JP5453752B2 - 制動力制御装置 - Google Patents
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また、ブレーキペダルの操作速度が低いほど第1ゲインを小さくするため、ブレーキペダルの踏み込み速度が遅い場合の制動フィーリングの悪化を防止できる。
油圧ユニット(以下、HU)31は、ブレーキコントローラ(制動力制御手段であり、以下、ブレーキECU)32からの指令に基づいて左前輪FLのホイルシリンダW/C(FL)、右後輪RRのホイルシリンダW/C(RR)、右前輪FRのホイルシリンダW/C(FR)、左後輪RLのホイルシリンダW/C(RL)の各液圧の保持、増圧または減圧を行う。HU31と各ホイルシリンダW/Cとにより、制動力を発生させる制動力発生手段が構成される。
P系統には、左前輪のホイルシリンダW/C(FL)、右後輪のホイルシリンダW/C(RR)が接続され、S系統には、右前輪のホイルシリンダW/C(FR)、左後輪のホイルシリンダW/C(RL)が接続されている。また、P系統、S系統それぞれに、ポンプPPとポンプPSとが設けられ、このポンプPPとポンプPSは、1つのモータMによって駆動される。なお、ポンプは、プランジャポンプやギヤポンプ等が適宜搭載される。コストの面から言えば、プランジャポンプが望ましく、滑らかさ(制御性)から言えば、ギヤポンプが望ましい。
推定マスタ圧演算部32aは、ポンプPの増圧量に基づいてマスタシリンダ圧の変化量を推定し、推定したマスタシリンダ圧の変化量とマスタシリンダ圧センサ42の出力信号であるマスタ圧に基づいて、マスタシリンダ圧の推定値である推定マスタ圧を演算する。
目標圧演算部(ゲイン算出手段、目標減速度算出手段、ゲイン補正手段)32cは、ベース圧演算部32bにより演算されたベース圧に基づいて、ホイルシリンダ圧の目標圧を演算する。
図4は、実施例1のブレーキECU32で実行されるブレーキアシスト制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。なお、この演算処理は、所定の演算周期毎に繰り返し実行される。
図5は、実施例1の推定マスタ圧演算部32aおよびベース圧演算部32bで実行されるベース圧算出処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
推定マスタ圧=マスタ圧+マスタ圧変化量(ポンプ増圧量)
ベース圧=ベース圧前回値+推定マスタ圧変化量
ここで、ベース圧前回値の初期値は、ブレーキアシスト制御開始時点に検出されたマスタ圧とする。
ステップS38では、マスタ圧をベース圧に設定し、本制御を終了する。
図7は、実施例1のベース圧演算部32bで実行される終了処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ベース圧=ベース圧前回値+運転者の操作によるマスタ圧変動分
ベース圧=ベース圧前回値−推定マスタ圧変化量の最大値
ここで、「推定マスタ圧変化量の最大値」とは、終了制御を実行中に演算された推定マスタ圧の最大減少量とする。
ステップS45では、終了フラグをリセットし、本制御を終了する。
図8は、実施例1の目標圧演算部32cで実行されるゲイン算出処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
図9は、実施例1の目標圧演算部32cで実行される目標圧算出処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
目標圧=ベース圧×ゲイン
(算出例1)
図10に破線で示すPUP1は、要求減速度に対してゲインを一定として増圧を行ったときの増圧量である。それに対して、HU31の許容増圧量、またはブレーキペダルBPの吸い込まれ量(ブレーキアシストに伴うブレーキペダルBPのストローク増加量)から最大の増圧量を制限(PUP_Max2)したものが実線で示すPUP2である。
第2ゲインUP_GAIN2を、図10に一点鎖線で示すPUP3とする場合について説明すると、図13でHU31の許容増圧量、またはブレーキペダルBPの吸い込まれ量から最大の最終減速度を制限(G_max3)する。
上記で求めた第2ゲインUP_GAIN2を設定することで、増圧割合の経時変化は、図14のようになる。
[要求減速度が高い場合の増圧比率抑制作用]
実施例1のHU31の油圧回路では、ブレーキアシスト制御による目標圧増圧時、ゲートアウトバルブ3を閉弁すると共にゲートインバルブ2を開弁し、目標圧に応じてポンプPを駆動する。これにより、管路11を介してマスタシリンダM/Cのブレーキ液がポンプPに吸入加圧され、管路12からホイルシリンダW/Cへとブレーキ液が供給される。
実施例1の制動力制御装置にあっては、以下に列挙する効果が得られる。
[ゲイン算出処理]
図15は、実施例2の第1ゲイン設定マップであり、実施例2では、図8に示したゲイン算出処理のステップS52において、図15のマップを用い、車速が低いほど、第1ゲインUP_GAIN1を小さくする。
低車速域では、減速度のコントロールがシビアになるため、増圧量の割合が大きいと、僅かなブレーキ操作量の違いで減速度が大きく異なり、車両のコントロール性が悪化する。そこで、実施例2では、車速が低いほど増圧量の割合を小さくすることにより、低車速域における車両のコントロール性を向上させることができる。
実施例2の制動力制御装置にあっては、実施例1の効果(1),(3)に加え、以下の効果を奏する。
[ゲイン算出処理]
図16は、実施例3の第1ゲイン設定マップであり、実施例3では、図8に示したゲイン算出処理のステップS52において、図16のマップを用い、横加速度が高いほど、第1ゲインUP_GAIN1を小さくする。
旋回中、運転者は旋回状態(横加速度等)に応じて車両を目標とする走行ライン上で走行させるべくブレーキを緩めていくため、そこで増圧量の割合を大きくすると、車両のコントロール性が悪化する。そこで、実施例3では、横加速度が高いほど増圧量の割合を小さくすることにより、旋回時における車両のコントロール性を向上させることができる。
実施例3の制動力制御装置にあっては、実施例1の効果(1),(3)に加え、以下の効果を奏する。
[ゲイン算出処理]
図17は、実施例4の第1ゲイン設定マップであり、実施例4では、図8に示したゲイン算出処理のステップS52において、図17のマップを用い、操向輪(前輪FL,FR)に作用するタイヤ横力が大きいほど第1ゲインUP_GAIN1を小さくする。
ここで、前輪FL,FRに作用するタイヤ横力は、操舵角センサ39により検出された操舵角と車輪速センサ34により検出された各車輪速から求まる車速に応じて推定可能である。すなわち、前輪FL,FRに作用するタイヤ横力は、通常、操舵角が大きいほど大きく、かつ、車速が低いほど大きくなる特性を有するからである。
旋回中、運転者は旋回状態(横加速度等)に応じて車両を目標とする走行ライン上で走行させるべくブレーキを緩めていくため、そこで増圧量の割合を大きくすると、車両のコントロール性が悪化する。そこで、実施例4では、タイヤ横力が大きいほど増圧量の割合を小さくすることにより、旋回時における車両のコントロール性を向上させることができる。
実施例4の制動力制御装置にあっては、実施例1の効果(1),(3)に加え、以下の効果を奏する。
[ゲイン算出処理]
図18は、実施例5の第1ゲイン設定マップであり、実施例5では、図8に示したゲイン算出処理のステップS52において、図18のマップを用い、操舵角が大きいほど第1ゲインUP_GAIN1を小さくする。
旋回中、運転者は旋回状態(横加速度等)に応じて車両を目標とする走行ライン上で走行させるべくブレーキを緩めていくため、そこで増圧量の割合を大きくすると、車両のコントロール性が悪化する。そこで、実施例5では、操舵角が高いほど増圧量の割合を小さくすることにより、旋回時における車両のコントロール性を向上させることができる。
実施例5の制動力制御装置にあっては、実施例1の効果(1),(3)に加え、以下の効果を奏する。
[ゲイン算出処理]
図19は、実施例6の第1ゲイン設定マップであり、実施例6では、図8に示したゲイン算出処理のステップS52において、図19のマップを用い、路面μが低いほど、第1ゲインUP_GAIN1を小さくする。
低μ路では、タイヤの摩擦円が小さくなっているため、増圧量の割合を大きくすると、タイヤ合力が摩擦円の外側に飛び出しやすくなる。そこで、実施例6では、路面μが小さいほど増圧量の割合を小さくすることによって、タイヤ前後力が小さく抑えられるため、タイヤ合力が摩擦円の外側に飛び出すのを抑制でき、タイヤのグリップ力を維持できる。さらに、タイヤ合力が摩擦円の外側に飛び出すのを抑制できることで、ABSの作動頻度が低減するため、HU31の耐久性を向上させることができる。
実施例6の制動力制御装置にあっては、実施例1の効果(1),(3)に加え、以下の効果を奏する。
[ゲイン算出処理]
図20は、実施例7の第1ゲイン設定マップであり、実施例7では、図8に示したゲイン算出処理のステップS52において、図20のマップを用い、前輪FL,FRが発生可能な前後力と横力との合力が、摩擦円の円周に近いほど、第1ゲインUP_GAIN1を小さくする。
ここで、路面μは実施例6に示した方法で推定できる。また、輪荷重は、車両の諸元と車両の減速度、ヨーレート等から推定可能である。
低μ路では、タイヤの摩擦円が小さくなっているため、増圧量の割合を大きくすると、タイヤ合力が摩擦円の外側に飛び出しやすくなる。そこで、実施例7では、タイヤ合力が摩擦円の円周に近いほど増圧量の割合を小さくすることによって、タイヤ合力が摩擦円の外側に飛び出すのを抑制でき、タイヤのグリップ力を維持できる。さらに、タイヤ合力が摩擦円の外側に飛び出すのを抑制できることで、ABSの作動頻度が低減するため、HU31の耐久性を向上させることができる。
実施例7の制動力制御装置にあっては、実施例1の効果(1),(3)に加え、以下の効果を奏する。
[ゲイン算出処理]
図21は、実施例8の第1ゲイン設定マップであり、実施例8では、図8に示したゲイン算出処理のステップS52において、図21のマップを用い、ブレーキペダルBPの操作速度が低いほど、第1ゲインUP_GAIN1を小さくする。
ブレーキコントローラ32は、ブレーキペダルBPの操作速度は、要求減速度の時間当たりの変化量から算出する(操作速度検出手段に相当)。
運転者がブレーキペダルBPをゆっくり踏み込んでいる際に増圧量の割合を大きくすると、運転者に違和感を与えてしまう。そこで、実施例8では、運転者のブレーキペダルBPの踏み速度が遅い場合は増圧量の割合を小さく抑えることで、踏み速度と車両の減速度変化とを一致させ、制動フィーリングの悪化を防止できる。
実施例8の制動力制御装置にあっては、実施例1の効果(1),(3)に加え、以下の効果を奏する。
以上、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づく各実施例により説明したが、本発明の具体的な構成は、各実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
また、本発明は、実施例に示した液圧ブレーキに限らず、電動モータによる回生ブレーキを用いてブレーキアシストを行う構成の車両にも適用可能である。
BP ブレーキペダル
P ポンプ
M/C マスタシリンダ
W/C ホイルシリンダ
2 ゲートインバルブ
3 ゲートアウトバルブ
4 ソレノイドインバルブ
5 ソレノイドアウトバルブ
6〜10 チェックバルブ
11〜18 管路
31 油圧ユニット(制動力発生手段)
32 ブレーキコントローラ(制動力制御手段、路面μ推定手段、操作速度検出手段)
32a 推定マスタ圧演算部
32b ベース圧演算部(要求減速度検出手段)
32c 目標圧演算部(ゲイン算出手段、目標減速度算出手段、ゲイン補正手段)
32d 駆動制御部
33 ヨーレート/横Gセンサ(横加速度検出手段)
34 車輪速センサ(車速検出手段)
37 エンジン
38 自動変速機
39 操舵角センサ(操舵角検出手段)
41 電動ブースタ
42 マスタシリンダ圧センサ
Claims (8)
- 運転者がブレーキペダルを一定踏みしていると判定した場合に、時間の経過に応じて制動力を増大させるブレーキアシスト制御を行う制動力制御装置であって、
運転者の要求減速度を検出する要求減速度検出手段と、
制動力を発生する制動力発生手段と、
時間の経過に応じて大きくなる第1ゲインを算出する第1ゲイン算出手段と、
車両に作用する横加速度を検出する横加速度検出手段と、
前記横加速度が高いほど、前記第1ゲインを小さく補正する第1ゲイン補正手段と、
前記要求減速度が所定値を超えた場合に、前記要求減速度が高いほど小さくなる第2ゲインを算出する第2ゲイン算出手段と、
前記要求減速度に前記第1ゲイン補正手段により補正された第1ゲインと前記第2ゲインを乗じて目標減速度を算出する目標減速度算出手段と、
前記目標減速度に基づいて前記制動力発生手段を制御する制動力制御手段と、
を備えたことを特徴とする制動力制御装置。 - 運転者がブレーキペダルを一定踏みしていると判定した場合に、時間の経過に応じて制動力を増大させるブレーキアシスト制御を行う制動力制御装置であって、
運転者の要求減速度を検出する要求減速度検出手段と、
制動力を発生する制動力発生手段と、
時間の経過に応じて大きくなる第1ゲインを算出する第1ゲイン算出手段と、
操向輪に作用する横力が大きいほど、前記第1ゲインを小さく補正する第1ゲイン補正手段と、
前記要求減速度が所定値を超えた場合に、前記要求減速度が高いほど小さくなる第2ゲインを算出する第2ゲイン算出手段と、
前記要求減速度に前記第1ゲイン補正手段により補正された第1ゲインと前記第2ゲインを乗じて目標減速度を算出する目標減速度算出手段と、
前記目標減速度に基づいて前記制動力発生手段を制御する制動力制御手段と、
を備えたことを特徴とする制動力制御装置。 - 運転者がブレーキペダルを一定踏みしていると判定した場合に、時間の経過に応じて制動力を増大させるブレーキアシスト制御を行う制動力制御装置であって、
運転者の要求減速度を検出する要求減速度検出手段と、
制動力を発生する制動力発生手段と、
時間の経過に応じて大きくなる第1ゲインを算出する第1ゲイン算出手段と、
ハンドルの操舵角を検出する操舵角検出手段と、
前記操舵角が大きいほど、前記第1ゲインを小さく補正する第1ゲイン補正手段と、
前記要求減速度が所定値を超えた場合に、前記要求減速度が高いほど小さくなる第2ゲインを算出する第2ゲイン算出手段と、
前記要求減速度に前記第1ゲイン補正手段により補正された第1ゲインと前記第2ゲインを乗じて目標減速度を算出する目標減速度算出手段と、
前記目標減速度に基づいて前記制動力発生手段を制御する制動力制御手段と、
を備えたことを特徴とする制動力制御装置。 - 運転者がブレーキペダルを一定踏みしていると判定した場合に、時間の経過に応じて制動力を増大させるブレーキアシスト制御を行う制動力制御装置であって、
運転者の要求減速度を検出する要求減速度検出手段と、
制動力を発生する制動力発生手段と、
時間の経過に応じて大きくなる第1ゲインを算出する第1ゲイン算出手段と、
操向輪が発生可能な前後力と横力との合力が、横軸にタイヤ横力、縦軸にタイヤ前後力をとり、輪荷重に路面μを乗じた値を半径とする摩擦円の円周に近いほど、前記第1ゲインを小さく補正する第1ゲイン補正手段と、
前記要求減速度が所定値を超えた場合に、前記要求減速度が高いほど小さくなる第2ゲインを算出する第2ゲイン算出手段と、
前記要求減速度に前記第1ゲイン補正手段により補正された第1ゲインと前記第2ゲインを乗じて目標減速度を算出する目標減速度算出手段と、
前記目標減速度に基づいて前記制動力発生手段を制御する制動力制御手段と、
を備えたことを特徴とする制動力制御装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の制動力制御装置において、
車速を検出する車速検出手段を備え、
前記第1ゲイン補正手段は、前記車速検出手段により検出された車速が低いほど、前記第1ゲインを小さく補正することを特徴とする制動力制御装置。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の制動力制御装置において、
路面μを推定する路面μ推定手段を備え、
前記第1ゲイン補正手段は、前記路面μ推定手段により推定された路面μが低いほど、前記第1ゲインを小さくすることを特徴とする制動力制御装置。 - 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の制動力制御装置において、
前記制動力発生手段は、制動力を発生させるアクチュエータを備え、
前記第1ゲイン補正手段は、制動時間が前記アクチュエータの許容する連続駆動時間を超えたときは、制動時間が長くなるほど前記第1ゲインを小さくすることを特徴とする制動力制御装置。 - 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の制動力制御装置において、
前記制動力発生手段は、運転者のブレーキ操作量に応じたマスタシリンダ圧を発生させるマスタシリンダと、マスタシリンダ圧に応じた出力信号を発生する液圧センサと、各車輪に設けられマスタシリンダ圧に応じた制動力を発生させるホイルシリンダと、前記マスタシリンダと前記ホイルシリンダとを連通する液圧通路から前記マスタシリンダのブレーキ液を吸入するポンプと、を有し、
前記制動力制御手段は、前記ブレーキアシスト制御として、前記出力信号に応じて、前記ポンプの吐出圧を前記ホイルシリンダへ供給するとともに前記ホイルシリンダのブレーキ液を前記液圧通路から前記マスタシリンダへと戻す制御を実施し、
前記出力信号と前記ポンプの増圧量とからマスタシリンダ圧の推定値である推定マスタ圧を演算する推定マスタ圧演算手段を備え、
前記要求減速度検出手段は、前記ブレーキアシスト制御開始時の前記出力信号と、前記推定マスタ圧の変化量とに基づいて、前記要求減速度を演算することを特徴とする制動力制御装置。
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