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JP5478140B2 - 低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法、低密度ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子及び低密度ポリスチレン系樹脂発泡成形体 - Google Patents
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JP5478140B2 - 低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法、低密度ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子及び低密度ポリスチレン系樹脂発泡成形体 - Google Patents

低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法、低密度ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子及び低密度ポリスチレン系樹脂発泡成形体 Download PDF

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本発明は、食品容器や梱包,緩衝材として有用なポリスチレン系樹脂発泡成形体の製造に用いる発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、予備発泡粒子、発泡成形体の製造方法に関する。更に詳しくは、低密度(高発泡)の成形体を製造するのに最適な低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法、低密度ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子及び低密度ポリスチレン系樹脂発泡成形体に関する。
従来、食品用容器や梱包,緩衝材に用いられる発泡プラスチックとしては、優れた断熱性,経済性,衛生性をもつポリスチレン系樹脂発泡成形体が多く使用されている。
一般に、工業的に行われているポリスチレン系樹脂発泡成形品の製造方法は、揮発性発泡剤等を含有した、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子をスチーム等の熱媒体により加熱し、所望の嵩密度まで発泡(予備発泡)させた後、成形型に充填され再度加熱され成形体とする方法が行なわれている。このとき、得られるポリスチレン系樹脂発泡成形体の密度はほぼ予備発泡での嵩密度と同じとなる。嵩密度の設定は、発泡スチレン系成形体に要求される強度と、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が有する発泡性能によって決定される。
例えば、家電品等の梱包材や魚箱等の食品容器に用いられるものは、およそ0.017〜0.020g/cmの密度で市場に供されている。
しかし昨今の環境問題において、できるだけ発泡性ポリスチレン系樹脂の使用量を少なくすることが求められており、例えば建材分野などでは前記家電品等の梱包材や魚箱等の食品容器に使用されている密度より低い密度でも使用できる発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が求められている。このように、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の発泡性は重要な特性の一つである。
従来は高い発泡性能を付与する為に、可塑効果のある有機溶剤、可塑剤及び揮発性発泡剤を大量に添加する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、これらの方法では予備発泡時に収縮が大きくなること、また成形時に収縮が大きくなり良品の生産性が低下する問題があった。
更に、得られた成形体の強度は、前記の有機溶剤、可塑剤により低下する為に使用できる用途が限定されていた。
特開平11−255947号公報
本発明は、少ない有機溶剤、可塑剤でも高発泡性を維持できる発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、低密度のポリスチレン系樹脂発泡成形体を提供することを課題としている。
前記目的を達成するため、本発明は、アクリル酸エステルとスチレン系単量体との共重合体を含有する発泡性ポリスチレン系樹脂粒子であって、ATR法赤外分光分析により前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の表面を分析し得られた赤外スペクトルのうち、1730cm−1での吸光度D1730と1600cm−1での吸光度D1600とを求め、D1730/D1600から算出される吸光度比(A)とATR法赤外分光分析により前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の中心部を分析し得られた赤外スペクトルのうち、1730cm−1での吸光度D1730と1600cm−1での吸光度D1600とを求め、D1730/D1600から算出される吸光度比(B)とが、(A)<(B)であり、且つ(A)が0.05未満である関係を満たす低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を提供する。
本発明の低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子において、前記吸光度比(B)が0.20〜0.60の範囲内であることが好ましい。
また本発明は、前記低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を嵩密度が0.006〜0.0125g/cmの範囲となるように予備発泡して得られる低密度ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を提供する。
また本発明は、前記低密度ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を成形型内に充填して加熱、発泡させて得られる低密度ポリスチレン系樹脂発泡成形体を提供する。
また本発明は、
(1)ポリスチレン系樹脂種粒子を水中に分散させてなる分散液中に、ポリスチレン系樹脂種粒子100質量部に対し、スチレン系単量体7.0〜80.0質量部とアクリル酸エステル単量体2.0〜12.0質量部とを供給し、これらの単量体を種粒子に吸収、重合させてポリスチレン系樹脂粒子を成長させる第1重合工程と、
(2)次いで、該分散液中にスチレン系単量体のみを供給し、これを種粒子に吸収、重合させてポリスチレン系樹脂粒子を成長させる第2重合工程と、
(3)第2重合工程を行ってポリスチレン系樹脂粒子を製造した後、又はポリスチレン系樹脂粒子の成長途上で発泡剤を含浸させて前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得る工程とを有する低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法を提供する。
本発明によれば、少ない可塑剤、有機溶剤量で低密度のポリスチレン系樹脂発泡成形体が得られ、昨今の環境問題に十分対応できる。また、発泡成形体の低密度化が図れることから、ポリスチレン系樹脂の使用量を削減でき、低コスト化することができる。
更に低密度においても収縮が少ない発泡成形体が得られる。
ATR法赤外分光分析による発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の吸光度比の測定において、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の表面の吸光度測定位置を示す概略図である。 ATR法赤外分光分析による発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の吸光度比の測定において、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の中心部の吸光度測定位置を示す概略図である。
本発明の低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法としては、ポリスチレン系樹脂種粒子を水中に分散させてなる分散液中に、ポリスチレン系樹脂種粒子100質量部に対し、スチレン系単量体7.0〜80.0質量部とアクリル酸エステル系単量体2.0〜12.0質量部とを供給し、これらの単量体を種粒子に吸収、重合させてポリスチレン系樹脂粒子を成長させる第1重合工程と、次いで、該分散液中にスチレン系単量体のみを供給し、これを種粒子に吸収、重合させてポリスチレン系樹脂粒子を成長させる第2重合工程と、第2重合工程を行ってポリスチレン系樹脂粒子を製造した後、又はポリスチレン系樹脂粒子の成長途上で発泡剤を含浸させる工程とを行って低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン樹脂粒子を得ることを特徴としている。
本発明の製造方法において、ポリスチレン系樹脂種粒子(以下、種粒子と略記する)の材料であるポリスチレン系樹脂としては、スチレン又はスチレン誘導体の単独または共重合体が挙げられる。ここで、スチレン誘導体としては、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、エチルスチレン、i−プロピルスチレン、ジメチルスチレン、ブロモスチレン等が挙げられる。更に、前記ポリスチレン系樹脂としては、前記スチレン系モノマー成分を主成分とすれば、前記スチレン系モノマーと共重合可能なビニルモノマーを併用した共重合体であってもよく、このようなビニルモノマーとしては、例えば、o−ジビニルベンゼン、m−ジビニルベンゼン、p−ジビニルベンゼン等のジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート等の多官能性モノマー;α−メチルスチレン、(メタ)アクリロニトリル、メチル(メタ)アクリレート等が挙げられ、多官能性モノマーが好ましく、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、nが4〜16のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼンがより好ましく、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートが特に好ましい。なお、前記スチレンと共重合可能なモノマーは単独で用いられても併用されてもよい。
また、種粒子は一部、または全部にポリスチレン系樹脂回収品を用いることができる。更に種粒子の粒径は作成する発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の平均粒子径等に応じて適宜調整でき、例えば平均粒子径が1.0mmの発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を作成する場合には平均粒子径が0.4〜0.7mm程度の種粒子を用いることが好ましい。更に種粒子の重量平均分子量は特に限定されないが15万〜70万が好ましく、更に好ましくは20万〜50万である。
本発明の製造方法に使用するスチレン系単量体としては、スチレン、またはスチレン誘導体が挙げられる。ここで、スチレン誘導体としては、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、エチルスチレン、i−プロピルスチレン、ジメチルスチレン、ブロモスチレン等が挙げられるが、これらの中でもスチレンが好ましい。
本発明の製造方法に使用するアクリル酸エステル系単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸ヘキシル等が挙げられ、これらの中でもアクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチルヘキシルが好ましい。
第1重合工程に用いられるスチレン系単量体の量は、種粒子100質量部に対して、7.0〜80.0質量部の範囲とする。7.0質量部未満の場合は成形時の耐熱性が低下し、80.0質量部を超えると発泡性が低下する。
また、第1重合工程で使用するアクリル酸エステル系単量体の量は、種粒子100質量部に対して2.0〜12.0質量部とする。2.0質量部未満では発泡性に劣り、12.0質量部を超えると成形品の強度が低下する。
本発明において発泡性ポリスチレン系樹脂粒子中に含有させる発泡剤は、従来からポリスチレン系樹脂の発泡に用いられているものであれば、特に限定されず、例えばイソブタン、n−ブタン、イソペンタン、ネオペンタン等の炭素数5以下の脂肪族炭化水素等の揮発性発泡剤(物理型発泡剤)が挙げられ、ブタン系発泡剤が好ましい。
更に、前記発泡剤の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子中における含有量は、少ないと、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子から低密度のポリスチレン系樹脂発泡成形体を得ることができないと共に型内発泡成形時の二次発泡力を高める効果が得られないために、ポリスチレン系樹脂発泡成形体の外観性が低下し、又、多いと、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を用いたポリスチレン系樹脂発泡成形体の製造工程における冷却工程に要する時間が長くなって生産性が低下するので、2.5〜5.0質量%の範囲とされ、2.7〜4.8質量%の範囲が好ましい。
なお、前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子中における発泡剤の含有量は、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を150℃の熱分解炉に入れ、この熱分解炉で発生した炭化水素量をガスクロマトグラフにて測定することができる。
また、前記低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子には、発泡剤と共に発泡助剤を含有させることができる。この発泡助剤としては、従来から発泡性ポリスチレン系樹脂粒子に用いられている発泡助剤であれば、特に限定されずに使用でき、例えば、スチレン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族有機化合物、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の環式脂肪族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル等の一気圧下における沸点が200℃以下の溶剤が挙げられる。
そして、前記低密度発泡成形用発泡助剤の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子中における含有量は、少ないと、ポリスチレン系樹脂の可塑化効果が発現せず、又、多いと、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を発泡させて得られるポリスチレン系樹脂発泡成形体に収縮や溶けが発生して外観性が低下したり或いは発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を用いたポリスチレン系樹脂発泡成形体の製造工程における冷却工程に要する時間が長くなるので、1.0〜2.5質量%に限定され、1.2〜2.2質量%が好ましい。
なお、前記低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子中における発泡助剤の含有量は、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子をジメチルホルムアミドに溶解させると共に内部標準液としてシクロペンタノールを加えてガスクロマトグラフにて測定することができる。
更に、低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子には、加熱発泡時に用いられる水蒸気の圧力が低くても良好な発泡成形性を維持させるために、一気圧下における沸点が200℃を超える可塑剤、例えば、フタル酸エステル、グリセリンジアセトモノラウレート、グリセリントリステアレート、グリセリンジアセトモノステアレート等のグリセリン脂肪酸エステル、ジイソブチルアジペート等のアジピン酸エステル、ヤシ油等の可塑剤が2.0質量%未満含有されていてもよい。
なお、前記低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子には、物性を損なわない範囲内において、結合防止剤、気泡調整剤、架橋剤、充填剤、難燃剤、難燃助剤、滑剤、着色剤等の添加剤を添加してもよく、又、ジンクステアレート等の粉末状金属石鹸類を前記発泡性スチレン樹脂粒子の表面に塗布しておけば、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の予備発泡工程においてポリスチレン系樹脂予備発泡粒子同士の結合を減少させることができて好ましい。
前記の難燃剤としては、ポリスチレン系樹脂粒子中に含浸させる条件下において他の媒体に溶解させない状態で存在した場合に粉末状であれば、特に限定されず、ヘキサブロモシクロドデカン、テトラブロモシクロオクタン、テトラブロモブタン、ヘキサブロモシクロヘキサンなどの臭素化脂肪族炭化水素系化合物、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールF、2,4,6−トリブロモフェノールなどの臭素化フェノール類、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモ−2−メチルプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ジグリシジルエーテルなどの臭素化フェノール誘導体などが挙げられ、臭素化脂肪族炭化水素系化合物が好ましく、テトラブロモシクロオクタン(以下、TBCOと記す。)がより好ましい。
本発明の製造方法で使用する重合開始剤としては、従来からスチレン系モノマーの重合に用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ラウリルパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−t−ブチルパーオキシブタン、t−ブチルパーオキシ−3、3、5−トリメチルヘキサノエート、ジーt−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられ、得られるポリスチレン系樹脂のZ平均分子量Mzや質量平均分子量Mwを調整して残存モノマーを低減させるために、10時間の半減期を得るための分解温度が80〜120℃にある異なった二種以上の重合開始剤を併用することが好ましい。なお、前記重合開始剤は単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
更に、本発明の製造方法において、スチレン系単量体の小滴及び種粒子を水性媒体中に分散させる為に用いられる懸濁安定剤としては、従来からスチレン系モノマーの懸濁重合に用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、第三リン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウム等の難溶性無機化合物等が挙げられる。そして、前記懸濁安定剤として難溶性無機化合物を用いる場合には、アニオン界面活性剤を併用するのが好ましく、このようなアニオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸石鹸、N−アシルアミノ酸またはその塩、アルキルエーテルカルボン酸塩などのカルボン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、アルキルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルフォン酸塩等のスルフォン酸塩;高級アルコール硫酸エステル塩、第二級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩等の硫酸エステル塩;アルキルエーテルリン酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩等のリン酸エステル塩等が挙げられる。
前記ポリスチレン系樹脂粒子は球状であるのが好ましく、該樹脂粒子の粒径は、成形型内への充填性等を考慮すると、0.3〜2.0mmが好ましく、0.3〜1.4mmがより好ましい。
なお、前記ポリスチレン系樹脂粒子に発泡剤及び発泡助剤を含浸させる際の温度は、低いと、ポリスチレン系樹脂粒子に発泡剤及び発泡助剤を含浸させるのに要する時間が長くなって生産効率が低下することがあり、又、高いと、ポリスチレン系樹脂粒子同士が融着して結合粒が発生することがあるので、60〜120℃が好ましく、70〜100℃がより好ましい。
次に、前記製造方法で得られた本発明に係る低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子について説明する。
本発明の低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、スチレン単量体とアクリル酸エステル単量体との共重合体を含有し、ATR法赤外分光分析により前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の表面を分析し得られた赤外スペクトルのうち、1730cm−1での吸光度D1730と1600cm−1での吸光度D1600とを求め、D1730/D1600から算出される吸光度比(A)とATR法赤外分光分析により前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の中心部を分析し得られた赤外スペクトルのうち、1730cm−1での吸光度D1730と1600cm−1での吸光度D1600とを求め、D1730/D1600から算出される吸光度比(B)とが、(A)<(B)であり、且つ(A)が0.05未満である関係を満たすことを特徴としている。
ATR法赤外分光分析とは、全反射吸収を利用する1回反射型ATR法により赤外吸収スペクトルを測定する分析方法である。
この分析方法は、高い屈折率を持つATRプリズムを試料に密着させ、ATRプリズムを通して赤外線を試料に照射し、ATRプリズムからの出射光を分光分析する方法である。ATR法赤外分光分析は、試料とATRプリズムを密着させるだけでスペクトルを測定できるという簡便さ、深さ数μmまでの表面分析が可能である等の理由で高分子材料等の有機物をはじめ、種々の物質の表面分析に広く利用されている。
本発明では、ATR法赤外分光分析により、低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の表面と中心部とを分析し、得られた赤外吸収スペクトルのうち、1730cm−1での吸光度D1730と1600cm−1での吸光度D1600とを求める。そして前記各吸光度の値から樹脂粒子の表面の吸光度比(A)と樹脂粒子の中心部の吸光度比(B)とを算出する。
なお、赤外吸収スペクトルから得られる1600cm−1での吸光度D1600は、ポリスチレン系樹脂に含まれるベンゼン環の面内振動に由来する1600cm−1付近に現れるピーク高さをいう。
また、赤外吸収スペクトルから得られる1730cm−1での吸光度D1730は、アクリル酸エステル系樹脂に含まれるエステル基C=0間の伸縮振動に由来する1730cm−1付近に現れるピーク高さをいう。
また表面の吸光度比は、図1に示すように低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子1の表面AについてATR法赤外分光分析により測定して求めた値であり、また中心部の吸光度比は、図2に示すように低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子1をその中心を通って切断した断面の中心部BについてATR法赤外分光分析により測定して求めた値である。
本発明の低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、前述したように算出された樹脂粒子の表面の吸光度比(A)と樹脂粒子の中心部の吸光度比(B)とが、
(A)<(B)であり、且つ(A)が0.05未満である、との関係を満たすことを特徴としている。
即ち、本発明の低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、粒子の直径方向において、含有されているスチレン−アクリル酸エステル共重合体成分の割合が、中心部で濃度が高く、表層側で低濃度となる。
本発明の低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、前述したようにスチレン−アクリル酸エステル共重合体成分の分布構造を有していることから、発泡性能が高く、低密度の発泡成形体が得られる。樹脂粒子の表面の吸光度比(A)と樹脂粒子の中心部の吸光度比(B)との関係((A)<(B))を満たさない場合は、得られる発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の発泡性能が劣り、低密度の発泡成形体が得にくくなる。
前記表面の吸光度比(A)は、0.05未満であり、0.04未満がより好ましい。表面の吸光度比(A)が0.05を超えると、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の表層側でスチレン−アクリル酸エステル共重合体成分が高くなることから、高発泡倍数(低密度)の予備発泡粒子及び発泡成形体の製造は可能であるが、高発泡倍数で予備発泡した場合に発泡粒子の結合が多くなり生産性が低下するため好ましくない。
前記中心部の吸光度比(B)は0.20〜0.60の範囲が好ましく、更に好ましくは0.30〜0.60の範囲である。中心部の吸光度比(B)が0.20未満であると発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の発泡性能が劣る。また中心部の吸光度比(B)が0.60を超えると成形時に収縮が大きくなりやすく、発泡成形体の強度が低下する。
本発明の低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、前述した本発明に係る製造方法により効率良く製造することができるが、製造方法はそれに限定されない。
本発明の低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、嵩密度0.006〜0.0125g/cmの範囲となるように予備発泡して低密度ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子とし、更にこの予備発泡粒子を成形型のキャビティー内に充填し、加熱して型内発泡成形することにより、低密度ポリスチレン系樹脂発泡成形品を製造するために用いられる。
なお、本発明において低密度ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子の嵩密度とは、JIS K6911:1995年「熱硬化性プラスチック一般試験方法」に準拠して測定されたものをいう。
<予備発泡粒子の嵩密度>
先ず、低密度ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を測定試料としてWg採取し、この測定試料をメスシリンダー内に自然落下させ、メスシリンダー内に落下させた測定試料の体積VcmをJIS K6911に準拠した見掛け密度測定器を用いて測定し、下記式に基づいてポリスチレン系樹脂予備発泡粒子の嵩密度を測定する。
嵩密度(g/cm)=測定試料の質量(W)/測定試料の体積(V)
本発明の低密度ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子は、嵩密度が0.006〜0.0125g/cmの範囲であり、0.009〜0.011g/cmの範囲が好ましい。
この低密度ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子の嵩密度が0.006g/cm未満であると、収縮が大きくなるだけでなく、発泡成形体の強度が低下する。また嵩密度が0.0125g/cmを超えると、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の使用量が多くなり好ましくない。
また、前記低密度ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を型内発泡成形して得られた、本発明の低密度ポリスチレン系樹脂発泡成形体は、0.006〜0.0125g/cmの範囲の密度であることが好ましく、0.009〜0.011g/cmの範囲が好ましい。
なお、本発明において低密度ポリスチレン系樹脂発泡成形体の密度とは、JIS K7122:1999「発泡プラスチック及びゴム−見掛け密度の測定」記載の方法で測定した密度のことである。
<発泡成形体の密度>
50cm以上(半硬質および軟質材料の場合は100cm以上)の試験片を材料の元のセル構造を変えない様に切断し、その質量を測定し、次式により算出した。
密度(g/cm)=試験片質量(g)/試験片体積(cm
試験片状態調節、測定用試験片は、成形後72時間以上経過した試料から切り取り、23℃±2℃×50%±5%または27℃±2℃×65%±5%の雰囲気条件に16時間以上放置したものである。
以下、実施例によって本発明の具体例を示すが、以下の実施例は本発明の例示にすぎず、本発明は以下の実施例のみに限定されない。また、以下の実施例、比較例において、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の吸光度比の結果は、発泡剤含浸前のポリスチレン系樹脂粒子の吸光度比の結果と同様であった。
以下の実施例、比較例において、ポリスチレン系樹脂粒子の吸光度比、予備発泡時の最低発泡嵩密度、予備発泡時の結合量、発泡成形体の外観及び総合評価は、次の測定方法及び評価基準により測定・評価した。
<吸光度比の測定>
吸光度比(D1730/D1600)は下記の要領で測定される。
即ち、無作為に選択した10個の各樹脂粒子の表面(図1中の符号A)、及び粒子を中心を通って切断した断面の中心部(図2中の符号B)について、ATR法赤外分光分析により粒子表面分析を行って赤外線吸収スペクトルを得る。
各赤外線吸収スペクトルから吸光度比(D1730/D1600)をそれぞれ算出し、表面Aに付いて算出した吸光度比の相加平均を吸光度比(A)とし、中心部Bについて算出した吸光度比の相加平均を吸光度比(B)とする。
吸光度D1730及び、D1600は、たとえばNicolet社から商品名「フーリエ変換赤外分光分析計 MAGMA560」で販売されている測定装置を用いて測定する。
尚、赤外吸収スペクトルから得られる1600cm−1での吸光度D1600は、ポリスチレン系樹脂に含まれるベンゼン環の面内振動に由来する1600cm−1付近に現れるピークの高さをいう。
また、赤外吸収スペクトルから得られる1730cm−1での吸光度D1730は、アクリル酸エステルに含まれるエステル基のC=0間の伸縮振動に由来する1730cm−1付近に現れるピークの高さをいう。
<最低発泡嵩密度>
発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を蒸気圧0.02MPaで30秒単位で加熱し、各々の発泡嵩密度を測定する。これを発泡粒子に収縮が発生するまで行い、最も低い嵩密度の値を最低発泡嵩密度とした。
本発明において、最低発泡嵩密度が0.010g/cm以下である場合を○(良好)とし、0.010g/cmを超える場合を×(不良)として評価した。
<予備発泡時の結合量>
前記予備発泡の際に、1cmの目開きの篩を通し、篩上に残った数個の予備発泡粒子が結合したものの質量(X)を測定し、予備発泡に使用した発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の総量(Y)に対しての割合を、以下の式により算出し、予備発泡時の結合量(%)とした。
予備発泡時の結合量(%)=(X/Y)×100
本発明において、予備発泡時の結合量が10%未満である場合を○(良好)とし、10%以上である場合を×(不良)として評価した。
<発泡成形体の外観>
発泡嵩密度0.010g/cmの予備発泡粒子をゲージ圧0.07MPaの水蒸気で加熱成形し、成形後に温度23℃、湿度50%で24時間放置して、密度0.010g/cmの発泡成形体を得た。
本発明において、発泡成形体の外観(成形後24時間放置)に収縮が見られなかった場合を○(良好)とし、収縮が見られた場合を×(不良)として評価した。
<総合評価>
前記<最低発泡嵩密度>、<予備発泡時の結合量>及び<発泡成形体の外観>の各試験・評価項目において、全ての評価が○(良好)であった場合を◎(良好)とし、一つでも×(不良)があった場合を×(不良)として総合評価した。
[実施例1]
(種粒子の製造)
内容量100リットルの攪拌機付き重合容器に、水40000質量部、懸濁安定剤として第三リン酸カルシウム100質量部及びアニオン界面活性剤としてドデシルベンゼンスルフォン酸カルシウム2.0質量部を供給し攪拌しながらスチレンモノマー40000質量部並びに重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド96.0質量部及びt−ブチルパーオキシベンゾエート28.0質量部を添加した上で90℃に昇温して重合した。そして、この温度で6時間保持し、更に、125℃に昇温してから2時間後に冷却してポリスチレン系樹脂粒子(a)を得た。
前記ポリスチレン系樹脂粒子(a)を篩分けし、種粒子として粒子径0.5〜0.71mmのポリスチレン系樹脂粒子(b)を得た。
次に、内容量5リットルの攪拌機付き重合容器内に、水2000質量部、前記ポリスチレン系樹脂粒子(b)500質量部、懸濁安定剤としてピロリン酸マグネシウム6.0質量部及びアニオン界面活性剤としてドデシルベンゼンスルフォン酸カルシウム0.3質量部を供給して攪拌しながら72℃に昇温した。
(第1重合工程)
次に、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド4.5質量部及びt−ブチルパーオキシベンゾエート1.1質量部をスチレンモノマー180質量部、アクリル酸ブチル30質量部の混合液に溶解させたものを前記5リットルの重合容器に供給してから、72℃で60分保持した。
(第2重合工程)
60分経過後に反応液を110℃まで150分で昇温しつつ、且つスチレンモノマー1290gを150分で重合容器内にポンプで一定量づつ供給した上で、120℃に昇温して2時間経過後に冷却し、ポリスチレン系樹脂粒子(c)を得た。
(樹脂粒子の吸光度比)
得られたポリスチレン系樹脂粒子(c)について、前記<吸光度比の測定>によって樹脂粒子の表面の吸光度比(A)と中心部の吸光度比(B)とを測定した。
その結果を表1に示す。また得られた発泡性ポリスチレン系樹脂粒子についても、前記<吸光度比の測定>により吸光度比を測定することができる。
(発泡剤含浸)
続いて、別の内容量5リットルの攪拌機付き重合容器に、水2200質量部、ポリスチレン系樹脂粒子(c)1800質量部、懸濁安定剤としてピロリン酸マグネシウム6.0質量部及びドデシルベンゼンスルフォン酸カルシウム0.4質量部を供給して攪拌しながら70℃に昇温した。次に、発泡助剤としてシクロヘキサン9.0質量部を重合容器内に入れて密閉し100℃に昇温した。次に、発泡剤としてn−ブタン126質量部をポリスチレン系樹脂粒子(c)が入った重合容器内に圧入して3時間保持した後、30℃以下まで冷却した上で重合容器内から取り出し乾燥させた上で13℃の恒温室内に5日間放置して発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得た。
(予備発泡)
続いて、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の表面に表面処理剤としてジンクステアレート及びヒドロキシステアリン酸トリグリセリドを被覆処理した上で、蒸気圧0.02MPaで加熱を行い、最低発泡嵩密度を測定した結果、0.008g/cmであった。
次いで予備発泡装置にて嵩密度0.010g/cmに予備発泡した後に20℃で24時間熟成してポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を得た。
この予備発泡の際に、前記<予備発泡時の結合量>により結合量を測定した。
(発泡成形体の製造)
そして、内寸300mm×400mm×30mmの直方体形状のキャビティを有する成形型を備えた発泡ビーズ自動成形機(積水工機製作所社製 商品名「エース3型」)のキャビティ内に前記ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を充填し、ゲージ圧0.07Mpaの水蒸気で15秒間加熱成形を行った。次に、前記成形型のキャビティ内の発泡体を5秒間水冷した後、減圧下にて放冷(冷却工程)して、密度0.010g/cmのポリスチレン系樹脂発泡成形体を得た。
得られた発泡成形体は収縮もなく、外観の良好なものであった。
[実施例2]
第1重合工程において使用するスチレンモノマーを40.0質量部、アクリル酸ブチル50.0質量部の混合液とし、更に第2重合工程で使用するスチレンモノマーを1410質量部とした以外は実施例1と同様にしてポリスチレン系樹脂発泡成形体を得た。
得られた発泡成形体は収縮もなく、外観の良好なものであった。
[実施例3]
第1重合工程において使用するスチレンモノマーを375質量部、アクリル酸ブチル12.5質量部の混合液とし、更に第2重合工程で使用するスチレンモノマーを1115質量部とした以外は実施例1と同様にしてポリスチレン系樹脂発泡成形体を得た。
得られた発泡成形体は収縮もなく、外観の良好なものであった。
[実施例4]
第1重合工程において使用するアクリル酸エステルをアクリル酸2エチルヘキシルとした以外は実施例1と同様にしてポリスチレン系樹脂発泡成形体を得た。
得られた発泡成形体は収縮もなく、外観の良好なものであった。
[実施例5]
第3工程において、難燃剤としてテトラブロモシクロオクタンを1.0質量%使用する以外は実施例1と同様にしてポリスチレン系樹脂発泡成形体を得た。
得られた発泡成形体は収縮もなく、外観の良好なものであった。
[比較例1]
第1重合工程でアクリル酸ブチルを使用せず、スチレンモノマーを210質量部のみ使用した以外は実施例1と同様にして発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得た。
しかし、最低発泡嵩密度が0.015g/cmであり、所望の嵩密度0.010g/cmの予備発泡粒子、発泡成形体は得られなかった。
[比較例2]
第1重合工程において使用するスチレンモノマーを25.0質量部、アクリル酸ブチル70.0質量部の混合液とし、第2重合工程で使用するスチレンモノマー1405質量部とした以外は実施例1と同様にして発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得た。
最低発泡嵩密度が0.009g/cmであり、所望の嵩密度0.010g/cmの予備発泡粒子、発泡成形体は得られたが、予備発泡時の結合量が非常に多く、生産性が極端に低下した。
[比較例3]
第1重合工程において使用するスチレンモノマーを425質量部、アクリル酸ブチル7.5質量部の混合液とし、加えて第2重合工程で使用するスチレンモノマーを1070質量部とした以外は実施例1と同様にして発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得た。
しかし、最低発泡嵩密度が0.014g/cmであり、所望の嵩密度0.010g/cmの予備発泡粒子、発泡成形体は得られなかった。
前記実施例1〜5、比較例1〜3の製造条件の概要と、各試験・評価結果を表1,2にまとめて記す。
Figure 0005478140
Figure 0005478140
表1,2の結果より、本発明に係る実施例1〜5の低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、吸光度比(A)と(B)とが、(A)<(B)、且つ(A)が0.05未満である関係を満たしたものなので、最低発泡嵩密度が0.010未満という低密度(高発泡倍数)で予備発泡することができ、得られた低密度予備発泡粒子を型内発泡成形して低密度発泡成形体を製造することができた。実施例1〜5で得られた低密度発泡成形体は、収縮がなく外観が良好であった。
一方、アクリル酸エステルを使用していない比較例1、及び吸光度比(A)が(B)よりも大きくなって本発明の条件((A)<(B))となっていない比較例3で得られた発泡成形体は、いずれも最低発泡嵩密度が0.010以上であり、低密度で予備発泡することができなかった。また吸光度比(A)が0.057と本発明の範囲(0.05未満)を超えた比較例2は、予備発泡時の結合量が高くなり、製造効率が悪く、また得られた発泡成形体は収縮が大きくなって外観の劣るものとなった。
本発明によれば、少ない可塑剤、有機溶剤量で低密度のポリスチレン系樹脂発泡成形体が得られ、昨今の環境問題に十分対応できる。また、発泡成形体の低密度化が図れることから、ポリスチレン系樹脂の使用量を削減でき、低コスト化することができる。更に低密度においても収縮が少ない発泡成形体が得られる。
1…低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、A…表面、B…中心部。

Claims (4)

  1. アクリル酸エステルとスチレン系単量体との共重合体を含有する発泡性ポリスチレン系樹脂粒子であって、
    ATR法赤外分光分析により前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の表面を分析し得られた赤外スペクトルのうち、1730cm−1での吸光度D1730と1600cm−1での吸光度D1600とを求め、D1730/D1600から算出される吸光度比(A)とATR法赤外分光分析により前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の中心部を分析し得られた赤外スペクトルのうち、1730cm−1での吸光度D1730と1600cm−1での吸光度D1600とを求め、D1730/D1600から算出される吸光度比(B)とが、(A)<(B)であり、且つ(A)が0.005以上0.05未満、(B)が0.20〜0.60である関係を満たし、
    一気圧下における沸点が200℃以下の発泡助剤を含む、低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子。
  2. 請求項記載の低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を嵩密度が0.006〜0.0125g/cmの範囲となるように予備発泡して得られる低密度ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子。
  3. 請求項記載の低密度ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を成形型内に充填して加熱、発泡させて得られる低密度ポリスチレン系樹脂発泡成形体。
  4. (1)ポリスチレン系樹脂種粒子を水中に分散させてなる分散液中に、ポリスチレン系樹脂種粒子100質量部に対し、スチレン系単量体7.0〜80.0質量部とアクリル酸エステル単量体2.0〜12.0質量部とを供給し、これらの単量体を種粒子に吸収、重合させてポリスチレン系樹脂粒子を成長させる第1重合工程と、
    (2)次いで、該分散液中にスチレン系単量体のみを供給し、これを種粒子に吸収、重合させてポリスチレン系樹脂粒子を成長させる第2重合工程と、
    (3)第2重合工程を行ってポリスチレン系樹脂粒子を製造した後、又はポリスチレン系樹脂粒子の成長途上で発泡剤を含浸させて請求項記載の低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得る工程とを有する低密度発泡成形用発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法。
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