JP5469155B2 - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents
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Description
(a)インナーライナーの幅方向端部と未加硫ゴムシートの幅方向端部を幅方向に相互に50mm〜500mmずらして貼り合わせて積層体を製造するアッセンブル工程と、
(b)前記積層体を、ドラム幅に対応する一定長さに切断して、裁断シートを製造する裁断工程と、
(c)前記裁断シートを、その裁断面がドラムの周方向となり、かつインナーライナーが内面側となるようにドラム全周に巻きつけて、インナーライナーの端部と、未加硫ゴムシートの端部の位置を一定距離ずらして接合する接合工程を有し、
前記インナーライナーは、タイヤ内側に配置される第1層と、前記未加硫ゴムシートと接するように配置される第2層の複合層で構成されており、
前記第1層および前記第2層の少なくともいずれかは、イソブチレンを主体とする重合体ブロック(A)と芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロック(B)とからなり、少なくとも1つのブロックがβ−ピネンを含むイソブチレン系変性共重合体を含むエラストマー組成物からなる前記空気入りタイヤの製造方法に関する。
(a)インナーライナーの幅方向端部と未加硫ゴムシートの幅方向端部を、幅方向に相互に50mm〜500mmの範囲で、ずらして貼り合わせて積層体を製造するアッセンブル工程。
(b)前記積層体を、ドラム幅に対応する一定長さに切断して、裁断シートを製造する裁断工程。
(c)前記裁断シートを、その裁断面がドラム周方向となり、かつインナーライナーが内面側となるようにドラム全周に巻きつけて、インナーライナーの端部と、未加硫ゴムシートの端部の位置を一定距離ずらして接合する接合工程。
実施の形態1
<アッセンブル工程>
図1はアッセンブル工程を示す横方向概略図であり、図2はアッセンブル工程を示す斜視概略図である。図1および図2において、フィルム状のインナーライナー2は離型紙で被覆された状態で、保管ロールR1から第1駆動ローラR2を介して矢印方向に送られて剥離ローラR3,R4において離型紙と分離される。そして、インナーライナー2は、一対のカレンダーロールR7に送られる。
図3は裁断工程を示す斜視概略図である。積層体1はベルトコンベヤによって裁断機に、巻取ロールR8から送られるか、もしくはアッセンブル工程から連続的に送られる。積層体1は、タイヤのサイズに応じて長手方向に所定の長さで裁断され、裁断シート4を製造する。なお積層体の裁断はナイフカットなどの従来の方法が採用できる。この裁断シート4の、裁断方向がドラムの円周方向に、長手方向の裁断長さがドラム5の幅方向に対応することになる。またインナーライナーの裁断長さはタイヤサイズによって、適宜、調整される。
図4は、裁断シートの接合工程を示す概略図である。ここで図4(a)は、裁断シート4の断面図であり、図4(b)は、裁断シート4をドラム5上に巻きつけ方法を示す概略図である。インナーライナー2がドラム5の表面に隣接するように積層体を巻きつける。ここでインナーライナーの端部2a,2bが相互に接合されて接合部を形成する位置と、未加硫ゴムシートの端部3a,3bが相互に接合されて接合部を形成する位置は、相互にオフセットされている。
前述の如く接合工程において、インナーライナーと未加硫カーカスプライの積層体を製造し、これをドラム状で円筒状に形成する。接合工程の後、ドラム両端に位置する積層体の両端部分をビードコアの周りに巻き返した後、ビードコア同士の間隔を狭めながらインナーライナーと未加硫のカーカスプライの積層体の中央部を膨出変形させる。この作動に伴って積層体の中央部分に、ベルト部材、トレッドゴム等を貼着し、さらにサイドウォール、ビードエーペックスなどの他のゴム部材をも貼り付けて生タイヤを成形する。このように成形された生タイヤを金型に投入して、従来の方法で加硫することで製品タイヤを製造することができる。
実施の形態2では、インナーライナー2の幅W2は、未加硫ゴムシート3の幅W1よりも広く形成される。
図5は裁断工程を示す概略図である。積層体1はベルトコンベヤによって裁断機に巻取ロールR8から送られるか、もしくはアッセンブル工程から連続的に送られる。積層体1はタイヤのサイズに応じて長手方向に所定の長さで裁断されて裁断シート4が製造される。なお積層体の裁断はナイフカットなどの従来の技術が採用できる。この裁断シート4の裁断方向がドラムの円周方向に、一方、長手方向の裁断長さがドラム5の幅方向に対応することになる。
図6(a)は、裁断シートの断面図、図6(b)は裁断シートをドラムに巻き付ける状態を示す概略図である。ここでドラム5の上にインナーライナー2が接するように巻きつけられ、その両端2a、2bは重複するようにして接合部を形成する。その上にインスレーションなどの未加硫ゴムシート3の両端3a、3bを接合するには、未加硫ゴム片6が用いられる。この場合に接合部は2ヶ所形成されるが、前記インナーライナーとの接合部位置とはオフセットされている。
本発明の実施の形態1、2において使用されるインナーライナーは、タイヤ内側に配置される第1層と、前記カーカスプライのゴム層と接して配置される第2層の複合層で構成されている。そして前記第1層および第2層のいずれかは、イソブチレン系変性共重合体を含んでいるエラストマー組成物で構成されている。
本発明において、イソブチレン系変性共重合体とは、イソブチレンを主体とする重合体ブロック(A)と芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロック(B)とからなるイソブチレン系変性共重合体であって、少なくとも1つのブロックがβ−ピネンを含むランダム共重合体である。
が芳香族ビニル系化合物に由来するユニットが80質量%以上から構成される重合体ブロックである。
イソブチレン系変性共重合体の製造方法は、例えば、特開2010−195969号公報に開示されている。例えば、次の一般式(I)で表される重合開始剤の存在下に、前記単量体成分を重合させて製造できる。
(式中Xはハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基またはアシロキシ基から選ばれる置換基、R1、R2はそれぞれ水素原子または炭素数1〜6の1価炭化水素基でR1、R2は同一であっても異なっていても良く、R3は一価若しくは多価芳香族炭化水素基または一価若しくは多価脂肪族炭化水素基であり、nは1〜6の自然数を示す。)
上記一般式(1)で表わされる化合物は開始剤となるものでルイス酸等の存在下炭素陽イオンを生成し、カチオン重合の開始点になる。上記一般式(1)の化合物の例として、ビス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン[C6H4(C(CH3)2Cl)2]、トリス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン[(ClC(CH3)2)3C6H3]が例示される。
本発明において、インナーライナーの第1層に用いられるエラストマー組成物のエラストマー成分は、イソブチレン系変性共重合体単独または、他のエラストマー成分との混合物で構成される。
本発明において、インナーライナーの第2層に用いられるエラストマー組成物のエラストマー成分は、イソブチレン系変性共重合体と他のエラストマー成分との混合物で構成される。
前記第1層および前記第2層の少なくともいずれかをSISとSIBSの混合物、またはSIBとSIBSの混合物とすることができる。この場合はSIBSの混合量はエラストマー成分の10〜80質量%、好ましくは30〜70質量%の範囲で調整される。SIBSが10質量%より少ないと第1層との接着性が低下し、SIBSが80質量%を超えるとカーカスプライとの接着性が低下する傾向がある。
本発明において、前記第1層及び第2層の少なくともいずれかは、エラストマー成分100質量部に対し、粘着付与剤が0.1〜100質量部は配合される。ここで粘着付与剤とは、エラストマー組成物の粘着性を増進するための配合剤をいい、例えば次の粘着付与剤が例示される。
第1層、第2層のエラストマー組成物には、架橋剤、架橋助剤を添加できる。架橋剤は硫黄、テトラメチルチウラムジスルフィド、4,4−ジチオビスモルホリン、有機過酸化物、フェノールホルムアルデヒド樹脂、ハロメチルフェノールが使用できる。
本発明のタイヤ内側にインナーライナーを備えた空気入りタイヤを図8に基づいて説明する。図8は空気入りタイヤの右半分の概略断面図である。空気入りタイヤ11は、トレッド部12と、該トレッド部両端からトロイド形状を形成するようにサイドウォール部13とビード部14とを有している。さらに、ビード部14にはビードコア15が埋設される。また、一方のビード部14から他方のビード部に亘って設けられ、両端をビードコア15のまわりに巻き返して係止されるカーカスプライ16と、該カーカスプライ16のクラウン部外側には、少なくとも2枚のプライよりなるベルト層17とが配置されている。
本発明の空気入りタイヤの製造方法は従来の製造方法を用いることができる。前記複合層PLを用いてインナンーライナーを製造する。空気入りタイヤ11の生タイヤに前記インナーライナーを適用して他の部材とともに加硫成形することによって製造する。複合層PLを生タイヤに配置する際は、複合層PLの第2層PL2が、カーカスプライCに接するようにタイヤ半径方向外側に向けて配置する。このように配置するとタイヤ加硫工程において、第2層PL2とカーカス6との接着強度を高めることができる。得られた空気入りタイヤは、インナーライナーとカーカスプライCのゴム層とが良好に接着しているため優れた耐空気透過性を有する。
<エラストマー成分の調製>
本発明の第1層および第2層に用いるエラストマーを以下のように調製した。
(1−1)成分A−1:(スチレン/β−ピネン)−イソブチレン−(スチレン/β−ピネン)ブロック共重合体(β−ピネン含量:9.7質量%、数平均分子量(Mn):103,000)。
2Lのセパラブルフラスコの容器内を窒素で置換した後、注射器を用いて、モレキュラーシーブスで乾燥した、n−ヘキサン31.0mL及び同様に乾燥した塩化ブチル294.6mLを加え、重合容器を−70℃のドライアイスとメタノールの混合バス中につけて冷却した後、イソブチレンモノマー88.9mL(941.6mmol)が入っている三方コック付耐圧ガラス製液化採取管にテフロン(登録商標)製の送液チューブを接続し、重合容器内にイソブチレンモノマーを窒素圧により送液した。p−ジクミルクロライド0.148g(0.6mmol)及びα−ピコリン0.07g(0.8mmol)を加えた。さらに四塩化チタン0.87mL(7.9mmol)を加えて重合を開始した。重合開始から1.5時間に、同様な温度で撹拌を行った後、重合溶液から重合溶液の1mLをサンプルとして抜き取った。そして−70℃に冷却しておいたスチレンモノマー10.4g(99.4mmol)とβ−ピネン6.8g(49.7mmol)を均一に攪拌した後、重合容器内に添加した。スチレンとβ−ピネンを添加して45分後に約40mLのメタノールを加えて反応を終了させた。反応溶液から溶剤等を留去した後、トルエンに溶解し2回水洗を行った。そしてトルエン溶液を多量のメタノールに加えて重合体を沈殿させ、得られた生成物を60℃で24時間真空乾燥した。GPC法により得られたブロック共重合体の分子量を測定した。数平均分子量(Mn)は103,000、Mw/Mnは1.21である。
2Lのセパラブルフラスコの容器内を窒素で置換した後、注射器を用いてモレキュラーシーブスで乾燥した、n−ヘキサン31.0mL及び同様に乾燥した塩化ブチル294.6mLを加え、重合容器を−70℃のドライアイスとメタノールの混合バス中につけて冷却した後、イソブチレンモノマー88.9mL(941.6mmol)が入っている三方コック付耐圧ガラス製液化採取管にテフロン(登録商標)製の送液チューブを接続し、重合容器内にイソブチレンモノマーを窒素圧により送液した。p−ジクミルクロライド0.148g(0.6mmol)及びα−ピコリン0.07g(0.8mmol)を加えた。
2Lのセパラブルフラスコの重合容器内を窒素で置換した後、注射器を用いて、モレキュラーシーブスで乾燥した、n−ヘキサン31.0mL及びモレキュラーシーブスで乾燥した塩化ブチル294.6mLを加え、重合容器を−70℃のドライアイスとメタノール混合バス中につけて冷却した後、β−ピネン3.6g(26.3mmol)を添加した。
器内にイソブチレンモノマーを窒素圧により送液した。さらにp−ジクミルクロライド0.148g(0.6mmol)及びα−ピコリン0.07g(0.8mmol)を加えた。次にさらに四塩化チタン0.87mL(7.9mmol)を加えて重合を開始した。重合開始から45分後、そして−70℃に冷却したスチレンモノマー10.4g(99.4mmol)を重合容器内に添加した。スチレンを添加してから45分後に約40mLのメタノールを加えて反応を終了させた。反応溶液から溶剤等を留去した後、トルエンに溶解し2回水洗を行った。さらにトルエン溶液を多量のメタノールに加えて重合体を沈殿させ、得られた重合体を60℃で24時間真空乾燥した。GPC法により得られたブロック共重合体の分子量を測定した。ブロック共重合体の数平均分子量(Mn)は109,000、Mw/Mnは1.21である。
攪拌機付き2L反応容器に、メチルシクロヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)589mL、n−ブチルクロライド(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)613ml、クミルクロライド0.550gを加えた。反応容器を−70℃に冷却した後、α−ピコリン(2−メチルピリジン)0.35mL、イソブチレン179mLを添加した。さらに四塩化チタン9.4mLを加えて重合を開始し、−70℃で溶液を攪拌しながら2.0時間反応させた。次に反応容器にスチレン59mLを添加し、さらに60分間反応を続けた後、大量のメタノールを添加して反応を停止させた。反応溶液から溶剤などを除去した後に、重合体をトルエンに溶解して2回水洗した。このトルエン溶液をメタノール混合物に加えて重合体を沈殿させ、得られた重合体を60℃で24時間乾燥することによりスチレン−イソブチレンジブロック共重合体を得た(スチレン成分含有量:15質量%、重量平均分子量 :70,000)。
カネカ(株)社製の「シブスターSIBSTAR 102T(ショアA硬度25、スチレン成分含有量25質量%、重量平均分子量:100,000)」を用いた。
クレイトンポリマー社製のD1161JP(スチレン成分含有量15質量%、重量平均分子量:150,000)を用いた。
上記エラストマー成分に、表1、表2に示すように添加剤を配合して、第1層および第2層のエラストマー組成物を調整した。
(注2)カーボンブラック(CB):東海カーボン(株)社製「シーストV」(N660、N2SA:27m2/g)。
(注3)酸化亜鉛(ZnO):三井金属鉱業(株)社製「亜鉛華1号」。
(注4)ステアリン酸:花王(株)社製、「ステアリン酸ルナックS30」。
(注5)老化防止剤:大内新興化学社製「ノクラック6C」。
(注6)加硫促進剤:大内新興化学社製「ノクセラーDM」。
(注7)硫黄:鶴見化学工業(株)社製「粉末硫黄」。
(注8)粘着防止剤:C9石油樹脂、アルコンP140(荒川化学工業(株)社製、軟化点140℃、重量平均分子量Mw:900)。
(注9)ポリイソブチレン:新日本石油(株)社製、「テトラックス 3T」(粘度平均分子量30,000、重量平均分子量、49,000)。
表1、表2の配合に基づき、イソブチレン系変性共重合体、SIBS、SISおよびSIBなどの熱可塑性エラストマーに添加剤を投入し、バンバリーミキサー、ニーダー、2軸押出機(スクリュ径:φ50mm、L/D:30、シリンダ温度:220℃)にてブレンドして、エラストマー組成物を得た。その後、Tダイ押出機(スクリュ径:φ80mm、L/D:50、ダイリップ幅:500mm、シリンダ温度:220℃)にてインナーライナーを作製した。なお、インナーライナーの厚さは、0.3mm(第1層:0.25mm、第2層:0.05mm)である。
本発明において、未加硫ゴムシートとしてカーカスプライを用い、そのトッピングゴムの配合は、以下のとおりである。
天然ゴム(注1) 100質量部
カーボンブラック(注2) 50質量部
亜鉛華(注3) 3質量部
老化防止剤(注4) 0.2質量部
硫黄(注5) 1質量部
加硫促進剤(注6) 1質量部
加硫助剤 (注7) 1質量部
(注1)TSR20
(注2)東海カーボン(株)社製「シーストV」(N660、N2SA:27m2/g)
(注3)酸化亜鉛(ZnO):三井金属鉱業(株)社製「亜鉛華1号」
(注4)大内新興化学社製「ノクラック6C」
(注5)鶴見化学工業(株)社製「粉末硫黄」
(注6)大内新興化学社製「ノクセラーDM」
(注7)ステアリン酸:花王(株)社製、「ステアリン酸ルナックS30」
<空気入りタイヤの製造>
本発明の空気入りタイヤの製造を、図5および図6に示すアッセンブル工程、裁断工程、接合工程に基づき実施した。詳細は表1に示すように比較例、実施例の空気入りタイヤを製造した。なお、加硫は170℃で20分間、プレス成型し、加硫金型から取り出さずに100℃で3分間冷却した後、加硫タイヤから取り出し、図8に示す基本構造を有する195/65R15サイズのものを製造した。インナーライナーの配合及びタイヤの成形方法を、タイヤの評価結果とともに表3〜表6に示す。実施例は、いずれも図5に基づきインナーライナーの長さが1300mmとしカーカスプライの寸法を変更することでずらし距離(量)Lを、それぞれ50mm、500mm、250mmと変更している。またインナーライナーの幅W2は1300mm、カーカスプライの幅W1は800mmとした。
表3において、実施例1〜3は、第1層にエラストマー成分として、イソブチレン系変性共重合体(成分A−1)のみを用い、第2層にSISとイソブチレン系変性共重合体(成分A−1)を用いた例である。
表4において、実施例4〜18は、第1層にエラストマー成分として、イソブチレン系変性共重合体を含む配合内容(配合2〜16)を変更し、第2層にSISとイソブチレン系変性共重合体(成分A−1)を混合した配合(配合16)を用いた例である。
表5において、実施例19〜29は、第1層にエラストマー成分として、イソブチレン系変性共重合体を含む配合内容(配合5〜配合15)を変更し、第2層にSISとイソブチレン系変性共重合体(成分A−1)を混合した配合(配合16)を用いた例である。
表6において、比較例1、2、6、7、10〜13は、第1層にSIBS(比較配合1)を用い、第2層にSISまたはSIBを用いた例である。
前述の如く製造された空気入りタイヤに関し、以下の方法で性能評価を実施した。
第1層と第2層の複合層にカーカスプライを張り合わせて170℃×20分で加硫し、加硫接着力測定用のサンプルを作製する。引張試験機により剥離力を測定することで加硫接着力とした。下記計算式により、比較例1を基準として各配合の加硫接着力を指数で表示した。なお加硫接着力の指数が大きいほど、加硫接着力が高いことを示す。
<屈曲亀裂成長>
耐久走行試験は、インナーライナーが割れたり剥がれたりするかどうかで評価した。試作タイヤをJIS規格リム15×6JJに組み付け、タイヤ内圧は150KPaで通常よりも低内圧に設定し、荷重は600kg、速度100km/h、走行距離20,000kmでタイヤの内部を観察し、亀裂、剥離の数を測定した。比較例1を基準として、各配合の亀裂成長性を指数で表示した。指数の値が大きいほど、屈曲亀裂成長が小さいことを示す。
<転がり抵抗指数>
(株)神戸製鋼所製の転がり抵抗試験機を用いて、試作タイヤをJIS規格リム15×6JJに組み付け、荷重3.4kN、空気圧230kPa、速度80km/hの条件で、室温(30℃)にて走行させて転がり抵抗を測定した。そして、下記の計算式に基づき比較例1を基準100として、実施例の転がり抵抗変化率(%)を指数で表示した。転がり抵抗変化率が大きいほど、転がり抵抗が低減されていることを示す。
<静的空気圧低下率試験>
試作タイヤをJIS規格リム15×6JJに組み付け、初期空気圧300kPaを封入し、90日間室温で放置し、空気圧の低下率を計算する。数値が小さいほど、空気圧が減りにくく好ましい。
タイヤユニフォミティ試験機を用いて、JASO−C607:2000の「自動車用タイヤのタイヤユニフォミティ試験方法」に準拠して、RFVを測定し、比較例1を100とした指数で評価している。数値が小さいほど、ユニフォミティが優れていることを示す。測定条件は、8.0×17のリムで、60rpmのタイヤ回転速度で、200kPaの空気圧、4000kNの縦荷重とした。
Claims (7)
- インナーライナーをタイヤ内側に備えた空気入りタイヤの製造方法において、生タイヤの成形は、
(a)インナーライナーの幅方向端部と未加硫ゴムシートの幅方向端部を幅方向に相互に50mm〜500mmずらして貼り合わせて積層体を製造するアッセンブル工程と、
(b)前記積層体を、ドラム幅に対応する一定長さに切断して、裁断シートを製造する裁断工程と、
(c)前記裁断シートを、その裁断面がドラムの周方向となり、かつインナーライナーが内面側となるようにドラム全周に巻きつけて、インナーライナーの端部と、未加硫ゴムシートの端部の位置を一定距離ずらして接合する接合工程を有し、
前記インナーライナーは、タイヤ内側に配置される第1層と、前記未加硫ゴムシートと接するように配置される第2層の複合層で構成されており、
前記第1層に用いられるエラストマー組成物は、イソブチレンを主体とする重合体ブロック(A)と芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロック(B)とからなり、少なくとも1つのブロックがβ−ピネンを含むイソブチレン系変性共重合体を、エラストマー成分全体の10〜100質量%含み、
前記第2層に用いられるエラストマー組成物は、前記イソブチレン系変性共重合体を、エラストマー成分全体の5〜80質量%含む、前記空気入りタイヤの製造方法。 - 前記アッセンブル工程において、インナーライナーの幅と未加硫ゴムシートの幅は異なっており、それらの幅方向の両端部が相互に重複しないように幅方向にずらして貼り合わされる請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法。
- 前記イソブチレン系変性共重合体中のβ−ピネンの含有量は0.5〜25質量%である請求項1または2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
- 前記イソブチレン系変性共重合体は重量平均分子量が30,000〜400,000であり、分子量分布(Mw/Mn)の値が1.3以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
- 前記イソブチレン系変性共重合体は、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体またはスチレン−イソブチレンブロック共重合体のスチレンブロックにβ−ピネンが含まれている請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
- インナーライナーをタイヤ内側に備えた空気入りタイヤの製造方法において、生タイヤの成形は、
(a)未加硫ゴムシートと、前記未加硫ゴムシートの幅よりも広い幅を有するインナーライナーとを準備し、前記未加硫ゴムシートの幅方向の両端部が、前記インナーライナーの幅方向の両端部の内側に位置するように、前記インナーライナーの幅方向端部と前記未加硫ゴムシートの幅方向端部を幅方向に相互に50mm〜500mmずらして貼り合わせて積層体を製造するアッセンブル工程と、
(b)前記積層体を、ドラム幅に対応する一定長さに切断して、裁断シートを製造する裁断工程と、
(c)前記裁断シートを、その裁断面がドラムの周方向となり、かつインナーライナーが内面側となるようにドラム全周に巻きつけて、前記インナーライナーの幅方向の両端部が重複するように接合する接合工程を有し、
前記インナーライナーは、タイヤ内側に配置される第1層と、前記未加硫ゴムシートと接するように配置される第2層の複合層で構成されており、
前記第1層に用いられるエラストマー組成物は、イソブチレンを主体とする重合体ブロック(A)と芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロック(B)とからなり、少なくとも1つのブロックがβ−ピネンを含むイソブチレン系変性共重合体を、エラストマー成分全体の10〜100質量%含み、
前記第2層に用いられるエラストマー組成物は、前記イソブチレン系変性共重合体を、エラストマー成分全体の5〜80質量%含む、前記空気入りタイヤの製造方法。 - 前記接合工程において、未加硫ゴムシートの幅方向の両端部を未加硫ゴム片を用いて接合する、請求項6記載の空気入りタイヤの製造方法。
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