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JP5477283B2 - 放射線画像変換パネル - Google Patents
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JP5477283B2 - 放射線画像変換パネル - Google Patents

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Description

本発明は、蛍光体を用いた放射線画像変換パネルに関する。
X線画像のような放射線画像は、病気診断用などの分野で多く用いられている。このX線画像を得る方法としては、被写体を通過したX線を蛍光体層(蛍光スクリーン)に照射し、これにより可視光を生じさせた後、この可視光を通常の写真を撮るときと同様にして、ハロゲン化銀写真感光材料(以下、単に感光材料ともいう。)に照射し、次いで現像処理を施して可視銀画像を得る、いわゆる放射線写真方式が広く利用されている。
しかしながら、近年ではハロゲン化銀塩を有する感光材料による画像形成方法に代わり、蛍光体層から直接画像を取り出す新たな方法が進展している。この方法は被写体を透過した放射線を蛍光体に吸収せしめた後、この蛍光体を、例えば、光または熱エネルギーで励起することにより、この蛍光体が上記吸収により蓄積している放射線エネルギーを蛍光として放射せしめ、この蛍光を検出し画像化する方法がある。
具体的には、輝尽性蛍光体を用いる放射線画像変換方法が知られて(例えば、特許文献1、2参照)いる。この方法は輝尽性蛍光体を含有する輝尽性蛍光体層を用いる放射線画像変換パネルを使用するもので、この放射線画像変換パネルの輝尽性蛍光体層に被写体を透過した放射線を当てて、被写体各部の放射線透過密度に対応する放射線エネルギーを蓄積させて、その後、輝尽性蛍光体を可視光線、赤外線などの電磁波(励起光)で時系列的に励起することにより、輝尽性蛍光体中に蓄積されている放射線エネルギーを輝尽発光として放出させ、この光の強弱による信号を、例えば、光電変換して、電気信号を得て、この信号を感光材料等の記録材料、CRT等の表示装置上に可視像として再生するものである。
上記の放射線画像の再生方法によれば、従来の放射線写真フィルムと増感紙との組合せによる放射線写真法と比較して、はるかに少ない被曝線量で情報量の豊富な放射線画像を得ることができるという利点を有している。
これらの輝尽性蛍光体を使用した放射線画像変換パネルは、放射線画像情報を蓄積した後、励起光の走査によって蓄積エネルギーを放出するので走査後に再度放射線画像の蓄積を行うことができ、繰返し使用が可能である。つまり、従来の放射線写真法では一回の撮影ごとに放射線写真フィルムを消費するのに対して、この放射線画像変換方法では放射線画像変換パネルを繰り返し使用するので、資源保護、経済効率の面からも有利である。
更に、近年、診断画像の解析においてより高鮮鋭性の放射線画像変換パネルが要求されている。鮮鋭性改善の為の手段として、例えば、形成される輝尽性蛍光体の形状そのものをコントロールし、感度及び鮮鋭性の改良を図る試みがされている。
これらの試みの1つとして、例えば、特開昭61−142497号公報に記載されている、微細な凹凸パターンを有する支持体上に輝尽性蛍光体を堆積させ形成した微細な擬柱状ブロックからなる輝尽性蛍光体層を用いる方法がある。
また、微細なパターンを有する支持体上に、輝尽性蛍光体を堆積させて得た柱状ブロック間のクラックに対しショック処理を施して、更に発達させた輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルを用いる方法(例えば、特許文献3参照)、更には支持体の面に形成された輝尽性蛍光体層にその表面側から亀裂を生じさせ擬柱状とした放射線画像変換パネルを用いる方法(例えば、特許文献4参照)、更には支持体の上面に蒸着により空洞を有する輝尽性蛍光体層を形成した後、加熱処理によって空洞を成長させ亀裂を設ける方法等も提案されて(例えば、特許文献5参照)いる。
更に気相成長法によって、支持体上に支持体の法線方向に対し一定の傾きをもった細長い柱状結晶を形成した輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルが提案されて(例えば、特許文献6参照)いる。
最近では、CsBrなどのハロゲン化アルカリを母体にEuを賦活した輝尽性蛍光体を用いた放射線画像変換パネルが提案され、特にEuを賦活剤とすることで従来得られていなかった高いX線変換効率を導き出すことが可能となった。
気相堆積法を利用して輝尽性蛍光体層を製造するに際しては、輝度を向上させる手段の一つとして、蛍光体層の膜厚を増加させることがあげられるが、この場合、連続的に蒸着を継続させると、層厚が増加するにつれて柱状結晶が太くなり、その結果、柱状結晶同士を隔てる空隙が狭くなり、いずれは消失してしまうということが起きたり、蛍光体層にクラックが生じることがあり、柱状結晶による効果が十分に発揮されず、従って、画像の鮮鋭性が不十分となる。
米国特許第3,859,527号明細書 特開昭55−12144号公報 特開昭61−142500号公報 特開昭62−39737号公報 特開昭62−110200号公報 特開平2−58000号公報 特開2003−50298号公報
本発明は、上記状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、放射線画像変換パネルとして輝度及び鮮鋭性に優れた放射線画像変換パネルを提供することである。
本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.支持体上に気相成長法によって形成された蛍光体層を有する放射線画像変換パネルであって、当該支持体が、構成成分として樹脂を含有し、かつ当該支持体の線熱膨張係数が、20〜70ppm/℃であることを特徴とする放射線画像変換パネル。
2.前記線熱膨張係数が、30〜60ppm/℃であることを特徴とする前記1に記載の放射線画像変換パネル。
3.前記蛍光体層中の蛍光体の平均充填率が、60〜90%であることを特徴とする前記1又は2に記載の放射線画像変換パネル。
4.前記蛍光体層中の蛍光体の平均充填率が、65〜85%であることを特徴とする前記1から3のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネル。
5.前記蛍光体層の厚さが、100〜1500μmであることを特徴とする前記1から4のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネル。
6.前記蛍光体層の厚さが、200〜1000μmであることを特徴とする前記1から5のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネル。
本発明の上記手段により、放射線画像変換パネルとして輝度及び鮮鋭性に優れた放射線画像変換パネルを提供することができる。
本発明の放射線画像変換パネルは、支持体上に気相成長法によって形成された蛍光体層を有する放射線画像変換パネルであって、当該支持体が、構成成分として樹脂を含有し、かつ当該支持体の線熱膨張係数が、20〜70ppm/℃であることを特徴とする。この特徴は、請求の範囲第1項から第6項に係る発明に共通する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、画像変換パネル作製の際、蛍光体層形成過程での温度変化により生じる支持体と蛍光体成分の膨張・収縮差等の観点から、前記線熱膨張係数が、30〜60ppm/℃であることがより好ましい。
また、ひび割れ抑制、鮮鋭性及び輝度の飛躍的に向上の観点から、前記蛍光体層中の蛍光体の平均充填率が、60〜90%である態様が好ましい。なお、前記蛍光体層中の蛍光体の平均充填率が、65〜85%であることがより好ましい。これにより、本発明の効果を発現するための支持体の熱膨張係数の許容幅が広がり、その結果支持体の選択肢が増える。
更に、本発明において、前記蛍光体層の厚さが、100〜1500μmであることが好ましく、より好ましくは、200〜1000μmである。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための最良の形態・態様等について詳細な説明をする。
(支持体)
本発明に係る支持体は、構成成分として樹脂を含有し、かつ当該支持体の線熱膨張係数が、20〜70ppm/℃であることを特徴とする。当該線熱膨張係数は、30〜60ppm/℃であることがより好ましい。
なお、支持体の線膨張係数が低すぎる場合や高すぎる場合は、画像変換パネル作製の際、蛍光体層形成過程での温度変化により生じる支持体と蛍光体成分の膨張・収縮差が大きくなり蛍光体層にクラックが生じることがある。
本発明において用いることができる支持体としては、樹脂を主要構成成分として含有しており、線熱膨張係数が上記範囲内であれば、特に限定はされない。
具体例としては、アラミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリサルフォンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリエーテルサルフォンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム等の樹脂フィルムが挙げられる。
中でもアラミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルムが好ましい。
なお、上記各種フィルムを構成する樹脂の混合物、共重合体等を構成成分として含有するフィルムを用いることも好ましい。
(蛍光体原料)
本発明に係る蛍光体層は、下記一般式(1)で表されるハロゲン化アルカリを母体とする蛍光体を含有することが好ましい。
一般式(1): M1X・aM2X′・bM3X″:eA
〔式中、M1は、Li、Na、K、Rb及びCsの各原子から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属原子であり、M2は、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Cu及びNiの各原子から選ばれる少なくとも1種の二価金属原子であり、M3は、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、Ga及びInの各原子から選ばれる少なくとも1種の三価金属原子であり、X、X′、X″はF、Cl、Br及びIの各原子から選ばれる少なくとも1種のハロゲン原子であり、Aは、Eu、Tb、In、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、Er、Gd、Lu、Sm、Y、Tl、Na、Ag、Cu及びMgの各原子から選ばれる少なくとも1種の金属原子であり、また、a、b、eは、それぞれ0≦a<0.5、0≦b<0.5、0≦e≦0.2の範囲の数値を表す。〕
前記一般式(1)で表される化合物について説明する。
1は、Na、K、Rb及びCsなどの各原子から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属原子を表し、中でもRb及びCsの各原子から選ばれる少なくとも1種のアルカリ土類金属原子が好ましく、更に好ましくはCs原子である。
2は、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Cu及びNiなどの各原子から選ばれる少なくとも1種の2価の金属原子を表すが、中でも好ましく用いられるのはBe、Mg、Ca、Sr及びBaなどの各原子から選ばれる2価の金属原子である。
3は、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、Ga及びIn等の各原子から選ばれる少なくとも1種の三価の金属原子を表すが、中でも好ましく用いられるのはY、Ce、Sm、Eu、Al、La、Gd、Lu、Ga及びIn等の各原子から選ばれる3価の金属原子である。
Aは、Eu、Tb、In、Ga、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、Er、Gd、Lu、Sm、Y、Tl、Na、Ag、Cu及びMgの各原子から選ばれる少なくとも1種の金属原子である。
一般式(1)で表される化合物の輝尽発光輝度向上の観点から、X、X′及びX″はF、Cl、Br及びIの各原子から選ばれる少なくとも1種のハロゲン原子を表すが、F、Cl及びBrから選ばれる少なくとも1種のハロゲン原子が好ましく、Br原子が更に好ましい。
一般式(1)において、e>0のとき、一般式(1)で表される化合物そのものが蛍光体であり、これが蛍光体母体原料となる。
一般式(1)において、e=0のとき、本発明に係る一般式(1)で表される化合物について、その具体例を挙げる。
(a)NaF、NaCl、NaBr、NaI、KF、KCl、KBr、KI、RbF、RbCl、RbBr、RbI、CsF、CsCl、CsBr及びCsIから選ばれる少なくとも1種もしくは2種以上の化合物が用いられる。
(b)MgF2、MgCl2、MgBr2、MgI2、CaF2、CaCl2、CaBr2、CaI2、SrF2、SrCl2、SrBr2、SrI2、BaF2、BaCI2、BaBr2、BaBr2・2H2O、BaI2、ZnF2、ZnCl2、ZnBr2、ZnI2、CdF2、CdCl2、CdBr2、CdI2、CuF2、CuCl2、CuBr2、CuI、NiF2、NiCl2、NiBr2及びNiI2の化合物から選ばれる少なくとも1種または2種以上の化合物が用いられる。
一般式(1)においてe=0のとき、前記蛍光体原料として一般式(1)の化合物と、下記化合物(2)との混合物を用いるのが好ましい。
化合物(2): Eu、Tb、In、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、Er、Gd、Lu、Sm、Y、Tl、Na、Ag、Cu及びMgの各原子から選ばれる少なくとも1種の原子を有する化合物。
化合物(2)として好ましいのは、ユーロピウム化合物が挙げられる。本発明に用いられるユーロピウム化合物としては、EuX2、EuX3、EuOX(XはF、Cl、Br、I及びそれらの組み合わせより成る群)が挙げられる。この中で、特にEuBr3、EuBr2、EuCl2、EuOBrが優れた結果を与えた。
(蛍光体の気相成長法)
本発明に係る蛍光体層は、気相成長法によって形成されることを特徴とする。蛍光体の気相成長法としては、蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティング法、その他を用いることができる。
本発明においては、例えば、以下の方法が挙げられる。
第1の方法の蒸着法は、まず基板を蒸着装置内に設置した後、装置内を排気して1.333×10-4Pa程度の真空度とする。次いで、前記蛍光体の少なくとも一つを抵抗加熱法、エレクトロンビーム法等の方法で加熱蒸発させて前記基板表面に蛍光体を所望の厚さに成長させる。この結果、結着剤を含有しない蛍光体層が形成されるが、前記蒸着工程では複数回に分けて蛍光体層を形成することも可能である。
また、前記蒸着工程では複数の抵抗加熱器、あるいはエレクトロンビームを用いて共蒸着し、基板上で目的とする蛍光体を合成すると同時に蛍光体層を形成することも可能である。
蒸着終了後、必要に応じて前記蛍光体層の基板側とは反対の側に保護層を設けることにより、本発明に係る放射線画像変換パネルが製造される。なお、保護層上に蛍光体層を形成した後、基板を設ける手順をとってもよい。
更に前記蒸着法においては、蒸着時、必要に応じて被蒸着体(基板、保護層または中間層)を冷却あるいは加熱してもよい。
また、蒸着終了後蛍光体層を加熱処理してもよい。また、前記蒸着法においては、必要に応じてO2、H2等のガスを導入して蒸着する反応性蒸着を行ってもよい。
第2の方法としてのスパッタリング法は、蒸着法と同様、保護層または中間層を有する基板をスパッタリング装置内に設置した後、装置内を一旦排気して1.333×10-4Pa程度の真空度とし、次いでスパッタリング用のガスとしてAr、Ne等の不活性ガスをスパッタリング装置内に導入して1.333×10-1Pa程度のガス圧とする。次に、前記蛍光体をターゲットとして、スパッタリングすることにより前記基板上に蛍光体層を所望の厚さに成長させる。
前記スパッタリング工程では蒸着法と同様に各種の応用処理を用いることができる。
第3の方法としてCVD法があり、また第4の方法としてイオンプレーティング法がある。
また、前記気相成長における蛍光体層の成長速度は0.05〜300μm/分であることが好ましい。成長速度が0.05μm/分未満の場合には、本発明に係る放射線画像変換パネルの生産性が悪く好ましくない。また、成長速度が300μm/分を越える場合には、成長速度のコントロールがむずかしく好ましくない。
放射線画像変換パネルを前記の真空蒸着法、スパッタリング法などにより得る場合には、結着剤が存在しないので蛍光体の充填密度を増大でき、感度、解像力の上で好ましい放射線画像変換パネルが得られ好ましい。
上記の気相成長法による蛍光体層の作製にあたり、蛍光体層が形成される基板の温度は40℃以上に設定することが好ましく、更に好ましくは80℃以上であり、特に好ましくは100〜400℃である。
蛍光体層の蛍光体の平均充填率は、ひび割れ抑制、鮮鋭性及び輝度の観点から、60〜90%であることが好ましい。より好ましくは、65〜85%である。
蛍光体層の蛍光体の平均充填率を上記範囲内に設計することにより、ひび割れ抑制、鮮鋭性及び輝度が飛躍的に向上することが分かった。このことは、本発明の効果を発現するための支持体の熱膨張係数の許容幅が広がり、その結果支持体の選択肢が増えるという利点を有するという側面をもつ。
蛍光体の充填率は、蛍光体層作製条件を変化させることにより制御できる。例えば、蒸着法を例にとると、蒸着時の真空度を高くすると蛍光体の充填率は低下する。
蛍光体層の厚さは、ひび割れ防止、輝度等の観点から、100μm以上1500μm以下が好ましい。より好ましくは200μm以上1000μm以下である。
(封止−保護フィルム)
保護フィルムは蛍光体層を防湿し、蛍光体層の劣化を抑制するためのもので、透湿度の低いフィルムから構成される。例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)を用いることができる。PETの他には、ポリエステルフィルム、ポリメタクリレートフィルム、ニトロセルロースフィルム、セルロースアセテートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム等を用いることができる。また、必要とされる防湿性に合わせて、これらフィルムに金属酸化物などを蒸着した蒸着フィルムを複数枚積層した構成とすることもできる。
また、画像変換パネルの基板側と蛍光体層側の互いに対向する面には、互いを融着して封止するための融着層が形成されている。融着層としては、一般に使用されるインパルスシーラーで融着可能な樹脂フィルムを使用できる。例えば、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)やポリプロペレン(PP)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム等が挙げられるが、これに限られたものではない。
画像変換パネルを上下の保護フィルムで挟み、減圧雰囲気中で上下の保護フィルムが接触する端部を融着することにより封止することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
〔放射線画像変換パネル1の作製〕
蛍光体原料として、酸化臭化ユーロピウム(EuOBr)粉末20g、及び臭化セシウム(CsBr)粉末3300gをそれぞれ秤量し、相対湿度25%の環境下で混合した。次に、このように混合した蛍光体原料を抵抗加熱ルツボに取り、蒸着装置内を真空排気して高真空度にした後、Arガスを導入して、1.0×10-2Paになるように真空度を調整した。次いで、樹脂主成分の下引き層をコートしたアラミドフィルム(線膨張係数48ppm/℃)を支持体として蒸着装置内に設置し、蒸着面とは反対側に位置したヒーターにより支持体を60℃に加熱した。抵抗加熱ルツボを加熱して2μm/分の速度で蛍光体原料を蒸着し、CsBr:Eu蛍光体を堆積させた。蒸着開始と共に基板昇温速度が10℃/minにて基板温度130℃まで加熱した。蒸着終了後、装置内を大気圧に戻し、装置から蛍光体プレート(=支持体+蛍光体層)を取り出した。支持体上には、蛍光体の柱状結晶がほぼ垂直方向に密に林立した構造の蛍光体層(層厚:507μm)が形成されていた。下記に記す測定法により算出した蛍光体の平均充填率は70%であった。
このようにして得られた蛍光体プレートをオーブンに投入し、30℃から150℃まで90分間かけて昇温し、150℃4時間保持後、150℃から30℃まで4時間かけて降温した。その後オーブンから蛍光体プレートを取り出し、防湿性保護フィルムを用いて覆い、減圧下で前記防湿生保護フィルム周辺部をインパルスシーラーにより融着、封止して、放射線画像変換パネル1を作製した。
<線熱膨張係数の測定>
線膨張係数は、ASTM−D696に準拠し、25℃から100℃の範囲で測定した。〔放射線画像変換パネル2〜10の作製〕
放射線画像変換パネル1の作製条件において、支持体の線膨張係数、蛍光体層の厚さ、蛍光体層中の蛍光体の平均充填率が表1の値になるようそれぞれ、支持体の種類、蛍光体原料の仕込量、蒸着中のAr流量を調整した以外は、同様にして放射線画像変換パネル2〜10を作製した。
〔評価〕
放射線画像変換パネル1〜10について、下記のように評価した。
(蛍光体層中の蛍光体の平均充填率)
Acm×Acmの大きさで蛍光体プレートを切り出し、マイクロメーターにて膜厚B(cm)を、天秤にて質量C(g)を測定し、Acm×Acmの支持体のみの質量をE(g)とすると、蛍光体の平均充填率(%)D=100C/(A2Bρ)
表1の蛍光体の平均充填率の値は(CsBr)の比重ρ=4.43として算出した。
(ひび割れ耐性)
蛍光体プレートをオーブンから取り出した時の蛍光体層のひび割れの発現状況を5段階で目視評価した。
5:全面ひび割れ無し。
4:周辺の一部に僅かにひび割れが存在する。
3:周辺の一部にひび割れが存在する。
2:周辺(四辺いずれも)にひび割れが存在し、中心部分にもひび割れが存在する。
1:全面にひび割れ。
(鮮鋭性)
各々作製した放射線画像変換パネル試料の鮮鋭性は変調伝達関数(MTF)を求めて評価した。MTFは放射線画像変換パネル試料にCTFチャートを貼付した後、放射線画像変換パネル試料に80kVpのX線を10mR(被写体までの距離:1.5m)照射した後、100μmφの直径の半導体レーザ(680nm:パネル上でのパワー40mW)を用いてCTFチャート像を走査読み取りして求めた。表1の値は2.0lp/mmのMTF値で示す。得られた結果を表1に示す。
(輝度)
輝度はコニカミノルタ(株)製Regius350を用いて評価を行った。鮮鋭性評価と同様にX線をタングステン管球にて80kVp、10mAsで爆射線源とプレート間距離2mで照射した後、Regius350にプレートを設置して読みとった。得られたフォトマルからの電気信号を元に相対評価を行った。放射線画像変換パネル2の輝度1.0とし、その他の試料はその相対値で表した。
以上の評価結果をまとめて表1に示す。
Figure 0005477283
表1より、本発明の製造方法による放射線画像変換パネルは、ひび割れ耐性、輝度、鮮鋭性ともに比較の放射線画像変換パネルより優れていることがわかる。

Claims (6)

  1. 支持体上に気相成長法によって形成された蛍光体層を有する放射線画像変換パネルであ
    って、当該支持体が、構成成分として樹脂を含有し、かつ当該支持体の線熱膨張係数が、
    30〜60ppm/℃であり、当該蛍光体層中の蛍光体の平均充填率が、60〜90%で
    あることを特徴とする放射線画像変換パネル。
  2. 前記蛍光体層中の蛍光体の平均充填率が、65〜85%であることを特徴とする請求項
    1に記載の放射線画像変換パネル。
  3. 前記蛍光体層中の蛍光体の平均充填率が、70〜82%であることを特徴とする請求項
    1に記載の放射線画像変換パネル。
  4. 前記蛍光体層の厚さが、100〜1500μmであることを特徴とする請求項1に記載
    の放射線画像変換パネル。
  5. 前記蛍光体層の厚さが、200〜1000μmであることを特徴とする請求項1に記載
    の放射線画像変換パネル。
  6. 前記支持体が、構成成分としてアラミド樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の放射線画像変換パネル。
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