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JP5413866B2 - 磁気検出素子を備えた電流センサ - Google Patents
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JP5413866B2 - 磁気検出素子を備えた電流センサ - Google Patents

磁気検出素子を備えた電流センサ Download PDF

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Description

本発明は、特に、電流センサに設けられる磁気検出素子を備えるブリッジ回路の配線パターンに関する。
図6は、本発明に対する比較例の電流センサの平面構造を示す。
符号100はフィードバックコイルである。なお、フィードバックコイル100は、その内縁と外縁のみを示した。このフィードバックコイル100の下方に複数の抵抗素子101〜104が設けられる。図6では、これら各抵抗素子101〜104を透視して示している。
フィードバックコイル100は螺旋状に巻回して形成され、内縁側に空間100aが設けられている。フィードバックコイル100にはY1側に位置する第1磁界発生部100bと、Y2側に位置する第2磁界発生部100cが形成される。第1磁界発生部100bの下側には、図示しない絶縁層を介して2つの抵抗素子101,104が配置されている。また、第2磁界発生部100cの下側には、図示しない絶縁層を介して2つの抵抗素子102,103が配置されている。
図6に示すように、これら4つの抵抗素子101〜104によりブリッジ回路が構成されている。そして、入力端子105、グランド端子106,107及び出力端子108,109に接続される配線パターンや各素子間を接続する配線パターンが図6に示すように引き回されている。
配線パターンのうち、直列接続される抵抗素子101,102(103,104)同士を接続する配線パターン110,111は、フィードバックコイル100の空間100aの位置で、絶縁層(図示しない)を介して交差している。
しかしながら、配線パターン110,111間に介在する絶縁層は、フィードバックコイル100と抵抗素子101〜104間を磁気的に結合するためにさほど厚く形成できず、交差する配線パターン110,111間の絶縁性に不安があった。また、配線パターン110,111を絶縁層を介して別の階層に形成しなければならず製造工程が長くなる問題があった。また、交差する配線パターン110,111間に寄生容量も発生した。したがって、安定した電気特性が得られない問題があった。
特許文献1に記載された発明は、ブリッジ回路を構成する配線パターン同士が交差していないものの、ブリッジ回路を構成する各抵抗素子間の内側領域を配線パターンの引き回し領域として使用していない。このため配線パターンを狭い領域内に効率良く引き回すことが難しい。また特許文献1に記載された発明は、スピンバルブ素子を使用することを意図したものではない。
特表2005−515667号公報 特表2003−526083号公報 特開昭60−69906号公報 特開昭64−32712号公報
そこで本発明は上記従来課題を解決するためのものであり、特に、配線パターン同士の短絡を防止できるとともに狭い領域内に効率良く配線パターンを引き回すことが可能な磁気検出素子を備えた電流センサを提供することを目的としている。
本発明における磁気検出素子を備えた電流センサは、
被測定電流からの誘導磁界の印加により抵抗値が変化する磁気検出素子と、前記磁気検出素子を含む複数の抵抗素子を備え、入力端子、グランド端子、及び出力端子が接続されて成るブリッジ回路と、前記磁気検出素子の近傍に配置され、前記ブリッジ回路からの出力に基づいて誘導磁界を相殺するキャンセル磁界を発生するフィードバックコイルと、を有し、
前記ブリッジ回路を形成する配線パターン同士は、平面視にて重なる部分がないように引き回されており、
前記入力端子と前記グランド端子のうち一方が1つだけ設けられ、他方が2つ設けられており、
前記ブリッジ回路の各直列回路を構成する一方の前記抵抗素子間のみが、前記ブリッジ回路を構成する各抵抗素子を囲んだ囲み領域内にて配線パターンにより接続され、この配線パターンから分岐した配線パターンが前記囲み領域の外方にて、1つだけ設けられた前記端子に接続されており、
2つ設けられた前記端子及び出力端子に接続される配線パターンは、前記囲み領域の外方に設けられることを特徴とするものである。
これにより、配線パターン同士の短絡を防止し、寄生容量の発生等を抑制することができるとともに狭い領域内に効率良く配線パターンを引き回すことが可能になる。
本発明では、各抵抗素子と各端子間を接続する複数の前記配線パターンのうち、長さ寸法が短い前記配線パターンは幅細で形成され、長さ寸法が長い配線パターンは幅広で形成されていることが好ましい。これにより、ブリッジ回路を構成する第1出力端子と第2出力端子からの出力を、無磁場状態(誘導磁界をキャンセル磁界にて相殺した状態を含む)において、適切に中点電位に合わせることが可能になる。
また本発明では、各磁気検出素子は、外部磁界に対して磁気抵抗効果を発揮する磁気抵抗効果素子であり、
前記磁気検出素子は複数個、設けられ、各磁気検出素子は、前記フィードバックコイルの同じ方向にキャンセル磁界が発生する磁界発生部分に対向して配置されており、
各磁気検出素子を構成する固定磁性層は同じ方向に磁化固定されていることが好ましい。本発明における配線パターンの引き回し構成により、複数の磁気検出素子の固定磁性層を同じ方向に磁化固定した構成にできる。そして、複数の磁気検出素子を同じ層構成で同じ工程で形成できるから、製造工程を簡単にでき、また製造コストの低減を図ることが出来る。また検出精度の向上を図ることが可能である。
本発明では、前記磁気検出素子は、少なくとも、固定磁性層、非磁性材料層、及びフリー磁性層が順に積層された多層膜と、前記配線パターンと接続され、前記多層膜に電流を流すための電極層とを有して構成されることが好ましい。
また、本発明では、前記電極層は前記多層膜の両側に配置されており、前記配線パターンは同じ階層に形成されていることが好ましい。
あるいは本発明では、前記電極層は前記多層膜の上下に配置されており、前記配線パターンは複数の階層に分けて形成されている構成であってもよい。
また本発明では、各端子は一列に配列されており、このうち真ん中に、1つだけ設けられた入力あるいはグランド端子が配置されていることが好ましい。
また本発明では、前記抵抗素子は、前記磁気検出素子と固定抵抗素子とで構成され、前記磁気検出素子及び前記固定抵抗素子が、前記フィードバックコイルと対向して配置されていることが好ましい。
本発明の磁気検出素子を備えた電流センサによれば、配線パターン同士の短絡を防止し、寄生容量の発生等を抑制することができるとともに狭い領域内に効率良く配線パターンを引き回すことが可能になる。
本実施形態の磁気検出素子を備えた電流センサの形状を示す平面図及び回路構成図、 図1の電流センサの磁気検出素子が設けられた部分をY1−Y2方向に厚さ方向に向けて切断した際に現れる部分拡大縦断面図、 本実施形態における磁気検出素子の平面形状の一例を示す平面図、 本実施形態における磁気検出素子を厚さ方向から切断した際に現れる部分縦断面図、 図4とは別の構成を示す磁気検出素子の部分縦断面図、 本発明に対する比較例の電流センサの平面図。
図1は、本実施形態の磁気検出素子を備えた電流センサの形状を示す平面図及び回路構成図、図2は、図1の電流センサの磁気検出素子が設けられた部分をY1−Y2方向に厚さ方向に向けて切断した際に現れる部分拡大縦断面図、図3は、本実施形態における磁気検出素子の平面形状の一例を示す平面図、図4は、本実施形態における磁気検出素子を厚さ方向から切断した際に現れる部分縦断面図、図5は、図4とは別の構成を示す磁気検出素子の部分縦断面図、である。なお図1では、絶縁層を図示せず、またフィードバックコイル2の内縁及び外縁のみを示し、フィードバックコイル2下に位置するGMR素子R1,R4及び固定抵抗素子R2,R3を透視して示した。
図1に示すように磁気検出素子を備えた電流センサ1は、フィードバックコイル2と、複数の抵抗素子R1〜R4とを有して構成される。各抵抗素子R1〜R4は図示しない絶縁層を介してフィードバックコイル2の近傍に配置される。
フィードバックコイル2は図1に示すように、X1−X2方向に帯状に延びる第1磁界発生部3と第2磁界発生部4を有する平面コイル形状である。第1磁界発生部3と第2磁界発生部4は図示Y1−Y2方向に間隔を空けて対向している。第1磁界発生部3と第2磁界発生部4は連結部17,18を介して連結されている。連結部17,18は、湾曲状となっているが形態を限定するものではない。第1磁界発生部3、第2磁界発生部4、及び連結部17,18に囲まれて空間部19が形成されている。
図2に示すようにフィードバックコイル2は、コイル片が所定の間隔を空けて、複数回、巻回形成された形状である。
図1に示すように、フィードバックコイル2に接続される2つの電極パッド5,6が設けられている。電極パッド5,6は円形状であるが特に形状を限定するものではない。
図2に示すように基板30上に絶縁層である熱シリコン酸化層31が形成されている。また熱シリコン酸化層31上にはアルミニウム酸化層32が形成されている。例えば、アルミニウム酸化層32をスパッタ等の方法で成膜することが出来る。
アルミニウム酸化層32上にはGMR素子R1,R4及び固定抵抗素子R2,R3が形成される。図2にはGMR素子R1を示した。
GMR素子R1,R4及び固定抵抗素子R2,R3上は例えばポリイミド層33で覆われている。ポリイミド層33は、ポリイミド材料を塗布し、硬化することで形成できる。さらにポリイミド層33上にはシリコン酸化層34が形成されている。シリコン酸化層34を例えばスパッタ等で成膜することが出来る。
図2に示すように、シリコン酸化層34上にはフィードバックコイル2が形成されている。フィードバックコイル2は、コイル材料を成膜後、フォトリソグラフィ技術等を用いて巻回形状に形成できる。
図2に示すようにフィードバックコイル2上は、ポリイミド層35で覆われている。ポリイミド層35は、ポリイミド材料を塗布し、硬化することで形成できる。
図2に示すように、ポリイミド層35上には磁気シールド層36が形成される。磁気シールド層36の材質は特に限定されないが、アモルファス磁性材料、パーマロイ系磁性材料等を用いることが可能である。
図2に示すように、磁気シールド層36上はシリコン酸化層37で覆われている。シリコン酸化層37をスパッタ等で成膜することが出来る。
図1に示すように、GMR素子R1,R4と固定抵抗素子R2,R3によりブリッジ回路が構成されている。
図1に示すようにGMR素子R1と固定抵抗素子R3は入力端子(入力パッド)10に接続されている。この実施形態では入力端子10は1つである。
また固定抵抗素子R2とGMR素子R4は夫々、別々のグランド端子(グランドパッド)11,12に接続されている。よって、この実施形態ではグランド端子11,12は2つある。
図1に示すように、GMR素子R1と固定抵抗素子R2の間には第1出力端子(第1出力パッド,OUT1)13が接続されており、固定抵抗素子R3とGMR素子R4の間には第2出力端子(第2出力パッド,OUT2)14が接続されている。
図1に示すように、第1出力端子13及び第2出力端子14の出力側が差動増幅器15に接続されている。
そして差動増幅器15の出力側が、フィードバックコイル2の電極パッド5に接続されている。
図1,図2に示す電流センサは、導体38に流れる被測定電流Iによる誘導磁界AをGMR素子R1,R4を備えるブリッジ回路にて検知し、ブリッジ回路に設けられた2つの出力端子13,14からの出力を差動増幅器15で増幅し、フィードバックコイル2に電流(フィードバック電流)として与える。このフィードバック電流は、誘導電流に応じた電圧差に対応する。このとき、フィードバックコイル2には、誘導電流を相殺するキャンセル磁界が発生する。そして、誘導磁界とキャンセル磁界とが相殺される平衡状態になったとき、フィードバックコイル2に流れる電流に基づいて検出部(検出抵抗R;図1参照)で被測定電流を測定することが出来る。
本実施形態におけるGMR素子R1,R4及び固定抵抗素子R2,R3の配置と各配線パターンの構成について説明する。
図1,図2に示すように、各GMR素子R1,R4は、フィードバックコイル2の第1磁界発生部3の下面側に対向配置される。そして、図1,図2に示すように、各GMR素子R1,R4には、例えばY1方向に向く誘導磁界Aが作用する。そしてフィードバックコイル2からは前記誘導磁界Aを相殺するためのY2方向へのキャンセル磁界Bが生じる。
また図1に示すように、各固定抵抗素子R2,R3は、フィードバックコイル2の第2磁界発生部4の下面側に対向配置される。
図1に示すように、GMR素子R1と固定抵抗素子R3間が第1配線パターン20にて接続される。図1に示すように、第1配線パターン20は、平面視にて、各抵抗素子R1〜R4間を直線的に囲んだ囲み領域Sの内部に位置している。ここで囲み領域の外縁は、各抵抗素子R1,R4の幅方向の中心を通る直線と定義される。図1に示すように、第1配線パターン20はX1−X2方向及びY1−Y2方向から見て斜めに傾いて形成されている。なお第1配線パターン20の一部が囲み領域Sからはみ出す形態であってもよい。
図1に示すように、第1配線パターン20から第2配線パターン21が分岐している。第2配線パターン21は囲み領域Sの内部位置から、前記囲み領域Sの外方へ延出し、入力端子10に接続されている。
また図1に示すようにGMR素子R1と固定抵抗素子R2間が第3配線パターン22により接続される。第3配線パターン22の先端22aは二股に分かれて、夫々、GMR素子R1及び固定抵抗素子R2に接続されている。第3配線パターン22は、囲み領域Sの外方に設けられる。そして図1に示すように第3配線パターン22は、囲み領域Sの外側に設けられた第1出力端子13に接続される。
また図1に示すように、固定抵抗素子R3とGMR素子R4間が第4配線パターン24により接続される。第4配線パターン24の先端24aは二股に分かれて、夫々、GMR素子R4及び固定抵抗素子R3に接続されている。第4配線パターン24は、囲み領域Sの外方に設けられる。そして図1に示すように第4配線パターン24は、囲み領域Sの外側に設けられた第2出力端子14に接続される。
さらに図1に示すように、固定抵抗素子R2と第1グランド端子11間が第5配線パターン26で接続される。また図1に示すように、GMR素子R4と第2グランド端子12間が第6配線パターン27により接続される。
第5配線パターン26及び第6配線パターン27は、囲み領域Sの外側に引き回されている。
図1に示すように各端子10〜14はX1−X2方向に所定の間隔を空けて一列に配列されている。よって信号処理回路(IC)側との配線(電気的接続)を簡単に行える。そして、これら端子10〜14の真ん中の位置に、1つだけ設けられた入力端子10が配置されている。
図1に示すように、本実施形態では、複数の抵抗素子R1〜R4を備え、入力端子10、グランド端子11,12及び出力端子13,14が接続されて成るブリッジ回路が構成されている。そして、図1に示すように、ブリッジ回路を構成する各配線パターン20,21,22,24,26,27が、平面視にて交差しないように引き回されている。
これによって、配線パターン同士の短絡を防止でき、また寄生容量の発生を抑制することができる。
図1に示す実施形態は、配線パターン同士が平面視にて重なる部分がないように、次のような特徴を有している。
図1に示す実施形態では、入力端子(入力パッド)10が1つだけ設けられ、グランド端子(グランドパッド)11、12が2つ設けられている。
そして、ブリッジ回路の各直列回路を構成する一方の抵抗素子R1,R3間のみが、ブリッジ回路を構成する各素子を囲んだ囲み領域S内にて配線パターン20により接続され、この配線パターン20から分岐した配線パターン21が前記囲み領域Sの外方にて、入力端子10に接続されている。
さらにグランド端子11,12及び出力端子(出力パッド)13,14に接続される各配線パターンは、前記囲み領域Sの外方に設けられる。
これにより、簡単かつ適切に、配線パターン同士を、平面視にて重なる部分がないように引き回すことが出来る。更に、狭い領域内に効率良く配線パターンを引き回すことが出来る。
なお図1の実施形態に代えて、入力端子10の位置にグランド端子を、グランド端子11,12の位置に入力端子を設ける形態でもよい。かかる場合、グランド端子が1つ、入力端子が2つとなる。
各GMR素子R1,R4は同じ層構成で形成されている。各GMR素子R1,R4は図4に示す構造で形成される。
図4に示す符号32は、図2で示したアルミニウム酸化層である。図4に示すように、アルミニウム酸化層32の上に多層膜41が形成される。多層膜41は下から反強磁性層42、固定磁性層43、非磁性導電層44、フリー磁性層45、保護層46の順に積層される。なお下からフリー磁性層45、非磁性導電層44、固定磁性層43及び反強磁性層42の順に積層されてもよい。
反強磁性層42と、アルミニウム酸化層32の間に、結晶配向を整えるためのシード層が設けられていてもよい。
固定磁性層43は、反強磁性層42との界面で生じる交換結合磁界(Hex)により例えば図示Y2方向に磁化固定されている(Pin方向)。
図4では、固定磁性層43は、CoFe等の単層構造であるが、積層構造、特に磁性層/非磁性中間層/磁性層で形成された積層フェリ構造であることが、固定磁性層43の磁化固定力を大きくでき好適である。
また図4ではフリー磁性層45は単層構造であるが、磁性層の積層構造で形成することも出来る。フリー磁性層45は、NiFeの単層構造か、NiFeを含む積層構造で形成されることが好適である。
上記した多層膜41では、反強磁性層42を備えていたが、反強磁性層42の形成は必須でなく、多層膜41は、少なくとも、固定磁性層43、非磁性導電層44、及び、フリー磁性層45を有する構成である。
図4に示す多層膜41は、図3に示すようにミアンダ形状で形成されることが好適である。図3に示すミアンダ形状による形状磁気異方性により図4に示すフリー磁性層45は無磁場状態において、X1−X2方向に適切に揃えられる。よって、無磁場状態では、固定磁性層43とフリー磁性層45との磁化関係は直交している。あるいは、図示しないハードバイアス層を用いて、フリー磁性層45の磁化方向が無磁場状態においてX1−X2方向に揃えられるように制御することも可能である。そして、ミアンダ形状で形成された多層膜41の両側に電極層が設けられ、前記電極層と配線パターンとが電気的に接続されている。かかる構成では、各配線パターンを同じ階層に形成することができる。このため各配線パターン形成を容易化できる。なお、電極層と配線パターンは別々に形成されてもよいし一体に形成されてもよい。
本実施形態では、各GMR素子R1,R4は同じ層構成で、固定磁性層43の固定磁化方向(Pin方向)が同方向となっている。そして図3,図4に示すGMR素子R1,R4では、誘電磁界Aが図1,図2に示すY1方向に作用すると、固定磁性層43の固定磁化方向(Pin方向)と逆方向にフリー磁性層45の磁化が向き、各GMR素子R1,R4の電気抵抗値はともに増大する。また各GMR素子R1,R4は、キャンセル磁界Bが同じ方向から作用するフィードバックコイル2の第1磁界発生部3に対向配置されている。
なお固定抵抗素子R3,R4は外部磁界によって抵抗変化しない。したがってGMR素子R1,R4の電気抵抗変化に基づいてブリッジ回路の出力が変化する。
このように本実施形態では、各GMR素子R1,R4の固定磁性層43の固定磁化方向(Pin方向)を同方向にしている。かかるGMR構成により、GMR素子R1,R4の電気抵抗変化に基づいてブリッジ回路の出力を変化させるには、一方のGMR素子R1が、ブリッジ回路における一方の直列回路の入力端子(Vdd)10側に接続され、他方のGMR素子R4が、ブリッジ回路における他方の直列回路のグランド端子(Vdd)12側に接続されることが必要である。本実施形態では、上記ブリッジ回路配線となるように、囲み領域S内も利用して各配線パターンが交差しないように各配線パターンを引き回したのである。
本実施形態における配線パターンによれば、各GMR素子R1,R4を同じ層構成で、固定磁性層43の固定磁化方向(Pin方向)を同方向にすることで、被測定電流の測定を適切に行うことが可能である。
したがって本実施形態では、複数のGMR素子R1,R4を同じ工程で形成することが可能であり、製造工程を簡略化でき、また製造コストの低減を図ることが出来る。また同じGMR素子R1,R4を形成できるため、各GMR素子R1,R4の電気抵抗値及び温度特性を合わせやすく、検出精度の向上を図ることが可能である。
固定抵抗素子R2,R3の構成は、特に限定されない。例えば導電層の単層や積層構造であってもよいし、あるいはGMR素子R1,R4の層構成の順番を入れ替えて固定抵抗化することも出来る。すなわち、GMR素子R1,R4では、図4に示すように固定磁性層43とフリー磁性層45の間に非磁性導電層44が介在するが、固定抵抗素子R2,R3では、反強磁性層42/固定磁性層43/フリー磁性層45/非磁性導電層44/保護層46の順に積層し、非磁性導電層44を固定磁性層43とフリー磁性層45の間に介在させない構成にすれば固定抵抗化できる。これにより、各固定抵抗素子R2,R3の電気抵抗値及び温度特性を、適切かつ容易に各GMR素子R1,R4に合わせることが出来る。
また、図1に示すように固定抵抗素子R2,R3をフィードバックコイル2の第2磁界発生部4の下方に対向配置することで、各抵抗素子R1〜R4を全てフィードバックコイル2の下側に対向配置でき、各抵抗素子R1〜R4の形成領域を小さくでき小型化に寄与できる。また固定抵抗素子R2,R3を同じ方向にキャンセル磁界が作用するフィードバックコイル2の第2磁界発生部4に対向配置したことで、固定抵抗素子R2,R3が磁性層を含み異方性磁気抵抗効果(AMR効果)により多少抵抗変化するような構成であっても、固定抵抗素子R2,R3を同じように抵抗変化させることができ、検出精度の低下を抑制することが可能である。
図1に示すブリッジ回路は、無磁場状態(誘導磁界Aがキャンセル磁界Bにより相殺された状態を含む)では、第1出力端子13及び第2出力端子14の出力が中点電位であることが検出精度を高精度にでき、また検出回路側への負担を軽減でき好適である。
図1に示すように、本実施形態では、各配線パターンの長さが異なる。そして本実施形態では、中点電位に合わせるべく、長さ寸法が長い配線パターンを幅広で形成し、長さ寸法が短い配線パターンを幅細で形成して、各抵抗素子R1〜R4と各端子10〜14間の抵抗値を揃えている。
図1に示すように、最も長さが短い配線パターン26は、最も幅細で形成されており、最も長さが長い配線パターン27は、最も幅広で形成されている。
配線パターン20は、配線パターン26の次に幅細で形成される。また、配線パターン20入力端子10からGMR素子R1までの距離と、入力端子10から固定抵抗素子R3までの距離とが一致する引き回し形状となっている。
また配線パターン22,24は、配線パターン20と配線パターン27との中間の幅寸法で形成されている。また、配線パターン22は、第1出力端子13からGMR素子R1までの距離と、第1出力端子13から固定抵抗素子R2までの距離とが一致する引き回し形状となっている。また、配線パターン24は、第2出力端子14からGMR素子R4までの距離と、第2出力端子14から固定抵抗素子R3までの距離とが一致する引き回し形状となっている。
GMR素子R1,R4に代えて、図5に示すTMR素子を用いることも出来る。TMR素子では、非磁性導電層44の部分がAl−OやTi−O等の絶縁障壁層47で形成される。
図5に示すTMR素子の構成では、多層膜48の下に下部電極層49が形成され、多層膜48の上に上部電極層50が形成される。また図5に示すように多層膜48の両側に、絶縁層51,53に挟まれたハードバイアス層54を設けた構成にすることも出来る。
無磁場状態において、ハードバイアス層54からのバイアス磁界によりフリー磁性層45の磁化方向を、固定磁性層43の固定磁化方向(Pin方向;Y1方向)に対して直交するX方向に適切に揃えることが出来る。
図5に示すTMR素子では、一部の配線パターンが下部電極層49に電気的に接続され、一部の配線パターンが上部電極層50に電気的に接続される。配線パターンと下部電極層49、及び配線パターンと上部電極層50とを一体に形成することが可能である。
このようにTMR素子では、多層膜48の上下に電極層49,50が形成されるため、電極層49,50に接続される配線パターンは、複数の階層に分けて形成されることになる。
なお、GMR素子R1,R4に代えて、AMR素子(異方性磁気抵抗効果素子)を用いることも可能である。
図2に示す磁気シールド36は、被測定電流Iから生じるGMR素子R1,R4に印加される誘導磁界Aを減衰させると共に、フィードバックコイル2からのキャンセル磁界Bをエンハンスすることが出来る。
また図1では、複数のGMR素子R1,R4が設けられているが、GMR素子(磁気検出素子)は1個であってもよい。
A 誘導磁界
B キャンセル磁界
R1、R2 GMR素子
R3、R4 固定抵抗素子
S 囲み領域
1 電流センサ
2 フィードバックコイル
3 第1磁界発生部
4 第2磁界発生部
10 入力端子
11、12 グランド端子
13、14 出力端子
15 差動増幅器
20、21、22、24、26、27 配線パターン
36 磁気シールド層
38 導体
41、48 多層膜
42 反強磁性層
43 固定磁性層
44 非磁性導電層
45 フリー磁性層
49、50 電極層

Claims (8)

  1. 被測定電流からの誘導磁界の印加により抵抗値が変化する磁気検出素子と、前記磁気検出素子を含む複数の抵抗素子を備え、入力端子、グランド端子、及び出力端子が接続されて成るブリッジ回路と、前記磁気検出素子の近傍に配置され、前記ブリッジ回路からの出力に基づいて誘導磁界を相殺するキャンセル磁界を発生するフィードバックコイルと、を有し、
    前記ブリッジ回路を形成する配線パターン同士は、平面視にて重なる部分がないように引き回されており、
    前記入力端子と前記グランド端子のうち一方が1つだけ設けられ、他方が2つ設けられており、
    前記ブリッジ回路の各直列回路を構成する一方の前記抵抗素子間のみが、前記ブリッジ回路を構成する各抵抗素子を囲んだ囲み領域内にて配線パターンにより接続され、この配線パターンから分岐した配線パターンが前記囲み領域の外方にて、1つだけ設けられた前記端子に接続されており、
    2つ設けられた前記端子及び出力端子に接続される配線パターンは、前記囲み領域の外方に設けられることを特徴とする磁気検出素子を備えた電流センサ。
  2. 各抵抗素子と各端子間を接続する複数の前記配線パターンのうち、長さ寸法が短い前記配線パターンは幅細で形成され、長さ寸法が長い配線パターンは幅広で形成されている請求項1記載の磁気検出素子を備えた電流センサ。
  3. 各磁気検出素子は、外部磁界に対して磁気抵抗効果を発揮する磁気抵抗効果素子であり、
    前記磁気検出素子は複数個、設けられ、各磁気検出素子は、前記フィードバックコイルの同じ方向にキャンセル磁界が発生する磁界発生部分に対向して配置されており、
    各磁気検出素子を構成する固定磁性層は同じ方向に磁化固定されている請求項1記載の磁気検出素子を備えた電流センサ。
  4. 前記磁気検出素子は、少なくとも、固定磁性層、非磁性材料層、及びフリー磁性層が順に積層された多層膜と、前記配線パターンと接続され、前記多層膜に電流を流すための電極層とを有して構成される請求項3記載の磁気検出素子を備えた電流センサ。
  5. 前記電極層は前記多層膜の両側に配置されており、前記配線パターンは同じ階層に形成されている請求項4記載の磁気検出素子を備えた電流センサ。
  6. 前記電極層は前記多層膜の上下に配置されており、前記配線パターンは複数の階層に分けて形成されている請求項4記載の磁気検出素子を備えた電流センサ。
  7. 各端子は一列に配列されており、このうち真ん中に、1つだけ設けられた入力あるいはグランド端子が配置されている請求項1記載の磁気検出素子を備えた電流センサ。
  8. 前記抵抗素子は、前記磁気検出素子と固定抵抗素子とで構成され、前記磁気検出素子及び前記固定抵抗素子が、前記フィードバックコイルと対向して配置されている請求項1記載の磁気検出素子を備えた電流センサ。
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