本発明に係る放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システムの好適な実施形態について、図1〜図27を参照しながら以下詳細に説明する。
先ず、第1実施形態に係る放射線画像撮影システム10Aについて、図1〜図19Bを参照しながら説明する。
図1に示すように、放射線画像撮影システム10Aは、ベッド等の撮影台12に横臥した患者等の被写体14に対して、撮影条件に従った線量からなる放射線16を照射する放射線照射装置18と、被写体14を透過した放射線16を検出して放射線画像に変換する放射線画像撮影装置20Aと、放射線照射装置18及び放射線画像撮影装置20Aを制御するコンソール(制御装置)22と、放射線画像を表示する表示装置24とを備える。
コンソール22と、放射線照射装置18、放射線画像撮影装置20A及び表示装置24との間は、例えば、UWB(Ultra Wide Band)、IEEE802.11.a/g/n等の無線LAN(Local Area Network)又はミリ波等を用いた無線通信により信号の送受信が行われる。なお、ケーブルを用いた有線通信により信号の送受信を行ってもよいことは勿論である。
また、コンソール22には、病院内の放射線科において取り扱われる放射線画像やその他の情報を統括的に管理する放射線科情報システム(RIS)26が接続され、また、RIS26には、病院内の医事情報を統括的に管理する医事情報システム(HIS)28が接続される。
放射線画像撮影装置20Aは、撮影台12と被写体14との間に配置され、3つの放射線検出ユニット30a〜30cと、該放射線検出ユニット30a〜30c間を電気的に且つ機械的に接続する2つのコネクタ(接続部)32とを有する。
放射線検出ユニット30a〜30cは、図1〜図7Aに示すように、同一形状且つ同じ厚みの1種類の電子カセッテであり、撮影台12上で順にひっくり返した状態で一列に順次連結すると共に、2つのコネクタ32によって電気的に且つ機械的に接続することにより1台の放射線画像撮影装置20Aを構成する。
ここで、各放射線検出ユニット30a〜30cについて、より詳しく説明する。
放射線検出ユニット30a〜30cは、略矩形状の筐体(パネル収容部)34a〜34cをそれぞれ有する(図5A及び図5B参照)。筐体34a〜34cは、放射線16を透過可能であると共に、該放射線16を放射線画像に変換可能な放射線変換パネル172a〜172cを収容する(図4参照)。そして、筐体34a〜34c内部における後述の制御部196a〜196c(図8参照)以外の構成要素によって、パネル部198a〜198cが構成される。
筐体34a〜34cの表面36a〜36cには、被写体14の撮影位置を示すガイド線38a〜38cがそれぞれ形成されている。ガイド線38a〜38cの外枠が、表面36a〜36cにおける放射線16の照射野(照射範囲)を示す撮影領域40a〜40cになる。また、ガイド線38a〜38cの中心位置(十字状に交差する2本のガイド線38a〜38cの交点)は、該撮影領域40a〜40cの中心位置となる。
一方、表面36a〜36cに対向する裏面42a〜42cにも、被写体14の撮影位置を示すガイド線44a〜44cがそれぞれ形成され、ガイド線44a〜44cの外枠が、裏面42a〜42cにおける放射線16の照射野(照射範囲)を示す撮影領域46a〜46cになる。また、ガイド線44a〜44cの中心位置(十字状に交差する2本のガイド線44a〜44cの交点)は、該撮影領域46a〜46cの中心位置となる。
従って、放射線検出ユニット30a〜30cは、外部から表面36a〜36cに対して放射線16が照射されても、あるいは、外部から裏面42a〜42cに対して放射線16が照射されても、いずれの場合であっても、放射線変換パネル172a〜172cにおいて該放射線16を放射線画像に変換可能な電子カセッテである。
なお、以下の説明では、説明の便宜上、外部から表面36a〜36cに対する放射線16の照射をA面照射といい、一方で、外部から裏面42a〜42cに対する放射線16の照射をB面照射ともいう。
また、図2及び図3に示すように、放射線検出ユニット30a〜30cを連結しても、各ガイド線38a〜38c、44a〜44cは重ならない一方で、筐体34a〜34cに収容された放射線変換パネル172a〜172cは、その一部が重なり合う(図4参照)。
さらに、表面36a〜36cと裏面42a〜42cとは、互いに略同じ面積であり、放射線16の照射野も本来は略同じ大きさである。しかしながら、筐体34a〜34cの側部の裏面42a〜42c側がブロック58a〜58c、60a〜60cとして筐体34a〜34cから分離して、段差部(連結部)120a〜120c、122a〜122cを形成することが可能であるため(図6A及び図6B参照)、裏面42a〜42c中、筐体34a〜34cから分離しない領域にのみガイド線44a〜44c及び撮影領域46a〜46cがそれぞれ表示されている。すなわち、各筐体34a〜34cにおいては、段差部120a〜120c、122a〜122cに近接(連接)する面を裏面42a〜42cとし、一方で、裏面42a〜42cに対向し且つ段差部120a〜120c、122a〜122cから離間した面を表面36a〜36cとしている。
さらにまた、筐体34a〜34cにおいて、表面36a〜36cの外周部と、裏面42a〜42cの外周部とは、4つの側面50a〜50c、52a〜52c、54a〜54c、56a〜56cによってそれぞれ連結されている。この場合、筐体34a〜34cの側面54a〜54c側には、該筐体34a〜34cから分離可能なブロック58a〜58cがそれぞれ設けられると共に、側面54a〜54cに対向する側面56a〜56c側には、筐体34a〜34cから分離可能なブロック60a〜60cがそれぞれ設けられる。なお、これらのブロック58a〜58c、60a〜60cの全長は、側面50a〜50cと、該側面50a〜50cに対向する側面52a〜52cとの間の距離に設定されている。
ブロック58a〜58cの側面50a〜50c側には、凹部70a〜70cがそれぞれ設けられ、該凹部70a〜70cに手動操作部72a〜72cが配置されている。また、ブロック58a〜58cの側面52a〜52c側には、凹部70a〜70bと同一形状の凹部74a〜74cがそれぞれ設けられ、該凹部74a〜74cに手動操作部76a〜76cが配置されている。一方、ブロック60a〜60cにおいても、凹部70a〜70c、74a〜74cに対向するように凹部78a〜78c、82a〜82cがそれぞれ設けられ、該凹部78a〜78c、82a〜82cに手動操作部80a〜80c、84a〜84cが配置されている。
ブロック58a〜58cの筐体34a〜34c側には、手動操作部72a〜72cに連結される爪部材90a〜90cが、孔部92a〜92cを貫通してそれぞれ配設され、筐体34a〜34cにおける孔部92a〜92cに対向する箇所には、爪部材90a〜90cと係合可能な孔部94a〜94cが形成されている(図6A及び図6B参照)。また、ブロック58a〜58cの筐体34a〜34c側には、前述した爪部材90a〜90cと同様に、手動操作部76a〜76cに連結される爪部材96a〜96cが孔部98a〜98cを貫通してそれぞれ配設され、筐体34a〜34cにおける孔部98a〜98cに対向する箇所には、爪部材96a〜96cと係合可能な孔部100a〜100cが形成されている。
ブロック60a〜60cの筐体34a〜34c側においても、上述の爪部材90a〜90cと同様に、手動操作部80a〜80cに連結される爪部材102a〜102cが孔部104a〜104cを貫通してそれぞれ配設され、筐体34a〜34cにおける孔部104a〜104cに対向する箇所には、爪部材102a〜102cと係合可能な孔部106a〜106cが形成されている。また、ブロック60a〜60cの筐体34a〜34c側には、前述した爪部材96a〜96cと同様に、手動操作部84a〜84cに連結される爪部材108a〜108cが孔部110a〜110cを貫通してそれぞれ配設され、筐体34a〜34cにおける孔部110a〜110cに対向する箇所には、爪部材108a〜108cと係合可能な孔部112a〜112cが形成されている。
従って、図5A及び図5Bに示す状態で医師又は技師が手動操作部72a〜72c、76a〜76cを互いに近接する方向(図6Bに示す位置)に変位させると、該手動操作部72a〜72c、76a〜76cに連動する爪部材90a〜90c、96a〜96cが移動し、この結果、爪部材90a〜90c、96a〜96cと孔部94a〜94c、100a〜100cとの係合状態が解除されて、筐体34a〜34cからブロック58a〜58cを分離することができる(図6A及び図6B参照)。また、医師又は技師が手動操作部80a〜80c、84a〜84cを互いに近接する方向(図6Aに示す位置)に変位させると、該手動操作部80a〜80c、84a〜84cに連動する爪部材102a〜102c、108a〜108cが移動し、この結果、爪部材102a〜102c、108a〜108cと孔部106a〜106c、112a〜112cとの係合状態が解除されて、筐体34a〜34cからブロック60a〜60cを分離することができる。
筐体34a〜34cからブロック58a〜58c、60a〜60cが分離されることにより、該筐体34a〜34cの側面54a〜54c、56a〜56c側には、段差部120a〜120c、122a〜122cがそれぞれ形成される。
側面50a〜50cにおける段差部120a〜120c側の箇所には、コネクタ32に嵌合可能な接続端子124a〜124cがそれぞれ配設される。また、該側面50a〜50cにおける段差部122a〜122c側の箇所にも、接続端子124a〜124cと同一形状の接続端子126a〜126cがそれぞれ配設される。
さらに、側面50a〜50cの中央部分には、凹部130a〜130cがそれぞれ形成され、該凹部130a〜130cには取手部132a〜132cが配設される。取手部132a〜132cの一端部には筐体34a〜34c内に進入する軸部134a〜134cが設けられると共に、他端部にも該軸部134a〜134cと同軸の軸部136a〜136cが筐体34a〜34c内に進入した状態で設けられている(図5A参照)。従って、医師又は技師が軸部134a〜134c、136a〜136cを中心に取手部132a〜132cを回動させることにより、該取手部132a〜132cを把持することが可能となる。
また、側面52a〜52cの中央部分にも、前述した凹部130a〜130c及び取手部132a〜132cと同一形状の凹部140a〜140c及び取手部142a〜142cがそれぞれ設けられ、該取手部142a〜142cの一端部には筐体34a〜34c内に進入する軸部144a〜144cが設けられると共に、他端部にも該軸部144a〜144cと同軸の軸部146a〜146cが筐体34a〜34c内に進入した状態で設けられている(図5B参照)。
従って、医師又は技師は、軸部144a〜144c、146a〜146cを中心に取手部142a〜142cを回動させることにより、例えば、取手部142a〜142cを把持して放射線検出ユニット30a〜30cを運搬することが可能となる。
ここで、3つの放射線検出ユニット30a〜30cを連結して1台の放射線画像撮影装置20Aを構成する場合、医師又は技師は、下記のようにして放射線画像撮影装置20Aの組立作業を行う。
先ず、筐体34a〜34cからブロック58a〜58c、60a〜60cをそれぞれ分離して段差部120a〜120c、122a〜122cを形成する(図6A及び図6B参照)。この状態で、医師又は技師は、取手部132b、142bを把持して筐体34bをひっくり返し、筐体34aの段差部122aと筐体34bの段差部122bとを嵌合させると共に、筐体34bの段差部120bと筐体34cの段差部120cとを嵌合させる(図7A及び図7B参照)。次に、医師又は技師は、段差部122a、122b側の接続端子126a、126bに略U字状のコネクタ32を嵌合させると共に、段差部120b、120c側の接続端子124b、124cにも他のコネクタ32を嵌合させる。
このように組み立てることで、放射線画像撮影装置20Aでは、図1〜図4の左側から右側に向かって、放射線検出ユニット30a→放射線検出ユニット30b→放射線検出ユニット30cの順に連結される。この場合、各放射線検出ユニット30a〜30cが順にひっくり返されて順次連結されることにより、放射線画像撮影装置20Aの上面は、表面36a→裏面42b→表面36cの順となり、一方向に沿って表面と裏面とが交互に入れ替わる。
また、前述したように、各筐体34a〜34cは、同一形状及び同じ厚みであるため、各放射線検出ユニット30a〜30cを連結して放射線画像撮影装置20Aを構成すると、各筐体34a〜34cの連結箇所(放射線画像撮影装置20Aの上面における各段差部122a、122bの嵌合箇所、及び、各段差部120b、120cの嵌合箇所)での段差を発生させることなく、該放射線画像撮影装置20Aの厚みを、各放射線検出ユニット30a〜30cと同じ厚みにすることができると共に、放射線画像撮影装置20Aの上面を略平面状とすることができる(図1〜図4参照)。
さらに、被写体14が横臥する放射線画像撮影装置20Aの上面に放射線16が照射される場合(図1及び図2参照)、表面36a、裏面42b及び表面36cは、放射線16が照射される照射面148a〜148cになると共に、放射線16の照射範囲(撮影領域40a、46b、40cを含む照射野)が放射線画像撮影装置20Aの撮影面(撮影領域)156として構成される。
図4に示すように、筐体34a〜34cの内部における、段差部120a〜120c、122a〜122cが形成されていない幅広の部分に、シンチレータ150a〜150c、光電変換層152a〜152c及びシンチレータ154a〜154cを有し、且つ、放射線16を放射線画像に変換する放射線変換パネル172a〜172cがそれぞれ収容されている。この場合、各筐体34a、34bにおいては、放射線変換パネル172aにおける放射線変換パネル172b側の一部と、放射線変換パネル172bにおける放射線変換パネル172a側の一部とが(平面視で)重なり合うように、段差部122a、122bが嵌合している。また、各筐体34b、34cにおいても、放射線変換パネル172bにおける放射線変換パネル172c側の一部と、放射線変換パネル172cにおける放射線変換パネル172b側の一部とが(平面視で)重なり合うように、段差部120b、120cが嵌合している。
さらに、各放射線検出ユニット30a〜30cは、1つの電子カセッテとして単独で使用する場合には、撮影領域40a、46b、40c(あるいは、撮影領域46a、40b、46c)に放射線16が照射される。これに対して、各放射線検出ユニット30a〜30cを順にひっくり返して連結することで構成される放射線画像撮影装置20Aでは、前述したように、これらの撮影領域40a、46b、40cを含む撮影面156に放射線16が照射される。なお、撮影領域40a〜40cは、図8に示すように、平面視で、シンチレータ150a〜150c(、光電変換層152a〜152c及びシンチレータ154a〜154c)と略一致する。
図2、図5A及び図6A〜図7Aに示すように、側面50a〜50cには、外部の電源から放射線検出ユニット30a〜30cに対して充電を行なうためのACアダプタの入力端子160a〜160cと、外部機器との間で情報の送受信が可能なインターフェース手段としてのUSB(Universal Serial Bus)端子162a〜162cと、PCカード等のメモリカード164を装填するためのカードスロット166a〜166cと、放射線検出ユニット30a〜30cを起動させるための電源スイッチ168a〜168cとがそれぞれ設けられている。
図8〜図10に示すように、筐体34a〜34c内における幅狭の裏面42a〜42c側に衝撃吸収部材170a〜170cが配置され、該衝撃吸収部材170a〜170cから表面36a〜36cに向かって、放射線変換パネル172a〜172c及び衝撃吸収部材174a〜174cが順に積層されている。
衝撃吸収部材170a〜170cは、裏面42a〜42cを上面として被写体14から該裏面42a〜42cに荷重が付与されたときに、該荷重に起因した衝撃を吸収(緩和)する。衝撃吸収部材174a〜174cは、表面36a〜36cを上面として被写体14から該表面36a〜36cに荷重が付与されたときに、該荷重に起因した衝撃を吸収(緩和)する。
放射線変換パネル172a〜172cは、衝撃吸収部材170a〜170cから衝撃吸収部材174a〜174cの方向に向かって、シンチレータ154a〜154c、ガラス基板等の光透過性及び放射線透過性の基板178a〜178c、透明電極等が形成された光透過性のTFT層176a〜176c、光電変換層152a〜152c、シンチレータ150a〜150cの順に積層することにより構成される。
シンチレータ150a〜150cは、外部から表面36a〜36cに対して放射線16が照射される場合(A面照射)には、該表面36a〜36cから衝撃吸収部材174a〜174cを介して照射された放射線16を可視光に一旦変換し、一方で、外部から裏面42a〜42cに対して放射線16が照射される場合(B面照射)には、該裏面42a〜42cから衝撃吸収部材170a〜170c、シンチレータ154a〜154c、基板178a〜178c、TFT層176a〜176c及び光電変換層152a〜152cを介して照射された放射線16を可視光に一旦変換する。
一方、シンチレータ154a〜154cは、A面照射の場合には、表面36a〜36cから衝撃吸収部材174a〜174c、シンチレータ150a〜150c、光電変換層152a〜152c、TFT層176a〜176c及び基板178a〜178cを介して照射された放射線16を可視光に一旦変換し、一方で、B面照射の場合には、裏面42a〜42cから衝撃吸収部材170a〜170cを介して照射された放射線16を可視光に一旦変換する。
なお、シンチレータ150a〜150c、154a〜154bは、同じ材料で構成してもよいし、あるいは、異なる材料で構成してもよい。異なる材料で構成する場合、例えば、ヨウ化セシウム(CsI)で一方のシンチレータを構成し、ガドリニウム・オキサイド・サルファ(GOS)で他方のシンチレータを構成すればよい。また、放射線画像撮影装置20Aを用いて被写体14に対する長尺撮影を行う場合に、長尺な撮影部位(被写体14の体全体)のうち、注目したい特定部位を撮影する放射線検出ユニットのシンチレータ150a〜150c、154a〜154cをCsIで構成し、他の放射線検出ユニットのシンチレータ150a〜150c、154a〜154cをGOSで構成してもよい。
光電変換層152a〜152cは、アモルファスシリコン(a−Si)等の物質からなる固体検出素子(以下、画素という。)200a〜200c(図11参照)を用いて前記可視光を信号電荷である電気信号に変換する。
TFT層176a〜176cは、一方の信号電極に信号線204a〜204c又は信号線206a〜206c(図12参照)が接続されると共に、ゲート電極にゲート線202a〜202cが接続される薄膜トランジスタ(TFT)210a〜210cを行列状に配列して構成されており、放射線16及び前記可視光を透過可能である。
上述のように、被写体14を透過した放射線16をシンチレータにより可視光に一旦変換し、変換した前記可視光を固体検出素子(画素)により電気信号に変換する間接変換型の放射線変換パネル(放射線検出器)には、表面読取方式の放射線検出器と裏面読取方式の放射線検出器とがある。このうち、表面読取方式であるISS(Irradiation Side Sampling)方式の放射線検出器は、放射線16の照射方向に沿って、固体検出素子及びシンチレータが順に配置された構成を有する。また、裏面読取方式であるPSS(Penetration Side Sampling)方式の放射線検出器は、放射線16の照射方向に沿って、シンチレータ及び固体検出素子が順に配置された構成を有する。
図8〜図12に示す間接変換型の放射線変換パネル172a〜172cは、画素200a〜200cを用いた光電変換層152a〜152cを、シンチレータ150a〜150c、154a〜154cで上下方向に挟み込んだ構造である。そのため、A面照射の場合に、シンチレータ150a〜150c及び光電変換層152a〜152cの配置関係は、PSS方式となる一方で、光電変換層152a〜152c及びシンチレータ154a〜154cの配置関係は、ISS方式となる。また、B面照射の場合に、シンチレータ150a〜150c及び光電変換層152a〜152cの配置関係は、ISS方式となる一方で、光電変換層152a〜152c及びシンチレータ154a〜154cの配置関係は、PSS方式となる。従って、図8〜図12に示す放射線変換パネル172a〜172cは、ISS方式及びPSS方式の双方を含む放射線検出器として構成されている。
なお、図8〜図12では、間接変換型の放射線変換パネル172a〜172cを図示しているが、放射線16の線量をアモルファスセレン(a−Se)等の物質からなる固体検出素子により電気信号に直接変換する直接変換型の放射線変換パネルを採用することも可能である。
基板178a〜178cは、平面視で、放射線変換パネル172a〜172cを構成する他の部材よりも大きく(図8参照)、その四隅には、筐体34a〜34cの角速度を検出するジャイロスコープ、温度を検出する温度センサ、又は、被写体14から照射面148a〜148cに付与される荷重又は歪みを検出する荷重センサからなるセンサ180a〜180cが配置されている。
また、基板178a〜178cの側面50a〜50c側には、放射線変換パネル172a〜172cを駆動するための駆動回路部182a〜182cが配置され、基板178a〜178cの側面54a〜54c側には、放射線変換パネル172a〜172cから電気信号を読み出すための読出回路部184a〜184cが配置され、基板178a〜178cの側面56a〜56c側には、電気信号を読み出すための読出回路部186a〜186cが配置されている。そして、放射線変換パネル172a〜172c、駆動回路部182a〜182c及び読出回路部184a〜184c、186a〜186cにより、放射線16を放射線画像に変換して出力するパネル部198a〜198cが構成される。
一方、筐体34a〜34c内の側面50a〜50c近傍には、放射線検出ユニット30a〜30c内の各部に電力を供給するバッテリ等の電源部190a〜190cと、駆動回路部182a〜182c及び読出回路部184a〜184c、186a〜186cを介して放射線変換パネル172a〜172cを制御するカセッテ制御部192a〜192cと、コンソール22との間で無線による信号の送受信が可能であると共に、コネクタ32を介して他の放射線検出ユニットとの間での信号の送受信も可能な通信部194a〜194cとが配置されている。そして、電源部190a〜190cと、カセッテ制御部192a〜192cと、通信部194a〜194cとによって、放射線変換パネル172a〜172cを含むパネル部198a〜198cを制御する制御部196a〜196cが構成される。なお、制御部196a〜196cは、放射線16が照射されるパネル部198a〜198c以外の領域に配置されている。
図11に模式的に示すように、各放射線検出ユニット30a〜30c内において、放射線変換パネル172a〜172cでは、前述のように、多数の画素200a〜200cがTFT層176a〜176c(図9及び図10参照)を介して基板178a〜178c上に配列され、さらに、これらの画素200a〜200cに対して駆動回路部182a〜182cから制御信号を供給する多数のゲート線202a〜202cと、多数の画素200a〜200cから出力される電気信号(信号電荷)を読み出して読出回路部184a〜184cに出力する多数の信号線204a〜204cと、多数の画素200a〜200cから出力される電気信号を読み出して読出回路部186a〜186cに出力する多数の信号線206a〜206cとが配列されている。
なお、図11の上方から下方に向かって、奇数行の画素200a〜200cの電気信号は、信号線204a〜204cを介して読出回路部184a〜184cに出力され、一方で、偶数行の画素200a〜200cの電気信号は、信号線206a〜206cを介して読出回路部186a〜186cに出力される。
次に、放射線画像撮影装置20Aの回路構成及びブロック図に関し、図12及び図13を参照しながら詳細に説明する。
放射線変換パネル172a〜172cは、可視光を電気信号に変換するa−Si等の物質からなる各画素200a〜200bが形成された光電変換層152a〜152c(図9及び図10参照)を、行列状のTFT210a〜210cのアレイの上に配置した構造を有する。この場合、駆動回路部182a〜182cを構成するバイアス回路214からバイアス電圧が供給される各画素200a〜200cでは、可視光を電気信号(アナログ信号)に変換することにより発生した電荷が蓄積され、各列毎にTFT210a〜210cを順次オンにすることにより前記電荷を画像信号として読み出すことができる。
各画素200a〜200cに接続されるTFT210a〜210cのうち、図12の上方から下方に向かって、奇数行に配列されたTFT210a〜210cは、列方向と平行に延びるゲート線202a〜202cと、行方向と平行に延びる信号線204a〜204cとに接続される。また、偶数行に配列されたTFT210a〜210cは、ゲート線202a〜202cと、行方向と平行に延びる信号線206a〜206cとに接続される。
この場合、各ゲート線202a〜202cは、ゲート駆動回路212に接続され、ゲート線202a〜202cには、列方向に配列されたTFT210a〜210cをオンオフ制御する制御信号がゲート駆動回路212から供給される。この場合、ゲート駆動回路212には、カセッテ制御部192a〜192cからアドレス信号が供給される。
信号線204a〜204c、206a〜206cには、行方向に配列されたTFT210a〜210cを介して各画素200a〜200cに保持されている電荷がそれぞれ流出する。該電荷は、増幅器220a〜220c、230a〜230cによってそれぞれ増幅される。増幅器220a〜220c、230a〜230cには、サンプルホールド回路222a〜222c、232a〜232cを介してマルチプレクサ223a〜223c、233a〜233cがそれぞれ接続される。マルチプレクサ223a〜223c、233a〜233cは、信号線204a〜204c、206a〜206cを切り替えるFET(電界効果トランジスタ)スイッチ224a〜224c、234a〜234cと、1つのFETスイッチ224a〜224c、234a〜234cをオンにする選択信号を出力するマルチプレクサ駆動回路226a〜226c、236a〜236cとをそれぞれ備える。マルチプレクサ駆動回路226a〜226c、236a〜236cには、カセッテ制御部192a〜192c(図11及び図13参照)からアドレス信号が供給される。FETスイッチ224a〜224c、234a〜234cには、A/D変換器228a〜228c、238a〜238cが接続され、A/D変換器228a〜228c、238a〜238cによってデジタル信号に変換された放射線画像がカセッテ制御部192a〜192cに供給される。
なお、スイッチング素子として機能するTFT210a〜210cは、CMOS(Complementary Metal−Oxside Semiconductor)イメージセンサ等、他の撮像素子と組み合わせて実現してもよい。さらにまた、TFTで言うところのゲート信号に相当するシフトパルスにより電荷をシフトしながら転送するCCD(Charge−Coupled Device)イメージセンサに置き換えることも可能である。
カセッテ制御部192a〜192cは、図13に示すように、画像メモリ240a〜240cと、アドレス信号発生部242a〜242cと、カセッテIDメモリ244a〜244cと、照射面判定部(照射面検知部)246a〜246cと、同期制御部248a〜248cと、連結順番情報生成部250a〜250cとを備える。
画像メモリ240a〜240cは、放射線変換パネル172a〜172cによって検出された放射線画像を記憶する。
アドレス信号発生部242a〜242cは、ゲート駆動回路212及びマルチプレクサ駆動回路226a〜226c、236a〜236cに対してアドレス信号を供給する。カセッテIDメモリ244a〜244cは、放射線検出ユニット30a〜30cを特定するためのカセッテID情報を記憶する。
照射面判定部246a〜246cは、センサ180a〜180cの出力に基づいて、照射面148a〜148cが表面36a〜36c又は裏面42a〜42cのいずれであるのかを判定する。
例えば、センサ180a〜180cがジャイロスコープであれば、照射面判定部246a〜246cは、該ジャイロスコープが検出した筐体34a〜34cの角速度(傾斜角度)に基づいて、照射面148a〜148cが表面36a〜36c又は裏面42a〜42cのいずれであるのかを判定する。
また、撮影時には、被写体14が撮影面156に横臥するので、該撮影面156を介して放射線検出ユニット30a〜30cの内部に熱が伝達され、さらには、撮影面156を介して放射線検出ユニット30a〜30cに付与される荷重によって、該放射線検出ユニット30a〜30cが全体的に歪む。
そこで、センサ180a〜180cが温度センサであれば、照射面判定部246a〜246cは、該温度センサが検出した前記温度センサの設置箇所での温度に基づいて、照射面148a〜148cが表面36a〜36c又は裏面42a〜42cのいずれであるのかを判定する。また、センサ180a〜180cが荷重センサであれば、照射面判定部246a〜246cは、該荷重センサが検出した前記荷重センサの設置箇所での荷重又は歪み量に基づいて、照射面148a〜148cが表面36a〜36c又は裏面42a〜42cのいずれであるのかを判定する。
同期制御部248a〜248cは、通信部194a〜194c及びコネクタ32を介して他の放射線検出ユニットとの間で、同期制御信号の送受信を行うことにより、撮影時における各放射線検出ユニット30a〜30bの同期を取る。具体的には、同期制御信号の示すタイミングで放射線照射装置18から被写体14を介して撮影面156に放射線16が照射される場合に、同期制御部248a〜248cは、前記タイミングの前に放射線変換パネル172a〜172cの各画素200a〜200cにおいて電荷蓄積が可能な状態となるように、放射線変換パネル172a〜172cを制御する。
連結順番情報生成部250a〜250cは、通信部194a〜194c及びコネクタ32を介して、隣接する放射線検出ユニットとの間でカセッテID情報を送受信することにより、放射線画像撮影装置20Aにおける各放射線検出ユニット30a〜30cの連結順を特定(検知)し、特定した連結順と、該連結順での各放射線検出ユニットのカセッテID情報と、照射面判定部246a〜246cで判定された照射面148a〜148cの情報とを示す連結順番情報を生成する。
コンソール22は、図14に示すように、通信部280、制御部282、撮影条件設定部284、IDメモリ286、画像処理部288、画像メモリ290、同期処理部292、連結順番情報管理部294、SID(線源受像画間距離)管理部296及び操作部298を有する。なお、図14では、放射線画像撮影装置20Aを模式的に図示する。
通信部280は、放射線画像撮影装置20A、表示装置24、RIS26及びHIS28との間で信号の送受信を行う。制御部282は、コンソール22を全体的に制御する。
この場合、制御部282は、RIS26から取得した撮影のオーダ情報を撮影条件設定部284に記憶する。また、制御部282は、RIS26から取得し、あるいは、医師又は技師がキーボードやマウス等の操作部298を操作して設定した被写体14に対する長尺撮影の撮影条件を撮影条件設定部284に記憶する。
なお、オーダ情報は、RIS26を用いて医師により作成されるものであり、被写体14の氏名、年齢、性別等、被写体14を特定するための被写体情報に加えて、撮影に使用する撮影装置、撮影部位、撮影条件が含まれる。また、撮影条件とは、例えば、放射線照射装置18を構成する放射線源264の管電圧、管電流、放射線16の照射時間等、被写体14に照射される放射線量を決定するための条件である。
IDメモリ286には、各放射線検出ユニット30a〜30cのカセッテID情報が記憶される。同期処理部292は、同期制御信号を生成して通信部280を介し放射線照射装置18及び放射線画像撮影装置20Aに送信する。連結順番情報管理部294は、放射線画像撮影装置20Aから通信部280を介して受信した連結順番情報を記憶(管理)する。SID管理部296は、前記撮影条件に基づく、撮影時における放射線源264と放射線画像撮影装置20A(の各放射線変換パネル172a〜172c)との間の距離(SID)を記憶(管理)する。
画像処理部288は、放射線画像撮影装置20Aから通信部280を介して受信された各放射線検出ユニット30a〜30cの放射線画像を画像合成し、画像合成後の被写体14の長尺な撮影部位に応じた画像(長尺撮影画像)と、画像合成に用いた各放射線画像とを画像メモリ290に記憶させる。
前述したように、放射線源264に対する各放射線変換パネル172a〜172cの距離は、互いに異なると共に、隣接する放射線変換パネル間は、その一部が互いに重なり合っている。そのため、単純に、放射線検出ユニット30a〜30cの連結順番に従って前記各放射線画像を順次連結する画像合成を行っても、得られる合成画像は、画質が均一化されていない画像となるおそれがある。
そこで、画像処理部288は、先ず、連結順番情報管理部294に記憶された連結順番情報と、IDメモリ286に記憶されたカセッテID情報とを参照して、各放射線検出ユニット30a〜30cの連結順番を把握すると共に、SID管理部296を参照して、放射線源264と各放射線変換パネル172a〜172cとの間のSIDを特定する。
次に、画像処理部288は、SIDに応じて放射線16の減弱率が異なることに鑑みて、前記各放射線画像に対して放射線16の減弱率を考慮した画像補正処理を行った後に、前記連結順番情報に従い前記各放射線画像を順次連結する画像合成を行う。前述のように、隣接する筐体のガイド線同士は重ならない一方で、隣接する放射線変換パネル間の一部が互いに重なり合っているので、前記放射線画像を連結すると、画像の一部が重なり合うことになるが、上記の画像補正処理を予め行うことで、画質が均一化された合成画像(長尺撮影に応じた被写体14の長尺撮影画像)を得ることができる。
このようにして得られた長尺撮影画像と、画像合成に使用された各放射線画像とは、共に画像メモリ290に記憶される。
制御部282は、画像メモリ290に記憶された長尺撮影画像を通信部280を介して表示装置24に送信し、該表示装置24は、受信した前記長尺撮影画像を表示する。
一方、放射線照射装置18は、通信部260と、制御部262と、放射線源264と、コリメータ266と、照射野ランプ268と、ミラー270と、SID検出部276とを有する。
通信部260は、通信部280との間で信号の送受信を行う。制御部262は、コンソール22からの指示に従って放射線照射装置18の各部を制御する。放射線源264は、コンソール22から通信部280、260を介して制御部262に同期制御信号が送信されたときに、前記同期制御信号の示すタイミングにて放射線16を出力する。コリメータ266は、制御部262からの制御に従って絞りを調整することで、放射線16の照射範囲を制御する。
照射野ランプ268は、放射線源264から放射線16が出力される前に図示しない照射光を出力する。前記照射光は、ミラー270でコリメータ266側に反射して該コリメータ266を通過し、撮影面156に投光される。
この場合、放射線源264と各放射線変換パネル172a〜172cとの間の距離がSIDに調整されていれば、放射線画像撮影装置20Aの上面における前記照射光の投光範囲(放射線16の照射野)と、撮影面156の範囲(撮影領域40a、46b、40c)とが略一致する。従って、医師又は技師は、前記距離がSIDに一致するように、放射線画像撮影装置20Aと放射線照射装置18との位置関係を調整する。
SID検出部276は、超音波又は赤外線を利用した測距センサを含み、送信波272を放射線画像撮影装置20Aに送信してから、その反射波274が受信されるまでの時間に基づいて、放射線源264と放射線画像撮影装置20Aとの間の距離を検出する。この場合、コンソール22の制御部282は、通信部280、260を介して放射線照射装置18の制御部262に、SID管理部296に記憶されているSIDを送信する。従って、SID検出部276は、前記SIDに応じた放射線源264と放射線画像撮影装置20Aとの間の距離と、該SID検出部276で検出した距離とを比較し、両者が一致したときに、放射線源264と各放射線変換パネル172a〜172cとの間の距離がSIDに設定されたことを示す結果を制御部262に通知する。これにより、制御部262は、照射野ランプ268からの照射光の出力を停止させる。
第1実施形態に係る放射線画像撮影システム10Aは、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作について、図15及び図16のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1において、コンソール22の通信部280(図14参照)は、RIS26からオーダ情報を取得する。取得したオーダ情報は、撮影条件設定部284に記憶される。医師又は技師は、コンソール22の操作部298を操作して、撮影条件設定部284に記憶されたオーダ情報を表示装置24に表示させ、医師又は技師は、表示装置24に表示されたオーダ情報を見ながら操作部298を操作して、放射線検出ユニット30a〜30cのカセッテID情報を入力すると共に、長尺撮影に対応する撮影条件を選択する。これにより、選択された撮影条件が撮影条件設定部284に設定されると共に、入力されたカセッテID情報がIDメモリ286に記憶される。また、選択された撮影条件に応じたSIDもSID管理部296に記憶される。
次のステップS2において、医師又は技師は、被写体14の長尺な撮影部位(例えば、被写体14の体全体)の放射線画像を撮影するための撮影準備を行う。
先ず、ステップS2のステップS21において、医師又は技師は、各放射線検出ユニット30a〜30cについて、手動操作部72a〜72c、76a〜76c(図5A〜図6B参照)を互いに近接する方向に変位させて爪部材90a〜90c、96a〜96cを移動させることにより、該爪部材90a〜90c、96a〜96cと孔部94a〜94c、100a〜100cとの係合状態を解除させて、筐体34a〜34cからブロック58a〜58cを分離させる。
また、医師又は技師は、手動操作部80a〜80c、84a〜84cを互いに近接する方向に変位させて爪部材102a〜102c、108a〜108cを移動させることにより、該爪部材102a〜102c、108a〜108cと孔部106a〜106c、112a〜112cとの係合状態を解除させて、筐体34a〜34cからブロック60a〜60cを分離させる。
ステップS22において、医師又は技師は、取手部132b、142bを把持して筐体34bをひっくり返し、裏面42bを上面とした状態で、筐体34aの段差部122aと筐体34bの段差部122bとを嵌合させると共に、筐体34bの段差部120bと筐体34cの段差部120cとを嵌合させる(図7A及び図7B参照)。次に、医師又は技師は、段差部122a、122b側の接続端子126a、126bにコネクタ32を嵌合させると共に、段差部120b、120c側の接続端子124b、124cにも他のコネクタ32を嵌合させる。このように、各放射線検出ユニット30a〜30cを順次ひっくり返して連結することにより、各筐体34a〜34cの連結箇所での段差を発生させることなく、撮影面156が略平面状である1台の放射線画像撮影装置20Aを構成することができる(図1〜図4参照)。
ステップS23において、医師又は技師は、撮影面156に被写体14を横臥させた後に、電源スイッチ168a〜168cを投入する。これにより、電源部190a〜190cから放射線検出ユニット30a〜30cの各部に対する電力供給が開始される。
ステップS24において、センサ180a〜180c(図8及び図12参照)は、(1)ジャイロスコープであれば、筐体34a〜34cの角速度を検出し、(2)温度センサであれば、該温度センサの設置箇所での温度を検出し、あるいは、(3)荷重センサであれば、該荷重センサの設置箇所での荷重又は歪み量を検出する。照射面判定部246a〜246c(図13参照)は、前記ジャイロスコープが検出した角速度、前記温度センサが検出した温度、前記荷重センサが検出した荷重又は歪み量に基づいて、照射面148a〜148cが表面36a〜36c又は裏面42a〜42cのいずれであるのかを判定し、判定結果を連結順番情報生成部250a〜250cに出力する。
ステップS25において、連結順番情報生成部250a〜250cは、通信部194a〜194c及びコネクタ32を介して、隣接する放射線検出ユニットとの間でカセッテIDメモリ244a〜244cに記憶されたカセッテID情報の送受信を行うことにより、隣接する放射線検出ユニットを特定する。これにより、放射線画像撮影装置20Aを構成する各放射線検出ユニット30a〜30cの連結順番を特定することができる。
ステップS26において、連結順番情報生成部250a〜250cは、特定した連結順と、該連結順での各放射線検出ユニット30a〜30cのカセッテID情報と、照射面判定部246a〜246cで判定された照射面148a〜148cの情報とを示す連結順番情報を生成し、次に、生成した連結順番情報を通信部194a〜194cを介してコンソール22に送信する(ステップS27)。コンソール22の連結順番情報管理部294(図14参照)は、通信部280及び制御部282を介して受信された連結順番情報を記憶する。なお、連結順番情報は、放射線画像撮影装置20Aにおける放射線検出ユニット30a〜30cの連結順番等を示す情報であるため、3つの放射線検出ユニット30a〜30cのうち、1つの放射線検出ユニットの通信部194a〜194cからコンソール22に対して送信すればよい。
ステップS28において、制御部282は、連結順番情報管理部294に連結順番情報が記憶されたことを確認した後に、通信部280を介して放射線照射装置18に対し、SID管理部296に記憶されたSIDと、照射野の設定を指示する指示信号とを送信する。
放射線照射装置18の制御部262は、通信部260を介して前記指示信号及び前記SIDを受信すると、コリメータ266の絞りを調整して照射野を制御すると共に、照射野ランプ268を駆動させる。これにより、照射野ランプ268は、照射光の出力を開始し、該照射光は、ミラー270でコリメータ266側に反射した後、該コリメータ266を通過して撮影面156に投光される。
医師又は技師は、放射線16の照射野に応じた照射光の照射範囲と、撮影面156とが一致するように、撮影面156に対する放射線照射装置18の位置を調整する。
また、制御部262は、前記SIDをSID検出部276に出力して該SID検出部276を駆動させる。
SID検出部276は、撮影面156に対して送信波272を送信してから、その反射波274が受信されるまでの時間に基づいて、放射線源264と放射線画像撮影装置20Aとの間の距離を検出すると共に、検出した前記距離が前記SIDに応じた距離に一致するか否かを判定する。そして、照射光の投光範囲と撮影面156とが一致することにより、SID検出部276が検出した距離と、前記SIDに応じた距離とが一致した場合、SID検出部276は、両者が一致したことを制御部262に通知する。
制御部262は、SID検出部276からの通知を受けて、照射野ランプ268の駆動を停止させる。これにより、放射線照射装置18からの照射光の出力が停止されるので、医師又は技師は、放射線源264と放射線変換パネル172a〜172cとの間の距離がSIDに設定されたことを直ちに把握することができる。さらに、制御部262は、前記距離がSIDに設定されたことを通信部260を介してコンソール22にも通知する。
このようにして撮影準備が完了した後の図15のステップS3において、医師又は技師は、操作部298(図14参照)に備わる図示しない曝射スイッチを投入する。
これにより、同期処理部292は、放射線源264からの放射線16の出力のタイミングを示す同期制御信号を、通信部280を介して放射線照射装置18及び放射線画像撮影装置20Aに送信する。
各放射線検出ユニット30a〜30cの同期制御部248a〜248c(図13参照)は、通信部194a〜194cを介して前記同期制御信号を受信すると、駆動回路部182a〜182c(図11及び図12参照)のバイアス回路214から各画素200a〜200cへのバイアス電圧の供給を開始させる。これにより、各画素200a〜200cは、放射線16の照射前に、電荷蓄積が可能な状態に至る。
一方、放射線照射装置18の制御部262は、通信部260を介して同期制御信号を受信すると、コンソール22に対して撮影条件の送信を要求し、該コンソール22は、制御部262からの送信要求に応じて、前記撮影条件を通信部280を介して放射線照射装置18に送信する。
制御部262が通信部260を介して前記撮影条件を受信すると、放射線源264は、前記同期制御信号の示すタイミングにて、前記撮影条件に従って、所定の線量からなる放射線16を所定の曝射時間だけ被写体14に照射する。放射線源264から出力された放射線16は、コリメータ266を通過して被写体14に照射され、該被写体14を透過して放射線検出ユニット30a〜30c内の放射線変換パネル172a〜172c(図4及び図7B〜図12参照)に至る。
ステップS4において、各放射線検出ユニット30a〜30c内では、放射線変換パネル172a〜172cを構成するシンチレータ150a〜150c、154a〜154cが、放射線16の強度に応じた強度の可視光を発光し、光電変換層152a〜152cを構成する各画素200a〜200cは、可視光を電気信号に変換し、電荷として蓄積する。次いで、各画素200a〜200cに保持された被写体14の放射線画像である電荷情報は、カセッテ制御部192a〜192cを構成するアドレス信号発生部242a〜242cからゲート駆動回路212及びマルチプレクサ駆動回路226a〜226c、236a〜236cに供給されるアドレス信号に従って読み出される。
この場合、パネル部198a〜198cでは、奇数行の各画素200a〜200cの電荷情報を読出回路部184a〜184cにより読み出すと同時に、偶数行の各画素200a〜200cの電荷情報を読出回路部186a〜186cにより読み出し、制御部196a〜196cに出力する。
先ず、奇数行の各画素200a〜200cからの電荷情報の読み出しについて説明する。
ゲート駆動回路212は、アドレス信号発生部242a〜242cから供給されるアドレス信号に対応するゲート線202a〜202cに接続されたTFT210a〜210cのゲートに制御信号を供給する。一方、マルチプレクサ駆動回路226a〜226cは、アドレス信号発生部242a〜242cから供給されるアドレス信号に従って、選択信号を出力してFETスイッチ224a〜224cを順次切り替え(順次オンオフして)、ゲート駆動回路212によって選択されたゲート線202a〜202cに接続される奇数行の各画素200a〜200cに保持された電荷情報としての放射線画像を信号線204a〜204cを介して順次読み出す。
選択されたゲート線202a〜202cに接続された各画素200a〜200cから読み出された放射線画像は、各増幅器220a〜220cによって増幅された後、各サンプルホールド回路222a〜222cによってサンプリングされ、FETスイッチ224a〜224cを介してA/D変換器228a〜228cに供給され、デジタル信号に変換される。デジタル信号に変換された放射線画像は、カセッテ制御部192a〜192cの画像メモリ240a〜240cに一旦記憶される(ステップS5)。
同様にして、ゲート駆動回路212は、アドレス信号発生部242a〜242cから供給されるアドレス信号に従って、制御信号を出力するゲート線202a〜202cを順次切り替え、各ゲート線202a〜202cに接続されている奇数行の各画素200a〜200cに保持された電荷情報である放射線画像を信号線204a〜204cを介して読み出し、FETスイッチ224a〜224c及びA/D変換器228a〜228cを介してカセッテ制御部192a〜192cの画像メモリ240a〜240cに記憶させる(ステップS5)。
以上が、奇数行の各画素200a〜200cからの電荷情報の読み出しについての説明である。
次に、偶数行の各画素200a〜200cからの電荷情報の読み出しについて説明する。
偶数行の各画素200a〜200cからの電荷情報の読み出しにおいては、基本的には、前述した奇数行の各画素200a〜200cからの電荷情報の読み出しと同様の方法で読み出される。すなわち、読出回路部184a〜184cと読出回路部186a〜186cとは同じ回路構成であるため、上記の奇数行の各画素200a〜200cに関する説明において、信号線204a〜204c及び読出回路部184a〜184c内の各構成要素の文言を、信号線206a〜206c及び読出回路部186a〜186c内の各構成要素の文言にそれぞれ置き換えるだけで、偶数行の各画素200a〜200cからの電荷情報の読み出し方法の説明となる。従って、ここでは、その詳細な説明を省略する。
上述のようにして各画像メモリ240a〜240cに記憶された放射線画像は、カセッテIDメモリ244a〜244cに記憶されたカセッテID情報と共に、通信部194a〜194cを介して無線通信によりコンソール22に送信される。
なお、ステップS4、S5の説明では、奇数行の各画素200a〜200cの電荷情報と、偶数行の各画素200a〜200cの電荷情報とを同時に読み出して画像メモリ240a〜240cに記憶する場合について説明した。この読出処理は、放射線16の照射のような、リアルタイムでの同期制御処理が要求されていないので、上述の読出処理に代えて、奇数行の各画素200a〜200c→偶数行の各画素200a〜200cの順に、あるいは、偶数行の各画素200a〜200c→奇数行の各画素200a〜200cの順に、読出処理を行ってもよい。
ステップS6において、コンソール22の画像処理部288は、通信部280及び制御部282を介して各放射線画像及びカセッテID情報を受信すると、連結順番情報管理部294に記憶された連結順番情報と、IDメモリ286に記憶されたカセッテID情報及び受信したカセッテID情報とを参照して、各放射線検出ユニット30a〜30cの連結順番を把握すると共に、SID管理部296を参照して、放射線源264と各放射線変換パネル172a〜172cとの間のSIDを特定する。次に、画像処理部288は、前記SIDに応じた放射線16の減弱率に基づいて前記各放射線画像に対する画像補正処理を行った後に、前記連結順番に従って前記各放射線画像を順次連結することにより、画像の一部が重なり合うような合成画像を生成する。そして、画像処理部288は、生成した合成画像(長尺撮影画像)と、画像合成に使用した各放射線画像とを画像メモリ290に記憶する。
ステップS7において、制御部282は、画像メモリ290に記憶された長尺撮影画像を通信部280を介して表示装置24に送信し、表示装置24は、受信した前記長尺撮影画像を表示する。
医師又は技師は、表示装置24に表示された放射線画像を視認して、適切な被写体14の長尺撮影画像が得られたことを確認する。被写体14に対する長尺撮影が完了した後のステップS8において、医師又は技師は、放射線検出ユニット30a〜30cの電源スイッチ168a〜168c(図1、図2、図5A、図6A〜図7A及び図13参照)をオフにする。これにより、電源部190a〜190cは、放射線検出ユニット30a〜30cの各部への電力供給を停止する。
次に、医師又は技師は、接続端子124b、124c、126a、126bから各コネクタ32を取り外すと共に、各放射線検出ユニット30a〜30cを離間させて連結状態を解除させる。その後、筐体34a〜34cの段差部120a〜120c、122a〜122cにブロック58a〜58c、60a〜60cをそれぞれ嵌合させて、図5A及び図5Bに示す状態に戻す。
以上説明したように、第1実施形態に係る放射線画像撮影システム10A及び放射線画像撮影装置20Aによれば、1種類且つ同じ形状の複数の放射線検出ユニット30a〜30cを段差部120a〜120c、122a〜122cにより順次連結して1台の放射線画像撮影装置20Aを構成し、該放射線画像撮影装置20Aにより被写体14に対する長尺撮影を行う。すなわち、各放射線変換パネル172a〜172cの一部が重なり合うと共に、各照射面148a〜148cが表面と裏面との順で交互に繰り返されるように、各筐体34a〜34cを順次ひっくり返した状態で段差部120a〜120c、122a〜122cを用いて連結することにより、各放射線検出ユニット30a〜30c(の筐体34a〜34c)の連結箇所での段差を発生させることなく、各撮影領域40a、44b、40cにより構成される放射線画像撮影装置20Aの撮影面156を略平面状に維持する。
この場合、各放射線検出ユニット30a〜30cは、互いに同じ形状を具備すると共に、外部から表面36a〜36cに対して放射線16が照射されるA面照射であっても、又は、外部から裏面42a〜42cに対して放射線16が照射されるB面照射であっても、放射線変換パネル172a〜172cで該放射線16を放射線画像に変換可能な電子カセッテである。従って、第1実施形態では、1種類の各放射線検出ユニット30a〜30cについて、照射面148a〜148cが表面36a→裏面42b→表面36cの順となるように交互にひっくり返した状態で段差部120a〜120c、122a〜122cにより順次連結することで、放射線画像撮影装置20Aの全体的な厚みを、各放射線検出ユニット30a〜30cの厚みに抑えつつ、前記連結箇所での段差を発生させないようにしている。
従って、第1実施形態によれば、前記連結箇所での段差を発生させることなく複数の放射線検出ユニット30a〜30cを連結して長尺撮影を行うことが可能となる。すなわち、第1実施形態では、各放射線検出ユニット30a〜30cを順次連結しても、該放射線画像撮影装置20Aの大型化を回避できると共に、撮影面156を確実に平面状にすることができる。
また、第1実施形態では、前述のように、1種類の放射線検出ユニット30a〜30cを段差部120a〜120c、122a〜122cにより連結して放射線画像撮影装置20Aを構成するので、複数の種類の放射線検出ユニットを連結する場合と比較して、連結時に、異なる種類の放射線検出ユニットが手元にないため、連結作業を行えないという問題が発生しない。
また、第1実施形態では、前記連結箇所での段差が発生しないように、各放射線検出ユニット30a〜30cを順次連結するので、特許文献2のように各電子カセッテの連結箇所に段差が発生する場合と比較して、該各電子カセッテの連結が外れたときに、連結箇所の段差に起因した衝撃(例えば、落下による衝撃)によって電子カセッテが故障するという問題を回避することができる。
さらに、上述のように、各放射線検出ユニット30a〜30cは、表面36a〜36cに対する放射線16の照射(A面照射)、又は、裏面42a〜42cに対する放射線16の照射(B面照射)のいずれの場合であっても、撮影が可能な電子カセッテであるため、照射面148a〜148cが表面と裏面との順に交互に繰り返されるように各筐体34a〜34cを順次ひっくり返して連結すれば、放射線画像撮影装置20Aを簡単に且つ短時間で組み立てることができる。しかも、段差部120a〜120c、122a〜122cによって各筐体34a〜34cを連結して放射線画像撮影装置20Aを構成するので、被写体14に対する1回の放射線16の照射で長尺撮影を行うことが可能となり、撮影時間の短縮化も実現することができる。
さらにまた、第1実施形態では、例えば、表面を照射面とした一方の筐体と、裏面を照射面とした他方の筐体とを段差部120a〜120c、122a〜122cにより連結する場合に、一方の筐体に収容された放射線変換パネルにおける他方の筐体側の一部と、他方の筐体に収容された放射線変換パネルにおける一方の筐体側の一部とが重なり合うように、一方の筐体と他方の筐体とを連結させれば(図1〜図4参照)、各放射線変換パネル172a〜172cでそれぞれ得られた各放射線画像を画像合成して、1枚の長尺な被写体14の放射線画像を得る際に、各放射線画像の連結箇所における画像が欠落することを防止することも可能となる。
従って、第1実施形態によれば、1種類の放射線検出ユニット30a〜30cを順次連結し、連結箇所での段差を発生させることなく、放射線画像撮影装置20Aの全体的な厚みを各放射線検出ユニット30a〜30cの厚みに抑制して撮影面156を確実に平面状に維持することにより、撮影時での被写体14の違和感を解消することができると共に、従来技術と比較して、該放射線画像撮影装置20Aの薄型化も実現することも可能となる。また、放射線画像撮影装置20Aは、1種類の各放射線検出ユニット30a〜30cを段差部120a〜120c、122a〜122cで連結することにより構成されるので、撮影時間の短縮化も可能となる。
なお、上述した各放射線検出ユニット30a〜30cは、それぞれが単独でも撮影を行うことが可能な電子カセッテであり、第1実施形態では、このような複数の電子カセッテを段差部120a〜120c、122a〜122cで連結することにより上述した各効果が得られる。
また、各筐体34a〜34cを順次ひっくり返した状態で段差部120a〜120c、122a〜122cが嵌合することにより、各筐体34a〜34cが連結されるので、各筐体34a〜34cをより簡単に連結することができる。
この場合、筐体34a〜34cからブロック58a〜58c、60a〜60cを取り外すことにより、段差部120a〜120c、122a〜122cが容易に形成されるので、各筐体34a〜34cの連結を効率よく行うことが可能となる。
さらに、段差部120a〜120c、122a〜122cが形成されていない側面50a〜50c、52a〜52cに取手部132a〜132c、142a〜142cをそれぞれ設けることにより、各筐体34a〜34cを連結する際に、該各筐体34a〜34cを容易にひっくり返すことができると共に、放射線検出ユニット30a〜30cを容易に運搬することも可能となる。
なお、筐体34a〜34cにおいては、段差部120a〜120c、122a〜122cに近接する面を裏面42a〜42cとし、一方で、裏面42a〜42cに対向し且つ段差部120a〜120c、122a〜122cから離間した面を表面36a〜36cとしている。このように、表面36a〜36c及び裏面42a〜42cを予め決めておくことで、各筐体34a〜34cを順次ひっくり返して連結する際に、各筐体34a〜34c間の連結を効率よく行うことができる。
また、照射面判定部246a〜246cにより、照射面148a〜148cが表面36a〜36c又は裏面42a〜42cのいずれであるのかを判定するようにしたので、各放射線変換パネル172a〜172cで得られた放射線画像がA面照射による画像であるか、あるいは、B面照射による画像であるのかが明確となり、各放射線画像を画像合成して1枚の長尺な被写体14の画像を形成する際の画像処理を効率よく行うことができる。
この場合、照射面判定部246a〜246cは、筐体34a〜34cの角速度を検出するジャイロスコープ、温度を検出する温度センサ、又は、被写体14から照射面148a〜148cに付与される荷重を検出する荷重センサからなるセンサ180a〜180cの検出結果を用いて、照射面148a〜148cが表面36a〜36c又は裏面42a〜42cのいずれであるのかを判定しているので、A面照射による放射線画像であるか、あるいは、B面照射による放射線画像であるのかを容易に判定することが可能となる。
さらに、連結順番情報生成部250a〜250cは、各筐体34a〜34cの連結順番を連結順番情報として生成する。これにより、各放射線画像を画像合成して1枚の長尺な被写体14の画像を形成する際、連結順番情報を参照することにより、各放射線変換パネル172a〜172cで得られた放射線画像がA面照射による画像であるか、あるいは、B面照射による画像であるのかを特定することができる。この結果、1枚の長尺な画像の形成を効率よく行うことができる。
また、コンソール22の画像処理部288は、照射面判定部246a〜246cでの判定結果を含む連結順番情報に基づいて各放射線画像を補正し、補正後の各放射線画像を合成して長尺撮影画像を生成するので、画質の均一な長尺撮影画像を得ることができる。
さらに、各制御部196a〜196cは、平面視で、放射線画像撮影装置20Aにおける撮影領域40a〜40c又は撮影面156以外の領域に配置されていれば、該各制御部196a〜196cに対する放射線16の照射を回避することができる。
すなわち、制御部196a〜196cが各撮影領域40a〜40c又は撮影面156に配置された状態で放射線16の照射が行われると、制御部196a〜196cが放射線16で劣化したり、あるいは、制御部196a〜196cが放射線画像に写り込むという不都合がある。従って、第1実施形態では、上記のように、各制御部196a〜196cに対する放射線16の照射を回避することで、これらの不都合の発生を防止するようにしている。
また、各筐体34a〜34c間は、コネクタ32により電気的に且つ機械的に接続されているので、各筐体34a〜34c間での信号の送受信が可能になると共に、各筐体34a〜34c間が確実に連結されることになる。
さらに、放射線変換パネル172a〜172cは、2枚のシンチレータ150a〜150c、154a〜154cによって光電変換層152a〜152cを挟み込んで構成されているので、各シンチレータ150a〜150c、154a〜154cで放射線16が可視光に変換されることにより、放射線画像の感度及び鮮鋭度を向上させることができ、この結果、長尺撮影における被写体14の放射線16の被曝量を低減することができる。
なお、上記の説明では、コンソール22から放射線画像撮影装置20Aに同期制御信号が送信される場合について説明したが、各放射線検出ユニット30a〜30cの同期制御部248a〜248cで同期制御信号を生成し、該各同期制御信号をコンソール22に送信してもよい。この場合、前記各同期制御信号の間では、放射線16の照射のタイミングが互いに異なる可能性があるため、コンソール22の同期処理部292は、例えば、前記各同期制御信号の示すタイミングのうち、最も遅いタイミングの同期制御信号を放射線照射装置18に送信する。これにより、各放射線変換パネル172a〜172cでの電荷蓄積が可能になった後に、放射線照射装置18から放射線16が照射されることになるので、放射線検出ユニット30a〜30cと放射線照射装置18との同期を確実に取ることができる。
また、注目したい特定部位がある場合には、その特定部位を放射線検出ユニット30bにより撮影することを決定すると共に、該放射線検出ユニット30bのシンチレータ150b、154bをCsIで構成し、該放射線検出ユニット30bを中心とする連結順番の連結順番情報を予め連結順番情報管理部294に登録してもよい。この場合、制御部282は、放射線画像撮影装置20Aから送信される連結順番情報と、連結順番情報管理部294に予め登録されている連結順番情報とを比較して、両者が一致していれば撮影を許可し(同期制御信号を送信し)、異なっていれば、表示装置24を介して、放射線検出ユニット30a〜30cが間違って連結されていることを医師又は技師に通知することも可能となる。
この結果、特定部位の画像を含む所望の長尺撮影画像を確実に得ることができる。また、上述のように、各放射線検出ユニット30a〜30cの連結順が予め分かっていれば、事前に連結順番情報を連結順番情報管理部294に登録しておくことで、実際の連結状態が所望の連結状態になっているか否かをコンソール22側で検査することが可能となり、所望の連結状態に従った長尺撮影を確実に遂行することができる。
さらに、上記の説明では、放射線画像撮影装置20Aからコンソール22に対して連結順番情報の送信した後に、放射線画像を送信する場合について説明したが、連結順番情報と放射線画像とを同時に送信することも可能である。これにより、コンソール22では、受信した放射線画像が前記連結順番情報に関わる画像であることを容易に把握することができる。
さらにまた、上記の説明では、照射面判定部246a〜246cでの判定結果を連結順番情報に含める形で放射線画像撮影装置20Aからコンソール22に送信する場合について説明したが、放射線検出ユニット30a〜30cの連結順番や、撮影面156での表面36a〜36c及び裏面42a〜42cの並び順が予め分かっている場合、連結順番情報生成部250a〜250cは、連結順番のみを示す連結順番情報を生成してコンソール22に送信してもよい。
なお、放射線検出ユニット30a〜30cの連結順番を予め決めておらず、図15のステップS2の撮影準備の段階で放射線検出ユニット30a〜30cを順次連結することにより、初めて連結順番が決定される場合には、撮影面156における表面36a〜36c及び裏面42a〜42cの並び順を、コンソール22が認識していないおそれがある。そこで、このような場合には、照射面判定部246a〜246cが照射面148a〜148cを判定し、連結順番情報生成部250a〜250cは、その判定結果を連結順番情報に含めた形でコンソール22に送信すればよい。
また、上記の説明では、上面が表面36a→裏面42b→表面36cの順になるように、3つの放射線検出ユニット30a〜30cを順次ひっくり返して連結することにより1台の放射線画像撮影装置20Aを構成する場合について説明したが、第1実施形態は、この説明に限定されることはなく、撮影面156が表面→裏面→表面→裏面→…の順になるように複数の放射線検出ユニットを順次連結できればよい。さらに、裏面42a→表面36b→裏面42cの順になるように、3つの放射線検出ユニット30a〜30cを順次ひっくり返して連結することも可能である。
また、上記の説明では、一方向に沿って3つの放射線検出ユニット30a〜30cを順次ひっくり返して連結した場合について説明したが、側面50a〜50c、52a〜52cにも、段差部120a〜120c、122a〜122cと同様の段差部を形成し、平面方向(二方向)に沿って複数の放射線検出ユニットを順次ひっくり返して連結することにより1台の放射線画像撮影装置20Aを構成してもよいことは勿論である。
第1実施形態に係る放射線画像撮影システム10A及び放射線画像撮影装置20Aは、上述した説明に限定されることはなく、図17A〜図19Bに示す実施形態も実現可能である。
図17Aは、接続端子126a、126b間を光ファイバケーブル300で光学的に接続し、光通信により信号の送受信を行う場合を図示したものである。この場合、接続端子126a、126bには、光コネクタ302、304がそれぞれ嵌合する。図17Bは、接続端子126aをコイル306に代替すると共に、接続端子126bをコイル308に代替し、コイル306、308に電流を流して磁束310を発生させることにより、該磁束310に起因したコイル306、308間での磁気結合により信号の送受信を行う場合を図示したものである。図17Aの光学的な結合であっても、あるいは、図17Bの磁気的な結合であっても、各放射線検出ユニット30a〜30c間で信号の送受信を行うことが可能である。
図18は、医療機関内の必要な箇所に配置されたクレードル320による電源部190a、190c(図8及び図13参照)の充電処理を示す斜視図である。
この場合、例えば、放射線検出ユニット30a、30cとクレードル320との間をコネクタ324、326を有するUSBケーブル322で電気的に接続する。
クレードル320は、電源部190a、190cの充電だけでなく、クレードル320の無線通信機能又は有線通信機能を用いて、医療機関内のコンソール22やRIS26との間で必要な情報の送受信を行うようにしてもよい。送受信する情報には、放射線検出ユニット30a、30cの画像メモリ240a、240cに記録された放射線画像を含めることができる。
また、クレードル320に表示部328を配設し、この表示部328に対して、放射線検出ユニット30a、30cの充電状態や、放射線検出ユニット30a、30cから取得した放射線画像を含む必要な情報を表示させるようにしてもよい。
さらに、複数の放射線検出ユニット30a、30cをネットワークに接続し、各クレードル320に接続されている放射線検出ユニット30a、30cの充電状態をネットワークを介して収集し、使用可能な充電状態にある放射線検出ユニット30a、30cの所在を確認できるように構成することもできる。
さらにまた、上記の説明では、図4、図9及び図10のように、2つのシンチレータ150a〜150c、154a〜154cで光電変換層152a〜152cを挟み込むような構成とされているが、この構成に代えて、図19A又は図19Bに示すように、1枚のシンチレータ150a〜150c又は1枚のシンチレータ154a〜154cを筐体34a〜34c内に配置してもよい。この場合でも、A面照射及びB面照射のいずれの照射であっても、放射線16を可視光に変換することが可能である。
なお、図19Aの場合、表面36a〜36cに対してシンチレータ150a〜150c及び光電変換層152a〜152cの順に配置されているため、A面照射ではPSS方式となり、B面照射ではISS方式となる。一方、図19Bの場合、表面36a〜36cに対して光電変換層152a〜152c及びシンチレータ154a〜154cの順に配置されているため、A面照射ではISS方式となり、B面照射ではPSS方式となる。
さらに、第1実施形態は、光読出方式の放射線変換パネルを利用して放射線画像を取得する場合にも適用することが可能である。この光読出方式の放射線変換パネルでは、各固体検出素子に放射線が入射すると、その線量に応じた静電潜像が固体検出素子に蓄積記録される。静電潜像を読み取る際には、放射線変換パネルに読取光を照射し、発生した電流の値を放射線画像として取得する。なお、放射線変換パネルは、消去光を放射線変換パネルに照射することで、残存する静電潜像である放射線画像を消去して再使用することができる(特開2000−105297号公報参照)。
さらにまた、放射線画像撮影装置20Aでは、血液やその他の雑菌が付着するおそれを防止するために、例えば、装置全体を防水性、密閉性を有する構造とし、必要に応じて殺菌洗浄することにより、1台の放射線画像撮影装置20Aを繰り返し続けて使用することができる。
また、第1実施形態は、医療機関内での放射線画像の撮影に限らず、災害現場、在宅看護の現場、さらには、検診車に搭載して、健康診断における被写体の撮影にも適用することが可能である。さらに、第1実施形態は、このような医療関連の放射線画像の撮影に限定されるものではなく、例えば、各種の非破壊検査における放射線画像の撮影にも適用可能であることは勿論である。
次に、第2実施形態に係る放射線画像撮影システム10Bについて、図20〜図22Bを参照しながら説明する。
なお、放射線画像撮影システム10Bにおいて、第1実施形態に係る放射線画像撮影システム10A(図1〜図19B参照)と同じ構成要素については、同じ参照符号を付けて、その詳細な説明を省略し、以下同様とする。
第2実施形態に係る放射線画像撮影システム10Bは、図21A〜図22Bに示すように、側面54a〜54cに筐体34a〜34cとブロック58a〜58cとを連結するヒンジ340がそれぞれ設けられると共に、側面56a〜56cに筐体34a〜34cとブロック60a〜60cとを連結するヒンジ342がそれぞれ設けられている点で、第1実施形態に係る放射線画像撮影システム10Aとは異なる。
この場合、爪部材90a〜90c、96a〜96cと孔部94a〜94c、100a〜100cとの係合状態が解除された状態で、ヒンジ340を中心としてブロック58a〜58cを筐体34a〜34cに対し回動させることで、段差部120a〜120cが形成される。また、爪部材102a〜102c、108a〜108cと孔部106a〜106c、112a〜112cとの係合状態が解除された状態で、ヒンジ342を中心としてブロック60a〜60cを筐体34a〜34cに対し回動させることで、段差部122a〜122cが形成される。
このように、ブロック58a〜58c、60a〜60cを回動させることにより、段差部120a〜120c、122a〜122cが容易に形成されるので、各筐体34a〜34cの連結を効率よく行うことが可能となる。また、ブロック58a〜58c、60a〜60cが筐体34a〜34cから離間することがないので、該ブロック58a〜58c、60a〜60cの紛失等を防止することができる。
なお、第2実施形態は、第1実施形態と比較して、段差部120a〜120c、122a〜122cを嵌合させたときに、接続端子124a〜124c、126a〜126c間の距離が長くなり、コネクタ32による接続が困難となる。そこで、例えば、図20に示すように、光ファイバケーブル300の光コネクタ302、304を接続端子124a〜124c、126a〜126cに嵌合させることにより、接続端子124a〜124c、126a〜126c間を光学的に結合させればよい。
次に、第3実施形態に係る放射線画像撮影システム10Cについて、図20及び図23〜図25Bを参照しながら説明する。
第3実施形態に係る放射線画像撮影システム10Cは、図23〜図25Bに示すように、ブロック状の制御部196a〜196cと、ブロック状のパネル部198a〜198cとを、ヒンジ(回動機構)348を介して連結することにより各放射線検出ユニット30a〜30cがそれぞれ構成される点で、第2実施形態に係る放射線画像撮影システム10Bとは異なる。従って、第3実施形態では、パネル部198a〜198cが放射線変換パネル172a〜172cを収容する筐体(パネル収容部)として機能する。
この場合、ブロック58a〜58cは、制御部196a〜196c側のブロック350と、パネル部198a〜198c側のブロック352とによって構成され、一方で、ブロック60a〜60cは、制御部196a〜196c側のブロック354と、パネル部198a〜198c側のブロック356とによって構成されている。
従って、各ブロック350と各制御部196a〜196cとは、ヒンジ340の一部としてのヒンジ340dを介して連結され、各ブロック354と各制御部196a〜196cとは、ヒンジ342の一部としてのヒンジ342dを介して連結されている。また、各ブロック352と各パネル部198a〜198cとは、ヒンジ340の一部としてのヒンジ340eを介して連結され、各ブロック356と各パネル部198a〜198cとは、ヒンジ342の一部としてのヒンジ342eを介して連結されている。
さらに、パネル部198a〜198cのヒンジ348側の側面には凹部360が設けられ、該凹部360には取手部362が配設されている。なお、医師又は技師は、取手部362を把持した状態で放射線検出ユニット30a〜30cを運搬することができる。
ここで、図24Aに示す各放射線検出ユニット30a〜30cを連結させて、図20及び図23に示す1台の放射線画像撮影装置20Cを構成する場合、医師又は技師は、先ず、ヒンジ348を中心としてパネル部198a〜198cに対して制御部196a〜196cを回動させる。この場合、制御部196a〜196cの厚みを、パネル部198a〜198bと同じ厚みにすれば、各放射線検出ユニット30a〜30cの上面を図24Bに示す略平面状にすることができる。
次に、医師又は技師は、図25A及び図25Bに示すように、ヒンジ340dを中心としてブロック350を制御部196a〜196cに対し回動させると共に、ヒンジ340eを中心としてブロック352をパネル部198a〜198cに対し回動させることにより、段差部120a〜120cを形成させる。同様にして、医師又は技師は、ヒンジ342dを中心としてブロック354を制御部196a〜196cに対し回動させると共に、ヒンジ342eを中心としてブロック356をパネル部198a〜198cに対し回動させることにより、段差部122a〜122cを形成させる。
そして、図20及び図23に示す順番に、放射線検出ユニット30a〜30cの各段差部120a〜120c、122a〜122cを嵌合させると共に、接続端子124b、124c、126a、126bに、光ファイバケーブル300の光コネクタ302、304をそれぞれ嵌合させることで、1台の放射線画像撮影装置20Cを構成する。
この場合でも、第2実施形態と同様の効果が得られる。また、ヒンジ348を中心として制御部196a〜196cがパネル部198a〜198cに対し回動するので、撮影時に、制御部196a〜196cが放射線16に照射されることを確実に回避することができる。さらに、各制御部196a〜196cの厚みは、各パネル部198a〜198cの厚みとが略同一であるため、連結箇所で段差が発生することはなく、撮影時には、撮影面156と制御部196a〜196cの上面とが略面一となり、この結果、被写体14が制御部196a〜196cに接触しても、違和感を感じることはない。
また、放射線画像撮影装置20Cを各放射線検出ユニット30a〜30cに分解する場合には、上述した組立作業とは逆の順序で分解作業を行えばよい。また、図23〜図25Bでは、手動操作部72a〜72c、76a〜76c等を配設していないが、該手動操作部72a〜72c、76a〜76c等を配設してもよいことは勿論である。
なお、本発明は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは勿論である。
例えば、放射線変換パネル172a〜172cは、図26及び図27に示す変形例に係る放射線検出器600であってもよい。なお、図26は、変形例に係る放射線検出器600の3つの画素部分の構成を概略的に示した断面模式図である。
放射線検出器600は、絶縁性の基板602上に、スイッチング素子を含むTFT層176a〜176c(図7B、図9、図10、図19A及び図19B参照)に対応する信号出力部604、固体検出素子を含む光電変換層152a〜152cに対応するセンサ部606、及び、シンチレータ150a〜150c、154a〜154cに対応するシンチレータ608が順次積層して形成されており、信号出力部604及びセンサ部606により画素部が構成されている。画素部は、基板602上に行列状に配列されており、各画素部における信号出力部604とセンサ部606とが重なりを有するように構成されている。
シンチレータ608は、センサ部606上に透明絶縁膜610を介して形成され、放射線16を光に変換して発光する蛍光体を成膜したものである。なお、図26において、例えば、上方(基板602が位置する側とは反対側)を表面36a〜36c(図2〜図10、図18〜図19B及び図21A〜図22A参照)側とし、下方を裏面42a〜42c側とした場合、上方からA面照射により放射線16が入射してくれば、放射線検出器600は、PSS方式の放射線検出器として機能し、シンチレータ608の蛍光体は、入射した放射線16を光に変換して発光する。
シンチレータ608が発する光の波長域は、可視光域(波長360nm〜830nm)であることが好ましく、この放射線検出器600によってモノクロ撮像を可能とするためには、緑色の波長域を含んでいることがより好ましい。
シンチレータ608に用いる蛍光体としては、具体的には、放射線16としてX線を用いて撮像する場合、CsIを含むものが好ましく、X線照射時の発光スペクトルが420nm〜600nmにあるCsI(Tl)(タリウムが添加されたヨウ化セシウム)を用いることが特に好ましい。なお、CsI(Tl)の可視光域における発光ピーク波長は565nmである。
シンチレータ608は、例えば、蒸着基体に柱状結晶構造のCsI(Tl)を蒸着して形成してもよい。このように蒸着によってシンチレータ608を形成する場合、蒸着基体は、X線の透過率、コストの面からAlがよく使用されるがこれに限定されるものではない。なお、シンチレータ608としてGOSを用いる場合、樹脂ベースにGOSを塗布し、その後、TFTアクティブマトリクス基板の表面に貼り合わせるとよい。これにより、万が一、GOSの塗布が失敗してもTFTアクティブマトリックス基板を温存することができる。
センサ部606は、上部電極612、下部電極614、及び、該上部電極612と該下部電極614の間に配置された光電変換膜616を有している。
上部電極612は、シンチレータ608により生じた光を光電変換膜616に入射させる必要があるため、少なくともシンチレータ608の発光波長に対して透明な導電性材料で構成することが好ましく、具体的には、可視光に対する透過率が高く、抵抗値が小さい透明導電性酸化物(TCO:Transparent Conducting Oxide)を用いることが好ましい。なお、上部電極612としてAu等の金属薄膜を用いることもできるが、透過率を90%以上得ようとすると抵抗値が増大し易いため、TCOの方が好ましい。例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO、AZO、FTO、SnO2、TiO2、ZnO2等を好ましく用いることができ、プロセス簡易性、低抵抗性、透明性の観点からはITOが最も好ましい。なお、上部電極612は、全画素部で共通の一枚構成としてもよく、画素部毎に分割してもよい。
光電変換膜616は、有機光導電体(OPC:Organic Photo Conductors)を含み、シンチレータ608から発せられた光を吸収し、吸収した光に応じた電荷を発生する。有機光導電体(有機光電変換材料)を含む光電変換膜616であれば、可視光域にシャープな吸収スペクトルを持ち、シンチレータ608による発光以外の電磁波が光電変換膜616によって吸収されることが殆どなく、放射線16が光電変換膜616で吸収されることによって発生するノイズを効果的に抑制することができる。なお、光電変換膜616は、有機光導電体に代えてa−Siを含むように構成してもよい。この場合、幅広い吸収スペクトルを持ち、シンチレータ608による発光を効率的に吸収することができる。
光電変換膜616を構成する有機光導電体は、シンチレータ608で発光した光を最も効率よく吸収するために、そのピーク波長が、シンチレータ608の発光ピーク波長と近いほど好ましい。有機光導電体の吸収ピーク波長とシンチレータ608の発光ピーク波長とが一致することが理想的であるが、双方の差が小さければシンチレータ608から発せられた光を十分に吸収することが可能である。具体的には、有機光導電体の吸収ピーク波長と、シンチレータ608の放射線に対する発光ピーク波長との差が、10nm以内であることが好ましく、5nm以内であることがより好ましい。
このような条件を満たすことが可能な有機光導電体としては、例えば、キナクリドン系有機化合物及びフタロシアニン系有機化合物が挙げられる。例えば、キナクリドンの可視域における吸収ピーク波長は560nmであるため、有機光導電体としてキナクリドンを用い、シンチレータ608の材料としてCsI(Tl)を用いれば、上記ピーク波長の差を5nm以内にすることが可能となり、光電変換膜616で発生する電荷量を略最大にすることができる。
センサ部606は、電磁波を吸収する部位、光電変換部位、電子輸送部位、正孔輸送部位、電子ブロッキング部位、正孔ブロッキング部位、結晶化防止部位、電極、及び、層間接触改良部位等の積み重ね若しくは混合により形成される有機層を含んで構成される。前記有機層は、有機p型化合物(有機p型半導体)又は有機n型化合物(有機n型半導体)を含有することが好ましい。
有機p型半導体は、主に正孔輸送性有機化合物に代表されるドナー性有機半導体(化合物)であり、電子を供与しやすい性質がある有機化合物をいう。さらに詳しくは、2つの有機材料を接触させて用いたときにイオン化ポテンシャルの小さい方の有機化合物をいう。従って、ドナー性有機化合物としては、電子供与性のある有機化合物であれば、いずれの有機化合物も使用可能である。
有機n型半導体は、主に電子輸送性有機化合物に代表されるアクセプター性有機半導体(化合物)であり、電子を受容しやすい性質がある有機化合物をいう。さらに詳しくは、2つの有機化合物を接触させて用いたときに、電子親和力の大きい方の有機化合物をいう。従って、アクセプター性有機化合物は、電子受容性のある有機化合物であれば、いずれの有機化合物も使用可能である。
この有機p型半導体及び有機n型半導体として適用可能な材料、及び、光電変換膜616の構成については、特開2009−32854号公報において詳細に記載されているため説明を省略する。なお、光電変換膜616は、さらに、フラーレン若しくはカーボンナノチューブを含有させて形成してもよい。
光電変換膜616の厚みは、シンチレータ608からの光を吸収する点では膜厚は大きいほど好ましいが、ある程度以上厚くなると、光電変換膜616の両端から印加されるバイアス電圧により光電変換膜616に発生する電界の強度が低下して電荷が収集できなくなるため、30nm以上300nm以下が好ましく、より好ましくは、50nm以上250nm以下、特に好ましくは80nm以上200nm以下にするのがよい。
光電変換膜616は、全画素部で共通の一枚構成であるが、画素部毎に分割してもよい。下部電極614は、画素部毎に分割された薄膜とする。但し、下部電極614は、全画素部で共通の一枚構成であってもよい。下部電極614は、透明又は不透明の導電性材料で構成することができ、Al、銀等を好適に用いることができる。なお、下部電極614の厚みは、例えば、30nm以上300nm以下とすることができる。
センサ部606では、上部電極612と下部電極614との間に所定のバイアス電圧を印加することで、光電変換膜616で発生した電荷(正孔、電子)のうちの一方を上部電極612に移動させ、他方を下部電極614に移動させることができる。本変形例に係る放射線検出器600では、上部電極612に配線が接続され、この配線を介してバイアス電圧が上部電極612に印加されるものとする。また、バイアス電圧は、光電変換膜616で発生した電子が上部電極612に移動し、正孔が下部電極614に移動するように極性が決められているものとするが、この極性は逆であっても良い。
各画素部を構成するセンサ部606は、少なくとも下部電極614、光電変換膜616、及び、上部電極612を含んでいればよいが、暗電流の増加を抑制するため、電子ブロッキング膜618及び正孔ブロッキング膜620の少なくともいずれかを設けることが好ましく、両方を設けることがより好ましい。
電子ブロッキング膜618は、下部電極614と光電変換膜616との間に設けることができ、下部電極614と上部電極612との間にバイアス電圧を印加したときに、下部電極614から光電変換膜616に電子が注入されて暗電流が増加してしまうのを抑制することができる。
電子ブロッキング膜618には、電子供与性有機材料を用いることができる。実際に電子ブロッキング膜618に用いる材料は、隣接する電極の材料及び隣接する光電変換膜616の材料等に応じて選択すればよく、隣接する電極の材料の仕事関数(Wf)より1.3eV以上電子親和力(Ea)が大きく、且つ、隣接する光電変換膜616の材料のイオン化ポテンシャル(Ip)と同等のIp若しくはそれより小さいIpを持つものが好ましい。この電子供与性有機材料として適用可能な材料については、特開2009−32854号公報に詳細に記載されているため説明を省略する。
電子ブロッキング膜618の厚みは、暗電流抑制効果を確実に発揮させると共に、センサ部606の光電変換効率の低下を防ぐため、10nm以上200nm以下が好ましく、さらに好ましくは30nm以上150nm以下、特に好ましくは50nm以上100nm以下にするのがよい。
正孔ブロッキング膜620は、光電変換膜616と上部電極612との間に設けることができ、下部電極614と上部電極612との間にバイアス電圧を印加したときに、上部電極612から光電変換膜616に正孔が注入されて暗電流が増加してしまうのを抑制することができる。
正孔ブロッキング膜620には、電子受容性有機材料を用いることができる。正孔ブロッキング膜620の厚みは、暗電流抑制効果を確実に発揮させると共に、センサ部606の光電変換効率の低下を防ぐため、10nm以上200nm以下が好ましく、さらに好ましくは30nm以上150nm以下、特に好ましくは50nm以上100nm以下にするのがよい。
実際に正孔ブロッキング膜620に用いる材料は、隣接する電極の材料及び隣接する光電変換膜616の材料等に応じて選択すればよく、隣接する電極の材料の仕事関数(Wf)より1.3eV以上イオン化ポテンシャル(Ip)が大きく、且つ、隣接する光電変換膜616の材料の電子親和力(Ea)と同等のEa若しくはそれより大きいEaを持つものが好ましい。この電子受容性有機材料として適用可能な材料については、特開2009−32854号公報に詳細に記載されているため説明を省略する。
なお、光電変換膜616で発生した電荷のうち、正孔が上部電極612に移動し、電子が下部電極614に移動するようにバイアス電圧を設定する場合には、電子ブロッキング膜618と正孔ブロッキング膜620との位置を逆にすれば良い。また、電子ブロッキング膜618と正孔ブロッキング膜620とは両方設けなくてもよく、いずれかを設けておけば、ある程度の暗電流抑制効果を得ることができる。
図27に示すように、信号出力部604は、各画素部の下部電極614に対応して基板602の表面に設けられており、下部電極614に移動した電荷を蓄積する蓄積容量622と、前記蓄積容量622に蓄積された電荷を電気信号に変換して出力するTFT624とを有している。蓄積容量622及びTFT624の形成された領域は、平面視において、下部電極614と重なる部分を有しており、このような構成とすることで、各画素部における信号出力部604とセンサ部606とが厚さ方向で重なりを有することとなる。蓄積容量622及びTFT624を下部電極614によって完全に覆うように信号出力部604を形成すれば、放射線検出器600(画素部)の平面積を最小にすることができる。
蓄積容量622は、基板602と下部電極614との間に設けられた絶縁膜626を貫通して形成された導電性材料の配線を介して対応する下部電極614と電気的に接続されている。これにより、下部電極614で捕集された電荷を蓄積容量622に移動させることができる。
TFT624は、ゲート電極628、ゲート絶縁膜630、及び、活性層(チャネル層)632が積層され、さらに、活性層632上にソース電極634とドレイン電極636とが所定の間隔を開けて形成されている。活性層632は、例えば、a−Siや非晶質酸化物、有機半導体材料、カーボンナノチューブ等により形成することができる。なお、活性層632を構成する材料は、これらに限定されるものではない。
活性層632を構成可能な非晶質酸化物としては、In、Ga及びZnのうちの少なくとも1つを含む酸化物(例えばIn−O系)が好ましく、In、Ga及びZnのうちの少なくとも2つを含む酸化物(例えばIn−Zn−O系、In−Ga−O系、Ga−Zn−O系)がより好ましく、In、Ga及びZnを含む酸化物が特に好ましい。In−Ga−Zn−O系非晶質酸化物としては、結晶状態における組成がInGaO3(ZnO)m(mは6未満の自然数)で表される非晶質酸化物が好ましく、特に、InGaZnO4がより好ましい。なお、活性層632を構成可能な非晶質酸化物は、これらに限定されるものではない。
活性層632を構成可能な有機半導体材料としては、フタロシアニン化合物や、ペンタセン、バナジルフタロシアニン等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。なお、フタロシアニン化合物の構成については、特開2009−212389号公報に詳細に記載されているため説明を省略する。
TFT624の活性層632を非晶質酸化物や有機半導体材料、カーボンナノチューブで形成したものとすれば、X線等の放射線16を吸収せず、あるいは、吸収したとしても極めて微量に留まるため、信号出力部604におけるノイズの発生を効果的に抑制することができる。
また、活性層632をカーボンナノチューブで形成した場合、TFT624のスイッチング速度を高速化することができ、また、可視光域での光の吸収度合の低いTFT624を形成できる。なお、カーボンナノチューブで活性層632を形成する場合、活性層632に極微量の金属性不純物の混入するだけで、TFT624の性能は著しく低下するため、遠心分離等により極めて高純度のカーボンナノチューブを分離・抽出して形成する必要がある。
ここで、上述した非晶質酸化物、有機半導体材料、カーボンナノチューブや、有機光導電体は、いずれも低温での成膜が可能である。従って、基板602としては、半導体基板、石英基板、及び、ガラス基板等の耐熱性の高い基板に限定されず、プラスチック等の可撓性基板、アラミド、バイオナノファイバを用いることもできる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリクロロトリフルオロエチレン等の可撓性基板を用いることができる。このようなプラスチック製の可撓性基板を用いれば、軽量化を図ることもでき、例えば持ち運び等に有利となる。
また、有機光導電体から光電変換膜616を形成し、有機半導体材料からTFT624を形成することにより、プラスチック製の可撓性基板(基板602)に対して光電変換膜616及びTFT624を低温成膜することが可能となると共に、放射線検出器600全体の薄型化及び軽量化を図ることができる。これにより、放射線検出器600を収容する放射線検出ユニット30a〜30c(図1〜図12、図14及び図18〜図25B参照)の薄型化及び軽量化も可能となり、該放射線検出ユニット30a〜30cの連結が一層容易なものになると共に、連結箇所での段差も生じにくくなる。
また、放射線変換パネル172a〜172c(放射線検出器600)において、基板602をプラスチック製の可撓性基板から構成し、該可撓性基板に、有機光導電体からなる光電変換膜616と、有機半導体材料からなるTFT624とをそれぞれ形成した場合、プラスチック及び有機系の材料は、放射線16をほとんど吸収しないので、ISS方式又はPSS方式の別に関わりなく、放射線検出ユニット30bの放射線変換パネル172bに少しでも多くの線量の放射線16を到達させることができる。
上述の各効果についてさらに付言すると、本実施形態では、繋ぎ目の箇所(連結箇所)での画像欠落のない1枚の長尺な画像を得るために、放射線変換パネル172a〜172cの一部が重なり合うように、放射線検出ユニット30a〜30cを順にひっくり返して連結し、撮影面156を平坦にしている。この結果、放射線変換パネル172a〜172c間で段差が発生して、拡大倍率(放射線源264と放射線変換パネル172a〜172cとの距離)が異なったり、放射線16の照射方向に対して遠位の放射線変換パネル172bにおける放射線変換パネル172a、172cとの重なり部分での感度不足により、放射線画像の濃度(放射線変換パネル172a〜172cの感度)が異なってくることが懸念される。この場合、画像処理部288は、前記拡大倍率及び前記濃度に応じた画像補正処理を行った後に、各放射線画像を連結して1枚の長尺な画像を得る必要がある。
このような場合、上述のように、プラスチック及び有機系の材料を用いて放射線変換パネル172a〜172cを構成することで、放射線変換パネル172a〜172c間での段差や放射線変換パネル172bでの感度不足を低減することができ、前記画像補正処理の軽減化又は不要化を実現することができる。
また、プラスチック及び有機系の材料を用いて放射線変換パネル172a〜172cを構成した場合、該放射線変換パネル172a〜172c(放射線検出器600)が、放射線16の照射方向に沿って、基板602、TFT624、光電変換膜616、及び、CsIのシンチレータ150a〜150c、608の順に配置されたISS方式のパネルであれば、高画質の放射線画像及び1枚の長尺な画像が容易に得られる。
さらに、放射線検出ユニット30a〜30cは、放射線変換パネル172a〜172cを備えた高価な電子カセッテであるため、互いに連結して使用する場合に限らず、単体で使用する場合もあり得る。上述のように、プラスチック及び有機系の材料とCsIのシンチレータとを用いたISS方式の放射線変換パネル172a〜172cであれば高画質の放射線画像が容易に得られるので、放射線検出ユニット30a〜30c(電子カセッテ)単体で使用した場合での使い勝手もよくなる。
なお、基板602には、絶縁性を確保するための絶縁層、水分や酸素の透過を防止するためのガスバリア層、平坦性あるいは電極等との密着性を向上するためのアンダーコート層等を設けてもよい。
また、アラミドは、200℃以上の高温プロセスを適用できるために,透明電極材料を高温硬化させて低抵抗化でき、また、ハンダのリフロー工程を含むドライバICの自動実装にも対応できる。また、アラミドは、ITOやガラス基板と熱膨張係数が近いため、製造後の反りが少なく、割れにくい。また、アラミドは、ガラス基板等と比べて薄く基板を形成できる。なお、超薄型ガラス基板とアラミドを積層して基板602を形成してもよい。
バイオナノファイバは、バクテリア(酢酸菌、Acetobacter Xylinum)が産出するセルロースミクロフィブリル束(バクテリアセルロース)と透明樹脂との複合したものである。セルロースミクロフィブリル束は、幅50nmと可視光波長に対して1/10のサイズで、且つ、高強度、高弾性、低熱膨である。バクテリアセルロースにアクリル樹脂、エポキシ樹脂等の透明樹脂を含浸・硬化させることで、繊維を60%〜70%も含有しながら、波長500nmで約90%の光透過率を示すバイオナノファイバが得られる。バイオナノファイバは、シリコン結晶に匹敵する低い熱膨張係数(3ppm〜7ppm)を有し、鋼鉄並の強度(460MPa)、高弾性(30GPa)で、且つ、フレキシブルであることから、ガラス基板等と比べて基板602を薄く形成できる。
本変形例では、基板602上に、信号出力部604、センサ部606及び透明絶縁膜610を順に形成し、当該基板602上に光吸収性の低い接着樹脂等を用いてシンチレータ608を貼り付けることにより放射線検出器600を形成している。
上述した変形例に係る放射線検出器600では、光電変換膜616を有機光導電体により構成すると共に、TFT624の活性層632を有機半導体材料で構成しているので、該光電変換膜616及び信号出力部604で放射線16が吸収されることは殆どない。これにより、放射線16(図1、図2、図4及び図14参照)に対する感度の低下を抑えることができる。
TFT624の活性層632を構成する有機半導体材料や光電変換膜616を構成する有機光導電体は、いずれも低温での成膜が可能である。このため、基板602を放射線16の吸収が少ないプラスチック樹脂、アラミド、バイオナノファイバで形成することができる。これにより、放射線16に対する感度の低下を一層抑えることができる。
また、例えば、放射線検出器600を筐体34a〜34c(図5A〜図7A、図8〜図10、図18〜図19B及び図21A〜図22B参照)内に配置し、基板602を剛性の高いプラスチック樹脂やアラミド、バイオナノファイバで形成した場合、放射線検出器600自体の剛性を高くすることができるため、筐体34a〜34cを薄く形成することができる。また、基板602を剛性の高いプラスチック樹脂やアラミド、バイオナノファイバで形成した場合、放射線検出器600自体が可撓性を有するため、筐体34a〜34cに衝撃が加わった場合でも放射線検出器600が破損しづらい。
なお、図26では、前述のように、一例として、シンチレータ608から発光された光を放射線照射装置18(図1及び図14参照)が位置する側とは反対側に位置するセンサ部606(光電変換膜616)で電荷に変換して放射線画像を読み取る、PSS方式の放射線検出器600を図示している。
放射線検出器600は、この構成に限定されることはなく、ISS方式の放射線検出器として構成してもよい。この場合、放射線16の照射方向に沿って、基板602、信号出力部604、センサ部606及びシンチレータ608がこの順に積層され、シンチレータ608から発光された光を放射線照射装置18が位置する側のセンサ部606で電荷に変換して放射線画像を読み取る。そして、通常、シンチレータ608は、放射線16の照射面側が背面側よりも強く発光するため、ISS方式で構成した放射線検出器600では、PSS方式で構成された放射線検出器600と比較して、シンチレータ608で発光された光が光電変換膜616に到達するまでの距離を短縮させることができる。これにより、該光の拡散・減衰を抑えることができるので、放射線画像の分解能を高めることができる。
また、本実施形態では、3つの放射線変換パネル172a〜172cが同じ種類のパネルではあるが、1種類のパネルであっても、例えば、(1)プラスチック及び有機系の材料を用いた薄型のパネルであるか、若しくは、通常の厚みのパネルであるか、(2)GOSのシンチレータを用いたパネルであるか、若しくは、CsIのシンチレータを用いたパネルであるか、(3)ISS方式のパネルであるか、若しくは、PSS方式のパネルであるか等の違いによって、拡大倍率(放射線源264とパネルとの距離)が異なったり、放射線画像の濃度(パネルの感度)が異なる場合があり得る。このような場合、各放射線変換パネル172a〜172cで得られた放射線画像に対して、パネルの種類に応じた画像補正処理を行った後に、これらの放射線画像を連結して1枚の長尺な画像を得ることが必要である。
そこで、連結順番情報生成部250は、放射線変換パネル172a〜172cの種類(シンチレータ150a〜150c、608の材料、光電変換層152a〜152c又は光電変換膜616の材料、TFT210a〜210c、624の材料、基板178a〜178c、602の材料、ISS方式又はPSS方式の種別)に関する情報を連結順番情報に含め、該連結順番情報をコンソール22に送信してもよい。これにより、コンソール22の画像処理部288は、放射線変換パネル172a〜172cの種類に関する情報も含まれた連結順番情報に基づいて、放射線変換パネル172a〜172cで得られた放射線画像に対する画像補正処理を行った後に、画像補正処理後の3つの放射線画像を連結して1枚の長尺な画像を生成することができる。