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JP5459627B2 - 燃料電池システム - Google Patents
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Description

本発明は、燃料電池システムに関する。さらに詳述すると、本発明は、燃料電池システムにおける電圧変換装置に異常が発生した場合における制御手法の改良に関する。
DC/DCコンバータを介してバッテリと燃料電池とを並列に接続し、当該燃料電池の補機をDC/DCコンバータとバッテリとの間に接続することによって、DC/DCコンバータ異常時であっても燃料電池の補機を駆動して燃料電池を駆動可能にしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−118981号公報
しかしながら、一時的な異常であって正常復帰の可能性があるにもかかわらず、DC/DCコンバータが異常となった場合に燃料電池のみの駆動に頼らざるを得ないとすれば駆動力不足となるおそれがある。
そこで、本発明は、DC/DCコンバータ(電圧変換装置)の一時的な異常があった場合でも、その後の復帰を模索し、駆動力不足を最小限にすることができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
かかる課題を解決するため、本発明者は種々の検討を行った。現状の移動体(例えば燃料電池自動車)においては、高圧コンバータで異常(フェール)が発生するとすぐに当該車両を停止させている。ところが、このようなフェールは実際には一時的なものが多く正常復帰できるものが多数あるとみられるが、例えば当該燃料電池が搭載された移動体(車両等)は停止していることが多い。この点を鑑みると、正常復帰する場合には走行を継続させることの方が便宜な場合がある。本発明者はこのような観点からさらに検討を進めると、かかる問題点を解消しうる技術を知見するに至った。
本発明はかかる知見に基づくものであり、自動車に搭載され、電圧変換装置を介して蓄電装置を燃料電池と並列に接続した燃料電池システムにおいて、
前記電圧変換装置の異常発生時に該電圧変換装置を停止させる手段と、
前記電圧変換装置の停止後に該電圧変換装置の正常復帰を試みる手段と、
前記電圧変換装置が正常復帰するまでの間に少なくとも前記燃料電池で駆動力を発生させる手段と、
前記電圧変換装置の異常発生時に前記燃料電池システムにおける電力回生を禁止する手段と、
前記電圧変換装置が正常復帰した場合に発生可能な電力の上限値を前記電圧変換装置の異常発生前における電力上限値よりも低い値に設定する手段と、
を備えているというものである。
本発明にかかる燃料電池システムにおいては、電圧変換装置(例えば高圧DC/DCコンバータ)において異常が発生した場合、ただちにシステム全体を停止させるのではなく、正常復帰が可能かどうかの判断を行うことによって復帰の可能性を模索する。すなわち、まずは当該電圧変換装置を一時的に停止(シャットダウン)させた状態で復帰するかどうかの判断を試み、可能な場合には正常復帰させることとする。また、対象となっている電圧変換装置が正常復帰するまで一時的にシャットダウンしている間は燃料電池で駆動力を発生させ続けることによってシステムによる駆動力が不足するのを抑えることとする。
本発明によれば、電圧変換装置(例えばDC/DCコンバータ)の一時的な異常があった場合でも、その後の復帰を模索するため、駆動力不足を最小限にすることができる。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
図1〜図3に本発明にかかる燃料電池システムの一実施形態を示す。本発明にかかる燃料電池システム1は、電圧変換装置14を介して蓄電装置15を燃料電池2と並列に接続しており、尚かつ、電圧変換装置14の異常時に該電圧変換装置14を停止させる手段と、電圧変換装置14の停止後に該電圧変換装置14の正常復帰を試みる手段と、電圧変換装置14が正常復帰するまでの間に少なくとも燃料電池2で駆動力を発生させる手段とを備えているというものである。以下においては、まず燃料電池システム1の概略から説明し、その後、異常発生時における燃料電池システム1の制御方法の内容について説明することとする(図1〜図3参照)。
図1に本実施形態にかかる燃料電池システム1の概略構成を示す。本実施形態に示す燃料電池システム1は、例えば燃料電池自動車(FCHV;Fuel Cell Hybrid Vehicle)の車載発電システムとして利用可能なものであるが、これに限られることはなく、各種移動体(例えば船舶や飛行機など)やロボットなどといった自走可能なものに搭載される発電システム等としても用いることができるのは当然である。図示していない燃料電池セルスタックは、複数の単セルを直列に積層して成るスタック構造を有するものであり、例えば固体高分子電解質型燃料電池等から構成されている。
燃料電池2への酸化ガス供給系は、エアコンプレッサ5、インタークーラ3、インタークーラ冷却用ウォータポンプ4を含んだ構成となっている(図1参照)。エアコンプレッサ5は図示しないエアフィルタを介して外気から取り込んだ空気を圧縮する。インタークーラ3は、圧縮されて高温となったエアを冷却する。インタークーラ冷却用ウォータポンプ4は、インタークーラ3を冷却するための冷却水を循環させる。エアコンプレッサ5によって圧縮されたエアは、このようにインタークーラ3によって冷却された後、加湿器17を通過し、燃料電池2のカソード(酸素極)へと供給される。燃料電池2の電池反応に供された後の酸素オフガスはカソードオフガス流路16を流れてシステム外へと排気される。この酸素オフガスは燃料電池2での電池反応により生成された水分を含むため高湿潤状態になっている。そこで、加湿器17により、低湿潤状態にある供給前の酸化ガスと、カソードオフガス流路16を流れる高湿潤状態の酸素オフガスとの間で水分交換を行い、燃料電池2に供給される酸化ガスを適度に加湿する。
燃料電池2への水素ガス供給系は、燃料としての水素を燃料電池2へと供給するためのシステムとして構成されている。例えば本実施形態の場合には、複数例えば4本の高圧水素タンク(図示省略)を水素貯蔵源として並列に配置し、水素ガス供給路23によって燃料電池2のアノード(燃料極)へと導くようにしている。
また、燃料電池2の冷却水(LLC)の出入口には、当該冷却水を循環させるための冷却水配管11が設けられている。この冷却水配管11には、冷却水を送り出すウォータポンプ10と、冷却水供給量を調節するための流路切替弁12とが設けられている。
燃料電池2で発電された直流電力の一部は電圧変換装置(高圧DC/DCコンバータ)14によって降圧され、高圧の蓄電装置として機能する二次電池(以下、高圧バッテリといい、符号15で示す)に充電される。モータインバータ(トラクションインバータ)7は、燃料電池2から供給される直流電力を交流電力に変換してトラクションモータ8に交流電力を供給する。また、ウォータポンプインバータ9は、燃料電池2から供給される直流電力を交流電力に変換してウォータポンプ10に交流電力を供給する。さらに、エアコンプレッサ駆動用インバータ6は、燃料電池2から供給される直流電力を交流電力に変換してエアコンプレッサ5に交流電力を供給する。
制御装置13は、例えば燃料電池自動車に搭載されている場合であればアクセル開度や車速等に基づいてシステム要求電力(車両走行電力と補機電力との総和)を求め、燃料電池2が目標電力に一致するようにシステムを制御する装置である。具体的に説明すると、この制御装置13は、エアコンプレッサ駆動用インバータ6を制御することによって当該エアコンプレッサ5を駆動するモータ(図示省略)の回転数および酸化ガス供給量を調整する。また、インタークーラ冷却用ウォータポンプ4を制御することによって圧縮エアの温度を調整する。さらに、モータインバータ7を制御してトラクションモータ8の回転数を調整し、ウォータポンプインバータ9を制御してウォータポンプ10を調整する。さらには、電圧変換装置14を制御して燃料電池2の運転ポイント(出力電圧、出力電流)を調整し、燃料電池2の出力電力が目標電力に一致するように調整する。
また、本実施形態における制御装置13は、電圧変換装置14の異常時に該電圧変換装置14を停止させるための手段、電圧変換装置14の停止後に該電圧変換装置14の正常復帰を試みるための手段、電圧変換装置14が正常復帰するまでの間に少なくとも燃料電池2で駆動力を発生させるための指令を行う手段としても機能するものである。これら各機能は、例えば当該制御装置13内の演算処理装置に格納されたプログラムによって実現されうる。
続いて、本発明の実施形態を以下に説明する。本実施形態においては燃料電池システム1の電圧変換装置14に異常ないしは異変が発生した場合に所定の処理を行い、正常復帰を模索して可能な場合には復帰させるようにしている。なお、本明細書では電圧変換装置14にて発生する異常なしいは異変のことをフェールとも称している。ここでいうフェールとは、少なくとも所望の動作を行うことができないような状態に一次的ないしは恒常的に陥っていることをいう。
以下、具体例を挙げて説明する(図2、図3参照)。ここでは、電圧変換装置14の一例として高圧DC/DCコンバータ(以下、単に高圧コンバータともいい、符号14で示す)を例示し、当該高圧コンバータ14にてフェールが発生した場合について説明する。
まず、フェール発生時における正常復帰のための制御を開始する(ステップ1)。例えば燃料電池自動車等の移動体であれば、燃料電池システム1のIG(イグニッション)装置を起動させると同時に正常復帰制御も開始させることとすればどのようなタイミングでフェールが発生したとしても正常復帰動作を試みることが可能になる点で好ましい。
ここで、高圧コンバータ14にてフェールが発生したら(ステップ2)、当該高圧コンバータ14をいったん停止させてシャットダウンの状態とする(ステップ3)。例えば図3においては、時間t1に高圧コンバータ14にてフェールが発生したとすれば当該高圧コンバータ14を一時的に停止状態とする。ただし、この場合に燃料電池2自体は停止させることなく、当該燃料電池2が発電する電力によって燃料電池システム1の運転を継続する(便宜上、本明細書ではこの状態を燃料電池2による成行き運転、または単に成行き運転と称する)。ここで燃料電池システム1における供給可能な電力についてみてみると、時間t1までは燃料電池2が発電する電力と高圧バッテリ(二次電池)15から供給されうる電力とを足した量の電力供給が可能な状態にあったものが、フェール発生(時間t1)に伴い高圧コンバータ14が一時的にシャットダウン状態となることにより、燃料電池2の電力のみが供給されうる状態となる(図3参照)。本実施形態の燃料電池自動車の場合には、この燃料電池2による成行き運転によりトラクションモータ8を引き続き駆動することとする。
また、この成行き運転中においては、エアストイキを上げた状態で運転を行うことが好ましい。燃料ガスの供給量をフェール発生時点よりも増やすことにより(水素リーン→水素リッチ)、燃料電池2におけるセル電圧が低下するのを抑えることができる。エアストイキ(エアストイキ比ともいう)とは酸素余剰率のことをいい、過不足なく反応するのに必要な酸素に対して供給される酸素がどれだけ余剰であるかを示す。
さらに、本実施形態においては高圧コンバータ14を通過するパワー(電力)を制限することとしている(ステップ4)。この場合、高圧コンバータ14が一時的に停止状態であることに加え、制御が加わることによって通過可能なパワー(電力)があらかじめ制限された状態となる。したがって、仮にこの状態で高圧コンバータ14の停止状態が解けても通過可能なパワーは制限されたままということになる。このような通過パワー制限(ステップ4)は、例えば制御装置13によって演算上の制限を行うことにより実施することができる。なお、本実施形態においては高圧コンバータ14をシャットダウンさせてからすぐに通過パワーを制限することとしているが(ステップ3、ステップ4)、制限のタイミングはこのようなものに限られることはなく、少なくともシャットダウンを解除するまでに行うことができればよい。
ここで、上述のパワー制限について説明を加えておくと以下のとおりである。すなわち、通常は、燃料電池2とトラクションモータ8(あるいはモータインバータ7)との間における電圧ないし電流は制御装置13によって能動的に制御されているが、例えば本実施形態のようにフェールが発生した場合には発電側と消費側との間のバランスによって受動的に決まってくることがある。このような状況下、パワー(電力)の変動を抑えるという観点からすれば、高圧コンバータ14を復帰させる場合にはこのように受動的に決まってくる値またはその近傍に指令値を設定することが望ましい。復帰時(時間t2)における電圧指令として、成行き運転時におけるものをそのまましきい値に設定すればシステム上はもっとも好ましいということになる。
また、高圧コンバータ14の復帰後における電力上限値は、フェール発生前の値にいわばレートをかけて少ない値となっていることが好ましい。こうすることにより、高圧コンバータ14が一時的なフェール現象から復帰した際のパワー変動を抑えることが可能となる。例えば本実施形態では、復帰後のパワー上限値をフェール発生前よりもΔP(一例として、フェール発生前のBAT電力の20%程度)下げるようにしている(図3参照)。
続いて、上述の成行き運転の実施後、高圧コンバータ14が正常状態に復帰したかどうかを判断する(ステップ5)。正常状態に復帰した場合にはステップ7へと進む(図2参照)。一方、正常状態に復帰していなければ(ステップ5のNO)、当該高圧コンバータ14において発生したフェールが一定時間継続しているのかどうかの判定を行う(ステップ6)。継続していない(つまりフェールが発生してからまだ一定の時間が経過していない)のであればステップ5に戻り、正常状態に復帰したかどうかを再び判断する。逆に、フェールが一定時間継続しているのであれば当該フェールは一時的なものではないと判断し、燃料電池システム1を停止させる(ステップ13)。なお、本実施形態においてはこのステップ13にて燃料電池システム1を停止させることとしているがこれは一例に過ぎず、そのまま燃料電池2による成行き運転を継続してもよい。
高圧コンバータ14が正常状態に復帰した場合、ステップ7においてシャットダウンの解除を行う。ここでは、停止状態を解除することによって当該高圧コンバータ14を駆動可能な状態とする(ステップ7)。また、成行き運転に合わせてエアストイキを変更していた場合にはここで元の状態に戻す。
さらに、シャットダウンの解除(ステップ7)に引き続き、高圧コンバータ14に対するパワー制限を解除する(ステップ8)。この場合、パワー制限の解除は図2に示しているように段階的に行うことが好ましい。もし、制限されていたパワー(電力)が瞬時的に戻ったとするとこれに伴いトラクションモータ8の駆動力が増え、場合によっては燃料電池自動車の振動やショックといった形で表れ、ひいては乗員の乗心地やドライバビリティを損ねるというおそれがある。これに対し、本実施形態のように解除を段階的に行うこととすればこのような事態を避け、フェール発生に伴う動作の急変を回避することが可能となる。なお、図2においては時間t2以降パワー制限を階段状に解除していく様子を示しているが、これは一例に過ぎず、例えば直線状あるいは曲線状の右上がりの斜線で表されるように無段階に解除していくようにしても構わない。要は、パワーを瞬時的にではなく徐々に戻すようにして急変を抑制できるようにすれば乗心地等を損ねないで済む。
また、本実施形態では、上述のようにシャットダウンを解除しつつ、再度フェールが発生していないかどうかの判断を行うこととしている(ステップ9)。ここでフェールが発生した場合にはステップ11へと進む(図2参照)。フェールが発生していなければ、パワー制限が完全に解除されたかどうかの判断を行い(ステップ10)、完全解除に至っていない場合にはステップ8に戻って制限をさらに解除することとする。
一方で、ステップ10においてパワー制限が完全に解除されたと判断した場合には(ステップ10のYES)、フェール発生に対する一連の処理を終了する(ステップ12)。より具体的に説明すると、時間t2以降、パワー制限を段階的に解除していった結果、電力が上限値(ここでの上限値は、フェール発生前に比べてΔPだけ少ない値に設定されたもの)に達した場合には制限が完全に解除され、高圧コンバータ14が正常状態に復帰したと判断することができる。
ここまで説明した本実施形態の制御方法によれば、例えば高圧コンバータ14のような電圧変換装置に一時的な異常が生じたような場合に、正常復帰の可能性を模索し、可能な場合にはこれを復帰させることが可能である。これによれば、一時的異常が発生した際にも燃料電池システム1としての駆動力が不足するのを極力抑えることが可能となる。また、電圧変換装置に異常(フェール)が発生したからといってシステムを停止(あるいは燃料電池自動車を停止)させることなく状況に応じて運転を継続させることも可能となる。しかも、当該異常が一時的なものでなければシステムを停止させる(あるいは燃料電池2による成行き運転のみとする)ようにしているから、いわばフェールセーフの技術として安全性と信頼性を確保しつつも駆動力不足に陥るのを回避することができる、運転効率を向上させうるという点できわめて好適である。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述した実施形態における制御方法に、回生禁止指令を加えることとしてもよい。すなわち、フェール発生および復帰制御開始のタイミング(時間t1)で、燃料電池システム1における電力回生を禁止ないしは減少する制御を行うこととすれば、電圧変換装置を一時的に停止させている間、駆動力が不足するのを抑制することが可能となる。具体例を示せば以下のとおりである(図4参照)。
まず、フェール発生時における正常復帰のための制御を開始する(ステップ21)。ここで、高圧コンバータ14にてフェールが発生したら(ステップ22)、当該高圧コンバータ14をいったん停止させてシャットダウンの状態とする(ステップ23)。例えば図3においては、時間t1に高圧コンバータ14にてフェールが発生したとすれば当該高圧コンバータ14を一時的に停止状態とする。ただし、この場合に燃料電池2自体は停止させることなく、当該燃料電池2が発電する電力によって燃料電池システム1の運転を継続する。ここで燃料電池システム1における供給可能な電力についてみてみると、時間t1までは燃料電池2が発電する電力と高圧バッテリ(二次電池)15から供給されうる電力とを足した量の電力供給が可能な状態にあったものが、フェール発生(時間t1)に伴い高圧コンバータ14が一時的にシャットダウン状態となることにより、燃料電池2の電力のみが供給されうる状態となる(図3参照)。
さらに、高圧コンバータ14を通過するパワー(電力)を制限する(ステップ24)。この場合、高圧コンバータ14が一時的に停止状態であることに加え、制御が加わることによって通過可能なパワー(電力)があらかじめ制限された状態となる。なお、ここでは高圧コンバータ14をシャットダウンさせてからすぐに通過パワーを制限することとしているが(ステップ23、ステップ24)、制限のタイミングはこのようなものに限られることはなく、少なくともシャットダウンを解除するまでに行うことができればよい。
さらに、本実施形態においては、トラクションモータ(TRCモータ)8の回生動作を禁止する(ステップ25)。なお、図4においてはフローチャートで表しているためステップ24に引き続きステップ25を実施する表現となっているが、実質的には通過パワーの制限(ステップ24)と同時にトラクションモータ8の回生動作を禁止しているものと扱うことができる。
続いて、高圧コンバータ14が正常状態に復帰したかどうかを判断する(ステップ26)。正常状態に復帰した場合にはステップ28へと進む。一方、正常状態に復帰していなければ(ステップ26のNO)、当該高圧コンバータ14において発生したフェールが一定時間継続しているのかどうかの判定を行う(ステップ27)。継続していない(つまりフェールが発生してからまだ一定の時間が経過していない)のであればステップ26に戻り、正常状態に復帰したかどうかを再び判断する。逆に、フェールが一定時間継続しているのであれば当該フェールは一時的なものではないと判断し、燃料電池システム1を停止させるか、あるいは高圧コンバータ14が停止した状態のままの走行を継続する(ステップ36)。
高圧コンバータ14が正常状態に復帰した場合、ステップ28においてシャットダウンの解除を行う。ここでは、停止状態を解除することによって当該高圧コンバータ14を駆動可能な状態とする(ステップ28)。
さらに、本実施形態においては、その時点における燃料電池2の電圧値(電圧現在値)が、高圧コンバータ14に対する電圧指令値と等しくなったかどうかを判断し(ステップ29)、等しくなったらステップ30へと進む。電圧値(電圧現在値)が電圧指令値と等しくなったことを受け、ステップ30のおいてはトラクションモータ8に対する回生禁止を解除する(図4参照)。さらに、高圧コンバータ14に対するパワー制限を段階的に解除する(ステップ31)。
また、上述のようにシャットダウンを解除しつつ、再度フェールが発生していないかどうかの判断を行う(ステップ32)。ここでフェールが発生した場合にはステップ34へと進む(図4参照)。フェールが発生していなければ、パワー制限が完全に解除されたかどうかの判断を行い(ステップ33)、完全解除に至っていない場合にはステップ31に戻って制限をさらに解除することとする。
一方で、ステップ33においてパワー制限が完全に解除されたと判断した場合には、フェール発生に対する一連の処理を終了する(ステップ35)。より具体的に説明すると、時間t2以降、パワー制限を段階的に解除していった結果、電力が上限値(ここでの上限値は、フェール発生前に比べてΔPだけ少ない値に設定されたもの)に達した場合には制限が完全に解除され、高圧コンバータ14が正常状態に復帰したと判断することができる。
本発明の実施形態にかかる燃料電池システムの概略構成を示す図である。 本発明の実施形態における制御の内容を示すフローチャートである。 燃料電池システムにおける電力(パワー)の変化の一例を示すグラフである。 本発明の他の実施形態における制御の内容を示すフローチャートである。
1…燃料電池システム、2…燃料電池、13…制御装置、14…高圧DC/DCコンバータ(電圧変換装置)、15…高圧バッテリ(蓄電装置)

Claims (1)

  1. 自動車に搭載され、電圧変換装置を介して蓄電装置を燃料電池と並列に接続した燃料電池システムにおいて、
    前記電圧変換装置の異常発生時に該電圧変換装置を停止させる手段と、
    前記電圧変換装置の停止後に該電圧変換装置の正常復帰を試みる手段と、
    前記電圧変換装置が正常復帰するまでの間に少なくとも前記燃料電池で駆動力を発生させる手段と、
    前記電圧変換装置の異常発生時に前記燃料電池システムにおける電力回生を禁止する手段と、
    前記電圧変換装置が正常復帰した場合に発生可能な電力の上限値を前記電圧変換装置の異常発生前における電力上限値よりも低い値に設定する手段と、
    を備えていることを特徴とする燃料電池システム。
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