製造装置の第3実施形態について説明する。
図5は、本発明の金属粉末製造装置の第3実施形態を示す模式図である。なお、以下の説明では、図5中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下、第3実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
金属粉末製造装置1Bは、筒状体3の上端部に、筒冷却液流出部4Bが設けられている。
冷却液流出部4Bは、筒状体3の内周に沿って設けられた複数の冷却液流出口41Bで構成されている。
各冷却液流出口41B、筒状体3の内周面の接線方向に向けて冷却液Sを流出させることにより、冷却液Sを筒状体3の周方向に旋回させて、冷却液層S1を形成する。
このように構成された冷却液流出部4Bによっても、比較的簡単な構成で、筒状体3の上端部から下端部に亘って冷却液層S1を形成することができる。
以上、本発明の金属粉末製造装置を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、金属粉末製造装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
Claims (2)
- 溶融金属を流下させる溶融金属供給部と、
前記溶融金属供給部の下方に設置された筒状体と、
前記溶融金属供給部から供給された溶融金属に向けて気体を噴射する気体噴射部と、
前記筒状体の内周面に沿って冷却液層を形成するように冷却液を流出させる冷却液流出部とを有し、
前記溶融金属供給部から流下した溶融金属に前記気体噴射部から噴射した気体を衝突させることにより、当該溶融金属を多数の液滴とするとともに、該多数の液滴を前記冷却液層に衝突させ冷却固化させて、金属粉末を製造する金属粉末製造装置であって、
前記筒状体の上端部付近に設けられた蓋部材を有し、
前記筒状体は、その軸線が鉛直方向に向くように設置され、
前記筒状体の内周面には、前記冷却液層の厚さを調整する厚さ調整部材が設けられ、
前記冷却液流出部は、前記蓋部材に前記筒状体の内周に沿って設けられた複数の冷却液流出口を備え、前記各冷却液流出口は、下方に向けて開口し、前記筒状体の軸線に平行な方向に向けて前記冷却液を流出させることにより、前記冷却液を前記筒状体の内周面に沿って軸線に平行な方向に流れさせて、前記冷却液層を形成するように構成され、
前記気体噴射部は、流下した前記溶融金属と前記気体噴射部から噴射した気体との衝突位置が前記筒状体の軸線に対し前記多数の液滴と前記冷却液層との衝突位置側にずれて配置され、前記筒状体の軸線に平行に流下した前記溶融金属に対し前記気体を衝突させることで、前記多数の液滴を前記筒状体の軸線に対して傾斜した方向に向けて飛翔させることを特徴とする金属粉末製造装置。 - 前記気体噴射部は、流下した前記溶融金属に気体を第1の流速および第1の流量で噴射する第1の気体噴射口と、流下した前記溶融金属に前記第1の気体噴射口とは反対側から気体を前記第1の流速より遅い第2の流速および前記第1の流量よりも少ない第2の流量で噴射する第2の気体噴射口とを備える請求項1に記載の金属粉末製造装置。
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