JP5459764B2 - 昆虫忌避剤組成物およびスプレー式昆虫忌避剤 - Google Patents
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Description
このような液ダレの問題を解決する目的で、増粘剤を添加して、昆虫忌避剤組成物の粘度を上げると、今度は、スプレーが困難になるという問題があった。
さらに、(特許文献2)に記載されている、塗布型ゲル製剤の昆虫忌避剤にあっては、忌避剤に配合されるゲル化剤のチキソトロピーインデックスが小さいため、人体に塗布した場合、忌避剤のノビが悪かったり、使用感がべた付いたものになるという問題があった。
又、従来の昆虫忌避剤にあっては、昆虫忌避剤の有効成分は一般的に水に溶解しないため、有効成分を溶解させる目的でアルコール類や炭化水素などの溶剤を添加するため、引火性がある、人体に施用した場合、皮膚刺激性や肌あれの原因となるという問題があった(特許文献1〜3)。
また、溶剤類の添加量を抑制し、有効成分を水に溶解または乳化分散させる目的で、界面活性剤や展着剤を添加すると、施用後の耐水性が低下するため人体に施用した場合は汗などの水分により、網戸や屋外に施用した場合は雨、露などの水分により、有効成分が流出して、忌避効果が持続しないという問題があった(特許文献1〜3)。
(A)数平均繊維径が2〜150nmのセルロース繊維であって、そのセルロースが、セルロースI型結晶構造を有すると共に、セルロース分子中のグルコースユニットのC6位の水酸基が選択的に酸化されてアルデヒド基およびカルボキシル基に変性されており、カルボキシル基の量が0.6〜2.0mmol/gであるセルロース繊維
(B)昆虫忌避成分(ただし、農作物の保護目的で用いる場合を除く。)
(C)水
すなわち、本発明者らは忌避効果が高く、スプレー性が良好で、人体に使用した場合にノビや使用感が良好で、忌避効果の持続性が高い昆虫忌避剤組成物およびこれを用いたスプレー容器入り昆虫忌避剤を得るために鋭意研究を進めた。その研究の過程で、数平均繊維径が2〜150nmのセルロース繊維であって、そのセルロースが、セルロースI型結晶構造を有すると共に、セルロース分子中のグルコースユニットのC6位の水酸基が選択的に酸化されてアルデヒド基およびカルボキシル基に変性されており、カルボキシル基の量が0.6〜2.0mmol/gであるセルロース繊維を用いると、忌避効果が高く、スプレー性が良好で、人体に使用した場合にノビや使用感が良好で、忌避効果の持続性が高くなることを見出し、本発明に至った。
さらに、本発明の昆虫忌避剤組成物は、上記特定のセルロース繊維のチキソトロピーインデックスが大きいことに起因して、塗布型ゲル製剤の昆虫忌避剤に応用した場合は、人体に塗布した際の、ノビが良く、さらっとした感触で、使用感に優れるという効果を発揮する。
さらに、本発明の昆虫忌避剤組成物は上記特定のセルロース繊維の油性物質の乳化分散性が良いことに起因して、スプレー式、エアゾール式、塗布型ゲル製剤の如何に関わらず、一般的に油性の忌避剤有効成分を溶解させるためのアルコール類や炭化水素類の溶剤を減量または無くすことができ、かつ、製剤の安定性に優れ、人体に対する安全性、使用時の安全性に優れた昆虫忌避剤の提供が可能となる。
さらに、本発明の昆虫忌避剤組成物は上記特定のセルロース繊維の油性物質の乳化分散性が良いことに起因して、スプレー式、エアゾール式、塗布型ゲル製剤の如何に関わらず、一般的に油性の忌避剤有効成分を乳化分散させるための界面活性剤や展着剤類の添加量を抑制または廃止できる結果、忌避剤施用後に界面活性剤や展着剤に起因する耐水性の低下が起こらず、人体に施用した場合は汗により、屋外に施用した場合は雨や露による有効成分の流出が起こらず、忌避剤効果が長期間持続するという効果を発揮する。加えて、上記特定のセルロース繊維自身が、乾燥により耐水性の皮膜を形成することも、耐水性の向上と効果の持続性に寄与している。
上記数平均繊維径は、例えば次のようにして測定することができる。すなわち、上記特定のセルロース繊維(A成分)に水を加え希釈した試料を分散処理した後、親水化処理済みのカーボン膜被覆グリッド上にキャストして、これを透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、得られた画像から、数平均繊維径を測定算出することができる。
上記特定のセルロース繊維(A成分)を構成するセルロースが、I型結晶構造を有することは、例えば、広角X線回折像測定により得られる回折プロファイルにおいて、2シータ=14〜17°付近と、2シータ=22〜23°付近の2つの位置に典型的なピークを持つことから同定することができる。
上記特定のセルロース繊維(A成分)のカルボキシル基量の測定は、例えば電位差滴定により行うことができる。すなわち、乾燥させたセルロース繊維を水に分散させ、0.01規定の塩化ナトリウム水溶液を加えて、十分に攪拌してセルロース繊維を分散させる。つぎに、0.1規定の塩酸溶液をpH2.5〜3.0になるまで加え、0.04規定の水酸化ナトリウム水溶液を毎分0.1mlの速度で滴下し、得られたpH曲線から過剰の塩酸の中和点と、セルロース繊維由来のカルボキシル基の中和点との差から、カルボキシル基量を算出することができる。
上記特定のセルロース繊維(A成分)を構成するグルコースユニットのC6位の水酸基のみが選択的にアルデヒド基およびカルボキシル基に酸化されているかどうかは、例えば、13C-NMR分析により確認することができる。すなわち、酸化前のセルロースの13C-NMRチャートで確認できるグルコース単位の1級水酸基のC6位に相当する62ppmのピークが、酸化反応後は消失し、代わりに178ppmにカルボキシル基に由来するピークが現れることで確認できる。
上記昆虫忌避成分(B成分)としては特に限定されるものではなく、例えば桂皮、樟脳、レモングラス、クローバ、タチジャコウソウ、ジェラニウム、ベルガモント、月桂樹、松、アカモモ、ペニーロイアル、ユーカリおよびインドセンダンなどから得られる精油、抽出液など、ユーカリプトール、α−ピネン、ゲラニオール、シトロネラール、カンファー、リナロール、p−メンテン−3,8−ジオール、テルペノール、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、N,N−ジエチル−m−トルアミド、2−エチル−1,3−ヘキサジオール、ブチル3,4−ジヒドロキシ−2,2−ジメチル4−オキソ2H−ピラン−6カルボキシレート、n−ヘキシルトリエチレンググリコ−ルモノエーテル、メチル6−n−ベンチル−シクロヘキセン−1−カルボキシレート、ジメチルフタレート、3,7−ジメチル−6−オクテナル、ナフタレン、シトロネール酸、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオールなどが挙げられる。これらは、2種類以上を併用しても良い。これらのうち特に好ましいのは、N,N−ジエチル−m−トルアミドである。
これらの任意の成分のうち、界面活性剤類については、昆虫忌避剤の耐水性を低下させるので、最少必要量での添加が好ましい。
これらの任意の成分のうち、溶剤類については、昆虫忌避剤の安全性と人体への刺激性の観点から、最少必要量での添加が好ましい。
これらの任意の成分のうち、水溶性高分子については、昆虫忌避剤のスプレー性を低下させる場合があるので、最少必要量での添加が好ましい。
上記非イオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレン(付加モル数1モル〜50モル)アルキル(炭素数6〜18)エーテル、 ポリオキシアルキレン(付加モル数1モル〜50モル)アシル(炭素数6〜18)エステル、アルキル(炭素数6〜18)ジエタノールアミド、ポリオキシアルキレン(付加モル数1モル〜100モル)トリグリセリド(脂肪酸炭素数6〜18)エーテル、ソルビタン脂肪酸(炭素数6〜18)エステル、ショ糖脂肪酸(炭素数6〜18)エステル、ポリオキシアルキレン(付加モル数1モル〜50モル)ソルビタン脂肪酸(炭素数6〜18)エステル、アルキル(炭素数6〜18)ポリグリコシド、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、等が挙げられる。
例えば、混合時に、超高圧ホモジナイザー等の分散力の強い装置を用いると、透明度の高い組成物が得られる。
本発明の昆虫忌避剤組成物における、セルロース繊維(A成分)の配合量は、通常0.1%〜5%、好ましくは0.2%〜3%の範囲内である。0.1%以下では昆虫忌避剤組成物の粘度が低く、液ダレが発生するので好ましくない。5%以上では昆虫忌避剤組成物の粘度が高過ぎて、製造時のハンドリングが悪化するので好ましくない。
本名発明の昆虫忌避剤組成物の粘度としては、1,000mPa・s〜100,000mPa・sの範囲であり、好ましくは2,000mPa・s〜80,000mPa・sの範囲である。
ここでいう粘度とは、BH型粘度計を用い、25℃にて、ローター番号4番(粘度80,000mPa・s未満)またはローター番号5番(粘度80,000mPa・s以上)、2.5rpm、で180秒後に測定される粘度のことをいう。
本発明の昆虫忌避剤組成物の粘度を高くして、ゲル状やクリーム状に仕上げる場合にはセルロース繊維(A成分)の添加量を多くすることで対応できる。逆に流動性を持たせたい場合には、液ダレが発生しない範囲内で、セルロース繊維の添加量を減らせば良い。
スプレー・噴霧機能を有する容器としては、本発明の昆虫忌避剤組成物を容易に充填でき、スプレーとして機能するものであればよいが、汎用性やスプレー精度の高さを考慮すると、特に以下の3つのスプレー容器(1)〜(3)であることが好ましい。
(1)噴霧可能なポンプ式ノズルを装着したディスペンサー式スプレー容器:本スプレー容器は、大気圧でスプレーでき、加圧ガスなどを必要とせず、かつ容器構造も比較的単純であるので安全性が高く、携帯用に向くスプレー容器である。構造は吸い上げ式のチューブを装着した押し出しポンプ式のノズルと、これを固定し、内容物を充填するねじ式容器からなる。ここでいうディスペンサー式スプレー容器には、スプレー機能を高めるためにポンプ式ノズルの孔径やポンプの1回あたりの押し出し体積等に依存するが、これらの条件は、施用対象物や忌避対象害虫に応じて、選定、調整する。
(2)トリガー式スプレー容器:トリガー式スプレー容器は、内容物を充填する容器本体の口部にピストル状のトリガー式スプレー装置が装着されたものであり、大気圧でスプレーを操作でき、スプレー容器として汎用性の高いものである。ここでいう、トリガー式スプレー容器には、スプレー機能を高めるために、トリガー式スプレー容器の一部を改良したものも全て含まれる。
(3)エアゾール式スプレー容器:エアゾール式スプレー容器は、容器内へ噴射剤を充填することによって、上記2つのスプレー装置では実現できない連続スプレーを可能とするものである。ここでいうエアゾール式スプレー容器には、エアゾール式容器の噴射装置部分に改良を施したもの等もすべて含まれる。一般的に本スプレー容器を用いたスプレーでは、大気圧下で実施する上記2つのスプレーに比べ、より細かな霧が可能となる。エアゾール式スプレー容器で使用する噴射剤としては、ジメチルエーテル、液化石油ガス、炭酸ガス、窒素ガス、アルゴンガス、空気、酸素ガス、フロンガス等を挙げることができ、これらは単独であるいいは2種以上併用して用いられる。
本発明の昆虫忌避剤の施用対象としては、何ら制約はなく、人体、衣類、
台所、床、壁、家具、などの屋内;外壁、網戸、屋根、軒、などの建築物;屋外の樹木や地面、構造物、等が挙げられる。
〔セルロース繊維T1(実施例用)の作成〕
針葉樹パルプ2g(乾燥重量)に対し水150g、臭化ナトリウム0.025g、2,2,6,6-テトラメチルピペリジンノオキシラジカル(TEMPO)0.025gを加え十分攪拌して分散させた後、13重量%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を、1gのパルプに対して次亜塩素酸ナトリウム量が5.4mmol/g-セルロースとなるように加え、pHを10〜11に保持するように0.5規定水酸化ナトリウム溶液を滴下しながらpH変化が見られなくなるまで反応させた。(反応時間は120分)反応終了後、0.1規定塩酸を添加して中和した後、ろ過と水洗を繰り返して精製し、繊維表面が酸化されたセルロース繊維を得た。
このようにして得られたセルロース繊維T1〜T3(実施例用)、セルロース繊維H1、H2(比較例用)を用い、下記の基準に従って各項目の測定を行った。これらの結果を、上記の表1に併せて示した。
セルロース繊維に水を加え希釈した試料を真空乳化装置を用いて12000rpmで15分間分散させた後、親水化処理済みのカーボン膜被覆グリッド上にキャストして、これを透過型電子顕微鏡(TEM)(日本電子社製、JEM-1400)で観察し、得られた画像(倍率10000倍または50000倍)から、数平均繊維径を測定算出した。
<カルボキシル基量の測定>
セルロース繊維表面のカルボキシル基の定量は、電位差滴定により行った。すなわち、乾燥させたセルロース繊維0.3gを水55mlに分散させ、0.01規定の塩化ナトリウム水溶液5mlを加えて、十分に攪拌してセルロース繊維を分散させた。つぎに、0.1規定の塩酸溶液をpH2.5〜3.0になるまで加え、0.04規定の水酸化ナトリウム水溶液を毎分0.1mlの速度で滴下し、得られたpH曲線から過剰の塩酸の中和点と、セルロース繊維由来のカルボキシル基の中和点との差から、カルボキシル基量を算出した。
<アルデヒド基量の測定>
セルロース繊維(試料)表面のアルデヒド基量は、以下のようにして測定した。
すなわち、資料を水に分散させ、酢酸酸性下で亜塩酸ナトリウムを用いてアルデヒド基を全てカルボキシル基まで酸化させた試料のカルボキシル基量を測定し、酸化前のカルボキシル基量との差をもってアルデヒド基量とした。
<セルロースI型結晶構造の確認>
上記各セルロース繊維がI型結晶構造を有することの確認を次のようにして確認した。すなわち、広角X線回折像測定により得られた回折プロファイルにおいて、2シータ=14〜17°付近と、2シータ=22〜23°付近の2つの位置に典型的なピークを持つことからI型結晶構造を有することを確認した。その結果、上記セルロース繊維T1〜T3(実施例用)、セルロース繊維H1、H2(比較例用)はI型結晶構造を有することを確認した。
<アルデヒド基およびカルボキシル基の確認>
各セルロース繊維を構成するグルコースユニットのC6位の水酸基のみが選択的にアルデヒド基およびカルボキシル基に酸化されているかどうか、次のようにして確認した。すなわち、酸化前のセルロースの13C-NMRチャートで確認されたグルコース単位の1級水酸基のC6位に相当する62ppmのピークが、酸化反応後は消失し、代わりに178ppmにカルボキシル基に由来するピークが現れたことを確認した。その結果、上記セルロース繊維T1〜T3(実施例用)、セルロース繊維H1、H2(比較例用)は、セルロース分子中のグルコースユニットのC6位の水酸基が酸化されてなるカルボキシル基およびアルデヒド基も有することが確認された。
つぎに、上記で得られたセルロース繊維(T1〜T3、H1、H2)を用いて、以下のようにしてスプレータイプの昆虫忌避剤及び塗布タイプの昆虫忌避剤を製造した。
〔実施例1〕
セルロース繊維T1を固形分換算値で1.2重量部(以下「部」と略す)、および、昆虫忌避成分としてN,N-ジメチル-m-トルアミドを10部を計量し、水を加えて100部とした。つぎに、真空乳化装置で12000rpmで15分間処理して、昆虫忌避剤組成物を得た。得られた昆虫忌避剤組成物を50ml容量のフィンガースプレー容器に充填し、スプレータイプの昆虫忌避剤を製造した。
同じく、得られた昆虫忌避剤組成物を50ml容量のチューブ容器に充填し、塗布タイプの昆虫忌避剤を製造した。
〔実施例2〜7、比較例1〜4〕
下記の表2に示すように、各成分の種類および配合量を変更する以外は、実施例1に準じて、スプレータイプの昆虫忌避剤およびチューブタイプの昆虫忌避剤を製造した。
(粘度の評価)
昆虫忌避剤組成物を、BH型粘度計を用い、25℃にて、ローター番号5番、2.5rpm、で180秒後に測定される粘度を測定した。
(分散安定性の評価)
得られた昆虫忌避剤を、40℃で1ヵ月放置した後、下記の判定基準に従い、組成物の分離状態を目視で判定した。
◎:全く分離が認められない。
○:ほとんど分離が認められない。
△:僅かに分離が認められる。
× :完全に分離している。
(スプレー性の評価)
得られたスプレー容器入昆虫忌避剤をスプレーし、霧の分散状態を、下記の判定基準に従い、目視で判定した。
◎:細かい霧状となってスプレーされる
○:液滴となってスプレーされる
△:棒状に噴出する
×:ノズルからタレ落ちる、または、ノズルから出ない
(液ダレ性の評価)
得られたスプレー容器入昆虫忌避剤を垂直面にスプレーし、垂直面に付着した洗浄剤の液ダレの程度を、下記の判定基準に従い、目視判定した。
◎:全く液ダレがない
○:ほとんど液ダレがない
△:僅かに液ダレがある
×:明らかに液ダレがある
(耐水性の評価)
得られた昆虫忌避剤をガラス板にスプレーして乾燥させ、皮膜を形成させた後、40℃の水に浸漬し、皮膜の崩壊状態を、下記の判定基準に従い目視で判定した。
◎:全く皮膜が崩壊しない。
○:ほとんど皮膜が崩壊しない。
△:しばらくして皮膜が崩壊する。
× :ただちに皮膜が崩壊する。
(使用感の評価)
得られた塗布タイプの昆虫忌避剤を、5人のパネラーが皮膚に塗布し、下記の判定基準に従い官能評価を行った。
○:サラッとした使用感でノビが良い。
△:ベタ付いた使用感、または、ノビが悪い。
× :ベタ付いた使用感で、かつ、ノビが悪い。
上記表2の結果から明らかなように、実施例1〜7品はスプレータイプではいずれも分散安定性、スプレー性、液ダレ性、耐水性が良好であった。又尚、実施例1〜3品に含有されるセルロース繊維(T1〜T3)の数平均繊維径を、前述の方法で測定し、算出した結果、殺虫剤成分等の配合前と実質的変化は無かった。また、本発明者らは、上記セルロース繊維T1〜T3に代えて、カルボキシル基量が0.6mmol/g(下限)のセルロース繊維、及びカルボキシル基量が2.0mmol/g(上限)のセルロース繊維を用いた場合にも、セルロース繊維T1〜T3を用いた場合と同様の優れた効果が得られることを実験により確認している。
また、セルロース繊維H2を用いた場合はセルロース繊維中のカルボキシル基量が2.2mmol/gと高いため、分散安定性とスプレー耐水性が実施例品1より劣っていた。使用感も実施例品1より劣っていた。
実施例品のセルロース繊維T1〜T3のかわりに、増粘剤としてキサンタンガムを用いた比較例品3は昆虫忌避剤の分散安定性、スプレー性、スプレー液ダレ性、スプレー耐水性ともに、実施例品 1より劣っていた。使用感も実施例品1より劣っており、ベタ付いたものであった。
実施例品4で得られた昆虫忌避剤組成物を、500ml容量のトリガー式スプレー容器に充填し、スプレータイプの昆虫忌避剤を製造した(実施例品8)。
前述の(スプレー性の評価)、(液ダレ性の評価)(耐水性の評価)を実施した結果、スプレー性が良好で、液ダレがなく、耐水性の良好な昆虫忌避剤が得られた。
本昆虫忌避剤は、網戸、屋内、屋外、野外等で昆虫忌避剤として好適に使用し得る。
実施例4で得られた昆虫忌避剤組成物を、500ml容量のエアゾール式スプレー容器に噴射剤としてLPGとともに充填し、スプレータイプの昆虫忌避剤を製造した(実施例品9)。
実施例品9について、前述の(スプレー性の評価)、(液ダレ性の評価)(耐水性の評価)、を実施した結果、スプレー性が良好で、液ダレがなく、耐水性の良好な昆虫忌避剤が得られた。本昆虫忌避剤は、網戸、屋内、屋外、野外等で昆虫忌避剤として好適に使用し得る。
実施例 で得られた昆虫忌避剤組成物を、50ml容量の広口ねじ口瓶に充填し、塗布タイプの昆虫忌避剤を製造した(実施例10)。本昆虫忌避剤は、人体を施用対象として、昆虫忌避剤として好適に使用し得る。
実施例4で得られた昆虫忌避剤組成物を、50ml容量のロールオン機能を有する塗布容器に充填し、塗布タイプの昆虫忌避剤を製造した(実施例11)。
本昆虫忌避剤は、人体を施用対象として、昆虫忌避剤として好適に使用し得る。
Claims (3)
- 下記の(A)、(B)及び(C)成分を含有することを特徴とする昆虫忌避剤組成物。
(A)数平均繊維径が2〜150nmのセルロース繊維であって、そのセルロースが、セルロースI型結晶構造を有すると共に、セルロース分子中のグルコースユニットのC6位の水酸基が選択的に酸化されてアルデヒド基およびカルボキシル基に変性されており、カルボキシル基の量が0.6〜2.0mmol/gであるセルロース繊維
(B)昆虫忌避成分(ただし、農作物の保護目的で用いる場合を除く。)
(C)水 - 上記(A)成分のセルロース繊維が、N−オキシル化合物の存在下、共酸化剤を用いて酸化されたものであることを特徴とする請求項1記載の昆虫忌避剤組成物。
- 請求項1または請求項2の昆虫忌避剤組成物を充填してなるスプレー容器入り昆虫忌避剤。
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