JP5463693B2 - シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち、高集積化に伴い集積回路は微細となる。そのため、デバイスが形成されるいわゆるデバイス活性領域では、転位などの結晶欠陥および金属系不純物が厳しく制限される。これらは、リーク電流の増大およびキャリアのライフタイム低下の原因となるためである。
ここで、このN+++は超低抵抗率の導電型がN型であることを意味する。
加えて、熱酸化工程と酸化膜除去工程が含まれているため、金属不純物等による汚染の問題が存在する。更に、ミスフィット転位が抑制できる具体的熱処理については一切言及されていない。
ここで、燐の拡散長が0.24μm未満の場合、格子不整合の緩和が不十分となってミスフィット転位の発生を抑制することが困難となるため、拡散長が0.24μm以上となる条件の熱処理を行う。
このように、熱処理の雰囲気を水素含有雰囲気にすることによって、熱処理中に燐が高濃度にドープされたシリコン単結晶基板の表面および裏面に形成されている自然酸化膜を除去することができ、後に気相成長させるシリコン薄膜の結晶性を更に良好なものとすることができるとともに、効率よく燐の外方拡散を生じさせることができる。
また、抵抗率が2mΩ・cm以下となるように燐がドープされたシリコン単結晶基板を用いたシリコンエピタキシャルウェーハでありながらミスフィット転位の発生が抑制されたものであるため、近年の需要の増加に即したものとなっている。
前述のように、N型の超低抵抗率(2mΩ・cm以下)のシリコン単結晶基板を用いた、ミスフィット転位の発生を抑制することができるシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法とシリコンエピタキシャルウェーハの開発が待たれていた。
まず、直径200mm、面方位(100)でドーパントを燐とした抵抗率が1.2mΩ・cmのシリコン単結晶基板7枚に対して、温度が1090,1130,1170℃の3水準、時間が40,180,300secの3水準の熱処理を、表1に示す計7通りを各々の基板に対して施した。表1に、本実験で行った熱処理条件を示す。
そしてこれらのシリコンエピタキシャルウェーハのミスフィット転位を004反射X線トポグラフ法で評価し、ミスフィット転位の長さを実測した。図2に、本実験において製造したシリコンエピタキシャルウェーハをX線トポグラフで観察した結果をまとめたものを示す。
また、図3にX線トポグラフで検出することができたミスフィット転位の長さと各熱処理条件での燐の拡散長との関係を示す。
そしてこの図3から、完全にミスフィット転位の発生を抑制するためには、燐の拡散長にして0.24μm以上となるような温度と時間の熱処理を施してやる必要があることも判った。
こうして上記発見を基に本発明を完成させた。
本発明のシリコンエピタキシャルウェーハ10は、少なくとも、シリコン単結晶基板11と、そのシリコン単結晶基板11の主表面上に気相成長によって形成されたシリコン薄膜13からなるものである。
そして、シリコン単結晶基板11は、抵抗率が2mΩ・cm以下となるように燐がドープされたものである。更に、外方拡散によって、該シリコン単結晶基板11の表面に、燐の濃度が減少した深さ0.24μm以上の外方拡散領域12が存在するものである。
ここで、領域12の深さが0.24μm未満の場合、燐ドープによる格子歪みを緩衝させる領域の深さが不足して、シリコン薄膜にミスフィット転位が発生することを抑制することが困難となるため、領域12の深さは0.24μm以上とする必要がある。
このとき、抵抗率が2mΩ・cm以下となるように燐をドープする。
ここで、燐をドープする方法は一般的な手法であればよく、ルツボ内の原料シリコン融液に燐を投入することでドープすることができるが、この手法に限定されない。
この加工で行われるスライスも、一般的なものとすれば良く、例えば内周刃スライサあるいはワイヤソー等の切断装置によってスライスすることができる。またラッピング・エッチング・研磨等も一般的な条件で行えば良く、製造するシリコンエピタキシャルウェーハの仕様に応じて適宜選択することができる。
このように、熱処理の雰囲気が水素含有雰囲気であれば、効率よく燐を外方拡散させることができる。また、熱処理中にシリコン単結晶基板表面の自然酸化膜を除去することができ、その後にシリコン薄膜を気相成長させる際に障害となる層を除去できる。従って、気相成長させるシリコン薄膜に結晶欠陥が発生することをより低減することができる。
この気相成長方法は、一般的な条件で行えば良く、例えば、H2をキャリアガスとしてSiHCl3等のソースガスをチャンバー内に導入し、サセプタ上に配置した上記シリコン単結晶基板の主表面上に、1050〜1250℃程度でCVD法により、エピタキシャル成長させればよい。
また気相成長させるシリコン薄膜の物性(厚さ、導電型、抵抗率など)は、後に作製するデバイスに適するように任意に選択することができる。
(実施例1,比較例1)
まず、抵抗率が1.2mΩ・cmとなるように燐をドープしてチョクラルスキー法でシリコン単結晶棒を育成し、そのシリコン単結晶棒を加工した直径200mm、面方位(100)のシリコン単結晶基板を2枚準備した。
その後、準備したシリコン単結晶基板に対して、水素雰囲気・1130℃で、1000sec(実施例1)、900sec(比較例1)の熱処理を行った。この時の燐の拡散長は各々0.242μm(実施例1)、0.229μm(比較例1)であった。
その後、それぞれの熱処理を行ったシリコン単結晶基板の表面にシリコン薄膜を15μm気相成長させてシリコンエピタキシャルウェーハを製造した。
実施例1において、熱処理条件を、1200℃で、240sec(実施例2)、180sec(比較例2)とした以外は同様の条件でシリコンエピタキシャルウェーハを製造し、同様の評価を行った。ここで、燐の拡散長は各々0.245μm(実施例2)、0.212μm(比較例2)であった。
11…シリコン単結晶基板、
12…外方拡散領域、
13…シリコン薄膜。
Claims (2)
- 少なくとも、チョクラルスキー法によって育成したシリコン単結晶棒を加工してシリコン単結晶基板を作製し、該シリコン単結晶基板の主表面上にシリコン薄膜を気相成長させるシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法であって、
前記チョクラルスキー法で前記シリコン単結晶棒を育成する際に、該シリコン単結晶棒に抵抗率が2mΩ・cm以下となるように燐をドープし、
かつ前記シリコン薄膜の気相成長前に、(10.5exp(−85000/RT)×t) 1/2 で求められる燐の拡散長が0.24μm以上となるように熱処理の時間t及び温度Tを設定し、前記シリコン単結晶基板に対して前記時間t及び前記温度Tで熱処理を行うことを特徴とするシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法。 - 前記熱処理は、水素含有雰囲気で行うことを特徴とする請求項1に記載のシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法。
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