JP5458175B2 - 中空糸膜用乾燥装置 - Google Patents
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Description
本願は、2011年4月26日に、日本に出願された特願2011−098201号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
中空糸膜の製造方法としては、高分子溶液を非溶媒により相分離させて多孔化する非溶媒相分離現象を利用した非溶媒相分離法が知られている。非溶媒相分離法としては、湿式又は乾湿式紡糸法(以下、両紡糸方法を総称して「湿式紡糸」という。)が知られている。
湿式紡糸により中空糸膜を製造する際には、疎水性ポリマー、親水性ポリマー、及び溶媒を含む製膜原液を紡糸ノズルから環状に吐出し、凝固液中で凝固させる凝固工程によって中空糸膜を形成する。
上記凝固工程により形成された中空糸膜には、溶液状態の親水性ポリマーや溶媒が多量に残留している。親水性ポリマーが中空糸膜中に多く残留していると、透水性が損なわれ、また、親水性ポリマーが中空糸膜中で乾固すると、膜の機械的強度を低下させるおそれがある。そのため、通常、凝固工程の後には、中空糸膜中に残留する親水性ポリマーを、次亜塩素酸等の酸化剤を含む薬液に浸漬させた後、加熱して分解し、洗浄して除去し、乾燥する処理を施す。
上記の乾燥で使用される乾燥装置としては、例えば、加熱手段が設けられた乾燥室と、前記乾燥室の内部に複数本の中空糸膜を走行させるガイドロールと、前記乾燥室の外部に複数個設けられた巻き取り用ボビンとを備え、乾燥室にて複数本の中空糸膜を同時に乾燥するものが知られている(特許文献1)。前記複数個の巻き取り用ボビンは共通の回転速度制御手段によって回転数が制御されており、1個の巻き取り用ボビンにつき1本の中空糸膜を巻き取っていた。
本発明は、乾燥室内での中空糸膜の絡まりと中空糸膜の細径化及び扁平化とを防止できる乾燥装置を提供することを目的とする。
[1] 中空糸膜の導入口、導出口及び加熱手段が設けられた乾燥室と、前記乾燥室の内部に2本以上の中空糸膜を走行させる2個以上のガイドロールと、前記乾燥室の外部に2個以上設けられた巻き取り用ボビンとを備え、前記2個以上の巻き取り用ボビンには各々個別に回転速度制御手段が取り付けられている中空糸膜用乾燥装置。
[2] さらに中空糸膜の導入口の、前記中空糸膜の走行方向に対して下流側に、それぞれの中空糸膜に対応した個数の独立した第一の駆動アシストロールを設けた、[1]に記載の中空糸膜用乾燥装置。
[3] 乾燥室内を走行する中空糸膜の張力が500cNから700cNの範囲となるように前記第一の駆動アシストロールの駆動力を調整した[2]に記載の中空糸膜用乾燥装置。
[4] さらに中空糸膜の導出口の、前記中空糸膜の走行方向に対して上流側に、それぞれの中空糸膜に対応した個数の独立した第二の駆動アシストロールを設けた[2]又は[3]に記載の中空糸膜用乾燥装置。
[5] 第二駆動アシストロールのさらに上流側に、中空糸膜の走行路周囲を減圧する減圧手段を備えた[4]に記載の中空糸膜用乾燥装置。
[6] 乾燥室内を走行する中空糸膜の張力が500cNから700cNの範囲となるように、前記第一の駆動アシストロールの駆動力及び第二の駆動アシストロールの駆動力を連動して調整する[4]又は[5]に記載の中空糸膜用乾燥装置。
[7] 前記ガイドロールがフリーガイドロールである[1]〜[6]のいずれか1つに記載の中空糸膜用乾燥装置。
[8] 前記ガイドロールが、前記中空糸膜を水平方向に走行させるように配置されている[1]〜[6]のいずれか1つに記載の中空糸膜用乾燥装置。
[9] 前記中空糸膜が乾燥室内で1から20往復されるように前記ガイドロールが配置された[6]に記載の中空糸膜用乾燥装置。
[10] 前記加熱手段が、さらに気体を循環させる循環手段を有し、前記循環手段は、気体の吹き出し口及び吸い込み口を有し、前記吹き出し口と吸い込み口が乾燥室内で走行する中空糸膜に対して、気体を吹き付けるように配置されている[1]〜[9]の何れか一つに記載の中空糸膜用乾燥装置。
[11] 前記加熱手段が、走行する中空糸膜に対して上部から下部へ垂直に気体を吹き付けるように乾燥室内部の上部に気体吹き出し口、乾燥内部の下部に気体吸い込み口を配置した[10]に記載の中空糸膜用乾燥装置。
[12] 前記中空糸膜が水平に走行しながら、下部から上部へ往復しながら走行するように前記ガイドロールが配置された[11]に記載の中空糸膜用乾燥装置。
[13] 乾燥室内の前記吹き出し口から前記吸い込み口に向って移動する気体の風速が30m/sec以上130m/sec以下である[10]〜[12]のいずれか1つに記載の中空糸膜用乾燥装置。
[14] 乾燥室内における中空糸膜の走行距離が6m以上120m以下の範囲である[1]〜[13]のいずれか1つに記載の中空糸膜用乾燥装置。
[15] 前記ガイドロールは、直径60mm以上300mm以下のフリーガイドロールからなる、[1]〜[14]のいずれか1つに記載の中空糸膜用乾燥装置。
[16] 前記ガイドロールの少なくとも周面がフッ素樹脂からなる、[1]〜[15]のいずれか1つに記載の中空糸膜用乾燥装置。
本発明の中空糸膜用乾燥装置においては、ガイドロールが、直径60mm以上300mm以下のフリーガイドロールからなると、中空糸膜の細径化及び扁平化をより防止できる。
また、ガイドロールの少なくとも周面がフッ素樹脂からなると、中空糸膜の表面剥離を防止できる。
前記[1]の態様によれば、乾燥室内での中空糸膜の絡まりと中空糸膜の細径化及び扁平化とを防止できる。
前記[2]の態様によれば、中空糸膜の駆動ロールでのすべりを防止できる。また、乾燥室内での中空糸膜の絡まりと中空糸膜の細径化及び扁平化とを防止できる。
前記[3]の態様によれば、ボビン巻きができ、乾燥室内での中空糸膜の絡まりと中空糸膜の細径化及び扁平化とを防止できる。
前記[4]の態様によれば、動力使用量を削減できる。
前記[5]の態様によれば、高さ方向により効率よく走行する中空糸膜を配置できる。
前記[6]の態様によれば、糸の性状、走行速度等により必要分だけの走行時間を確保できる。
前記[7]の態様によれば、高速で乾燥することができる。
前記[8]の態様によれば、効率よく乾燥することができる。
前記[9]の態様によれば、より効率よく乾燥することができる。
前記[10]の態様によれば、効率よく乾燥することができる。
前記[11]の態様によれば、糸の性状、走行速度等により必要分だけの走行時間を確保できる。
前記[12]の態様によれば、中空糸膜の細径化及び扁平化をより防止できる。
前記[13]の態様によれば、中空糸膜の表面剥離を防止できる。
前記[14]の態様によれば、走行路周囲を減圧する減圧手段を走行させることによって、洗浄によって付着した中空糸膜の水分を減少させることができる。
前記[15]の態様によれば、安定して巻き取る事ができる。また、乾燥室内での中空糸膜の絡まりと過度の張力による中空糸膜の細径化及び扁平化とを防止できる。
本発明の中空糸膜用乾燥装置の一実施形態について説明する。
図1に、本実施形態の中空糸膜用乾燥装置の模式図を示す。本実施形態の中空糸膜用乾燥装置は、乾燥室10と、ガイドロール(第1ガイドロール20a、第2ガイドロール20b)と、導入口11と、導出口12と、2個以上の巻き取り用ボビン30とを備える。
乾燥室10は、加熱手段(図示せず)を備えており、乾燥室内部が加熱されるようになっている。
本実施形態における乾燥室10は略直方体状であり、一側面10aの下部に中空糸膜Aを内部に導入するための導入口11が形成されており、前記側面10aに対向する側面10bの上部に中空糸膜Aを外部に導出するための導出口12が形成されている。
さらに、中空糸膜の導入口11の、前記中空糸膜の走行方向に対して下流側に、それぞれの中空糸膜に対応した個数の独立した第一の駆動アシストロール(図示せず)が設けられることが好ましい。前記のような第一の駆動アシストロールを設置することにより、中空糸膜の駆動ロールでのすべりを防止できる。また、乾燥室内での中空糸膜の絡まりと中空糸膜の細径化及び扁平化とを防止できる。尚、駆動アシストロールとは、1錘ごとに個別に張力を制御しながら駆動するロールを有する装置のことである。駆動ロールとは、モーターなどの駆動部を有するロールのことである。
また、中空糸膜の導出口12の、前記中空糸膜の走行方向に対して上流側にそれぞれの中空糸膜に対応した個数の独立した第二の駆動アシストロール(図示せず)が設けられることが好ましい。前記のような第二の駆動アシストロールを設置することにより、ボビン巻きが可能となり、乾燥室内での中空糸膜の絡まりと中空糸膜の細径化及び扁平化とを防止できる。
さらに、乾燥室内を走行する中空糸膜の張力が500cNから700cNの範囲となるように前記第一の駆動アシストロールの駆動力の駆動力を調整することが好ましい。より好ましくは第一の駆動アシストロールの駆動力と第二の駆動アシストロールの駆動力を連動して調整することが好ましい。前記範囲内に調整することにより、安定して中空糸膜を巻き取ることが出来る。また、乾燥室内での中空糸膜の絡まりと、過度の張力による中空糸膜の細径化及び扁平化とを防止出来る。
加熱手段としては、熱風供給手段、赤外線ランプなどが挙げられる。
前記加熱手段は、気体を循環させる循環手段を有し、前記循環手段は、気体の吹き出し口及び吸い込み口を有し、前記吹き出し口と吸い込み口が乾燥室内で走行する中空糸膜に対して、気体を吹き付けるように配置されていることが好ましい。さらに、前記加熱手段が、走行する中空糸膜に対して上部から下部へ垂直に気体を吹き付けるように乾燥室内部の上部に気体吹き出し口、乾燥内部の下部に気体吸い込み口を設置されていることが好ましい。前記加熱手段を有することにより、効率よく中空糸膜を乾燥することができる。
また、前記気体の風速は、30m/sec以上130m/sec以下が好ましく、50m/sec以上100m/sec以下がより好ましい。前記気体の風速にすることで、効率よく中空糸膜を乾燥することができる。前記気体の風速が30m/sec未満であると乾燥効率が悪く、130m/secを超えると揺れによりガイドロールから外れる等のトラブルの原因となる。
減圧手段は、両端開口した筒体を有し、乾燥室のさらに上流側に配置されている。前記減圧手段は、乾燥室のさらに上流側に、中空糸膜の走行路周囲を減圧する。前記筒体を中空糸膜の走行路とすると共に、減圧ポンプ等で筒内を吸引して中空糸膜の走行路周囲を減圧する。中空糸膜の走行路周囲を減圧することにより、洗浄によって付着した中空糸膜の水分を減少させることができ、乾燥の効率化を図ることができる。
尚、減圧手段は、第二駆動アシストロールのさらに上流側に配置されている。
本実施形態における第1ガイドロール20a及び第2ガイドロール20bは、乾燥室10の内部に各中空糸膜Aを水平方向に走行させるものである。
第1ガイドロール20aは、乾燥室10の側面10a側に2本以上設けられ、これらは互いに平行に且つ水平に配置されている。さらに、2本以上の第1ガイドロール20aは、側面10aからの距離が同一になるように配置されている。第2ガイドロール20bは側面10b側に2本以上設けられ、これらは互いに平行に且つ水平に配置されている。さらに、第2ガイドロール20bは、側面10bからの距離が同一になるように配置されている。
また、各第1ガイドロール20a及び各第2ガイドロール20bは全て異なる高さに配置されている。具体的には、最も下に配置されているのは、第2ガイドロール20bであり、それより上については、第1ガイドロール20aと第2ガイドロール20bとが交互に高くなるように配置され、最も上に配置されているのは、第1ガイドロール20aである。また、第1ガイドロール20a同士の間隔は第2ガイドロール20bの直径と略同等とされ、第2ガイドロール20b同士の間隔は第1ガイドロール20aの直径と略同等とされている。尚、ガイドロール同士の間隔とは、第1ガイドロールの場合、第1ガイドロール外周面の最外部から、隣接する他方の第1ガイドロール外周面の最外部までの間隔のことを云う。第2ガイドロール同士の間隔も同様である。
図2に示すように、第1ガイドロール20aと第2ガイドロール20bとに中空糸膜Aを交互に掛け回すことによって、中空糸膜Aの移送方向が水平方向になり、中空糸膜Aの移送方向を反転させて往復させながら、中空糸膜Aを移送できるようになっている。
前記ガイドロールが、前記中空糸膜を水平方向に走行させるように配置してもよい。前記のように配置することにより、高さ方向により効率よく走行する中空糸膜を配置することができる。
また、中空糸膜が乾燥室内で1から20往復されるようにガイドロールを配置してもよい。前記のように配置することにより、糸の性状、走行速度等により必要分だけの中空糸膜の走行時間を確保することができる。言い換えると、1往復で2つのガイドロールが使用されるため、2から40本のガイドロールが設置されてもよい。
前記中空糸膜が水平に走行しながら、下部から上部へ往復しながら走行するように、前記ガイドロールを配置してもよい。前記のように配置することにより、より効率よく中空糸膜を乾燥することができる。
尚、乾燥室内における中空糸膜の走行距離は6m以上120m以下であることが好ましい。前記走行距離の範囲にすることにより、糸の性状、走行速度等により必要分だけの走行時間を確保できる。尚、走行距離とは、乾燥室内に収まっている中空糸膜の長さを意味する。
第1ガイドロール20a及び第2ガイドロール20bの直径が60mm以上300mm以下であれば、第1ガイドロール20a及び第2ガイドロール20bに巻き掛けられた際に中空糸膜Aに付与される張力を抑制でき、中空糸膜Aの細径化及び扁平化をより防止できる。直径が300mmを超えると、乾燥室内の充填効率が悪くなる。また、実用性の点からは、第1ガイドロール20a及び第2ガイドロール20bの直径は100mm以下であることが好ましい。
また、第1ガイドロール20a及び第2ガイドロール20bがフリーガイドロールであると、中空糸膜A同士の張力のばらつきが小さくなる。
第1ガイドロール20a及び第2ガイドロール20bを構成するフッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなどが挙げられる。
巻き取り用ボビン30は、乾燥室10にて乾燥された中空糸膜Aを巻き取るものであり、乾燥室10の外部の側面10b側に2個以上設けられている。1個の巻き取り用ボビン30につき1本の中空糸膜Aが巻き取られる。
また、2個以上の巻き取り用ボビン30には、各々個別に、回転数可変のモーター等の回転速度制御手段(図示せず)が取り付けられている。これにより、各巻き取り用ボビン30は、回転速度が調整可能になっている。巻き取り用ボビン30の回転速度を調整すると、巻き取っている中空糸膜Aの張力が調整される。すなわち、巻き取り用ボビン30の回転速度を高くすると、中空糸膜Aの張力が高くなり、巻き取り用ボビン30の回転速度を低くすると、中空糸膜Aの張力が低くなる。
上記乾燥装置を用いた中空糸膜の乾燥方法の一例について説明する。
本例において、乾燥装置に移送する中空糸膜は、疎水性ポリマーと親水性ポリマーとこれらを溶解する溶媒とを含む製膜原液を紡糸ノズルから環状に吐出し、凝固液で凝固させて多孔質膜を形成し、必要に応じて洗浄し、親水性ポリマーの酸化分解処理を施して得たものである。
製膜原液は、紡糸ノズルから送出した中空紐状支持体の周面に吐出してもよい。中空紐状支持体としては、編紐又は組紐を使用することができる。編紐又は組紐を構成する繊維として、合成繊維、半合成繊維、再生繊維、天然繊維等が挙げられる。また、繊維の形態は、モノフィラメント、マルチフィラメント、紡績糸のいずれであってもよい。
上記疎水性ポリマーのなかでも、次亜塩素酸などの酸化剤に対する耐久性が優れる点から、フッ素系樹脂が好ましく、ポリフッ化ビニリデンやフッ化ビニリデンと他の単量体からなる共重合体が好ましい。
親水性ポリマーは、製膜原液の粘度を中空糸膜の形成に好適な範囲に調整し、製膜状態の安定化を図るために添加されるものであって、ポリエチレングリコールやポリビニルピロリドンなどが好ましく使用される。これらの中でも、中空糸膜の孔径の制御や中空糸膜の強度の点から、ポリビニルピロリドンやポリビニルピロリドンに他の単量体が共重合した共重合体が好ましい。
溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルモルホリン−N−オキシドなどが挙げられ、これらを1種以上使用できる。また、溶媒への疎水性ポリマーや親水性ポリマーの溶解性を損なわない範囲で、疎水性ポリマーや親水性ポリマーの貧溶媒を混合して使用してもよい。
ここで、乾燥温度(乾燥室10の内部の温度)は、130℃以下にすることが好ましく、120℃以下にすることがより好ましい。乾燥温度が前記上限値以下であれば、中空糸膜Aが伸長して細径化することをより防止できる。
また、乾燥温度は、乾燥時間を短くする点では、100℃以上にすることが好ましく、110℃以上にすることがより好ましい。すなわち、100℃以上130℃以下が好ましく、110℃以上120℃以下がより好ましい。
その後、図2に示すように、第2ガイドロール20bと第1ガイドロール20aとに交互に掛け回して、中空糸膜Aの走行位置を次第に高くすると共に水平方向に往復させながら移送する。これにより、乾燥室10内にて、2本以上の中空糸膜Aを同時に加熱して乾燥する。
尚、乾燥室内部の上部の気体の吹き出し口から、走行する中空糸膜に対して、垂直に気体を吹き付け、乾燥室内部の下部に気体の吸い込み口から気体を吸い込ませることが好ましい。これにより、効率よく中空糸膜を乾燥する。
最も上に配置された第1ガイドロール20aに掛け回した後、乾燥した中空糸膜Aを導出口12から乾燥室10から導出し、巻き取り用ボビン30で巻き取る。
尚、中空糸膜の導出口12の、前記中空糸膜の走行方向に対して上流側にそれぞれの中空糸膜に対応した個数の独立した第二の駆動アシストロールによって、中空糸膜の走行を補助することにより、巻き取り用ボビンで巻き取ることが好ましい。これにより、乾燥室内での中空糸膜の絡まりと中空糸膜の細径化及び扁平化とを防止することができる。尚、前記第一の駆動アシストロール及び前記第二の駆動アシストロールの駆動力を、乾燥室内を走行する中空糸膜の張力が、500cN以上700cN以下の範囲となるように調整してもよい。これにより、安定して中空糸膜を巻き取ることが出来る。また、乾燥室内での中空糸膜の絡まりと、過度の張力による中空糸膜の細径化及び扁平化とを防止することが出来る。
その際、1個の巻き取り用ボビン30につき1本の中空糸膜Aを巻き取る。また、巻き取りの際には、各中空糸膜Aに付与されている張力を監視し、張力が高すぎて過度に伸長している場合には、巻き取り用ボビン30に取り付けられた回転速度制御手段によって、中空糸膜Aの張力が低下するように巻き取り用ボビン30の回転速度を下げる。一方、張力が低すぎて弛んでいる場合には、回転速度制御手段によって、中空糸膜Aの張力が上昇するように巻き取り用ボビン30の回転速度を上げる。
上記のように、巻き取り用ボビン30に中空糸膜Aを巻き取ることによって、中空糸膜Aの巻取り体を得ることができる。
上記実施形態では、各巻き取り用ボビン30に個別に回転速度制御手段が取り付けられているため、各巻き取り用ボビン30の回転速度を調整することによって各中空糸膜Aの張力を個別に調整できる。したがって、各中空糸膜Aの状態に応じて張力を調整でき、中空糸膜Aの絡まりと中空糸膜Aの細径化及び扁平化とを防止できる。具体的には、弛んでいる中空糸膜Aについては張力を高めることによって、弛みによって中空糸膜A同士が接触して絡まることを防止できる。また、過度に伸長している中空糸膜Aについては張力を弱めて、過度の伸長によって生じる中空糸膜Aの細径化及び扁平化を防止できる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されない。
例えば、乾燥室内で、中空糸膜を鉛直方向に往復させるように中空糸膜の移送方向を反転させながら、中空糸膜を移送してもよい。
また、乾燥室の導入口及び導出口は側面の任意の位置に形成できる。
10a,10b 側面
11 導入口
12 導出口
20a 第1ガイドロール
20b 第2ガイドロール
30 巻き取り用ボビン
Claims (16)
- 中空糸膜の導入口、導出口及び加熱手段が設けられた乾燥室と、前記乾燥室の内部に2本以上の中空糸膜を走行させる2個以上のガイドロールと、前記乾燥室の外部に2個以上設けられた巻き取り用ボビンとを備え、
前記2個以上の巻き取り用ボビンには各々個別に回転速度制御手段が取り付けられている中空糸膜用乾燥装置。 - さらに中空糸膜の導入口の、前記中空糸膜の走行方向に対して下流側に、それぞれの中空糸膜に対応した個数の独立した第一の駆動アシストロールを設けた、請求項1に記載の中空糸膜用乾燥装置。
- 乾燥室内を走行する中空糸膜の張力が500cNから700cNの範囲となるように前記第一の駆動アシストロールの駆動力を調整した請求項2に記載の中空糸膜用乾燥装置。
- さらに中空糸膜の導出口の、前記中空糸膜の走行方向に対して上流側に、それぞれの中空糸膜に対応した個数の独立した第二の駆動アシストロールを設けた請求項2又は3に記載の中空糸膜用乾燥装置。
- 第二駆動アシストロールのさらに上流側に、中空糸膜の走行路周囲を減圧する減圧手段を備えた請求項4に記載の中空糸膜用乾燥装置。
- 乾燥室内を走行する中空糸膜の張力が500cNから700cNの範囲となるように、前記第一の駆動アシストロールの駆動力及び第二の駆動アシストロールの駆動力を連動して調整する請求項4又は5に記載の中空糸膜用乾燥装置。
- 前記ガイドロールがフリーガイドロールである請求項1〜6の何れか一項に記載の中空糸膜用乾燥装置。
- 前記ガイドロールが、前記中空糸膜を水平方向に走行させるように配置されている請求項1〜7の何れか一項に記載の中空糸膜用乾燥装置。
- 前記中空糸膜が乾燥室内で1から20往復されるように前記ガイドロールが配置された請求項1〜8の何れか一項に記載の中空糸膜用乾燥装置。
- 前記加熱手段が、さらに気体を循環させる循環手段を有し、前記循環手段は、気体の吹き出し口及び吸い込み口を有し、前記吹き出し口と吸い込み口が乾燥室内で走行する中空糸膜に対して、気体を吹き付けるように配置されている請求項1〜9の何れか一項に記載の中空糸膜用乾燥装置。
- 前記加熱手段が、走行する中空糸膜に対して上部から下部へ垂直に気体を吹き付けるように乾燥室内部の上部に気体吹き出し口、乾燥内部の下部に気体吸い込み口を配置した請求項10に記載の中空糸膜用乾燥装置。
- 前記中空糸膜が水平に走行しながら、下部から上部へ往復しながら走行するように前記ガイドロールが配置された請求項11に記載の中空糸膜用乾燥装置。
- 乾燥室内の前記吹き出し口から前記吸い込み口に向って移動する気体の風速が30m/sec以上130m/sec以下である請求項10〜12の何れか一項に記載の中空糸膜用乾燥装置。
- 乾燥室内における中空糸膜の走行距離が6m以上120m以下の範囲である請求項1〜13の何れか一項に記載の中空糸膜用乾燥装置。
- 前記ガイドロールは、直径60mm以上300mm以下のフリーガイドロールからなる、請求項1〜14の何れか一項に記載の中空糸膜用乾燥装置。
- 前記ガイドロールの少なくとも周面がフッ素樹脂からなる、請求項1〜15の何れか一項に記載の中空糸膜用乾燥装置。
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