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JP5458433B2 - 電気柵用電源装置 - Google Patents
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JP5458433B2 - 電気柵用電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、田畑において動物等による農作物の食害を避けるため等に使用される電気柵に、電気ショック用の高電圧を印加する為の電気柵用電源装置に関する。
近年、動物保護の概念が広がったことによる野生動物の生息数の増加や、野生動物の生育環境の悪化、更に、狩猟活動の減少により野生動物が人間を恐れなくなったこと等の複合的な要素から、田畑の農作物が食害を受ける被害が多発している。また、田畑に侵入した動物がそこで糞をしたり、農作物を掘り起こしたりする等の被害も発生している。これらの被害を防ぐために各種の装置や技術が利用されているが、その中でも金属線や導電性ロープ等の柵に高電圧を印加し、その高電圧によって畑等に侵入しようとして柵に触れた動物に電気ショック(電撃)を与える電気柵が最も確実であり、また、普及している。
この電気柵は人間が誤って触れても傷害を与えない安全性を確保した上で、侵入しようとする動物に対しては、強い電気ショックを与えるようにする必要がある。
このためには、電圧は高いが1回当たりの放電エネルギーが小さいパルス的な放電を継続させる方法が有効であり、そのような放電はコイルの逆起電力等を利用して発生させることが多い。
現在一般的に使用されているコイルの逆起電力を利用する方式の電気柵用電源装置50の回路例を図6に示す。一般に電気柵用電源装置は、人家から離れた畑等に設置されるため商用電源が使用できない事が多く、その電源には乾電池や鉛バッテリーが利用される。この電源の電圧をVとし、コイルLのインダクタンスをLとすると、発振回路Pからの信号によりトランジスタTrがONになり、コイルLに通電されると、t時間後のコイルLの電流iは、i(t)=(V/L)・tとなる。これにより、コイルLにはe=(L・i2)/2のエネルギーが蓄積され、同時に電源から同じ量のエネルギーが失われる。
次に、発振回路Pからの信号によりトランジスタTrがOFFになると、蓄積されたエネルギーによりコイルLに逆起電力が生じる。その逆起電力はコイルLが単巻きトランスとして作用する事により巻き線比倍されるため、例えば6〜12Vの電源から数千〜数万Vの電圧を発生させることができる。この高電圧を電気柵20に印加することにより、電気柵20に接触した動物に電撃を与える事ができる。
一次側コイルの電流源としてコンデンサを用いたものが特許文献1に記載されている。特許文献1の電気柵用電源装置では、充電用コンデンサを直流電圧で充電し、その電荷をサイリスタ等のスイッチ素子を介して一次側コイルに送ることにより、二次側コイルに高電圧を発生し、電気柵に電撃用の高電圧を印加する。
なお、多くの電気柵電源は明るさセンサを持ち、夜行性動物を対象にする場合は、その動作を夜だけにする事により、電源エネルギーの浪費を防いでいる。
特開2007-060922号公報
従来の電気柵用電源装置では、動物が電気柵に接触している間ずっと電撃を与えるために、動物が接触していない時期も短い周期(例えば1秒)で電気柵に電圧を印加している。
しかし、このように電撃を行っていないときも短い周期で高電圧を発生させようとすると、一次側コイルに短い周期で通電を行わなければならないが、通電する度にe=(L・i2)/2のエネルギーが消費されるため、消費電力が大きい。例えば単一形乾電池6個を直列で使用した場合、夜だけ動作させても3ヶ月程度で電池を交換する必要がある。
本発明は以上のような課題を解決するために成されたものであり、その目的は、動物に電撃を与える為の電気柵に用いる電源装置であって、人体に対する安全性を確保した上で、低消費電力で動作し且つ動物に対する電撃効果が十分にある電気柵用電源装置を提供する事である。
上記課題を解決するために成された本発明に係る電気柵用電源装置は、
動物に電撃を与えるための高電圧を、大地から離間して設けられた電気柵に印加するための電気柵用電源装置であって、
a)高電圧を発生させる高電圧発生回路と、
b)前記高電圧発生回路が発生した高電圧の電撃エネルギーを蓄積する、一端が接地されたコンデンサと、
c)前記コンデンサと電気柵を結ぶ電流経路を開閉するためのスイッチと、
d)前記スイッチを間欠的に開閉させるスイッチ制御手段と、
e)前記スイッチが閉の状態のときに前記コンデンサから前記電気柵を介して大地に流れる電流を検出するための電流検出回路と、
f)前記電流検出回路で所定の値以上の電流が検出されると、前記高電圧発生回路に前記コンデンサの充電をさせる充電制御手段と、
を備えることを特徴とする。
電流に関する上記所定の値とは、自然放電により生ずる微弱な電流よりも大きい値であって、動物や草木等が電気柵に接触したときにコンデンサから電気柵を介してグランドに流れる電流よりも小さい値である。
本発明に係る電気柵用電源装置によれば、動物等が電気柵に接触し、コンデンサから所定の値以上の電流が流れると、その電流が電流検出回路で検出され、それに基づいて充電制御手段が高電圧発生回路にコンデンサの充電をさせるため、動物等が電気柵に接触しているときには短い間隔でコンデンサを充電するが、それ以外のときには自然放電を補う程度の長い間隔でコンデンサを充電することができる。これにより、待機時の無駄な電力消費を抑えることができる。このように省電力での動作が可能であれば、乾電池などを使用しても長時間稼働させることができ、維持費が安い。
また、上記のとおり動物等が電気柵に接触しているときには短い間隔でコンデンサを充電するため、動物に繰り返し強い電撃を与えることができ、動物の侵入(又は逃走)を防ぐ能力にも優れる。
本発明による電気柵用電源装置の回路例を示す図。 本発明による電気柵用電源装置に使用するスイッチ及びモータの側面図。 スイッチの切り替え動作を説明するための図であり、(a)は電気柵への通電時のスイッチの正面図、(b)は電圧モニタ時のスイッチの正面図を示す。 動物が電気柵に接触したときの放電電流値の時間変化を示す図。 草木が電気柵に接触したときの放電電流値の時間変化を示す図。 旧来の電気柵用電源装置の回路例を示す図。
以下、図面に基づき、本発明による電気柵用電源装置の実施例を説明する。
図1に電気柵用電源装置10の回路の一例を示す。電気柵用電源装置10は、高電圧発生回路11、コンデンサC12、スイッチSW、電流検出回路13、電圧モニタ回路14、スイッチSW及び高電圧発生回路11を制御する制御部15を主な構成要素とする。高電圧発生回路11は直流の電源電圧を交流電圧に変換するためのインバータ回路16を含む。なお以下の式では、各部品の記号をその値(コンデンサであれば静電容量、抵抗であれば抵抗値)を表す変数として用いる。
高電圧発生回路11では、インバータ回路16の発振回路Pからのパルス信号によりT型フリップフロップT−FFを駆動し、T型フリップフロップT−FFのQ出力端子及びQバー出力端子から互いに位相の反転した矩形波の信号をそれぞれ出力する。両矩形波信号はそれぞれゲート回路G1、G2を経てトランジスタTr1とTr2を駆動する。トランジスタTr1とTr2の各コレクタはトランスTの1次側巻線の相補関係にある端子に接続されており、トランジスタTr1とTr2の各エミッタはグランドに接続されている。トランスTの1次側巻線のセンタータップは電源Vに接続されている。
2つのゲート回路G1、G2の他方の入力端子には、制御部15からの同一の開閉信号が入力される。制御部15からゲート回路G1、G2に高電圧発生回路11の動作を指示する信号(ここでは「開」信号とする)が送られているとき、T型フリップフロップT−FFからの信号によってゲート回路G1、G2のゲートは交互にHiとなり、それに同期してトランジスタTr1とTr2は交互にONとなる。こうして、制御部15から開信号が送られている間、発信回路Pからの繰り返しパルス信号により、トランスTの一次巻線に交流電流が流れ、2次巻き線には電源電圧に対して電圧の波高値が巻線比倍された矩形波の交流が生じる。この2次側に現れる矩形波の交流を10個のダイオード及び10個のコンデンサにより構成されたコッククロフト・ウォルトン型の整流回路により整流すると、2次側に生じた矩形波の電圧の波高値の概ね10倍の直流電圧が得られる。
すなわち、電源Vを12V、トランスTの巻線比を50倍とすると、2次巻き線に生じる矩形波の電圧の波高値は約600Vとなり、整流して得られる直流電圧は、その10倍の約6000Vになる。なお、電源Vの電圧は任意であり、例えば6Vや24V等であってもよい。
こうしてインバータ回路16及びコッククロフト・ウォルトン型整流回路で発生した直流高電圧はコンデンサC12に印加され、それを充電する。なお、コンデンサC12の静電容量は、主目的とする動物等により異なるため、実験等を行って決定するのが好ましいが、一般的には0.001〜0.1μF程度である。
コンデンサC12の一方の端子には電流検出回路13が接続される。電流検出回路13は、抵抗R3、R4、R5、増幅器A1及び2個のダイオードを有する。抵抗R3はコンデンサC12に蓄積された電荷が電気柵20の導電体を経て動物等を通り大地に流れるときの電流を検出する為の抵抗である。抵抗R3に掛かる負電圧は増幅器A1により−(R5/R4)倍され、CPU等を含む制御部15の電流検出端子CSに入力される。入力信号は制御部15内でA/D変換され、そのデジタル値が制御部15内に読み込まれる。
コンデンサC12の高電圧発生回路11側の端子は、スイッチSWの第1端子31と第2端子32に接続されている。各端子は後述する回転電極であるローター電極35を介して、第1端子31については第3端子33を経て電気柵20に、第2端子32については第4端子34を経て電圧モニタ回路14に接続される。
電圧モニタ回路14はコンデンサC13、C14、抵抗R6、R7、R8、増幅器A2及び2個のダイオードを有する。この回路は、コンデンサC12の電圧を、そこに蓄積された電荷をできるだけ消耗させずにモニタする為に、コンデンサC13とC14による容量分割方式のものとする。その分割比はC13/(C13+C14)となる。抵抗R6とR7は、コンデンサC13とC14に蓄積された電荷をローター電極35が半回転する間に概ね放電させるための抵抗である。抵抗R6とR7の抵抗値は、ローター電極35と第2端子32及び第4端子34の接触周期をT1とすると、抵抗R6についてはT1/C13、抵抗R7についてはT1/C14よりもそれぞれ小さい値が適当である。
コンデンサC12の電圧をモニタする際に、コンデンサC12に蓄積された電荷を極力消費させない為に、コンデンサC13の容量値は小さいほど良く、例えば1pfとすることが望ましい。コンデンサC12の電圧を6000V、制御部15の電圧検出端子VSのフルスケール電圧を5Vとすると、分圧比は5/6000=1/1200となり、コンデンサC14の容量値は1200pfとなる。
抵抗R6とR7については、ローター電極35と第2端子32及び第4端子34の接触周期を0.5秒とすると、抵抗R7の抵抗値は0.5(s)/1200(pf)で約420MΩ程度になり、抵抗R6の抵抗値はその1200倍の504GΩとなるが、504GΩの抵抗は一般に入手困難なため、入手が比較的容易な4.7GΩ等の抵抗を用いてもよい。このとき、抵抗R7はその1/1200倍の4MΩのものを用いればよい。
ローター電極35はモータMにより回転駆動される。モータMの回転のオンオフや回転速度の変更はモータドライバMDにより行われる。モータドライバMDは制御部15のモータ制御端子MCからの出力信号に従いモータMを制御する。
図2はスイッチSW及びモータMの一つの実施例を示す側面図であり、図3はスイッチSWの正面図である。モータMは減速ギヤBOX37を介して、絶縁体から成るローター36と、ローター36に固定された棒状の導電体であるローター電極35を回転させる。ローター36及びローター電極35の周囲には絶縁体から成るハウジング38があり、ハウジング38には電気柵20に高電圧を印加するための電撃用端子である第1端子31と第3端子33、コンデンサC12の電圧を測定するための電圧測定用端子である第2端子32と第4端子34がそれぞれ対向する位置に固定されている。各端子はハウジング38を介して互いに絶縁されている。なお、ローター電極35と各端子は、ローター電極35が所定の角度位置にあるときに接触するように配置してもよいが、そのときにローター電極35と各端子の間に僅かな(例えば0.5mm以下の)ギャップを設けることが望ましい。ギャップが小さければ、ローター電極35と各端子が接近したときに、それらの間は放電により導通する。このような構成であれば、両接点において摩耗が生じないとともにローター電極35を小さなエネルギーで回転させることができる。
前述の通り、第1端子31と第2端子32は、コンデンサC12の高電圧発生回路11側の端子に接続されており、第3端子33は電気柵20に、第4端子34は電圧モニタ回路14にそれぞれ接続されている。
モータM及び減速ギヤBOX37によりローター36及びローター電極35が回転し、ローター電極35が図3(a)に示す位置に達すると、第1端子31と第3端子33がローター電極35を通じて導通し、電気柵20に高電圧が印加される。このとき、動物や植物等の導電体が電気柵20に接触しておらず電気柵20と大地が電気的に接続されていなければ、コンデンサC12からは電気柵20と大地の間に生じる静電容量を満たす程度の電荷しか流出しない為、エネルギーの消費は僅かである。
ローター電極35を介して第1端子31と第3端子33が導通したときに、動物が電気柵20に触れていると、コンデンサC12に蓄積されていたエネルギーは動物を通じて大地に流れ、動物に電気ショックを与える。
一般にインバータ方式の高電圧発生回路は、出力インピーダンスを高く設定すれば人体に対する安全性を確保するとともに消費電力を下げることができる。その場合、最初の放電ではコンデンサC12に蓄積された電荷が放出されるため十分な電撃効果を持つが、直ちにその電圧は下がり電撃効果は消失する。
そのため、仮にスイッチSWが無く、コンデンサC12の一端が常に電気柵20に接続していると、電気柵20への出力電圧はインバータ回路16の出力インピーダンスが高いことにより一度の放電で急激に低下し、動物に与える電気ショックも急激に弱くなる。
例えば、インバータ回路16の最大電力変換能力を12V・1Aとし、整流回路などの効率を50%とすると、高電圧発生回路11から出力される最大電流は1mAとなり、動物の抵抗値を10kΩとした場合、その計算上の出力電圧は10Vまで低下する。
この電圧低下を避けるためにインバータ回路16の出力インピーダンスを下げることが考えられるが、このようにすると、最大電流が増えてしまい、例えば最大電流が10mAを超えると電気柵20に誤って触れた人間に障害を与える可能性が出てきて危険である。
この矛盾を避けるためにスイッチSWは存在し、ローター電極35が図3(a)の位置に無い期間において高電圧発生回路11によりコンデンサC12を充電し、第1電極31と第3電極33の通電時にコンデンサC12に溜まったエネルギーe=(C12・V2)/2を動物に放出する。これにより動物に強い電撃ショックを与えることができる。なお、電荷の放出による電流値は動物に強い衝撃を与えるために十分な値を必要とするが、大電流が継続して流れると人が接触した際に危険である。そこで、本実施例に係る電気柵用電源装置10ではスイッチSWによって電流を瞬間的に流すことで大電流が継続的に流れることを防止し、これにより人体への危険性を最小限としている。
その後、ローター電極35が半回転して次の通電が起きると1回目と同様の強い電気ショックを動物に与える事ができる。このようにスイッチSWを切り替えれば、人体への危険性を低く抑えたままで、高い動物撃退効果を得ることができる。
図3(b)に示すようにローター電極35が90度回転し第2端子32と第4端子34が電気的に接続されると、高電圧発生回路11はコンデンサC13を経てコンデンサC14に接続され、コンデンサC14にはコンデンサC13とC14で分圧された電圧が印加される。この電圧は増幅器A2等でシグナルコンディショニングし電圧検出端子VSを通じて制御部15に入力される。制御部15は、入力された電圧値が規定値よりも大きければインバータ回路16の動作を停止させ、規定値以下であればインバータ回路16を動作させる。これにより、電気柵20に動物等が接触しておらず、コンデンサC12に十分な電荷が蓄積されているときにはインバータ回路16が動作せず、無駄な電力消費を極限まで減らす事が出来る。
また、一般的に高電圧を測定するためには、その電圧を抵抗等により分圧するが、抵抗で分圧すると常時その抵抗に電流が流れ続けることになり、相当な電力を消費する。そこで、本発明のようにスイッチSWを通じて、コンデンサC12を電圧モニタ回路14に接続することにより、電力の消費を一瞬で済ます事ができる。また、分圧にコンデンサを活用するため、その電流は一瞬流れるだけであり省電力効果が大きい。
次に放電電流検出について説明する。
高電圧が印加されるコンデンサC12の一方の端子は抵抗R3を通じてグランドに接続されている。動物等が電気柵20に触れたときに電気柵20からそれに触れた動物等を通じて大地に流れる放電電流をiとすると、抵抗R3には−i・R3の電圧が生じる。この電圧を増幅器A1等でシグナルコンディショニングして電流検出端子CSを通じて制御部15が読み込むことにより、放電電流値を検出する事ができる。
この放電電流値の時間的変化を観測する事により、その放電が動物の接触によるものであるか、草木等の接触によるものであるかを概ね推定する事が出来る。図4に動物が電気柵20に接触したときの放電電流値の時間変化を示す。動物の電気抵抗値は比較的低いため電流値は大きい。また、動物は電撃を受けると退避するため、図4にて破線で示す2回目以降の電流は流れない場合が多い。
図5に草木が接触したときの放電電流値の時間変化を示す。草木が電気柵20に接触すると、その電気抵抗値は比較的高いため電流値は小さい。また、通電は連続するか(図5(a))、あるいは草木が風等で揺れている場合は間欠的になり(図5(b))、それが一定時間以上継続する。なお、植物等の成長が著しい夏場などにおいては、電気柵20の複数個所で草木が電気柵と同時に接触する事があり、その際は動物が接触した際と同等の比較的大きな電流が流れることがある。しかし、そのような場合、同様な電流が比較的長期間に亘って繰り返し流れる一方、動物が接触した場合はそのように長期間に亘って繰り返し流れることはないため、両者の識別も十分可能である。
この違いを利用し、制御部15にて放電電流値の時間変化や放電回数などのログを残し、それに基づく情報を制御部15に接続された表示部17に表示することが望ましい。これにより、使用者は深夜など観測できない時間帯に起きたイベントを推定できる。例えば図5(a)(b)に示すような情報が表示部17に表示されていれば、電気柵20に草木等が接触していないか確認し、実際に接触している草木等があればそれを除去するなど的確な保守作業を実施することができる。また上記ログに基づいて動物の襲来頻度等の情報を得ることができる。
制御部15では、電流検出回路13で所定の値以上の電流が検出されると、それが動物等の襲来によるものと判断して、インバータ回路16の動作を連続させたり、スイッチSWを動作させるモータMの回転速度を速めて電撃の頻度を上げたりすることが望ましい。例えば、定常時には、コンデンサC12と電気柵20の間の開閉間隔が2秒程度となるようにし、動物の接触による放電が認められた時にはモータMの回転を速めてそれが0.75秒間隔となるようにする。これにより、動物等の襲来時に、より強い撃退効果を発揮させることができる。
また制御部15では、電流検出回路13で電流が所定時間繰り返し検出されると、それが草木による放電と判断して、スイッチSWを動作させるモータMの回転速度を低下させ放電頻度を減らしたり、インバータ回路16の動作頻度を減らしたりすることが望ましい。あるいは草木が電気柵20に接触し続けており、その状態では動物に十分な電撃を与えられない時には一切の動作を休止させてもよい。これらにより、電力の浪費を防ぐ事が出来る。
なお、電圧モニタ回路14は本発明の必須な要素ではないため、電圧モニタ機能が不要な場合は第2端子32、第4端子34も必要ない。この場合、ローター電極35が第1端子31と第3端子33を接続する位置にある時以外はコンデンサC12に蓄えられた電荷は外部に流出しない。
高電圧が印加されたコンデンサC12の電圧は、コンデンサC12の漏れ電流や、電気柵20と大地の間に生じる静電容量を満たすための電荷の移動、電気柵20からの漏れ電流等の自然放電により徐々に低下するが、その低下は急激ではない。そのため、電圧モニタ回路14が電源装置に組み込まれていない場合には、インバータ回路16を定期的に(例えば30秒に1回1秒間)動作させる事によりコンデンサC12の電圧を維持させることができる。また、その頻度は電気柵20の長さや絶縁状況により変えられるようにするとよい。
また、図1に示すように制御部15に光センサ18を接続してもよい。これにより、昼夜を区別し、対象の動物が夜行性の場合は、夜だけ高電圧発生回路11を動作させて消費電力を抑えることができる。また、制御部15に電子時計を内蔵させる事により、特定の時間だけ高電圧発生回路11を動作させ、電力の消費を抑えてもよい。
以上のように本実施例に係る電気柵用電源装置10は、高電圧発生回路11がインバータ方式のものであり、高電圧発生回路11で発生した高電圧により必要な電撃エネルギーが蓄積されるコンデンサC12を備えるとともに、同コンデンサC12の電圧が電撃に必要な所定の電圧以上の時は制御部15により高電圧発生回路11の動作を休止させる。これにより、電源エネルギーの消費を大幅に削減することができる。
また、本実施例に係る電気柵用電源装置10では、コンデンサC12に蓄積した電荷を間欠的に電気柵20に送るためのスイッチSWと、放電電流を観測する事により放電が生じた事を検出する電流検出回路13を用い、電流検出回路13にて放電が検出されると高電圧発生回路11を連続稼働させ、前述したスイッチSWがオフの間に十分な高電圧エネルギーをコンデンサに蓄積させる。これにより、安全性の確保や低消費電力のためにインバータ回路16の出力インピーダンスを高く設定しても、電撃直後に即座に電気柵20に高電圧を印加することができ、連続して十分な電撃効果を発生させることができる。また、電気柵用電源装置10と電気柵20を常時接続するのではなく、スイッチSWにより間欠的に接続するため、人に対する危険性が低い。
また、動物等が電気柵20に接触しなければ、電気柵20からの漏れ電流は非常に小さいため、コンデンサC12の高電圧は長時間維持され、待機時にコンデンサC12の充電をほとんど行わなくてもよく、消費電力を低く抑えることができる。
なお、図1には本発明に係る電気柵用電源装置の回路の実施例の一つを記載したが、同等の機能を実現できる回路は多様性があり、実施例のものに限定されない。また、スイッチSWはコンデンサC12と電気柵20を接続及び遮断する機能を有する事が重要で、その形態や構造は図2、3に示すものに限定されない。本実施例ではスイッチSWはモータMにより駆動しているため、その開閉間隔は通常(モータMの回転速度を変えない限り)一定周期となるが、これは必ずしも周期的である必要はない。例えば、動物が接触している間は電撃間隔を徐々に速くしたり、逆に動物が接触していない間或いは夜間は開閉間隔を長くする等、開閉間隔は間欠的でありさえすれば適宜動作させることができる。
また、本発明に係る電気柵用電源装置は、害獣の田畑等への侵入防止の他に、家畜が所定範囲から逃げ出さないようにするためにも使用することができる。
10、50…電気柵用電源装置
11…高電圧発生回路
13…電流検出回路
14…電圧モニタ回路
15…制御部
16…インバータ回路
17…表示部
18…光センサ
20…電気柵
31…第1端子
32…第2端子
33…第3端子
34…第4端子
35…ローター電極
36…ローター
37…減速ギヤBOX
38…ハウジング
A1、A2…増幅器
C12、C13、C14…コンデンサ
CS…電流検出端子
G1、G2…ゲート回路
L…コイル
M…モータ
MC…モータ制御端子
MD…モータドライバ
P…発振回路
R3、R4、R5、R6、R7、R8…抵抗
SW…スイッチ
T…トランス
T−FF…T型フリップフロップ
Tr1、Tr2…トランジスタ
V…電源
VS…電圧検出端子

Claims (9)

  1. 動物に電撃を与えるための高電圧を、大地から離間して設けられた電気柵に印加するための電気柵用電源装置であって、
    a)高電圧を発生させる高電圧発生回路と、
    b)前記高電圧発生回路が発生した高電圧の電撃エネルギーを蓄積する、一端が接地されたコンデンサと、
    c)前記コンデンサと電気柵を結ぶ電流経路を開閉するためのスイッチと、
    d)前記スイッチを間欠的に開閉させるスイッチ制御手段と、
    e)前記スイッチが閉の状態のときに前記コンデンサから前記電気柵を介して大地に流れる電流を検出するための電流検出回路と、
    f)前記電流検出回路で所定の値以上の電流が検出されると、前記高電圧発生回路に前記コンデンサの充電をさせる充電制御手段と、
    を備えることを特徴とする電気柵用電源装置。
  2. 前記高電圧発生回路が、直流の電源電圧を交流電圧に変換するためのインバータ回路を含むものであることを特徴とする請求項1に記載の電気柵用電源装置。
  3. 前記コンデンサの電圧値を測定するための電圧モニタ回路を備えるとともに、
    前記充電制御手段が、前記電圧モニタ回路で測定された電圧値が既定値以下になると、前記高電圧発生回路に前記コンデンサの充電をさせるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気柵用電源装置。
  4. 前記スイッチ制御手段がモータを備えるとともに、
    前記スイッチが、
    a)前記モータにより回転する回転電極と、
    b)前記回転電極が所定の角度位置にあるときのみ該回転電極と導通する2つの電撃用端子と、
    を備えるとともに、
    前記電撃用端子のうちの一方が前記コンデンサに接続するものであり、他方が電気柵に接続するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電気柵用電源装置。
  5. 前記スイッチ制御手段がモータを備えるとともに、
    前記スイッチが、
    a)前記モータにより回転する回転電極と、
    b)前記回転電極が所定の角度位置にあるときのみ該回転電極と導通する2つの電撃用端子と、
    c)前記回転電極が前記角度位置とは異なる所定の角度位置にあるときのみ該回転電極と導通する2つの電圧測定用端子と、
    を備えるとともに、
    前記電撃用端子のうちの一方が前記コンデンサに接続するものであり、他方が電気柵に接続するものであり、
    前記電圧測定用端子のうちの一方が前記コンデンサに接続するものであり、他方が前記電圧モニタ回路に接続するものであることを特徴とする請求項3に記載の電気柵用電源装置。
  6. 前記スイッチ制御手段が、前記電流検出回路で検出された電流値に応じて、前記スイッチの切り替え間隔を変更するものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電気柵用電源装置。
  7. 前記スイッチ制御手段が、前記電流検出回路で所定の値以上の電流が検出されると、前記スイッチの切り替え間隔を短くするものであることを特徴とする請求項6に記載の電気柵用電源装置。
  8. 前記スイッチ制御手段が、前記電流検出回路で電流が所定時間繰り返し検出されると、前記スイッチの切り替え間隔を長くするものであることを特徴とする請求項6又は7に記載の電気柵用電源装置。
  9. 前記電流検出回路で検出された電流値に基づく情報を表示するための表示部を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の電気柵用電源装置。
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