JP5448902B2 - 熱交換器およびこれを備えた2重サイクル式冷凍機ならびに熱交換器の製造方法 - Google Patents
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Description
2重サイクル式ターボ冷凍機は、2台のターボ冷凍機の水系統(冷水系統および冷却水系統)を直列に接続した構成となっている(例えば下記特許文献1参照)。これにより、冷凍機を1台で運転する場合に比べて、凝縮器と蒸発器との間の1台あたりのヘッド差を小さくすることができ、性能向上を図ることができる。
このような2重サイクル式ターボ冷凍機を採用する場合、設置面積を小さくするために、蒸発器および蒸発器(熱交換器)の1つのシェル内部を、各冷媒が独立して流れる2系統に分割する方法がある。この場合、シェル内部に仕切板を設置して、シェル内部空間を2つに分離する構造が採用される(特許文献1参照)。
すなわち、本発明にかかる熱交換器は、第1冷媒による冷凍サイクルを構成する第1冷凍機と第2冷媒による冷凍サイクルを構成する第2冷凍機とを組み合わせた2重サイクル式冷凍機の凝縮器および/または蒸発器に用いられ、内部に冷媒空間を形成するシェルと、該シェル内の冷媒空間を前記第1冷媒と前記第2冷媒とに分けて仕切る仕切板と、前記シェル及び前記仕切板の端部に設けられて熱交換媒体が導入される熱交換媒体室と、該熱交換媒体室と前記シェル内の冷媒空間を仕切るとともに熱交換媒体が流れる伝熱管を支持する管板とを備えた熱交換器であって、前記シェルは、該シェルの長手方向に延在する長手方向分割部にて分割されており、該長手方向分割部が前記仕切板に対して固定されていることを特徴とする。
なお、仕切板に対するシェルの固定方法としては、典型的には溶接である。
また、熱交換媒体としては、例えば蒸発器に供給される冷水や凝縮器に供給される冷却水が挙げられ、これらの場合には熱交換媒体室は水室となる。
なお、仕切板に対する管板の固定方法としては、典型的には溶接である。
なお、冷凍機としては、典型的にはターボ冷凍機が用いられる。
なお、仕切板に対するシェルの固定方法としては、典型的には溶接である。
以下、本発明の一実施形態について、図1を用いて説明する。
図1には、独立した2つの冷媒系統を有する2台の冷凍機を組み合わせた2重サイクル式ターボ冷凍機が示されている。それぞれの冷凍機は、A号機ターボ冷凍機(第1冷凍機,以下「A号機」という。)およびB号機ターボ冷凍機(第2冷凍機,以下「B号機」という。)とされ、それぞれ同等の容量とされている。
同図に示されているように、2重サイクル式ターボ冷凍機は、A号機の凝縮器3aとB号機の凝縮器3bを一体化した凝縮器(熱交換器)3と、A号機の蒸発器4aとB号機の蒸発器4bを一体化した蒸発器(熱交換器)4を備えている。
A号機凝縮器3a及びB号機凝縮器3bは、連通された冷却水用伝熱管9a,9bにより冷却水系統を共用している。また、A号機蒸発器4a及びB号機蒸発器4bは、連通された冷水用伝熱管10a,10bにより冷水系統を共用している。
A号機凝縮器3aは、B号機凝縮器3bに対して、冷却水の流れ方向の上流側に配置されている。冷却水は、例えば32℃でA号機凝縮器3aに流入し、例えば37℃でB号機凝縮器3bから流出する。
A号機蒸発器4aは、B号機蒸発器4bに対して、冷水の流れ方向の下流側に配置されている。冷水は、例えば12℃でB号機蒸発器4bに流入し、例えば7℃でA号機蒸発器4aから流出する。
蒸発器4についても凝縮器3と同様の構成をしており、シェルアンドチューブ型熱交換器とされており、外殻を構成するとともに内部に冷媒空間を形成するシェル7と、シェル7内をA号機の冷媒系統とB号機の冷媒系統とを分けて仕切る仕切板8とを備えている。
シェル7の一端側(図において右側)の水室10は、水室仕切板15によって、入口水室13と出口水室14とに仕切られている。シェル7の他端側(図において左側)の水室11は、流れ込んだ冷水が折り返して流出できるように一つの空間とされている。入口水室13と水室11との間には、内部に冷水が流れる冷水用伝熱管10aが設けられ、水室11と出口水室14との間には、内部に冷水が流れる冷水用伝熱管10bが設けられている。冷水用伝熱管10a,10bは、両端部に配置された管板20,21によって支持されている。なお、冷水用伝熱管10a,10bは、同図では簡略化して1本ずつが示されているが、実際には複数本が並列に設けられている。
凝縮器3についても、冷水の代わりに冷却水が流れる点で相違するが、実質的に蒸発器4と同様の構成とされている。
また、蒸発器4の水室11側に位置する管板21を参照すれば分かるように、管板20(管板21も同様)は左右に2分割されており、仕切板6を両側から挟み込んで固定される構造となっている。また、凝縮器3の管板30,31も上下に2分割された構造となっている。
なお、同図において、符号33,34は凝縮器3の両端に設けられた冷却水用の水室である。
また、シェル7と管板20との接続は、図5(a)にて溶接線W3が示されているように、シェルの外側から行われる完全溶け込み溶接とされている。
さらに、図5(c)のように、左右の管板20a,20bの端部に開先を設けて、溶接線W4で示すように完全溶け込み溶接にて仕切板8と管板20とを接続することとしてもよい。
なお、他方の管板21(図2及び図3参照)についても、同様の固定構造となっている。
水室10内を仕切る水室仕切板15は、仕切板8の先端8aの端面に当接させた状態で溶接する。あるいは、溶接に代えて、水室仕切板15と仕切板8との間にパッキンを挟んで水密に固定しても良い。
なお、同図に示された符号22は入口水室13に冷水を供給する冷水供給ノズルを示し、符号23は出口水室14から冷水を吐出する冷水吐出ノズルを示す。
先ず、仕切板8の両端部に対して、左右に2分割された管板20a,20b,21a,21bを溶接する。
次に、仕切板8に対して、伝熱管支持板34等の内部品を溶接する。
そして、仕切板8に対して、長手方向分割部7aにて左右に2分割されたシェル7を溶接する。
最後に、管板20a、20bに対して水室10を、管板21a、21bに対して、水室11をそれぞれ溶接する。
シェル5,7が図10の比較例のように無端状の筒体とされずに長手方向分割部5a,7aにて分割された構造とされているので、分割されたシェル5,7を仕切板に対してそれぞれ固定すれば良く、シェルが図10の比較例のように筒体とされている場合のようにシェル内に入って固定作業を行う必要がない。したがって、筒体とされたシェル内に入って作業を行うことができない程度に小さいシェル5,7についても仕切板6,8に対する固定作業を行うことができるので、シェル5,7の小型化が可能となり、凝縮器3及び蒸発器4をコンパクトに構成することができる。
また、管板20,21,30,31を分割した構造としたので、図10の比較例のように一体型とされた管板に比べて小さくなり取り回しが容易になる。これにより、管板の保管、運搬作業、固定作業が容易になる。
また、図12に示すように、2分割したシェル7g,7hの長手方向分割部の端部間に隙間を設け、この隙間を埋めるように仕切板8の端面上に肉盛り溶接をしてもよい。これにより、図12(a)に示すように、比較的幅広の溶接線W1’が形成される。
また、図12の変形例として、図13に示すように、仕切板8の両端面にV字形状の開先を設けてもよい。
同図(a)は本実施形態を示し、(b)は比較例1、(c)は比較例2を示す。
図15(a)に示されているように、本実施形態では、凝縮器3の仕切板6が鉛直方向に対して所定角度(例えば30°〜45°)傾けられている。これにより、凝縮液化した液冷媒Lは、仕切板6の上面を伝って下方へと流れ、A号機凝縮器3aの冷媒空間の底部の液溜に貯留される。A号機凝縮器3aの冷媒空間の底部は、仕切板6が傾けられていることから先細りの断面形状を有しており、これにより液冷媒が効率的に集められる。したがって、液冷媒排出管3cから容易に液冷媒を取り出すことができる。また、先細りの断面形状として底部の液溜の容積を小さくできるので、冷却水を流す伝熱管9a(図1参照)を挿通させる液冷媒の無い空間を相対的に大きくとることができ、伝熱管9aを多数配置することにより熱交換効率が高いA号機凝縮器3aを提供することができる。
また、仕切板6の傾斜方向は、A号機ターボ圧縮機1aに向かう方向とされているので、仕切板6の上側に位置するA号機凝縮器3aの冷媒空間がA号機ターボ圧縮機1aに近づくことになる。これにより、A号機圧縮機1aとA号機凝縮器3aの冷媒空間とを接続する吐出配管1a−1を短くすることができ、圧力損失を減らすことができる。なお、同図において、符号1a−2は冷媒吸込配管である。
また、図15(c)に示した比較例2では、仕切板6が水平方向に向けて設けられているので、吐出配管1a−1の長さは図15(a)に示した本実施形態と同様に短くできるが、A号機凝縮器3aの冷媒空間内の底部の液溜まりの容積が大きくなってしまう。したがって、冷却水を流す伝熱管を挿通させる空間が相対的に小さくなり、熱交換効率を本実施形態ほど大きくすることができない。
また、冷凍機の1例としてターボ冷凍機を用いて説明したが、2重サイクルを構成する冷凍機であれば他の形式の冷凍機であっても良い。
4 蒸発器(熱交換器)
5,7 シェル
5a,7a 長手方向分割部
6,8 仕切板
10,11 水室(熱交換媒体室)
20,21,30,31 管板
Claims (6)
- 第1冷媒による冷凍サイクルを構成する第1冷凍機と第2冷媒による冷凍サイクルを構成する第2冷凍機とを組み合わせた2重サイクル式冷凍機の凝縮器および/または蒸発器に用いられ、
内部に冷媒空間を形成するシェルと、
該シェル内の冷媒空間を前記第1冷媒と前記第2冷媒とに分けて仕切る仕切板と、
前記シェル及び前記仕切板の端部に設けられて熱交換媒体が導入される熱交換媒体室と、
該熱交換媒体室と前記シェル内の冷媒空間を仕切るとともに熱交換媒体が流れる伝熱管を支持する管板と、
を備えた熱交換器であって、
前記シェルは、該シェルの長手方向に延在する長手方向分割部にて分割されており、該長手方向分割部が前記仕切板に対して固定されていることを特徴とする熱交換器。 - 前記管板は、所定位置に設けられた分割部にて分割されており、該分割部が前記仕切板に対して固定されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
- 前記第1冷凍機の第1圧縮機または前記第2冷凍機の第2圧縮機に向かう方向に前記仕切板が向けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱交換器。
- 前記仕切板は、鉛直方向に対して所定角度傾けられていることを特徴とする請求項3に記載の熱交換器。
- 請求項1から4のいずれかに記載された熱交換器を備えていることを特徴とする2重サイクル式冷凍機。
- 第1冷媒による冷凍サイクルを構成する第1冷凍機と第2冷媒による冷凍サイクルを構成する第2冷凍機とを組み合わせた2重サイクル式冷凍機の凝縮器および/または蒸発器に用いられ、
内部に冷媒空間を形成するシェルと、
該シェル内の冷媒空間を前記第1冷媒と前記第2冷媒とに分けて仕切る仕切板と、
前記シェル及び前記仕切板の端部に設けられて熱交換媒体が導入される熱交換媒体室と、
該熱交換媒体室と前記シェル内の冷媒空間を仕切るとともに熱交換媒体が流れる伝熱管を支持する管板と、
を備えた熱交換器の製造方法であって、
長手方向に延在する長手方向分割部にて分割されたシェルの該長手方向分割部を、前記仕切板に対して固定することを特徴とする熱交換器の製造方法。
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