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JP5423402B2 - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents
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JP5423402B2 - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置に関するものである。
IC、LSI等の半導体素子の封止方法として、エポキシ樹脂組成物のトランスファー成形が低コスト、大量生産に適しており、採用されて久しく、信頼性の点でもエポキシ樹脂や硬化剤であるフェノール樹脂の改良により特性の向上が図られてきた。しかし、近年の電子機器の小型化、軽量化、高性能化の市場動向において、半導体の高集積化も年々進み、また半導体装置の表面実装化が促進されるなかで、半導体封止用エポキシ樹脂組成物への要求は益々厳しいものとなってきている。このため、従来からのエポキシ樹脂組成物では解決出来ない問題点も出てきている。
その最大の問題点は、表面実装の採用により半導体装置が半田浸漬あるいは半田リフロー工程で急激に200℃以上の高温にさらされ、吸湿した水分が爆発的に気化する際の応力により、半導体装置内、特に半導体素子、リードフレーム、インナーリード上の金メッキや銀メッキ等の各種メッキされた各接合部分とエポキシ樹脂組成物の硬化物の界面で剥離が生じたりして、信頼性が著しく低下する現象である。また、環境問題に端を発した有鉛半田から無鉛半田への移行に伴い、半田処理時の温度が高くなり、半導体装置中に含まれる水分の気化によって発生する爆発的な応力に対する耐半田性が、従来以上に大きな課題となってきている。
半田処理による信頼性低下を改善するために、エポキシ樹脂組成物中の無機質充填材の充填量を増加させることで低吸湿化、高強度化、低熱膨張化を達成し耐半田性を向上させ、低溶融粘度の樹脂を使用して、成形時に低粘度で高流動性を維持させる手法がある(例えば、特許文献1参照。)。この手法を用いることにより耐半田性がかなり改良されるが、無機充填材の充填割合の増加に伴って、流動性が犠牲になり、エポキシ樹脂組成物がパッケージ内に十分に充填されず、空隙が生じやすくなる欠点があった。またメッキ部分とエポキシ樹脂組成物の界面での剥離を防止する為、アミノシランやメルカプトシラン等の各種カップリング剤を添加して流動性と耐半田性の両立を図る手法も提案されている(例えば、特許文献2参照。)が、この方法でも十分に良好な半導体封止用エポキシ樹脂組成物は得られるには至っていない。このようなことから、無機充填材の配合量を高めても流動性及び充填性を損なわず、信頼性を満足させる更なる技術が求められていた。
また、半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、その反応の進行を抑制するため、5℃以下の低温で輸送、保管され、半導体素子を封止成形する前段で、例えばケース等の梱包単位毎に室温に戻してから、使用されるのが一般的であるが、実際の製造現場においては、梱包単位の全量を使い切れずに、室温のまま、長期間(例えば、1週間程度)保管される場合も少なくない。このように室温で長期間保管された場合には、半導体封止用エポキシ樹脂組成物の反応が徐々に進行し、再度半導体素子を封止成形する段階で、流動性が低下することで、充填不良やワイヤー流れ等の不具合が発生し、歩留りが低下する場合があった。さらに、近年の環境対応という観点からも、低温保管条件の緩和又は室温保管への要求も高まりを見せている。
特開昭64−65116号公報 特開平9−255852号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、室温での長期保管によっても流動性を保持し、封止成形時において良好な流動性及び硬化性を有し、かつ無鉛半田に対応する高温の半田処理によってもクラックが発生しない良好な耐半田性を有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物、ならびに、信頼性に優れた半導体装置を提供するものである。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A)と、フェノール樹脂系硬化剤(B)と、無機充填材(C)と、ホスホニウムチオシアネート(D)と、カップリング剤と、を含み、前記カップリング剤がメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)及び/又は2級アミノ基を有するシランカップリング剤(F)を含むことを特徴とする。
本発明の半導体装置は、上述の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物により半導体素子を封止してなることを特徴とする。
本発明に従うと、室温での長期保管によっても流動性を保持し、封止成形時において良好な流動性及び硬化性を有し、かつ低吸湿性、低応力性、金メッキや銀メッキ等の各種メッキを施したリードフレーム等の金属系部材との密着性のバランスに優れ、無鉛半田に対応する高温の半田処理によっても剥離やクラックが発生しない良好な耐半田性を有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物、ならびに、信頼性に優れた半導体装置を得ることができる。
本発明に係る半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いた半導体装置の一例について、断面構造を示した図である。
本発明半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A)と、フェノール樹脂系硬化剤(B)と、無機充填材(C)と、ホスホニウムチオシアネート(D)と、カップリング剤と、を含み、前記カップリング剤がメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)及び/又は2級アミノ基を有するシランカップリング剤(F)を含むことを特徴とする。これにより、室温での長期保管によっても流動性を保持し、半導体素子等の封止成形時において良好な流動性及び硬化性を有し、かつ無鉛半田に対応する高温の半田処理によってもクラックが発生しない良好な耐半田性を有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物が得られるものである。以下、本発明について詳細に説明する。
先ず、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物について説明する。本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A)を含む。本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物に用いられるエポキシ樹脂(A)は、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般であり、その分子量、分子構造は特に限定するものではないが、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂等の結晶性エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂等の多官能エポキシ樹脂;
フェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、フェニレン骨格を有するナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル型エポキシ樹脂脂等のアラルキル型エポキシ樹脂;ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ヒドロキシナフタレン及び/又はジヒドロキシナフタレンの2量体をグリシジルエーテル化して得られるエポキシ樹脂等のナフトール型エポキシ樹脂;トリグリシジルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート等のトリアジン核含有エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂等の有橋環状炭化水素化合物変性フェノール型エポキシ樹脂;ビスフェノールS型エポキシ樹脂等の硫黄原子含有型エポキシ樹脂等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用しても差し支えない。これらの内で特に耐半田性が求められる場合には、常温では結晶性の固体であるが、融点以上では極めて低粘度の液状となり、無機充填材を高充填化できるビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂等の結晶性エポキシ樹脂が好ましい。また、無機充填材の高充填化という観点からは、その他のエポキシ樹脂の場合も極力粘度の低いものを使用することが望ましい。また、耐半田性、可撓性、低吸湿化が求められる場合には、エポキシ基が結合した芳香環の間にエポキシ基を有さず、疎水性を示すフェニレン骨格やビフェニレン骨格等を有することで、低吸湿性や実装高温域での低弾性を示すフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂等のアラルキル型エポキシ樹脂が好ましい。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物で用いられるエポキシ樹脂(A)全体の配合割合としては、特に限定されないが、全半導体封止用エポキシ樹脂組成物中に、1質量%以上、15質量%以下であることが好ましく、2質量%以上、10質量%以下であることがより好ましい。エポキシ樹脂(A)全体の配合割合が上記下限値以上であると、流動性の低下等を引き起こす恐れが少ない。エポキシ樹脂(A)全体の配合割合が上記上限値以下であると、耐半田性の低下等を引き起こす恐れが少ない。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、フェノール樹脂系硬化剤(B)を含む。本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物に用いられるフェノール樹脂系硬化剤(B)は、1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般であり、その分子量、分子構造を特に限定するものではないが、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂等のノボラック型樹脂;トリフェノールメタン型樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型樹脂等の多官能型フェノール樹脂;ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂等の変性フェノール樹脂;フェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂、ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂、フェニレン骨格を有するナフトールアラルキル樹脂、ビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノール化合物;ビスフェノールS等の硫黄原子含有型フェノール樹脂等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用しても差し支えない。これらの内で特に耐半田性が求められる場合には、エポキシ樹脂と同様に、低粘度の樹脂が無機充填材の高充填化できるという点で望ましく、更に可撓性、低吸湿性が求められる場合には、フェニレン骨格、ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂の使用が好ましい。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物で用いられるフェノール樹脂系硬化剤(B)の配合割合は、特に限定されないが、全半導体封止用エポキシ樹脂組成物中に、0.5質量%以上、12質量%以下であることが好ましく、1質量%以上、9質量%以下であることがより好ましい。フェノール樹脂系硬化剤(B)の配合割合が上記下限値以上であると、流動性の低下等を引き起こす恐れが少ない。フェノール樹脂系硬化剤(B)の配合割合が上記上限値以下であると、耐半田性の低下等を引き起こす恐れが少ない。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物に用いられるエポキシ樹脂(A)とフェノール樹脂系硬化剤(B)との配合比率としては、全エポキシ樹脂のエポキシ基数(EP)と全フェノール樹脂系硬化剤のフェノール性水酸基数(OH)の比(EP/OH)が0.8以上、1.4以下であることが好ましい。この範囲内であると、エポキシ樹脂組成物の硬化性の低下、あるいは樹脂硬化物のガラス転移温度の低下、耐湿信頼性の低下等を抑えることができる。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、無機充填材(C)を含む。本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物に用いられる無機充填材(C)としては、一般に半導体封止用エポキシ樹脂組成物に使用されているものを用いることができる。例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、タルク、アルミナ、窒化珪素等が挙げられ、最も好適に使用されるものとしては、球状の溶融シリカである。これらの無機充填材(C)は、1種類を単独で用いても2種類以上を併用しても差し支えない。無機充填材(C)の最大粒径については、特に限定されないが、無機充填材(C)の粗大粒子が狭くなったワイヤー間に挟まることによって生じるワイヤー流れ等の不具合の防止を考慮すると、105μm以下であることが好ましく、75μm以下であることがより好ましい。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物に用いられる無機充填材(C)の含有割合は、特に限定されないが、全半導体封止用エポキシ樹脂組成物中80質量%以上、94質量%以下が好ましく、82質量%以上、92質量%以下がより好ましい。無機充填材(C)の含有割合が上記下限値以上であると、耐半田性の低下等を抑えることができる。無機充填材(C)の含有割合が上記上限値以下であると、流動性の低下等を抑えることができる。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、ホスホニウムチオシアネート(D)を含む。本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物に用いられるホスホニウムチオシアネート(D)は、成形時には低粘度と速硬化性を両立させる硬化促進剤であり、また半田リフロー時には金属基材との密着を促進するものである。ホスホニウムは4級であることが望ましく、またテトラフェニルホスホニウムであればさらに望ましい。フェニル基にはメチル基や水酸基といった置換基を導入してもよい。これらの化合物としては、テトラフェニルホスホニウムチオシアネート、(4−メチルフェニル)トリフェニルチオシアネート、2,5−ヒドロキシトリフェニルホスホニウムチオシアネート等が挙げられる。
本発明の半導体封止用樹脂組成物に用いられるホスホニウムチオシアネート(D)の配合割合の下限値は、全樹脂組成物中0.05質量%以上であることが好ましく、0.08質量%以上であることがより好ましい。ホスホニウムチオシアネート(D)の配合割合が、上記下限値以上であると、充分な硬化性を得ることができる。また、ホスホニウムチオシアネート(D)の配合割合の上限値は、全樹脂組成物中1質量%以下であることが好ましく、0.6質量%以下であることがより好ましい。ホスホニウムチオシアネート(D)の配合割合が、上記上限値以下であると、充分な流動性を得ることができる。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物では、ホスホニウムチオシアネート(D)を用いることによる効果を損なわない範囲で、その他の硬化促進剤を併用することができる。併用可能な硬化促進剤としては、エポキシ樹脂(A)のエポキシ基とフェノール樹脂系硬化剤(B)の水酸基との反応を促進するものであればよく、一般に使用される硬化促進剤を用いることができる。具体例としては、有機ホスフィン、テトラ置換ホスホニウム化合物、ホスホベタイン化合物、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物、ホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物等のリン原子含有化合物;1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、ベンジルジメチルアミン、2−メチルイミダゾール等の窒
素原子含有化合物が挙げられる。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、カップリング剤としてメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)及び/又は2級アミノ基を有するシランカップリング剤(F)を用いる。上述したホスホニウムチオシアネート(D)とともに、メルカプト基を有するシランカップリング剤及び/又は2級アミノ基を有するシランカップリング剤を用いることで、金メッキや銀メッキ等の各種メッキを施したリードフレーム等の金属系部材との密着力がさらに増し、耐半田性を向上させることができる。
メルカプト基を有するシランカップリング剤(E)としては、例えば、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシランのほか、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドのような熱分解することによってメルカプト基を有するシランカップリング剤と同様の機能を発現するシランカップリング剤など、が挙げられる。
2級アミノ基を有するシランカップリング剤(F)としては、例えば、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニルγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニルγ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−6−(アミノヘキシル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(3−(トリメトキシシリルプロピル)−1,3−ベンゼンジメタナン等が挙げられる。
本発明の半導体封止用樹脂組成物に用いられるメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)及び2級アミノ基を有するシランカップリング剤(F)の合計の配合割合の下限値は、全樹脂組成物中0.05質量%以上が好ましく、より好ましくは0.1質量%以上である。(E)成分及び(F)成分の合計の配合割合が、上記下限値以上であれば、ホスホニウムチオシアネート(D)との併用効果により、各種金属系部材との密着力を増し、耐半田性を向上させる効果を得ることができる。また、メルカプト基を有するシランカップリング剤(E)及び2級アミノ基を有するシランカップリング剤(F)の合計の配合割合の上限値としては、全樹脂組成物中1質量%以下が好ましく、より好ましくは0.7質量%以下である。(E)成分及び(F)成分の合計の配合割合が、上記上限値以下であれば、樹脂組成物の硬化物の吸水性が増大することがなく、半導体装置における良好な耐半田性を得ることができる。(E)成分及び(F)成分を併用すると、流動性と硬化性を両立させることができるのでより好ましい。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物では、メルカプト基を有するシランカップリング剤(E)及び/又は2級アミノ基を有するシランカップリング剤(F)を用いることによる効果を損なわない範囲で、その他のカップリング剤を併用することができる。併用可能なカップリング剤としては、特に限定されるものではないが、1級アミノ基のみを有するシランカップリング剤、エポキシシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、アクリルシラン等が挙げられる。1級アミノ基のみを有するシランカップリング剤としては、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、等が挙げられる。また、エポキシシランとしては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。また、アルキルシランとしては、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。また、ウレイドシランとしては、例えば、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等が挙げられる。また、アクリルシランとしては、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、
3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。また、これらのシランカップリング剤は、予め加水分解反応させたものを配合してもよい。これらのシランカップリング剤は1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A)、フェノール樹脂系硬化剤(B)、無機充填材(C)、ホスホニウムチオシアネート(D)、メルカプトシランカップリング剤(E)及び/又は2級アミノ基を有するシランカップリング剤(F)等を含むものであるが、更に必要に応じて、カルナバワックス等の天然ワックス、ポリエチレンワックス等の合成ワックス、ステアリン酸やステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸とその金属塩類及びパラフィン等の離型剤;カーボンブラック、ベンガラ、酸化チタン、フタロシアニン、ペリレンブラック等の着色剤;ハイドロタルサイト類や、マグネシウム、アルミニウム、ビスマス、チタン、ジルコニウムから選ばれる元素の含水酸化物等のイオントラップ剤;シリコーンオイル、ゴム等の低応力添加剤;チアゾリン、ジアゾール、トリアゾール、トリアジン、ピリミジン等の密着性付与剤;臭素化エポキシ樹脂や三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ほう酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛、フォスファゼン等の難燃剤等の各種添加剤を適宜配合しても差し支えない。
また、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、ミキサー等を用いて原料を十分に均一に混合したもの、更にその後、熱ロール又はニーダー等で溶融混練し、冷却後粉砕したものなど、必要に応じて適宜分散度等を調整したものを用いることができる。
次に、本発明の半導体装置について説明する。本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素子等の各種の電子部品を封止し、半導体装置を製造するには、トランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールド等の従来からの成形方法で硬化成形すればよい。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて封止を行う半導体素子としては、特に限定されるものではなく、例えば、集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタ、ダイオード、固体撮像素子等が挙げられる。
本発明の半導体装置の形態としては、特に限定されないが、例えば、デュアル・インライン・パッケージ(DIP)、プラスチック・リード付きチップ・キャリヤ(PLCC)、クワッド・フラット・パッケージ(QFP)、スモール・アウトライン・パッケージ(SOP)、スモール・アウトライン・Jリード・パッケージ(SOJ)、薄型スモール・アウトライン・パッケージ(TSOP)、薄型クワッド・フラット・パッケージ(TQFP)、テープ・キャリア・パッケージ(TCP)、ボール・グリッド・アレイ(BGA)、チップ・サイズ・パッケージ(CSP)等が挙げられる。
上記トランスファーモールドなどの成形方法で封止された半導体装置は、そのまま、あるいは80℃から200℃程度の温度で、10分から10時間程度の時間をかけて完全硬化させた後、電子機器等に搭載される。
図1は、本発明に係る半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いた半導体装置の一例について、断面構造を示した図である。ダイパッド3上に、ダイボンド材硬化体2を介して半導体素子1が固定されている。半導体素子1の電極パッドとリードフレーム5との間はボンディングワイヤー4によって接続されている。半導体素子1は、上述の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化体6によって封止されている。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。配合割合は質量部とする。
なお、実施例、比較例で用いたホスホニウムチオシアネート(D)及びその他の硬化促進剤の内容について以下に示す。
(ホスホニウムチオシアネート)
テトラフェニルホスホニウムチオシアネート:下記化学式(1)で表される化合物
Figure 0005423402
(4−メチルフェニル)トリフェニルチオシアネート:下記化学式(2)で表される化合物
Figure 0005423402
(2,5−ジヒドロキシフェニル)トリフェニルホスホニウムチオシアネート:下記化学式(3)で表される化合物
Figure 0005423402
(その他の硬化促進剤)
トリフェニルホスフィン
テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート
実施例1
エポキシ樹脂1:下記式(4)で表されるビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、商品名NC3000P、軟化点58℃、エポキシ当量273) 66質量部
Figure 0005423402
フェノール樹脂系硬化剤1:下記式(5)で表されるビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂(明和化成(株)製、商品名MEH−7851SS、軟化点107℃、水酸基当量204) 42質量部
Figure 0005423402
溶融球状シリカ1(平均粒径20μm、最大粒径75μm、比表面積3.2m/g、マイクロン(株)製、商品名S30−71) 780質量部
溶融球状シリカ2(平均粒径0.5μm、最大粒径75μm、比表面積6.0m/g、アドマテックス(株)製、商品名SO−25R) 100質量部
テトラフェニルホスホニウムチオシアネート 3質量部
N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学(株)製、商品名KBM−573) 2質量部
γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学(株)製、商品名KBM−803) 2質量部
カルナバワックス(日興ファインプロダクツ(株)製、商品名ニッコウカルナバ)
2質量部
カーボンブラック(三菱化学(株)製、商品名MA−600) 3質量部
をミキサーにて混合し、熱ロールを用いて、95℃で8分間溶融混練して冷却後粉砕し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を、以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
評価方法
スパイラルフロー:低圧トランスファー成形機(コータキ精機(株)製、KTS−15)を用いて、EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用金型に、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、保圧時間120秒の条件で、エポキシ樹脂組成物を注入し
、流動長を測定した。スパイラルフローは、流動性のパラメータであり、数値が大きい方
が、流動性が良好である。単位はcm。
スパイラルフロー保持率:25℃、相対湿度60%で1週間保管後のエポキシ樹脂組成物でスパイラルフロー測定を行った。初期値を100とした保持率(%)を流動保持性の指標とした。
硬化性:キュラストメーター(オリエンテック(株)製、JSRキュラストメーターI
VPS型)を用い、175℃にてエポキシ樹脂組成物の硬化トルクを経時的に測定し、測定開始60秒後の硬化トルク値、300秒後までの最大硬化トルク値を求め、60秒後の硬化トルク値を300秒後までの最大硬化トルク値で除した値(硬化トルク比)で示した。速硬化性という観点では、この値の大きい方が良好である。単位は%
耐半田性:トランスファー成形機(第一精工製、GP−ELF)を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間120秒の条件で、エポキシ樹脂組成物を注入して半導体素子(シリコンチップ)が搭載されたリードフレーム等を封止成形し、80pQFP(NiPd合金フレームに金メッキしたフレームを使用、パッケージサイズ14mm×20mm×2mm厚、チップサイズ6.0mm×6.0mm)を作製した後、175℃、8時間で後硬化し、得られたパッケージを85℃、相対湿度85%で72時間加湿処理後、IRリフロー(260℃、JEDEC・Level1条件に従う)処理を行った。評価したパッケージの数は10個。半導体素子とエポキシ樹脂組成物の硬化物との界面の密着状態を超音波探傷装置(日立建機ファインテック(株)製、mi−scope hyper II)により観察し、剥離、クラックのいずれか一方でも発生したものを不良パッケージとした。表には10個中の不良パッケージ数を示す。
実施例2、3、6〜8、参考例4、5、比較例1〜5
表1の配合に従い、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を得て、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
実施例1以外で用いた原材料を以下に示す。
エポキシ樹脂2:下記式(6)で表される化合物を主成分とするビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名YX−4000、エポキシ当量190、融点105℃)
Figure 0005423402

フェノール樹脂系硬化剤2:下記式(7)で表されるフェノールアラルキル樹脂(三井化学(株)製、商品名XLC−LL、水酸基当量165、軟化点79℃)
Figure 0005423402
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、商品名KBM−403)
Figure 0005423402
実施例1〜8は、エポキシ樹脂(A)と、フェノール樹脂系硬化剤(B)と、無機充填材(C)と、ホスホニウムチオシアネート(D)と、カップリング剤とを含み、ホスホニウムチオシアネート(D)の配合量と種類を変えたもの、カップリング剤としてメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)及び/又は2級アミノ基を有するシランカップリング剤(F)を含み、(E)成分と(F)成分の配合割合を変えたもの、ならびに、樹脂系を変えたものを含むものであるが、いずれも、良好な流動性(初期及び室温1週間保管後のスパイラルフロー)、良好な硬化性、室温1週間保管での良好な流動保持性(スパイラルフロー保持率)、及び無鉛半田に対応する高温の半田処理に対応可能な良好な耐半田性を示した。
一方、ホスホニウムチオシアネート(D)の代わりにトリフェニルホスフィンを用い、メルカプト基を有するシランカップリング剤(E)及び/又は2級アミノ基を有するシランカップリング剤(F)の代わりにエポキシ基を有するシランカップリング剤を用いた比較例4では、流動性、硬化性、流動保持性、及び耐半田性の全項目に亘って、劣る結果となった。また、メルカプト基を有するシランカップリング剤(E)と2級アミノ基を有するシランカップリング剤(F)とを併用しているものの、ホスホニウムチオシアネート(D)の代わりにその他の硬化促進剤を用いた比較例1、2、5では、いずれも硬化性及び耐半田性が劣る結果となった。またこれらのうち、硬化促進剤としてトリフェニルホスフィンを用いた1、5では、流動性及び流動保持性も劣る結果となった。さらに、ホスホニウムチオシアネート(D)は用いているものの、メルカプト基を有するシランカップリング剤(E)及び/又は2級アミノ基を有するシランカップリング剤(F)の代わりにエポキシ基を有するシランカップリング剤を用いた比較例3では、流動性、硬化性、流動保持性、及び耐半田性の全項目に亘って、劣る結果となった。以上の結果から、硬化促進剤としてホスホニウムチオシアネート(D)を用い、カップリング剤としてメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)及び/又は2級アミノ基を有するシランカップリング剤(F)を用いた場合のみにおいて、室温での長期保管によっても流動性を保持し、封止成形時において良好な流動性及び硬化性が得られ、かつ無鉛半田に対応する高温の半田処理によっても剥離やクラックが発生しない良好な耐半田性が得られることが分かった。
本発明に従うと、室温での長期保管によっても流動性を保持し、封止成形時において良好な流動性及び硬化性を有し、かつ低吸湿性、低応力性、金属系部材との密着性のバランスに優れ、無鉛半田に対応する高温の半田処理によっても剥離やクラックが発生しない良好な耐半田性を有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物が得られるため、工業的な樹脂封止型半導体装置、特に表面実装用の樹脂封止型半導体装置の製造に好適に用いることができる。
1 半導体素子
2 ダイボンド材硬化体
3 ダイパッド
4 ボンディングワイヤー
5 リードフレーム
6 半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化体

Claims (2)

  1. エポキシ樹脂(A)と、
    フェノール樹脂系硬化剤(B)と、
    無機充填材(C)と、
    ホスホニウムチオシアネート(D)と、
    カップリング剤と、
    を含み、
    前記カップリング剤がメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)及び2級アミノ基を有するシランカップリング剤(F)を含むことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物により半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置。
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