JP5447702B2 - 直接焼入れ型薄肉厚鋼板の製造方法 - Google Patents
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Description
1.可逆式熱間圧延機の下流側に第1の通過型冷却装置と第2の通過型冷却装置を順に配置する圧延ー冷却装置を用いた、以下の工程を備えた直接焼入れ型薄肉厚鋼板の製造方法。
(1)仕上げ圧延後の鋼板を、第2の通過型冷却装置で冷却する前に第1の通過型冷却装置で前記鋼板の長手方向に温度勾配を付与する工程。
(2)前記鋼板を、第2の通過型冷却装置を一定速度で、通板して焼入れする工程。
2.第1の通過型冷却装置で、冷却する際、搬送速度および/または注水量を変化させることによって、冷却後の鋼板先端と尾端の温度差ΔTを(1)式を満足するように冷却することを特徴とする1記載の直接焼入れ型薄肉厚鋼板の製造方法。
15L/(hv)≦ΔT≦55L/(hv) ・・・・(1)
但し、h:板厚(mm)、L:長さ(m)、v:第2の通過型冷却装置への進入速度(m/s)
3.前記工程2で第2の通過型冷却装置で焼入れする際、鋼板の先端部および尾端部での冷却開始温度がAr3点以上または二相域温度となるように、前記工程1で前記鋼板長手方向の先端部の温度と尾端部の温度を調整することを特徴とする1または2記載の直接焼入れ型薄肉厚鋼板の製造方法。
4.前記工程2で第2の通過型冷却装置で焼入れする際、鋼板の先端部と尾端部での冷却開始温度の差が50℃以内となるように、前記工程1で前記鋼板長手方向の先端部の温度と尾端部の温度を調整することを特徴とする1乃至3のいずれか一つに記載の直接焼入れ型薄肉厚鋼板の製造方法。
5.前記鋼板の成分組成が、質量%で、C:0.01〜0.20%、Si:0.01〜0.80%、Mn:0.50〜2.50%、P:0.020%以下、S:0.0070%以下、sol.Al:0.004〜0.100%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成であることを特徴とする1乃至4のいずれか一つに記載の直接焼入れ型薄肉厚鋼板の製造方法。
6.更に、成分組成として、鋼組成に、更に、Ti:0.005−0.20%、Cu:0.01−2.0%、Ni:0.01−4.0%、Cr:0.01−2.0%、Mo:0.01−2.0%、Nb:0.003−0.1%、V:0.003−0.5%、W:0.003−0.7%、B:0.0005−0.0040%、Ca:0.0001−0.0060%、Mg:0.0001−0.0060%、REM:0.0001−0.0200%の1種または2種以上を含有することを特徴とする5記載の直接焼入れ型薄肉厚鋼板の製造方法。
以下、図面を用いて本発明を詳細に説明する。
従って、加速冷却や焼入れ開始温度が700℃以上1000℃以下の場合、冷却速度は15/h以上55/h以下の範囲にあることから長手方向に付与する温度勾配の先尾端の温度差ΔTは、
15L/(hv)≦ΔT≦55L/(hv) (1)
の関係を満足させることが好ましい。但し、h(mm):鋼板の板厚、L(m):鋼板の長さ、v(m/s):第1通過型冷却設備で鋼板長手方向に温度勾配を付与した後、続いて行う冷却設備に進入するときの鋼板の搬送速度。
Cは鋼板の強度を確保するため、少なくとも0.01%は必要であり0.20%を越えて添加すると著しく溶接性を低下させるため、0.01%以上、0.20%以下(以下、0.01−0.20%)とする。
Siは脱酸に必要な元素であるが、0.01%未満ではその効果は少なく、0.80%を越えて添加すると溶接性および母材靭性を著しく低下させるため、0.01−0.80%とする。
MnはCと同様に鋼板の強度を確保するために必要であり、過剰に添加すると溶接性を損なうため、0.5−2.50%とする。
P、Sは不純物として鋼中に不可避的に含有される元素であり、鋼母材や、溶接熱影響部の靭性を劣化させるため、経済性を考慮して可能な範囲で低減する事が好ましく、P:0.020%以下、S:0.0070%以下とする。
Alは脱酸元素であり、0.004%未満ではその効果は十分ではなく、過剰に添加すると靭性の劣化をもたらすため、0.004−0.10%以下とする。
Tiは母材の靭性確保や溶接熱影響部での靭性確保の観点から所定の範囲が良好であるが、0.20%を超えて添加すると靭性の著しい低下をもたらすため、添加する場合は、0.005−0.20%とする。
Cuは強度を増加させるための元素で0.01%以上でその効果を発揮し、2.0%を超えて添加すると熱間脆性により鋼板表面の性状を劣化するため、添加する場合は、0.01−2.0%とする。
Niは母材の強度を増加させつつ靭性も向上させることが可能で0.01%以上で効果を発揮し、4.0%以上では効果が飽和し経済的に不利であるため、添加する場合は、0.01−4.0%とする。
Cr,Moはいずれも強度を増加するのに有効であり、0.01%以上でその効果を発揮し、それぞれ2.0%を越えて添加すると著しく靭性を劣化させるため、添加する場合は、それぞれ0.01−2.0%とする。
Nb、Vは母材の強度と靭性を向上させる元素であり、0.003%以上の添加で効果を発揮する。またそれぞれ0.1%,0.5%を越えるとかえって靭性の低下を招くおそれがあるため、添加する場合は、Nb:0.003−0.1%、V:0.003−0.5%とする。
Wは強度および耐食性を向上させる元素であり0.003%未満では効果はなく、0.7%を超えると溶接熱影響部靭性を劣化させるおそれがある。よって、添加する場合は、0.003−0.7%とする。
Bは焼入れ性の向上によって強度を増加させる事ができる。この効果は0.0005%以上で顕著になり0.0040%を越えて添加しても効果は飽和するため、添加する場合は、0.0005−0.0040%とする。
Ca、Mg、REMは鋼中のSを固定して鋼板の靭性を向上させる働きがあり、0.0001%以上の添加で効果がある。しかし、それぞれ0.0060%、0.0060%、0.0200%を越えて添加すると鋼中の介在物量が増加し靭性をかえって劣化させるため、添加する場合は、Ca:0.0001−0.0060%、Mg:0.0001−0.0060%、REM:0.0001−0.0200%とする。
本発明が対象とする薄肉厚鋼板は、建機用として好適な、寸法が板厚6mm〜25mmで板長20m〜50m、機械的性能は、引張強度が600MPa以上、鋼板の先端部と尾端部で引張強度の差が±25MPa、延性―脆性破面遷移温度(靭性)(vTrs)の差が±10℃の範囲内のものである。
2 滞留した冷却水
3 上方冷却水噴射ノズル
4 鋼板
5 搬送ロール
6 下部冷却水ノズル
7 冷却領域
8 水切りロール
9 圧延機
10 第1通過型冷却装置
11 第2通過型冷却装置
12 加熱炉
13 棒状冷却水
Claims (6)
- 可逆式熱間圧延機の下流側に第1の通過型冷却装置と第2の通過型冷却装置を順に配置する圧延ー冷却装置を用いた、以下の工程を備えた直接焼入れ型薄肉厚鋼板の製造方法。
1.仕上げ圧延後の鋼板を、第2の通過型冷却装置で冷却する前に第1の通過型冷却装置で前記鋼板の長手方向に温度勾配を付与する工程。
2.前記鋼板を、第2の通過型冷却装置を一定速度で、通板して焼入れする工程。 - 第1の通過型冷却装置で、冷却する際、搬送速度および/または注水量を変化させることによって、冷却後の鋼板先端と尾端の温度差ΔTを(1)式を満足するように冷却することを特徴とする請求項1記載の直接焼入れ型薄肉厚鋼板の製造方法。
15L/(hv)≦ΔT≦55L/(hv) ・・・・(1)
但し、h:板厚(mm)、L:長さ(m)、v:第2の通過型冷却装置への進入速度(m/s) - 前記工程2で第2の通過型冷却装置で焼入れする際、鋼板の先端部および尾端部での冷却開始温度がAr3点以上または二相域温度となるように、前記工程1で前記鋼板長手方向の先端部の温度と尾端部の温度を調整することを特徴とする請求項1または2記載の直接焼入れ型薄肉厚鋼板の製造方法。
- 前記工程2で第2の通過型冷却装置で焼入れする際、鋼板の先端部と尾端部での冷却開始温度の差が50℃以内となるように、前記工程1で前記鋼板長手方向の先端部の温度と尾端部の温度を調整することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の直接焼入れ型薄肉厚鋼板の製造方法。
- 前記鋼板の成分組成が、質量%で、C:0.01〜0.20%、Si:0.01〜0.80%、Mn:0.50〜2.50%、P:0.020%以下、S:0.0070%以下、sol.Al:0.004〜0.100%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の直接焼入れ型薄肉厚鋼板の製造方法。
- 更に、成分組成として、鋼組成に、更に、Ti:0.005−0.20%、Cu:0.01−2.0%、Ni:0.01−4.0%、Cr:0.01−2.0%、Mo:0.01−2.0%、Nb:0.003−0.1%、V:0.003−0.5%、W:0.003−0.7%、B:0.0005−0.0040%、Ca:0.0001−0.0060%、Mg:0.0001−0.0060%、REM:0.0001−0.0200%の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項5記載の直接焼入れ型薄肉厚鋼板の製造方法。
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