JP5445779B2 - 炭化水素油の接触分解触媒及びその製造方法、並びに炭化水素油の接触分解方法 - Google Patents
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Description
バナジウムは、FCC触媒に沈着し堆積すると、FCC触媒の活性成分である結晶性アルミノケイ酸塩の構造を破壊するため、FCC触媒の著しい活性低下をもたらし、かつ水素・コークの生成量を増大させ、ガソリン収率を低下させるなどの問題を有していることが知られている。また、ニッケルも、触媒表面に沈着堆積し、脱水素反応を促進するため水素・コークの生成量を増加させ、ガソリン収率を低下させるなどの問題を有している。このような原油の重質化・低品位化に対応するために、高い分解活性を有するFCC触媒の開発が望まれている。
また、擬ベーマイト型アルミナ水和物を用いて、ガソリン収率の向上かつコーク生成量を低減する方法が提案されている(例えば、特許文献5、特許文献6参照)。
また、前記特許文献5と特許文献6に記載の方法では、擬ベーマイトを用いた複合物質を調製、あるいは酸を添加してゾルを調製しなければその効果は得られず、更に触媒調製条件を著しく制限することから、接触分解触媒に最適な摩耗強度や触媒かさ密度を得ることが難しかった。
尚、上記アルミニウム酸化物は、Al2O3そのものを指すだけでなく、アルミナゲルなどの類縁体も含むものである。
本発明の炭化水素油の接触分解触媒は、メディアン径が30μm以下であるベーマイト1質量%〜20質量%、結晶性アルミノケイ酸塩、上記ベーマイト以外のアルミナゾル由来のアルミニウム酸化物、及び、粘土鉱物を含有する。以下、「メディアン径が30μm以下であるベーマイト」を「特定ベーマイト」とも称する。
本発明の炭化水素油の接触分解触媒を上記構成とすることで本発明の効果が得られる理由は、必ずしも明らかではないが、下記理由によるものと考えられる。すなわち、本発明の接触分解触媒では、含有するベーマイトのメディアン径を30μm以下とし、接触分解触媒全質量に対するベーマイトの含有量を1質量%〜20質量%とすることで、接触分解触媒に対する被毒物質であるバナジウムやニッケルを、選択的に捕捉し不動態化したためと考えられる。つまり、本発明の接触分解触媒では、特定ベーマイトがバナジウムを捕捉し、結晶性アルミノケイ酸塩の構造破壊が抑制されることで分解活性が向上し、更にニッケルが捕捉されることにより脱水素反応が抑制されて、コークの生成量が低減し、かつガソリン収率が向上するという優れた効果が得られると考えられる。
以下、本発明の接触分解触媒の必須構成成分である特定ベーマイト、結晶性アルミノケイ酸塩、ベーマイト以外のアルミナゾル由来のアルミニウム酸化物、及び粘土鉱物について詳細に説明する。
本発明で用いるベーマイト(特定ベーマイト)は、メディアン径が30μm以下のベーマイトである。
本発明の接触分解触媒は、かかる特性を有するベーマイトを含有することで、炭化水素油の接触分解において、高い分解活性を有し、コークの生成量を低減させ、かつガソリン収率を向上させて、ガソリン留分を効率良く高収率で製造できるという優れた効果を得ることができる。
特定ベーマイトのメディアン径の下限値は特に制限されないが、0.1μm以上であることが好ましい。
K:Sherrer定数
λ:X線波長(nm)
β:半値幅(rad)
θ:回折角(°)
特定ベーマイトの結晶子径が上記範囲であることで、本発明の効果をより向上することができる。また、特定ベーマイトの結晶子径が上記範囲内であることで、特定ベーマイトのメディアン径を本発明の規定範囲に制御しやすい傾向にある。
特定ベーマイトの含有量が上記範囲であることで、本発明の所期の効果を得ることができる。特定ベーマイトが接触分解触媒全質量に対して1質量%以上であれば、コーク生成量低減効果かつガソリン収率向上効果を得る上で好ましい。また、20質量%以下であれば、装置内を流動するために必要な強度・耐摩耗性に優れた触媒粒子を得ることができる。
なお、本発明の触媒においては、メディアン径が30μm以下のベーマイトを用いることが肝要であり、これに代えてメディアン径が30μm以下の擬ベーマイトを用いた場合には、十分なコーク生産量の低減効果を得ることができない。その理由としては、擬ベーマイトは触媒使用条件において、高比表面積γ−Al2O3へ変化し、コーク生成を助長させる酸点を生成するためであると推測される。
本発明で用いる結晶性アルミノケイ酸塩は、天然物であっても、人工物であってもよく、またその構造形態も多岐にわたっており、正方晶系、斜方晶系、立方晶系、六方晶系などの結晶構造を有する。結晶性アルミノケイ酸塩にはモルデナイト、βゼオライト、ZSM系ゼオライト、A型ゼオライト、X型ゼオライト、Y型ゼオライト等を用いることができ、Y型ゼオライトが好ましく、安定化Y型ゼオライトが特に好ましい。
(0.02〜1.0)R2/mO・Al2O3・(5〜11)SiO2・(5〜8)H2O
R:Na、K、若しくはその他のアルカリ金属イオン、又はアルカリ土類金属イオン
m:Rの原子価
NAl:ゼオライトの単位格子当たりのAl原子数
2.425:ゼオライトの単位格子骨格内の全Al原子が骨格外に脱離したときの単位格子寸法
0.000868:実験により求めた計算値であり、前記aoと前記NAlとの関係を1次式(ao=0.000868NAl+2.425)で表したときの傾き
192:ゼオライトの単位格子寸法あたりのSiの原子数とAlの原子数との総数
結晶性アルミノケイ酸塩の含有量が20質量%以上であれば、本発明の接触分解触媒の分解活性をより向上し、また、60質量%以下であれば、相対的に粘土鉱物やアルミナゾルの含有量低下に起因する触媒強度の低下や触媒のかさ密度の減少により、接触分解装置の運転に支障がでることを防止することができる。
本発明の接触分解触媒は、アルミナゾル由来のアルミニウムを酸化物の状態で含有する。
アルミナゾルは、本発明の触媒の製造時において、結合剤として使用されるものであり、本発明で用いるアルミナゾルは、結晶性アルミノケイ酸塩や粘土鉱物などの粒子間に存在し、触媒を微粒子化する時の成形性を良くし、触媒微粒子を球状にさせ、また得られる触媒微粒子の流動性及び耐摩耗性を図るために使用される。アルミナゾルは分散性が良いため結合力が強く、触媒強度を高めることができる。また分解性に優れ、オクタン価の高いガソリン留分を得ることができる触媒を得ることができる。
上記アルミナゾルとしては、特定ベーマイト以外のアルミナゾルであれば特に制限されず、無定形のアルミナゾル、擬ベーマイト型のアルミナゾル、市販のアルミナゾル、更に、ジブサイト、バイアライト、特定ベーマイト以外のベーマイト、ベントナイト、結晶性アルミナを酸溶液中に溶解させた粒子等を使用することができる。また、塩基性塩化アルミニウム([Al2(OH)nCl6−n]m、ただし、0<n<6、m≦10)由来のアルミナゾルも用いることができる。上記の中でも、塩基性塩化アルミニウム由来のアルミナゾルが好ましい。
なお、Al2O3・nH2Oにおいて、nが1であるものをベーマイト、1<n≦3であるものを擬ベーマイトという。
アルミナゾル由来のアルミニウム酸化物の含有量がAl2O3換算で5質量%以上であれば、触媒の強度が保てるため、炭化水素油の接触分解中に触媒が飛散したり、飛散した触媒が生成油中に混入することを回避し易くなる。また、40質量%以下であれば、使用量に見合った触媒性能の向上が認められ、経済的に有利となる。
本発明で用いる粘土鉱物としては、特に制限は無く、モンモリロナイト、カオリナイト、ハロイサイト、ベントナイト、アタパルガイト、ボーキサイト等の粘土鉱物を用いることができる。
また、本発明の接触分解触媒においては、シリカ、シリカ−アルミナ、アルミナ、シリカ−マグネシア、アルミナ−マグネシア、リン−アルミナ、シリカ−ジルコニア、シリカ−マグネシア−アルミナ等の通常の接触分解触媒に使用される公知の無機酸化物の微粒子を上記粘土鉱物と併用して使用することもできる。
粘土鉱物の含有量が10質量%以上であれば、触媒強度の低下や触媒のかさ密度の減少により、接触分解装置の運転に支障がでることを防止することができる。また、74質量%以下であれば、相対的に結晶性アルミノケイ酸塩やアルミナゾルの量が少なくなり、結晶性アルミノケイ酸塩の量が不足することに起因する分解活性の低下や、アルミナゾルの含有量の不足により触媒の調製が困難となることを回避することができる。そして、粘土鉱物の混合割合を上記範囲とすることが、コークの生成量を低減させ、かつガソリン収率を向上させて、ガソリン留分を効率良く高収率で製造できるという本発明の効果を得る上で好ましい。
本発明の接触分解触媒は、必要に応じて希土類金属を含有させることができる。
また、本発明の接触分解触媒には、本発明の効果が損なわれない限度において、希土類金属以外の金属を含有させてもよい。
以上のような各構成成分から構成されている本発明の接触分解触媒を製造するには、種々の方法があって、その製造方法は特に制限されないが、好ましい製造方法は、本発明にかかる接触分解触媒の製造方法である、特定ベーマイト、結晶性アルミノケイ酸塩、前記特定ベーマイト以外のアルミナゾル及び粘土鉱物を含有する水性スラリーを用いる製造方法である。以下、本発明にかかる接触分解触媒の製造方法について説明する。
先ず、特定ベーマイト、結晶性アルミノケイ酸塩、前記特定ベーマイト以外のアルミナゾル及び粘土鉱物の各成分を混合し、該混合物に水性溶媒(例えば、水)を加えて混合スラリーとなし、該混合スラリーを更に攪拌混合して、均一な水性スラリーを得る。この際、各成分をそれぞれ予め水性溶媒で水溶液ないし水性スラリーとなし、該各成分の水溶液ないし水性スラリーを混合して混合スラリーとなし、更に攪拌混合して、均一な水性スラリーを得ることもできる。
水性スラリー中に含有される特定ベーマイトの割合は、スラリー中の全固形分を基準に換算したときに、1質量%〜20質量%であることが好ましく、1質量%〜10質量%とすることがより好ましい。水性スラリー中に含有する特定ベーマイトの含有量が上記範囲であると、本発明の所期の効果を達成し得る接触分解触媒を得やすい。特定ベーマイトの割合がスラリー中の全固形分に対して1質量%以上であれば、コーク生成量低減効果かつガソリン収率向上効果を得る上で好ましい。また、特定ベーマイトの割合をスラリー中の全固形分に対して20質量%以下とすることで、装置内を流動するために必要な強度・耐摩耗性に優れた触媒を得やすい。
水性スラリー中に含有される結晶性アルミノケイ酸塩の割合は、スラリー中の全固形分を基準に換算したときに、20質量%〜60質量%であることが好ましく、30質量%〜50質量%であることがより好ましい。水性スラリー中に含有する結晶性アルミノケイ酸塩の含有量が20質量%以上であれば、本発明の所期の効果を達成し得る分解活性が優れた接触分解触媒を得やすく、また、60質量%以下であれば最終的に得られる触媒において触媒強度の低下や触媒のかさ密度の減少を防止しやすい。
水性スラリー中に含有される当該アルミナゾルの割合は、スラリー中の全固形分を基準に換算したときに、Al2O3換算で5質量%〜40質量%であることが好ましく、10質量%〜25質量%であることがより好ましい。水性スラリー中に含有する当該アルミナゾルの含有量がAl2O3換算で5質量%以上であれば、最終的に得られる触媒の強度を保ちやすい。また、40質量%以下であれば、使用量に見合った触媒性能の向上が認められる触媒を得やすいため、経済的に有利となる。
水性スラリー中に含有される粘土鉱物の割合は、スラリー中の全固形分を基準に換算したときに、10質量%〜74質量%であることが好ましく、30質量%〜70質量%であることがより好ましい。粘土鉱物の含有量が10質量%以上であれば、最終的に得られる触媒の強度の低下や触媒のかさ密度の減少を防止しやすい。また、74質量%以下であれば、最終的に得られる触媒中の結晶性アルミノケイ酸塩の量が不足することに起因する分解活性の低下や、特定ベーマイト以外のアルミナゾルの含有量の不足により触媒の調製が困難となることを回避することができる。
噴霧乾燥工程は、一般に、噴霧乾燥装置を用い、ガス入口温度を200℃〜400℃、ガス出口温度を100℃〜200℃として行う。噴霧乾燥により得られる球状粒子は、一般に、平均粒子径が20μm〜150μmであり、得られる球状粒子の水分含有量は、10質量%〜30質量%であることが好ましい。
上記のようにして、噴霧乾燥により得られる球状粒子、あるいは、更に焼成した球状粒子焼成物は、通常、結晶性アルミノケイ酸塩、特定ベーマイト以外のアルミナゾル、粘土鉱物等の各触媒構成成分からの可溶性不純物や、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属が含まれている。そのため、水やアンモニア水を用いて可溶性不純物を洗浄除去し、次いでアルカリ金属をイオン交換することによって洗浄除去することが好ましい。
得られた球状粒子、あるいは、その焼成物に、過剰の可溶性不純物やアルカリ金属が存在しない場合は、その洗浄除去を行うことなく、そのまま触媒として用いることもできる。
また、可溶性不純物の洗浄及びアルカリ金属のイオン交換は、本発明の効果が損なわれない限度において、可溶性不純物の洗浄とアルカリ金属のイオン交換の順序を逆にして行ってもよい。
本発明の接触分解触媒に、上記必須構成成分のほかに希土類金属を含有させる方法は、特に制限されず、公知の触媒調製方法により行うことができる。
例えば、上記のアルカリ金属の洗浄除去の後の球状粒子又はその焼成物に、希土類金属によるイオン交換を行い、触媒に希土類金属を含有させる方法がある。
本発明において、炭化水素油を接触分解するには、ガソリンの沸点範囲200℃以上で沸騰する炭化水素油(炭化水素混合物)を、上記本発明の接触分解触媒に接触させればよい。このガソリン沸点範囲以上で沸騰する炭化水素混合物とは、原油の常圧あるいは減圧蒸留で得られる軽油留分や、常圧蒸留残渣油及び減圧蒸留残渣油を意味し、もちろんコーカー軽油、溶剤脱瀝油、脱剤脱瀝アスファルト、タールサンド油、シェールオイル油、石炭液化油、GTL(Gas to Liquid)油、植物油、廃潤滑油、廃食油をも包括するものである。更にこれらの原料炭化水素油は、当業者に周知の水素化処理、即ちNi−Mo系触媒、Co−Mo系触媒、Ni−Co−Mo系触媒、Ni−W系触媒などの水素化処理触媒の存在下、高温・高圧下で水素化脱硫した水素化処理油も接触分解の原料として使用できる。
反応温度が400℃以上であれば、原料炭化水素油の分解反応が好適に進行して、分解生成物を好適に得ることができる。また、600℃以下であれば、分解により生成するドライガスやLPGなどの軽質ガス生成量を軽減でき、目的物のガソリン留分の収率を相対的に増大させることができて経済的である。
圧力が0.49MPa以下であれば、モル数の増加する反応の分解反応の進行が阻害されにくい。また、触媒/原料炭化水素油の重量比が2以上であれば、クラッキング反応器内の触媒濃度を適度に保つことができ、原料炭化水素油の分解が好適に進行する。また、20以下であれば、触媒濃度を上げる効果が飽和してしまい、触媒濃度を高くするに見合った効果が得られずに不利となることを防ぐことができる。
触媒の調製にあたり、用いた共通成分は下記のとおりである。
・結晶性アルミノケイ酸塩・・・表1の性状を有する安定化Y型ゼオライト
・粘土鉱物・・・カオリナイト
・ベーマイト以外のアルミナゾル・・・塩基性塩化アルミニウム由来のアルミナゾル(Al2O3濃度24.6質量%)
<メディアン径>
装置:日機装株式会社 レーザー回折・散乱式粒子径・粒度分布測定装置 マイクロトラックMT−300
溶媒:0.1%ヘキサメタリン酸ナトリウム溶液 60mL
試料量:0.5g
分散処理:超音波ホモジナイサーを用いて3分間処理
<結晶子径>
ベーマイトの結晶子径は、X線回析装置(株式会社リガク製,UlitimaIV)を用いて測定し、(020)面(2θ=14.485°)を用いて、既述の式(A)により算出した。
Al2O3濃度24.6質量%のベーマイト以外のアルミナゾル170.0gに純水148.8gを加え、Al2O3濃度13.2%のアルミナゾル水溶液を調製した。一方、安定化Y型ゼオライト76.0g(乾燥基準)に蒸留水を加え、ゼオライトスラリーを調製した。上記のアルミナゾル水溶液に、カオリナイト76.0g(乾燥基準)、ベーマイトA6.0g(乾燥基準)、及び調製したゼオライトスラリーを混合した後、10分間混合し、混合スラリーを得た。
得られた混合スラリーを210℃の入口温度、及び140℃の出口温度の条件で噴霧乾燥し、得られた球状粒子を触媒前駆体とした。該触媒前駆体を室温から250℃まで30分で昇温し、250℃にて1時間保持し焼成を行った。その後、焼成した触媒を3Lの蒸留水へ投入し、pH=5となるようにアンモニア水を添加した。次いで、60℃の5質量%の硫酸アンモニウム水溶液3Lで2回イオン交換した後、更に6Lの蒸留水で洗浄した。その後、乾燥機中、110℃で一晩乾燥し、触媒Aを得た。
触媒Aの調製において、ベーマイトA6.0gの代わりに、ベーマイトB20.0g(乾燥基準)を使用し、カオリナイトの混合量を62.0g(乾燥基準)とする以外は同様の方法で、触媒Bを得た。
触媒Aの調製において、ベーマイトA6.0gの代わりに、ベーマイトC30.0g(乾燥基準)を使用し、カオリナイトの混合量を52.0g(乾燥基準)、とする以外は同様の方法で、触媒Cを得た。
触媒Bの調製において、ベーマイトBの代わりに、ベーマイトDを使用した以外は、同様の方法で、触媒Dを得た。
触媒Aの調製において、ベーマイトAの代わりに、ベーマイトCを使用した以外は、同様の方法で、触媒Hを得た。
触媒Bの調製において、ベーマイトBの代わりに、ベーマイトCを使用した以外は、同様の方法で、触媒Iを得た。
触媒Cの調製において、ベーマイトC30.0gの代わりに、ベーマイトC40.0g(乾燥基準)を使用し、カオリナイトの混合量を42.0g(乾燥基準)、とする以外は同様の方法で、触媒Jを得た。
触媒Cの調製において、ベーマイトCの代わりに、ベーマイトAを使用した以外は、同様の方法で、触媒Kを得た。
触媒Cの調製において、ベーマイトCの代わりに、ベーマイトBを使用した以外は、同様の方法で、触媒Lを得た。
触媒Bの調製において、ベーマイトBの代わりに、ベーマイトAを使用した以外は、同様の方法で、触媒Mを得た。
触媒Aの調製において、ベーマイトAを添加せず、カオリナイトの混合量を82.0g(乾燥基準)とする以外は同様の方法で、触媒Eを得た。
触媒Cの調製において、ベーマイトC30.0gの代わりに、ベーマイトC50.0g(乾燥基準)を用い、カオリナイトの混合量を32.0g(乾燥基準)とする以外は同様の方法で、触媒Fを得た。
触媒Bの調製において、ベーマイトBの代わりに、ベーマイトEを使用する以外は同様の方法で触媒Gを得た。
実施例及び比較例で得た各触媒について、沸騰床マイクロ活性試験装置(KAYSERTECHNOROGY社製 ACE−MODEL R+)を用いて、同一原料油、同一測定条件のもと、接触分解特性を試験した。なお、試験に先立ち、上記触媒について、実際の使用状況に近似させるべく、即ち平衡化させるべく、各新触媒を室温から600℃まで30分間で昇温し、600℃にて2時間保持して乾燥した後、ニッケル及びバナジウムがそれぞれ1000質量ppm、2000質量ppmとなるようにナフテン酸ニッケル、ナフテン酸バナジウムを含むシクロヘキサン溶液を吸収させ、100℃で乾燥し、しかる後600℃まで30分で昇温し、600℃で2時間保持して焼成を行い、次いで、各触媒を流動状態で、空気雰囲気下で室温から800℃まで90分間で昇温し、800℃に到達後、100%水蒸気雰囲気に切替え、800℃で6時間保持して平衡化処理を行った。
なお、表4及び表5中、転化率、ガソリンの収率、及びコーク生成量の単位は、「質量%」である。
実施例及び比較例で得た触媒の組成と、触媒活性評価の評価結果を、表4及び表5に纏めて示す。なお、表4及び表5中、ベーマイトのメディアン径を除き、数値の単位はいずれも「質量%」である。
また、触媒の調製に用いた各原料量は、触媒の最終組成物に含まれる割合で示している。即ち、ベーマイト、結晶アルミノケイ酸塩、粘土鉱物は乾燥基準での値を示している。また、ベーマイト以外のアルミナゾル由来のアルミニウム酸化物はAl2O3での換算値で示している。
FCCガソリンは、市場に出荷される自動車用ガソリンへの配合量が多いため、FCCガソリンを高収率で得ることができれば、経済的な価値が大きい。
Claims (5)
- メディアン径が30μm以下であり、かつX線回折のピーク幅から求めた結晶子径が5nm以上1,000nm以下であるベーマイト1質量%〜20質量%、結晶性アルミノケイ酸塩、前記ベーマイト以外のアルミナゾル由来のアルミニウム酸化物、及び、粘土鉱物を含有することを特徴とする炭化水素油の接触分解触媒。
- 前記ベーマイトを1質量%〜20質量%、前記結晶性アルミノケイ酸塩を20質量%〜60質量%、前記アルミナゾル由来のアルミニウム酸化物をAl2O3換算で5質量%〜40質量%、及び、前記粘土鉱物を10質量%〜74質量%含有することを特徴とする請求項1に記載の炭化水素油の接触分解触媒。
- メディアン径が30μm以下であり、かつX線回折のピーク幅から求めた結晶子径が5nm以上1,000nm以下であるベーマイト、結晶性アルミノケイ酸塩、前記ベーマイト以外のアルミナゾル、及び、粘土鉱物を混合して水性スラリーを得る工程と、当該水性スラリーを噴霧乾燥する工程とを有することを特徴とする炭化水素油の接触分解触媒の製造方法。
- 前記水性スラリー中の各成分を全固形分基準で固形物換算したときに、前記メディアン径が30μm以下であり、かつX線回折のピーク幅から求めた結晶子径が5nm以上1,000nm以下であるベーマイトを1質量%〜20質量%、前記結晶性アルミノケイ酸塩を20質量%〜60質量%、前記ベーマイト以外のアルミナゾルをAl2O3換算で5質量%〜40質量%、前記粘土鉱物を10質量%〜74質量%含有する水性スラリーを用いることを特徴とする請求項3に記載の炭化水素油の接触分解触媒の製造方法。
- 請求項1又は2に記載の炭化水素油の接触分解触媒を炭化水素油に接触させて、炭化水素油を接触分解することを特徴とする炭化水素油の接触分解方法。
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