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JP5407832B2 - 音声符号化装置、音声符号化方法及び音声符号化プログラム、並びに音声復号装置、音声復号方法及び音声復号プログラム - Google Patents
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JP5407832B2 - 音声符号化装置、音声符号化方法及び音声符号化プログラム、並びに音声復号装置、音声復号方法及び音声復号プログラム - Google Patents

音声符号化装置、音声符号化方法及び音声符号化プログラム、並びに音声復号装置、音声復号方法及び音声復号プログラム Download PDF

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本発明は、音声信号を符号化する音声符号化装置、音声符号化方法及び音声符号化プログラムに関する。また、本発明は、上記音声符号化装置、音声符号化方法及び音声符号化プログラムにより符号化された音声信号を復号する音声復号装置、音声復号方法及び音声復号プログラムに関する。
従来より、MDCT等の周波数変換を用いて音声信号を符号化することで、人間の聴覚の特性に基づいた音声圧縮を行う技術はよく知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−128404号公報
従来、音声信号を周波数変換して得られる周波数変換係数は、聴覚上において音声信号内の不要な部分を特定するために利用されるものの、冗長性の削減という面では、効果的に利用されていないのが実状である。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、周波数変換係数を予測することで、符号化効率を向上させることが可能な音声符号化装置、音声符号化方法及び音声符号化プログラムを提供することを目的とする。
また、本発明は、上記のようにして符号化されたデータから音声信号を復元することが可能な音声復号装置、音声復号方法及び音声復号プログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る音声符号化装置は、
デジタル音声信号を周波数変換し、周波数変換係数群を算出する周波数変換手段と、
算出された前記周波数変換係数群の低域側から順に処理対象の周波数変換係数を取得すると共に、前記処理対象の周波数変換係数と低域側で隣接する周波数変換係数の集団を隣接周波数セットとして取得する隣接周波数セット取得手段と、
前記処理対象の周波数変換係数よりも過去の周波数変換係数が格納されている予測元データを検索して、前記隣接周波数セットと最も相関の高い周波数変換係数の集団を予測元周波数セットとして取得し、該取得した予測元周波数セットに高域側で隣接する周波数変換係数を予測元周波数変換係数として取得する予測元周波数変換係数取得手段と、
前記処理対象の周波数変換係数を導出するための予測値を、前記予測元周波数変換係数に基づいて算出する予測値算出手段と、
該予測値算出手段が算出した前記予測値を少なくとも含む係数データを符号化し、符号化係数データを生成する符号化手段と、
前記周波数変換係数群の全ての周波数変換係数について、前記符号化係数データが生成された際、全ての符号化係数データを集約した符号化データを生成する符号化データ生成手段と、を備え、
前記周波数変換係数群の各周波数変換係数は、前記予測値算出手段による処理が終了すると、前記予測元データに順次追加される、ことを特徴とする。
また、本発明の他の観点に係る音声符号化装置は、
デジタル音声信号を周波数変換し、周波数変換係数群を算出する周波数変換手段と、
算出された前記周波数変換係数群に対して対数変換を行い、対数変換係数群を算出する対数変換手段と、
算出された前記対数変換係数群の低域側から順に処理対象の対数変換係数を取得すると共に、前記処理対象の対数変換係数と低域側で隣接する対数変換係数の集団を隣接周波数セットとして取得する隣接周波数セット取得手段と、
前記処理対象の対数変換係数よりも過去の対数変換係数が格納されている予測元データを検索して、前記隣接周波数セットと最も相関の高い対数変換係数の集団を予測元周波数セットとして取得し、該取得した予測元周波数セットに高域側で隣接する対数変換係数を予測元対数変換係数として取得する予測元対数変換係数取得手段と、
前記処理対象の対数変換係数を導出するための予測値を、前記予測元対数変換係数に基づいて算出する予測値算出手段と、
該予測値算出手段が算出した前記予測値と、前記処理対象の対数変換係数に対応する前記周波数変換係数の符号と、を含む係数データを符号化し、符号化係数データを生成する符号化手段と、
前記対数変換係数群の全ての対数変換係数について、前記符号化係数データが生成された際、全ての符号化係数データを集約した符号化データを生成する符号化データ生成手段と、を備え、
前記対数変換係数群の各対数変換係数は、前記予測値算出手段による処理が終了すると、前記予測元データに順次追加される、ことを特徴とする。
本発明に係る音声符号化方法は、
デジタル音声信号を周波数変換し、周波数変換係数群を算出する周波数変換ステップと、
算出された前記周波数変換係数群の低域側から順に処理対象の周波数変換係数を取得すると共に、前記処理対象の周波数変換係数と低域側で隣接する周波数変換係数の集団を隣接周波数セットとして取得する隣接周波数セット取得ステップと、
前記処理対象の周波数変換係数よりも過去の周波数変換係数が格納されている予測元データを検索して、前記隣接周波数セットと最も相関の高い周波数変換係数の集団を予測元周波数セットとして取得し、該取得した予測元周波数セットに高域側で隣接する周波数変換係数を予測元周波数変換係数として取得する予測元周波数変換係数取得ステップと、
前記処理対象の周波数変換係数を導出するための予測値を、前記予測元周波数変換係数に基づいて算出する予測値算出ステップと、
該予測値算出ステップでの処理が終了した前記周波数変換係数を前記予測元データに追加する追加ステップと、
算出された前記予測値を少なくとも含む係数データを符号化し、符号化係数データを生成する符号化ステップと、
前記周波数変換係数群の全ての周波数変換係数について、前記符号化係数データが生成された際、全ての符号化係数データを集約した符号化データを生成する符号化データ生成ステップと、を有する、ことを特徴とする。
本発明に係る音声符号化プログラムは、
コンピュータに、
デジタル音声信号を周波数変換し、周波数変換係数群を算出する周波数変換ステップと、
算出された前記周波数変換係数群の低域側から順に処理対象の周波数変換係数を取得すると共に、前記処理対象の周波数変換係数と低域側で隣接する周波数変換係数の集団を隣接周波数セットとして取得する隣接周波数セット取得ステップと、
前記処理対象の周波数変換係数よりも過去の周波数変換係数が格納されている予測元データを検索して、前記隣接周波数セットと最も相関の高い周波数変換係数の集団を予測元周波数セットとして取得し、該取得した予測元周波数セットに高域側で隣接する周波数変換係数を予測元周波数変換係数として取得する予測元周波数変換係数取得ステップと、
前記処理対象の周波数変換係数を導出するための予測値を、前記予測元周波数変換係数に基づいて算出する予測値算出ステップと、
該予測値算出ステップでの処理が終了した前記周波数変換係数を前記予測元データに追加する追加ステップと、
算出された前記予測値を少なくとも含む係数データを符号化し、符号化係数データを生成する符号化ステップと、
前記周波数変換係数群の全ての周波数変換係数について、前記符号化係数データが生成された際、全ての符号化係数データを集約した符号化データを生成する符号化データ生成ステップと、を実行させる、ことを特徴とする。
本発明に係る音声復号装置は、
デジタル音声信号に対応する周波数変換係数群の各周波数変換係数について、当該周波数変換係数を過去の周波数変換係数から導出するための予測値を少なくとも含む係数データを符号化した符号化係数データが格納された符号化データからデジタル音声信号を復元する音声復号装置であって、
前記符号化データを記憶装置から読み出して復号し、前記各係数データを復元する復号手段と、
処理対象の係数データに係る周波数変換係数と低域側で隣接する周波数変換係数の集団を隣接周波数セットとして取得する隣接周波数セット取得手段と、
前記係数データに係る周波数変換係数よりも過去の周波数変換係数が格納されている予測元データを検索して、前記隣接周波数セットと最も相関の高い周波数変換係数の集団を予測元周波数セットとして取得し、該取得した予測元周波数セットに高域側で隣接する周波数変換係数を予測元周波数変換係数として取得する予測元周波数変換係数取得手段と、
前記予測元周波数変換係数と、当該係数データの予測値とに基づいて、当該係数データに係る周波数変換係数を復元する係数復元手段と、
全ての係数データに係る周波数変換係数の復元によって得られた前記周波数変換係数群に対して周波数逆変換を行うことで、デジタル音声信号を復元する周波数逆変換手段と、を備え、
前記復元された周波数変換係数は前記予測元データに順次追加される、ことを特徴とする。
本発明に係る音声復号方法は、
デジタル音声信号に対応する周波数変換係数群の各周波数変換係数について、当該周波数変換係数を過去の周波数変換係数から導出するための予測値を少なくとも含む係数データを符号化した符号化係数データが格納された符号化データからデジタル音声信号を復元する音声復号方法であって、
前記符号化データを記憶装置から読み出して復号し、前記各係数データを復元する復号ステップと、
処理対象の係数データに係る周波数変換係数と低域側で隣接する周波数変換係数の集団を隣接周波数セットとして取得する隣接周波数セット取得ステップと、
前記係数データに係る周波数変換係数よりも過去の周波数変換係数が格納されている予測元データを検索して、前記隣接周波数セットと最も相関の高い周波数変換係数の集団を予測元周波数セットとして取得し、該取得した予測元周波数セットに高域側で隣接する周波数変換係数を予測元周波数変換係数として取得する予測元周波数変換係数取得ステップと、
前記予測元周波数変換係数と、当該係数データの予測値とに基づいて、当該係数データに係る周波数変換係数を復元する係数復元ステップと、
前記復元された周波数変換係数を前記予測元データに追加する追加ステップと、
全ての係数データに係る周波数変換係数の復元によって得られた前記周波数変換係数群に対して周波数逆変換を行うことで、デジタル音声信号を復元する周波数逆変換ステップと、を有する、ことを特徴とする。
本発明に係る音声復号プログラムは、
コンピュータに、
デジタル音声信号に対応する周波数変換係数群の各周波数変換係数について、当該周波数変換係数を過去の周波数変換係数から導出するための予測値を少なくとも含む係数データを符号化した符号化係数データが格納された符号化データからデジタル音声信号を復元させる音声復号プログラムであって、
前記符号化データを記憶装置から読み出して復号し、前記各係数データを復元する復号ステップと、
処理対象の係数データに係る周波数変換係数と低域側で隣接する周波数変換係数の集団を隣接周波数セットとして取得する隣接周波数セット取得ステップと、
前記係数データに係る周波数変換係数よりも過去の周波数変換係数が格納されている予測元データを検索して、前記隣接周波数セットと最も相関の高い周波数変換係数の集団を予測元周波数セットとして取得し、該取得した予測元周波数セットに高域側で隣接する周波数変換係数を予測元周波数変換係数として取得する予測元周波数変換係数取得ステップと、
前記予測元周波数変換係数と、当該係数データの予測値とに基づいて、当該係数データに係る周波数変換係数を復元する係数復元ステップと、
前記復元された周波数変換係数を前記予測元データに追加する追加ステップと、
全ての係数データに係る周波数変換係数の復元によって得られた前記周波数変換係数群に対して周波数逆変換を行うことで、デジタル音声信号を復元する周波数逆変換ステップと、を実行させる、ことを特徴とする。
本発明によれば、音声圧縮において、符号化効率を向上させることができる。
本発明の実施形態1に係る音声処理装置の構成を示すブロック図である。 図1に示す符号化部の構成を示すブロック図である。 予測元周波数変換係数の検索について説明するための図である。 実施形態1の符号化処理の手順を示すフローチャートである。 図1に示す復号部の構成を示すブロック図である。 実施形態1の復号処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る符号化部の構成を示すブロック図である。 実施形態2の符号化処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る復号部の構成を示すブロック図である。 実施形態2の復号処理の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態に係る音声符号化装置及び音声復号装置について、図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態では、音声符号化装置及び音声復号装置を音声処理装置に適用した場合について説明する。
(実施形態1)
本実施形態に係る音声処理装置1は、図1に示すように、音声入出力装置11と、記憶装置12と、ROM13と、RAM14と、CPU15と、を備える。これらの各部は、システムバス18により相互に接続されている。システムバス18は、命令やデータを転送するための伝送経路である。
音声入出力装置11は、入力された音声をデジタル信号に変換する。音声入出力装置11は、例えば、入力された音声をサンプリング周波数16kHzでサンプリングし、16ビットで量子化することにより、デジタル音声信号を生成する。また、音声入出力装置11は、デジタル音声信号が供給されると、このデジタル音声信号に対応する音声を出力する。
記憶装置12は、例えば、読み書き可能な不揮発性の半導体メモリやハードディスクドライブ等から構成される。記憶装置12は、音声入出力装置11が生成したデジタル音声信号や符号化されたデータ(符号化データ)等を記憶すると共に、音声処理に必要な各種のデータ等を記憶する。
ROM(Read Only Memory)13は、音声処理に必要なプログラムやデータ等を記憶する。RAM(Random Access Memory)14は、CPU15が音声処理を実行する際に作業領域として一時的に使用される。例えば、RAM14には、音声処理の際、予測元データ(詳細は後述する)が保存される。
CPU15は、音声処理装置1の各部を制御するとともに、ROM13に記憶されている所定のプログラムに基づいて後述する各処理を実行する。CPU15は、機能的には、符号化部16と、復号部17と、を備える。これらは、CPU15がプログラムを実行することで実現する機能である。
符号化部16は、音声入出力装置11によって変換されたデジタル音声信号の符号化を行う。符号化部16は、図2に示すように、DC除去部161と、周波数変換部162と、係数予測部163と、エントロピ符号化部164と、符号化データ生成部165と、を備える。
DC除去部161は、音声入出力装置11が生成したデジタル音声信号から直流成分を除去する。直流成分を除去するのは、直流成分が音質とは無関係であるためである。DC除去部161は、例えば、高域通過フィルタによって実現することができる。以下の式(1)は、高域通過フィルタの伝達関数H(z)の一例である。
Figure 0005407832
DC除去部161は、この高域通過フィルタを介して直流成分を除去したデジタル音声信号を周波数変換部162に供給する。周波数変換部162は、供給されたデジタル音声信号を所定の周波数変換手法により、周波数変換し、周波数変換係数群を算出する。本実施形態では、周波数変換部162は、MDCT(Modified Descrete Cosine Transform:修正離散コサイン変換)を用いて周波数変換を行う。周波数変換部162は、算出した周波数変換係数群(ここでは、MDCT係数群)を係数予測部163に供給する。
係数予測部163は、算出された周波数変換係数群の低域側から順番に処理対象の周波数変換係数を取り出し、取り出した周波数変換係数の予測元となる周波数変換係数(予測元周波数変換係数)を予測元データ141から探し出す。そして、探し出した予測元周波数変換係数に基づいて、処理対象の周波数変換係数を導出するための予測値を求める。係数予測部163は、隣接周波数セット取得手段、予測元周波数変換係数取得手段及び予測値算出手段として機能する。予測元データ141は、係数予測部163で処理が終了した過去の周波数変換係数で構成されるデータであり、本実施形態では、RAM14に展開される。
予測元周波数変換係数の検索手法について、具体的に説明する。係数予測部163は、処理対象の周波数変換係数と低域側で隣接する、予め決められた個数の処理済み周波数変換係数の集団(隣接周波数セット)を取得する。その際、処理対象の周波数変換係数の低域側に隣接周波数セットに相当する分の周波数変換係数が存在しない場合、処理対象の周波数変換係数と同じ帯域の過去の周波数変換係数(予測元データ141に格納されている)を予測元周波数変換係数とする。
係数予測部163は、予測元データ141を検索して、当該隣接周波数セットと最も相関の高い(言い換えると、最も似ている)周波数変換係数の集団(予測元周波数セット)を探し出す。係数予測部163は、この探し出した予測元周波数セットに高域側で隣接する(即ち、1つ高域の)周波数変換係数を予測元周波数変換係数として取得する(図3参照)。
より詳細には、周波数変換係数の集団の個数をn、処理対象の隣接周波数セット及び予測元データ141の周波数変換係数の集団をそれぞれ、F={f1i|i=0...n−1}及びF={f2i|i=0...n−1}とした場合、係数予測部163は、F,Fの距離(d(F,F))を以下の式(2)により求める。なお、処理対象の周波数変換係数は、周波数変換係数群の低域側から順次取り出す。
Figure 0005407832
係数予測部163は、d(F,F)が最小となるFを予測元周波数セットとして、予測元データ141から取得する。係数予測部163は、取得した予測元周波数セットの1つ高域の周波数変換係数を予測元周波数変換係数として取得する。係数予測部163は、取得した予測元周波数変換係数に基づいて、処理対象の周波数変換係数を導出するための予測値を求める。具体的には、処理対象の周波数変換係数をc、取得した予測元周波数変換係数をcとした場合の予測値pを以下の式(3)により算出する。
Figure 0005407832
上記の式(3)において、絶対値が小さい方を分母にしている。これは、音声内容が切り替わる時点でのノイズ発生を防止するためである。
係数予測部163は、以上のようにして求めた予測値と、処理対象の周波数変換係数の絶対値と予測元周波数変換係数の絶対値の何れが大きいかを示すフラグ(大小フラグ)と、をエントロピ符号化部164に供給する。
エントロピ符号化部164は、係数予測部163から供給された上記の予測値及び大小フラグを含む係数データをエントロピ符号化し、符号化係数データを生成する。ここで、予測値は、0付近に偏ることが見込まれるため、符号化効率の向上が期待できる。
また、係数予測部163は、処理が終了した周波数変換係数を、RAM14に保存されている予測元データ141に追加する。一般に、音声内容が切り替わる時点前後のデジタル音声信号は、相関が低い。そのような場合は、むしろ、現処理対象のデジタル音声信号に係る周波数変換係数同士の方が相関が高いといえる。したがって、処理を終了した周波数変換係数を予測元データ141に順次追加していくことで、予測値の精度(換言すると、より近い予測元周波数セットの検索精度)向上が図れる。
符号化データ生成部165は、周波数変換係数群の全ての周波数変換係数について、符号化係数データが生成されると、全ての符号化係数データを集約した符号化データを生成する。符号化データ生成部165は、生成した符号化データを音声圧縮データの一部として、記憶装置12に格納する。
図4は、以上説明した符号化部16が実行する符号化処理の手順を示すフローチャートである。この符号化処理は、図示しない操作入力部を介して、音声圧縮処理を開始させる旨の操作がユーザにより行われた場合に開始される。操作入力部は、キーボード、キーパッド、タッチパッドやマウス等の入力デバイスから構成され、ユーザからの操作入力を受け付け、受け付けた信号をCPU15に送出する。
DC除去部161は、音声入出力装置11が生成したデジタル音声信号を記憶装置12から取得する(ステップS101)。DC除去部161は、取得したデジタル音声信号から直流成分を除去し(ステップS102)、周波数変換部162に供給する。周波数変換部162は、直流成分が除去されたデジタル音声信号を周波数変換(ここでは、MDCT変換)して(ステップS103)、周波数変換係数群を算出する。
係数予測部163は、算出された周波数変換係数群の低域側から順番に処理対象の周波数変換係数を取り出し、さらに、処理対象の周波数変換係数と低域側で隣接する隣接周波数セットを取得する(ステップS104)。そして、係数予測部163は、隣接周波数セットと最も似ている予測元周波数セットを予測元データ141から検索し、探し出した予測元周波数セットに高域側で隣接する周波数変換係数を予測元周波数変換係数として取得する(ステップS105)。
係数予測部163は、取得した予測元周波数変換係数に基づいて、処理対象の周波数変換係数の予測値を算出し(ステップS106)、算出した予測値と、大小フラグと、をエントロピ符号化部164に供給する。また、係数予測部163は、処理が終了した周波数変換係数を予測元データ141に追加する(ステップS107)。
エントロピ符号化部164は、係数予測部163から供給された予測値及び大小フラグを含む係数データをエントロピ符号化し(ステップS108)、符号化係数データを生成する。このようにして、周波数変換係数群を構成する一の周波数変換係数についての処理が終了する。係数予測部163は、全ての周波数変換係数について処理が終了していない場合(ステップS109でNO)、次の処理対象となる周波数変換係数について、ステップS104〜S108の処理を行う。
一方、全ての周波数変換係数について処理が終了した場合(ステップS109でYES)、符号化データ生成部165は、全ての符号化係数データを集約した符号化データを生成し(ステップS110)、生成した符号化データを当該音声圧縮処理に係る音声圧縮データの一部として、記憶装置12に格納する。
CPU15は、ユーザにより、当該音声圧縮処理を終了させる旨の操作(終了操作)が行われたか否かを判定する(ステップS111)。終了操作が行われていない場合(ステップS111でNO)、DC除去部161は、音声入出力装置11が生成した次のデジタル音声信号を記憶装置12から取得する(ステップS101)。以降の処理は、上述した通りである。一方、終了操作が行われた場合(ステップS111でYES)、本処理(符号化処理)及び当該音声圧縮処理は終了する。その際、RAM14に格納されている予測元データ141は消去される。
次に、復号部17について説明する。復号部17は、符号化部16が生成した符号化データからデジタル音声信号を復元する。図5に示すように、復号部17は、エントロピ復号部171と、係数復元部172と、周波数逆変換部173と、を備える。
エントロピ復号部171は、記憶装置12に保存されている音声圧縮データから符号化データを読み出してエントロピ復号を行い、各係数データ(予測値及び大小フラグが含まれる。)を復元する。
係数復元部172は、復元された各係数データ毎に、予測元データ142から予測元となっている周波数変換係数(予測元周波数変換係数)を検索し、探し出した予測元周波数変換係数と、当該係数データの予測値及び大小フラグと、に基づいて、周波数変換係数を復元する。係数復元部172は、隣接周波数セット取得手段、予測元周波数変換係数取得手段及び係数復元手段として機能する。予測元データ142は、係数復元部172にて既に復元が終了した周波数変換係数で構成されるデータであり、本実施形態では、RAM14に展開される。
係数復元部172は、処理対象の係数データに対応する周波数変換係数(即ち、復元対象の周波数変換係数)と低域側で隣接する、予め決められた個数の処理済み周波数変換係数の集団(隣接周波数セット)を取得する。その際、低域側に隣接周波数セットに相当する分の周波数変換係数が存在しない場合、予測元データ142に格納されている、当該復元対象の周波数変換係数と同じ帯域の過去の周波数変換係数を予測元周波数変換係数とする。
係数復元部172は、上述した符号化部16の係数予測部163と同様の手法により、予測元データ142から当該隣接周波数セットと最も相関の高い周波数変換係数の集団(予測元周波数セット)を探し出す。そして、この探し出した予測元周波数セットに高域側で隣接する(即ち、1つ高域の)周波数変換係数を予測元周波数変換係数として取得する。
係数復元部172は、予測値及び大小フラグと、予測元データ142から取得した予測元周波数変換係数と、に基づいて、当該係数データに対応する周波数変換係数を復元する。係数復元部172は、復元した周波数変換係数を周波数逆変換部173に供給すると共に、RAM14に保存されている予測元データ142に追加する。
周波数逆変換部173は、当該符号化データに対応する全ての周波数変換係数の復元が終了すると、得られた周波数変換係数群に対して、周波数逆変換(ここでは、IMDCT(Inverse Modified Descrete Cosine Transform:逆修正離散コサイン変換))を行って、デジタル音声信号を復元する。周波数逆変換部173は、復元したデジタル音声信号を記憶装置12に格納する。
図6は、以上説明した復号部17が実行する復号処理の手順を示すフローチャートである。この復号処理は、図示しない操作入力部を介して、記憶装置12に保存されている音声圧縮データを伸張する処理(音声伸張処理)を開始させる旨の操作がユーザにより行われた場合に開始される。エントロピ復号部171は、記憶装置12に保存されている音声圧縮データから符号化データを取得し(ステップS201)、エントロピ復号を行う(ステップS202)。
係数復元部172は、復元された各係数データ(予測値及び大小フラグ)毎に、対応する周波数変換係数を復元する処理を行う。先ず、係数復元部172は、上述した手法で、予測元データ142から対応する予測元周波数変換係数を検索する(ステップS203)。そして、係数復元部172は、復元された予測値及び大小フラグと、検索の結果得られた予測元周波数変換係数と、に基づいて、当該係数データに対応する周波数変換係数を復元する(ステップS204)。係数復元部172は、復元した周波数変換係数を周波数逆変換部173に供給すると共に予測元データ142に追加する(ステップS205)。
このようにして、一の係数データについての処理が終了すると、係数復元部172は、復元した全ての係数データについての処理が終了したか(即ち、当該符号化データに対応する全ての周波数変換係数の復元が終了したか)否かを判定する(ステップS206)。全ての周波数変換係数の復元が終了していない場合(ステップS206でNO)、係数復元部172は、次の係数データについて、上記同様、対応する周波数変換係数を復元する処理を行う(ステップS203〜S205)。
一方、全ての周波数変換係数の復元が終了した場合(ステップS206でYES)、周波数逆変換部173は、得られた周波数変換係数群に対して、周波数逆変換(ここでは、IMDCT)を行って(ステップS207)、デジタル音声信号を復元する。周波数逆変換部173は、復元したデジタル音声信号を記憶装置12に格納する。
CPU15は、ユーザにより、当該音声伸張処理を終了させる旨の操作(終了操作)が行われたか否かを判定する(ステップS208)。終了操作が行われていない場合(ステップS208でNO)、エントロピ復号部171は、記憶装置12に保存されている音声圧縮データから次の符号化データを取得する(ステップS201)。以降の処理は、上述した通りである。一方、終了操作が行われた場合(ステップS208でYES)、本処理(復号処理)及び当該音声伸張処理は終了する。その際、RAM14に格納されている予測元データ142は消去される。
以上説明したように、本発明の本実施形態に係る音声処理装置1によれば、周波数変換係数の予測に基づいて、デジタル音声信号を符号化し、また、符号化されたデータからデジタル音声信号の復元を行う。したがって、従来に比べ、符号化の効率を向上させることができ、より低ビットレートでの音声圧縮が実現できる。また、符号化するデータに、予測元の位置情報を含める必要がないため、符号化効率をより一層向上させることができる。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2について説明する。本実施形態では、符号化部16及び復号部17の構成が、上記実施形態1に係る符号化部16及び復号部17の構成と異なっている。
図7に示すように、本実施形態の符号化部16は、DC除去部1601と、周波数変換部1602と、対数変換部1603と、係数予測部1604と、量子化部1605と、エントロピ符号化部1606と、係数復元部1607と、符号化データ生成部1608と、を備える。
DC除去部1601は、実施形態1のDC除去部161と同様、上記の式(1)に従った演算を行うことにより、音声入出力装置11が生成したデジタル音声信号から直流成分を除去する。周波数変換部1602は、実施形態1の周波数変換部162と同様、直流成分が除去されたデジタル音声信号をMDCTを用いて周波数変換し、周波数変換係数群(ここでは、MDCT係数群)を算出する。
対数変換部1603は、算出された周波数変換係数群に対して対数変換を行い、対数変換係数群を算出する。具体的には、対数変換部1603は、周波数変換係数群C={c|i=0...M−1})から以下の式(4)に基づいて、対数変換係数群(C={c |i=0...M−1})を求める。
Figure 0005407832
但し、i=0...M−1
また、対数変換部1603は、Cの符号(S={s|i=0...M−1})を取得する(式(5)参照)。
Figure 0005407832
但し、i=0...M−1
係数予測部1604は、算出された対数変換係数群の低域側から順番に処理対象の対数変換係数を取り出し、取り出した対数変換係数の予測元となる対数変換係数(予測元対数変換係数)を予測元データ143から探し出す。そして、探し出した予測元対数変換係数に基づいて、処理対象の対数変換係数を導出するための予測値を求める。係数予測部1604は、隣接周波数セット取得手段、予測元対数変換係数取得手段及び予測値算出手段として機能する。予測元データ143は、処理済みの過去の対数変換係数で構成されるデータであり、本実施形態では、RAM14に展開される。
予測元対数変換係数の検索手法について、具体的に説明する。係数予測部1604は、処理対象の対数変換係数と低域側で隣接する、予め決められた個数の処理済み対数変換係数の集団(隣接周波数セット)を取得する。その際、処理対象の対数変換係数の低域側に隣接周波数セットに相当する分の対数変換係数が存在しない場合、予測元データ143に格納されている、処理対象の対数変換係数と同じ帯域の過去の対数変換係数を予測元対数変換係数とする。
係数予測部1604は、予測元データ143を検索して、当該隣接周波数セットと最も相関の高い対数変換係数の集団(予測元周波数セット)を探し出す。係数予測部1604は、この探し出した予測元周波数セットに高域側で隣接する(即ち、1つ高域の)対数変換係数を予測元対数変換係数として取得する。
より詳細には、対数変換係数の集団の個数をn、処理対象の隣接周波数セット及び予測元データ143の対数変換係数の集団をそれぞれ、F ={f 1i|i=0...n−1}及びF ={f 2i|i=0...n−1}とした場合、係数予測部1604は、F ,F の距離(d(F ,F ))を以下の式(6)により求める。なお、処理対象の対数変換係数は、対数変換係数群の低域側から順次取り出す。
Figure 0005407832
係数予測部1604は、d(F ,F )が最小となるF を予測元周波数セットとして、予測元データ143から取得する。係数予測部1604は、取得した予測元周波数セットの1つ高域の対数変換係数を予測元対数変換係数として取得する。係数予測部1604は、取得した予測元対数変換係数に基づいて、処理対象の対数変換係数を導出するための予測値を求める。具体的には、処理対象の対数変換係数をC 、取得した予測元対数変換係数をC とした場合の予測値pを以下の式(7)により算出する。
Figure 0005407832
量子化部1605は、係数予測部1604が算出した予測値を量子化する。エントロピ符号化部1606は、量子化された予測値と、処理対象の対数変換係数に対応する周波数変換係数の符号と、をエントロピ符号化し、符号化係数データを生成する。
係数復元部1607は、量子化された予測値を逆量子化して、予測値に戻し、さらに、予測元データ143から取得した対応する予測元対数変換係数を用いて、対数変換係数を復元する。係数復元部1607は、復元した対数変換係数をRAM14に保存されている予測元データ143に追加する。このように処理を終了した対数変換係数を予測元データ143に順次追加して行くことで、実施形態1の符号化部16と同様、予測値の精度向上が図れる。
符号化データ生成部1608は、対数変換係数群の全ての対数変換係数について、符号化係数データが生成されると、全ての符号化係数データを集約した符号化データを生成する。符号化データ生成部1608は、生成した符号化データを音声圧縮データの一部として、記憶装置12に格納する。
図8は、以上説明した本実施形態の符号化部16が実行する符号化処理の手順を示すフローチャートである。この符号化処理は、図示しない操作入力部を介して、音声圧縮処理を開始させる旨の操作がユーザにより行われた場合に開始される。操作入力部は、キーボード、キーパッド、タッチパッドやマウス等の入力デバイスから構成され、ユーザからの操作入力を受け付け、受け付けた信号をCPU15に送出する。
DC除去部1601は、音声入出力装置11が生成したデジタル音声信号を記憶装置12から取得する(ステップS301)。DC除去部1601は、取得したデジタル音声信号から直流成分を除去し(ステップS302)、周波数変換部1602に供給する。周波数変換部1602は、直流成分が除去されたデジタル音声信号を周波数変換(ここでは、MDCT変換)して(ステップS303)、周波数変換係数群を算出する。
対数変換部1603は、算出された周波数変換係数群に対して、対数変換を行い(ステップS304)、対数変換係数群を算出する。また、対数変換部1603は、各周波数変換係数の符号を取得する。
係数予測部1604は、算出された対数変換係数群の低域側から順番に処理対象の対数変換係数を取り出し、さらに、処理対象の対数変換係数と低域側で隣接する隣接周波数セットを取得する(ステップS305)。そして、係数予測部1604は、隣接周波数セットと最も似ている予測元周波数セットを予測元データ143から検索し、探し出した予測元周波数セットに高域側で隣接する対数変換係数を予測元対数変換係数として取得する(ステップS306)。係数予測部1604は、取得した予測対数変換係数に基づいて、処理対象の対数変換係数の予測値を算出する(ステップS307)。
量子化部1605は、係数予測部1604が算出した予測値を量子化する(ステップS308)。エントロピ符号化部1606は、量子化された予測値及び対応する周波数変換係数の符号をエントロピ符号化し(ステップS309)、符号化係数データを生成する。係数復元部1607は、量子化された予測値を逆量子化して(ステップS310)、予測値に戻し、さらに、予測元データ143から取得した対応する予測元対数変換係数を用いて、当該予測値から対数変換係数を復元する。そして、復元した対数変換係数を予測元データ143に追加する(ステップS311)。
このようにして、対数変換係数群を構成する一の対数変換係数についての処理が終了する。係数予測部1604は、全ての対数変換係数について処理が終了していない場合(ステップS312でNO)、次の処理対象となる対数変換係数について、ステップS305〜S311の処理を行う。
一方、全ての対数変換係数について処理が終了した場合(ステップS312でYES)、符号化データ生成部1608は、全ての符号化係数データを集約した符号化データを生成し(ステップS313)、生成した符号化データを当該音声圧縮処理に係る音声圧縮データの一部として、記憶装置12に格納する。
CPU15は、ユーザにより、当該音声圧縮処理を終了させる旨の操作(終了操作)が行われたか否かを判定する(ステップS314)。終了操作が行われていない場合(ステップS314でNO)、DC除去部1601は、音声入出力装置11が生成した次のデジタル音声信号を記憶装置12から取得する(ステップS301)。以降の処理は、上述した通りである。一方、終了操作が行われた場合(ステップS314でYES)、本処理(符号化処理)及び当該音声圧縮処理は終了する。その際、RAM14に格納されている予測元データ143は消去される。
次に、本実施形態の復号部17について説明する。図9に示すように、復号部17は、エントロピ復号部1701と、逆量子化部1702と、係数復元部1703と、リニア変換部1704と、周波数逆変換部1705と、を備える。
エントロピ復号部1701は、記憶装置12に保存されている音声圧縮データから符号化データを読み出してエントロピ復号を行い、各係数データ(量子化された予測値及び対応する周波数変換係数の符号が含まれる。)を復元する。逆量子化部1702は、復元された各係数データ毎に、量子化された予測値を逆量子化して、予測値を復元する。
係数復元部1703は、復元された各係数データ毎に、予測元データ144から予測元となっている対数変換係数(予測元対数変換係数)を検索し、探し出した予測元対数変換係数と、当該係数データの予測値と、に基づいて、対数変換係数を復元する。予測元データ144は、係数復元部1703にて既に復元が終了した対数変換係数で構成されるデータであり、本実施形態では、RAM14に展開される。
係数復元部1703は、処理対象の係数データに対応する対数変換係数(即ち、復元対象の対数変換係数)と低域側で隣接する、予め決められた個数の処理済み対数変換係数の集団(隣接周波数セット)を取得する。その際、低域側に隣接周波数セットに相当する分の対数変換係数が存在しない場合、予測元データ144に格納されている、当該復元対象の対数変換係数と同じ帯域の過去の対数変換係数を予測元対数変換係数とする。
係数復元部1703は、上述した符号化部16の係数予測部1604と同様の手法により、予測元データ144から当該隣接周波数セットと最も相関の高い対数変換係数の集団(予測元周波数セット)を探し出す。そして、この探し出した予測元周波数セットに高域側で隣接する(即ち、1つ高域の)対数変換係数を予測元対数変換係数として取得する。
係数復元部1703は、予測値と、予測元データ144から取得した予測元対数変換係数と、に基づいて、当該係数データに対応する対数変換係数を復元する。係数復元部1703は、復元した対数変換係数及び対応する周波数変換係数の符号をリニア変換部1704に供給すると共に、復元した対数変換係数をRAM14に保存されている予測元データ144に追加する。
リニア変換部1704は、係数復元部1703から供給された対数変換係数に対して、対数軸からリニア軸への変換を行うことで、周波数変換係数を復元する。
周波数逆変換部1705は、当該符号化データに対応する全ての周波数変換係数の復元が終了すると、得られた周波数変換係数群に対して、周波数逆変換(ここでは、IMDCT)を行って、デジタル音声信号を復元する。周波数逆変換部1705は、復元したデジタル音声信号を記憶装置12に格納する。
図10は、以上説明した本実施形態の復号部17が実行する復号処理の手順を示すフローチャートである。この復号処理は、図示しない操作入力部を介して、記憶装置12に保存されている音声圧縮データを伸張する処理(音声伸張処理)を開始させる旨の操作がユーザにより行われた場合に開始される。エントロピ復号部1701は、記憶装置12に保存されている音声圧縮データから符号化データを取得し(ステップS401)、エントロピ復号を行う(ステップS402)。
エントロピ復号部1701によって、各係数データ(量子化された予測値及び対応する周波数変換係数の符号が含まれる。)が復元されると、逆量子化部1702、係数復元部1703及びリニア変換部1704は、復元された各係数データ毎に以下の処理を行う。
先ず、逆量子化部1702は、量子化された予測値を逆量子化して(ステップS403)、予測値を復元する。係数復元部1703は、上述した手法で、予測元データ144から対応する予測元対数変換係数を検索する(ステップS404)。そして、係数復元部1703は、予測値と、予測元データ144から取り出した予測元対数変換係数と、に基づいて、当該係数データに対応する対数変換係数を復元する(ステップS405)。係数復元部1703は、復元した対数変換係数及び対応する周波数変換係数の符号をリニア変換部1704に供給すると共に、復元した対数変換係数を予測元データ144に追加する(ステップS406)。
リニア変換部1704は、係数復元部1703から供給された対数変換係数に対して、対数軸からリニア軸への変換を行うことで、周波数変換係数を復元する(ステップS407)。
このようにして一の係数データについての処理が終了すると、逆量子化部1702は、復元した全ての係数データについての処理が終了したか(即ち、当該符号化データに対応する全ての周波数変換係数の復元が終了したか)否かを判定する(ステップS408)。全ての周波数変換係数の復元が終了していない場合(ステップS408でNO)、逆量子化部1702、係数復元部1703及びリニア変換部1704は、次の係数データについて、上記同様の処理を行う(ステップS403〜S407)。
一方、全ての周波数変換係数の復元が終了した場合(ステップS408でYES)、周波数逆変換部1705は、得られた周波数変換係数群に対して、周波数逆変換(ここでは、IMDCT)を行って(ステップS409)、デジタル音声信号を復元する。周波数逆変換部1705は、復元したデジタル音声信号を記憶装置12に格納する。
CPU15は、ユーザにより、当該音声伸張処理を終了させる旨の操作(終了操作)が行われたか否かを判定する(ステップS410)。終了操作が行われていない場合(ステップS410でNO)、エントロピ復号部1701は、記憶装置12に保存されている音声圧縮データから次の符号化データを取得する(ステップS401)。以降の処理は、上述した通りである。一方、終了操作が行われた場合(ステップS410でYES)、本処理(復号処理)及び当該音声伸張処理は終了する。その際、RAM14に格納されている予測元データ144は消去される。
以上説明したように、本発明の本実施形態に係る音声処理装置1によれば、周波数変換係数の予測に基づいて、デジタル音声信号を符号化し、また、符号化されたデータからデジタル音声信号の復元を行う。したがって、従来に比べ、符号化の効率を向上させることができ、より低ビットレートでの音声圧縮が実現できる。また、符号化するデータに、予測元の位置情報を含める必要がないため、符号化効率をより一層向上させることができる。
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の変更は勿論可能である。
例えば、上記各実施形態では、周波数変換としてMDCTを用いたが、周波数変換は、MDCTに限られるものではなく、DCT(Descrete Cosine Transform:離散コサイン変換)やDFT(Discrete Fourier Transform:離散フーリエ変換)であってもよい。
また、上記各実施形態では、CPU15がプログラムを実行することによる論理的処理で、上述した符号化部16及び復号部17の各機能が実現されるものとしていたが、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアによって、上述した機能が実現されるようにしてもよい。
さらに、既存のパーソナルコンピュータ(PC)等を本発明に係る音声符号化装置あるいは音声復号装置として機能させることも可能である。即ち、上述したCPU15が実行したようなプログラムを、既存のPC等に適用し、そのPC等のCPU等がそのプログラムを実行することで、当該PC等を本発明に係る音声符号化装置あるいは音声復号装置として機能させることが可能となる。
このようなプログラムの配布方法は任意であり、例えば、CD−ROM(Compact Disk Read-Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magneto Optical Disk)、メモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布してもよいし、インターネットなどの通信ネットワークを介して配布してもよい。
この場合、上述した本発明に係る機能を、OS(オペレーティングシステム)とアプリケーションプログラムの分担、またはOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などでは、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体等に格納してもよい。
1…音声処理装置、11…音声入出力装置、12…記憶装置、13…ROM、14…RAM、15…CPU、16…符号化部、17…復号部、18…システムバス、141〜144…予測元データ、161,1601…DC除去部、162,1602…周波数変換部、163,1604…係数予測部、164,1606…エントロピ符号化部、165,1608…符号化データ生成部、171,1701…エントロピ復号部、172,1607,1703…係数復元部、173,1705…周波数逆変換部、1603…対数変換部、1605…量子化部、1702…逆量子化部、1704…リニア変換部

Claims (9)

  1. デジタル音声信号を周波数変換し、周波数変換係数群を算出する周波数変換手段と、
    算出された前記周波数変換係数群の低域側から順に処理対象の周波数変換係数を取得すると共に、前記処理対象の周波数変換係数と低域側で隣接する周波数変換係数の集団を隣接周波数セットとして取得する隣接周波数セット取得手段と、
    前記処理対象の周波数変換係数よりも過去の周波数変換係数が格納されている予測元データを検索して、前記隣接周波数セットと最も相関の高い周波数変換係数の集団を予測元周波数セットとして取得し、該取得した予測元周波数セットに高域側で隣接する周波数変換係数を予測元周波数変換係数として取得する予測元周波数変換係数取得手段と、
    前記処理対象の周波数変換係数を導出するための予測値を、前記予測元周波数変換係数に基づいて算出する予測値算出手段と、
    該予測値算出手段が算出した前記予測値を少なくとも含む係数データを符号化し、符号化係数データを生成する符号化手段と、
    前記周波数変換係数群の全ての周波数変換係数について、前記符号化係数データが生成された際、全ての符号化係数データを集約した符号化データを生成する符号化データ生成手段と、を備え、
    前記周波数変換係数群の各周波数変換係数は、前記予測値算出手段による処理が終了すると、前記予測元データに順次追加される、
    ことを特徴とする音声符号化装置。
  2. 前記予測値算出手段は、前記処理対象の周波数変換係数と前記予測元周波数変換係数の何れか一方を分母とし、他方を分子とする除算によって前記予測値を算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の音声符号化装置。
  3. 前記符号化手段が符号化する前記係数データには、前記処理対象の周波数変換係数の絶対値と前記予測元周波数変換係数の絶対値の何れが大きいかを示すフラグと、がさらに含まれ、
    前記予測値算出手段は、前記除算の際、前記処理対象の周波数変換係数の絶対値と前記予測元周波数変換係数の絶対値の何れか小さい方を分母とする、
    ことを特徴とする請求項2に記載の音声符号化装置。
  4. デジタル音声信号を周波数変換し、周波数変換係数群を算出する周波数変換手段と、
    算出された前記周波数変換係数群に対して対数変換を行い、対数変換係数群を算出する対数変換手段と、
    算出された前記対数変換係数群の低域側から順に処理対象の対数変換係数を取得すると共に、前記処理対象の対数変換係数と低域側で隣接する対数変換係数の集団を隣接周波数セットとして取得する隣接周波数セット取得手段と、
    前記処理対象の対数変換係数よりも過去の対数変換係数が格納されている予測元データを検索して、前記隣接周波数セットと最も相関の高い対数変換係数の集団を予測元周波数セットとして取得し、該取得した予測元周波数セットに高域側で隣接する対数変換係数を予測元対数変換係数として取得する予測元対数変換係数取得手段と、
    前記処理対象の対数変換係数を導出するための予測値を、前記予測元対数変換係数に基づいて算出する予測値算出手段と、
    該予測値算出手段が算出した前記予測値と、前記処理対象の対数変換係数に対応する前記周波数変換係数の符号と、を含む係数データを符号化し、符号化係数データを生成する符号化手段と、
    前記対数変換係数群の全ての対数変換係数について、前記符号化係数データが生成された際、全ての符号化係数データを集約した符号化データを生成する符号化データ生成手段と、を備え、
    前記対数変換係数群の各対数変換係数は、前記予測値算出手段による処理が終了すると、前記予測元データに順次追加される、
    ことを特徴とする音声符号化装置。
  5. デジタル音声信号を周波数変換し、周波数変換係数群を算出する周波数変換ステップと、
    算出された前記周波数変換係数群の低域側から順に処理対象の周波数変換係数を取得すると共に、前記処理対象の周波数変換係数と低域側で隣接する周波数変換係数の集団を隣接周波数セットとして取得する隣接周波数セット取得ステップと、
    前記処理対象の周波数変換係数よりも過去の周波数変換係数が格納されている予測元データを検索して、前記隣接周波数セットと最も相関の高い周波数変換係数の集団を予測元周波数セットとして取得し、該取得した予測元周波数セットに高域側で隣接する周波数変換係数を予測元周波数変換係数として取得する予測元周波数変換係数取得ステップと、
    前記処理対象の周波数変換係数を導出するための予測値を、前記予測元周波数変換係数に基づいて算出する予測値算出ステップと、
    該予測値算出ステップでの処理が終了した前記周波数変換係数を前記予測元データに追加する追加ステップと、
    算出された前記予測値を少なくとも含む係数データを符号化し、符号化係数データを生成する符号化ステップと、
    前記周波数変換係数群の全ての周波数変換係数について、前記符号化係数データが生成された際、全ての符号化係数データを集約した符号化データを生成する符号化データ生成ステップと、を有する、
    ことを特徴とする音声符号化方法。
  6. コンピュータに、
    デジタル音声信号を周波数変換し、周波数変換係数群を算出する周波数変換ステップと、
    算出された前記周波数変換係数群の低域側から順に処理対象の周波数変換係数を取得すると共に、前記処理対象の周波数変換係数と低域側で隣接する周波数変換係数の集団を隣接周波数セットとして取得する隣接周波数セット取得ステップと、
    前記処理対象の周波数変換係数よりも過去の周波数変換係数が格納されている予測元データを検索して、前記隣接周波数セットと最も相関の高い周波数変換係数の集団を予測元周波数セットとして取得し、該取得した予測元周波数セットに高域側で隣接する周波数変換係数を予測元周波数変換係数として取得する予測元周波数変換係数取得ステップと、
    前記処理対象の周波数変換係数を導出するための予測値を、前記予測元周波数変換係数に基づいて算出する予測値算出ステップと、
    該予測値算出ステップでの処理が終了した前記周波数変換係数を前記予測元データに追加する追加ステップと、
    算出された前記予測値を少なくとも含む係数データを符号化し、符号化係数データを生成する符号化ステップと、
    前記周波数変換係数群の全ての周波数変換係数について、前記符号化係数データが生成された際、全ての符号化係数データを集約した符号化データを生成する符号化データ生成ステップと、を実行させる、
    ことを特徴とする音声符号化プログラム。
  7. デジタル音声信号に対応する周波数変換係数群の各周波数変換係数について、当該周波数変換係数を過去の周波数変換係数から導出するための予測値を少なくとも含む係数データを符号化した符号化係数データが格納された符号化データからデジタル音声信号を復元する音声復号装置であって、
    前記符号化データを記憶装置から読み出して復号し、前記各係数データを復元する復号手段と、
    処理対象の係数データに係る周波数変換係数と低域側で隣接する周波数変換係数の集団を隣接周波数セットとして取得する隣接周波数セット取得手段と、
    前記係数データに係る周波数変換係数よりも過去の周波数変換係数が格納されている予測元データを検索して、前記隣接周波数セットと最も相関の高い周波数変換係数の集団を予測元周波数セットとして取得し、該取得した予測元周波数セットに高域側で隣接する周波数変換係数を予測元周波数変換係数として取得する予測元周波数変換係数取得手段と、
    前記予測元周波数変換係数と、当該係数データの予測値とに基づいて、当該係数データに係る周波数変換係数を復元する係数復元手段と、
    全ての係数データに係る周波数変換係数の復元によって得られた前記周波数変換係数群に対して周波数逆変換を行うことで、デジタル音声信号を復元する周波数逆変換手段と、を備え、
    前記復元された周波数変換係数は前記予測元データに順次追加される、
    ことを特徴とする音声復号装置。
  8. デジタル音声信号に対応する周波数変換係数群の各周波数変換係数について、当該周波数変換係数を過去の周波数変換係数から導出するための予測値を少なくとも含む係数データを符号化した符号化係数データが格納された符号化データからデジタル音声信号を復元する音声復号方法であって、
    前記符号化データを記憶装置から読み出して復号し、前記各係数データを復元する復号ステップと、
    処理対象の係数データに係る周波数変換係数と低域側で隣接する周波数変換係数の集団を隣接周波数セットとして取得する隣接周波数セット取得ステップと、
    前記係数データに係る周波数変換係数よりも過去の周波数変換係数が格納されている予測元データを検索して、前記隣接周波数セットと最も相関の高い周波数変換係数の集団を予測元周波数セットとして取得し、該取得した予測元周波数セットに高域側で隣接する周波数変換係数を予測元周波数変換係数として取得する予測元周波数変換係数取得ステップと、
    前記予測元周波数変換係数と、当該係数データの予測値とに基づいて、当該係数データに係る周波数変換係数を復元する係数復元ステップと、
    前記復元された周波数変換係数を前記予測元データに追加する追加ステップと、
    全ての係数データに係る周波数変換係数の復元によって得られた前記周波数変換係数群に対して周波数逆変換を行うことで、デジタル音声信号を復元する周波数逆変換ステップと、を有する、
    ことを特徴とする音声復号方法。
  9. コンピュータに、
    デジタル音声信号に対応する周波数変換係数群の各周波数変換係数について、当該周波数変換係数を過去の周波数変換係数から導出するための予測値を少なくとも含む係数データを符号化した符号化係数データが格納された符号化データからデジタル音声信号を復元させる音声復号プログラムであって、
    前記符号化データを記憶装置から読み出して復号し、前記各係数データを復元する復号ステップと、
    処理対象の係数データに係る周波数変換係数と低域側で隣接する周波数変換係数の集団を隣接周波数セットとして取得する隣接周波数セット取得ステップと、
    前記係数データに係る周波数変換係数よりも過去の周波数変換係数が格納されている予測元データを検索して、前記隣接周波数セットと最も相関の高い周波数変換係数の集団を予測元周波数セットとして取得し、該取得した予測元周波数セットに高域側で隣接する周波数変換係数を予測元周波数変換係数として取得する予測元周波数変換係数取得ステップと、
    前記予測元周波数変換係数と、当該係数データの予測値とに基づいて、当該係数データに係る周波数変換係数を復元する係数復元ステップと、
    前記復元された周波数変換係数を前記予測元データに追加する追加ステップと、
    全ての係数データに係る周波数変換係数の復元によって得られた前記周波数変換係数群に対して周波数逆変換を行うことで、デジタル音声信号を復元する周波数逆変換ステップと、を実行させる、
    ことを特徴とする音声復号プログラム。
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