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JP5451282B2 - 脱窒装置及び生物学的硝化脱窒装置 - Google Patents
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JP5451282B2 - 脱窒装置及び生物学的硝化脱窒装置 - Google Patents

脱窒装置及び生物学的硝化脱窒装置 Download PDF

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Description

本発明は、生物処理法を用いて窒素含有排水を処理する脱窒装置及び生物学的硝化脱窒装置に関する。
排水中に含まれる窒素は、富栄養化現象の原因とされ、排水中の窒素を除去する技術が多く開発されている。この一つである微生物を利用して排水中の窒素を除去する生物学的窒素除去方法も、従来からよく使用されており、順送法、AO(Anaerobic−Oxic)法、A2O(Anaerobic−Anoxic−Oxic)及びUASB(Upflow Anaerobic Sludge Blanket)−DHS(Downflow Hanging Sponge Cube)法などの循環法を含め多くのプロセスが提案さている。生物学的窒素除去方法は、好気性細菌である硝化細菌により排水中のアンモニア体窒素を、亜硝酸体又は硝酸体窒素にまで酸化する硝化工程と、嫌気性細菌である脱窒細菌を用いて硝酸体、亜硝酸体窒素を窒素に還元する脱窒工程とからなり、ここで使用するリアクタも種々の形態のものが開発されている。
生物学的硝化脱窒装置を小型化させるためには、脱窒塔及び硝化塔を小型化することがポイントなる。脱窒塔及び硝化塔を小型化させるには、脱窒塔及び硝化塔を安定運転できることが重要であり、運転が不安定なほど脱窒塔及び硝化塔に余裕を持たせる必要が生じ脱窒塔及び硝化塔が大きくなる。また脱窒反応及び硝化反応の効率を向上させることも、生物学的硝化脱窒装置の小型化につながる。これまでにもこれらに関する提案が幾つかなされている。
例えば、脱窒槽内に脱窒菌が付着しやすいプラスチック製の浮遊担体を投入することで、脱窒反応効率を向上させる技術が提案されている。さらに硝化槽に硝化細菌をポリエチレングリコールで包括固定した固定担体を投入することで、硝化脱窒効率の向上と生物学的硝化脱窒装置の小型化が図れるとする(例えば特許文献1参照)。
脱窒塔には脱窒細菌を含む粒子状のグラニュール汚泥が用いられることが多く、排水の上昇流でグラニュール汚泥を浮遊させ脱窒処理が行われる。グラニュール汚泥が破壊され小さくなった場合、又は脱窒塔内でアンモニア、有機物等が分解し発生した分解ガスの発生量が増大し、発生した気泡がグラニュール汚泥に付着しグラニュール汚泥を浮上させる場合は、グラニュール汚泥が排水と共に流出し減少するため脱窒塔の性能が低下する。このため流出したグラニュール汚泥をろ過器で回収し、グラニュール汚泥を脱窒塔に戻す装置が提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開平10−151495号公報 特開平10−249382号公報
生物学的硝化脱窒装置を小型化できれば、例えば、金魚等を飼っている家庭用の水槽等にも取付け可能となり好ましいことは言うまでもない。上記の通り生物学的硝化脱窒装置を小型化するためには、脱窒反応及び硝化反応の効率向上、硝化装置及び脱窒装置を安定的に運転できることが重要で、これまでにも特許文献1又は特許文献2に見られるような取り組みがなされているが必ずしも十分とは言えない。さらに生物学的硝化脱窒装置の小型化ためには、プロセスを改善し、付帯装置を少なくすることも重要であるが、現在までのところこのような生物学的硝化脱窒装置は開発されていない。
本発明の目的は、小型化に適した脱窒装置及び生物学的硝化脱窒装置を提供することである。
請求項1に記載の本発明は、グラニュール汚泥を保有し、窒素含有排水を脱窒処理するUASBリアクタと、窒素含有排水に含まれる浮遊粒子状有機物を回収し、回収した浮遊粒子状有機物をグラニュール汚泥の核としてUASBリアクタに供給する液体サイクロンと、を備え、前記液体サイクロンには、ポンプを介して前記窒素含有排水が、前記窒素含有排水に含まれる浮遊粒子状有機物が分離可能な流速で送水され、前記液体サイクロンのアンダーフロー水は、全量が前記UASBリアクタに送られ、前記UASBリアクタ内のグラニュール汚泥は、前記アンダーフロー水で流動化し、前記アンダーフロー水には、回収した浮遊粒子状有機物が含まれ、前記UASBリアクタ内で、前記浮遊粒子状有機物が核となりグラニュール汚泥が成長することを特徴とする脱窒装置である。
請求項に記載の本発明は、請求項1に記載の脱窒装置において、前記UASBリアクタは、さらに内部に脱窒細菌を固定化可能なスポンジ担体を有し、スポンジ担体に付着した汚泥の一部が剥離し、前記UASBリアクタ内で、剥離した汚泥が核となりグラニュール汚泥が成長することを特徴とする。
請求項に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の脱窒装置と、前記脱窒装置から排出される脱窒処理された排水を含む窒素含有排水を受入れ、硝化細菌により硝化処理する硝化装置と、を備え、前記硝化装置は、内部に担体を保有する横置き薄型の硝化リアクタと、前記硝化リアクタが満水となったとき、硝化リアクタ内の排水を短時間内に排出し前記担体を露出させる回分排出手段とを備え、前記硝化装置は、排水の充填と排出とを交互に繰り返しながら硝化処理することを特徴とする生物学的硝化脱窒装置である。
請求項に記載の本発明は、請求項に記載の生物学的硝化脱窒装置において、前記回分排出手段がサイホンであることを特徴とする。
請求項に記載の本発明は、請求項又はに記載の生物学的硝化脱窒装置において、前記担体は、多孔質ゼオライトであることを特徴とする。
請求項に記載の本発明は、排水貯水槽内に貯水する窒素含有排水を処理する生物学的硝化脱窒装置であって、請求項からのいずれか1項に記載の生物学的硝化脱窒装置と、さらに貯水する窒素含有排水を前記液体サイクロンに連続的に送水する送水ポンプを備え、前記脱窒装置は、前記排水貯水槽内に設置され、前記硝化装置は、前記排水貯水槽の上部に設置され、前記回分排出手段は硝化処理した排水を前記排水貯水槽に返送することを特徴とする生物学的硝化脱窒装置である。
請求項1に記載の本発明によれば、窒素含有排水に含まれる浮遊粒子状有機物を回収し、回収した浮遊粒子状有機物をグラニュール汚泥の核としてUASBリアクタに供給する液体サイクロンを備えるので、グラニュール汚泥の成長が安定化し、グラニュール汚泥を適正な量に維持することができる。これにより脱窒性能を高く維持した状態でUASBリアクタを安定的に運転することが可能となり、UASBリアクタを小型化することできる。
体サイクロンは、装置サイズが小さいにも係らず、浮遊粒子状有機物を濃縮、回収する能力が高く、排水中の浮遊粒子状有機物を十分に回収することができる。また、液体サイクロンのアンダーフロー水は、回収した浮遊粒子状有機物をUASBリアクタに送ると共に、UASBリアクタ内のグラニュール汚泥を流動化させるので、非常に効率的である。これらにより脱窒装置を小型化することができる。
請求項に記載の本発明によれば、前記UASBリアクタは、さらに内部に脱窒細菌を固定化可能なスポンジ担体を有するので、早期立ち上げが可能となる。また、スポンジ担体に付着した汚泥の一部が剥離すると、浮遊粒子状有機物と同様にグラニュール汚泥の核となり成長するため、UASBリアクタの脱窒性能が安定化し、結果としてUASBリアクタを小型化することができる。
請求項に記載の本発明によれば、硝化リアクタが横置き薄型であるので、従来の塔構造の硝化塔に比べ小型化が容易である。さらに硝化リアクタが満水となったとき、硝化リアクタ内の排水を短時間内に排出し硝化リアクタ内の担体を露出させる回分排出手段を備え、硝化装置は、排水の充填と排出とを交互に繰り返しながら硝化処理するので、ブロワーなどで硝化リアクタに空気を送り込まなくても自然と好気状態となり、硝化反応が十分に進行する。硝化装置の構成も非常に簡単であり、これらにより生物学的硝化脱窒装置を小型化することができる。
請求項に記載の本発明によれば、回分排出手段がサイホンであるので、構造が簡単であり、場所も取らないことから生物学的硝化脱窒装置を小型化することができる。
請求項に記載の本発明によれば、硝化リアクタ内の担体が多孔質ゼオライトであるので、アンモニア吸着能力に優れ、排水中のアンモニアを濃縮させることができる。これにより効率的に硝化反応を進行させることが可能となり、生物学的硝化脱窒装置を小型化することができる。
請求項に記載の本発明によれば、脱窒装置は、窒素含有排水を貯水する排水貯水槽内に設置され、硝化リアクタは、排水貯水槽の上部に設置されているので、場所を取らず生物学的硝化脱窒装置を小型化することができる。
本発明の第1実施形態としての生物学的硝化脱窒装置1の概略的構成を示す図である。
図1は、本発明の第1実施形態としての生物学的硝化脱窒装置1の概略的構成を示す図である。生物学的硝化脱窒装置1は、貯水槽3に蓄えられている排水5を処理する排水処理装置であり、脱窒槽としてUASBリアクタ7を、硝化槽としてSSBリアクタ9(サイホン方式スポンジ回分反応器:Siphon Sponge Batch−Reactor)を有する循環UASB−SSB方式の生物学的硝化脱窒装置である。
生物学的硝化脱窒装置1は、送水ポンプ11、UASBリアクタ7を含む脱窒装置13及びSSBリアクタ9を含む硝化装置15を主要機器として構成される。貯水槽3に蓄えられている排水5は、送水ポンプ11を通じて、UASBリアクタ7に送られ、脱窒細菌により排水中の硝酸体窒素、亜硝酸体窒素が窒素に還元される。UASBリアクタ7で処理された排水は、SSBリアクタ9に送られ、ここで硝化細菌により排水中のアンモニア体窒素が硝酸体窒素、亜硝酸体窒素に酸化される。SSBリアクタ9で処理された排水は、再度、貯水槽3に戻され、貯水槽3内で排水と処理水とが混合される。前記通り貯水槽3には、外部からの排水が流入、及び処理水が外部に流出することなく、処理水を循環させながら貯水槽3に蓄えられている排水5を処理する。
送水ポンプ11は、貯水槽3内の排水5を汲み上げ、脱窒装置13、より具体的には脱窒装置13の一部を構成する液体サイクロン17に排水を送水する装置であり、モータ19でポンプ21を駆動し送水する。ポンプ21の吸込部には排水5中の異物を取除くためのストレーナ23が取付けられている。ストレーナ23は、UASBリアクタ7に大きな異物が入り、リアクタ内の閉塞、グラニュール汚泥の流動化が阻害されることを防止するために設けられ、目開きは例えば1mmから5mm程度である。送水ポンプ11は、液体サイクロン17の流入部において所定の流速を確保する必要があるので、この点を考慮して仕様を決定する必要がある。送水ポンプ11の型式は特に問われないけれども、小型であり、水中ポンプのように貯水槽3内に設定可能なポンプが、生物学的硝化脱窒装置1を小型化する点から好ましい。
脱窒装置13は、UASBリアクタ7とUASBリアクタ7の上部に設定された液体サイクロン17を含み、UASBリアクタ7と液体サイクロン17とは一体化されている。UASBリアクタ7は、貯水槽3内に設置されており、送水ポンプ11の隣に位置する。このように設置することで、配管も少なくて済み、生物学的硝化脱窒装置1を小型化することができる。
UASBリアクタ7は、排水5中の硝酸体窒素、亜硝酸体窒素を窒素に還元するためのリアクタであり、円筒状のリアクタ本体27内に脱窒細菌を含むグラニール汚泥29を保有する。円筒状のリアクタ本体27の上部には液体サイクロン17が設置されおり、液体サイクロン17からアンダーフロー水が供給される。また、リアクタ本体27の上部には、脱窒処理した排水をSSBリアクタ9に送る排出管31が設けられている。リアクタ本体27の下部の内壁面33には、スポンジ担体35が取付けられている。スポンジ担体35は、一般に使用されているウレタン、セルロースなどのスポンジを使用することができる。なお、スポンジ担体35は、グラニュール汚泥29の流動性を阻害しない状態で取り付け可能ならば、リアクタ本体27の下部の内壁面33でなくてもよい。
液体サイクロン17は、排水5に含まれる浮遊粒子状有機物を濃縮、回収する装置であり、回収した浮遊粒子状有機物を排水5の一部であるアンダーフロー水と共にUASBリアクタ7に供給する。液体サイクロン17は、公知の液体サイクロンと同様に、円筒部37の下部に逆円錐部39を有し、円筒部37の側面には、送水ポンプ11と接続する流入管25が設けられ、円筒部37の中央部には上昇流管41が設けられ、上流流管41にはオーバーフロー水を排出する抜出し管43が接続する。逆円錐部39の下部には、アンダーフロー水を排出する下流管45が設けられている。下流管45の下端部は、リアクタ本体27の底面近傍に位置する。円筒部37の直径は、リアクタ本体27と同一であり、円筒部37は、リアクタ本体27の上部に位置すると共に、リアクタ本体27に連結し、逆円錐部39及び下流管45は、リアクタ本体27内に位置する。
上記脱窒装置13において、送水ポンプ11から送られる排水5は、液体サイクロン17の流入管25から円筒部37に送られ円筒部37内で旋回流となり、円筒部37さらには逆円錐部39を下降していく。この過程で排水5の一部は、下降し下流管45を通じてリアクタ本体27に送られ、残りの排水は、上昇流となり上昇流管41及び抜出し管43を通じてSSBリアクタ9に送られる。液体サイクロン17に送られた排水5は、遠心力の作用により排水5中に含まれる浮遊粒子状有機物が濃縮され、浮遊粒子状有機物を多く含む排水はアンダーフロー水となってUASBリアクタ7に送られる。一方、排水5中に含まれる浮遊粒子状有機物が回収され、殆ど浮遊粒子状有機物を含まなくなった排水は、オーバーフロー水となって、直接、SSBリアクタ9に送られる。
UASBリアクタ7に送られる浮遊粒子状有機物を多く含む排水は、リアクタ本体27内で反転上昇し、リアクタ本体27内に保有するグラニュール汚泥29を流動化させる。ここで排水中の硝酸体窒素、亜硝酸体窒素がグラニュール汚泥29に含まれる脱窒細菌により窒素に転換され、排水に含まれる有機物の一部は、脱窒反応の水素供与源として使用される。UASBリアクタ7に送られる浮遊粒子状有機物は、グラニュール汚泥29の核として利用される。UASBリアクタ7に送られ脱窒処理された排水は、排出管31を通じてSSBリアクタ9に送られる。一方、液体サイクロン17のオーバーフロー水は、UASBリアクタ7をバイパスする形でSSBリアクタ9に送られるので、オーバーフロー水は脱窒処理されない。
一般的にグラニュール汚泥は、脱窒処理で発生するガスを気泡として、これに付着し排水と共に流出しやすい。またグラニュール汚泥の成長速度は遅く、UASBリアクタ内のグラニュール汚泥が減少すると脱窒性能が低下するため、従来、リアクタ本体の大きさを大きくしたり、流出するグラニュール汚泥を回収する必要があった。これに対して、脱窒装置13は、液体サイクロン17を備え、液体サイクロン17で浮遊粒子状有機物を回収し、これをUASBリアクタ7に送るので、グラニュール汚泥29の核となる浮遊粒子状有機物が多く、グラニュール汚泥29を安定的かつ迅速に成長させることができる。また脱窒装置13では、アンダーフロー水でグラニュール汚泥29を流動化させるので効率的であると共に、これによりUASBリアクタ7の脱窒性能が安定化し、結果としてUASBリアクタ7を小型化することができる。また、脱窒装置13は、構造が簡単で信頼性が高く、安価に製作することができる。
またUASBリアクタ7は内部に、スポンジ担体35を有するのでUASBリアクタ7の早期立ち上げが可能となる。スポンジ担体35に付着する脱窒細菌は、グラニュール汚泥29に比較して、菌体の濃度は低いが脱窒細菌の付着固定化が早いため、グラニュール汚泥29が十分成長していない起動時等においても、脱窒性能を安定して維持することができる。また、スポンジ担体35に保持された脱窒細菌の一部は、運転過程で表面から剥離する。剥離片も浮遊粒子状有機物と共にグラニュール汚泥29の核となり成長するため、UASBリアクタ7内におけるグラニュール汚泥29の必要量が十分に確保され、UASBリアクタ7を安定的に運転することができる。これらによりUASBリアクタ7の脱窒性能が安定化し、結果としてUASBリアクタ7を小型化することができる。
液体サイクロ17は、排水5中の浮遊粒子状有機物を回収するための一装置であり、排水5中の浮遊粒子状有機物を回収する装置として他の装置、例えば遠心分離機、デカンター等を用いてもよい。しかしながら液体サイクロン17は、公知のように小型でかつ構造が簡単であることから、排水5中の浮遊粒子状有機物を回収する装置として好ましい。さらにアンダーフロー水でグラニュール汚泥29を流動化させることができる点からも好ましい。液体サイクロン17で回収可能な浮遊粒子状有機物の大きさは、円筒部37の内径、流入部の流速、アンダーフロー水量とオーバーフロー水量との比率により異なるので、排水の性状に応じて適宜選択すればよい。アンダーフロー水量とオーバーフロー水量との比率の調整は、排出管31及び抜出し管43の管径で調整するか、排出管31及び抜出し管43に各々バルブを設ければよい。なお、アンダーフロー水量は、グラニュール汚泥29の流動化に影響するので、この点も考慮する必要がある。
脱窒装置13を構成するUASBリアクタ7と液体サイクロン17とは、本実施形態に示すように必ずしも一体化されている必要はないけれども、一体化させることで脱窒装置13をコンパクト化できるので好ましい。なお、液体サイクロン17の円筒部37の大きさとUASBリアクタ7のリアクタ本体27の大きさとを必ずしも同一とする必要はない。また、本実施形態では液体サイクロン17のオーバーフロー水をSSBリアクタ9に送っているけれども、オーバーフロー水をSSBリアクタ9に送ることなく貯水槽5に戻してもよい。また、排水のpH調整が必要な場合は、液体サイクロン17内にpH調整剤を供給しても良い
硝化装置15は、好気性細菌である硝化細菌により排水5中のアンモニア体窒素を硝酸体窒素、亜硝酸体窒素に酸化するSSBリアクタ9と、SSBリアクタ9で処理された排水を一気に抜出し貯水槽5に戻すサイホン47を有する。
SSBリアクタ9は、横置き薄型の硝化槽であり、上面が完全に開放されたリアクタ本体49内にスポンジ担体51が充填されている。SSBリアクタ9は横置き薄型であるので、スポンジ担体51と空気との接触面積が増加し、かつ装置の高さが抑えられ、生物学的硝化脱窒装置1を小型化することができる。SSBリアクタ9は横置き薄型であれば、形状は特に限定されないけれども、例示すれば、形状は矩形で高さ:幅:長さが1:2:10程度である。また生物学的硝化脱窒装置1を小型化させる観点から、貯水槽3の上に設置され、かつ脱窒装置13の直近に位置する。
スポンジ担体51は、硝化細菌を固定化させる部材であり、一般に使用されているウレタン、セルロースなどのスポンジを使用することができる。スポンジ担体51は、リアクタ本体49の底面53から少し持ち上げられた状態で設置されており、これによりスポンジ担体53の底面55も完全に空気と接触することが可能となる。スポンジ担体51は厚さが薄いので、従来の塔型の硝化塔に比べスポンジ担体51に加わる重量が非常に少なく、変形しにくい。このためスポンジ担体51を保持するフレームが不要又は必要な場合であっても簡単なフレームでよい。
サイホン47は、SSBリアクタ9内の排水を間欠的に排出するための回分排出手段である。回分排出手段は、脱窒装置13からSSBリアクタ9に排水が供給されているときは排水5を漏洩させることなく貯水可能で、SSBリアクタ9内が排水で満たされたとき、排水5を一気に排出する装置である。サイホン47は、脱窒装置13から送られる排水の入口部とは反対のSSBリアクタ9の端部に取り付けられており、サイホン47の入口部57は、リアクタ本体49の底面53近傍に位置し、この位置はスポンジ担体51の底面55とリアクタ本体49の底面53との間であり、サイホン49の高さは、スポンジ担体51の上面59よりも僅かに高く、出口部61は貯水槽3の排水5中に位置する。
上記硝化装置15は、次のように動作する。脱窒装置13からの排水5は、サイホン49とは反対側のSSBリアクタ9の端部からSSBリアクタ9に供給される。SSBリアクタ9に供給された排水は、SSBリアクタ9内に貯水され、水位を上昇させる。SSBリアクタ9内が満水、つまりサイホン49の高さまで達するとサイホン49は、一気にSSBリアクタ9内の排水を貯水槽3へ排出する。硝化装置15は、脱窒装置13から連続的に排水を受け入れ、SSBリアクタ9内に排水を充填し、SSBリアクタ9内が満水となると排水をサイホン49を介して排出する動作を繰り返しながら、この過程で硝化処理する。排水が満水となるまでの時間と排出時間との比は、60:0.5〜3程度である。
次に硝化装置15の硝化について説明する。
SSBリアクタ9内の排水5がサイホン49を介して排出されると、スポンジ担体51は、完全に露出し空気と接触する。脱窒装置13の排出管31及び抜出し管43の出口部は、SSBリアクタ9の上部に位置するので、SSBリアクタ9内に排水5が供給されているときは、排水5は空気を巻き込みながらSSBリアクタ9に供給される。またSSBリアクタ9内の水位は徐徐に上昇するので、スポンジ担体51は常時空気と接触し、硝化細菌は好気状態が維持される。SSBリアクタ9内が排水で満たされと、スポンジ担体51は排水中に埋没してしまい、空気との接触は排水に含まれる空気のみとなるが、SSBリアクタ9内が満水となると直ちに、短時間内に排水5が排出されるので、スポンジ担体は再度空気と接触する。これらにより排水5中のアンモニア体窒素は、スポンジ担体51に固定化された硝化細菌により硝化処理される。
従来の一般的な硝化装置では、硝化槽内を好気状態に維持するためブロワーなどを用いて強制的に空気を吹き込んでいるが、本硝化装置15では上記のように硝化槽内を好気状態に維持するための特別な装置は不要である。またSSBリアクタ9は横置き薄型のため、スポンジ担体51の厚さも薄く、かつ比表面積が大きいので、容易にスポンジ担体51を好気状態に維持することができる。また本硝化装置15は構造が簡単で信頼性が高い。
本実施形態に示す硝化装置15は、横置き薄型のSSBリアクタ9を採用するので装置高さを抑え、硝化装置15を小型化できる。但し、SSBリアクタ9を単に横置き薄型としても回分排出装置と連動させなければ、十分に小型化することはできない。例えば、SSBリアクタ9を横置き薄型とし、脱窒装置13からの排水5を一端から受入れ、他端から排水をオーバーフローさせ排出させる方法では、スポンジ担体51が常時排水中に埋没しているので、別途、散気管等をSSBリアクタ9内に設置し、ブロワーなど用いて空気を送り込む必要がある。このような方法では、ブロワー、配管等の付帯装置が必要となり、硝化装置15を十分に小型化することはできない。
上記実施形態では、硝化装置15としてスポンジ担体51を用いたSSBリアクタ9の例を示したけれども、硝化細菌を固定化させるための担体はスポンジ担体51に限定されるものではない。例えば、スポンジ担体51に代え、多孔質ゼオライトを使用してもよい。多孔質ゼオライトはアンモニア吸着能に優れるので、特にアンモニア濃度の低い排水には好適に使用することができる。多孔質ゼオライトは、硝化槽に排水が供給されているとき、排水中のアンモニアを吸着し、排水が排出され再度排水が溜まっている最中に吸着したアンモニアを酸化させ硝酸体窒素、亜硝酸体窒素に酸化することができる。排水中のアンモニアを濃縮した後、硝化させることができるので効率的に硝化処理することができる。また、多孔質ゼオライトを担体として使用すると、圧縮強度が高いので、担体を保持するためのフレームが不要となる。なお、多孔質ゼオライトは天然ゼオライトでも合成ゼオライトでも良い。
また上記実施形態で示したサイホン49は、構造が簡単で動作に電気等も不要であり回分排出装置としては好ましく、生物学的硝化脱窒装置1を小型化する上からも好ましい回分排出装置と言える。サイホン49以外の回分排出装置としては、自動弁と水位検出器又は自動弁とタイマとの組合せが例示される。
上記の通り本発明に係る生物学的硝化脱窒装置1は、硝化装置15及び脱窒装置13の構造、機能により従来ない小型化を実現することができる。また、上記実施形態に示した配置は、生物学的硝化脱窒装置1の小型化に適した配置と言える。硝化装置15は、横型であり高さが低いため点検管理、修理等が容易にできるメリットもあり、このような生物学的硝化脱窒装置1は、大型水槽、池などの水質浄化へ適用できることはもちろんのこと、魚介等を飼育する家庭用小型水槽へも好適に使用することができる。なお、上記実施形態では、排水の出入りがない排水を処理する例を示したけれども、連続系の排水処理装置としても使用可能なことは言うまでもない。連続系の排水処理装置であっても、硝化装置15及び脱窒装置13を使用することで、生物学的硝化脱窒装置全体を小型化することができる。
1 生物学的硝化脱窒装置
3 貯水槽
5 排水
7 UASBリアクタ
9 SSBリアクタ
11 送水ポンプ
13 脱窒装置
15 硝化装置
17 液体サイクロン
29 グラニール汚泥
35 スポンジ担体
47 サイホン
51 スポンジ担体

Claims (6)

  1. グラニュール汚泥を保有し、窒素含有排水を脱窒処理するUASBリアクタと、
    窒素含有排水に含まれる浮遊粒子状有機物を回収し、回収した浮遊粒子状有機物をグラニュール汚泥の核としてUASBリアクタに供給する液体サイクロンと、を備え、
    前記液体サイクロンには、ポンプを介して前記窒素含有排水が、前記窒素含有排水に含まれる浮遊粒子状有機物が分離可能な流速で送水され、
    前記液体サイクロンのアンダーフロー水は、全量が前記UASBリアクタに送られ、前記UASBリアクタ内のグラニュール汚泥は、前記アンダーフロー水で流動化し、
    前記アンダーフロー水には、回収した浮遊粒子状有機物が含まれ、前記UASBリアクタ内で、前記浮遊粒子状有機物が核となりグラニュール汚泥が成長することを特徴とする脱窒装置。
  2. 前記UASBリアクタは、さらに内部に脱窒細菌を固定化可能なスポンジ担体を有し、スポンジ担体に付着した汚泥の一部が剥離し、前記UASBリアクタ内で、剥離した汚泥が核となりグラニュール汚泥が成長することを特徴とする請求項1に記載の脱窒装置。
  3. 請求項1又は2に記載の脱窒装置と、
    前記脱窒装置から排出される脱窒処理された排水を含む窒素含有排水を受入れ、硝化細菌により硝化処理する硝化装置と、を備え、
    前記硝化装置は、内部に担体を保有する横置き薄型の硝化リアクタと、前記硝化リアクタが満水となったとき、硝化リアクタ内の排水を短時間内に排出し前記担体を露出させる回分排出手段とを備え、
    前記硝化装置は、排水の充填と排出とを交互に繰り返しながら硝化処理することを特徴とする生物学的硝化脱窒装置。
  4. 前記回分排出手段がサイホンであることを特徴とする請求項に記載の生物学的硝化脱窒装置。
  5. 前記担体は、多孔質ゼオライトであることを特徴とする請求項又はに記載の生物学的硝化脱窒装置。
  6. 排水貯水槽内に貯水する窒素含有排水を処理する生物学的硝化脱窒装置であって、
    請求項からのいずれか1項に記載の生物学的硝化脱窒装置と、
    さらに貯水する窒素含有排水を前記液体サイクロンに連続的に送水する送水ポンプを備え、
    前記脱窒装置は、前記排水貯水槽内に設置され、前記硝化装置は、前記排水貯水槽の上部に設置され、
    前記回分排出手段は硝化処理した排水を前記排水貯水槽に返送することを特徴とする生物学的硝化脱窒装置。
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