JP5432764B2 - 研磨布固定用両面接着テープ及び研磨布固定用パッド - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、プラスチックフィルムの片面に、(A)分子内にエチレン性不飽和基を有するアクリル酸エステル共重合体と、(B)熱ラジカル重合開始剤を混合してなる熱反応型粘着剤層を設け、該プラスチックフィルムの他方の面に再はく離性粘着剤層を設けてなる熱反応性研磨材固定用両面テープが開示されている。特許文献2には、同文献に記載の熱反応性研磨材固定用両面テープにおいて、熱反応型粘着剤層は常温では単なる接着剤であり、熱プレスすることにより架橋して凝集力が増大し、接着力も比例して増すことが記載されている。
以下、本発明を詳述する。
本発明者らは、研磨布固定用両面接着テープの研磨布側となる接着剤層に、線状構造を有し、柔軟性が高く熱可塑性を示す所定の重量平均分子量のフェノキシ樹脂を用いることで、研磨布に対する優れた接着性、及び、優れた耐薬品性を実現しながら、研磨布固定用両面接着テープを低温低圧でのラミネート又は熱プレスによって研磨布にしっかりと固定できることを見出した。
なお、本発明の研磨布固定用両面接着テープは、半導体ウエハ等を研磨する工程において、上記熱反応型接着剤層が研磨布側となるようにして用いられる。
上記フェノキシ樹脂は線状構造を有し、柔軟性が高く熱可塑性を示すことから、研磨布側となる上記熱反応型接着剤層が上記フェノキシ樹脂を含有することで、本発明の研磨布固定用両面接着テープは、研磨布固定用両面接着テープの研磨布への貼り着けに通常用いられる低温低圧でのラミネート又は熱プレスによって研磨布にしっかりと固定される。
更に、上記フェノキシ樹脂は接着性、耐熱性、耐薬品性等の性能に優れることから、上記フェノキシ樹脂を用いることで、本発明の研磨布固定用両面接着テープは研磨布に対して優れた接着力を発揮することができ、半導体ウエハ等を研磨する工程が強酸性又は強アルカリ性のスラリー液を流しながら行われる場合であっても研磨中に剥離を生ずることが少ない。
また、上記フェノキシ樹脂は、重量平均分子量の好ましい上限が9万である。上記フェノキシ樹脂の重量平均分子量が9万を超えると、フェノキシ樹脂と他の成分との相溶性が低下したり、フェノキシ樹脂を溶剤に溶解する際の溶解性が低下したりすることがある。上記フェノキシ樹脂の重量平均分子量は、より好ましい上限が8万である。
なお、本明細書中、重量平均分子量とは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算値を意味する。
上記ビスフェノールS骨格とは、4,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン骨格を意味する。上記ビスフェノールS骨格は、構造中に高極性のスルホン基(−SO2−)を有することから、該ビスフェノールS骨格を有する樹脂と被着体界面との引力的相互作用が増加し、接着力が向上する。また、上記ビフェニル骨格は剛直性であることから、該ビフェニル骨格を有する樹脂は耐熱接着性が向上し、難燃性にも優れる。
また、上記フェノキシ樹脂は、硬化物の耐溶剤性を向上させることができることから、分子鎖両末端にエポキシ基を有することが好ましい。
上記フェノキシ樹脂のうち、市販品として、例えば、商品名「YX8100」(ジャパンエポキシレジン社製)等が挙げられる。
上記エポキシ基を2個以上有する他のエポキシ樹脂は特に限定されず、例えば、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、固形ビスフェノール型エポキシ樹脂等の固形エポキシ樹脂、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂、液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂等の液状エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、結晶性ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂等の結晶性エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記エポキシ基を2個以上有する他のエポキシ樹脂の配合量は、上記フェノキシ樹脂100重量部に対するより好ましい上限が20重量部である。
上記硬化剤として、例えば、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸等の加熱硬化型酸無水物系硬化剤、フェノール系硬化剤、アミン系硬化剤、ジシアンジアミド等の潜在性硬化剤、カチオン系触媒型硬化剤等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂用硬化剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、酸無水物系硬化剤が好ましい。
また、触媒として機能する硬化剤を用いる場合には、上記硬化剤の配合量は、硬化性化合物100重量部に対する好ましい下限が1重量部、好ましい上限が20重量部である。上記硬化剤の配合量が1重量部未満であると、充分な硬化が得られないことがある。上記硬化剤の配合量が20重量部を超えても特に硬化性に寄与しない。
上記イミダゾール系硬化促進剤は特に限定されず、例えば、イミダゾールの1位をシアノエチル基で保護した1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、イソシアヌル酸で塩基性を保護したイミダゾール系硬化促進剤(商品名「2MA−OK」、四国化成工業社製)等が挙げられる。これらのイミダゾール系硬化促進剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
なお、本発明の研磨布固定用両面接着テープは、半導体ウエハ等を研磨する工程において、上記感圧粘着剤層が研磨定盤側となるようにして用いられる。
上記アクリル樹脂系粘着剤として、例えば、(メタ)アクリル酸エステルモノマーの単独重合体又は共重合体等が挙げられる。また、上記アクリル樹脂系粘着剤として、例えば、(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、該(メタ)アクリル酸エステルモノマーと共重合可能な他の重合性モノマーとの共重合体等も挙げられる。
なお、本明細書中、(メタ)アクリル酸エステルとはアクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとの両方を意味する。
上記炭素数が4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーは特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸ラウリル等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記離型材は特に限定されず、例えば、シリコーン樹脂系離型剤、長鎖アルキル基ペンダント型グラフトポリマー系離型剤等により、紙、プラスチックフィルム等の少なくとも片面に離型処理を施して得られる離型紙、離型フィルム等が挙げられる。
上記基材は特に限定されず、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂等からなる合成樹脂フィルム等が挙げられる。また、上記基材として、ポリウレタン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂等からなる発泡シート等も挙げられる。なかでも、平坦であり、厚みのぶれが小さく、一定の強度を有することから、ポリエステル系樹脂からなる合成樹脂フィルムが好ましい。
また、上記基材は、上記熱反応型接着剤層及び上記感圧粘着剤層との密着性を向上させるために、コロナ処理又はプラズマ処理等の表面処理、ゴム系又はポリウレタン樹脂系等の易接着処理等が施されていることが好ましい。
まず、基材の表面に熱反応型接着剤層用接着剤溶液を塗布し、該接着剤溶液中の溶剤を完全に乾燥除去して、熱反応型接着剤層を形成する。一方、新たに用意した離型フィルム又は剥離紙の離型処理面に感圧粘着剤層用粘着剤溶液を塗布し、該粘着剤溶液中の溶剤を完全に乾燥除去して、離型フィルム又は剥離紙の表面に感圧粘着剤層が形成された積層フィルムを作製する。
次いで、得られた積層フィルムの感圧粘着剤層と基材上の熱反応型接着剤層とが、基材を挟んだ状態となるように積層フィルムを重ね合わせて、積層体を作製し、得られた積層体をゴムローラ等により加圧する。これにより、熱反応型接着剤層を基材の一方の面に、感圧粘着剤層を基材の他方の面に有し、かつ、感圧粘着剤層の表面に離型フィルム又は剥離紙が剥離可能に積層された研磨布固定用両面接着テープが得られる。
本発明の研磨布固定用両面接着テープは、研磨布にも研磨定盤にもしっかりと固定され、耐薬品性にも優れることから、研磨中に剥離を生ずることが少ない。また、本発明の研磨布固定用両面接着テープは、使用した研磨布を交換する際には、糊残りをほとんど生じさせずに研磨定盤から剥離することができる。従って、本発明の研磨布固定用両面接着テープを用いることで、半導体ウエハ、液晶用ガラス基盤等の研磨を長期間安定した状態で行うことができる。
上記研磨布は特に限定されないが、例えば、硬質ポリウレタンの発泡体、各種ゴムの発泡体、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂の発泡体等からなる研磨布が挙げられる。また、上記研磨布として、例えば、平均発泡粒径が0.5mm以上である上記発泡体のスライス品からなる研磨布、セリウム、シリカ等の砥粒、フィラー、研磨材等を含有する上記発泡体からなる研磨布等も挙げられる。
アクリル酸2.5重量部、アクリル酸ブチル38.0重量部、アクリル酸エチル4.2重量部及びアクリル酸−2−ヒドロキシエチル54.9重量部を含有するモノマー混合物、並びに、重合開始剤として過酸化ベンゾイル(日油社製)0.2重量部を酢酸エチル100重量部に溶解し、95℃に加熱して8時間ラジカル重合を行い、重量平均分子量50万のアクリル酸アルキルエステル系共重合体を得た。得られた共重合体をトルエンで希釈し感圧粘着剤層用粘着剤溶液を作製した。
離型処理が施された厚み50μmのPET離型フィルムの離型処理面に、得られた接着剤溶液を塗布し、100℃で5分乾燥することにより、接着剤溶液中の溶剤を除去し、厚み35μmの熱反応型接着剤層を有するフィルム(B)を得た。
YP−55U(東都化成社製、フェノキシ樹脂、重量平均分子量4万〜4.5万)30重量部をMEK100重量部に溶解し、エポキシ基を2個以上有するエポキシ樹脂としてEPICLON2050(DIC社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)10重量部、硬化剤として酸無水物(リカシッドMH−700、新日本理化社製)0.2重量部、硬化促進剤としてイミダゾール系硬化促進剤(2E4MZ、四国化成工業社製)0.01重量部を添加してフェノキシ樹脂を含有する熱反応型接着剤層用接着剤溶液を調製したこと以外は、実施例1と同様にして研磨布固定用両面接着テープを得た。
実施例1と同様にして、感圧粘着剤層を有するフィルム(A)を得た。
一方、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、酢酸ビニル及びアクリル酸を76:15:5:4の配合比で含有するモノマー混合物を共重合させて得られた共重合体100重量部に、ロジンA1 15(荒川化学社製)15重量部を添加し、固形分濃度が45重量%となるように溶媒として酢酸エチルを添加し、更に、イソシアネートL55(日本ポリウレタン社製)1.0重量部を添加して得られた粘着剤溶液を、YP−50(東都化成社製、フェノキシ樹脂、重量平均分子量6万〜8万)を含有する熱反応型接着剤層用接着剤溶液の代わりに用いて、フィルム(B)を得た。
得られたフィルム(A)及びフィルム(B)を用いて、実施例1及び2と同様にして研磨布固定用両面接着テープを得た。
実施例、比較例で得られた研磨布固定用両面接着テープについて以下の評価を行った。
(1−1)180°引き剥がし粘着力(熱反応型接着剤層)
得られた研磨布固定用両面接着テープの感圧粘着剤層上に厚み35μmのPETフィルムを裏打ちした後、縦100mm×横25mmの平面長方形状の試験片を切り出した。この試験片の熱反応型接着剤層を研磨布に重ね合わせて100℃、2kg/cm2でラミネーター機を用いて貼り着け、温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下にて20分間以上放置した。次いで、引張試験機を用いて180°引き剥がし粘着力を測定した。
PETフィルムが引きちぎれるほどに180°引き剥がし粘着力が強かった場合を○と、界面剥離が生じた場合を×として評価したところ、実施例1で得られた研磨布固定用両面接着テープの評価結果は○、実施例2で得られた研磨布固定用両面接着テープの評価結果は○、比較例1で得られた研磨布固定用両面接着テープの評価結果は×であった。
得られた研磨布固定用両面接着テープの感圧粘着剤層上に厚み38μmのPETフィルムを裏打ちした後、縦100mm×横25mmの平面長方形状の試験片を切り出した。この試験片の熱反応型接着剤層を研磨布に重ね合わせて100℃、2kg/cm2でラミネーター機を用いて貼り着け、温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下にて30分間放置した。次いで、試験片を80℃、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬させ、12時間放置した。その後、流水で洗浄後タオルドライして、引張試験機を用いて180°引き剥がし粘着力を測定した。
PETフィルムが引きちぎれるほどに180°引き剥がし粘着力が強かった場合を○と、界面剥離が生じた場合を×として評価したところ、実施例1で得られた研磨布固定用両面接着テープの評価結果は○、実施例2で得られた研磨布固定用両面接着テープの評価結果は○、比較例1で得られた研磨布固定用両面接着テープの評価結果は×であった。
得られた研磨布固定用両面接着テープを、100℃、2kg/cm2でラミネーター機を用いて研磨布に貼り着けた。次いで、研磨布側からゴムロールを押し当てることにより、研磨布固定用両面接着テープを介して研磨布を研磨機の定盤に固定した。
ガラス板を被研磨試験体とし、研磨スラリー(Cabot Microelectronics社製、「SS25」又は「W2000」)を用い、研磨圧力49.0kPa、回転数100rpmで5分間研磨を行った。その後、研磨布固定用両面接着テープと研磨布の界面について、剥離状態を目視にて観察した。このような研磨と観察とを10回行った。
10回中、1回も剥離が生じなかった場合を○と、10回中、1回も剥離が生じなかったものの、1回以上浮きが生じた場合を△と、10回中、1回以上剥離が生じた場合を×として評価したところ、実施例1で得られた研磨布固定用両面接着テープの評価結果は○、実施例2で得られた研磨布固定用両面接着テープの評価結果は○、比較例1で得られた研磨布固定用両面接着テープの評価結果は△であった。
上記(2)の「研磨中の剥離の有無」の評価後、定盤から研磨布固定用両面接着テープを剥離し、定盤上に粘着剤が残っているか否かを確認した。
粘着剤残り(糊残り)が認められなかった場合を○と、粘着剤残り(糊残り)が認められた場合を×として評価したところ、実施例1で得られた研磨布固定用両面接着テープの評価結果は○、実施例2で得られた研磨布固定用両面接着テープの評価結果は○、比較例1で得られた研磨布固定用両面接着テープの評価結果は○であった。
Claims (4)
- フェノキシ樹脂を含有する熱反応型接着剤層を基材の一方の面に有し、感圧粘着剤層を前記基材の他方の面に有する研磨布固定用両面接着テープであって、
前記フェノキシ樹脂は、重量平均分子量が1万以上である
ことを特徴とする研磨布固定用両面接着テープ。 - 熱反応型接着剤層は、更に、エポキシ基を2個以上有する他のエポキシ樹脂を含有することを特徴とする請求項1記載の研磨布固定用両面接着テープ。
- 感圧粘着剤層は、アクリル樹脂系粘着剤、天然ゴム又はスチレンブロックポリマーを含有することを特徴とする請求項1又は2記載の研磨布固定用両面接着テープ。
- 請求項1、2又は3記載の研磨布固定用両面接着テープと、研磨布とを積層一体化してなることを特徴とする研磨布固定用パッド。
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